JP2017109553A - 飛行体 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく空気を取り込んで金属空気電池を安定して動作させることができる飛行体を提供する。
【解決手段】飛行体4は、旋回翼43が4枚搭載されたマルチコプターとされている。飛行体4は、上面視において、中央に本体41が設けられ、本体41から四方へそれぞれアーム部42が延伸されており、アーム部42の先端にそれぞれ駆動部、旋回翼43、およびケース3が設けられている。旋回翼43へ電力を供給する電源(ケース3)は、内部に取り入れた空気によって電力を発生させる金属空気電池であり、旋回翼43が生じさせる旋回風の下流側に配置されている。
【選択図】図5A
【解決手段】飛行体4は、旋回翼43が4枚搭載されたマルチコプターとされている。飛行体4は、上面視において、中央に本体41が設けられ、本体41から四方へそれぞれアーム部42が延伸されており、アーム部42の先端にそれぞれ駆動部、旋回翼43、およびケース3が設けられている。旋回翼43へ電力を供給する電源(ケース3)は、内部に取り入れた空気によって電力を発生させる金属空気電池であり、旋回翼43が生じさせる旋回風の下流側に配置されている。
【選択図】図5A
Description
本発明は、揚力を発生させて飛行する飛行体に関する。
近年、ホビー、空撮、セキュリティ、災害時探索などの多様な用途に、無人飛行体、即ちドローンの応用が盛んに行われている。ドローンの中でも、安定して空中静止のできるマルチコプターが、特に、各種分野で活躍している。
マルチコプターは、通常、制御コントローラやジャイロセンサなどを保持する本体部、本体部から外側へ伸びたアーム、アームの先端に取り付けられたモータとプロペラ、および駆動用電池などで構成されている。一般に、マルチコプターは、プロペラを偶数個備え、プロペラの回転数を制御することで、前後左右移動、回転、上下移動、および空中静止を安定して行う。また、プロペラを6つ以上備える場合には、1つのプロペラが壊れても、残りのプロペラの回転を制御することで、飛行を続けることができる。
マルチコプターは、シンプルな機構とされているため、小型化が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。また、駆動用電池には、充電が可能な2次電池のうち、比較的エネルギー密度が高いリチウムポリマーバッテリー(以下では、LiPoバッテリーと呼ぶ)が広く使用されている。
特許文献1に記載の無人飛行体は、本体部と、本体部に一終端が結着して無人飛行体の全体的な形状を構成する複数のフレーム部と、複数のフレーム部の他の一終端に装着して飛行のための推力を発生させる駆動部とを含む構成とされている。本体部には、駆動部に電源を供給するバッテリーが装着されている。
特許文献2に記載の空中浮上体は、周縁部が下方に湾曲した椀形の笠体と、1対の送風機と、気流変向機構とで構成されている。1対の送風機は、下降風を発生させる第1送風機と、上昇流を発生させる第2送風機とで構成され、第1送風機と第2送風機との間に挿入された気流変向機構が、下降風と上昇流とを水平全周方向に変向させて浮上力を発生させる。空中浮上体では、リチウム・ポリマー電池やリチウム・イオン電池を動力源としている。
しかしながら、現在実用化されているマルチコプターでは、飛行時間が10〜20分程度といった短時間とされている。そこで、LiPoバッテリーを複数搭載すれば、飛行時間を延長することができるが、機体の大型化・高重量化に繋がり、故障や制御不能などによって墜落した場合、事故が発生するリスクが大きくなる。また、LiPoバッテリーは、回路の短絡や過充電などによって発熱・発火するなど、安全性の面で問題がある。
上述したことから、マルチコプターを含むドローンには、軽量で安全に使用できる2次電池が求められており、その候補として金属空気電池が挙げられている。ところで、金属空気電池においては、空気を取り入れて電力を発生させるため、効率よく空気を取り入れることが重要な課題とされている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、旋回風を効率よく取り込み、金属空気電池を安定して動作させることができる飛行体を提供することを目的とする。
本発明に係る飛行体は、揚力を発生させて飛行する飛行体であって、本体と、前記本体に支持され、旋回して旋回風を発生させる旋回翼と、前記旋回翼の動作を制御する制御部と、前記旋回翼へ電力を供給する電源とを備え、前記電源は、内部に取り入れた空気によって電力を発生させる金属空気電池であり、前記旋回翼に対して、前記旋回風の下流側に配置されていることを特徴とする。
本発明に係る飛行体では、前記旋回風の上流側から見て、前記旋回翼が旋回した軌跡である旋回円の面積は、前記電源の断面積より大きく、前記電源は、前記旋回風の上流側から見た状態において、前記旋回円の内部に配置されている構成としてもよい。
本発明に係る飛行体は、揚力を発生させて飛行する飛行体であって、本体と、前記本体に支持され、旋回して旋回風を発生させる旋回翼と、前記旋回翼の動作を制御する制御部と、前記旋回翼へ電力を供給する電源とを備え、前記電源は、内部に取り入れた空気によって電力を発生させる金属空気電池であり、内部へ空気を供給する送風ダクトが設けられ、前記送風ダクトは、前記旋回翼に対して、前記旋回風の下流側に配置された開口部を有していることを特徴とする。
本発明に係る飛行体では、前記旋回風の上流側から見て、前記旋回翼が旋回した軌跡である旋回円の面積は、前記開口部の面積より大きく、前記開口部は、前記旋回風の上流側から見た状態において、前記旋回円の内部に含まれている構成としてもよい。
本発明に係る飛行体では、高度を検知する高度検知センサを備え、前記制御部は、前記高度検知センサの検知結果に基づいて、飛行する高度が予め設定された規定高度を超えないように規制する構成としてもよい。
本発明に係る飛行体では、前記電源は、上面視において、前記本体の重心と一致する位置に設けられている構成としてもよい。
本発明に係る飛行体では、前記旋回翼は、複数設けられ、前記電源は、複数の旋回翼のそれぞれに対応して設けられている構成としてもよい。
本発明によると、金属空気電池を旋回翼の下流側に配置することで、旋回風を効率よく取り込み、金属空気電池を安定して動作させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る飛行体について、図面を参照して説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係る飛行体について、図面を参照して説明する。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る電池セルの上面図であって、図1Bは、本発明の第1実施形態に係る電池セルの正面図であって、図2は、図1Bの矢符A−Aでの断面図である。
電池セル1(金属空気電池)は、正極活物質として空気中の酸素を用い、負極活物質として金属を用いる化学電池である。電池セル1は、略直方体状とされており、第1セルフレーム11と第2セルフレーム12とを組み合わせた内部に、第1空気極15a、第2空気極15b、金属板13、および電解液16が収納された構造とされている。
第1セルフレーム11および第2セルフレーム12は、略正方形状の正面に対して対向する面が開口しており、開口している面同士を組み合わせる構造とされている。また、第1セルフレーム11および第2セルフレーム12において、側面は、正面と比較して、幅が狭い略長方形状とされている。第1セルフレーム11の正面において、四隅には、周囲より突出した第1スペーサー部11aが形成され、全体に分散して配置された複数の取入孔18が設けられている。取入孔18は、内部まで貫通しており、取入孔18を介して外部から酸素を取り入れる。第2セルフレーム12は、第1セルフレーム11と略同様の構造とされており、第2スペーサー部12aと複数の取入孔18とが形成されている。なお、第1スペーサー部11aおよび第2スペーサー部12aは、複数の電池セル1を接続した電池モジュールに関し、後述する図3を参照して、詳細に説明する。また、第1セルフレーム11および第2セルフレーム12の上面には、内部まで貫通する注入孔17と、第1空気極15aおよび第2空気極15bに接続された空気極端子15cと、金属板13に接続された亜鉛極端子13aとが設けられている。電池セル1には、注入孔17を介して内部に電解液16が注入される。
第1空気極15aは、第1セルフレーム11正面の内面に貼り付けられており、第2空気極15bは、第2セルフレーム12正面の内面に貼り付けられている。第1空気極15aおよび第2空気極15bは、カーボンを導電剤とした電極触媒と金属メッシュとを一体化するようにプレスして形成されている。
金属板13は、第1セルフレーム11と第2セルフレーム12との境界部に設けられている。つまり、金属板13は、一方の表面が第1空気極15aに対向し、他方の表面が第2空気極15bに対向している。金属板13は、材料としてLi、Mg、Al、Znを用いることができるが、本実施の形態では、安全で安価なZn板とされている。以下では、説明のため、金属板13を亜鉛極と呼ぶことがあり、第1空気極15aと第2空気極15bとを併せて空気極15と呼ぶことがある。
電解液16は、アルカリ溶液であって、本実施の形態では、KOH水溶液とされている。
電池セル1では、電極に負荷を繋ぐことによって化学反応が始まり、電気エネルギーを取り出すことができる。電池セル1の放電時には、亜鉛極が陰極となり、空気極15が陽極となる。この場合、亜鉛極では、「Zn+2OH-→ZnO+H2O+2e-」との反応式で示される化学反応が起こり、空気極15では、「O2+2H2O+4e-→4OH-」との反応式で示される化学反応が起こる。両極での反応を合わせた全反応は、「2Zn+O2→2ZnO」との反応式で示される。その結果、得られる電圧は、約1V程度であって、エネルギー密度は、理論上1370Wh/kgである。LiPoバッテリーのエネルギー密度が100〜250Wh/kgであるのに対し、電池セル1は5倍以上の容量とされている。なお、充電時には、上記と逆方向の反応式で示される化学反応が起こる。
図3は、複数の電池セルを接続した電池モジュールの上面図である。
電池モジュールは、図1Aないし図2に示す電池セル1を直列に接続した構成とされており、本実施の形態では、3つの電池セル1を接続している。なお、電池セル1と電池モジュールとは、いずれも負荷に対して接続された1つの電池とみなすことができる。このことを考慮して、以下では、電池セル1と電池モジュールとを併せて、金属空気電池と呼ぶことがある。
電池モジュールでは、隣接する電池セル1が、正面同士を対向させた状態で組み合わせられている。この際、隣接する電池セル1同士は、第1スペーサー部11aと第2スペーサー部12aとが当接して狭い隙間が設けられ、正面同士は密着しない。その結果、電池セル1の間の隙間は、空気が通る通気部32となる。
隣接する電池セル1は、バスバー31によって、空気極端子15cと亜鉛極端子13aとが接続されており、両端の電池セル1から延伸されたバスバー31の端部が、外部に接続するためのバスバー空気極端部31aとバスバー亜鉛極端部31bとされている。
図4Aは、電池モジュールを収納するケースの上面図であって、図4Bは、電池モジュールを収納するケースの側面図である。図4Cは、ケースの図4Bとは異なる側面を示す側面図である。
図3に示す電池モジュールは、ケース3の内部に収納されている。ケース3は、略立方体状とされており、本実施の形態では、一辺の長さが30cmとされている。ケース3の上面には、空気極接続部33a、亜鉛極接続部33b、上面通気口34が設けられている。空気極接続部33aは、バスバー空気極端部31aに接続されており、亜鉛極接続部33bは、バスバー亜鉛極端部31bに接続されている。上面通気口34は、内部まで開口しており、ケース3の内部へ空気を取り入れる。ケース3のそれぞれの側面には、側面通気口35が設けられ、1つの側面に取付板金36が固定されている。側面通気口35は、内部まで開口しており、側面通気口35を介して空気が出入りする。取付板金36は、後述する飛行体4(図6参照)にケース3を固定する際に用いられ、ビス等を用いて固定すればよい。
図5Aは、本発明の第1実施形態に係る飛行体の上面図であって、図5Bは、本発明の第1実施形態に係る飛行体の側面図である。
本発明の第1実施形態に係る飛行体4は、旋回翼43(プロペラ)が4枚搭載されたマルチコプターとされている。飛行体4は、上面視において、中央に本体41が設けられ、本体41から四方(図5Aでは、本体41を中心にした上下左右方向)へそれぞれアーム部42が延伸されており、アーム部42の先端にそれぞれ駆動部44(モータ)、旋回翼43、およびケース3が設けられている。なお、以下では説明のため、アーム部42の1つが延伸された方向を水平方向Xと呼び、水平方向Xに対して垂直な上下方向を垂直方向Zと呼ぶことがある。次に、アーム部42の先端を拡大した図面に基づいて、詳細な説明をする。
図6は、アーム部の先端を拡大して示す拡大側面図であって、図7は、アーム部の先端を拡大して示す拡大上面図である。
旋回翼43は、アーム部42を介して本体41に支持され、駆動部44の回転軸43aに取り付けられており、回転軸43aを中心として旋回することで下方へ向かう旋回風SFを発生させ、揚力を得る。図7に示すように、旋回翼43が旋回した際の先端の軌跡を旋回円SEとしたとき、旋回円SEの直径は、195cmとされている。
ケース3は、アーム部42の先端から水平方向Xで僅かに突出した位置に固定されており、旋回翼43の下方に配置されている。つまり、ケース3は、旋回翼43に対して、旋回風の下流側に配置されている。そして、ケース3は、上面視において、旋回円SEの内部に配置されている。ケース3に収納されている電池モジュール(電池セル1)は、旋回翼43へ電力を供給する電源として機能する。旋回風SFは、上面通気口34や通気部32などを通って、電池セル1に供給される。ケース3の空気極接続部33aおよび亜鉛極接続部33bには、図示しないハーネスが取り付けられており、それらを介して4つの電池モジュールが直列接続されている。それによって得られる駆動電圧は、約12Vとなる。
通常、自然対流のみで電池モジュールを駆動させた場合、内部の酸素濃度が徐々に低下するため、電圧が減少し、駆動部44の駆動が困難になる。しかしながら、電池セル1を旋回翼43の下流側に配置することで、旋回風SFを効率よく取り込み、電池セル1を安定して動作させることができる。
上面視において、旋回円SEは、面積が約30000cm2であって、ケース3の面積が900cm2であり、ケース3より面積が大きいので、ケース3によって旋回風SFの流れを遮ることを防止できる。
また、本体41には、旋回翼43の動作を制御する制御部(CPU)と、高度を検知する高度検知センサとが搭載されている。高度検知センサとしては、超音波センサやGPSなどを用いればよい。制御部は、高度検知センサの検知結果に基づいて、飛行する高度が予め設定された規定高度を超えないように規制する。飛行体4の高度が上昇し、標高が高くなると酸素濃度が低下し、金属空気電池の動作が不安定になるため、飛行する高度を規制することで、飛行体4の安定した動作を維持することができる。通常、標高5000mまでは、100mにつき0.8〜1.2%ずつ酸素濃度が減少していく。本実施の形態では、酸素濃度が地上の約90%となる1000mを最大飛行高度(規定高度)に設定している。
本実施の形態では、ケース3を複数の旋回翼43のそれぞれに応じて設けることで、ケース3を均等に配置し、飛行体4のバランスを容易に保つことができる。なお、旋回翼43およびケース3の数は、適宜変更することができ、それぞれが本体41から均等な位置となるように配置されていればよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る飛行体4について、図面を参照して説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様の電池セル1、電池モジュール、およびケース3を用いており、これらの図面と説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る飛行体4について、図面を参照して説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様の電池セル1、電池モジュール、およびケース3を用いており、これらの図面と説明を省略する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る飛行体のアーム部の先端を拡大して示す拡大上面図であって、図9は、本発明の第2実施形態に係る飛行体のアーム部の先端を拡大して示す拡大側面図である。なお、第1実施形態と機能が実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、第1実施形態に対して、ケース3の位置が異なっている。具体的に、ケース3は、アーム部42の先端よりも水平方向Xで本体41寄りの位置に固定されており、アーム部42の下方に位置している。アーム部42のうち、ケース3の直上には、上面から下面まで貫通するアーム開口部42aが設けられている。旋回翼43の旋回によって発生した旋回風SFは、アーム開口部42aを通って、ケース3の内部に供給される。なお、取付板金36は、ケース3の向きに応じて、アーム部42と固定する位置を適宜変更すればよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る飛行体4について、図面を参照して説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態と同様の電池セル1、電池モジュール、およびケース3を用いており、これらの図面と説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る飛行体4について、図面を参照して説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態と同様の電池セル1、電池モジュール、およびケース3を用いており、これらの図面と説明を省略する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る飛行体のアーム部の先端を拡大して示す拡大側面図である。なお、第1実施形態および第2実施形態と機能が実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態は、第2実施形態に対して、ケース3の上方に送風ダクト5が設けられている点で異なる。具体的に、ケース3とアーム部42との間には、送風ダクト5が配置されている。第3実施形態では、アーム部42にアーム開口部42aを設ける必要はない。ケース3の空気極接続部33aおよび亜鉛極接続部33bは、アーム部42(本体41)に繋がる配線37が接続されている。
図11Aは、送風ダクトの外観側面図であって、図11Bは、送風ダクトの外観下面図であって、図11Cは、図11Bの矢符B−Bでの断面図である。
送風ダクト5は、取付部51とダクト部52とで構成されている。取付部51は、ケース3の上面に固定される部分であって、下面にダクト排出口51aが形成されている。ダクト排出口51aは、ケース3に固定した際、ケース3の上面通気口34と一致するように形成されている。ダクト部52は、取付部51から延伸され、先端には上方に向かって開口したダクト流入口52a(開口部の一例)が形成されている。図11Cに示すように、送風ダクト5は、内部が空洞とされ、ダクト流入口52aからダクト排出口51aまでが繋がっている。すなわち、ダクト流入口52aから送風ダクト5へ入った空気は、ダクト排出口51aから外部へ排出される。
図10に示すように、ケース3は、アーム部42および送風ダクト5によって、上面が遮られているが、送風ダクト5からは、アーム部42に遮られない位置まで、ダクト部52が延ばされている。この際、ダクト流入口52aは、旋回翼43に対して、旋回風SFの下流側に配置されている。このように、送風ダクト5を設けることで、旋回風SFを効率よく取り込み、電池セル1を安定して動作させることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る飛行体4について、図面を参照して説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態ないし第3実施形態と同様の電池セル1、電池モジュール、およびケース3を用いており、これらの図面と説明を省略する。
次に、本発明の第4実施形態に係る飛行体4について、図面を参照して説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態ないし第3実施形態と同様の電池セル1、電池モジュール、およびケース3を用いており、これらの図面と説明を省略する。
図12Aは、本発明の第4実施形態に係る飛行体の下面図であって、図12Bは、本発明の第4実施形態に係る飛行体の側面図である。
第4実施形態では、第3実施形態に対して、ケース3の数が異なる構成とされている。具体的に、第4実施形態は、ケース3を1つ備える構成とされ、本体41の下方にケース3が取り付けられている。ケース3の上面には、送風ダクト5が取り付けられており、送風ダクト5から四方(図12Aでは、本体41を中心にした上下左右方向)へ、ダクト部52が延ばされ、先端のダクト流入口52aは、4つの旋回翼43のそれぞれの下方に配置されている。ケース3の数を減らした場合には、ケース3を大きくし電池セル1の数を増やしてもよく、それによって、飛行体4に必要な電力を確保すればよい。また、本実施の形態では、上面視において、飛行体4(本体41)の重心と一致する位置にケース3が設けられているので、飛行体4のバランスを容易に保つことができる。
なお、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
1 電池セル(電源の一例)
3 ケース
4 飛行体
5 送風ダクト
41 本体
42 アーム部
43 旋回翼
44 駆動部
SE 旋回円
SF 旋回風
3 ケース
4 飛行体
5 送風ダクト
41 本体
42 アーム部
43 旋回翼
44 駆動部
SE 旋回円
SF 旋回風
Claims (7)
- 揚力を発生させて飛行する飛行体であって、
本体と、
前記本体に支持され、旋回して旋回風を発生させる旋回翼と、
前記旋回翼の動作を制御する制御部と、
前記旋回翼へ電力を供給する電源とを備え、
前記電源は、内部に取り入れた空気によって電力を発生させる金属空気電池であり、前記旋回翼に対して、前記旋回風の下流側に配置されていること
を特徴とする飛行体。 - 請求項1に記載の飛行体であって、
前記旋回風の上流側から見て、前記旋回翼が旋回した軌跡である旋回円の面積は、前記電源の断面積より大きく、
前記電源は、前記旋回風の上流側から見た状態において、前記旋回円の内部に配置されていること
を特徴とする飛行体。 - 揚力を発生させて飛行する飛行体であって、
本体と、
前記本体に支持され、旋回して旋回風を発生させる旋回翼と、
前記旋回翼の動作を制御する制御部と、
前記旋回翼へ電力を供給する電源とを備え、
前記電源は、内部に取り入れた空気によって電力を発生させる金属空気電池であり、内部へ空気を供給する送風ダクトが設けられ、
前記送風ダクトは、前記旋回翼に対して、前記旋回風の下流側に配置された開口部を有していること
を特徴とする飛行体。 - 請求項3に記載の飛行体であって、
前記旋回風の上流側から見て、前記旋回翼が旋回した軌跡である旋回円の面積は、前記開口部の面積より大きく、
前記開口部は、前記旋回風の上流側から見た状態において、前記旋回円の内部に含まれていること
を特徴とする飛行体。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の飛行体であって、
高度を検知する高度検知センサを備え、
前記制御部は、前記高度検知センサの検知結果に基づいて、飛行する高度が予め設定された規定高度を超えないように規制すること
を特徴とする飛行体。 - 請求項3または請求項4に記載の飛行体であって、
前記電源は、上面視において、前記本体の重心と一致する位置に設けられていること
を特徴とする飛行体。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の飛行体であって、
前記旋回翼は、複数設けられ、
前記電源は、複数の旋回翼のそれぞれに対応して設けられていること
を特徴とする飛行体。
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