JP2017110259A - 燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システム - Google Patents

燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システム Download PDF

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Abstract

【課題】微粉炭燃焼時の羽口における燃焼状況の確認を可能とする燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システムを提供する。【解決手段】燃焼状況測定方法は、ランス3の先端から羽口1の先端までの距離Dが0〜500mmの間において、ランス3の先端から距離L(0mm<L<D)の位置に燃焼状況測定装置4を設置し、燃焼状況測定装置により羽口における微粉炭燃焼状態を連続測定する。また、燃焼状況測定システムは、高炉の壁面に設置された羽口と、羽口に装着されたブローパイプと、ブローパイプの壁面に装着されたランスと、ランスの先端と羽口の先端との間であって、ブローパイプまたは羽口の壁面に装着された燃焼状況測定装置と、からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、高炉羽口において微粉炭などの固体燃料やLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)などの易燃焼ガスの燃焼状況を測定する燃焼状況測定方法に関するものである。
近年、炭酸ガス排出量の増加による地球温暖化が問題となっており、製鉄業においても排出COの抑制は重要な課題である。これを受け、最近の高炉操業では、低還元材比(低RAR:Reduction Agent Ratioの略で、銑鉄1t製造当りの、羽口からの吹き込み還元材と炉頂から装入されるコークスの合計量)操業が強力に推進されている。高炉は、主にコークス及び羽口から吹き込む微粉炭を還元材として使用しており、低還元材比、ひいては炭酸ガス排出抑制を達成するためにはコークスなどを廃プラ、LNG、重油等の水素含有率の高い還元材で置換する方策が有効である。
下記特許文献1では、従来から高炉の炉況を判定するために、羽口先の輝度を人間が直接観察していたが、より正確に判定するためレースウェイを観察する装置をブローパイプ後端に設置し、観察すると記載されている。装置によりレースウェイで発生する光情報から、炉内のコークスや溶融スラグの観察、微粉炭の燃焼状況の観察を可能としている。
また、下記特許文献2では特許文献1同様、レースウェイを観察する装置をブローパイプ後端に設置し、羽口状況を観察すると記載されている。羽口の撮影画像においてランスからの未燃焼微粉炭の像が急拡大する微粉炭膨張現象の発生から、レースウェイの形状が正常な状態から変化しているといった情報を得ている。
さらに、下記特許文献3では高炉羽口部にゾンデを設置し、微粉炭による火炎中の光を検出および分光測定して適正な燃焼を維持することにより、高炉操業の安定を試みている。
特開平2−182817号公報 特開2013−185234号公報 特開平10−30105号公報
前記特許文献1においては、ブローパイプ後端の覗き窓において高炉のレースウェイ部を測定する装置を設置し、レースウェイ部で発生する光情報から微粉炭の燃焼状況を観察する形態であるが、ランスからどの位置において微粉炭の燃焼が開始しているかなど詳細な情報がわからず、また録画した画像を別途解析する必要があるなどリアルタイムで高炉操業に情報をフィードバックする事が不可能である。
また、前記特許文献2においては、ブローパイプ後端の覗き窓においてレースウェイ部を測定する装置を設置し、微粉炭膨張の測定結果からレースウェイの状況を判断しているが、微粉炭自身の燃焼性の良否を判断する装置および形態とはなっていない。
さらに、前記特許文献3においては高炉羽口部にゾンデを設置し、ゾンデで微粉炭による燃焼フレーム中の光を検出して、分光測定して微粉炭の燃焼性を制御するものであるが、羽口断面に関する測定であるためランス先端からの距離における燃焼状況の情報は得られない。また、ゾンデの設置位置に関しては記載されていないため、位置によっては微粉炭燃焼による発光かコークス燃焼による発光かが判別できない可能性がある。したがって、微粉炭の燃焼性評価が困難な場合があると考えられる。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、微粉炭燃焼時の羽口における燃焼状況の確認を可能とする燃焼状況測定方法を提供することを目的とするものである。
即ち、本発明は、ランス先端から羽口先端までの距離Dが0〜500mmの間において、ランス先端から距離L(0mm<L<D)の位置に燃焼状況測定装置を設置し、該燃焼状況測定装置により羽口における微粉炭燃焼状態を連続測定することを特徴とする燃焼状況測定方法である。
なお、本発明に係る前記燃焼状況測定方法においては、
(1)前記燃焼状況測定装置が圧力計であり、前記微粉炭燃焼状態が圧力計を用いて測定した圧力であること、
(2)前記燃焼状況測定装置が温度測定装置であり、前記微粉炭燃焼状態が温度測定装置を用いて測定した温度であること、
(3)前記温度測定装置が、輝度から粒子表面温度を測定する2色温度計または火炎温度を測定する熱電対であること、
(4)前記燃焼状況測定装置が面積比分布測定装置であり、前記微粉炭燃焼状態が面積比分布測定装置を用いて測定した微粉炭の面積比であること、
(5)前記燃焼状況測定装置が画像解析装置であり、前記微粉炭燃焼状態が画像解析装置を用いて測定した微粉炭の火炎部面積であること、
が、より好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
本発明によれば、ランス先端から羽口先端までの距離Dが0〜500mmの間において、ランス先端から距離L(0mm<L<D)の位置に燃焼状況測定装置を設置し、該燃焼状況測定装置により羽口における微粉炭燃焼状態を連続測定することで、微粉炭燃焼時の羽口における燃焼状況の確認を可能とすることができる。
本発明の燃焼状況測定方法を実施するシステムの一例を説明するための図である。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として圧力測定装置を用いた測定結果の一例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として圧力測定装置を用いた測定結果の他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として圧力測定装置を用いた測定結果のさらに他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として2色温度計からなる温度測定装置を用いた測定結果の一例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として2色温度計からなる温度測定装置を用いた測定結果の他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として2色温度計からなる温度測定装置を用いた測定結果のさらに他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として熱電対温度計からなる温度測定装置を用いた測定結果の一例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として熱電対温度計からなる温度測定装置を用いた測定結果の他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として熱電対温度計からなる温度測定装置を用いた測定結果のさらに他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として面積比測定装置を用いた測定結果の一例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として面積比測定装置を用いた測定結果の他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として面積比測定装置を用いた測定結果のさらに他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として画像解析装置を用いた測定結果の一例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として画像解析装置を用いた測定結果の他の例を示すグラフである。 (a)、(b)はそれぞれ燃焼状況測定装置として画像解析装置を用いた測定結果のさらに他の例を示すグラフである。
図1は本発明の燃焼状況測定方法を実施するシステムの一例を説明するための図である。図1において、1は図示しない高炉の壁面に設置される羽口、2は羽口1に装着されたブローパイプ、3はブローパイプ2に装着されたランス、4はランス3の所定位置に設置された燃焼状況測定装置である。また、D(mm)はランス3の先端から羽口1の先端までの距離であり、L(mm)はランス3の先端から燃焼状況測定装置4までの距離である。
本発明の燃焼状況測定方法の特徴は、ランス3の先端から羽口1の先端までの距離D(mm)を0〜500mmと設定したシステムにおいて、燃焼状況測定装置4を羽口1に設置するに当たり、燃焼状況測定装置4をランス3の先端から距離L(0mm<L<D)の位置に設置し、燃焼状況測定装置4により羽口1における微粉炭燃焼状態を連続測定する点にある。
なお、ここでランス3の先端から羽口1の先端までの距離D(mm)を0〜500mmと設定したのは、以下の理由による。すなわち、距離Dが0mm未満ではランスから微粉炭が吹き込まれてないので微粉炭の燃焼状況の測定が不可であり、一方、距離Dが500mm超えでは測定した微粉炭の燃焼状況と燃焼条件の相関が見られないため500mmを上限とした。
本発明の燃焼状況測定方法に用いる燃焼状況測定装置4としては、例えば高炉内で発生する種々の物理現象を測定する種々の装置を用いることができるが、その中でも、圧力測定装置、温度測定装置、面積比分布測定装置、画像解析装置を用いることが好ましい。以下、燃焼状況測定装置4として、圧力測定装置、温度測定装置、面積比分布測定装置、画像解析装置を用いた場合の実施例を順に説明する。
実施例1:圧力測定の実施例
燃焼状況測定装置4として圧力測定装置を設置した羽口1を高炉に設置し、羽口1における圧力の連続測定を実施した。具体的には、羽口において微粉炭の燃焼状況を確認するため、内容積5000m、羽口38本の高炉において、羽口1本に圧力測定装置4を図1のようにL=50mmまたはL=150mmの位置(D=500mmでいずれも羽口内)に設置した。測定条件として、11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比でランスから微粉炭を吹込んだ。また、ブローパイプ2からは送風温度1200℃、流量7000Nm/min、酸素濃度27%の空気を送風した。圧力の測定については1日間連続で実施した。なお、圧力測定装置4としては、市販の圧力計を使用した。
測定結果を図2に示す。図2に示す例において、図2(a)はL=50mmでの圧力と時間との関係を示すグラフであり、図2(b)はL=150mmでの圧力と時間との関係を示すグラフである。図2に示す結果から、圧力の時間に対するばらつきが小さい状態で、微粉炭燃焼時の羽口における圧力を連続測定可能な事を確認できることから、さらに燃焼性評価の精度が上がることがわかった。
また、11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比、ブローパイプからの送風温度1200℃、送風流量7000Nm/minの条件下で、送風中の酸素濃度を21%または23%で各1日ずつ操業した場合の羽口における圧力をL=50mm、150mmの位置で測定した。結果を図3および図4に示す。図3に示す例において、図3(a)はL=50mmおよび酸素濃度21%での圧力と時間との関係を示すグラフであり、図3(b)はL=150mmおよび酸素濃度21%での圧力と時間との関係を示すグラフである。図4に示す例において、図4(a)はL=50mmおよび酸素濃度23%での圧力と時間との関係を示すグラフであり、図4(b)はL=150mmおよび酸素濃度23%での圧力と時間との関係を示すグラフである。図3および図4の結果から、図3に示す酸素濃度を21%にして操業した場合の方が図4に示す酸素濃度を23%にして操業した場合と比べて、羽口における圧力は平均的に低くなることがわかった。これは微粉炭の燃焼性が低下すると燃焼温度の低下及び微粉炭の燃焼により発生する還元ガス量が低下するため、羽口における圧力が低下したからだと考えられる。
次に、羽口における圧力測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合と羽口における圧力測定を実施せずに操業した場合の2通りの操業において、1日間の平均コークス比を記録して羽口における圧力測定を実施した効果を確認した。
操業条件は11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比、流量7000Nm/minは一定とし、送風温度、送風中の酸素濃度、微粉炭揮発分のいずれか一つを変更して、羽口におけるL=50mmの位置の圧力を測定した。それぞれの条件において羽口における圧力はなるべく一定となるよう−74μmの微粉炭の重量割合を調整した。結果を以下の表1に示す。表1において、試験条件の水準4、6、8が羽口における圧力測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合の例であり、試験条件の水準1、3、5、7が羽口における圧力測定を実施せずに操業した場合の例である。なお、水準2では水準1と同じ条件で平均圧力のみを測定し圧力調整を行わなかった。
Figure 2017110259
水準2と水準4の結果から、送風温度を1150℃から1200℃に上昇することで羽口における圧力が360kPaから370kPaへと上昇することを確認した。したがって、送風温度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、水準4において微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における圧力を一定とすることにより、同じ送風温度の水準3と比較して2kg/t−溶銑コークス比が減少し、圧力測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準6の結果から、送風中の酸素濃度を21%から25%に上昇することで羽口における圧力が360kPaから366kPaへと上昇することを確認した。したがって、酸素濃度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。さらに、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における圧力を一定とすることにより、同じ酸素濃度の水準5と比較して2kg/t−溶銑コークス比が減少し、圧力測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
さらにまた、水準2と水準8の結果から微粉炭中の揮発分を15%から25%に上昇することで羽口における圧力が360kPaから367kPaへと上昇することを確認した。したがって、揮発分の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における圧力を一定とすることにより、同じ揮発分の石炭を使用した水準7と比較して1kg/t−溶銑コークス比が減少し、圧力測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
実施例2:温度測定実施例
実施例2−1:2色温度計実施例
燃焼状況測定装置4として温度測定装置を設置した羽口1を高炉に設置し、羽口1における粒子表面温度の連続測定を実施した。具体的には、羽口において微粉炭の燃焼状況を確認するため、内容積5000m、羽口38本の高炉において羽口1本に温度測定装置としての2色温度計4を図1のようにL=50mmまたはL=150mmの位置(D=500mmでいずれも羽口内)に設置した。測定条件として、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比でランスから微粉炭を吹込んだ。また、ブローパイプ2からは送風温度1200℃、流量7000Nm/min、酸素濃度27%の空気を送風した。温度の測定については1日間連続で実施した。
2色温度計4は、周知のように、熱放射(高温物体から低温物体への電磁波の移動)を利用して温度計測を行う放射温度計であり、温度が高くなると波長分布が短波長側にずれていくことに着目して、波長分布の温度の変化を計測することで温度を求める波長分布形の一つであり、中でも波長分布を捉えるため、2つの波長における放射エネルギーを計測し、比率から温度を測定するものである。2色温度計4としては、測定範囲1000〜3000℃の2色温度計を使用した。
測定結果を図5に示す。図5に示す例において、図5(a)はL=50mmでの粒子表面温度と時間との関係を示すグラフであり、図5(b)はL=150mmでの粒子表面温度と時間との関係を示すグラフである。図5に示す結果から、粒子表面温度の時間に対するばらつきが小さい状態で、微粉炭燃焼時の羽口における粒子表面温度を連続測定可能な事を確認できることから、さらに燃焼性評価の精度が上がることがわかった。
また、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比、ブローパイプからの送風温度1200℃、送風流量7000Nm/minの条件下で、送風中の酸素濃度を21%または23%で各1日ずつ操業した場合の羽口における粒子表面温度をL=50mm、150mmの位置で測定した。結果を図6および図7に示す。図6に示す例において、図6(a)はL=50mmおよび酸素濃度21%での粒子表面温度と時間との関係を示すグラフであり、図6(b)はL=150mmおよび酸素濃度21%での粒子表面温度と時間との関係を示すグラフである。図7に示す例において、図7(a)はL=50mmおよび酸素濃度23%での粒子表面温度と時間との関係を示すグラフであり、図7(b)はL=150mmおよび酸素濃度23%での粒子表面温度と時間との関係を示すグラフである。図6および図7の結果から、図6に示す酸素濃度を21%にして操業した場合の方が図7に示す酸素濃度を23%にして操業した場合と比べて、羽口における粒子表面温度は平均的に低くなることがわかった。これは微粉炭の燃焼性が低下したためであると考えられる。
次に、羽口における粒子表面温度測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合と羽口における粒子表面温度測定を実施せずに操業した場合の2通りの操業において、1日間の平均コークス比を記録して羽口における粒子表面温度測定を実施した効果を確認した。
操業条件は11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比、流量7000Nm/minは一定とし、送風温度、送風中の酸素濃度、微粉炭揮発分のいずれか一つを変更して、羽口におけるL=50mmの位置の粒子表面温度を測定した。それぞれの条件において羽口における粒子表面温度はなるべく一定となるよう−74μmの微粉炭の重量割合を調整した。結果を以下の表2に示す。表2において、試験条件の水準4、6、8が羽口における温度測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合の例であり、試験条件の水準1、3、5、7が羽口における温度測定を実施せずに操業した場合の例である。なお、水準2では水準1と同じ条件で平均温度のみを測定し温度調整を行わなかった。
Figure 2017110259
水準2と水準4の結果から、送風温度を1150℃から1200℃に上昇することで羽口における粒子表面温度が900℃から980℃へと上昇することを確認した。したがって、送風温度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、水準4において微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における粒子表面温度を一定とすることにより、同じ送風温度の水準3と比較して3kg/t−溶銑コークス比が減少し、粒子表面温度測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準6の結果から、送風中の酸素濃度を21%から25%に上昇することで羽口における粒子表面温度が900℃から1000℃へと上昇することを確認した。したがって、酸素濃度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。さらに、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における粒子表面温度を一定とすることにより、同じ酸素濃度の水準5と比較して5kg/t−溶銑コークス比が減少し、粒子表面温度測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準8の結果から微粉炭中の揮発分を15%から25%に上昇することで羽口における粒子表面温度が900℃から1010℃へと上昇することを確認した。したがって、揮発分の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における粒子表面温度を一定とすることにより、同じ揮発分の石炭を使用した水準7と比較して2kg/t−溶銑コークス比が減少し、粒子表面温度測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
実施例2−2:熱電対温度計実施例
燃焼状況測定装置4として熱電対温度計を設置した羽口1を高炉に設置し、羽口1における火炎温度の連続測定を実施した。具体的には、羽口において微粉炭の燃焼状況を確認するため、内容積5000m、羽口38本の高炉において羽口1本に熱電対温度計4を図1のようにL=50mmまたはL=150mmの位置(D=500mmでいずれも羽口内)に設置した。測定条件として、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比でランスから微粉炭を吹込んだ。また、ブローパイプ2からは送風温度1200℃、流量7000Nm/min、酸素濃度27%の空気を送風した。火炎温度の測定については1日間連続で実施した。
熱電対温度計4(タングステン・レニウム熱電対)は、タングステン・レニウム合金(レニウム:5%)とタングステン・レニウム合金(レニウム:26%)の異なる金属線において、金属線で閉回路を作り、両端の接点の温度を異なるようにすると温度差に対応した電流が流れ、一方の接点を外すと温度差に対応した熱起電力を生じることを利用した温度計である。熱電対温度計4としては、測定範囲0〜2400℃の熱電対温度計(タングステン・レニウム熱電対)を使用した。
測定結果を図8に示す。図8に示す例において、図8(a)はL=50mmでの火炎温度と時間との関係を示すグラフであり、図8(b)はL=150mmでの火炎温度と時間との関係を示すグラフである。図8に示す結果から、火炎温度の時間に対するばらつきが小さい状態で、微粉炭燃焼時の羽口における火炎温度を連続測定可能な事を確認できることから、さらに燃焼性評価の精度が上がることがわかった。
また、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比、ブローパイプからの送風温度1200℃、送風流量7000Nm/minの条件下で、送風中の酸素濃度を21%または23%で各1日ずつ操業した場合の羽口における火炎温度をL=50mm、150mmの位置で測定した。結果を図9および図10に示す。図9に示す例において、図9(a)はL=50mmおよび酸素濃度21%での火炎温度と時間との関係を示すグラフであり、図9(b)はL=150mmおよび酸素濃度21%での火炎温度と時間との関係を示すグラフである。図10に示す例において、図10(a)はL=50mmおよび酸素濃度23%での火炎温度と時間との関係を示すグラフであり、図10(b)はL=150mmおよび酸素濃度23%での火炎温度と時間との関係を示すグラフである。図9および図10の結果から、図9に示す酸素濃度を21%にして操業した場合の方が図10に示す酸素濃度を23%にして操業した場合と比べて、羽口における火炎温度は平均的に低くなることがわかった。これは微粉炭の燃焼性が低下すると未燃の微粉炭が増加し、燃焼温度が低下するからである。
次に、羽口における火炎温度測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合と羽口における火炎温度測定を実施せずに操業した場合の2通りの操業において、1日間の平均コークス比を記録して羽口における火炎温度測定を実施した効果を確認した。
操業条件は11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比、流量7000Nm/minは一定とし、送風温度、送風中の酸素濃度、微粉炭揮発分のいずれか一つを変更して、羽口におけるL=50mmの位置の火炎温度を測定した。それぞれの条件において羽口における火炎温度はなるべく一定となるよう−74μmの微粉炭の重量割合を調整した。結果を以下の表3に示す。表3において、試験条件の水準4、6、8が羽口における火炎温度測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合の例であり、試験条件の水準1、3、5、7が羽口における火炎温度測定を実施せずに操業した場合の例である。なお、水準2では水準1と同じ条件で平均火炎温度のみを測定し火炎温度の調整を行わなかった。
Figure 2017110259
水準2と水準4の結果から、送風温度を1150℃から1200℃に上昇することで羽口における火炎温度が950℃から1000℃へと上昇することを確認した。したがって、送風温度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、水準4において微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における火炎温度を一定とすることにより、同じ送風温度の水準3と比較して2kg/t−溶銑コークス比が減少し、火炎温度測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準6の結果から、送風中の酸素濃度を21%から25%に上昇することで羽口における火炎温度が950℃から970℃へと上昇することを確認した。したがって、酸素濃度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。さらに、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における火炎温度を一定とすることにより、同じ酸素濃度の水準5と比較して4kg/t−溶銑コークス比が減少し、火炎温度測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
さらにまた、水準2と水準8の結果から微粉炭中の揮発分を15%から25%に上昇することで羽口における火炎温度が950℃から1010℃へと上昇することを確認した。したがって、揮発分の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における火炎温度を一定とすることにより、同じ揮発分の石炭を使用した水準7と比較して3kg/t−溶銑コークス比が減少し、火炎温度測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
実施例3:面積比分布測定実施例
燃焼状況測定装置4としてカメラ型の面積比測定装置を設置した羽口1を高炉に設置し、羽口1における微粉炭の面積比分布の連続測定を実施した。具体的には、羽口において微粉炭の燃焼状況を確認するため、内容積5000m、羽口38本の高炉において羽口1本に面積比分布測定装置4を図1のようにL=50mmまたはL=150mmの位置(D=500mmでいずれも羽口内)に設置した。測定条件として、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比でランスから微粉炭を吹込んだ。また、ブローパイプ2からは送風温度1200℃、流量7000Nm/min、酸素濃度27%の空気を送風した。燃焼状況の測定については1日間連続で実施した。
また、面積比分布の把握については微粉炭流全体において1000℃以上の火炎部面積の面積比で実施した。なお、面積比測定装置4としては、測定範囲800〜3000℃の赤外線サーモグラフィーにより測定し、1000℃以上の面積を抽出し、面積比を算出した。
測定結果を図11に示す。図11に示す例において、図11(a)はL=50mmでの面積比と時間との関係を示すグラフであり、図11(b)はL=150mmでの面積比と時間との関係を示すグラフである。図11に示す結果から、面積比の時間に対するばらつきが小さい状態で、微粉炭燃焼時の羽口における面積比を連続測定可能な事を確認できることから、さらに燃焼性評価の精度が上がることがわかった。
また、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比、ブローパイプからの送風温度1200℃、送風流量7000Nm/minの条件下で、送風中の酸素濃度を21%または23%で各1日ずつ操業した場合の羽口における微粉炭流全体において1000℃以上の火炎部面積の面積比をL=50mm、150mmの位置で測定した。結果を図12および図13に示す。図12に示す例において、図12(a)はL=50mmおよび酸素濃度21%での面積比と時間との関係を示すグラフであり、図12(b)はL=150mmおよび酸素濃度21%での面積比と時間との関係を示すグラフである。図13に示す例において、図13(a)はL=50mmおよび酸素濃度23%での面積比と時間との関係を示すグラフであり、図13(b)はL=150mmおよび酸素濃度23%での面積比と時間との関係を示すグラフである。図12および図13の結果から、図12に示す酸素濃度を21%にして操業した場合の方が図13に示す酸素濃度を23%にして操業した場合と比べて、羽口における面積比は平均的に低くなることがわかった。これは微粉炭の燃焼性が低下したためであると考えられる。
次に、羽口における面積比測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合と羽口における面積比測定を実施せずに操業した場合の2通りの操業において、1日間の平均コークス比を記録して羽口における面積比測定を実施した効果を確認した。
操業条件は11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比、流量7000Nm/minは一定とし、送風温度、送風中の酸素濃度、微粉炭揮発分のいずれか一つを変更して、羽口におけるL=50mmの位置の面積比を測定した。それぞれの条件において羽口における面積比はなるべく一定となるよう−74μmの微粉炭の重量割合を調整した。結果を以下の表4に示す。表4において、試験条件の水準4、6、8が羽口における面積比測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合の例であり、試験条件の水準1、3、5、7が羽口における面積比測定を実施せずに操業した場合の例である。なお、水準2では水準1と同じ条件で平均面積比のみを測定し面積比の調整を行わなかった。
Figure 2017110259
水準2と水準4の結果から、送風温度を1150℃から1200℃に上昇することで羽口における面積比が0.08から0.12へと上昇することを確認した。したがって、送風温度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、水準4において微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における面積比を一定とすることにより、同じ送風温度の水準3と比較して2kg/t−溶銑コークス比が減少し、面積比測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準6の結果から、送風中の酸素濃度を21%から25%に上昇することで羽口における面積比が0.08から0.14へと上昇することを確認した。したがって、酸素濃度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。さらに、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における面積比を一定とすることにより、同じ酸素濃度の水準5と比較して3kg/t−溶銑コークス比が減少し、面積比測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準8の結果から微粉炭中の揮発分を15%から25%に上昇することで羽口における面積比が0.08から0.15へと上昇することを確認した。したがって、揮発分の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における面積比を一定とすることにより、同じ揮発分の石炭を使用した水準7と比較して3kg/t−溶銑コークス比が減少し、面積比測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
実施例4:画像解析実施例
燃焼状況測定装置4として画像解析装置を設置した羽口1を高炉に設置し、羽口1における微粉炭の火炎部面積の連続測定を実施した。具体的には、羽口において微粉炭の燃焼状況を確認するため、内容積5000m、羽口38本の高炉において羽口1本に画像解析装置4を図1のようにL=50mmまたはL=150mmの位置(D=500mmでいずれも羽口内)に設置した。測定条件として、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比でランスから微粉炭を吹込んだ。また、ブローパイプ2からは送風温度1200℃、流量7000Nm/min、酸素濃度27%の空気を送風した。燃焼状況の測定については1日間連続で実施した。
また、燃焼状況の把握については画像において、未燃焼微粉炭の面積をA、微粉炭が燃焼して発生した火炎部の面積をBとし、火炎部面積Bの微粉炭主流全体の面積(A+B)に対する面積比(B/(A+B))で実施した。なお、画像解析装置4による面積比の測定は、高速度カメラにより微粉炭主流と火炎部を撮影し、画像解析ソフトにより面積比を算出して行った。
測定結果を図14に示す。図14に示す例において、図14(a)はL=50mmでの面積比と時間との関係を示すグラフであり、図14(b)はL=150mmでの面積比と時間との関係を示すグラフである。図14に示す結果から、面積比の時間に対するばらつきが小さい状態で、微粉炭燃焼時の羽口における面積比を連続測定可能な事を確認できることから、さらに燃焼性評価の精度が上がることがわかった。
また、11500t/dayの溶銑生産量、[150kg/t−溶銑]の微粉炭比、ブローパイプからの送風温度1200℃、送風流量7000Nm/minの条件下で、送風中の酸素濃度を21%または23%で各1日ずつ操業した場合の羽口における微粉炭主流全体の面積における火炎部面積の面積比をL=50mm、150mmの位置で測定した。結果を図15および図16に示す。図15に示す例において、図15(a)はL=50mmおよび酸素濃度21%での面積比と時間との関係を示すグラフであり、図15(b)はL=150mmおよび酸素濃度21%での面積比と時間との関係を示すグラフである。図16に示す例において、図16(a)はL=50mmおよび酸素濃度23%での面積比と時間との関係を示すグラフであり、図16(b)はL=150mmおよび酸素濃度23%での面積比と時間との関係を示すグラフである。図15および図16の結果から、図15に示す酸素濃度を21%にして操業した場合の方が図16に示す酸素濃度を23%にして操業した場合と比べて、羽口における面積比は平均的に低くなることがわかった。これは微粉炭の燃焼性が低下したためであると考えられる。
次に、羽口における面積比測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合と羽口における面積比測定を実施せずに操業した場合の2通りの操業において、1日間の平均コークス比を記録して羽口における面積比測定を実施した効果を確認した。
操業条件は11500t/dayの溶銑生産量、150kg/t−溶銑の微粉炭比、流量7000Nm/minは一定とし、送風温度、送風中の酸素濃度、微粉炭揮発分のいずれか一つを変更して、羽口におけるL=50mmの位置の面積比を測定した。それぞれの条件において羽口における面積比はなるべく一定となるよう−74μmの微粉炭の重量割合を調整した。結果を以下の表5に示す。表5において、試験条件の水準4、6、8が羽口における面積比測定により微粉炭の燃焼性を維持する操業をした場合の例であり、試験条件の水準1、3、5、7が羽口における面積比測定を実施せずに操業した場合の例である。なお、水準2では水準1と同じ条件で平均面積比のみを測定し面積比の調整を行わなかった。
Figure 2017110259
水準2と水準4の結果から、送風温度を1150℃から1200℃に上昇することで羽口における面積比が0.25から0.31へと上昇することを確認した。したがって、送風温度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、水準4において微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における面積比を一定とすることにより、同じ送風温度の水準3と比較して2kg/t−溶銑コークス比が減少し、面積比測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
また、水準2と水準6の結果から、送風中の酸素濃度を21%から25%に上昇することで羽口における面積比が0.25から0.32へと上昇することを確認した。したがって、酸素濃度の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。さらに、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における面積比を一定とすることにより、同じ酸素濃度の水準5と比較して3kg/t−溶銑コークス比が減少し、面積比測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
さらにまた、水準2と水準8の結果から微粉炭中の揮発分を15%から25%に上昇することで羽口における面積比が0.25から0.31へと上昇することを確認した。したがって、揮発分の上昇により、微粉炭粒子の昇温が改善され燃焼性も改善されたことがわかる。また、微粉炭の粒度調整を実施し、羽口における面積比を一定とすることにより、同じ揮発分の石炭を使用した水準7と比較して3kg/t−溶銑コークス比が減少し、面積比測定による微粉炭の燃焼性の制御も可能となった。
本発明の燃焼状況測定方法によれば、微粉炭などの固体燃料の燃焼状況を羽口において正確に確認可能となる。そのため、確認した燃焼状況に基づき微粉炭などの固体燃料の燃焼性の正確な制御が可能となり、燃焼性の制御を必要とする高炉などの種々の分野において、本発明の燃焼状況測定方法を好適に用いることができる。
1 羽口
2 ブローパイプ
3 ランス
4 燃焼状況測定装置(圧力測定装置、温度測定装置、面積比分布測定装置、画像解析装置)
本発明は、高炉羽口において微粉炭などの固体燃料やLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)などの易燃焼ガスの燃焼状況を測定する燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システムに関するものである。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、微粉炭燃焼時の羽口における燃焼状況の確認を可能とする燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システムを提供することを目的とするものである。
即ち、本発明は、ランス先端から羽口先端までの距離Dが0〜500mmの間において、ランス先端から距離L(0mm<L<D)の位置に燃焼状況測定装置を設置し、該燃焼状況測定装置により羽口における微粉炭燃焼状態を連続測定することを特徴とする燃焼状況測定方法である。
また、本発明は、高炉の壁面に設置された羽口と、羽口に装着されたブローパイプと、ブローパイプの壁面に装着されたランスと、ランスの先端と羽口の先端との間であって、ブローパイプまたは羽口の壁面に装着された燃焼状況測定装置と、からなることを特徴とする燃焼状況測定システムである。
なお、本発明に係る前記燃焼状況測定方法においては、
(1)前記燃焼状況測定装置が圧力計であり、前記微粉炭燃焼状態が圧力計を用いて測定した圧力であること、
(2)前記燃焼状況測定装置が温度測定装置であり、前記微粉炭燃焼状態が温度測定装置を用いて測定した温度であること、
(3)前記温度測定装置が、輝度から粒子表面温度を測定する2色温度計または火炎温度を測定する熱電対であること、
(4)前記燃焼状況測定装置が面積比分布測定装置であり、前記微粉炭燃焼状態が面積比分布測定装置を用いて測定した微粉炭の面積比であること、
(5)前記燃焼状況測定装置が画像解析装置であり、前記微粉炭燃焼状態が画像解析装置を用いて測定した微粉炭の火炎部面積であること、
が、より好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
また、本発明に係る前記燃焼状況測定システムにおいては、
(6)ランス先端から羽口先端までの距離Dが0〜500mmの間において、ランス先端から距離L(0mm<L<D)の位置に燃焼状況測定装置を設置し、該燃焼状況測定装置により羽口における微粉炭燃焼状態を連続測定すること、
が、より好ましい解決手段になる得るものと考えられる。
本発明の燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システムによれば、微粉炭などの固体燃料の燃焼状況を羽口において正確に確認可能となる。そのため、確認した燃焼状況に基づき微粉炭などの固体燃料の燃焼性の正確な制御が可能となり、燃焼性の制御を必要とする高炉などの種々の分野において、本発明の燃焼状況測定方法および燃焼状況測定システムを好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. ランス先端から羽口先端までの距離Dが0〜500mmの間において、ランス先端から距離L(0mm<L<D)の位置に燃焼状況測定装置を設置し、該燃焼状況測定装置により羽口における微粉炭燃焼状態を連続測定することを特徴とする燃焼状況測定方法。
  2. 前記燃焼状況測定装置が圧力計であり、前記微粉炭燃焼状態が圧力計を用いて測定した圧力であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼状況測定方法。
  3. 前記燃焼状況測定装置が温度測定装置であり、前記微粉炭燃焼状態が温度測定装置を用いて測定した温度であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼状況測定方法。
  4. 前記温度測定装置が、輝度から粒子表面温度を測定する2色温度計または火炎温度を測定する熱電対であることを特徴とする請求項3に記載の燃焼状況測定方法。
  5. 前記燃焼状況測定装置が面積比分布測定装置であり、前記微粉炭燃焼状態が面積比分布測定装置を用いて測定した微粉炭の面積比であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼状況測定方法。
  6. 前記燃焼状況測定装置が画像解析装置であり、前記微粉炭燃焼状態が画像解析装置を用いて測定した微粉炭の火炎部面積であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼状況測定方法。
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