JP2017111226A - 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及びそれを含む液晶表示装置 - Google Patents

着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及びそれを含む液晶表示装置 Download PDF

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ミア ブラボー ピアオ
Mia Bravo Piao
ミア ブラボー ピアオ
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Abstract

【課題】キサンテン染料を着色剤として含み、コントラストを向上させることができる着色硬化性樹脂組成物、並びにそれを用いたカラーフィルタ及び液晶表示装置を提供する。【解決手段】着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)及び蛍光抑制剤(E)を含む着色硬化性樹脂組成物であって、着色剤(A)がキサンテン染料(A−1)を含み、蛍光抑制剤(E)が式(E−1)で表されるテトラシアノキノジメタン誘導体及び式(E−2)で表されるキノン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む着色硬化性樹脂組成物、並びにそれを用いたカラーフィルタ及び液晶表示装置が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及びそれを含む液晶表示装置に関する。
着色硬化性樹脂組成物は、液晶表示装置等の画像表示装置に使用されるカラーフィルタの形成に用いられている。例えば特開2014−201715号公報(特許文献1)には、着色剤としてキサンテン染料を含む染料組成物、及びそれを用いたカラーフィルタが記載されている。
特開2014−201715号公報
画像表示装置に用いられるカラーフィルタには、画像表示装置のさらなる視認性向上のために、近年益々、コントラストの高度化が求められている。
本発明の目的は、キサンテン染料を着色剤として含む着色硬化性樹脂組成物であって、カラーフィルタのコントラストを向上させることができる着色硬化性樹脂組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、上記着色硬化性樹脂組成物を用いて形成される高コントラストのカラーフィルタ、及びそれを含む液晶表示装置を提供することにある。
本発明は、キサンテン染料は微弱な蛍光を発するところ、カラーフィルタ形成用の着色硬化性樹脂組成物に特定の蛍光抑制剤を含有させることによって当該蛍光の影響が効果的に抑制され、その結果、カラーフィルタのコントラストを向上できるとの新たな知見に基づいている。すなわち本発明は、以下に示す着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置を提供する。
[1] 着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)及び蛍光抑制剤(E)を含む着色硬化性樹脂組成物であって、
前記着色剤(A)が、キサンテン染料(A−1)を含み、
前記蛍光抑制剤(E)が、下記式(E−1):
Figure 2017111226
[式(E−1)中、Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルキル基を表す。]
で表されるテトラシアノキノジメタン誘導体、及び下記式(E−2):
Figure 2017111226
[式(E−2)中、Z1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルキル基を表す。]
で表されるキノン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む、着色硬化性樹脂組成物。
[2] 前記蛍光抑制剤(E)の含有率が、前記着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、0.1〜15質量%である、[1]記載の着色硬化性樹脂組成物。
[3] 前記キサンテン染料(A−1)の含有率が、前記着色剤(A)100質量%中、0.1〜50質量%である、[1]又は[2]記載の着色硬化性樹脂組成物。
[4] 前記着色剤(A)が、顔料(A−2)をさらに含む、[1]〜[3]のいずれか記載の着色硬化性樹脂組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれか記載の着色硬化性樹脂組成物から形成されたカラーフィルタ。
[6] [5]記載のカラーフィルタを含む液晶表示装置。
本発明に係る着色硬化性樹脂組成物によれば、コントラストが向上されたカラーフィルタ及び液晶表示装置を提供することができる。
<着色硬化性樹脂組成物>
本発明に係る着色硬化性樹脂組成物は、着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)及び蛍光抑制剤(E)を含む。
〔1〕着色剤(A)
着色剤(A)は、キサンテン染料(A−1)を1種又は2種以上含む。着色剤(A)は、キサンテン染料(A−1)のみからなっていてもよいし、顔料(A−2)、及びキサンテン染料(A−1)以外の他の染料(A−3)からなる群より選択される1種又は2種以上の他の着色剤をさらに含むこともできる。
〔1−1〕キサンテン染料(A−1)
キサンテン染料(A−1)は、従来公知のいずれのキサンテン染料であってもよいが、有機溶媒への溶解性に優れるとともに、着色硬化性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタの明度を高め得ることから、以下に示す式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(1d)及び式(1e)からなる群より選択される式で表される化合物の少なくとも1種を含むことが好ましい。以下では、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)で表される化合物を、それぞれ「化合物(Ia)」、「化合物(Ib)」、「化合物(Ic)」、「化合物(Id)」、「化合物(Ie)」ということがある。これらの化合物には、その互変異性体や立体異性体も含まれる。
化合物(Ia)は、下記式(Ia):
Figure 2017111226
で表されるキサンテン系化合物である。式(Ia)中、R1a、R2a、R3a及びR4aは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基を表す。また、R1aとR2aとが互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成していてもよく、R3aとR4aとが互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成していてもよい。ただし、R1a、R2a、R3a及びR4aが全て同一の基であることはない。上記アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−NRb−又は−CO−で置換されていてもよく、上記アルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又はヒドロキシ基(−OH)で置換されていてもよく、当該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されていてもよく、Rbは、炭素数1〜3のアルキル基を表す。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等の炭素数1〜20の直鎖状アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、1−(1−メチルエチル)ブチル基、1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−n−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、1−(1−メチルエチル)ペンチル基、1−ブチルブチル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,2−ジメチルヘキシル基、1,3−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−2−メチルペンチル基、1−エチル−3−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−1−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−1−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、1−プロピル−1−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルブチル基、1−プロピル−3−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−1−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−2−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−3−メチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基等の炭素数3〜20の分枝鎖状アルキル基が挙げられる。
上記記アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−NRb−又はCO−で置換されていてもよく、Rbは、炭素数1〜3のアルキル基を表す。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。アルキル基に含まれる−CH2−が−O−、−NRb−又は−CO−で置換されている基としては、アルキル基に含まれる−CH2−が−O−又は−CO−で置換されている基が好ましく、アルキル基に含まれる−CH2−が−O−で置換されている基がより好ましい。
上記アルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は−OHで置換されていてもよく、上記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されていてもよい。アルキル基に含まれる水素原子がハロゲン原子、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は−OHで置換されている基としては、アルキル基に含まれる水素原子がハロゲン原子又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基で置換されている基が好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子等が挙げられ、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、トリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基等が挙げられる。炭素数1〜8のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。
上記アルキル基に含まれる水素原子が炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されている基の具体例は、以下のとおりである。下記式中、*は窒素原子との結合手を表す。
Figure 2017111226
アルキル基に含まれる−CH2−が−O−、−NRb−又はCO−で置換されている基、アルキル基に含まれる水素原子がハロゲン原子、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は−OHで置換されている基、及び、アルキル基に含まれる−CH2−が−O−、−NRb−又は−CO−で置換されているとともに、アルキル基に含まれる水素原子がハロゲン原子、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は−OHで置換されている基としては、下記式(D−1)〜(D−18)、(D−31)〜(D−45)及び(D−50)〜(D−57)で示される基が挙げられる。なお、下記式中、*は窒素原子との結合手を表す。
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
中でも、製造の容易さや有機溶媒への溶解性により優れるという観点から、式(D−2)、式(D−8)、式(D−14)、式(D−17)、式(D−42)、式(D−43)、式(D−45)又は式(D−56)で示される基が好ましく、式(D−8)、式(D−14)、式(D−17)、式(D−42)又は式(D−45)で示される基がより好ましい。
炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2−メチルペンチル基、2−メチルヘキシル基、2,5−ジメチルペンチル基、2,6−ジメチルヘキシル基等が挙げられる。
1aとR2aとが互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに形成する環としては、ピロリジン環、モルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環等が挙げられる。R3aとR4aとが互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに形成する環としては、ピロリジン環、モルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環等が挙げられる。
化合物(Ia)は、R1a、R2a、R3a及びR4aが、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基であり、上記アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−又はCO−で置換されていてもよく、上記アルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)は、R1a、R2a、R3a及びR4aのうちの少なくとも2つが、炭素数2〜20のアルキル基であり、上記アルキル素基に含まれる−CH2−は、−O−又はCO−で置換されていてもよく、上記アルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)は、R1a、R2a、R3a及びR4aが、それぞれ独立して、炭素数2〜20のアルキル基であり、上記アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−で置換されていてもよい化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)は、R1a、R2a、R3a及びR4aのうちの1つにおいて、炭素数2〜20のアルキル基に含まれる−CH2−が−O−で置換されている基である化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)は、R1a及びR2aが、それぞれ独立して、炭素数2〜6のアルキル基であり、R3a及びR4aが、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基である化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)は、R1a及びR2aが、それぞれエチル基であり、R3a及びR4aが、それぞれ独立して、メチル基、プロピル基又はブチル基である化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)は、R1a及びR2aが、それぞれエチル基であり、R3aは、炭素数4〜15のアルキル基に含まれる−CH2−が−O−で置換されている基である化合物であることが好ましい。
化合物(Ia)の具体例としては、下記の表1〜表4に示される化合物が挙げられる。表中、Meは、−CH3を、Etは−CH2CH3を、Prは−CH2CH2CH3を、i−Prは−CH(CH32を、Buは−CH2CH2CH2CH3を、i−Buは−CH2CH(CH32を、Penは−CH2CH2CH2CH2CH3を、Hexは−CH2CH2CH2CH2CH2CH3を、EtHexは−CH2CH(C25)(CH23CH3を、それぞれ表す。
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
中でも、製造の容易さや、有機溶媒への溶解性に特に優れる点で、化合物(Ia)は、化合物(Ia−2)、化合物(Ia−3)、化合物(Ia−4)、化合物(Ia−5)、化合物(Ia−6)、化合物(Ia−7)、化合物(Ia−8)、化合物(Ia−9)、化合物(Ia−13)、化合物(Ia−14)、化合物(Ia−15)、化合物(Ia−16)、化合物(Ia−51)、化合物(Ia−55)、化合物(Ia−59)、化合物(Ia−63)、化合物(Ia−66)、化合物(Ia−67)、化合物(Ia−68)、化合物(Ia−69)、化合物(Ia−70)、化合物(Ia−71)、化合物(Ia−73)、化合物(Ia−75)又は化合物(Ia−77)が好ましく、化合物(Ia−7)、化合物(Ia−16)、化合物(Ia−67)、化合物(Ia−68)及び化合物(Ia−69)からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
化合物(Ia)は、下記式(IIIa):
Figure 2017111226
で表される化合物(以下、「化合物(IIIa)」ということがある。)と、下記式(IVa):
Figure 2017111226
[式(IVa)中、R1a及びR2aは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(IVa)」ということがある。)とを反応させて、下記式(Va):
Figure 2017111226
で表される化合物(以下、「化合物(Va)」ということがある。)を得、得られた化合物(Va)と、下記式(VIa):
Figure 2017111226
[式(VIa)中、R3a及びR4aは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(VIa)」ということがある。)とを反応させることにより製造することができる。
また、化合物(IIIa)と化合物(VIa)とを反応させて、式(VIIa):
Figure 2017111226
で表される化合物(以下、「化合物(VIIa)」ということがある。)を得、得られた化合物(VIIa)と化合物(IVa)とを反応させることにより、化合物(Ia)を製造することもできる。
上記の各反応は、溶媒の存在下で実施することができる。溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール溶媒;ニトロベンゼン等のニトロ炭化水素溶媒;メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶媒;水;等が挙げられる。
反応温度は、−10℃〜180℃が好ましく、0℃〜100℃がより好ましい。反応時間は、1時間〜12時間が好ましく、1時間〜8時間がより好ましい。化合物(IVa)又は化合物(VIa)の使用量は、化合物(IIIa)1モルに対して、好ましくは1モル〜30モルであり、より好ましくは2モル〜4モルである。
反応混合物から目的化合物である化合物(Ia)を取得する方法は特に限定されず、公知の種々の手法が採用できる。例えば、反応混合物を酸(例えば、酢酸、塩酸等)とともに混合し、析出した結晶を濾取することで取得することができる。上記酸は、酸の水溶液を予め調製してから、反応混合物を上記水溶液に添加することが好ましい。反応混合物を添加するときの温度は、好ましくは0℃〜50℃、より好ましくは10℃〜40℃である。また反応混合物を酸の水溶液に添加後は、同温度で0.5〜2時間程度攪拌することが好ましい。濾取した結晶は、水等で洗浄し、次いで乾燥することが好ましい。また必要に応じて、再結晶等の公知の手法によってさらに精製してもよい。
化合物(Ib)は、下記式(Ib):
Figure 2017111226
で表されるキサンテン系化合物である。式(Ib)中、R1b、R2b及びR3bは、それぞれ独立して、炭素数1〜8のアルキル基を表す。当該アルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、当該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていてもよい。Arは、下記式(i):
Figure 2017111226
で表される基を表す。式(i)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。当該アルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。mは、1〜5の整数を表す。mが2以上のとき、複数のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。*は、窒素原子との結合手を表す。
1b、Rb2及びR3bで表される炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等の直鎖状アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、1−(1−メチルエチル)ブチル基、1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−n−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、1−(1−メチルエチル)ペンチル基、1−ブチルブチル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,2−ジメチルヘキシル基、1,3−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−2−メチルペンチル基、1−エチル−3−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−1−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−1−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、1−プロピル−1−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルブチル基、1−プロピル−3−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−1−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−2−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−3−メチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基等の分枝鎖状アルキル基;等が挙げられる。
これら炭素数1〜8のアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、トリル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基等が挙げられる。これら炭素数6〜10の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていてもよく、炭素数1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。
上記アルキル基に含まれる水素原子が炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されている基の具体例は、化合物(Ia)について上で例示したものと同様である。
上記式(i)におけるRで表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられ、炭素数1〜3のアルキル基に含まれる水素原子がハロゲン原子で置換されている基としては、下記の基等が挙げられる。
Figure 2017111226
上記式(i)におけるmは、1〜5の整数を表し、原料入手の観点から、1又は2であることが好ましい。
式(i)で表される基としては、例えば、下記の基が挙げられる。中でも、式(C−0)で表される基、式(C−1)で表される基又は式(C−2)で表される基が好ましい。下記式中、*は窒素原子との結合手を表す。
Figure 2017111226
化合物(Ib)の具体例としては、下記の表5〜表8に示される化合物が挙げられる。表中のMe、Et、Pr、i−Pr、Bu、t−Bu、EtHexの意味は上記と同様である。表5〜表8のAr欄においてCで始まる番号は、式(i)で表される基として例示した上記の式の番号を表す。
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
中でも、有機溶媒への溶解性に特に優れる点で、化合物(Ib−8)、化合物(Ib−36)、化合物(Ib−37)、化合物(Ib−38)、及び化合物(Ib−102)が好ましい。
化合物(Ib)は、下記式(IIb):
Figure 2017111226
で表される化合物(以下、「化合物(IIb)」ということがある。)と、下記式(IIIb):
Figure 2017111226
[式(IIIb)中、R1b及びR2bは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(IIIb)」ということがある。)とを有機溶媒中で反応させ、下記式(IVb):
Figure 2017111226
[式(IVb)中、R1b及びR2bは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(IVb)」ということがある。)を得た後、下記式(Vb):
Figure 2017111226
[式(Vb)中、R3b、R及びmは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(Vb)」ということがある。)と有機溶媒中で反応させることにより製造することができる。
化合物(IIb)と化合物(IIIb)との反応における有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール溶媒;ニトロベンゼン等のニトロ化炭化水素溶媒;メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;1−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒;等が挙げられる。
化合物(IIb)と化合物(IIIb)との反応における反応温度は、0℃〜100℃が好ましく、20℃〜80℃がより好ましい。反応時間は、1時間〜12時間が好ましく、1時間〜8時間がより好ましい。化合物(IIIb)の使用量は、化合物(IIb)1モルに対して、好ましくは1モル〜30モルであり、より好ましくは2モル〜20モルである。
化合物(IVb)と化合物(Vb)との反応における有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール溶媒;ニトロベンゼン等のニトロ化炭化水素溶媒;メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;1−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒;等が挙げられる。
化合物(IVb)と化合物(Vb)との反応における反応温度は、30℃〜180℃が好ましく、20℃〜130℃がより好ましい。反応時間は、1時間〜24時間が好ましく、1時間〜8時間がより好ましい。化合物(Vb)の使用量は、化合物(IVb)1モルに対して、好ましくは1モル〜30モルであり、より好ましくは2モル〜20モルである。
反応混合物から目的化合物である化合物(Ib)を取得する方法は特に限定されず、公知の種々の手法が採用できる。例えば、反応混合物を酸(例えば、酢酸等)とともに混合し、析出した結晶を濾取することで取得することができる。上記酸は、酸の水溶液を予め調製してから、反応混合物を上記水溶液に添加することが好ましい。反応混合物を添加するときの温度は、好ましくは10℃〜50℃、より好ましくは20℃〜50℃、さらに好ましくは20℃〜30℃である。また反応混合物を酸の水溶液に添加後は、同温度で0.5〜2時間程度攪拌することが好ましい。濾取した結晶は、水等で洗浄し、次いで乾燥することが好ましい。また必要に応じて、再結晶等の公知の手法によってさらに精製してもよい。
化合物(Ic)は、下記式(Ic):
Figure 2017111226
で表されるキサンテン系化合物である。式(Ic)中、X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜8のアルキル基を表す。当該アルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、当該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていてもよい。Ar1及びAr2は、それぞれ独立して、上記式(i)で表される基を表す。
1及びX2で表される炭素数1〜8のアルキル基の具体例は、化合物(Ib)が有するR1b、Rb2及びR3bについて上で例示したものと同様である。これら炭素数1〜8のアルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、また、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていてもよい。炭素数6〜10の芳香族炭化水素基及び炭素数1〜3のアルコキシ基の具体例は、化合物(Ib)が有するR1b、Rb2及びR3bについて上で例示したものと同様である。
上記アルキル基に含まれる水素原子が炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されている基の具体例は、化合物(Ia)について上で例示したものと同様である。
1及びX2は、互いに同一又は異なっていてもよい。X1及びX2は、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基又は2−エチルヘキシル基であることがより好ましい。上記式(i)におけるRで表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられ、炭素数1〜3のアルキル基に含まれる水素原子がハロゲン原子で置換されている基の具体例は、化合物(Ib)について上で例示したものと同様である。上記式(i)におけるmは、1〜5の整数を表し、原料入手の観点から、1又は2であることが好ましい。
式(i)で表される基の具体例もまた、化合物(Ib)について上で例示したものと同様である。中でも、式(C−0)で表される基、式(C−1)で表される基又は式(C−2)で表される基が好ましい。Ar1とAr2とは、同一の基であることが好ましい。
化合物(Ic)の具体例としては、下記の表9〜表13に示される化合物が挙げられる。表中のMe、Et、Pr、i−Pr、Bu、t−Bu、EtHexの意味は上記と同様である。表9〜表13のX1欄においてAで始まる番号は、X1で表される基として例示した上記の式の番号を表す。Ar1欄及びAr2欄においてCで始まる番号は、Ar1及びAr2で表される基として例示した上記の式の番号を表す。下記の表9〜表13ではX1とX2とが互いに異なる例を示しているが、この例においてX1をX2と同じ基とした化合物、X2をX1と同じ基とした化合物も、化合物(Ic)の具体例として挙げられる。
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
Figure 2017111226
中でも、有機溶媒への溶解性に特に優れる点で、化合物(Ic−1)、化合物(Ic−7)、化合物(Ic−133)、化合物(Ic−135)、化合物(Ic−139)及び化合物(Ic−141)が好ましい。また、他の好ましい化合物として、X1及びX2が同一であってメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基又は2−エチルヘキシル基から選択され、Ar1及びAr2が同一であって式(C−0)で表される基、式(C−1)で表される基又は式(C−2)で表される基から選択される化合物が挙げられる。
化合物(Ic)は、下記式(IIc):
Figure 2017111226
で表される化合物(以下、「化合物(IIc)」ということがある。)と、下記式(IIIc):
Figure 2017111226
[式(IIIc)中、X1、R及びmは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(IIIc)」ということがある。)とを有機溶媒中で反応させ、下記式(IVc):
Figure 2017111226
[式(IVc)中、X1、R及びmは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(IVc)」ということがある。)を得た後、下記式(Vc):
Figure 2017111226
[式(Vc)中、X2、R及びmは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
で表される化合物(以下、「化合物(Vc)」ということがある。)と有機溶媒中で反応させることにより製造することができる。
化合物(IIc)と化合物(IIIc)との反応における有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール溶媒;ニトロベンゼン等のニトロ化炭化水素溶媒;メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;1−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒;等が挙げられる。
化合物(IIc)と化合物(IIIc)との反応における反応温度は、0℃〜100℃が好ましく、20℃〜80℃がより好ましい。反応時間は、1時間〜12時間が好ましく、1時間〜8時間がより好ましい。化合物(IIIc)の使用量は、化合物(IIc)1モルに対して、好ましくは1モル〜30モルであり、より好ましくは2モル〜20モルである。
化合物(IVc)と化合物(Vc)との反応における有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール溶媒;ニトロベンゼン等のニトロ化炭化水素溶媒;メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;1−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒;等が挙げられる。
化合物(IVc)と化合物(Vc)との反応における反応温度は、30℃〜180℃が好ましく、20℃〜130℃がより好ましい。反応時間は、1時間〜24時間が好ましく、1時間〜8時間がより好ましい。化合物(Vc)の使用量は、化合物(IVc)1モルに対して、好ましくは1モル〜30モルであり、より好ましくは2モル〜20モルである。
反応混合物から目的化合物である化合物(Ic)を取得する方法は特に限定されず、公知の種々の手法が採用できる。例えば、反応混合物を酸(例えば、酢酸等)とともに混合し、析出した結晶を濾取することで取得することができる。上記酸は、酸の水溶液を予め調製してから、反応混合物を上記水溶液に添加することが好ましい。反応混合物を添加するときの温度は、好ましくは10℃〜50℃、より好ましくは20℃〜50℃、さらに好ましくは20℃〜30℃である。また反応混合物を酸の水溶液に添加後は、同温度で0.5〜2時間程度攪拌することが好ましい。濾取した結晶は、水等で洗浄し、次いで乾燥することが好ましい。また必要に応じて、再結晶等の公知の手法によってさらに精製してもよい。
化合物(Id)は、下記式(Id):
Figure 2017111226
で表されるキサンテン系化合物である。式(Id)中、X1、X2、Ar1及びAr2は、上記式(Ic)におけるX1及びX2と同じ意味である。R1d及びR2dは、互いに独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。R3dは、−OH、−SO3H、−SO3-Z+、−CO2H、−CO2 -+、−CO28d、−SO38d又は−SO2NR9d10dを表す。mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の整数である場合、複数のR3dは互いに同一でも異なってもよい。ただし、mが0であるとき、R1d及びR2dの少なくともいすれか一方は、炭素数1〜6のアルキル基である。また、R1d及びR2dが水素原子であるとき、mは1以上の整数である。X1及びAr1は、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよく、X2及びAr2は、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよい。
8dは、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。Z+は、+N(R11d4、Na+又はK+を表す。R9d及びR10dは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、R9d及びR10dは、互いに結合して窒素原子を含んだ3〜10員環の複素環を形成していてもよい。R11dは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。
8d、R9d、R10d及びR11dを表す炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基及びイコシル基等の炭素数1〜20の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基及び2−エチルヘキシル基等の炭素数3〜20の分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基及びトリシクロデシル基等の炭素数3〜20の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
−CO28dとしては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基及びイコシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
−SO38dとしては、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、tert−ブトキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基及びイコシルオキシスルホニル基等が挙げられる。
−SO2NR9d10dとしては、例えば、
スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,1−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(2,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1−メチルブチル)スルファモイル基、N−(2−メチルブチル)スルファモイル基、N−(3−メチルブチル)スルファモイル基、N−シクロペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−(1,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−(3,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−(1−メチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,4−ジメチルペンチル)スルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチル)ヘキシルスルファモイル基、N−(1,1,2,2−テトラメチルブチル)スルファモイル基等のN−1置換スルファモイル基;
N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ブチルエチルスルファモイル基、N,N−ビス(1−メチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ヘプチルメチルスルファモイル基等のN,N−2置換スルファモイル基;
等が挙げられる。
11dを表す炭素数7〜10のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基及びフェニルブチル基等が挙げられる。
+は、+N(R11d4、Na+又はK+であり、好ましくは+N(R11d4である。+N(R11d4において、4つのR11dのうち少なくとも2つは、炭素数5〜20の1価の飽和炭化水素基であることが好ましい。また、4つのR11dの合計炭素数は20〜80が好ましく、20〜60がより好ましい。
3dは、−SO3H、−SO3 -+、−SO2NR9d10dであることが好ましい。R1d及びR2dは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。mは、0〜2の整数であることが好ましく、1又は2であることがより好ましい。
化合物(Ie)は、下記式(Ie):
Figure 2017111226
で表されるキサンテン系化合物である。この化合物は、特開2010−032999号公報に記載されている化合物である。式(Ie)中、R1e、R2e、R3e及びR4eは、それぞれ独立して、水素原子、−R6e又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。該炭素数6〜10の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R6e、−OH、−OR6e、−SO3−、−SO3H、−SO3M、−CO2H、−CO26e、−SO36e、−SO2NHR8e又は−SO2NR8e9eで置換されていてもよい。R5eは、−SO3−、−SO3H、−SO3M、−CO2H、−CO26e、−SO36e、−SO2NHR8e又は−SO2NR8e9eを表す。mは、0〜5の整数を表す。mが2以上の整数である場合、複数のR5eは、同一であっても異なっていてもよい。Xは、ハロゲン原子を表す。aは、0又は1の整数を表す。Mは、ナトリウム原子又はカリウム原子を表す。
6eは、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表す。該炭素数1〜10の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。該炭素数1〜10の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又は−NR6e−で置換されていてもよい。R8e及びR9eは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基又は−Qを表す。あるいはR8e及びR9eは、互いに結合して炭素数1〜10の複素環を形成していてもよい。
Qは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基又は炭素数5〜10の芳香族複素環基を表し、該芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基に含まれる水素原子は、−OH、R6e、−OR6e、−NO2、−CH=CH2、−CH=CHR6e又はハロゲン原子で置換されていてもよい。炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基に含まれる水素原子は、水酸基、ハロゲン原子、−Q、−CH=CH2又は−CH=CHR6eで置換されていてもよい。炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又は−NR6e−で置換されていてもよい。炭素数1〜10の複素環に含まれる水素原子は、R6e、−OH又は−Qで置換されていてもよい。
6eとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、シクロオクチル、ノニル、デカニル、トリシクロデカニル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、ヘキシロキシプロピル、2−エチルヘキシロキシプロピル、メトキシヘキシル、エトキシプロピル等が挙げられる。
炭素数6〜10の芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル等が挙げられる。該炭素数6〜10の芳香族炭化水素基の置換基として挙げられるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。
−SO36eとしては、メタンスルホニル、エタンスルホニル、ヘキサンスルホニル、デカンスルホニル等が挙げられる。
−CO26eとしては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、ヘプチルオキシカルボニル、シクロヘプチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル、シクロオクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、デカニルオキシカルボニル、トリシクロデカニルオキシカルボニル、メトキシプロピルオキシカルボニル、エトキシプロピルオキシカルボニル、ヘキシロキシプロピルオキシカルボニル、2−エチルヘキシロキシプロピルオキシカルボニル、メトキシヘキシルオキシカルボニル、等が挙げられる。
−SO2NHR8eとしては、スルファモイル、メタンスルファモイル、エタンスルファモイル、プロパンスルファモイル、イソプロパンスルファモイル、ブタンスルファモイル、イソブタンスルファモイル、ペンタンスルファモイル、イソペンタンスルファモイル、ネオペンタンスルファモイル、シクロペンタンスルファモイル、ヘキサンスルファモイル、シクロヘキサンスルファモイル、ヘプタンスルファモイル、シクロヘプタンスルファモイル、オクタンスルファモイル、2−エチルヘキサンスルファモイル、1,5−ジメチルヘキサンスルファモイル、シクロオクタンスルファモイル、ノナンスルファモイル、デカンスルファモイル、トリシクロデカンスルファモイル、メトキシプロパンスルファモイル、エトキシプロパンスルファモイル、プロポキシプロパンスルファモイル、イソプロポキシプロパンスルファモイル、ヘキシロキシプロパンスルファモイル、2−エチルヘキシロキシプロパンスルファモイル、メトキシヘキサンスルファモイル、3−フェニル−1−メチルプロパンスルファモイル等が挙げられる。
−SO2NR8e9eに含まれるR8e及びR9eは、炭素数6〜8の分枝状アルキル基、炭素数5〜7の脂環式アルキル基、アリル基、フェニル基、炭素数8〜10のアラルキル基、炭素数2〜8の水酸基含有アルキル又はアリール基、炭素数2〜8のアルコキシル基含有アルキル又はアリール基であることが好ましく、2−エチルヘキシル基であることがより好ましい。
1e、R2e、R3e、R4eとなり得る炭素数6〜10の芳香族炭化水素基の置換基は、エチル、プロピル、フェニル、ジメチルフェニル、−SO36e又は−SO2NHR8eであることが好ましい。R1e、R2e、R3e、R4eとなり得る置換基を有する炭素数6〜10の芳香族炭化水素基としては、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ヘキシルフェニル、デカニルフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ヒドロキシフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシロキシフェニル、デカニロキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル等が挙げられる。
1e及びR2eの中の少なくとも1つ、又は、R3e及びR4eの中の少なくとも1つが、炭素数1〜4のアルキル基又は置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であることが好ましい。R1e及びR2eの中の少なくとも1つ、かつ、R3e及びR4eの中の少なくとも1つが、炭素数1〜4のアルキル基又は置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であることが好ましい。R1e及びR2eの中の少なくとも1つ、かつ、R3e及びR4eの中の少なくとも1つが、置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であることがさらに好ましい。R5eは、カルボキシル、エチルオキシカルボニル、スルホキシル、2−エチルヘキシロキシプロパンスルファモイル、1,5−ジメチルヘキサンスルファモイル、3−フェニル−1−メチルプロパンスルファモイル、イソプロポキシプロパンスルファモイルであることが好ましい。
有機溶媒への溶解性の観点から、キサンテン染料(A−1)は、化合物(Ia)、化合物(Ib)、化合物(Ic)、化合物(Id)及び化合物(Ie)からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、当該群より選択される少なくとも1種からなることがより好ましい。化合物(Ia)、化合物(Ib)、化合物(Ic)、化合物(Id)、化合物(Ie)以外のキサンテン染料としては、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)に記載されているものを挙げることができ、具体的には、C.I.アシッドイエロー73、C.I.アシッドレッド50、51、52、87、91、92、93、94、95、98、306、C.I.アシッドオレンジ11、C.I.アシッドブルー19等を挙げることができる。
着色剤(A)は、キサンテン染料(A−1)のみからなっていてもよいし、顔料(A−2)、及びキサンテン染料(A−1)以外の他の染料(A−3)からなる群より選択される他の着色剤の1種又は2種以上をさらに含むこともできる。着色剤(A)は、好ましくは、1種又は2種以上のキサンテン染料(A−1)とともに顔料(A−2)をさらに含む。キサンテン染料(A−1)の含有率は、着色剤(A)100質量%中、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。
着色硬化性樹脂組成物に含まれるキサンテン染料(A−1)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、通常0.1〜60質量%であり、好ましくは0.2〜50質量%であり、より好ましくは0.5〜40質量%である。本明細書において「着色硬化性樹脂組成物の固形分」とは、着色硬化性樹脂組成物を構成する成分から溶剤成分を除いたものをいう。固形分の量及びこれに対する各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
また着色剤(A)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、好ましくは5〜70質量%であり、より好ましくは5〜60質量%であり、さらに好ましくは5〜50質量%である。着色剤(A)の含有率が上記範囲内であると、所望とする分光や色濃度が得られやすい。
〔1−2〕顔料(A−2)
着色剤(A)は、顔料(A−2)を含むことができる。顔料(A−2)としては、特に限定されず公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている化合物が挙げられる。顔料(A−2)は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。顔料(A−2)は、粒径が均一であることが好ましい。
顔料(A−2)としては、具体的には、
C.I.ピグメントイエロー1(以下、C.I.ピグメントイエローの記載を省略し、番号のみの記載とする。)、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、175、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60、80等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58等の緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25等のブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7等の黒色顔料等が挙げられる。
顔料(A−2)は、C.I.ピグメントイエロー138、139、150等の黄色顔料、C.I.ピグメントレッド177、242、254等の赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料及びC.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料から選択されることが好ましい。当該顔料を含有させることで、着色硬化性樹脂組成物を用いたカラーフィルタの透過スペクトルの最適化が容易になり、また、カラーフィルタの耐光性及び耐薬品性を良好なものとすることができる。
顔料(A−2)は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された顔料誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、又は不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等が施されていてもよい。
着色剤(A)が顔料(A−2)を含む場合、顔料(A−2)の含有率は、着色剤(A)100質量%中、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。
〔1−3〕他の染料(A−3)
着色剤(A)は、キサンテン染料(A−1)以外の他の染料(A−3)を含むことができる。染料(A−3)としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、直接染料、媒染染料、酸性染料のアミン塩や酸性染料のスルホンアミド誘導体等の染料が挙げられ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)で染料に分類されている化合物や、染色ノート(色染社)に記載されている公知の染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、シアニン染料、トリフェニルメタン染料、フタロシアニン染料、ナフトキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、スクワリリウム染料、アクリジン染料、スチリル染料、クマリン染料、キノリン染料及びニトロ染料等が挙げられる。これらのうち、有機溶剤可溶性染料が好ましい。
他の染料(A−3)として、具体的には、
C.I.ソルベントイエロー4、14、15、23、24、38、62、63、68、82、94、98、99、162;
C.I.ソルベントレッド45、49、125、130、218;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56;
C.I.ソルベントブルー4、5、37、67、70、90;
C.I.ソルベントグリーン1、4、5、7、34、35
等のC.I.ソルベント染料、
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、57、66、73、88、97、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、182、183、195、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、289、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、388、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、17、19;
C.I.アシッドブルー1、7、9、15、18、22、29、42、59、60、62、70、72、74、82、83、86、87、90、92、93、100、102、103、104、113、117、120、126、130、131、142、147、151、154、158、161、166、167、168、170、171、184、187、192、199、210、229、234、236、242、243、256、259、267、285、296、315、335;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、9、16、50、58、63、65、80、104、105、106、109
等のC.I.アシッド染料、
C.I.ダイレクトイエロー2、33、34、35、38、39、43、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、136、138、141;
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトブルー1、2、6、8、15、22、25、41、57、71、76、78、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、120、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、195、196、198、199、200、201、202、203、207、209、210、212、213、214、222、225、226、228、229、236、237、238、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82
等のC.I.ダイレクト染料、
C.I.ディスパースイエロー54,76等のC.I.ディスパース染料、
C.I.ベーシックレッド1、10;
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、24、25、26、28、29、40、41、54、58、59、64、65、66、67、68;
C.I.ベーシックグリーン1
等のC.I.ベーシック染料、
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.リアクティブレッド36
等のC.I.リアクティブ染料、
C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、4、9、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、27、30、32、33、36、37、38、39、41、43、45、46、48、53、56、63、71、74、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントバイオレット1、2、4、5、7、14、22、24、30、31、32、37、40、41、44、45、47、48、53、58;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、9、12、13、15、16、19、20、21、22、26、30、31、39、40、41、43、44、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、15、26、29、33、34、35、41、43、53
等のC.I.モーダント染料、
C.I.バットグリーン1等のC.I.バット染料、
等が挙げられる。
中でも、染料(A−3)は、青色染料、バイオレット色染料及び赤色染料であることが好ましい。染料(A−3)は、所望するカラーフィルタの分光スペクトルに合わせて適宜選択すればよい。染料(A−3)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤(A)が染料(A−3)を含む場合、染料(A−3)の含有率は、着色剤(A)100質量%中、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。
〔2〕樹脂(B)
着色硬化性樹脂組成物は、1種又は2種以上の樹脂(B)を含む。樹脂(B)は、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。アルカリ可溶性樹脂は、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群より選択される少なくとも1種の単量体(a)に由来する構造単位を含む共重合体である。
このようなアルカリ可溶性樹脂としては、以下の樹脂[K1]〜[K6]等が挙げられる。
樹脂[K1]:不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群より選択される少なくとも1種の単量体(a)(以下、「(a)」ということがある。)と、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b)(以下、「(b)」ということがある。)との共重合体;
樹脂[K2]:(a)と(b)と、(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、(a)及び(b)とは異なる。)(以下、「(c)」ということがある。)との共重合体;
樹脂[K3]:(a)と(c)との共重合体;
樹脂[K4]:(a)と(c)との共重合体に(b)を反応させた樹脂;
樹脂[K5]:(b)と(c)との共重合体に(a)を反応させた樹脂;
樹脂[K6]:(b)と(c)との共重合体に(a)を反応させ、さらにカルボン酸無水物を反応させた樹脂。
(a)としては、具体的には、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1、4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
上記のうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、(a)は、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸等から選択されることが好ましい。(a)として2種以上の単量体を併用することもできる。本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選択される少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
(b)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造(例えば、オキシラン環、オキセタン環及びテトラヒドロフラン環からなる群より選択される少なくとも1種)とエチレン性不飽和結合とを有する単量体であり、好ましくは、炭素数2〜4の環状エーテル構造と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体である。(b)として2種以上の単量体を併用することもできる。
(b)としては、例えば、オキシラニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b1)(以下、「(b1)」ということがある。)、オキセタニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b2)(以下、「(b2)」ということがある。)、テトラヒドロフリル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b3)(以下、「(b3)」ということがある。)等が挙げられる。
(b1)としては、例えば、直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(b1−1)(以下、「(b1−1)」ということがある。)、脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(b1−2)(以下、「(b1−2)」ということがある。)が挙げられる。
(b1−1)としては、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,5−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,6−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,4−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、3,4,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン等が挙げられる。
(b1−2)としては、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーA400;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーM100;(株)ダイセル製)、下記式(VI)で表される化合物及び下記式(VII)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2017111226
式(VI)及び式(VII)中、Ra及びRbは、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。当該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。Xa及びXbは、単結合、−Rc−、*−Rc−O−、*−Rc−S−又は*−Rc−NH−を表す。Rcは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。*は、Oとの結合手を表す。
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
水素原子がヒドロキシ基で置換されたアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
a及びRbとしては、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基である。
炭素数1〜6のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等が挙げられる。
a及びXbとしては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH2−O−及び*−CH2CH2−O−が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CH2CH2−O−が挙げられる(*はOとの結合手を表す)。
式(VI)で表される化合物としては、下記式(VI−1)〜下記式(VI−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられる。中でも、式(VI−1)、式(VI−3)、式(VI−5)、式(VI−7)、式(VI−9)又は式(VI−11)〜式(VI−15)で表される化合物が好ましく、式(VI−1)、式(VI−7)、式(VI−9)又は式(VI−15)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2017111226
Figure 2017111226
式(VII)で表される化合物としては、下記式(VII−1)〜下記式(VII−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられる。中でも、式(VII−1)、式(VII−3)、式(VII−5)、式(VII−7)、式(VII−9)又は式(VII−11)〜式(VII−15)で表される化合物が好ましく、式(VII−1)、式(VII−7)、式(VII−9)又は式(VII−15)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2017111226
Figure 2017111226
式(VI)で表される化合物及び式(VII)で表される化合物は、それぞれ単独で用いても、式(VI)で表される化合物と式(VII)で表される化合物とを併用してもよい。これらを併用する場合、式(VI)で表される化合物及び式(VII)で表される化合物の含有比率はモル基準で、好ましくは5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
(b2)は、オキセタニル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体であることが好ましい。(b2)としては、3−メチル−3−(メタ)アクリルロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
(b3)は、テトラヒドロフリル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体であることが好ましい。(b3)としては、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、ビスコートV#150、大阪有機化学工業(株)製)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
(b)は、得られるカラーフィルタの耐熱性、耐薬品性等の信頼性をより高くすることができる点で、(b1)であることが好ましい。さらに、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性が優れるという点で、(b1−2)であることがより好ましい。
(c)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として「ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート」といわれている。また、「トリシクロデシル(メタ)アクリレート」ということがある。)、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として「ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート」といわれている。)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパルギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ビス(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。(c)として2種以上の単量体を併用することもできる。
上記の中でも、共重合反応性及び耐熱性の点から、(c)は、スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンであることが好ましい。
樹脂[K1]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K1]を構成する全構造単位中、
(a)に由来する構造単位;2〜60モル%
(b)に由来する構造単位;40〜98モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;10〜50モル%
(b)に由来する構造単位;50〜90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K1]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、着色パターンを形成する際の現像性、及び得られるカラーフィルタの耐溶剤性に優れる傾向がある。
樹脂[K1]は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法及び当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
具体的には、(a)及び(b)の所定量、重合開始剤及び溶剤等を反応容器中に入れて例えば、窒素により酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気にし、攪拌しながら、加熱及び保温する方法が挙げられる。なお、ここで用いられる重合開始剤及び溶剤等は、特に限定されず、当該分野で通常使用されているものを使用することができる。重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等)や有機過酸化物(ベンゾイルペルオキシド等)が挙げられ、溶剤としては、各モノマーを溶解するものであればよく、本発明の着色硬化性樹脂組成物が含有し得る後述の溶剤等が挙げられる。
なお、得られた樹脂は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。特に、この重合の際に溶剤として、本発明の着色硬化性樹脂組成物に含まれる溶剤を使用することにより、反応後の溶液をそのまま本発明の着色硬化性樹脂組成物の調製に使用することができるため、本発明の着色硬化性樹脂組成物の製造工程を簡略化することができる。
樹脂[K2]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K2]を構成する全構造単位中、
(a)に由来する構造単位;2〜45モル%
(b)に由来する構造単位;2〜95モル%
(c)に由来する構造単位;1〜65モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;5〜40モル%
(b)に由来する構造単位;5〜80モル%
(c)に由来する構造単位;5〜60モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K2]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、着色パターンを形成する際の現像性、並びに、得られるカラーフィルタの耐溶剤性、耐熱性及び機械強度に優れる傾向がある。
樹脂[K2]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様にして製造することができる。
樹脂[K3]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K3]を構成する全構造単位中、
(a)に由来する構造単位;2〜60モル%
(c)に由来する構造単位;40〜98モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;10〜50モル%
(c)に由来する構造単位;50〜90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K3]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様にして製造することができる。
樹脂[K4]は、(a)と(c)との共重合体を得て、(b)が有する炭素数2〜4の環状エーテルを(a)が有するカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物に付加させることにより製造することができる。
まず(a)と(c)との共重合体を、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様にして製造する。この場合、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K3]について記載した比率と同じ比率であることが好ましい。次に、上記共重合体中の(a)に由来するカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の一部に、(b)が有する炭素数2〜4の環状エーテルを反応させる。
(a)と(c)との共重合体の製造に引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(b)、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等)及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン等)等をフラスコ内に入れて、例えば、60℃〜130℃で、1〜10時間反応することにより、樹脂[K4]を製造することができる。
(b)の使用量は、(a)100モルに対して、5〜80モルが好ましく、より好ましくは10〜75モルである。この範囲にすることにより、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、並びに、得られるパターンの耐溶剤性、耐熱性、機械強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K4]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、(b1−1)がより好ましい。
上記反応触媒の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して0.001〜5質量部が好ましい。上記重合禁止剤の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して0.001〜5質量部が好ましい。
仕込方法、反応温度及び時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。なお、重合条件と同様に、製造設備や重合による発熱量等を考慮し、仕込方法や反応温度を適宜調整することができる。
樹脂[K5]は、第一段階として、上述した樹脂[K1]の製造方法と同様にして、(b)と(c)との共重合体を得る。上記と同様に、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
(b)及び(c)に由来する構造単位の比率は、上記の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、それぞれ、
(b)に由来する構造単位;5〜95モル%
(c)に由来する構造単位;5〜95モル%
であることが好ましく、
(b)に由来する構造単位;10〜90モル%
(c)に由来する構造単位;10〜90モル%
であることがより好ましい。
さらに、樹脂[K4]の製造方法と同様の条件で、(b)と(c)との共重合体が有する(b)に由来する環状エーテルに、(a)が有するカルボン酸又はカルボン酸無水物を反応させることにより、樹脂[K5]を得ることができる。
上記の共重合体に反応させる(a)の使用量は、(b)100モルに対して、5〜80モルが好ましい。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K5]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、(b1−1)がより好ましい。
樹脂[K6]は、樹脂[K5]に、さらにカルボン酸無水物を反応させた樹脂である。
環状エーテルとカルボン酸又はカルボン酸無水物との反応により発生するヒドロキシ基に、カルボン酸無水物を反応させる。
カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等が挙げられる。カルボン酸無水物の使用量は、(a)の使用量1モルに対して、好ましくは0.5〜1モルである。
樹脂(B)としては、具体的に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂[K1];グリシジル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体、3−メチル−3−(メタ)アクリルロイルオキシメチルオキセタン/(メタ)アクリル酸/スチレン共重合体等の樹脂[K2];ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/トリシクロデシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂[K3];ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた樹脂、トリシクロデシル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた樹脂、トリシクロデシル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた樹脂等の樹脂[K4];トリシクロデシル(メタ)アクリレート/グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた樹脂、トリシクロデシル(メタ)アクリレート/スチレン/グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた樹脂等の樹脂[K5];トリシクロデシル(メタ)アクリレート/グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた樹脂にさらにテトラヒドロフタル酸無水物を反応させた樹脂等の樹脂[K6]等が挙げられる。
樹脂(B)は、好ましくは、樹脂[K1]、樹脂[K2]及び樹脂[K3]からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、樹脂[K2]及び樹脂[K3]からなる群より選択される少なくとも1種である。これらの樹脂であると着色硬化性樹脂組成物は現像性により優れたものとなり得る。着色パターンと基板との密着性の観点から、樹脂(B)は、樹脂[K2]を含むことがさらに好ましい。
樹脂(B)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは3000〜100000であり、より好ましくは5000〜50000であり、さらに好ましくは5000〜30000である。重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあると、塗膜硬度が向上し、残膜率も高く、未露光部の現像液に対する溶解性が良好で、着色パターンの解像度が向上する傾向がある。樹脂(B)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6であり、より好ましくは1.2〜4である。
樹脂(B)の酸価は、好ましくは50〜170mg−KOH/gであり、より好ましくは60〜150mg−KOH/gであり、さらに好ましくは70〜135mg−KOH/gである。酸価は、樹脂(B)1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、例えば水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
樹脂(B)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、好ましくは7〜65質量%であり、より好ましくは13〜60質量%であり、さらに好ましくは17〜55質量%である。樹脂(B)の含有量が上記範囲にあると、着色パターンが形成でき、また着色パターンの解像度及び残膜率が向上する傾向がある。
〔3〕重合性化合物(C)
着色硬化性樹脂組成物は、1種又は2種以上の重合性化合物(C)を含む。重合性化合物(C)は、重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合し得る化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
エチレン性不飽和結合を1つ有する重合性化合物としては、例えば、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン等、並びに、上述の(a)、(b)及び(c)が挙げられる。
エチレン性不飽和結合を2つ有する重合性化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、重合性化合物(C)は、エチレン性不飽和結合を3つ以上有する重合性化合物であることが好ましい。このような重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でも、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
重合性化合物(C)の重量平均分子量は、好ましくは150〜2900、より好ましくは250〜1500である。
重合性化合物(C)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、好ましくは7〜65質量%であり、より好ましくは13〜60質量%であり、さらに好ましくは17〜55質量%である。また、樹脂(B)と重合性化合物(C)との含有量比〔樹脂(B):重合性化合物(C)〕は質量基準で、好ましくは20:80〜80:20であり、より好ましくは35:65〜80:20である。重合性化合物(C)の含有率及び含有量比が上記範囲内にあると、着色パターン形成時の残膜率及びカラーフィルタの耐薬品性が向上する傾向がある。
〔4〕重合開始剤(D)
着色硬化性樹脂組成物は、1種又は2種以上の重合開始剤(D)を含む。重合開始剤(D)は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始し得る化合物であれば特に限定されることなく、公知の重合開始剤を用いることができる。重合開始剤(D)としては、O−アシルオキシム化合物、アルキルフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、及びアシルホスフィンオキサイド化合物等が挙げられる。
上記O−アシルオキシム化合物は、下記式(d1)で表される部分構造を有する化合物である。以下、*は結合手を表す。
Figure 2017111226
O−アシルオキシム化合物としては、例えば、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン等が挙げられる。イルガキュアOXE01、OXE02(以上、BASF社製)、N−1919(ADEKA社製)等の市販品を用いてもよい。中でも、O−アシルオキシム化合物は、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミンがより好ましい。
上記アルキルフェノン化合物は、例えば、下記式(d2)で表される部分構造又は下記式(d3)で表される部分構造を有する化合物である。これらの部分構造中、ベンゼン環は置換基を有していてもよい。
Figure 2017111226
式(d2)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]ブタン−1−オン等が挙げられる。イルガキュア369、907、379(以上、BASF社製)等の市販品を用いてもよい。
式(d3)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロペニルフェニル)プロパン−1−オンのオリゴマー、α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
感度の点で、アルキルフェノン化合物としては、式(d2)で表される部分構造を有する化合物が好ましい。
上記ビイミダゾール化合物は、例えば、下記式(d5)で表される化合物である。式(d5)中、R13〜R18は、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。
Figure 2017111226
炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、エチルフェニル基及びナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。アリール基が有し得る置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくは塩素原子である。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
ビイミダゾール化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール、4,4’,5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているイミダゾール化合物等が挙げられる。中でも、下記式で表される化合物及びこれらの混合物が好ましい。
Figure 2017111226
上記トリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
上記アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
重合開始剤(D)の他の具体例として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;9,10−フェナンスレンキノン、2−エチルアントラキノン、カンファーキノン等のキノン化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物等を挙げることができる。
重合開始剤(D)は、好ましくは、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、O−アシルオキシム化合物及びビイミダゾール化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む重合開始剤であり、より好ましくは、O−アシルオキシム化合物を含む重合開始剤である。
重合開始剤(D)の含有率は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜40質量部であり、より好ましくは1〜30質量部である。
〔5〕蛍光抑制剤(E)
着色硬化性樹脂組成物は、蛍光抑制剤(E)を含む。キサンテン染料(A−1)を含む着色硬化性樹脂組成物に蛍光抑制剤(E)をさらに含有させることにより、着色硬化性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタのコントラストを向上させることができる。
蛍光抑制剤(E)は、下記式(E−1):
Figure 2017111226
で表されるテトラシアノキノジメタン誘導体(以下、「蛍光抑制剤(E−1)」ということがある。)、及び下記式(E−2):
Figure 2017111226
で表されるキノン誘導体(以下、「蛍光抑制剤(E−2)」ということがある。)からなる群より選択される少なくとも1種を含む。蛍光抑制剤(E)は、当該群より選択される少なくとも1種からなっていてもよい。蛍光抑制剤(E)は、蛍光抑制剤(E−1)及び蛍光抑制剤(E−2)の双方を含んでいてもよい。
上記式(E−1)中、Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルキル基を表す。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくは塩素原子である。上記アルキル基は、例えば、炭素数1〜8のアルキル基である。Y1、Y2、Y3及びY4のすべてが水素原子である化合物は、テトラシアノキノジメタンである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等の直鎖状アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、1−(1−メチルエチル)ブチル基、1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−n−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、1−(1−メチルエチル)ペンチル基、1−ブチルブチル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,2−ジメチルヘキシル基、1,3−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−2−メチルペンチル基、1−エチル−3−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−1−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−1−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、1−プロピル−1−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルブチル基、1−プロピル−3−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−1−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−2−メチルブチル基、1−(1−メチルエチル)−3−メチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基等の分枝鎖状アルキル基;等が挙げられる。
蛍光抑制性の観点から、Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立して、好ましくは水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基であり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。アルキル基の炭素数は、1又は2であることがさらに好ましい。
上記式(E−2)中、Z1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルキル基を表し、Z1、Z2、Z3及びZ4のいずれかは、ハロゲン原子であることが好ましい。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくは塩素原子である。上記アルキル基は、例えば、炭素数1〜8のアルキル基である。炭素数1〜8のアルキル基の具体例は、式(E−1)について上で例示したものと同様である。Z1、Z2、Z3及びZ4のすべてが塩素原子である化合物は、クロラニルである。
蛍光抑制性の観点から、Z1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立して、好ましくは水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基であり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。アルキル基の炭素数は、1又は2であることがさらに好ましい。
蛍光抑制剤(E)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、0.1〜15質量%であり、好ましくは0.2〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜8質量%である。蛍光抑制剤(E)の含有率が上記範囲内であると、コントラスト向上効果が有意に認められ、また、カラーフィルタの色特性に悪影響を及ぼしにくい。
〔6〕溶剤(F)
着色硬化性樹脂組成物は、溶剤(F)を含むことができる。溶剤(F)は、特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。溶剤(F)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール等が挙げられる。
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン溶剤としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン等が挙げられる。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−1−ブタノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−1−ブタノール、3−エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドンがより好ましい。
溶剤(F)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の全体量を100質量%とするとき、好ましくは70〜95質量%であり、より好ましくは75〜92質量%である。言い換えると、着色硬化性樹脂組成物の固形分は、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは8〜25質量%である。溶剤(F)の含有率が上記範囲にあると、塗布時の平坦性が良好になり、またカラーフィルタを形成した際に色濃度が不足しないために表示特性が良好となる傾向がある。
〔7〕その他の成分
着色硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、レベリング剤(G)、顔料分散剤(H)、重合開始助剤(I)、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、光安定剤、連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
レベリング剤(G)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。レベリング剤(G)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、分子内にフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、フロラード(登録商標)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同F554、同R30、同RS−718−K(DIC(株)製)、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)及びE5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)等が挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477及び同F443(DIC(株)製)等が挙げられる。
着色硬化性樹脂組成物がレベリング剤(G)を含有する場合、その含有率は、着色硬化性樹脂組成物の全体量を100質量%とするとき、好ましくは0.001〜0.2質量%であり、より好ましくは0.002〜0.1質量%、さらに好ましくは0.005〜0.07質量%である。レベリング剤(G)の含有率が上記範囲内にあると、カラーフィルタの平坦性を良好にすることができる。
着色硬化性樹脂組成物が顔料(A−2)を含む場合、その分散性を高める目的で顔料分散剤(H)を併用することができる。顔料分散剤(H)を含有させて分散処理を行うことで、顔料(A−2)が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。顔料分散剤(H)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。顔料分散剤(H)としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、ポリエステル系、ポリアミン系、アクリル系等の界面活性剤等が挙げられる。顔料分散剤(H)の市販品としては、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(ゼネカ(株)製)、EFKA(BASF社製)、アジスパー(味の素ファインテクノ(株)製)、Disperbyk(ビックケミー社製)等が挙げられる。
顔料分散剤(H)を用いる場合、その使用量は、顔料(A−2)100質量%に対して、好ましくは1〜100質量%であり、より好ましくは5〜50質量%である。顔料分散剤(H)の使用量が上記範囲内にあると、均一な分散状態の顔料分散液が得られる傾向がある。
重合開始助剤(I)は、重合開始剤(D)によって重合が開始された重合性化合物(C)の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。着色硬化性樹脂組成物が重合開始剤(D)を含む場合、通常、重合開始助剤(I)と組み合わせて用いられる。重合開始助剤(I)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合開始助剤(I)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物及びカルボン酸化合物等が挙げられる。
アミン化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。EAB−F(保土谷化学工業(株)製)等の市販品を用いてもよい。
アルコキシアントラセン化合物としては、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン等が挙げられる。
チオキサントン化合物としては、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
カルボン酸化合物としては、フェニルスルファニル酢酸、メチルフェニルスルファニル酢酸、エチルフェニルスルファニル酢酸、メチルエチルフェニルスルファニル酢酸、ジメチルフェニルスルファニル酢酸、メトキシフェニルスルファニル酢酸、ジメトキシフェニルスルファニル酢酸、クロロフェニルスルファニル酢酸、ジクロロフェニルスルファニル酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン、ナフトキシ酢酸等が挙げられる。
重合開始助剤(I)を用いる場合、その含有率は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。重合開始助剤(I)の量が上記範囲内にあると、さらに高感度で着色パターンを形成することができ、カラーフィルタの生産性が向上する傾向にある。
<着色硬化性樹脂組成物の製造方法>
本発明に係る着色硬化性樹脂組成物は、上記の成分を混合することにより調製できる。顔料(A−2)を含む場合、顔料(A−2)は、予め溶剤(F)の一部又は全部と混合し、顔料の平均粒子径が0.2μm以下程度となるまで、ビーズミル等を用いて分散させることが好ましい。この際、必要に応じて上記顔料分散剤(H)、樹脂(B)の一部又は全部を配合してもよい。このようにして得られた顔料分散液に、残りの成分を、所定の濃度となるように混合することにより、目的の着色硬化性樹脂組成物を調製できる。
キサンテン染料(A−1)は、予め溶剤(F)の一部又は全部に溶解させて溶液を調製することが好ましい。上記溶液を、孔径0.01〜1μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。また、各成分の混合により得られた着色硬化性樹脂組成物を、孔径0.01〜10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
<カラーフィルタ及びその製造方法>
本発明に係る着色硬化性樹脂組成物から着色パターンを製造する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、着色硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色組成物層を形成し、フォトマスクを介して着色組成物層を露光して現像する方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色組成物層の硬化物である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜がカラーフィルタである。
カラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、例えば、0.1〜30μm、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜6μmである。
カラーフィルタが形成される基板としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラス等のガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板、シリコン、前記基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜等を形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、トランジスタ、回路等が形成されていてもよい。
フォトリソグラフ法による各色画素の形成は、公知又は慣用の装置や条件で行うことができる。例えば、下記のようにして作製することができる。
まず、着色硬化性樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤(F)等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色組成物層を得る。塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、スリット アンド スピンコート法等が挙げられる。加熱乾燥を行う場合の温度は、30〜120℃が好ましく、50〜110℃がより好ましい。また加熱時間としては、10秒間〜60分間であることが好ましく、30秒間〜30分間であることがより好ましい。減圧乾燥を行う場合は、50〜150Paの圧力下、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。着色組成物層の膜厚は、特に限定されず、目的とするカラーフィルタの膜厚に応じて適宜選択すればよい。
次に、着色組成物層は、目的の着色パターンを形成するためのフォトマスクを介して露光される。フォトマスク上のパターンは特に限定されず、目的とする用途に応じたパターンが用いられる。露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、光源としては、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。露光面全体に均一に平行光線を照射したり、フォトマスクと着色組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
露光後の着色組成物層を現像液に接触させて現像することにより、基板上に着色パターンが形成される。現像により、着色組成物層の未露光部が現像液に溶解して除去される。現像液としては、例えば、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ性化合物の水溶液が好ましい。これらのアルカリ性化合物の水溶液中の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。さらに、現像液は、界面活性剤を含んでいてもよい。現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。現像後は、水洗することが好ましい。
得られた着色パターンに、ポストベークを行ってもよい。ポストベーク温度は、150〜250℃が好ましく、160〜235℃がより好ましい。ポストベーク時間は、1〜120分間が好ましく、10〜60分間がより好ましい。
本発明に係る着色硬化性樹脂組成物を用いることにより、高いコントラストを示すカラーフィルタを得ることができる。またカラーフィルタの明度も向上させ得る。カラーフィルタは、画像表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL装置、電子ペーパー等)及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルタとして有用である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ない限り、質量基準である。
<実施例1及び実施例2>
(1)キサンテン染料(A−1)の合成
上述の式(IIb)で表される化合物20部とN−プロピル−2,6−ジメチルアニリン200部とを遮光条件下混合し、得られた溶液を110℃で6時間攪拌した。得られた反応液を室温まで冷却後、水800部、35%塩酸50部の混合液中に添加し室温で1時間攪拌したところ、結晶が析出した。析出した結晶を吸引濾過の残渣として取得後乾燥し、下記式で表される化合物〔キサンテン染料(A−1)〕を得た。
Figure 2017111226
(2)樹脂(B−1)の調製
撹拌機、温度計、還流冷却器及び、滴下ロートを備えたフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート305部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60部及び3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(上述の式(VI−1)で表される化合物及び式(VII−1)で表される化合物を50:50のモル比で混合。)240部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート140部に溶解して溶液を調製し、該溶液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。
一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート225部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、重量平均分子量Mwが1.3×104、分子量分布が2.5、固形分33%、溶液酸価が34mgKOH/g(固形分換算の酸価は103mgKOH/g)の樹脂(B−1)の溶液を得た。樹脂(B−1)は下記に示す構造単位を有する。
Figure 2017111226
(3)着色硬化性樹脂組成物の調製
上記(1)で得られたキサンテン染料(A−1)、上記(2)で得られた樹脂(B−1)、並びに下記の表14に示される顔料(A−2)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)、蛍光抑制剤(E−1a)又は(E−2a)、溶剤(F)及びレベリング剤(G)を表14に示される部数で混合して、着色硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表14に示される各成分の配合量は、固形分量である。
(4)着色組成物層の作製
ガラス(EAGLE2000、コーニング社製)上に、上記(3)で得られた着色硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布した後、100℃3分間で揮発成分を揮発させて塗膜を形成した。冷却後、この塗膜にi線〔波長365nm〕を照射することにより露光を行って、着色組成物層を得た。i線の光源には超高圧水銀ランプを用い、平行光としてから照射した。照射光量は150mJ/cm2とした。着色組成物層の膜厚は、2.2μmであった。
(5)コントラストの評価
得られた着色組成物層のコントラスト値(CR)をコントラスト測色機(CT−1、壺坂電機社製)を用いて測定した。結果を表14に示す。
<比較例1及び比較例2>
蛍光抑制剤(E)を添加しなかったこと以外はそれぞれ実施例1、実施例2と同様にして着色硬化性樹脂組成物の調製及び着色組成物層の作製を行い、コントラスト値を測定した。結果を表14に示す。比較例1のコントラスト値を100%としたときの実施例1のコントラスト値の百分率(%)、及び比較例2のコントラスト値を100%としたときの実施例2のコントラスト値の百分率(%)を表14における「コントラスト比」の欄に併せて示す。
Figure 2017111226
表14に示される各成分の詳細は次のとおりである。
顔料(A−2):C.I.ピグメントブルー15:6、
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製の「KAYARAD(登録商標) DPHA)」、
重合開始剤(D):BASF社製の「OXE−01」、
蛍光抑制剤(E−1a):テトラシアノキノジメタン、
蛍光抑制剤(E−2a):クロラニル、
溶剤(F):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとN,N−ジメチルホルムアミドとの混合物(質量比 55:45)、
レベリング剤(G):ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング(株)製の「SH8400」)。

Claims (6)

  1. 着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)及び蛍光抑制剤(E)を含む着色硬化性樹脂組成物であって、
    前記着色剤(A)が、キサンテン染料(A−1)を含み、
    前記蛍光抑制剤(E)が、下記式(E−1):
    Figure 2017111226
    [式(E−1)中、Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルキル基を表す。]
    で表されるテトラシアノキノジメタン誘導体、及び下記式(E−2):
    Figure 2017111226
    [式(E−2)中、Z1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルキル基を表す。]
    で表されるキノン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む、着色硬化性樹脂組成物。
  2. 前記蛍光抑制剤(E)の含有率が、前記着色硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中、0.1〜15質量%である、請求項1記載の着色硬化性樹脂組成物。
  3. 前記キサンテン染料(A−1)の含有率が、前記着色剤(A)100質量%中、0.1〜50質量%である、請求項1又は2記載の着色硬化性樹脂組成物。
  4. 前記着色剤(A)が、顔料(A−2)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の着色硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の着色硬化性樹脂組成物から形成されたカラーフィルタ。
  6. 請求項5記載のカラーフィルタを含む液晶表示装置。
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