JP2017111828A - プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents

プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 Download PDF

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【課題】画像が表示された状態で位置を指示する操作が行われた場合に、この操作により機能を制御できるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供する。【解決手段】プロジェクター11は、画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、スクリーンSCに画像を投射するプロジェクターであり、位置検出ユニット150により、スクリーンSCで指示された位置を検出し、検出した指示位置が予め設定された操作領域内にある場合に、制御部103により、画像の投射態様を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法に関する。
従来、プロジェクター等の表示装置が表示する画像の特定の位置が指示された場合に、指示位置を検出し、検出した位置に対応するようにポインター等を表示する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の装置によれば、位置を指示する操作によってポインター等を任意の位置に表示させることができる。
特許第4272904号公報
ところで、画像が表示された状態で位置を指示する操作は、直感的かつ容易に行えるので、上記従来の装置のようにポインター等を任意の位置に表示させるだけでなく、より多くの機能が、位置を指示する操作により実行できるようにしたいとのニーズがあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、画像が表示された状態で位置を指示する操作が行われた場合に、この操作により機能を制御できるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、投射面に画像を投射するプロジェクターであって、前記投射面で指示された位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された指示位置が、予め設定された操作領域内にある場合に、前記画像の投射態様を制御する投射制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、投射面への操作に対応して、投射している画像の投射態様を制御するので、例えば投射している画像の拡大、縮小、移動等を実行できる。これにより、画像の投射態様に関する操作を直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記位置検出手段により検出された指示位置に基づいて処理を行う処理手段をさらに備え、前記位置検出手段により検出された指示位置が予め設定された操作領域内にある場合に、前記処理手段による処理と前記投射制御手段による制御とのうち、いずれかを実行することを特徴とする。
本発明によれば、指示位置に基づいて描画等の処理を行う機能と、指示位置に基づいて画像の投射態様を制御する機能とを使い分けることができ、より一層の操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記処理手段は、前記位置検出手段により検出された指示位置に基づいて、前記画像とともに前記投射面に投射される付加画像を生成する処理、又は、前記位置検出手段により検出された指示位置を含む情報を外部の装置に出力する処理の少なくともいずれかを実行することを特徴とする。
本発明によれば、指示位置に基づいて付加画像を生成する機能、或いは指示位置を含む情報を外部の装置に出力する機能と、指示位置に基づいて画像の投射態様を制御する機能とを使い分けることができ、より一層の操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記位置検出手段は、指示体によって前記投射面で指示された指示位置を検出し、前記指示体の操作を検出する操作検出手段をさらに備え、前記位置検出手段により検出された指示位置が前記操作領域内にあるときに、前記操作検出手段によって前記指示体の操作が検出された場合は、前記投射制御手段による制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、指示体の操作により、処理手段の機能と画像の投射態様を制御する機能とを容易に使い分けることができ、より一層の操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記位置検出手段は、指示体によって前記投射面で指示された指示位置、及び前記指示体の操作を検出し、前記位置検出手段により検出された指示位置が前記操作領域内にあるときに、前記位置検出手段によって前記指示体の操作が検出された場合は、前記投射制御手段による制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、指示位置及び指示体の操作を検出して、指示位置が操作領域内にあるときには制御を実行するので、指示体の操作によって、処理手段の機能と画像の投射態様を制御する機能とを容易に使い分けることができ、より一層の操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記画像に重ねて、前記画像の投射態様に関する指示を行うための操作用画像を投射する操作用画像表示手段を備え、前記操作用画像の表示領域が前記操作領域に設定されることを特徴とする。
本発明によれば、投射面に投射された操作用画像に基づく操作によって、投射している画像の投射態様を制御するので、画像の投射態様に関する操作をより直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記操作用画像表示手段は、少なくとも前記投射面に投射された前記画像の拡大、縮小、移動、及び回転のいずれかの処理を指示するための前記操作用画像を前記投射面に投射させ、前記投射制御手段は、前記位置検出手段により検出された指示位置に重なる前記操作用画像に対応する処理を行って、前記画像の投射態様を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、投射面に投射された操作用画像に対する操作により、投射している画像の拡大、縮小、移動のいずれかの処理が実行されるので、画像の投射態様に関する操作をより直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記操作領域が、前記投射面において前記画像が投射された範囲外であって、前記位置検出手段により指示位置を検出可能な範囲内に設定されたことを特徴とする。
本発明によれば、投射された画像の外側を指示する操作により、投射している画像の投射態様を制御できるので、投射態様に関する操作をより直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、投射面に画像を投射するプロジェクターの制御方法であって、前記投射面で指示された位置を検出し、検出した指示位置が、予め設定された操作領域内にある場合に、前記画像の投射態様を制御すること、を特徴とする。
本発明によれば、投射面への操作に対応して画像の投射態様を制御できる。例えば、入力画像の拡大、縮小、移動等を投射面に対する操作に従って実行できる。これにより、入力画像の投射態様に関する操作を直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
また、本発明は、画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、投射面に画像を投射するプロジェクターを制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、前記コンピューターを、前記投射面で指示された位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された指示位置が、予め設定された操作領域内にある場合に、前記画像の投射態様を制御する投射制御手段と、して機能させるプログラムとして実現できる。また、上記プログラムを、コンピューターが読み取り可能に記録した記録媒体として実現することも可能である。
本発明によれば、入力画像の投射態様に関する操作を直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
第1の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。 プロジェクターの機能的構成を示すブロック図である。 PCの機能的構成を示すブロック図である。 スクリーンに画像を投射した例を示す図であり、(A)は指示位置に従ってポインターを投射した状態を示し、(B)は指示位置に従って描画を行った例を示す。 座標を検出及び変換する処理の様子を示す説明図である。 プロジェクターの動作を示すフローチャートである。 スクリーンに投射されるメニューバー及びツールバーの構成例を示す図であり、(A)はメニューバーの構成例を示し、(B)はメニューバーの操作により投射されるズームツールバーの構成例を示す。 プロジェクターの動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るプロジェクターの機能的構成を示すブロック図である。 第2の実施形態においてプロジェクターと組み合わせて使用される指示体の構成及び使用状態を示す説明図である。 第3の実施形態における指示体の使用状態を示す説明図である。 第4の実施形態に係るプロジェクターの機能的構成を示すブロック図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係るプロジェクター11を用いた表示システム10の構成を示す図である。
表示装置としてのプロジェクター11には、画像供給装置としてのPC(Personal Computer)13、DVDプレーヤー15、及びビデオレコーダー16が有線接続されている。プロジェクター11にはネットワーク14を介して複数のPC13が接続され、いずれのPC13からもプロジェクター11に画像情報(画像データ)を供給可能である。なお、本実施形態において、静止画を表すデータ、及び動画を表すデータのいずれも画像情報に含まれる。また、アナログ画像データ、及びデジタル画像データのいずれも画像情報に含まれる。ネットワーク14はLANケーブル等の有線通信回線または無線通信回線により構成され、ネットワーク14とプロジェクター11とは有線または無線接続され、このネットワーク14を介してプロジェクター11と各PC13との間、及び、PC13間で各種データを送受信可能である。
図1に例示する構成では、プロジェクター11は、一つのPC13に対し、アナログ画像データを伝送するRGBケーブル61、及び、デジタルデータを伝送するUSBケーブル62により接続されている。このPC13は、プロジェクター11にRGBケーブル61を介してアナログ画像データを出力できる。また、プロジェクター11は、USBケーブル62を介して、PC13との間で後述する座標情報(座標データ)を含む各種の制御情報(制御データ)等を送受信する。なお、PC13とプロジェクター11とをDVIケーブル等を介して接続し、デジタル画像データを伝送する構成とすることも勿論可能である。
プロジェクター11は、PC13、DVDプレーヤー15及びビデオレコーダー16から入力された画像データに基づいて、投射面としてのスクリーンSCに画像を投射する。プロジェクター11は、PC13、DVDプレーヤー15及びビデオレコーダー16から入力された画像情報が静止画のデータであっても動画のデータであっても画像を投射できる。スクリーンSCは、壁面に固定された平板に限らず、壁面自体をスクリーンSCとして使用することも可能である。ここで、スクリーンSC上で画像が投射される範囲を実投射領域11B(表示可能領域)とする。また、プロジェクター11は通信ケーブル等(例えば、USBケーブル62)によりPC13に接続され、PC13との間で制御データ等を送受信する。プロジェクター11は、Bluetooth(登録商標)等の無線通信によってPC13との間で制御データ等を送受信しても良い。
表示システム10では、プロジェクター11による画像の投射中、ユーザーが指示体12を手に持って、スクリーンSCの実投射領域11Bにおける任意の位置を指示する操作(位置指示操作)を実行できる。指示体12は、ペン型や棒形状の操作デバイスであって、スクリーンSCの上の任意の位置を指し示すために用いられる。プロジェクター11は、後述するように指示体12の先端位置を検出する機能を有し、検出した指示位置の座標を示す制御データをPC13に出力する。また、プロジェクター11は、検出した指示位置の座標に基づいて、指示位置に沿って画像を描画する等の処理を行う。
図2は、プロジェクター11の機能的構成を示すブロック図である。
プロジェクター11は、大別して、RGBケーブル61またはネットワーク14を介してPC13から入力される入力画像やDVDプレーヤー15及びビデオレコーダー16等から入力される入力画像に基づいて表示用の画像処理を実行する画像処理ユニット110と、画像処理ユニット110の制御に従ってスクリーンSCに画像を投射する投射ユニット3(表示手段)と、スクリーンSC上の指示体12の指示位置を検出する位置検出ユニット150と、位置検出ユニット150が検出した指示位置の座標を、画像データにおける座標に変換する座標変換部160と、座標変換部160が変換した変換後の座標をPC13または画像処理ユニット110に出力する出力切替部163と、出力切替部163が座標を出力する出力先を切り替えさせる出力制御部101と、これらの各部を制御する制御部103と、を備えている。
制御部103は、図示しないCPU、不揮発性メモリー、RAM等により構成され、制御部103に接続された記憶部105に記憶されている制御プログラム105Aを読み出して実行し、プロジェクター11の各部を制御する。また、記憶部105に記憶された制御プログラム105Aを実行することで、制御部103はキャリブレーション実行部103Aとして機能する。
キャリブレーション実行部103Aは、後述するキャリブレーションを実行して、撮影画像データにおける座標と、キャリブレーションの対象となるスクリーンSC上の領域(例えば、実投射領域11B)における座標との対応関係を表すパラメーター(座標変換パラメーター)を求める。記憶部105は、磁気的、光学的記録装置または半導体記憶素子により構成され、制御プログラム105Aを含む各種プログラム、及び、各種設定値等のデータを記憶する。
制御部103には操作パネル41及びリモコン受光部45が接続されている。
操作パネル41は、各種スイッチ及びインジケーターランプを備え、プロジェクター11の外装筐体(図示略)に配置されている。制御部103は、プロジェクター11の動作状態や設定状態に応じて操作パネル41のインジケーターランプを適宜点灯或いは点滅させる。また、操作パネル41のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作信号(操作データ)を制御部103に出力する。操作パネル41やリモコン等は、プロジェクター11に対する操作をユーザーが入力するための操作部である。なお、プロジェクター11に対する操作を表す操作信号をPC13からプロジェクター11に送信し、この操作信号に基づいてプロジェクター11を制御することもできる。PC13から操作信号を送信する場合は、例えばUSBインターフェイス等を介してプロジェクター11に操作信号を送信することができる。この場合は、PC13も、プロジェクター11に対する操作をユーザーが入力するための操作部として機能する。
また、プロジェクター11は、プロジェクター11の操作者であるユーザーが使用するリモコン(図示略)がボタン操作に対応して送信した赤外線信号を、リモコン受光部45によって受光する。リモコン受光部45は、上記リモコンから受光した赤外線信号を受光素子により受光し、この信号に対応する操作信号を制御部103に出力する。
制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45から入力される操作信号に基づいて、ユーザーの操作を検出し、この操作に従ってプロジェクター11を制御する。
プロジェクター11は、PC13、ネットワーク14、DVDプレーヤー15及びビデオレコーダー16等に接続される外部I/F102を備えている。外部I/F102は、制御情報や画像情報(アナログ画像データやデジタル画像データ)等の各種情報を送受信するインターフェイスであり、複数種類のコネクター及びこれらのコネクターに対応するインターフェイス回路を備えている。本実施形態において、外部I/F102は、コンピューターの映像出力端子に接続されるCompインターフェイス、ビデオ再生装置やDVD再生装置に接続されるS−Videoインターフェイス、Videoインターフェイス、デジタル家電等が接続されるHDMI(登録商標)規格に準拠したHDMIインターフェイス、コンピューターのUSB端子に接続されるUSBインターフェイス、及び、コンピューターを含んで構成されるLANに接続されるLANインターフェイスを有する。
Compインターフェイスは、コンピューターからアナログ画像データが入力されるVGA端子、デジタル画像データが入力されるDVI(Digital Visual Interface)等である。本実施形態では、このCompインターフェイスにはRGBケーブル61(図1)が接続され、USBインターフェイスにはUSBケーブル62(図1)が接続される。
S−Videoインターフェイスは、ビデオ再生装置、DVD再生装置、テレビチューナー装置、CATVのセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の画像供給装置から、NTSC、PAL、SECAM等のコンポジット映像信号が入力されるS映像端子を備える。本実施形態では、S−VideoインターフェイスにはDVDプレーヤー15が接続される。
Videoインターフェイスは、上記の画像供給装置からコンポジット映像信号が入力されるRCA端子、或いはコンポーネント映像信号が入力されるD端子等を備え、アナログ画像データが入力される。本実施形態では、Videoインターフェイスにはビデオレコーダー16が接続されている。
USBインターフェイスは図示しないUSB端子と、このUSB端子を介してコンピューターとの間で制御データやデジタル画像データを送受信するUSBコントローラー(図示略)とを備えている。ここで、外部I/F102は、PC13などのUSBホストデバイスとなる装置を接続するためのUSB−Bインターフェイスを備えていてもよいし、プロジェクター11に対してUSBスレーブデバイスとして機能するUSBメモリーや書画カメラ等のデバイスを接続するためのUSB−Aインターフェイスを備えていてもよい。また、USB−A、USB−Bの両方のインターフェイスを備えていてもよい。
また、LANインターフェイスは、LANケーブルを接続可能なRJ−45端子等の端子を備え、この端子を介して1または複数のコンピューターを含むLANに接続される。LANインターフェイスは、例えばEthernet(登録商標)規格に準拠したネットワークインターフェース回路(図示略)を備えており、LANを構成するコンピューターとの間で制御データや画像データを送受信する。
また、外部I/F102に、VESA(Video Electronics Standards Association)が策定したDisplayPortを備えた構成としてもよく、具体的にはDisplayPortコネクター或いはMini Displayportコネクターと、Displayport規格に準拠したインターフェイス回路とを備えた構成としてもよい。この場合、プロジェクター11は、PC13や、PC13と同等の機能を有する携帯型デバイスが備えるDisplayPortに接続し、デジタル画像データを入力可能となる。
さらに、外部I/F102は有線通信によって画像情報の送受信を行っても良く、無線通信によって画像情報の送受信を行っても良い。例えば、外部I/F102に、無線LAN等の無線通信インターフェイスを備え、プロジェクター11をPC13等の各種装置と無線通信回線を介して接続してもよい。
外部I/F102が備える各インターフェイスに接続された各装置(上述した画像供給装置)を、画像ソースと呼び、各画像ソースから入力される画像情報を入力画像と総称する。このため、入力画像には、アナログ画像データ及びデジタル画像データの両方が含まれる。
プロジェクター11は、大きく分けて光学的な画像の形成を行う光学系と画像データを電気的に処理する画像処理系とからなる。光学系は、照明光学系31、光変調装置32、及び投射光学系33から構成される投射部30(投射手段)を備えている。照明光学系31は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)、レーザー等からなる光源を備えている。また、照明光学系31は、光源が発した光を光変調装置32に導くリフレクター及び補助リフレクターを備えていてもよく、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(図示略)、偏光板、或いは光源が発した光の光量を光変調装置32に至る経路上で低減させる調光素子等を備えたものであってもよい。
光変調装置32は、入射する光を変調する変調領域を備えており、後述する画像処理系からの信号を受けて、照明光学系31からの光を変調する。本実施形態では、透過型液晶パネルを用いて光変調装置32を構成した場合を例に挙げて説明する。この構成では、光変調装置32は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶パネルからなる。照明光学系31からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系33に射出される。
投射光学系33は、投射する画像の拡大・縮小および焦点の調整を行うズームレンズ、ズームの度合いを調整するズーム調整用モーター、フォーカスの調整を行うフォーカス調整用モーター等を備えている。
投射ユニット3は、投射部30とともに、表示制御部107の制御に従って投射光学系33が備える各モーターを駆動する投射光学系駆動部121、表示制御部107から出力される画像データに基づいて入射する光を変調するように光変調装置32を駆動する光変調装置駆動部119、及び、制御部103の制御に従って照明光学系31が備える光源を駆動する光源駆動部117を備えている。
一方、画像処理系は、プロジェクター11全体を統合的に制御する制御部103の制御に従って画像データを処理する画像処理ユニット110により構成される。画像処理ユニット110は、外部I/F102から入力された入力画像を処理する画像入力部104を備えている。画像入力部104は、例えば、アナログ画像データをデジタル画像データに変換するA/D変換回路を有し、外部I/F102が備えるアナログ映像端子を介して入力されたアナログ画像データをデジタル画像データに変換して画像処理部113に出力する。また、画像入力部104は、外部I/F102において入力映像が入力されたポートを判別する機能を有する。
また、画像処理ユニット110は、制御部103の制御に従って外部I/F102から画像入力部104を介して入力された入力画像のうち少なくとも1以上の入力画像を選択し、選択した入力画像としての画像データに基づいて画像を表示するための処理を画像処理部113に実行させる表示制御部107、表示制御部107の制御に従って入力画像を処理し、投射部30が投射する画像をフレームメモリー115に展開する画像処理部113を備えている。画像処理ユニット110は処理手段、及び、表示制御手段として機能する。
制御部103は、記憶部105に記憶された制御プログラム105Aを読み出して実行することにより、プロジェクター11の各部を制御する。
表示制御部107は、画像入力部104を介して入力される画像データのフォーマット(フレームレート、解像度、圧縮状態)の判別等を行い、光変調装置32に表示画像を表示するために必要な処理を決定し、画像処理部113を制御して当該処理を実行する。画像処理部113は、表示制御部107の制御に従って、画像入力部104を介して入力された画像データをフレームメモリー115に展開し、インターレース/プログレッシブ変換、解像度変換等の各種変換処理を適宜実行し、フレームメモリー115に描画した表示画像を表示するための所定フォーマットの画像データを生成して、表示制御部107に出力する。なお、プロジェクター11は、入力された画像データの解像度やアスペクト比を変更して表示することもでき、入力された画像データの解像度やアスペクト比を維持したままドットバイドットで表示することも可能である。また、画像処理部113は、表示制御部107の制御に従って、キーストーン補正、カラーモードに対応した色調補正、画像の拡大/縮小処理等の各種の画像処理を実行可能である。表示制御部107は、画像処理部113により処理された画像データを光変調装置駆動部119に出力し、光変調装置32に表示させる。また、画像処理部113は、表示中の画像データの解像度、アスペクト比、光変調装置32の液晶表示パネルにおける表示サイズ等の情報から、画像位置情報(画像位置データ)を導出し、求めた画像位置情報を座標変換部160に出力する。画像位置情報は、実投射領域11B内のどの位置に表示画像が投射(表示)されるのかを示す情報である。換言すれば、画像位置情報は、実投射領域11Bにおける表示画像の配置に関する情報であって、実投射領域11Bにおける表示画像の位置(配置)を示す。この画像位置情報は、PC13の表示解像度が変化することによってPC13がプロジェクター11に出力する画像データの解像度が変化した場合(例えば、PC13において解像度に関する設定が変更された場合)等に変化する。なお、実投射領域11Bには、光変調装置32の変調領域で変調された画像が表示されているので、画像位置情報は、光変調装置32の変調領域における画像の配置に関する情報であると考えることもできる。
制御部103は、制御プログラム105Aを実行して表示制御部107を制御し、スクリーンSC上に結像した表示画像のキーストーン補正を実行させる。また、制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45から入力された操作信号に基づいて、表示制御部107を制御して表示画像の拡大/縮小処理を実行させる。
外部I/F102に接続された機器から画像入力部104にアナログ画像データが入力された場合、画像入力部104によってデジタル画像データに変換され、その後はデジタル画像データとして処理される。また、外部I/F102に接続された機器から画像入力部104にデジタル画像データが入力された場合、画像入力部104はデジタル画像データのまま画像処理部113に出力する。このように、画像処理ユニット110は、入力画像がアナログまたはデジタルのいずれであっても、デジタル画像データとして処理を行うので、以下の説明では、アナログ画像データをA/D変換する過程については省略し、画像処理ユニット110が画像データを処理するものとして説明する。
制御部103は、外部I/F102に接続された各画像ソースのうち、いずれか一以上の画像ソースを選択して当該画像ソースの入力画像を画像入力部104に入力する。また、制御部103は、外部I/F102から画像入力部104に入力されている画像ソースを判別する機能を有する。
ここで、制御部103は、外部I/F102において各画像ソースが接続されるインターフェイスの種類毎に選択及び判別を行ってもよいし、画像ソースから入力される入力画像の種類毎に選択及び判別を行ってもよく、コネクター毎に選択及び判別を行ってもよい。さらに、外部I/F102に接続された各装置の種類自体を識別することにより画像ソースを選択及び判別してもよい。例えば、HDMIインターフェイス、或いはLANインターフェイスに接続された機器は、プロジェクター11との間で制御データを送受信するので、この制御データに基づいて各機器(装置)の種類を判別できる。具体的には、PC13、DVDレコーダー、USBメモリー、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機、半導体メモリーを備えたメディアプレーヤー等、画像ソースとしての装置を具体的に特定して分類し、この分類により画像ソースの種類を判別してもよい。
また、制御部103は、記憶部105に画像データを記憶している場合に、操作パネル41またはリモコン受光部45により検出した操作により、記憶部105に記憶している画像データの再生表示が指示されると、プロジェクター11自身を画像ソースとして選択することもできる。さらに、プロジェクター11は、例えば外部I/F102のUSBインターフェイスに接続されたUSBフラッシュメモリーなどの外部記憶装置を画像ソースとし、この外部記憶装置から供給可能な複数の画像を順次表示させるスライドショー表示を行うことも可能である。
また、プロジェクター11は、後述するようにスクリーンSC上に複数の入力画像を並べて同時に表示する、いわゆる多画面表示機能を備えている。操作パネル41又はリモコン受光部45により検出された操作あるいは事前の設定により、制御部103は、画像を表示可能な領域(投射可能領域11Aまたは実投射領域11B)を複数の領域に分割し、複数の画像ソース(画像供給装置)から入力された複数の入力画像を並べて表示する多画面表示を行う。多画面表示を行う場合、制御部103は、外部I/F102に接続された複数の画像ソースのうち、多画面表示で同時に表示可能な上限数以内で、画像ソースを選択する。
プロジェクター11は、スクリーンSC上で指示体12により指示された指示位置の座標を検出する位置検出ユニット150(位置検出手段)を有する。位置検出ユニット150は、検出した指示位置の、キャリブレーションの対象となるスクリーンSC上の領域における座標を求める。位置検出ユニット150は、スクリーンSCを撮影する撮像部153、撮像部153を制御する撮影制御部155、及び、撮像部153の撮影画像に基づいて指示体12の指示位置を検出する位置検出処理部157を有する位置検出部151と、この位置検出部151が検出した指示位置の座標を算出する座標算出部159とを備えている。
撮像部153は、スクリーンSC上で投射部30が画像を投射可能な最大範囲(投射可能領域11Aに相当)を含む画角を撮影するデジタルカメラであり、撮影制御部155の制御に従って撮影を実行し、撮影画像データを出力する。換言すれば、撮像部153は投射可能領域11A全体を含む範囲を撮影可能に設定されている。撮影制御部155は、制御部103の制御にしたがって、撮像部153を制御して撮影を実行させる。撮像部153が撮影時のズーム倍率、フォーカス、絞りの調整を行う機構を有する場合、撮影制御部155は、これらの機構を制御して予め設定された条件で撮影を実行させる。撮影後、撮影制御部155は撮像部153が出力する撮影画像データを取得して、位置検出処理部157に出力する。撮像部153から出力される撮影画像データは、RGBやYUV等の形式で表されるものであっても良く、輝度成分のみを表すものであっても良い。また撮影制御部155は、撮像部153から出力される撮影画像データをそのまま位置検出処理部157へ出力してもよく、解像度の調整や所定のファイルフォーマット(JPEG、BMPなど)への変換等を行った上で位置検出処理部157へ出力しても良い。
なお、撮像部153は、可視光を撮像可能な構成であっても良く、非可視光(赤外光など)を撮像可能な構成であっても良い。撮像部153が非可視光を撮像可能な場合には、指示体12が非可視光を射出して、撮像部153が指示体12から射出された非可視光を撮像する構成や、指示体12が非可視光を反射可能な反射部を備えており、制御部103の制御によってプロジェクター11からスクリーンSCに対して非可視光を投射し、指示体12の反射部によって反射された非可視光を撮像部153によって撮像する構成等を採用することができる。
位置検出処理部157は、撮影制御部155から入力される撮影画像データを解析して、この撮影画像データから、実投射領域11Bの外部と実投射領域11Bとの境界、及び、指示体12の画像を抽出し、指示体12による指示位置を特定する。指示体12の指示位置は、例えば、棒状あるいはペン型の指示体12の先端の位置である。
座標算出部159は、位置検出処理部157によって検出された指示体12の指示位置、及びキャリブレーション実行部103Aによって求められた座標変換パラメーターに基づいて座標の算出を行う。具体的に、座標算出部159は、位置検出処理部157が検出した指示位置の、実投射領域11Bにおける座標を求め、算出した座標を表す座標データ(座標情報)を座標変換部160に出力する。以下の説明では、座標算出部159が算出し、位置検出ユニット150から出力される座標データを「第1の座標データ」とも称する。本実施形態では、第1の座標データは、スクリーンSC上でキャリブレーションの対象となった領域内で正規化された座標を表す。例えば、実投射領域11B全体がキャリブレーションの対象であれば、実投射領域11Bの左上の頂点を原点(0,0)として、実投射領域11Bの右上の頂点、左下の頂点、及び右下の頂点の座標を、それぞれ(1,0)、(0,1)、(1,1)と表すことができる。この場合、実投射領域11Bの中心の座標は(0.5、0.5)と表される。なお、ここでは0以上1以下の範囲で座標の正規化を行っているが、正規化の方法はこれに限られない。座標の正規化には、論理的に定義された任意の値(例えば、0以上32767以下の範囲など)を用いることができる。
座標変換部160は、位置検出ユニット150が出力した第1の座標データ(第1の座標情報)を、PC13がプロジェクター11へ入力する画像データにおける座標を表す第2の座標データ(第2の座標情報)に変換する。具体的に、座標変換部160は、画像処理部113が出力した画像位置情報に基づいて、スクリーンSC上の座標を表す第1の座標データを、入力画像データにおける座標を表す第2の座標データに変換する。第2の座標データは、画像データにおいて正規化された座標を表している。例えば、画像データの左上の頂点を原点(0,0)として、画像データの右上の頂点、左下の頂点、及び右下の頂点の座標を、それぞれ(1,0)、(0,1)、(1,1)と表すことができる。この場合、画像データの中心の座標は(0.5、0.5)と表される。
位置検出ユニット150が出力する第1の座標データは、撮像部153の撮影画像データに基づいて検出された座標を表しており、この座標はスクリーンSC上に仮想的に設けられた座標軸における座標で表すことができる。しかし、スクリーンSC上の座標と撮影画像データ上の座標との対応関係は、撮像装置5とスクリーンSCとの距離等の様々な要素の影響を受ける。従って、スクリーンSC上のある位置に対応する撮影画像データ上の座標は、これらの要素に応じて変化する。そこで、本発明に係るプロジェクター11においては、最初にキャリブレーション実行部103Aがキャリブレーションを実行して、撮影画像データにおける座標と、キャリブレーションの対象となるスクリーンSC上の領域における座標との対応関係を表す座標変換パラメーターを求める。キャリブレーション実行部103Aによって座標変換パラメーターが求められると、この座標変換パラメーターに基づいて、座標算出部159が座標の変換を行い、第1の座標データを求める。さらに、座標変換部160は、座標算出部159から出力された第1の座標データを画像位置情報に基づいて変換し、変換後の座標データ(第2の座標データ)を出力切替部163に出力する。
出力切替部163は、座標変換部160が変換した変換後の座標データを出力する出力先を選択的に切り替える機能を有し、本実施形態では、外部I/F102または画像処理ユニット110のいずれかを出力先として選択し、座標データを出力する。出力切替部163は、出力制御部101の制御に従って、変換後の座標データを出力する出力先を切り替えて、座標データを出力する。
表示制御部107は、出力切替部163から入力された座標データに基づいて、フレームメモリー115に展開した画像上に、指示体12の指示位置に対応してポインター12Aの画像を描画する。
ここで、座標算出部159は、座標変換部160を介することなく、出力切替部163に対して第1の座標データを出力することも可能である。このため、出力切替部163は、座標算出部159が出力した第1の座標データを、外部I/F102を介してPC13に出力することも、画像処理部113に出力することもできる。また、座標変換部160が、座標算出部159から入力された第1の座標データを変換することなく、出力切替部163に出力する構成とすれば、座標算出部159が直接出力切替部163に座標データを出力する場合と同様の作用効果が得られる。
なお、本実施形態では、PC13に座標データを出力する場合は座標変換部160によって変換を行い、画像処理部113に座標データを出力する場合は座標変換部160によって変換を行わないものとするが、プロジェクター11の構成はこれに限られない。座標変換部160が、座標データをPC13に出力する場合と画像処理部113に出力する場合のいずれの場合にも座標データの変換を行っても良い。さらに、プロジェクター11は座標変換部160を備えない構成であっても良い。この場合は、座標算出部159が出力した第1の座標データが、PC13及び画像処理部113に対して出力される。
出力切替部163が外部I/F102に出力した座標データは、例えば、外部I/F102のUSBインターフェイスを介してPC13に入力される。出力切替部163が出力する座標データは、マウス、トラックボール、デジタイザー、或いはペンタブレット等のポインティングデバイスが出力する座標データと同様のデータとして、PC13に出力される。
PC13が、出力切替部163から出力される座標データを、汎用的なポインティングデバイスが出力する座標データと同等に扱う場合は、これらの汎用的なポインティングデバイスに対応した、汎用のデバイスドライバープログラムを利用することができる。一般的に、これらの汎用のデバイスドライバープログラムは、PC13のOS(オペレーティングシステム)の一部として予めインストールされているため、汎用のデバイスドライバープログラムを利用する場合はデバイスドライバープログラムのインストールを行う必要がない。また、汎用のデバイスドライバープログラムを利用することから、専用のデバイスドライバープログラムを用意する必要がない一方で、プロジェクター11とPC13との間でやり取りできる情報は、汎用のデバイスドライバープログラムの仕様によって定められた範囲に限定される。
また、プロジェクター11に対応した専用のデバイスドライバープログラムを用意して、このデバイスドライバープログラムをPC13にインストールして使用しても良い。この場合は専用のデバイスドライバープログラムが必要になる一方で、プロジェクター11とPCとの間でやり取りできる情報は、専用のデバイスドライバープログラムの仕様に応じて任意に設定することができる。
図3は、PC13の機能的構成を示すブロック図である。
この図3に示すように、PC13は、制御プログラムを実行してPC13の各部を中枢的に制御するCPU131、CPU131により実行される基本制御プログラムや当該プログラムに係るデータを記憶したROM132、CPU131が実行するプログラムやデータを一時的に記憶するRAM133、プログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶部134、入力操作を検出して入力内容を示すデータや操作信号をCPU131に出力する入力部135、CPU131による処理結果等を表示するための表示データを出力する表示部136、及び、外部の装置との間でデータ等を送受信する外部I/F137を備えており、これらの各部はバスにより相互に接続されている。
入力部135は、コネクターや電源供給回路を有する入力I/F141を有し、この入力I/F141に入力デバイス142が接続される。入力I/F141は、例えばUSBインターフェイス等の入力デバイス用の汎用インターフェイスで構成され、入力デバイス142は、例えば、キーボード、或いは、マウスやデジタイザー等のポインティングデバイスである。
入力I/F141には、プロジェクター11に繋がる通信ケーブル(例えば、USBケーブル62)が接続され、プロジェクター11から、指示体12による指示位置の座標を表す座標データ(第1の座標データ、又は第2の座標データ)が入力される。ここで、入力I/F141には、プロジェクター11が出力する座標データが、マウス、トラックボール、デジタイザー、或いはペンタブレット等のポインティングデバイスが出力する座標データと同様のデータとして入力される。従って、PC13は、プロジェクター11から入力される座標データを入力デバイスからの入力信号として処理することができ、例えば、この座標データに基づいてマウスカーソルやポインターの移動を行う等の動作を行える。
表示部136は、画像データ出力用のコネクター等を備えた画像出力I/F143を有し、画像出力I/F143には、モニター144、及び、プロジェクター11に繋がる画像データ送信用のケーブル(例えば、RGBケーブル61)が接続される。画像出力I/F143は、例えば、アナログ画像データを出力するVGA端子、デジタル画像データを出力するDVIインターフェイス、USBインターフェイス、及びLANインターフェイス、NTSC、PAL、SECAM等のコンポジット映像信号を出力するS映像端子、コンポジット映像信号を出力するRCA端子、コンポーネント映像信号を出力するD端子、HDMI(登録商標)規格に準拠したHDMIコネクター等を複数備え、これら複数のコネクターにモニター144及びプロジェクター11がそれぞれ接続される。また、画像出力I/F143は、VESAが策定したDisplayPortを備えた構成としてもよく、具体的にはDisplayPortコネクター或いはMini Displayportコネクターと、Displayport規格に準拠したインターフェイス回路とを備えた構成としてもよい。この場合、PC13は、プロジェクター11やモニター144或いは他の機器に対し、Displayportを介してデジタル画像データを出力できる。なお、画像出力I/F143は有線通信によって画像データの送受信を行っても良く、無線通信によって画像データの送受信を行っても良い。
記憶部134は、CPU131により実行される表示制御プログラム13A、及び、表示制御プログラム13Aの実行時に出力される画像データ13Bを記憶している。CPU131は、表示制御プログラム13Aを実行すると、プロジェクター11に対して画像データ13Bを送信する処理を実行する。この処理において、CPU131は画像データ13Bをモニター144に表示するとともに、表示部136によって所定の表示解像度の画像データを生成させ、画像出力I/F143に出力させる。ここで、表示部136は、アナログ画像データを出力するコネクターに対してはアナログ画像データを出力し、デジタルデータを出力するコネクターに対してはデジタル画像データを出力する。画像データ13Bは、PC13がモニター144に表示している画面をキャプチャーした画像データであってもよい。
また、CPU131は、表示制御プログラム13Aの実行中、入力部135から、ポインティングデバイスの操作に対応する座標データが入力された場合に、この座標データに対応する位置に、ポインター12A(図1)を表示するための画像を生成する。そして、CPU131は、再生中の画像データ13Bにポインター12Aを重ねた画像データを生成し、この画像データを画像出力I/F143からプロジェクター11に出力する。
また、表示制御プログラム13Aは、プロジェクター11を制御して、多画面表示の実行を指示したり、多画面表示時にPC13の入力画像を表示する領域を指定したりする機能を有するプロジェクター制御用のプログラムである。この表示制御プログラム13Aを実行することにより、PC13は、プロジェクター11に対して画像を出力するだけでなく、各種の制御データを送受信する。このため、例えばプロジェクター11から入力I/F141に入力される座標データに基づいて、指示体12の操作の軌跡を線で描画した画像をCPU131が生成し、プロジェクター11に出力することも可能である。
図4は、プロジェクター11によりスクリーンSCに画像を投射した例を示す図であり、(A)は指示体12の指示位置に従ってポインター12Aを投射した状態を示し、(B)は指示位置に従って描画図形12Cを描画した状態を示す。
光変調装置32の変調領域全体を使用して表示画像を投射した場合には、図4(A)に2点鎖線で示す投射可能領域11Aに画像が結像する。プロジェクター11がスクリーンSC、の真正面に位置している場合を除き、投射可能領域11Aには図4(A)に示すように台形歪みが発生するので、プロジェクター11は、表示制御部107の機能によりキーストーン補正を行う。このキーストーン補正の実行後には、投射可能領域11Aの一部である実投射領域11Bに表示画像が投射される。実投射領域11Bは、通常、スクリーンSC上で長方形となり、かつ投射可能領域11A内で最大のサイズとなるよう設定される。具体的には、光変調装置32の変調領域の解像度(液晶表示パネルの解像度)と台形歪みの程度により決定されるが、最大サイズでなくてもよい。なお、プロジェクター11から投射した画像に台形歪みが発生していなければ、このキーストーン補正は実行しなくても良い。この場合は、実投射領域11Bは投射可能領域11Aと一致する。
プロジェクター11のキャリブレーション実行部103Aは、キーストーン補正を行った後の実投射領域11Bにおいてキャリブレーションを実行する。このキャリブレーションでは、キャリブレーション実行部103Aが画像処理部113を制御して所定のキャリブレーション用の画像を描画させる。このキャリブレーション用の画像がスクリーンSCに投射された状態で、キャリブレーション実行部103Aの制御により位置検出ユニット150がスクリーンSCを撮影する。キャリブレーション用の画像は、例えば白色の背景にドットが配置された画像であり、予め記憶部105等に記憶されている。なお、キャリブレーション用の画像は必ずしも記憶部105等に記憶されている必要はなく、キャリブレーションの実行が必要になり、キャリブレーションを実行する毎に、キャリブレーション実行部10Aがキャリブレーション用の画像をその都度生成する構成であっても良い。
キャリブレーションの対象となるスクリーンSCの領域は、実投射領域11B全体であっても良く、実投射領域11Bの一部であっても良い。実投射領域11Bの一部をキャリブレーションの対象とする場合としては、プロジェクター11が表示する画像のアスペクト比とスクリーンSCのアスペクト比が異なる場合(例えば、プロジェクター11が表示する画像の解像度がWXGAで、スクリーンSCのアスペクト比が4:3である場合)に、プロジェクター11が表示する画像の垂直方向の幅が、スクリーンSCの垂直方向の幅と一致するように表示する場合が考えられる。この例では、プロジェクター11の実投射領域11Bのうち、左右の一部はスクリーンSC外にある。従って、プロジェクター11の実投射領域11Bのうち、スクリーンSCに含まれる領域をキャリブレーションの対象とし、それ以外の領域をキャリブレーションの対象外とすることが考えられる。
キャリブレーション実行部103Aは、撮影画像データ中の表示画像の輪郭、すなわち実投射領域11Bの外部と実投射領域11Bとの境界と、撮影画像データ中のドットを検出し、位置検出ユニット150の撮影範囲(画角)すなわち撮影画像データにおける位置と、実投射領域11B上の位置との対応関係を特定する。キャリブレーション実行部103Aは、キャリブレーションにより特定された撮影画像上の位置と実投射領域11B上の位置との対応関係に基づいて、座標算出部159が用いる座標変換パラメーターを求める。座標変換パラメーターには、キャリブレーションの対象となるスクリーンSC上の領域(実投射領域11B)における座標と、撮影画像データ上で求められた座標とを対応づけるデータ等が含まれる。座標算出部159は、この座標変換パラメーターに基づいて、撮影画像データ上で求められた座標を、実投射領域11Bにおける座標に変換することができる。この座標変換パラメーターに基づいて座標算出処理が行われる。なお、スクリーンSCには、光変調装置32の変調領域で変調された画像が表示されているので、座標変換パラメーターは、撮影画像データにおける座標と、光変調装置32の変調領域における座標との対応関係を表すパラメーターであると考えることもできる。
キャリブレーションは、制御部103が記憶部105に記憶されたキャリブレーション用プログラム(図示略)を実行することで行われるので、PC13においてキャリブレーション用のプログラムをインストールして実行する必要がない。またキャリブレーションは、撮影画像データに基づいてキャリブレーション実行部103Aが自動で行う処理であっても良く、キャリブレーション用の画像に対するユーザーの操作が必要な処理であっても良い。さらに、プロジェクター11がこれらの処理を併用しても良い。キャリブレーション用の画像に対するユーザーの操作としては、キャリブレーション用の画像に含まれるドットをユーザーが指示体12で指示する操作等が考えられる。
プロジェクター11が備える位置検出ユニット150は、実投射領域11Bに画像が投射された状態で撮影を実行し、図中に破線の矢印で示すように、実投射領域11Bの隅(左上の頂点)を原点とする直交座標を仮想的に設定して、この座標系における指示体12の先端位置の座標を求める。この直交座標は、上記のキャリブレーションにより得られた座標変換パラメーターに基づいて設定される。その後、座標変換部160により、実投射領域11Bに表示された画像データにおける指示体12の先端の座標が求められると、この座標に従って、例えば図4(A)に示すポインター12Aや、メニューバー17が表示される。ポインター12Aは指示体12の先端位置を示す記号として描画される。また、メニューバー17は、指示体12により操作可能なGUIであり、メニューバー17に配置されたボタンを指示体12により指示することで、線等の図形の描画、描画した図形のデータの保存、消去、コピー等の機能を実行させるGUI操作を行うことができる。具体的な例としては、指示体12を図4(A)に示す位置から図4(B)の位置まで移動させることで、指示体12の先端の軌跡に沿って描画図形12Cが描画される。この描画図形12Cは、例えば、ポインター12Aやメニューバー17と同様に、指示体12の指示位置を示す座標データに従って、表示制御部107が、画像処理部113がフレームメモリー115に展開した画像に重ねて描画する。或いは、PC13が描画図形12Cを描画して、描画図形12Cが重畳された入力画像をプロジェクター11に出力する。メニューバー17の構成及びメニューバー17の操作により実行される機能については後述する。
図5(A)、(B)は、プロジェクター11が指示位置の座標を検出し、画像データにおける座標に変換する処理の様子を示す説明図であり、図5(A)は一連の動作の初期状態を示し、図5(B)は、図5(A)の状態からPC13が表示画像の解像度を変更した状態を示す。なお以下の説明では、プロジェクター11が投射した画像に台形歪みが発生しておらず、かつ光変調装置32の変調領域全体に表示された画像が実投射領域11Bに表示される場合について説明する。このとき、実投射領域11Bは投射可能領域11Aと一致しており、実投射領域11Bに表示される画像の解像度は、光変調装置32の液晶表示パネルの解像度と等しい。
図5(A)に示す例では、光変調装置32の液晶表示パネルの解像度、及び実投射領域11Bに表示された画像の解像度は、いずれも1280×800ドットである。また、PC13から入力される画像データの解像度も1280×800ドットである。従って、実投射領域11Bには、1280×800ドットの表示画像201が表示されている。位置検出ユニット150は、実投射領域11Bの左上隅を原点とし、右方向をX軸方向、下方向をY軸方向とするX−Y直交座標系を設定し、実投射領域11Bにおける指示体12の指示位置の座標を(X1n,Y1n)とする。座標算出部159が出力する第1の座標データは、指示位置の座標(X1n,Y1n)を表している。
指示位置の座標(X1n,Y1n)は、実投射領域11B内で正規化された座標(正規化座標)である。具体的に、指示位置のX軸方向の座標X1nは、実投射領域11Bの横幅W1に対する、投射可能領域11Bの左辺から指示位置までの長さWP1の比率を表している。また、指示位置のY軸方向の座標Y1nは、実投射領域11Bの縦幅H1に対する、投射可能領域11Bの上辺から指示位置までの長さHP1の比率を表している。なおここでは、W1, WP1, H1, 及びHP1を画素数で表すものとする。
この場合、座標(X1n,Y1n)は、下記式(1)、(2)により算出される。
X1n=WP1÷W1 …(1)
Y1n=HP1÷H1 …(2)
例えば図5(A)に示す例で、WP1=400, HP1=300と仮定する。表示画像201の解像度は1280×800ドットなので、W1=1280、H1=800である。従って、X1n=400÷1280≒0.313、Y1n=300÷800=0.375と表すことができる。また、このとき、実投射領域11Bの左上の頂点、実投射領域11Bの右上の頂点、左下の頂点、及び右下の頂点の座標は、それぞれ(0, 0)、(1, 0)、(0, 1)、(1, 1)と表される。なお図5(A)の状態では実投射領域11Bと、表示画像201が表示された領域とは一致しているので、座標(X1n,Y1n)は表示画像201内で正規化された座標と考えることもできる。
ここで、PC13から入力される画像データが、解像度が1024×768ドットの画像データに切り替えられると、プロジェクター11は、画像データの縦方向の解像度(768ドット)が、液晶表示パネルの縦方向の解像度(800ドット)まで拡大されるように、画像データをスケーリングする。このスケーリングは縦方向及び横方向のいずれについても同様に行われるので、画像データの横方向の解像度(1024ドット)は、1024×(800÷768)≒1066ドットにスケーリングされる。この結果、スクリーンSCには図5(B)に示すように1066×800ドットの表示画像202が投射される。この1066×800ドットの画像データは、PC13から入力された1024×768ドットのアスペクト比を維持しつつ、拡大した画像データである。この表示画像202のアスペクト比及び解像度は表示画像201のアスペクト比及び解像度とは異なっているため、表示画像202が投射される領域は実投射領域11Bとは一致しない。図5(B)に示す例では、表示画像202が投射される領域は実投射領域11Bよりも小さい。また、プロジェクター11はスケーリング後の画像ができるだけ中央に表示されるようにその位置を変更している。そのため、実投射領域11Bにおいて、表示画像201の左上の頂点の位置と、表示画像202の左上の頂点の位置は一致していない。
ここで、図5(A)及び(B)に示すように、スクリーンSC上の指示体12を固定した状態で、表示画像201を表示画像202に変更すると、指示位置そのものは動いていないが、指示位置と表示されている画像との相対位置は変化する。そのため、表示画像201の左上の頂点を原点として正規化された指示位置の座標(X1n, Y1n)と、表示画像202の左上の頂点を原点として正規化された指示位置の座標(X2n, Y2n)は異なる。このため、位置検出ユニット150が撮像部153の撮影画像データに基づいて算出した実投射領域11Bにおける指示位置の座標(X1n,Y1n)をもとにポインター12Aを表示すると、ポインター12Aが実際の指示位置からずれてしまう。
例えば図5(B)の例では、表示画像202の左上の頂点が、表示画像201の左上の頂点よりも107画素だけ右側にある(107=(1280-1066)÷2)。従って、表示画像202の左辺から指示位置までの長さをWP2、表示画像202の上辺から指示位置までの長さをHP2とすると、WP2=WP1-107=400-107=293、HP2=HP1=300である。また、表示画像202の解像度は1066×800ドットなので、表示画像202の横幅W2及び縦幅H2は、W2=1066、H2=800である。従って、表示画像202の左上の頂点を原点として正規化された指示位置の座標(X2n, Y2n)は、X2n=(400-107)÷1066≒0.275、Y2n=300÷800=0.375と表される。このようにX1n≠X2nとなり、表示画像の解像度が変化すると、指示位置の正規化座標も変化する。
そのため、変更後の表示画像202の左上隅を原点とする座標系において座標(X1n,Y1n)=(0.313, 0.375)にポインター12Aを表示すると、指示体12の先端から離れた位置にポインター12Aが表示されてしまう。これは、PC13又は表示制御部107がポインター12Aを描画する際に、位置検出ユニット150から出力された正規化座標に基づいて、画像の左上を原点として描画を行うためである。このように、実投射領域11Bを基準として求めた座標は表示画像の解像度の影響を受けてしまうので、位置検出ユニット150が算出した座標をそのまま、PC13或いは表示制御部107が、ポインター12Aの表示に利用することはできない。
そこで、プロジェクター11は、PC13が出力する表示画像の解像度が変わった場合にも対応できるように、位置検出ユニット150の座標算出部159が算出した指示位置の座標(X1n,Y1n)を、座標変換部160によって、表示中の表示画像における指示位置の座標(X2n,Y2n)に変換する処理を行う。
座標変換部160は、画像処理部113から入力された画像位置情報に基づいて、座標(X1n,Y1n)を座標(X2n,Y2n)に変換する。この画像位置情報は、光変調装置32の変調領域における画像の配置に関する情報である。また光変調装置32の変調領域は、スクリーンSC上の実投射領域11Bと対応している。従って画像位置情報は、実投射領域11Bに対する表示画像の位置(配置)を示している。本実施形態では、画像位置情報は、実投射領域11Bに対する表示画像の位置(配置)及びサイズを示している。この画像位置情報に基づいて、座標変換部160は、表示画像における指示位置の座標を得る。例えば図5に示した例では、W1、H1、W2及びH2は画像位置情報に相当する。また、表示画像201の左上端の座標(XO1,YO1)=(0、0)、及び表示画像202の左上端の座標(XO2,YO2)=(107, 0)も画像位置情報に相当する。なお、XO1,YO1,XO2,及びYO2は正規化された座標ではなく、実投射領域11B(又は、光変調装置32の変調領域)において、実投射領域11Bの左上の頂点(又は、光変調領域32の変調領域の左上の頂点)を原点として、表示画像の左上の頂点の位置を画素数で表したものである。図5に示す例では、表示画像201の画像位置情報(XO1, YO1, W1, H1)=(0, 0, 1280, 800)であり、表示画像202の画像位置情報(XO2, YO2, W2, H2)=(107, 0, 1166, 800)である。
座標算出部160が算出した座標(X2n,Y2n)は、PC13或いは表示制御部107が、処理対象の画像データにおいてポインター12A、メニューバー17或いは描画図形12Cを描画する場合に、画像データ中の位置を特定する情報として利用できる。このため、表示画像の解像度やズーム率等に影響されることなく、ポインター12A、描画図形12C及びメニューバー17を、正確に、指示体12による指示位置に合わせて描画できる。
実投射領域11Bに表示される表示画像の位置及びサイズは、表示画像の解像度や表示位置の影響を受ける。例えば、操作パネル41またはリモコン受光部45による操作や、PC13から送信される制御信号に応じて、プロジェクター11が、表示解像度の変更、アスペクト比の変更、ズーム、画像の表示位置の変更(移動)、多画面表示処理等、投射状態が変化するような処理を実行した場合には、画像位置情報も変化する。上述の通り、画像位置情報は、実投射領域11Bに対する画像配置領域(表示画像201、202が投射される(表示される)領域)の配置に関する情報である。換言すれば、画像位置情報は、実投射領域11B(表示可能領域)に対する表示画像の位置(配置)を示す情報である。また、PC13の表示解像度が変化し、PC13がプロジェクター11に出力する画像データの解像度が変化した場合(例えば、PC13において解像度に関する設定が変更された場合)にも、画像位置情報は変化する。
座標変換部160は、投射部30による表示画像の投射状態(表示状態)が変化する毎に、制御部103及び画像処理ユニット110から情報を取得して画像位置情報を更新し、更新後の画像位置情報に基づいて座標を変換する。画像位置情報は、例えば、次に挙げるタイミングで更新される。
・制御部103がPC13からの画像データの入力を検出したとき。
・制御部103が、PC13から入力される画像データに関する情報(画像の解像度など)の変化を検出したとき。
・プロジェクター11において、画像データの解像度を変更したとき。
・プロジェクター11において、画像データのアスペクト比を変更したとき。
・光変調装置32により描画する画像を、投射する画像データの画像処理によって拡大/縮小するデジタルズーム機能を実行または解除したとき。
・実投射領域11Bに対する表示画像の表示位置を変更したとき。
・上記のデジタルズーム機能により画像を拡大し、さらに画像処理によって画像の表示位置を変更する機能を実行または解除したとき。
・光変調装置32により描画する画像と背景を含む全体すなわち実投射領域11B全体の投射サイズを、画像データの画像処理を行うことにより拡大/縮小するテレワイド機能を実行または解除したとき。
・上記のデジタルズーム機能により画像を縮小し、さらに画像処理によって画像の表示位置を変更するピクチャーシフト機能を実行または解除したとき。
・複数の画像の同時表示を実行または解除したとき。
・出力切替部163から座標を出力する出力先が、画像処理ユニット110からPC13へ、或いはその逆へ変更されたとき。
解像度の変更、アスペクト比の変更、各種機能の実行および解除は、いずれも制御部103の制御により、画像処理ユニット110によって実行される。なお、上記に列挙したタイミングはあくまで一例であり、その他のタイミングで画像位置情報を更新することも勿論可能である。
図6は、プロジェクター11の動作を示すフローチャートであり、特に、指示体12による指示位置を検出して指示位置の座標を出力する動作を示す。
この図6に示す動作は、プロジェクター11の起動後、或いは、操作パネル41またはリモコン受光部45の操作によってポインター12Aやメニューバー17の表示が指示された場合や、操作パネル41やリモコン受光部45により位置検出が指示された場合に、一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、キャリブレーションが必要か否かが判別される(ステップS11)。この判別は、キャリブレーションが必要か否かを示すユーザーの指示に基づいて行っても良く、キャリブレーションを行う必要があるかどうかをキャリブレーション実行部103Aが自動的に判別し、この判別結果に基づいて自動的に行っても良い。キャリブレーションが必要な場合には(ステップS11;Yes)、図4(A)を参照して説明したようにキャリブレーションを実行する(ステップS12)。すなわち、画像処理部113によりキャリブレーション用の画像を描画させ、このキャリブレーション用の画像が投射された状態で位置検出ユニット150により撮影を実行させ、得られた撮影画像データにおける実投射領域11Bの輪郭やキャリブレーション用の画像に含まれる特徴点(ドット等)を検出することで、画像処理部113が描画した画像と撮影画像データとの対応関係を求める。なお、キャリブレーションはプロジェクター11の使用を開始してから1度だけ行えば良く、特定の事象が発生しない限りは再度行う必要がない。例えば、次の(1)〜(3)のような場合には、新たにキャリブレーションを行う必要がある。
(1)キーストーン補正を行った場合。
(2)プロジェクター11の設置条件が変わった場合。例えば、スクリーンSCに対するプロジェクター11の相対的な位置(向きを含む)が変わった場合。
(3)光学条件が変わった場合。例えば、投射光学系33のフォーカスまたはズームの状態が変わった場合。投射光学系33あるいは撮像部153の光軸が経時変化等によりずれた場合。
これらの事象が発生した場合、座標変換部160が座標を算出する基準となる、初期状態における撮影画像データ上の位置と画像処理部113が描画する画像上の位置との対応関係が変化するので、改めてキャリブレーションを行う必要がある。逆にこれらの事象が発生しなければキャリブレーションを再度行う必要はないので、プロジェクター11を前回使用してから今回使用するまでの間に上記の事象が発生していなければ、キャリブレーションを行うことなく、前回のキャリブレーションで求めた座標変換パラメーターを再利用することもできる。キャリブレーションを行う必要があるかどうかをキャリブレーション実行部103Aが判別する方法としては、例えば、操作パネル41においてキーストーン補正の実行を指示するスイッチの操作の有無に基づいて判別する方法や、プロジェクター11に傾きや動きを検出するセンサーを設け、このセンサーの検出値の変化に基づいて判別する方法がある。また、投射光学系33におけるフォーカス、ズームの調整を行った場合に、キャリブレーション実行部103Aがキャリブレーションを自動で実行してもよい。また、ユーザーが、プロジェクター11の設置位置や光学条件の変化を知って、キャリブレーション実行を指示する操作を行えるように、操作パネル41やリモコン等の操作部に、対応するスイッチを設けてもよい。
撮影制御部155が、制御部103の制御により撮像部153に実投射領域11Bを含む範囲を撮影させると、位置検出処理部157は撮影画像データを取得し(ステップS13)、この撮影画像データに基づいて指示体12の指示位置を検出する(ステップS14)。続いて、座標算出部159が、位置検出処理部157により検出された指示位置の座標を算出する(ステップS15)。このステップS13で算出される座標は実投射領域11Bにおける座標であり、図5(A)で説明した座標(X1n,Y1n)である。
座標変換部160は、画像位置情報の更新が必要か否かを判別し(ステップS16)、更新が必要な場合は制御部103及び画像処理ユニット110から情報を取得して画像位置情報を更新する(ステップS17)。このステップS17の処理は、ステップS15の後に限定されず、上記に例示したタイミングで随時実行してもよい。
その後、座標変換部160は、座標算出部159が算出した座標を表示画像の画像データにおける座標に変換する処理を行い、変換後の座標を出力切替部163に出力する(ステップS18)。変換後の座標は、図5(B)で説明した座標(X2n,Y2n)である。
出力切替部163は、変換後の座標を外部I/F102または画像処理ユニット110のいずれか指定された側に出力し(ステップS19)、本処理を終了する。
出力制御部101は、出力切替部163を制御して、座標変換部160が変換した変換後の座標の出力を切り替えさせる制御を行う。出力制御部101は、外部I/F102に接続された画像ソースのうち、投射部30が表示中の入力画像を供給しているPC13を、座標変換部160が算出した座標を出力する出力先として、出力切替部163により選択させる。また、出力制御部101は、出力切替部163の出力先として、画像処理ユニット110を選択させることも可能である。
また、出力制御部101は、座標変換部160が変換した座標を出力する出力先となる画像ソースを決定するため、現在表示中の画像を供給している画像ソースを特定する機能を有する。
また、制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45により検出した操作により、AVミュート(プロジェクター11による画像の投射を一時的に停止させる機能)が指示された場合に、スクリーンSCへの投射を一時的に停止させる。この場合に、制御部103は表示停止制御手段として機能する。具体的には、AVミュートの指示を検出すると、制御部103は、表示制御部107が光変調装置駆動部119に出力する表示データを、全面黒を示すデータに切り替えさせる。この動作により、光変調装置32の液晶パネルの全画素は黒表示となり、光変調装置32の透過率はほぼゼロとなるので、スクリーンSCには画像が投射されず、投射光の光量もほぼゼロになる。この動作とともに、制御部103は、光源駆動部117を制御して、光源駆動部117が備える光源の光量を低減させてもよい。その後、制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45が検出した操作によりAVミュートの解除が指示されると、表示制御部107を制御して光変調装置32を通常表示状態に復帰させ、必要に応じて光源駆動部117の光源の輝度を通常時の輝度に戻す。
表示システム10においては、PC13が、プロジェクター11に出力する画像データにポインター12Aや後述するメニューバー17或いは描画図形12Cを重畳して描画する機能を実行できる。また、図2に示すように、プロジェクター11の出力切替部163は、座標変換部160が生成した座標を画像処理ユニット110に出力することが可能であり、この座標に基づいて、画像処理ユニット110がポインター12Aや後述するメニューバー17或いは描画図形12Cを描画し、投射中の画像に重畳して投射することも可能である。ここで、画像処理ユニット110が描画を行う動作モードは「PJインタラクティブモード」、PC13が描画を行う動作モードは「PCインタラクティブモード」と定義される。
PJインタラクティブモードでは、座標変換部160が出力する指示体12の指示位置の座標に基づく処理をプロジェクター11が実行し、プロジェクター11が、指示体12の指示位置に追従するようにポインター12Aやメニューバー17を表示し、これらの表示位置を移動させる処理等を実行する。
これに対し、PCインタラクティブモードでは、上述したように、PC13が、出力切替部163が出力する座標データを汎用的なポインティングデバイスが出力する座標データと同等に扱うことにより、PC13のOSの一部の機能として予めインストールされた汎用のデバイスドライバープログラムを用いて、指示体12による指示操作をポインティングデバイスの操作として処理できる。例えば、指示体12の指示位置に追従するようにポインター12Aやメニューバー17を表示し、これらの表示位置を移動させる処理を行える。また、PC13が、プロジェクター11に対応した専用のデバイスドライバープログラムを実行する構成とすれば、PC13のOSが備える機能に加えて独自の機能を実現できる。例えば、指示体12による指示操作に基づいてプロジェクター11の動作を制御し、特定の機能(AVミュート機能、多画面表示機能等)の実行開始/終了、当該機能の実行中の制御等を行うことが可能となる。この独自の機能は専用のデバイスドライバープログラムの仕様により任意に設定できる。PCインタラクティブモードにおいて、PC13の制御に従ってプロジェクター11がメニューバー17を表示する構成としてもよい。この場合、プロジェクター11は、PC13からの入力画像におけるメニューバー17の表示位置の座標を、出力切替部163から出力してもよい。
PJインタラクティブモードにおいて、画像処理ユニット110は、座標変換部160から入力される指示位置の座標に基づいて、処理手段として機能し、描画等の処理を実行する。また、PCインタラクティブモードにおいて、出力切替部163は、処理手段として機能し、座標変換部160から入力される位置座標をPC13に出力する処理を実行する。
上述したように、外部I/F102が備えるインターフェイスの少なくとも一部は、プロジェクター11の動作モード(PJインタラクティブモード、PCインタラクティブモード)に対応づけられ、記憶部105が記憶する設定データ105Bには、動作モードと、出力切替部163が座標データを出力する出力先とを対応づける情報を含んでいる。PCインタラクティブモードではPC13に対して座標を出力する必要があり、PJインタラクティブモードでは画像処理ユニット110に座標を出力する必要がある。このため、出力制御部101は、プロジェクター11の動作モードに基づき、設定データ105Bの設定に従って出力切替部163を制御し、座標データの出力先を切り替えさせる。
PJインタラクティブモードとPCインタラクティブモードとの切り替えは、操作パネル41やリモコン等の操作を契機として実行されてもよいが、例えばメニューバー17にPJインタラクティブモードとPCインタラクティブモードとを切り替えるためのボタンを設けて、このボタンをユーザーが指示体12により操作し、この操作をプロジェクター11が検出したときに、これを契機として動作モードを切り替えても良い。この場合に、PJインタラクティブモードからPCインタラクティブモードモードへ、或いはその逆の動作モードの切り替えに連動して、座標データの出力先を切り替えても良い。
ここで、メニューバー17について詳述する。
図7は、スクリーンSCに投射されるメニューバー及びツールバーの構成例を示す図であり、図7(A)はメニューバー17の構成例を示し、図7(B)はメニューバー17の操作により投射されるズームツールバー18の構成例を示す。
図7(A)に例示するメニューバー17には複数のボタンが配置され、各ボタンは描画ツール群17A、ファイル操作群17B、及び投射態様制御群17Cに大別される。
描画ツール群17Aは、描画機能を指示するためのボタンであり、図形(曲線、直線、円、楕円、四角形)の描画、描画した図形への着色、描画した図形の一部消去、処理のやり直し、及び描画した図形全体の削除等を指示するボタンを含む。描画ツール群17Aのボタンに対応する機能は、PJインタラクティブモードではプロジェクター11が実行し、PCインタラクティブモードではPC13が実行する。
また、ファイル操作群17Bは、画像データファイルを開く機能、描画した図形または当該図形を含む投射中の画像全部を画像データとして保存する機能、画像データファイルを次々と切り替えて開くことで上述したスライドショーを行う機能等を指示するボタンを含んでいる。
さらに、投射態様制御群17Cは、上述したAVミュートの開始を指示するAVミュートボタン171と、上述したズーム機能の開始を指示するズームボタン172とを備えている。
位置検出ユニット150が検出した指示体12の指示位置の座標が、描画ツール群17Aまたはファイル操作群17Bのボタンの表示位置の座標に重なる場合、指示位置に重なったボタンに対応する機能が実行される。
PCインタラクティブモードでは、メニューバー17はPC13の機能により投射(表示)されている。このため、PCインタラクティブモードでは、PC13のCPU131が、メニューバー17に配置されたボタンに対する操作の有無を判別する。CPU131は、USBケーブル62を介してプロジェクター11から入力された座標が、メニューバー17を描画した座標に重なるか否かを判別し、メニューバー17に重なる場合には、プロジェクター11から入力された座標に重なるボタンを特定する。そして、CPU131は、特定したボタンに対応する描画機能や、ファイル操作の機能を実行する。
さらに、PJインタラクティブモードでは、メニューバー17は画像処理ユニット110の機能により投射(表示)されているので、制御部103と画像処理ユニット110とが協働して、メニューバー17に配置されたボタンに対する操作の有無を判別する。制御部103は、出力切替部163から入力された座標が、メニューバー17を描画した座標に重なるか否かを判別し、メニューバー17に重なる場合には、出力切替部163から入力された座標に重なるボタンを特定する。そして、画像処理ユニット110は、特定したボタンに対応する描画機能や、ファイル操作の機能を実行する。
また、AVミュートボタン171に対応するAVミュート機能、及び、ズームボタン172に対応するズーム機能はプロジェクター11が有する機能である。PJインタラクティブモードで、指示体12によってAVミュートボタン171が操作された場合、制御部103の制御により、光変調装置32の液晶パネルの全画素が黒表示とされ、光源駆動部117が備える光源の光量が低減され、スクリーンSCへの画像の投射が停止される。その後、制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45が検出した操作によりAVミュートの解除が指示されると、表示制御部107を制御して光変調装置32を通常表示状態に復帰させ、必要に応じて光源駆動部117の光源の輝度を通常時の輝度に戻す。
さらに、PJインタラクティブモードで、ズームボタン172が操作されると、制御部103は、画像処理ユニット110と協働して投射制御手段として機能し、ズーム機能を開始する。画像処理ユニット110は、スクリーンSC上に図7(B)に示すズームツールバー18を描画して投射(表示)させる。このとき画像処理ユニット110は、メニューバー17の投射を停止しても良い。ズームツールバー18には、ズーム倍率の増減を指示するボタン181、182と、ズームの中心位置を指定するボタン183と、ズーム機能の終了を指示するボタン184とが配置されている。これらのボタン以外に、ズーム倍率をリセットする(ズーム倍率を1倍にする)リセットボタンがズームツールバー18に配置されても良い。
図7(B)を参照して説明したズーム機能により、プロジェクター11は、投射中の画像上における任意の点を中心として、画像を拡大及び縮小することが可能である。制御部103及び画像処理ユニット110は、指示体12によりボタン183が指定されると、ズームの中心を指定する動作状態に移行し、その後に指示体12によって指定された位置の座標を求め、この位置をズームの中心として設定する。さらに、制御部103及び画像処理ユニット110は、設定した中心が実投射領域11Bの中心に重なるように、投射中の画像を上下左右方向に移動させる。
その後、指示体12によりボタン181、182が操作されると、1回の操作毎に、ズーム倍率を所定量だけ増加あるいは低減させて更新し、更新後のズーム倍率に合わせて、投射中の画像を更新する。従って、指示体12の操作によってボタン181、182、183が操作される毎に、投射部30による投射態様が変化する。また、ボタン184が操作されると、制御部103及び画像処理ユニット110はズームツールバー18の投射を終了し、代わってメニューバー17(図7(A))を投射する。また、メニューバー17には、スライドショー表示の制御用のボタン、プロジェクター11の投射画像を停止させる機能(フリーズ機能)を実行するためのボタン、画像ソースを切り替える機能(ソース切替機能)を実行するためのボタン、プロジェクター11の機能自体に関する設定(アスペクト比の変更、カラーモードの変更等)を行うためのボタン等を配置することも可能である。
また、制御部103の制御により、ズームツールバー18のボタン181、182、183の操作に対応して画像の投射態様を変化させた場合、画像処理ユニット110は投射態様の変化に応じて画像位置情報を更新し、座標変換部160は更新後の画像位置情報に基づいて座標を変換する。
プロジェクター11は、拡大又は縮小された画像を、ユーザーの操作に応じて上下左右方向に移動させることも可能である。制御部103及び画像処理ユニット110は、ユーザーによって画像の移動が指示されると、指示に応じて画像を移動させる。ユーザーは、操作パネル41やリモコン等の操作部に設けられたボタンを操作することで、画像の移動を指示することができる。またユーザーは、指示体12を用いて、拡大又は縮小された画像をスクリーンSC上でドラッグすることにより、画像を移動させることも可能である。画像を移動させることができる場合、ユーザーは、画像に対する描画をより容易に行うことができる。例えばユーザーは、指示体12による描画が困難な位置(例えば、画像の上側部分)をユーザーの近くに移動させることで、このような位置に対しても容易に描画を行うことができる。
ここで、PJインタラクティブモードにおいて、ユーザーが指示体12を用いて描画ツール群17Aのボタンを操作し、描画を行っている間に、指示体12がメニューバー17の上に重なった場合、プロジェクター11は、描画を続行することも、メニューバー17のボタンに対する操作として検出することも可能である。
また、PCインタラクティブモードでは、出力切替部163からPC13に座標を出力して、メニューバー17及びズームツールバー18に対する操作をPC13が検出し、PC13が描画等を行う。従って、プロジェクター11は、PCインタラクティブモードではメニューバー17及びズームツールバー18への操作を検出しない方が好ましい。
このように、プロジェクター11が、位置検出ユニット150により検出した座標がメニューバー17及びズームツールバー18が表示された範囲と重なった場合の動作としては様々なケースが考えられるが、プロジェクター11は、操作性が高く、かつユーザーの意図に沿って動作することができる。
図8は、プロジェクター11の動作を示すフローチャートであり、特に、メニューバー17及びズームツールバー18が表示された状態で指示体12の操作を検出した場合の動作を示す。
制御部103は、出力切替部163から画像処理ユニット110に入力された座標を取得すると(ステップS21)、処理手段としての画像処理ユニット110または出力切替部163による処理を実行中であるか否かを判別する(ステップS22)。画像処理ユニット110の処理とは、例えばPJインタラクティブモードで描画ツール群17A(図7(A))の操作に従って描画をする処理であり、出力切替部163の処理とは、例えばPCインタラクティブモードでPC13へ座標を出力する処理である。
上記処理の実行中でない場合(ステップS22;No)、制御部103は、取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18が表示された範囲内であるか否かを判別する(ステップS23)。ここで、制御部103は、画像処理ユニット110の機能により投射されているメニューバー17またはズームツールバー18の表示範囲(操作領域)を示す座標を画像処理ユニット110から取得し、取得した座標と、ステップS21で出力された座標とを比較することにより判別を行う。取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18が表示された範囲内であった場合(ステップS23;Yes)、制御部103は、この取得した座標に重なるボタンを特定し、特定したボタンに対応する機能を実行して(ステップS24)、本処理を終了する。また、取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18が表示された範囲内でない場合(ステップS23;No)、制御部103はそのまま本処理を終了し、次回の座標取得まで待機する。
一方、処理手段としての画像処理ユニット110または出力切替部163による処理を実行中である場合(ステップS22;Yes)、制御部103は、ステップS23と同様に、取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18が表示された範囲内であるか否かを判別する(ステップS25)。そして、取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18が表示された範囲内であった場合(ステップS25;Yes)、制御部103は、現在の動作モード(PCインタラクティブモードであるかPJインタラクティブモードであるか)や、設定データ105Bに含まれる設定値に基づき、メニューバー17及びズームツールバー18の操作を優先するか、実行中の処理を優先するかを判別する(ステップS26)。例えば、PJインタラクティブモードでは実行中の処理よりもメニューバー17またはズームツールバー18への操作を優先し、PCインタラクティブモードではPC13に座標を出力する処理を優先する。
そして、処理を優先しない場合(ステップS26;No)、制御部103は、メニューバー17またはズームツールバー18において、出力切替部163が出力した座標に重なるボタンを特定し、特定したボタンに対応する機能を実行して(ステップS27)、本処理を終了する。
また、ステップS21で取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18が表示された範囲内であって(ステップS25;Yes)、実行中の処理を優先する場合(ステップS26;Yes)、制御部103は、メニューバー17及びズームツールバー18のボタンに係る機能を実行せず、画像処理ユニット110による描画やPC13への座標出力など、処理手段によって実行中の処理を継続して行い(ステップS28)、本処理を終了する。さらに、ステップS21で取得した座標がメニューバー17またはズームツールバー18の表示範囲内でない場合(ステップS25;No)、制御部103はそのまま本処理を終了し、次回の座標取得まで待機する。
以上のように、本発明を適用した実施形態に係るプロジェクター11は、画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、スクリーンSCに画像を投射するプロジェクター11であって、スクリーンSCで指示された位置を検出する位置検出ユニット150と、位置検出ユニット150により検出された指示位置が、予め設定された操作領域であるメニューバー17またはズームツールバー18の表示範囲内にある場合に、画像の投射態様を制御する制御部103と、を備え、スクリーンSCへの操作に対応して、投射している画像の投射態様を制御し、例えばボタン181、182の操作に従ってズーム倍率を変更し、ボタン183の操作により指定された位置を中心に移動させる。これにより、画像の投射態様に関する操作を直感的かつ容易にして、操作性の向上を図ることができる。
また、プロジェクター11は、処理手段としての出力切替部163により、位置検出ユニット150により検出された指示位置の座標をPC13に出力する処理を行い、或いは、処理手段としての画像処理ユニット110により位置検出ユニット150により検出された指示位置に基づいて描画を実行し、位置検出ユニット150により検出された指示位置がメニューバー17またはズームツールバー18の表示範囲内にある場合に、上記処理と制御部103による制御とのうちいずれかを実行するので、指示位置に基づいて描画等の処理を行う機能と、指示位置に基づいて画像の投射態様を制御する機能とを使い分けることができ、より一層の操作性の向上を図ることができる。
そして、ズームツールバー18を用いることにより、直感的な操作によって、スクリーンSCに投射された画像を指示体12の操作によって拡大、縮小、移動させることができ、操作性の向上を図ることができる。
また、プロジェクター11は、外部I/F102を介して入力される画像データまたは記憶部105に記憶した画像データに基づき、スクリーンSCに表示画像を表示する投射ユニット3と、スクリーンSCにおける、表示画像に対する指示位置を検出する位置検出部151と、スクリーンSC内の表示可能領域(例えば、実投射領域11B)における指示位置の座標である第1の座標を算出する座標算出部159と、座標算出部159により算出された第1の座標を、画像データにおける座標である第2の座標に変換する座標変換部160と、座標変換部160により得られた第2の座標を出力する出力切替部163とを備え、指示体12による指示位置の座標を、画像データにおける座標として出力するので、出力された座標を利用するPC13等においては、表示解像度や表示領域の広さ等の表示態様に影響されずに、指示位置と画像データとの相対位置を特定できる。画像データにおける指示位置の座標を得る過程で、画像データ自体と指示位置とを直接対応づける必要がないため、画像データのサイズ等が変化してもキャリブレーションを行う必要がない。従って、キャリブレーションの実行頻度を減らすことができる。これにより、プロジェクター11の利便性の向上を図ることができる。また、PC13側においてキャリブレーション用のプログラムを実行する必要がないため、PC13の操作に不慣れなユーザーの負担を軽減できる。
また、座標変換部160は、座標算出部159により算出された第1の座標を、表示可能領域に対する表示画像の位置を示す情報である画像位置情報に基づいて、第2の座標に変換するので、表示可能領域に対する表示画像の位置を示す情報である画像位置情報が変化しても、指示体12による指示位置の座標を正確に変換して出力できる。
また、座標変換部160は、座標算出部159により算出された第1の座標を、画像データの解像度に基づいて第2の座標に変換する。例えば、座標変換部160は、投射部30の表示解像度と画像データの解像度を反映した画像位置情報を用いて座標の変換を行う。これにより、画像データの解像度が変化しても指示位置の座標を正確に変換して出力できる。
また、位置検出部151は、撮像部153が撮影した撮影画像に基づいて、スクリーンSC上の指示体12の位置を検出することにより、実投射領域11Bにおける指示位置を検出するので、指示位置を速やかに検出できる。
[第2の実施形態]
図9は、本発明を適用した第2の実施形態に係るプロジェクター51の機能的構成を示すブロック図である。また、図10は、第2の実施形態においてプロジェクター51と組み合わせて使用される指示体12の構成及び使用状態を示す説明図である。本第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同様に構成される機能部については同符号を付して説明を省略する。
図9に示すプロジェクター51は、図2に示したプロジェクター11の位置検出ユニット150に代えて、操作検出部158を有する位置検出ユニット150Aを設けた構成となっている。操作検出部158は、指示体12(図1)に代えてスイッチ等の操作子を備えた指示体が用いられた場合に、この指示体における操作子の操作を検出する。
図10には、操作子を備えた指示体の一例として、指示体19を示す。指示体19は、ペン型の指示体であって指示体12と同様にユーザーが手に持って操作する。指示体19の先端には押圧式のスイッチ191(操作子)が設けられ、例えば指示体19の先端をスクリーンSCに押しつける操作がされると、スイッチ191が押圧されてオンになる。指示体19は、スイッチ191がオンになっている間、スイッチ191の操作を示す操作信号を生成し、赤外線等を用いた無線通信によりプロジェクター51へ送信する。
プロジェクター51(図9)が備える位置検出ユニット150Aは、操作検出部158によって、指示体19が発した赤外線信号等の無線信号を受信して解析及びデコードする。このスイッチ191の操作を示す操作信号は操作検出部158から座標算出部159に出力され、座標算出部159が、指示体19により指し示された座標とともに、スイッチ191の操作の有無を示すデータを座標変換部160に出力する。
これにより、出力切替部163からPC13または画像処理ユニット110に対し、指示体19によって指し示された指示位置の座標と、スイッチ191の操作の有無とを示すデータが出力される。このように位置検出ユニット150Aは、指示体19の指示位置のみならず、操作子に対して操作が行われたか否か(操作子が押されたか否か)も検出することができる。操作子が操作されたことを示す情報、及び操作子に対する操作が解除された旨を示す情報は、制御データとしてプロジェクター51からPC13へ出力することもできる。例えばプロジェクター51は、操作子が操作されたことを示す情報を、マウスが左クリックされたことを示す情報としてPC13へ出力し、操作子に対する操作が解除された旨を示す情報を、マウスの左クリックが解除されたことを示す情報としてPC13へ出力しても良い。
本第2の実施形態では、出力切替部163から出力される座標に基づいて、指示体19が指示した指示位置に基づく動作を実行するだけでなく、スイッチ191の操作の有無に基づく動作を実現できる。例えば、プロジェクター51は、メニューバー17及びズームツールバー18のボタンに対し、指示体19の指示位置がいずれかのボタンに重なる位置にあって、かつ、スイッチ191がオンになった場合に、当該ボタンに対する操作として検出する。また、プロジェクター51は、PJインタラクティブモードで、描画ツール群17Aのボタンを用いて図形の描画が行われる際に、スイッチ191がオンになっている間のみ図形を描画し、スイッチ191がオフになると描画をいったん終了する。
このように、プロジェクター51は、位置を指示する操作に加えてスイッチ191などの操作子による操作が可能な指示体19が使用された場合に、この指示体19の操作に対応して、指示位置とスイッチ191の操作の有無とに基づく動作を実現できる。そして、指示体19の指示位置が、操作領域としてのメニューバー17またはズームツールバー18の表示範囲内にあるときに、操作検出部158によってスイッチ191の操作を検出し場合に、制御部103による制御を実行して、描画や座標の出力を優先したり、反対にメニューバー17またはズームツールバー18のボタンに対応する機能を優先したりすることができる。このため、指示体19の指示位置に対応する機能と、描画や座標出力に関する機能とを容易に使い分けることができ、より一層の操作性の向上を図ることができる。
また、プロジェクター51は、指示体19によってスクリーンSCで指示された指示位置、及び指示体19の操作子191等の操作を検出可能であり、検出された指示位置が上記操作領域内にあるときに、指示体19の操作が検出された場合は、制御部103による制御を実行するので、より一層の操作性の向上を図ることができる。
また、プロジェクター51は、スイッチ191の操作を、マウス等の汎用のポインティングデバイスにおけるボタンやスイッチの操作に対応する操作信号として、PC13に出力する。この場合、PC13においては、出力切替部163から出力される座標データと、スイッチ191の操作を示す操作信号を、汎用的なポインティングデバイスが出力する座標データ及び操作信号と同等に扱うことができる。これにより、PC13は、汎用的なポインティングデバイスに対応した汎用のデバイスドライバープログラムを利用して、指示体19を用いた操作に対応して各種処理を実行できる。
さらに、指示体19を用いた場合に、プロジェクター51は、スイッチ191がオンになっている間のみ、指示体19の指示位置の座標を求めて出力する構成としてもよい。
上記第1及び第2の実施形態においては、指示体12、19による指示位置がメニューバー17またはズームツールバー18の表示範囲内である場合に、メニューバー17またはズームツールバー18のボタンに対応する機能を実行する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メニューバー17やズームツールバー18が表示されていない特定の領域に対する操作に対応して、所定の機能を実行する構成としてもよい。この例について、第3の実施形態として説明する。
[第3の実施形態]
図11は、第3の実施形態における指示体19の使用状態を示す説明図である。
この第3の実施形態は、上記第1の実施形態で説明したプロジェクター11と指示体12の組み合わせ、及び、第2の実施形態で説明した指示体19とプロジェクター51の組み合わせのいずれであっても実現可能である。ここでは一例として、指示体19とプロジェクター51を用いた例を挙げて説明する。
図11に示す例では、スクリーンSC上の実投射領域11Bの外側に、機能割当領域21が配置されている。図11に例示する機能割当領域21は、実投射領域11Bの右側に位置する機能割当領域21A、実投射領域11Bの左側に位置する機能割当領域21B、及び、実投射領域11Bの下に位置する機能割当領域21Cを有する。
これら機能割当領域21は、いずれも、位置検出ユニット150Aが指示体19の位置を検出可能な位置検出可能領域23の内部に位置する。位置検出可能領域23は、スクリーンSC上に設定された領域であって、プロジェクター11と指示体12を用いた場合には、位置検出ユニット150が指示体12の位置を検出可能なスクリーンSC上の領域が位置検出可能領域23に相当する。
機能割当領域21A、21B、21Cには、それぞれ、異なる機能が割り当てられている。例えば、機能割当領域21AにはAVミュート機能、機能割当領域21Bには投射画像を停止させるフリーズ機能、機能割当領域21Cには画像ソースを切り替えるソース切替機能が割り当てられる。プロジェクター51は、位置検出ユニット150Aにより指示体19の指示位置の座標を検出した後、この座標が機能割当領域21のいずれかに重なるか否かを判別し、指示位置が機能割当領域21Aに重なる場合はAVミュート機能を実行する。また、プロジェクター51は、位置検出ユニット150Aにより検出した指示体19の指示位置の座標が機能割当領域21Bに重なる場合はフリーズ機能を実行し、指示位置の座標が機能割当領域21Cに重なる場合はソース切替機能を実行する。このように、ユーザーは、指示体19によって機能割当領域21A、21B、21Cを指示するだけで、各機能割当領域21A、21B、21Cに割り当てられた特定の機能を実行させることが可能である。
また、本第3の実施形態によれば、実投射領域11Bにメニューバー17またはズームツールバー18を表示していない状態でも、指示体19の指示位置に応じて特定の機能を実行できる。このため、図8のフローチャートに示したような、メニューバー17及びズームツールバー18上の座標が指示された場合の判別を行う必要がない。さらに、機能割当領域21A、21B、21Cがいずれも実投射領域11Bの外側に配置されている場合、実投射領域11Bの内部に対する描画や座標出力等の処理とも競合しないので、速やかに、各機能割当領域21A、21B、21Cに割り当てられた特定の機能を実行できる。なお、各機能割当領域21A、21B、21Cには、ソース切替機能に限らず、それ以外の機能を割り当てても良い。例えば、機能割当領域のいずれかに、投射態様を初期状態に戻すリセット機能、PJインタラクティブモードとPCインタラクティブモードとを切り替えるモード切替機能等を割り当てても良い。
なお、上記第1〜第3の実施形態は本発明を適用した具体的態様の例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。例えば、上記実施形態においては、PC13に対して変換後の座標を出力し、PC13がポインター12A、メニューバー17、ズームツールバー18等を描画する構成、及び、プロジェクター11、51が備える画像処理ユニット110によりポインター12A、メニューバー17、ズームツールバー18等を描画する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プロジェクター11内に、ポインター12Aやメニューバー17等、画像データに重畳して描画する画像を生成する画像処理ユニット120を設けてもよい。この例について第4の実施形態として説明する。
[第4の実施形態]
図12に示すプロジェクター52は、実施形態のプロジェクター11と同様の各機能部を有するとともに、指示体12の指示位置に対応してポインター12A、メニューバー17等を描画する画像処理ユニット120を備えている。つまりプロジェクター52は、画像処理ユニット110(第1の画像処理ユニット)に加えて、画像処理ユニット120(第2の画像処理ユニット)を備えている。画像処理ユニット120は、座標変換部160から入力された座標に従って、画像データに重畳する画像を生成する画像処理部122と、画像処理部122が画像を生成する際にデータを展開するフレームメモリー124とを備えている。
座標変換部160が、変換後の座標データを画像処理ユニット120に出力すると、画像処理ユニット120は、画像処理部122によってポインター12Aやメニューバー17の画像を描画し、ポインター12Aやメニューバー17が描画された画像を、画像処理部113に出力する。ここで画像処理部122が出力する画像は、ポインター12Aまたはメニューバー17等の画像を含む。画像処理部113は、画像処理部122から入力された画像を、フレームメモリー115に展開した画像と合成する。これにより、画像処理ユニット110は、速やかにポインター12Aやメニューバー17を入力画像に重畳して表示できる。
この構成では、例えば、設定データ105B(図12)の設定により、座標の出力先として画像処理ユニットが設定されている場合に、画像処理ユニット110及び画像処理ユニット120の両方に座標を出力するよう設定してもよい。また、座標変換部160から画像処理ユニット110に座標を出力し、この座標が画像処理ユニット110から画像処理ユニット120に出力されるように、設定データ105Bに設定してもよい。或いは、指示体12の指示位置に基づくポインター12A、メニューバー17、描画図形12C及び軌跡12Dの描画を画像処理ユニット120のみが行う構成とした場合に、座標変換部160から画像処理ユニット120のみに座標を出力するよう設定データ105Bに設定してもよい。また、設定データ105Bに設定された出力先が「画像処理ユニット」となっている場合に、出力制御部101が、画像処理ユニット120のみに座標を出力する処理を行ってもよい。さらに、多画面表示機能の実行中は、出力切替部163の座標の出力先を、画像処理ユニット110、120の両方または画像処理ユニット120にすることも可能である。
この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態の構成では、座標変換部160が、座標算出部159により算出された指示位置の座標を変換し、変換後の座標を出力する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、座標算出部159により算出された指示位置の座標が、画像データが表示された領域に含まれない場合に、座標変換部160が変換後の座標を出力しない構成であっても良い。また、プロジェクター11が外部から入力される信号の種別を判別しているとき、プロジェクター11が投射している画像を一時停止しているとき、又はプロジェクター11が画像の投射を中断しているとき等に、座標変換部160が変換後の座標を出力しない構成としても良い。なお、プロジェクター11は、プロジェクター11の前面に設けられたシャッター等の可動な遮蔽部(不図示)によって投射光学系33が遮られたときや、操作パネル41やリモコン等の操作部を介して画像の投射を中断する旨の指示を受けた場合等に、制御部103の制御により、画像の投射を中断することができる。
また、上記実施形態の構成において、位置検出ユニット150が有する撮像部153及び撮影制御部155を、プロジェクター11に外部接続された撮像装置(デジタルカメラ等)により代替することも可能である。この場合のデジタルカメラは、制御部103の制御により撮影を実行して撮影画像データを位置検出処理部157に出力するものであればよい。また、このデジタルカメラとプロジェクター11とを接続するインターフェイスとしてはUSB等の汎用インターフェイスを利用できるので、容易に実現可能である。また、位置検出ユニット150がプロジェクター11に外部接続される構成であっても良い。この場合、位置検出ユニット150を、プロジェクター11から独立した装置とすることができる。
また、上記実施形態では、指示体12が操作子であるスイッチ191を備えており、このスイッチ191が押圧されると指示体12からプロジェクター51へ操作信号を送信する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば指示体12は、操作子が操作されると所定の波長の光(非可視光又は可視光)を射出し、操作が解除されると光の射出を停止する構成とすることができる。この場合、撮像部153が撮影した撮影画像データに基づいて、指示体12から光が射出されているか否かを判定することができる。従って、指示体12の指示位置のみならず、操作子に対して操作が行われたか否か(操作子が押されたか否か)も、位置検出処理部157が検出することができる。
また、上記の例では、操作子が操作されたときに指示体12から所定の波長の光を射出し、操作が解除されると光の射出を停止する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば指示体12は、常に所定の波長の光を所定のパターンで射出し、操作子に対して操作が行われると異なるパターンで発光する構成とすることができる。この場合、指示体12は常に所定のパターンで発光しているので、位置検出処理部157は指示体12の指示位置を常に検出することができる。また位置検出処理部157は、操作子に対して操作が行われたか否かを、発光パターンに基づいて検出することができる。
このような場合も、指示体12がスイッチ191等の操作子を備えていれば、操作子が操作されたことを示す情報、及び操作子に対する操作が解除された旨を示す情報を、制御データとしてプロジェクターからPCへ出力しても良い。例えばプロジェクターは、操作子が操作されたことを示す情報を、マウスが左クリックされたことを示す情報としてPCへ出力し、操作子に対する操作が解除された旨を示す情報を、マウスの左クリックが解除されたことを示す情報としてPCへ出力しても良い。
また、上記実施形態では、制御部103がキャリブレーション実行部103Aとして機能する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、キャリブレーション実行部103Aの機能の一部又は全てを、位置検出ユニット50が備えていても良い。特に、位置検出ユニット150がプロジェクター11に外部接続された撮像装置であり、かつ、この撮像装置がキャリブレーション実行部103Aとして機能する場合は、プロジェクター11はキャリブレーション実行部103Aに相当する構成を備える必要がない。
また、プロジェクター11に外部接続された装置が、位置検出ユニット150、キャリブレーション実行部103A、及び座標変換部160として機能しても良い。さらに、プロジェクター11に外部接続された装置が、位置検出ユニット150、及び座標変換部160として機能しても良い。
また、上記実施形態では、プロジェクター11が、少なくとも画像の拡大、縮小、及び移動のいずれかの処理を実行する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。プロジェクター11は、画像の拡大、縮小、及び移動の他に、画像の回転を行っても良い。この場合、メニューバー17の投射態様制御群17Cに、画像の回転機能の開始を指示するボタンを設けても良い。
また、上記実施形態では、プロジェクター11が、拡大又は縮小された画像を移動させる構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。プロジェクター11は、画像の拡大又は縮小を行っていない状態(つまり、倍率1倍の状態)で、投射中の画像を上下左右方向に移動させても良い。この場合も、操作部に対する操作、又は指示体12によって画像をドラッグする操作等により、画像を移動させることが可能である。ユーザーは、画像を移動させることにより、通常であれば指示体12による描画が困難な位置(例えば、画像の上側部分)に対しても容易に描画を行うことができる。
また、上記実施形態では、プロジェクター11が画像を移動させる構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。プロジェクター11は、画像ではなく、カーソルを上下左右方向に移動させても良い。
さらに、上記実施形態では、PC13とプロジェクター11とがケーブル等により有線接続される構成を例に挙げて説明したが、プロジェクター11とPC13との接続形態は任意である。例えば、プロジェクター11とPC13とが無線LAN等の無線通信により相互に接続され、画像データや座標データを、無線通信回線を介して送受信する構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成において、指示体12は、棒状のものやペン型のものに限定されず、例えばユーザーの指を指示体12として、その指示位置を検出する構成とすることも可能である。
さらに、上記実施形態の構成では、位置検出ユニット150が撮影画像データに基づいて指示体12による指示位置を検出する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、表示面としてのスクリーンSC或いは他の表示方式における表示画面に、感圧式や静電容量式のタッチパネルを設け、このタッチパネルによって指示体12としてのユーザーの指や棒体等の接触を検出する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、光源が発した光を変調する手段として、光変調装置32がRGBの各色に対応した3枚の透過型または反射型の液晶パネルを用いた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式、3枚のデジタルミラーデバイス(DMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせたDMD方式等により構成してもよい。ここで、表示部として1枚のみの液晶パネルまたはDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネル及びDMD以外にも、光源が発した光を変調可能な構成であれば問題なく採用できる。
また、本発明の表示装置は、スクリーンSCに画像を投射するプロジェクターに限定されず、液晶表示パネルに画像/画像を表示する液晶モニターまたは液晶テレビ、或いは、PDP(プラズマディスプレイパネル)に画像/画像を表示するモニター装置またはテレビ受像機、OLED(Organic light-emitting diode)、OEL(Organic Electro-Luminescence)等と呼ばれる有機EL表示パネルに画像/画像を表示するモニター装置またはテレビ受像機等の自発光型の表示装置など、各種の表示装置も本発明の画像表示装置に含まれる。この場合、液晶表示パネル、プラズマディスプレイパネル、有機EL表示パネルが表示手段に相当し、その表示画面が表示面に相当する。より詳細には、画像を表示可能な領域全体が投射可能領域11Aに相当し、常に投射可能領域11Aの全体に画面を表示する場合には、投射可能領域11Aと実投射領域11Bとが等しい場合に相当する。
また、図2、図9、及び図12に示したプロジェクター11、51、52の各機能部、及び、図3に示したPC13の各機能部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。従って、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター11及びPC13を含む表示システム10の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
また、上記実施形態において記憶部105が記憶していた制御プログラム105Aを、プロジェクター11が通信ネットワークを介して接続された他の装置からダウンロードして実行しても良いし、可搬型の記録媒体に制御プログラム105Aを記録して、この記録媒体から上記各プログラムを読み取って実行する構成としても良い。PC13が記憶していた表示制御プログラム13Aについても同様に、PC13が他の装置から表示制御プログラム13Aをダウンロードして実行しても良いし、可搬型の記録媒体に記録された表示制御プログラム13AをPC13が読み取って実行する構成としても良い。
3…投射ユニット、10…表示システム、11、51、52…プロジェクター、11A…投射可能領域、11B…実投射領域、11C…非表示領域、12、19…指示体、12A…ポインター、13…PC、17…メニューバー、18…ズームツールバー、30…投射部(投射手段)、31…照明光学系、32…光変調装置、101…出力部、103…制御部(投射制御手段)、105A…制御プログラム、107…表示制御部、110…画像処理ユニット(処理手段)、150…位置検出ユニット(位置検出手段)、151…位置検出部、153…撮像部、157…位置検出処理部、159…座標算出部、160…座標変換部、163…出力切替部(処理手段)、SC…スクリーン(投射面)。

Claims (9)

  1. 画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、投射面に画像を投射するプロジェクターであって、
    前記投射面で指示された位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された指示位置が、予め設定された操作領域内にある場合に、前記画像の投射態様を制御する投射制御手段と、
    を備えることを特徴とするプロジェクター。
  2. 前記位置検出手段により検出された指示位置に基づいて処理を行う処理手段をさらに備え、
    前記位置検出手段により検出された指示位置が予め設定された操作領域内にある場合に、前記処理手段による処理と前記投射制御手段による制御とのうち、いずれかを実行することを特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
  3. 前記処理手段は、前記位置検出手段により検出された指示位置に基づいて、前記画像とともに前記投射面に投射される付加画像を生成する処理、又は、前記位置検出手段により検出された指示位置を含む情報を外部の装置に出力する処理の少なくともいずれかを実行することを特徴とする請求項2記載のプロジェクター。
  4. 前記位置検出手段は、指示体によって前記投射面で指示された指示位置を検出し、
    前記指示体の操作を検出する操作検出手段をさらに備え、
    前記位置検出手段により検出された指示位置が前記操作領域内にあるときに、前記操作検出手段によって前記指示体の操作が検出された場合は、前記投射制御手段による制御を実行することを特徴とする請求項2または3記載のプロジェクター。
  5. 前記位置検出手段は、指示体によって前記投射面で指示された指示位置、及び前記指示体の操作を検出し、
    前記位置検出手段により検出された指示位置が前記操作領域内にあるときに、前記位置検出手段によって前記指示体の操作が検出された場合は、前記投射制御手段による制御を実行することを特徴とする請求項2または3記載のプロジェクター。
  6. 前記画像に重ねて、前記画像の投射態様に関する指示を行うための操作用画像を投射する操作用画像表示手段を備え、前記操作用画像の表示領域が前記操作領域に設定されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプロジェクター。
  7. 前記操作用画像表示手段は、少なくとも前記投射面に投射された前記画像の拡大、縮小、移動、及び回転のいずれかの処理を指示するための前記操作用画像を前記投射面に投射させ、
    前記投射制御手段は、前記位置検出手段により検出された指示位置に重なる前記操作用画像に対応する処理を行って、前記画像の投射態様を変化させることを特徴とする請求項6記載のプロジェクター。
  8. 前記操作領域が、前記投射面において前記画像が投射された範囲外であって、前記位置検出手段により指示位置を検出可能な範囲内に設定されたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプロジェクター。
  9. 画像ソースにより供給される供給画像に基づいて、投射面に画像を投射するプロジェクターの制御方法であって、
    前記投射面で指示された位置を検出し、
    検出した指示位置が、予め設定された操作領域内にある場合に、前記画像の投射態様を制御すること、
    を特徴とするプロジェクターの制御方法。
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