JP2017109057A - ショーケース - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、扉を取り付けた場合には、庫内と庫外との温度差から、扉に結露が発生するという問題がある。特に、庫内の冷気は、下方に溜まりやすく、しかも、扉を支持するヒンジ機構は、通常金属など熱伝導率の高い材料で構成されていることから、ヒンジ機構が冷気で冷却されることで、より結露が発生しやすくなるという問題を有している。
図1は本発明に係るショーケースの実施形態を示す正面図である。図2は本実施形態のショーケースの側面断面図、図3は本実施形態のショーケースの上部前方の拡大断面図である。
本実施形態のショーケース1は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗内に据え付けられる。
内側パネル12の下端には、前面開口13に向かって延在する底板14が一体に取り付けられており、これら内側パネル12および底板14の内側は、前面開口13を有する陳列室15とされている。
内側パネル12および底板14と断熱壁10との間の空間は、冷気用ダクト18とされている。
また、棚板21は、前方に引き出し自在とされており、棚板21の上面に商品を補充する際には、陳列室15の前面開口13より前方に引き出して作業を行うことができるように構成されている。
キャノピー23の前側には、陳列室15の前面開口13の上方を被覆する上パネル25が取り付けられており、この上パネル25には陳列室15の内部温度を表示するための温度計26が取り付けられている。
また、内側パネル12の背面側における冷気用ダクト18の内部には、冷却装置の蒸発器32が配設されており、蒸発器32の上方における冷気用ダクト18の内部には、冷気用送風機33が設置されている。
また、本実施形態においては、常温空気吐出口34部分には、常温空気吐出口34から吐出される常温空気を扉の表面に案内する送風ガイド37が設けられている。
なお、内側パネル12には、図示しない冷気吹出口が形成されており、冷気のエアカーテンの一部とこれら冷気吹出口から吹き出される冷気によって陳列室15の内部は所定温度に冷却される。
これにより、扉ユニット40の陳列室15側に、冷気吐出口30および冷気吸込口31による冷気のエアカーテンが形成されることになり、扉ユニット40の外側に、常温空気吐出口34および常温空気吸込口35による常温空気のエアカーテンが形成されることになる。
扉ユニット40は、透明な板ガラスからなる左右にそれぞれ一対の扉42、42と、これら各扉42を開閉自在に支持するヒンジ機構43と、上フレーム45と扉42とを連結するステー44とから構成されている。
本実施形態においては、各扉42は、前面開口13の両側部分における上下端縁および前面開口13の中央部分における上下端縁にそれぞれヒンジ機構43が取り付けられており、これにより、各扉42は、陳列室15の左右のそれぞれ一対の扉42は、両側に開く両開き式の扉42とされている。
また、扉42の中央部分には、取っ手48が取り付けられている。
なお、扉42として、透明なガラス板の他、例えば、アクリル板など、他の素材を用いることも可能である。
上部扉保持部材50の基部には、上フレーム45に形成された図示しない支持孔に係合される支持軸53が一体に設けられている。そして、支持部52により扉42を支持した状態で、支持軸53を中心として回動自在とされている。
図4に示すように、上フレーム45の下面と扉保持部材50の上面との間には、ステー44が連結されている。
ステー44は、一端部が上フレーム45に連結され内部が中空とされた長尺のステー枠60と、一端部が扉保持部材50に連結され、他端部がステー枠60の内側に摺動自在に挿入される長尺のステー可動部材61と、から構成されている。
ステー枠60のステー可動部材61の挿入端には、ステー枠60の上方から、ストッパ機構62が取り付けられている。ストッパ機構62は、ステー枠60の内側に向けてばね付勢された図示しないストッパを備えている。
また、ステー可動部材61の摺動溝63の長手方向の延長上には、ストッパが係合する図示しないストッパ保持部が形成されている。このストッパ保持部は、本実施形態においては、例えば、扉42が75度の角度に開いた状態でストッパが係合する位置および扉42が90度の角度に開いた状態でストッパが係合する位置にそれぞれ形成されている。
ストッパが摺動溝63の端部まで移動した状態で、扉42をさらに開くと、ストッパが摺動溝63を乗り越えてストッパ保持部に係合する。この状態で、扉42は、75度に開いた状態で保持される。そして、扉42をさらに開くと、ストッパがストッパ保持部を乗り越えて、隣接するストッパ保持部に係合する。この状態で、扉42は、90度に開いた状態で保持される。
ステー可動部材61の先端には、ピン66の両側に位置するように二股状に分かれた一対の連結片67が形成されており、これら各連結片67の先端部における互いに対向する面には、内側に突出するツメ68がそれぞれ形成されている。
そして、扉42が90度の角度で開けられている状態からさらに開く方向に力が加わった場合に、連結片67のツメ68とピン66との係合が解除され、これにより、ステー可動部材61とステー連結部材65との連結が解除されるものである。
図5は、扉を開いた状態で扉の下方を示す斜視図である。図6は、下部ヒンジ部材および下部扉保持部材を示す一部の斜視図である。図7は、下部ヒンジ部材の斜視図部ある。図8は、扉、下部ヒンジ部材および下部扉保持部材の分解斜視図である。図9は、下部扉保持部材および下部ヒンジ部材による結露水の流れを示す説明図である。図10は、下部ヒンジ部材および下フレームによる結露水の流れを示す説明図である。図11は、扉下方における冷気の流れを示す説明図である。
下部ヒンジ部材70は、図7に示すように、下部ヒンジ部71と、下部扉支持部72とを備えている。下部ヒンジ部71は、略円柱状に形成されており、下部ヒンジ部71の下面には、下フレーム46に形成された図示しない支持孔に係合される支持軸73が一体に設けられている。
下部扉支持部72は、下部ヒンジ部71の周面から半径方向に延在する長尺状の板状に形成されている。下部ヒンジ部71の上面と、下部扉支持部72の上面とは、面一に形成されており、下部ヒンジ部71の上面には、中央部分から外周に向かって低くなるように傾斜された案内溝74が形成されている。案内溝74の下部ヒンジ部71の外周に位置する部分は、水落下部75とされている。
なお、案内溝74は、これに限定されるものではない。例えば、扉42が全閉した状態および扉42が全閉した状態において、案内溝74の水落下部75が、常に、下フレーム46の上方に位置すれば、いずれに位置に形成するようにしてもよいし、平面視で扇状に案内溝74を形成するようにしてもよい。
下部扉保持部材51の内側には、水ガイド板77が設けられており、図9に示すように、この水ガイド板77は、扉42の先端側から下部ヒンジ部71に向かって低くなるように傾斜された傾斜面78を備えている。
また、各保持部材76と扉42の面との間には、間隙が形成されており、扉42に付着した結露水は、保持部材76と扉42との間隙79を介して落下し、水ガイド板77の傾斜面78により下部ヒンジ部71の案内溝74に向かって流れるように構成されている。
そして、下部ヒンジ部71の案内溝74から下フレーム46の上面に落下した結露水は、下フレーム46の傾斜面82により、庫内側スリット80から落下して機械室に流れ込み、機械室の内部に設置された図示しないドレンパンに溜め込まれるように構成されている。また、下フレーム46の上面に落下した結露水の一部は、庫外側スリット81から落下し、下フレーム46の下面側に形成された間隙83を介して、同様に、機械室に流れ込み、ドレンパンに溜め込まれる。
なお、本実施形態においては、庫外側スリット81を形成するようにしているが、少なくとも庫内側スリット80を形成すれば、庫外側スリット81を省略するようにしてもよい。
本実施形態においては、扉42が閉じた状態で、パッキン86と扉42とが当接するように構成されており、これにより、庫内の冷気が下部扉保持部材51に流れることを防止するように構成されている。
本実施形態においては、扉ユニット40により前面開口13を被覆するように構成されるので、陳列室15の内部と外部とを完全に遮断することができ、陳列室15の内部の温度を一定に保持することができ、冷却効率を高めることができる。
この場合に、本実施形態においては、扉ユニット40の陳列室15の内部側に、冷気吐出口30が配置され、扉ユニット40の外側に、常温空気吐出口34が配置されている。また、同様に、扉ユニット40の陳列室15側に、冷気吸込口31が配置され、扉ユニット40の外側に、常温空気吸込口35が配置されている。
そのため、扉ユニット40の陳列室15の内部側に、冷気吐出口30および冷気吸込口31による冷気のエアカーテンが形成されることになり、扉ユニット40の外側に、常温空気吐出口34および常温空気吸込口35による常温空気によるエアカーテンが形成される。
そのため、そのままの状態では、扉42の外側面下方が外気と比較して低温となるので、結露しやすい状態となる。
しかも、扉ユニット40の外側に常温空気のエアカーテンを形成することができるので、扉42の外側面に常温空気を常に当てることが可能となり、扉42の外側面における結露を防止することができる。
そして、下部扉保持部材51により受けた結露水は、傾斜面78に沿って下部ヒンジ部71に向かって流れ、下部ヒンジ部71の案内溝74により下フレーム46に落下される。下フレーム46に落下した結露水は、庫内側スリット80および庫外側スリット81を介して機械室のドレンパンに貯留される。
これによれば、立ち上げ部材85を設けるとともに、立ち上げ部材85にパッキン86を設け、扉42が閉じた状態で、庫内の冷気が、下部扉保持部材51に到達しないようしているので、金属からなる下部扉保持部材51が必要以上に冷却されてしまうことを防止することができる。その結果、下部扉保持部材51の冷却に起因する結露の発生を防止することができる。特に、下方に滞留しやすい冷気を遮蔽することで、扉42の下方における結露の防止に効果的である。
これによれば、扉ユニット40の陳列室15の内部側に、冷気吐出口30による冷気のエアカーテンが形成されることになり、扉ユニット40の外側に、常温空気吐出口34による常温空気によるエアカーテンを形成することができるので、扉42の外側面に常温空気を常に当てることが可能となり、扉42の外側面における結露を防止することができる。
これによれば、パッキン86を樹脂により構成することで、パッキン86と扉42とを密着させることができ、扉42が閉じた状態で、庫内の冷気を、下部扉保持部材51に到達しないように遮蔽することができる。
これによれば、送風ガイドにより、常温空気を扉の庫外側に案内することができるので、扉に効率よく常温空気を当てることができ、扉の結露を防止することができる。
10 断熱壁
11 側板
12 内側パネル
13 前面開口
14 底板
15 陳列室
18 冷気用ダクト
19 常温空気用ダクト
21 棚板
30 冷気吐出口
31 冷気吸込口
33 冷気用送風機
34 常温空気吐出口
35 常温空気吸込口
36 常温空気用送風機
37 送風ガイド
40 扉ユニット
41 フレーム
42 扉
43 ヒンジ機構
44 ステー
45 上フレーム
46 下フレーム
47 縦フレーム
50 上部扉保持部材
51 下部扉保持部材
70 下部ヒンジ部材
71 下部ヒンジ部
72 下部扉支持部
74 案内溝
77 水ガイド板
78 傾斜面
80 庫内側スリット
81 庫外側スリット
82 傾斜面
85 立ち上げ部材
86 パッキン
Claims (4)
- 断面形状略コ字状の断熱壁と、前記断熱壁の側面に取り付けられる側板と、前記断熱壁内に形成され前面開口を有する陳列室と、前記前面開口を開閉する扉を有する扉ユニットと、備えてなるショーケースにおいて、
前記扉ユニットの前記扉の下部を保持するとともに前記扉に付着した結露水を受ける下部扉保持部材と、前記扉を開閉自在に支持する下部ヒンジ部材と、を備え、
前記扉ユニットを支持する下フレームに立ち上げ部材を設け、前記立ち上げ部材は、前記扉が閉じた状態で、前記扉に当接するとともに前記下部扉保持部材より上方に位置する遮蔽部材を備えていることを特徴とするショーケース。 - 前記前面開口の上部前端に設けられ前記扉の庫内側に冷気を吐出する冷気吐出口と、前記前面開口の前記冷気吐出口より前方に設けられ前記扉の庫外側に常温空気を吐出する常温空気吐出口と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のショーケース。
- 前記遮蔽部材は、樹脂製のパッキンから構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショーケース。
- 前記常温空気吐出口の近傍には、常温空気を前記扉の庫外側に案内する送風ガイドが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のショーケース。
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