JP2017110970A - 光学式外形寸法測定方法および測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
これらは、帯状の平行レーザ光束あるいは帯状に平行スキャンするレーザビーム等を用い、測定対象物で遮断された影の区間の寸法から、測定対象物の外径を検出している(特許文献1など参照)。
図6に示すように、2方向同時測定用のレーザスキャン式マイクロメータ93は、2セットの発光部94,95および受光部96,97を互いに交差方向に配置して構成される。このような構成では、各セットの光束により、同時に2方向から測定対象物99の外径D1,D2を測定することができる。
しかし、複数セットの発光部および受光部を設置しようとすると、装置コストが高騰するという問題があるとともに、各々の設置スペースが大きくなるという問題がある。
この際、一対の発光部および受光部としては、既存のレーザスキャン式マイクロメータや、イメージセンサ式マイクロメータの発光部および受光部を流用することができる。また、反射部としては、既存の光学測定用の反射鏡を利用することができる。
このように、本発明によれば、発光部および受光部が一系統だけでも、複数方向からの同時測定が行えるとともに、装置コストの高騰および設置スペースの拡大を防止することができる。
このため、前述した本発明の測定方法で述べた通りの作用効果を得ることができる。
図1および図2には、本発明の第1実施形態が示されている。
図1において、測定装置1は、本発明に基づく光学式外形寸法測定装置であり、測定対象物2の外形寸法を測定するものである。
本実施形態において、測定対象物2は、断面が円形の棒状体であり、図1の紙面に垂直な方向に延びている。
本実施形態では、測定装置1により、測定対象物2の2方向から、その外形寸法である外径D1,D2を同時測定する。
測定装置1は、発光部10、受光部20および反射部30を有する。
発光部10においては、レーザ光源11からのビーム状のレーザ光14が、ポリゴンミラー12で反射される。反射光15は、コリメータレンズ13を通して出射される。
ポリゴンミラー12は、図示省略した回転駆動機構で回転駆動される。これにより、ポリゴンミラー12で反射された反射光15のビームは扇形に振られ、コリメータレンズ13を通して出射されたビームが平行に振られることで、帯状の測定光束16が形成される。
ここで、発光部10および反射部30は、測定光束16の光軸APと、反射光束23の光軸ARとが直角に交差し、かつ測定光束16および反射光束23が、同じ仮想的な測定平面(図1の紙面)内に形成されるように配置されている。
受光部20においては、反射部30からの反射光束23が、集光レンズ21で収束され、収束光24が受光素子22に入射される。受光素子22は、受光した収束光24の光強度を検出し、外部の制御装置40に出力する。
これらの第1測定光束B1および第2測定光束B2は、反射部30で反射されて、第1反射光束B1Rおよび第2反射光束B2Rとなる。
つまり、反射光束23には、片側に第1反射光束B1Rが、他の側に第2反射光束B2Rが、それぞれ割り当てられる。
このような測定平面において、第1測定光束B1と第2反射光束B2Rとが重複する測定領域には、測定対象物2が配置される。
一方、測定対象物2には、図1左方から第1方向(光軸AP方向)に第1測定光束B1が照射され、反射部30に至る第1測定光束B1には影BW1が形成される。影BW1を含む第1測定光束B1は、反射部30で反射され、受光部20に至る第1反射光束B1Rには、測定対象物2による第1方向の影BW1Rが形成される。
図1において、ポリゴンミラー12が時計回りに回転すると、測定光束16においてはレーザビームが図1上側(第1測定光束B1側)から下側(第2測定光束B2側)へ平行移動する。反射光束23においては、レーザビームが図1右側(第1反射光束B1R側)から左側(第2反射光束B2R側)へ平行移動する。
従って、受光部20の受光素子22からは、第1反射光束B1Rの検出信号に続いて第2反射光束B2Rの検出信号が出力される。
制御装置40では、所定の閾値THで検出信号を切り出すことで、測定対象物2の影BW1Rおよび影BW2Rの端点P11,P12,P21,P22を確定する。
その結果、端点P11,P12の間隔および端点P21,P22の間隔から、測定対象物2の第1方向の外径D1および第2方向の外径D2を同時に測定することができる。
この際、一対の発光部10および受光部20としては、既存のレーザスキャン式マイクロメータの発光部および受光部を流用することができる。また、反射部30としては、既存の反射鏡を利用することができ、特殊な機器を必要としない。
このように、本発明によれば、発光部10および受光部20が一系統だけでも、複数方向からの外径D1,D2の同時測定が行えるとともに、装置コストの高騰および設置スペースの拡大を防止することができる。
図3には、本発明の第2実施形態が示されている。
第2実施形態の測定装置1Aは、前述した第1実施形態の測定装置1と同様な発光部10、受光部20および制御装置40を有する。
ただし、反射部として2枚の反射鏡31,32を用いるとともに、測定光束16および反射光束23には3つの領域が割り当てられている。
発光部10からの測定光束16は、第2の反射鏡32の表面と平行に配置され、第1の反射鏡31に60度の角度で入射される。第1の反射鏡31で反射された光束は第2の反射鏡32に送られ、さらに反射されて反射光束23を形成する。反射光束23は第1の反射鏡31の表面と平行に進み、受光部20に入射される。
これらの第1測定光束B1、第2測定光束B2、第3測定光束B3は、それぞれ第1の反射鏡31で反射されて、第1反射光束B1R、第2反射光束B2R、第3反射光束B3Rとされる。これらの第1反射光束B1R、第2反射光束B2R、第3反射光束B3Rの光軸は、第1方向A1とされている。
さらに、第1反射光束B1R、第2反射光束B2R、第3反射光束B3Rは、それぞれ第2の反射鏡32で反射されることで、第1再反射光束B1RR、第2再反射光束B2RR、第3再反射光束B3RRとされる。これらの第1再反射光束B1RR、第2再反射光束B2RR、第3再反射光束B3RRの光軸は、第2方向A2とされている。
この測定領域に配置された測定対象物2には、第1方向A1から第1反射光束B1Rが照射されて影BW1Rが形成され、第1再反射光束B1RRの影BW1RRとして受光部20に至る。
また、測定対象物2には、第2方向A2から第2再反射光束B2RRが照射されて影BW2RRが形成され、受光部20に至る。
さらに、測定対象物2には、第3方向A3から第3測定光束B3が照射されて影BW3が形成され、第3反射光束B3Rの影BW3R、第3再反射光束B3RRの影BW3RRとして受光部20に至る。
そして、影BW1RRから第1方向の外径D1を、影BW2RRから第2方向の外径D2を、影BW3RRから第3方向の外径D3を、それぞれ測定することができる。
測定対象物2は、主測定光束である第1反射光束B1Rの光路と、副反射光束である第2再反射光束B2RRの光路とが重複する測定領域に配置されている。これらにより、第1方向A1の外径D1および第2方向A2の外径D2が測定される。
測定対象物2は、主測定光束である第3測定光束B3の光路と、副反射光束である第1反射光束B1Rの光路とが重複する測定領域に配置されている。これらにより、第3方向A3の外径D3および第1方向A1の外径D1が測定される。
本実施形態では、3方向の外径D1〜D3を測定するために、上述のように本発明の構成を2組用いたものである。
図4には、本発明の第3実施形態が示されている。
第3実施形態の測定装置1Bは、前述した第1実施形態の測定装置1と同様な発光部10、受光部20および制御装置40を有する。
さらに、第2実施形態と同様に、反射部として2枚の反射鏡31,32を用いるとともに、測定光束16および反射光束23には3つの領域が割り当てられている。
本実施形態において、測定対象物2は、第2測定光束B2の光路上であって、第1反射光束B1Rおよび第3再反射光束B3RRの光路上となる測定領域に配置されている。
この測定領域に配置された測定対象物2には、第1方向A1から第1反射光束B1Rが照射されて影BW1Rが形成され、第1再反射光束B1RRの影BW1RRとして受光部20に至る。
また、測定対象物2には、第2方向A2から第2測定光束B2が照射されて影BW2が形成され、第2反射光束B2Rの影BW2R、第2再反射光束B2RRの影BW2RRとして受光部20に至る。
さらに、測定対象物2には、第3方向A3から第3再反射光束B3RRが照射されて影BW3RRが形成され、受光部20に至る。
そして、影BW1RRから第1方向の外径D1を、影BW2RRから第2方向の外径D2を、影BW3RRから第3方向の外径D3を、それぞれ測定することができる。
測定対象物2は、主測定光束である第2測定光束B2の光路と、副反射光束である第1反射光束B1Rの光路とが重複する測定領域に配置されている。これらにより、第1方向A1の外径D1および第2方向A2の外径D2が測定される。
測定対象物2は、主測定光束である第1反射光束B1Rの光路と、副反射光束である第3再反射光束B3RRの光路とが重複する測定領域に配置されている。これらにより、第3方向A3の外径D3および第1方向A1の外径D1が測定される。
本実施形態では、3方向の外径D1〜D3を測定するために、上述のように本発明の構成を2組用いたものである。
本発明は、前述した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
前記各実施形態では、測定対象物2を断面が円形の棒状体とし、異なる方向からの外径を測定した。これに対し、測定対象物2は、断面が楕円形や多角形などの棒状体あるいは管材などであってもよく、あるいは板材の幅および厚みなどの外形寸法を異なる方向から同時測定するようにしてもよい。
受光部20は、集光レンズ21で収束させた光束を受光素子22で検出するものに限らず、イメージセンサ式マイクロメータのように多数の受光素子を配列したアレイを用いてもよい。さらに、集光レンズ21の代わりに集光ビラ-を用いてもよい。レーザスキャンマイクロメータの代わりに、イメージセンサ式マイクロメータを用いてもよい。
Claims (2)
- 測定対象物の外形寸法を測定する光学式外形寸法測定方法であって、
平行光束からなる帯状の測定光束を形成する発光部と、前記測定光束を反射して反射光束を形成する反射部と、前記反射光束を受光する受光部とを設置し、
前記発光部および前記反射部を、前記測定光束の光軸と前記反射光束の光軸とが交差し、かつ前記測定光束および前記反射光束が同じ仮想的な測定平面内に形成されるように配置し、
前記測定光束に、少なくとも主測定光束と副測定光束とを設定し、
前記反射光束に、少なくとも前記主測定光束の反射光である主反射光束と、前記副測定光束の反射光である副反射光束とを設定し、
前記測定平面の、前記主測定光束と前記副反射光束とが重複する測定領域に、測定対象物を配置し、
前記主反射光束に表れる前記測定対象物の影から前記測定対象物の主方向からの外形寸法を測定するとともに、前記副反射光束に表れる前記測定対象物の影から前記測定対象物の副方向からの外形寸法を測定することを特徴とする光学式外形寸法測定方法。 - 測定対象物の外形寸法を測定する光学式外形寸法測定装置であって、
平行光束からなる帯状の測定光束を形成する発光部と、前記測定光束を反射して反射光束を形成する反射部と、前記反射光束を受光する受光部とを有し、
前記発光部および前記反射部は、前記測定光束の光軸と前記反射光束の光軸とが交差し、かつ前記測定光束および前記反射光束が同じ仮想的な測定平面内に形成されるように配置され、
前記測定光束は、少なくとも主測定光束と副測定光束とを有し、
前記反射光束は、少なくとも前記主測定光束の反射光である主反射光束と、前記副測定光束の反射光である副反射光束とを有し、
前記測定平面の、前記主測定光束と前記副反射光束とが重複する測定領域に、前記測定対象物が配置されることを特徴とする光学式外形寸法測定装置。
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