JP2017112058A - Ledランプ及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
Description
蛍光灯を点灯させるための既存の照明器具を、安定器の構造を変更することなくそのまま用いてLEDランプを点灯することが行われている。このようなLEDランプは工事レスタイプと呼ばれている。
インバータ式安定器対応の直管形LEDランプでは、安定器特性を利用して省エネルギー化を実現している。
上記2次電圧は、直管形LEDランプ内のLED素子の直列数の合計Vf(順方向電圧)でコントロールすることが可能である。
インバータ式安定器の中には、少数であるが定電力制御のものも存在する。この場合2次電圧を低く設定しても2次電流(I)が大きくなり、省エネルギー効果が現れないだけでなく、2次電流の増大に伴う回路電流の増加、すなわちLED素子に流れる電流の増加が安定器の構成部品へダメージやストレスを与え、安定器の劣化を促進させて照明器具の寿命を短縮させる。
特許文献1には、インバータ式安定器の出力電流が予め設定された電流値を超える場合、LED素子の接続を直列接続から並列接続に切り替え、逆の場合には並列接続から直列接続に切り替える接続切替回路を有する蛍光灯型LEDランプが開示されている。
照明器具にLEDランプを装着したときに、安定器に対する不適合を簡単に識別することができれば、ユーザは不適合の安定器にはLEDランプを使用しないという認識ができ、安定器が不適合の状態で使用することによる照明器具の寿命の早期低下を回避できる。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係るLEDランプ及び照明装置の構成を説明する。
図1は、照明装置200の外観を示す分解斜視図である。照明装置200は、LEDランプとしての直管形LEDランプ100と、直管形LEDランプ100を装着する照明器具150とを備えている。
照明器具150は、蛍光灯を点灯させるための器具と同じものであり、ソケット151a、151bの穴位置に合わせて直管形LEDランプ100の端子(4a〜4d)を差し込む。
商業用電流が端子(4a〜4d)から直管形LEDランプ100内のLED素子に流れ、直管形LEDランプ100が点灯するようになっている。
筐体2、カバー部材3及び口金1a、1bによってランプ本体が構成されている。
筐体2にはLED素子が長手方向に所定の間隔で複数実装されたLED基板が支持されている。また、筐体2にはLED素子を点灯させる後述の駆動回路が備えられている。
図2(b)に定電力制御方式のインバータ式安定器のVI特性を示す。一部の安定器がこの方式に属する。2次電圧をLED素子の直列配置数でコントロールしても、2次電流が増加して低電力化できない。
従来では、各端子4a〜4dから入力される電流を整流器としてのダイオードブリッジ6、8で整流し、駆動回路10で各LED素子12を点灯する。インバータ式安定器の出力が高いものほどLED素子12に流れる電流は大きくなる。
直管形LEDランプ100は、その内部に、照明器具150に設けられている安定器に対するランプ本体の不適合を報知する報知手段14を有している。
報知手段14は、LED素子12に流れる電流を測定し、基準値を超えた場合に信号を出力する過電流検出手段16と、過電流検出手段16から出力される信号に基づいて不適合を視覚的に通知する通知手段17とを有している。
通知手段17は、過電流検出手段16から出力された信号の有無でオン・オフする電流バイパス回路18と、電流バイパス回路18のオン・オフで明滅ないし明暗するLED素子群12とからなり、LED素子群12の明滅ないし明暗により不適合を視覚的に通知する。
LED素子12群を流れる電流が閾値を超えた場合、コンパレータ24は閾値超過信号を駆動回路10に出力する。コンパレータ24は閾値を超えたときに動作し、ラッチせずに復帰する。
LED素子の直列数の設計次第となるが、例えばLED素子の直列数を40とするとLED電圧は128Vとなる。これに対応するインバータ式安定器の定格入力電力から、直管形LEDランプの設置時に1灯あたり85W以上は故障の可能性があると推測できる。
この例では、I=85/128=0.664(A)となり、基準値SVは664mAとなる。
スイッチ28、32は、リレーやFET(電界効果トランジスタ)等で構成されている。
直管形LEDランプ100を照明器具150に装着し、照明器具150に設けられている安定器に電気的に接続する。LED素子12群を流れる電流が閾値を超えた場合、コンパレータ24は閾値超過信号を駆動回路10に出力する。
これを受けて、駆動回路10は電流バイパス回路18のスイッチ28、32をオンさせる信号を出力する。電流バイパス回路18がオンすると、安定器から出力される2次電流はバイパス回路(コンデンサ)経由で流れるため、LED素子12群に流れる電流は減少し、照度低下を起こして暗くなる。
この時、安定器の2次電流は全てLED素子12群を経由するため、LED素子12群を流れる電流は増加し、照度が上昇する。LED素子12群を流れる電流が再度上昇して閾値に達すると、過電流検出手段16は再度超過信号を出力し、同じ動作が繰り返される。
電流バイパス回路18がオンした段階でインピーダンス低下が起こるため、過電流検知または短絡検知が作動する安定器、すなわち直管形LEDランプ100に対して不適合な安定器が存在することになる。この場合再起動と消灯(明滅ないし明暗)を繰り返す。
明滅ないし明暗の周期は0.1Hz〜50Hzとなり、安定器固有値となる。明滅(点灯と消灯)の周期は、安定器の過電流検知または短絡検知による再起動と消灯の周期であり、0.1HZ〜10Hzとなる。明暗(点灯と減光点灯)の周期は過電流状態が電流バイパスにより自己解除する周期であり、1Hz〜50Hzとなる。
このため、簡単な操作で容易に安定器に対するLEDランプの不適合を認識することができるとともに、認識できずに使用した場合の安定器の数か月程度の短期の劣化や損傷を防止することが可能となる。
不適合となる一部の安定器を除外して使用することにより、安定器が不適合の状態で使用することによる照明器具の寿命の早期低下を回避できるとともに、省エネルギーを目的とした設計が可能となる。
過電流検出手段16の検知回路はラッチしないため、閾値を上下するタイミングで明滅動作(異常点灯)となる。
また、上記実施形態では、通知手段を、電流バイパス回路とLED素子群とからなり、視覚的に通知する構成としたが、通知手段として警告ランプを設けて該警告ランプの点灯によって不適合を視覚的に知らせるようにしてもよい。通知手段としてブザー等を設けて不適合を音で知らせるようにしてもよい。
また、上記実施形態では直管形のLEDランプについて説明したが、直管形ではないLEDランプにおいても同様に実施することができる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
14 報知手段
16 過電流検出手段
17 通知手段
18 電流バイパス回路
24 コンパレータ
26、30 コンデンサ
28、32 スイッチ
100 LEDランプとしての直管形LEDランプ
150 照明器具
200 照明装置
Claims (7)
- ランプ本体と、
前記ランプ本体の内部に配置されたLED素子と、
前記ランプ本体が装着される照明器具に設けられている安定器に対する前記ランプ本体の不適合を報知する報知手段と、
を備えているLEDランプ。 - 請求項1に記載のLEDランプにおいて、
前記報知手段が、前記LED素子に流れる電流を測定し、該測定された電流が基準値を超えた場合に信号を出力する過電流検出手段と、前記過電流検出手段から出力された信号に基づいて不適合を通知する通知手段とからなるLEDランプ。 - 請求項2に記載のLEDランプにおいて、
前記通知手段が、前記過電流検出手段から出力された信号の有無でオン・オフする電流バイパス回路と、前記電流バイパス回路のオン・オフで明滅ないし明暗する前記LED素子とからなり、不適合を視覚的に通知するLEDランプ。 - 請求項3に記載のLEDランプにおいて、
前記過電流検出手段が、コンパレータで前記基準値と前記過電流検出手段により測定された電流とを比較する回路を有しているLEDランプ。 - 請求項3に記載のLEDランプにおいて、
前記過電流検出手段が、トランジスタとツェナダイオードとを有しているLEDランプ。 - 請求項3〜5のいずれか1つに記載のLEDランプにおいて、
前記電流バイパス回路がコンデンサとスイッチで構成されているLEDランプ。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載のLEDランプと、前記LEDランプを装着する照明器具とを備えた照明装置。
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