JP2017109218A - 薄肉パイプの接続方法およびパイプねじ形成装置 - Google Patents

薄肉パイプの接続方法およびパイプねじ形成装置 Download PDF

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【課題】管継手を使用しなくても薄肉パイプを確実に連結できる接続方法を提供し、さらにこの接続方法で用いる2本のパイプの前方部にねじを形成する装置を提供する。【解決手段】第1パイプの前方部では、テーパねじ内型を嵌入してから三割り以上のテーパねじ外型を外方から押圧して先拡がりの雌ねじを形成し、一方、第2パイプの前方部では、円筒ねじ内型を嵌入してから三割り以上の円筒ねじ外型を外方から押圧し、ついで三割り以上のテーパ外型を外方から押圧して先細りの雄ねじを形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、管継手を使用しなくても薄肉パイプを確実に連結できる接続方法に関し、この接続方法で用いる2本のパイプの前方部にねじを形成する装置に関する。
ステンレス鋼管などのパイプに常温で雄ねじを加工する場合、該鋼管が薄肉であると加工個所の強度が低下することを防ぐために切削加工を行わず、特開平11−82828号や特開平6−190477号などに開示するように転造ローラまたはプレスを用いることが多い。転造ローラによる加工作業は、高い作業精度を求めると装置が高価になり、しかも作業能率を高くすることが困難である。
また、ねじ加工した2本のパイプをソケットに介して接続する管継手は、特開平11−82828号および特表2008−542634号などによって既に公知である。この種の管継手では、2本のパイプをソケットを介して接続するので使用部品の数が多くなり、しかも作業現場においてパイプ端に雄ねじを加工する際には作業能率が低下してしまう。特に薄肉パイプに雄ねじを加工するには作業の熟練を要し、未熟な作業者がねじ加工して管継手を組み立てると水漏れなどの事故が発生しやすい。
ねじ継手について、実開平4−117982号に開示するように、2本の薄肉ステンレス鋼管の端部を螺旋巻き加工し、両鋼管を直接接続するとソケットが不要になるので経済的である。実開平4−117982号では、一端部において楔形断面の環状パッキンを配置して水漏れを防ぎ、他端部において一方の鋼管に外向きの突起を設け且つ他方の鋼管に貫通孔と切り込みを形成することにより、両パイプが脱離することを防いでいる。
特開平11−82828号公報 特開平6−190477号公報 特表2008−542634号公報 実開平4−117982号公報
実開平4−117982号では、肝心の螺旋巻き起伏部の形成方法が開示されていないので通常の転造加工で製造したと推定するしかない。実開平4−117982号に開示の鋼管用継手は、パイプ径に比べて螺旋巻き起伏部の直径がかなり大きくなり、この螺旋巻き嵌合部において配管時に直線状のパイプが曲がったり、狭隘な設置個所では配管自体が不可能になり、管内の流体流れにも乱れが発生しやすい。また、薄肉ステンレス鋼管1において、波形螺旋巻き起伏4の基端で管壁からフランジ状に外側へ拡げる加工が必要であり、この加工は高温の加熱プレスを用いても非常に困難であるうえに、該鋼管の機械強度が屈曲基端部において低下して耐久性を欠く。
しかも、前記の鋼管用継手は、楔形断面の環状パッキンによって水漏れを防ぐけれども、該パッキンは管内壁の段差で保持されるだけであるので、管内壁で横方向にずれたりすると水漏れが発生するおそれがある。前記の鋼管用継手は、内側の鋼管1に複数の外向きの突起10および外側の鋼管2に複数の貫通孔9と切込み11を形成することを要するために加工コストが高くなる。
本発明は、従来のねじ継手に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、ねじ嵌合部の直径がパイプ径とほぼ等しく、ねじ加工が比較的容易な薄肉パイプの接続方法を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、環状溝に嵌めたO−リングによってより確実に水漏れを防止する薄肉パイプの接続方法を提供することである。本発明の別の目的は、嵌合すべきパイプ雄ねじおよびパイプ雌ねじを正確且つ効率良く加工するパイプねじ形成装置を提供することである。
本発明に係る薄肉パイプの接続方法は、肉厚が1.0〜2.0mmである薄肉パイプについて適用する。本発明の接続方法は、第1パイプの前方部では、テーパねじ内型を嵌入してから三割り以上のテーパねじ外型を外方から押圧して先拡がりの雌ねじを形成し、一方、第2パイプの前方部では、円筒ねじ内型を嵌入してから三割り以上の円筒ねじ外型を外方から押圧し、ついで三割り以上のテーパ外型を外方から押圧して先細りの雄ねじを形成し、第1パイプと第2パイプとを連結する際に、ねじ嵌合部内にシール剤を塗布することにより、第1パイプと第2パイプとを密に連結する。
本発明に係る薄肉パイプの接続方法では、第1パイプの前方部において先拡がりの雌ねじを形成する前に、あらかじめ円錐形の内型をパイプ端から内方へ押し込んで拡管加工を行うと好ましい。好ましくは、第1パイプの前方部において先拡がりの雌ねじを形成する際に、前端円周部を残すように雌ねじを形成し、この前端円筒部の内面に環状溝を設けてからO−リングを嵌合することにより、第2パイプを第1パイプ内へねじ込むと、第2パイプの周面がO−リングを外方へ押し広げながら挿入され、押圧されたO−リングによっていっそう密に連結される。また、第2パイプの前方部では、先細りの雄ねじを形成した後に、ねじダイスに嵌入して雌ねじ表面のカエリ取りを行うことが望ましい。例えば、第1パイプが薄肉のエルボまたはベンドであり、第2パイプがストレートパイプである。
本発明に係るパイプねじ形成装置は、横型または縦型プレス内に設置する装置である。本発明のパイプねじ形成装置は、雄ねじ内型を有する内型ロッドと、該内型ロッドを前進後退させる駆動手段と、少なくとも3組に分割され且つ全体で雌ねじ外型を構成する外型ブロックと、個々の外型ブロックを後方へ付勢するバネ手段と、個々の外型ブロックの後方でそれぞれ直交配置するスライドカムとを備える。内型ロッドをパイプ前方部内の所定位置まで挿入して静止させた後に、プレス機を駆動して各スライドカムを前進運動させることにより、各外型ブロックを内方へ駆動して各ブロックの前端ねじ面が密接することにより、パイプ前方部をねじ状に塑性加工する。
本発明に係るパイプねじ形成装置において、外型ブロックは3組であり、各雌ねじ外型の両側面は水平面において120度傾斜すると好ましい。また、外型ブロックの後端面は上向きに内方へ傾斜し、一方、スライドカムの内側下端面は下向きに外方へ傾斜することが望ましく、該外型の後端面とスライドカムの内側下端面とが接触した状態において、スライドカムが前進運動すると外型ブロックが内方へ前進する。
本発明に係る薄肉パイプの接続方法では、両パイプを密に接続できるうえに、先拡がりの雌ねじを形成した第1パイプでもねじ嵌合部の外径は全体的にパイプ外径とほぼ等しいので、このねじ嵌合部において配管時に直線状のパイプが曲がることが少なく、狭隘個所でも配管が十分に可能である。本発明で用いる薄肉パイプは、プレス加工によって断面が波形状にねじ成形されるだけであるから、冷間プレスによる塑性加工が可能であり、ねじの部分でパイプ肉厚が殆ど減少しないので、該パイプの機械強度が部分的に低下することもない。
本発明に係る薄肉パイプの接続方法において、O−リングが第1パイプの前端円周部に設けた環状溝に嵌合されるので、ねじ接続およびシール剤で水漏れを防ぎ、さらにO−リングによって補完的に水漏れを防止する。第2パイプを第1パイプ内へねじ込む際に、第2パイプの外周面がO−リングを外方へ押し広げながら挿入されることにより、押圧されたO−リングによって第1パイプと第2パイプとがいっそう密にねじ嵌合され、ねじ嵌合部に塗布したシール剤を水が通過することが発生したとしても、O−リングで水漏れをいっそう確実に阻止することができる。
本発明に係るパイプねじ形成装置では、雄ねじ内型と雌ねじ外型とによってパイプ前方を確実に挟着して加工するので、きわめて精確なねじ加工を達成できる。本発明のパイプねじ形成装置は、両パイプに突起、貫通孔や切り込みを形成することなく、嵌合すべき雄ねじおよび雌ねじを複数回の連続工程で容易に形成できるので、切削によるねじ形成と比べて、いっそう高能率なねじ加工が可能である。
本発明方法で得た薄肉パイプの継手機構を示す拡大要部断面図である。 薄肉パイプの継手機構の変形例を示す拡大要部断面図である。 第1パイプの前方部における拡管加工の工程を示す要部断面図である。 第1パイプの前方部において先拡がりの雌ねじを形成する工程を示す要部断面図である。 第1パイプの前端円周部においてO−リング用の環状溝を設ける工程を示す要部断面図である。 第2パイプの前方部において円筒状の雄ねじを形成する工程を示す要部断面図である。 図6の工程についで先細りの雄ねじを形成する工程を示す要部断面図である。 本発明に係るパイプねじ形成装置を設置した横型油圧プレスを示す概略側面図である。 本発明に係るパイプねじ形成装置を垂直方向に切断し、部分的に部材を断面で示す概略縦断面図である。 図9のA−A方向に切断して示す概略断面図である。 図9のB−B方向に切断して示す概略断面図であり、各スライドカムは図示していない。 本発明の装置で用いる内型ロッドの一例を示す概略側面図である。 本発明の装置で用いる組み合わせ外型ブロックの一例を示す平面図および側面図である。 本発明の装置で用いるスライドカムの一例を示す平面図および側面図である。 本発明の装置で用いるプレス金型枠の一例を示す平面図である。 内型ロッドを支持する円筒部の一例を示す縦断面図である。
本発明方法で得た薄肉パイプの継手機構1は、図1に示すように、雌ねじ2を形成した第1パイプ3と、雄ねじ5を形成した第2パイプ7とによって構成し、第2パイプ7の雄ねじ5のねじ外径は第1パイプ3の雌ねじ2のねじ内径にほぼ等しく、両者は密接連結できる。ねじ2,5の山や谷の断面形状および山と谷の距離は、パイプ厚や塑性加工の容易さを考慮して定めればよい。両パイプ3,7の素材は、フェライト系、オーステナイト・フェライト系、マルテンサイト系、オーステナイト系のステンレス鋼、鉄、アルミニウムなどである。
図1の継手機構1は、通常、肉厚1.0〜2.0mm、内径15〜100mmの薄肉パイプに適用する。パイプ肉厚が1.0〜1.2mmであると冷間加工が容易であり、1.5〜2.0mmでは素材に応じて冷間加工が可能である。例えば、パイプ素材がSUS430であると、肉厚1.0〜2.0mmであれば冷間加工が容易であり、SUS304であると、肉厚1.0〜1.2mmで冷間加工が可能であり、1.5〜2.0mmで多少硬化するので熱間加工を行ってもよい。
第1パイプ3の雌ねじ2および第2パイプ7の雄ねじ5は、ねじ嵌合の容易さおよび両者の密着性を高める点からテーパねじであり、第1パイプ3の前方部には先拡がりの雌ねじ2を形成し、第2パイプ7の前方部には先細りの雄ねじ5を形成する。また、第1パイプ3と第2パイプ7とを密に連結するために、ねじ嵌合部8内つまり雌ねじ2の内周面および/または雄ねじ5の外周面にシール剤を塗布することを要する。このシール剤は、防食性、防錆性を有するシリコン変成オレフィン系樹脂などを主成分とし、水道用配管、ガス配管、空調衛生配管、電気配管などに用いるものである。
継手機構1において、第1パイプ3と第2パイプ7とをいっそう密に連結するために、前端円周部10の内周面にO−リング12用の環状溝14を設けると好ましい。環状溝14の断面形状は、矩形、半円形または台形などであり、一般的には矩形断面であればよい。O−リング12は、ゴム、エラストマまたは樹脂製などの弾性素材からなる。O−リング12を環状溝14に嵌合する際に、そのリング内周部が前端円周部10の内周面よりも内方へ突出することを要する。
継手機構1において、第1パイプ3および第2パイプ7は、図1または図2に示すような直線状の長寸パイプに適用する場合が多い。第1パイプ3については、長寸のパイプでなくても、薄肉の管継手であるエルボ38(図9)やベンドに適用してもよく、さらにT字管、Y字管、十字管、レジューサ、ソケットなどにも適用可能である。
第1パイプ3の前方部は、図3に示すように、まず、円錐形の内型16をパイプ端から内方へ押し込んで拡管加工を行って先拡がりの拡管部18を形成し、該内型の円錐周端がパイプ端から内方へ入り込んだ距離が前端円周部10の幅に相当し、該前端円周部は円筒状に拡管加工されている。内型16の前周端直径は、パイプ端から内方へ押し込み可能なようにパイプ3の内径よりも小さく、前端円周部10の内径は、第2パイプ7の外径にほぼ等しくなるように定める(図1参照)。
次に、図4に示すように、テーパねじ内型20を拡管部18内に挿入してから、三割り以上のテーパねじ外型22で外方から押圧し、先拡がりの雌ねじ2(図2)を形成する。この際に、ねじ内型20のテーパねじ山径は、対応するパイプ拡管部18の内径よりも小さいので、パイプ3内への内型20の挿入は容易である。ねじ外型は、通常、下記のように3割型であるけれども、4〜6割型にすることも可能である。雌ねじ2の形成後に、テーパねじ外型22をそれぞれ外方へ後退させ、ついでパイプ3を回転するかまたはねじ内型20を逆回転して、該パイプから脱離すればよい。図4は、雌ねじ2を形成した後にテーパねじ外型22が外方へ後退した状態を示している。
O−リング12用の環状溝14を前端円周部10に設けるには、図5に例示するように、転造機(図示しない)において、三割り以上の溝受け金具23を前端円周部10の外周に嵌合してから、該溝受け金具をパイプ3とともに回転する。転造ローラ24は、パイプ内壁の所定の位置まで軸方向へ送り、ついで直径方向へ移動させてパイプ内壁に接触するとパイプ3とともに回転し、さらに直径方向へ移動させていくと環状溝14を形成する。環状溝14の形成後に、パイプ3の回転を停止し、転造ローラ24を直径方向の内方へ移動させてパイプ3内から取り出し、且つ割型の溝受け金具23を後退させてパイプ3を取り出す。
図2に示す継手機構25では、第1パイプ3に環状溝14(図1)を設けず、該第1パイプの前方部の全体に先拡がりの雌ねじ26を形成している。この場合でも、通常、前記と同様に図3の拡管加工および図4のねじ付け加工を順次行うと好ましい。また、パイプ厚が比較的薄い場合には、拡管加工を行わずに、テーパねじ内型(図4参照)を回転させ、該ねじ内型をパイプ端から所定位置まで直接ねじ込んで停止し、次に三割り以上のテーパねじ外型22を外方から押圧し、先拡がりの雌ねじ26を形成してもよい。
この継手機構25は、ねじ嵌合部がパイプ3,7の外径より多少大きい程度であるから、直線状のパイプが平坦地の上に配管した際にねじ嵌合部において曲がることが少なく、パイプ径に近い幅の狭隘個所でも配管が十分に可能である。継手機構25には、補強のための雌ねじ付きソケット(図2の一点鎖線参照)をパイプ3にあらかじめ嵌合しておき、両パイプのねじ嵌合後に図示の位置までねじ込み前進させてもよい。
一方、第2パイプ7の前方部は、図6に示すように、まず、平行ねじ内型27を所定の位置までパイプ内に挿入してから、三割り以上の平行ねじ外型28を外方から押圧し、円筒形の雄ねじ5aを形成する。この際に、平行ねじ内型27のねじ山径は、パイプ7の内径よりも小さいので、パイプ7内への内型27の挿入は容易である。雌ねじ5aの形成後に、割型の平行ねじ外型28を外方へ後退させ、ついでパイプ7を回転するかまたはねじ内型27を逆回転してパイプ7から脱離すればよい。図6は、雄ねじ5aを形成した後に平行ねじ外型28が外方へ後退した状態を示している。
次に、図7に示すように、第2パイプ7の前方部において、三割り以上のテーパねじ外型29だけを外方から押圧し、先細りの雄ねじ5を形成する。この際に、雄ねじ5の形成は、冷間加工であるから押圧速度を比較的遅くすることが好ましく、所望に応じてパイプ前方部を熱間加工による処理を加えてもよい。最後に、割型のテーパねじ外型29を外方へ後退させてパイプ7から脱離すれば、先細りの雄ねじ5の形成が完了する。図7は、先細りの雄ねじ5を形成した後にテーパねじ外型29が外方へ後退した状態を示している。
図示しないけれども、第2パイプ7の前方部では、先細りの雄ねじ5を形成した後に、テーパ状のねじダイスに嵌入して雌ねじ表面のカエリ取りを行うと好ましい。このねじダイスは、雄ねじ5に対応する雌ねじを刻設した通常の円筒体または三割り以上の割型のいずれかである。この代わりに、テーパねじ外型29の締め付けのまままたは緩締め付け状態でパイプ7を回転させることにより、カエリ取りと同時にパイプ7を脱離してもよい。
パイプねじ形成装置30は、横型または縦型プレス内に設置することで油圧などで両パイプの前方部にそれぞれねじを成形することができる。図8では、パイプねじ形成装置30を横型プレス機32に設置する例を示し、さらにパイプ回転機34やパイプ受け機36などを付設することにより、プレス機32に取り付けたパイプ3,7が長寸であっても容易に自転可能になり、パイプねじ形成装置30に対して前後進できる。図8および図9に示すパイプねじ形成装置30では、パイプ3に相当するエルボ38に先拡がりの雌ねじ26を刻設する例を示している(図2参照)。
パイプねじ形成装置30は、図3、図4、図5、図6または図7の部材組み合わせに応じて、異なる内型ロッドおよび外型ブロックの組を使用すればよく、図2や図7のように該ロッドやブロックの一方を省略する場合もある。図9に示す部材構成は、図4の場合に相当し、下方の外周面にねじ内型20を刻設した内型ロッド40(図12)と、3組全体の前周面でねじ外型22を構成する外型ブロック41(図11、図13)と、個々の外型ブロック41の後方で縦方向に直交配置するスライドカム42(図14)とを備える。内型ロッド40のねじ内型20はテーパ状であり、円柱形である図6の内型27とは異なっている。
パイプねじ形成装置30は、図9において、その左方中心に垂直配置の円形ガイド43を備え、該ガイドを左方のベース44にボルト止めし、該ベースのねじ孔にボルトを通してプレス受け台33(図8)に固定すればよい。ベース44は、中心貫通孔45を有する。円形ガイド43には、貫通孔45よりも大径の貫通孔47を同心状に形成し、貫通孔47の直径はプレス金型枠46(図15参照)の外径にほぼ等しい。このパイプねじ形成装置において、受け台33、ベース44、金型枠46などについて別の構成に変更することも可能である。
プレス金型枠46は、図10のように貫通孔47に嵌合し、複数本のボルト49(図11)によってベース44に固定し、該金型枠の貫通孔48はベース44の貫通孔45と同心である。プレス金型枠46は、図11に示すように、中心から外方へ円周方向に等間隔に延びる3本のT溝50(図15)を有し、各T溝の横断面は外型ブロック41の下方横断面とほぼ等しいことにより、各外型ブロックはT溝50内を前後方向に摺動できる。プレス金型枠46では、各2本のボルト49用の孔間に、支持棒52(図10)を嵌めて固着するためのタップ54(図15)を刻設する。
三方支持枠56は、図9と図10に示すように、3本の支持棒52の後端面にボルト止めする。三方支持枠56は、左右に配置したフランジ58,60によって、円筒リング62(図16)の中間突起周面63を挟んで水平に回転自在に支持する。内型ロッド40は、図12に示すように、上方において下方のテーパねじ内型20よりも小径の雄ねじ部64を有し、該雄ねじ部を円筒リング62の中心雌ねじ孔65(図16)にねじ込む。雄ねじ部64のリードは、ねじ内型20およびねじ外型22のリードと等しい。
内型ロッド40を前進後退させる駆動手段は具体的に図示しないけれども、内型ロッド40の上端に角形部66を形成し、該角形部にリールやギヤなどを取り付ければよい。このリールやギヤを適宜の駆動モータで回転すれば、内型ロッド40を回転しながら前進させることが可能であり、雄ねじ部64の後端部にねじ込んだナット67(図9)が前進ストッパに相当する。
3組の外型ブロック41は、図11と図13に示すように、前方部平面が頂角120度の三角形状であり、各ブロックをT溝50に嵌合すると前後に摺動可能であり、横方向の突条51,51によってT溝50内から前方へ脱離することはない。外型ブロック41は、その後端面が上方に向かって内方へ傾斜し、この傾斜面66がスライドカム42(図14)の前方傾斜面68と対応することにより、該スライドカムの背面69を支持枠72の内側面と接触させる(図9参照)。この結果、スライドカム42を水平方向に前進させると外型ブロック41は内方へ前進する。この前進により、3組の外型ブロック41は、それぞれの前方部両側面が密接し、前周面全体で円筒形のねじ外型22が完成する。外型ブロック41の後端面にはスライド棒70を水平にねじ止めし、該スライド棒は支持枠72内を前後方向に摺動可能である。
個々の外型ブロック41を後方へ付勢するバネ手段として、圧縮バネ74をスライド棒70に嵌合し、該圧縮バネをスライド棒70のワッシャ75と支持枠72との間に介在させる。圧縮バネ74の弾力により、各外型ブロック41は後方へ付勢され、スライドカム42を前進させない限り、3組の外型ブロック41は開口状態を維持する。この種のバネ手段として、圧縮バネ74の代わりに弾性ゴムや弾性樹脂を使用したり、油圧や空圧機構を利用してもよい。
各スライドカム42は、T溝50の両内側壁と密接して水平方向に配列され、その前方傾斜面68が外型ブロック41の傾斜面66と接触するように配置する。スライドカム42の後端部を可動ダイプレート76にボルト止めし、該ダイプレートを介してスライドカム42を前後進させる。スライドカム42は、その下端部中央に切り欠き78(図14)を有し、装置組み立て時にスライド棒70が切り欠き78内を通過する。
図9には、パイプねじ形成装置30によってエルボ38などの前方部に先拡がりの雌ねじ2を形成する例を示し、該パイプねじ形成装置を横型プレス機32(図8)に設置する。図9において、エルボ38は、位置決め機構(図示しない)によって所定の位置に固定する。この際に、エルボ38の前方部において、図3に示す円錐形の内型16をパイプ端から内方へ押し込んであらかじめ拡管加工を行うと好ましい。
エルボ38の前方部では、まず、テーパねじ内型20を拡管部18内の所定位置に挿入する(図4参照)。次に、縦型プレスを駆動して可動ダイプレート76を前進させることで各スライドカム42を前方移動させることにより、各外型ブロック41を内方へ前進させる。各外型ブロック41の前端面が密接し、各ブロックの前周面全体で円筒形のねじ外型22が完成すると、内型ロッド40および外型ブロック41によってエルボ38の前方部に先拡がりの雌ねじ26(図2)が形成される。エルボの肉厚が比較的薄い場合には、拡管加工を行わずに、内型ロッド40を旋回しながら前進させ、円筒形のエルボ端部を押し広げながら所定位置までねじ込んでもよい。
この後に、各外型ブロック41を外方へ後退させてから、エルボ38は回転できないので内型ロッド40を逆回転させながらエルボ端から引き抜く。また、図1に示すように、O−リング12用の環状溝14を有する雌ねじ2をパイプ前方部に形成するならば、まず、円錐形の内型16をパイプ端から内方へ押し込んで拡管加工を行い、この拡管加工の際には外型ブロックは必要ない。
一方、長寸のパイプ7に先細りの雄ねじ5を形成する場合には、図6に示すように、まず、平行ねじ内型27を有する内型ロッドと、平行ねじ外型28を構成する外型ブロックを用いて、円筒部の平行ねじ5aを形成する。次に、図7に示すように、パイプ7の前方部において、テーパねじ外型29を有する外型ブロックを内方へ前進させて先細りの雄ねじ5を形成する。この際に、ねじ外型29を有するブロックでは、内型ロッドを使用することを要しない。
パイプねじ形成装置30を用いてパイプ3やエルボ38などの前方部に先拡がりの雌ねじ2,26を形成する場合、環状溝14付きの雌ねじ2であると、図3に示す円錐形の内型16および図4に示す内型20と外型22の組を順に取り付けて加工し、さらに図5に示す転造加工を行う。また、単なる雌ねじ26であると、図3に示す円錐形の内型16、図4に示す内型20と外型22の組を順に取り付けて加工すればよい。一方、パイプ7の前方部に先細りの雄ねじ5を形成する場合には、図6に示す内型27と外型28の組、図7に示す外型29の順に取り付けて加工し、さらにテーパ状のねじダイスを取り付け、該ダイスに嵌入して雄ねじ表面のカエリ取りを行い、このねじダイスはブロック41と同様の三割り以上である。
パイプ3,7に効率良くねじを形成するには、環状溝14付きの雌ねじ2であれば、図3に示す円錐形の内型16、図4に示す内型20と外型22の組を2台のプレス機32にそれぞれ設置し、さらに図5に示す転造ローラ24を有する転造機を使用し、パイプ3やエルボ38などを各プレス機32に順に取り付けて塑性加工および転造加工する。また、単なる雌ねじ26であると、図3に示す円錐形の内型16、図4に示す内型20と外型22の組を2台のプレス機32にそれぞれ設置する。一方、パイプ7の前方部に先細りの雄ねじ5を形成する場合には、図6に示す内型27と外型28の組、図7に示す外型29、テーパ状のねじダイスを3台のプレス機32にそれぞれ設置し、雄ねじの形成およびその表面のカエリ取りを行えばよい。
この塑性加工をいっそう効率良く実施するには、図8と図9に示すベース44を横長に成形し、該ベースをプレス機32に横移動可能に配置する。環状溝14付きの雌ねじ2の場合には、図3に示す円錐形の内型16、図4に示す内型20と外型22の組をベース44に所定間隔をおいて取り付け、さらに図5に示す転造ローラ24を有する転造機を使用する。図3および図4の加工順にベース44を横移動させると、パイプ3などをプレス機32から取り外すことなく塑性加工でき、最後に転造加工すればよい。また、単なる雌ねじ26であると、図3に示す円錐形の内型16、図4に示す内型20と外型22の組をベース44に所定間隔をおいてすべて取り付ける。一方、パイプ7の前方部に先細りの雄ねじ5を形成する場合には、図6に示す内型27と外型28の組、図7に示す外型29、テーパ状のねじダイスをベース44に所定間隔をおいてすべて取り付ければよい。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。パイプねじ形成装置30は、100トンの横型油圧プレス機32内に設置することにより、押圧と前後進によってパイプ前方部にねじを塑性加工する。パイプねじ形成装置30では、横長のベース44において、ねじ内型20を刻設した内型ロッド40(図12)と、3組全体の前周面でねじ外型22を構成する外型ブロック41(図13)と、個々の外型ブロック41の後方で縦方向に直交配置するスライドカム42(図14)とをすべて備える。
パイプねじ形成装置30は、図8および図9に示すように、横長のベース44を介してプレス機32内に設置し、該ベースをプレス機32に横移動可能に配置する。横長のベース44には、垂直配置の円形ガイド43をボルト止めする。プレス金型枠46は、貫通孔47に嵌入してボルト49(図11)でベース44に固定する。プレス金型枠46には、中心から外方へ円周方向に等間隔に延びる3本のT溝50(図15)を形成し、各外型ブロック41はT溝50内を前後方向に摺動できる。
三方支持枠56(図10)は、3本の支持棒52の上端にボルト止めする。三方支持枠56は、上下に配置したフランジ58,60によって、円筒リング62(図16)の中間突起周面63を挟んで水平に支持する。内型ロッド40(図12)は小径の雄ねじ部64を有し、該雄ねじを円筒リング62の中心ねじ孔65(図16)にねじ込む。雄ねじ64のリードは、ねじ内型20およびねじ外型22のリードと等しい。内型ロッド40の上端には角形部66を形成し、該角形部にリールやギヤなどを取り付ける。
3組の外型ブロック41は、図11に示すように、前方部平面が頂角120度の三角形状であり、各ブロックをT溝50に嵌合すると前後に摺動可能である。外型ブロック41(図13)は、その後端面が上方に向かって内方へ傾斜し、この傾斜面66がスライドカム42(図14)の下方傾斜面68と密接することにより、該スライドカムを前進させると外型ブロック41は内方へ前進する。この内方前進により、3組の外型ブロック41は、それぞれの前方部両側面が密接し、前周面全体で円筒形のねじ外型22が完成する。
個々の外型ブロック41を後方へ付勢するバネ手段として、圧縮バネ74をスライド棒70に嵌合し、該圧縮バネをスライド棒70のワッシャ75と支持枠72との間に介在させる。圧縮バネ74の弾力により、各外型ブロック41は後方へ付勢され、3組の外型ブロック41は開口状態を維持する。各スライドカム42は、T溝50の両内側壁と密接して水平方向に配列され、その下方傾斜面68が外型ブロック41の傾斜面66と接触するように配置する。スライドカム42の上端部は可動ダイプレート76にボルト止めする。
長寸のパイプ7の前方部に先細りの雄ねじ5を形成するため、横長のベース44に3個の貫通孔45を所定間隔をおいて設け、各貫通孔45について、図6に示す内型27および外型28の組、図7に示す外型29、テーパ状のねじダイス(図示しない)をそれぞれ取り付ける。内型27および外型28の組は前記と同様の構成を有し、図7に示す外型29およびテーパ状のねじダイスは前記の構成を一部利用して設置する。
先細りの雄ねじ5の加工時には、長寸のパイプ7を横型プレス機32(図8)のパイプ回転機34に通してパイプ受け機36で支持することにより、該パイプを回転および前後動自在に支承する。パイプ7の前方部は、パイプねじ形成装置30内において横長ベース44の貫通孔45を通過し、該貫通孔には平行ねじ内型27および外型28の組を設置している。
パイプ7の前方部について、図6に示すように、まず、平行ねじ内型27を有する内型ロッドをパイプ端から図示の位置まで挿入してから、平行ねじ外型28を有する3個の外型ブロックを内方へ前進させて押圧し、円筒形の雄ねじ5aを形成する。雌ねじ5aの形成後に、前記の外型ブロックをそれぞれ外方へ後退させ、ついでパイプ7を回転後退させて前記の内型ロッドから脱離してから、その内型ロッドを後進させる。
次に、パイプ7の後退の後に、横長ベース44を横移動させて次の貫通孔45をパイプ7と同心配置し、該貫通孔にはテーパねじ外型29を設置している。図7に示すように、第2パイプ7を前進させ、その前方部において、テーパねじ外型29を有する3個の外型ブロックを内方へ前進させ、外方からの押圧によって先細りの雄ねじ5を形成する。3個のテーパねじ外型29を外方へ後退させると、雄ねじ5の形成が完了する。
この後に、パイプ7を後退させてから、横長ベース44をさらに横移動させて最後の貫通孔45をパイプ7と同心配置し、該貫通孔にはテーパ状のねじダイス(図示しない)を設置している。先細りの雄ねじ5を形成したパイプ7を回転させながら前進させ、その前方部をテーパ状のねじダイスに嵌入して雌ねじ表面のカエリ取りを行う。最後に、パイプ7を逆回転してパイプねじ形成装置30から取り出す。
このパイプねじ形成装置では、横移動可能な横長のベース44において、図6に示す内型27と外型28の組、図7に示す外型29、テーパ状のねじダイスをベース44に所定間隔をおいて取り付けているから、該ベースを順送りするだけでパイプ7の前方部に先細りの雄ねじ5を迅速に塑性加工でき、1本のねじ加工が完了すればベース44を反対送りして内型27と外型28の組の位置に戻せばよい。このねじ加工において使用するプレス機32は1台だけであり、作業者はプレス機32から移動する必要がないので、ねじ加工作業を迅速に行うことが可能である。
長寸のパイプ3の前方部に先拡がりの雌ねじ2を形成するため、横長のベース44に2個の貫通孔45を所定間隔をおいて設け、各貫通孔45について、図3に示す円錐形の内型16および図4に示すテーパねじ内型20と外型22の組をそれぞれ取り付け、さらに別の転造機において図5に示す転造ローラ24と溝受け金具23の組を使用する。内型20および外型22の組は実施例1と同様の構成を有し、図3に示す円錐形の内型16の組は実施例1の構成を一部利用して設置する。
先拡がりの雌ねじ2の加工時には、長寸のパイプ3を横型プレス機32のパイプ回転機34に通してパイプ受け機36で支持することにより、該パイプを回転および前後動自在に支承する。パイプ3の前方部は、パイプねじ形成装置30内において横長ベース44の貫通孔45を通過し、該貫通孔には円錐形の内型16を有する内型ロッドを設置し、外型ブロックは設置していない。
パイプ3の前方部について、図3に示すように、まず、円錐形の内型16を有する内型ロッドをパイプ端から内方へ押し込んで拡管加工を行って先拡がりの拡管部18を形成し、該内型の後周端がパイプ端から内方へ入り込んだ距離が前端円周部10の幅に相当し、該前端円周部は円筒状に拡管加工されている。拡管加工の後に、パイプ3を後退させて前記の内型ロッドから脱離し、さらに前記の内型ロッドを後進させる。
次に、パイプ3を後退させた後に、横長ベース44を横移動させて次の貫通孔45をパイプ3と同心配置し、該貫通孔にはテーパねじ内型20および外型22の組を設置している。図4に示すように、パイプ3を前進させ、その前方部において、テーパねじ内型20を有する内型ロッドを拡管部18内に挿入してから、テーパねじ外型22を有する3個の外型ブロックを内方へ前進させ、該外型によって外方から押圧して先拡がりの雌ねじ2を形成する。雌ねじ2の形成後に、前記の外型ブロックをそれぞれを外方へ後退させ、ついでパイプ3を逆回転で後退させて前記の内型ロッドから脱離してから、前記の内型ロッドを後進させる。
この後に、パイプ3は転造機(図示しない)に取り付ける。この転造機には、図5に示す転造ローラ24と3個の溝受け金具23の組を設置している。パイプ3の前端円周部10を3個の溝受け金具23で保持してから、該溝受け金具をパイプ3とともに回転する。転造ローラ24は、パイプ内壁の所定の位置まで軸方向へ送り、ついで直径方向へ移動させてパイプ内壁に接触するとパイプ3とともに回転し、さらに直径方向へ移動させていくと環状溝14を形成する。環状溝14の形成後に、パイプ3の回転を停止し、転造ローラ24をパイプ3内から取り出し、さらに三割型の溝受け金具23を後退させる。
このパイプねじ形成装置では、横移動可能な横長のベース44において、図3に示す円錐形の内型16、図4に示すテーパねじ内型20と外型22の組をそれぞれ取り付けているから、該ベースを順送りするだけでパイプ3の前方部に先拡がりの雌ねじ2を塑性加工でき、さらに転造機を使用することにより、パイプ3の前端円周部10に環状溝14を形成できる。このねじ加工において使用するのは1台のプレス機32および前記転造機だけであり、作業者はプレス機32から前記転造機へ移動するだけであるから、ねじ加工作業を迅速に行うことが可能である。
エルボ38(図9)の両前方部に先拡がりの雌ねじ26を形成するため、横長のベース44に2個の貫通孔45を所定間隔をおいて設け、各貫通孔45について、図3に示す円錐形の内型16、図4に示すテーパねじ内型20と外型22の組をそれぞれ取り付ける。内型20および外型22の組は実施例1と同様の構成を有し、図3に示す円錐形の内型16は実施例1の構成を一部利用して設置する。
先拡がりの雌ねじ26の加工時には、エルボ38は、横型プレス機32内において位置決め機構(図示しない)によって所定の位置に固定され、回転させることはできない(図8と図9参照)。エルボ38の一方の前方部は、パイプねじ形成装置30内において横長ベース44の貫通孔45を通過し、該貫通孔には円錐形の内型16を有する内型ロッドを設置し、外型ブロックは設置していない。
エルボ38の一方の前方部について、図3に示すように、まず、円錐形の内型16を有する内型ロッドをパイプ端から内方へ押し込んで拡管加工を行って先拡がりの拡管部18を形成する。この拡管加工の後に、前記の内型ロッドを後進させてエルボ38から脱離する。
次に、エルボ38を後退させた後に、横長ベース44を横移動させて次の貫通孔45をエルボ38と同心配置し、該貫通孔にはテーパねじ内型20および外型22の組を設置している。図4に示すように、エルボ38を前進させ、その一方の前方部において、テーパねじ内型20を有する内型ロッドを拡管部18内に挿入してから、テーパねじ外型22を有する3個の外型ブロックを内方へ前進させ、該外型によって外方から押圧して先拡がりの雌ねじ26を形成する。雌ねじ26の形成後に、前記の外型ブロックをそれぞれを外方へ後退させ、ついで前記の内型ロッドを逆回転してエルボ38から脱離させ、該エルボを位置決め機構から外す。
次に、エルボ38の他方の前方部を前記の位置決め機構の所定の位置に固定する。エルボ38の他方の前方部を前記と同様にねじ加工してから、前記の内型ロッドを逆回転してエルボ38から脱離させ、該エルボを位置決め機構から外してパイプねじ形成装置30から取り出す。
このパイプねじ形成装置では、横移動可能な横長のベース44において、図3に示す円錐形の内型16、図4に示すテーパねじ内型20と外型22の組をそれぞれ取り付けているから、該ベースを順送りするだけでエルボ38の両前方部に先拡がりの雌ねじ26を迅速に塑性加工でき、一方の前方部のねじ加工が完了すればベース44を反対送りして内型16の位置に戻し、次に該エルボの他方の前方部をねじ加工する。このねじ加工において使用するプレス機32は1台だけであり、作業者はプレス機32から移動する必要がないので、ねじ加工作業を迅速に行うことが可能である。
1 継手機構
2 雌ねじ
3 第1パイプ
5 雄ねじ
7 第2パイプ
8 ねじ嵌合部
10 前端円周部
12 O−リング
14 環状溝
16 円錐形の内型
20 テーパねじ内型
22 テーパねじ外型
27 平行ねじ内型
28 平行ねじ外型
29 テーパねじ外型
30 パイプねじ形成装置
32 雄ねじ型
34 内型ロッド
36 雌ねじ型
38 外型ブロック
42 スライドカム
46 プレス金型枠
62 円筒リング
74 圧縮バネ
76 可動ダイプレート

Claims (8)

  1. 肉厚が1.0〜2.0mmである薄肉パイプについて、第1パイプの前方部では、テーパねじ内型を嵌入してから三割り以上のテーパねじ外型を外方から押圧して先拡がりの雌ねじを形成し、一方、第2パイプの前方部では、円筒ねじ内型を嵌入してから三割り以上の円筒ねじ外型を外方から押圧し、ついで三割り以上のテーパ外型を外方から押圧して先細りの雄ねじを形成し、第1パイプと第2パイプとを連結する際に、ねじ嵌合部内にシール剤を塗布することにより、第1パイプと第2パイプとを密に連結する薄肉パイプの接続方法。
  2. 第1パイプの前方部において先拡がりの雌ねじを形成する前に、あらかじめ円錐形の内型をパイプ端から内方へ押し込んで拡管加工を行う請求項1記載の接続方法。
  3. 第1パイプの前方部において先拡がりの雌ねじを形成する際に、前端円周部を残すように雌ねじを形成し、この前端円筒部の内面に環状溝を設けてからO−リングを嵌合することにより、第2パイプを第1パイプ内へねじ込むと、第2パイプの周面がO−リングを外方へ押し広げながら挿入され、押圧されたO−リングによっていっそう密に連結される請求項1記載の接続方法。
  4. 第2パイプの前方部では、先細りの雄ねじを形成した後に、テーパ状のねじダイスに嵌入して雌ねじ表面のカエリ取りを行う請求項1記載の接続方法。
  5. 第1パイプが薄肉のエルボまたはベンドであり、第2パイプがストレートパイプである請求項1記載の接続方法。
  6. 横型または縦型プレス内に設置する装置であって、雄ねじ内型を有する内型ロッドと、該内型ロッドを前進後退させる駆動手段と、少なくとも3組に分割され且つ全体で雌ねじ外型を構成する外型ブロックと、個々の外型ブロックを後方へ付勢するバネ手段と、個々の外型ブロックの後方でそれぞれ直交配置するスライドカムとを備え、内型ロッドをパイプ前方部内の所定位置まで挿入して静止させた後に、プレス機を駆動して各スライドカムを前進運動させることにより、各外型ブロックが内方へ前進して各ブロックの前端面が密接することにより、パイプ前方部をねじ状に塑性加工するパイプねじ形成装置。
  7. 外型ブロックは3組であり、各雌ねじ外型の両側面は水平面において120度傾斜する請求項6記載のパイプねじ形成装置。
  8. 外型ブロックの後端面は上向きに内方へ傾斜し、一方、スライドカムの内側下端面は下向きに外方へ傾斜することにより、該外型の後端面とスライドカムの内側下端面とが接触した状態において、スライドカムが前進運動すると外型ブロックが内方へ前進する請求項6記載のパイプねじ形成装置。
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