JP2017108648A - ペット介護用マット - Google Patents

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清文 井筒
Kiyobumi Izutsu
清文 井筒
晃浩 村上
Akihiro Murakami
晃浩 村上
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Abstract

【課題】老齢などによって寝たきりのペットが排泄してもペットの体が汚れにくく、褥瘡になりにくいペット介護用マットを提供する。
【解決手段】通気性及び透水性に優れた三次元網状構造体からなる弾性マット2と、前記弾性マット2が載置される防水シート3とで構成されるペット介護用マット1であって、前記弾性マットは前記三次元網状構造体の少なくとも一部をカバー23で覆わずに使用される。三次元網状構造体は、熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を溶融押出して連続線条体を形成し、ついでこの溶融状態の連象線条を曲がりくねらせてランダムループを形成し、隣接する線条相互を溶融状態で溶着させてなるものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、高齢や怪我、病気などで寝たきりとなっているペットの介護用マットに関するものである。
屋内でペットを飼う場合、ベッドの他に専用のトイレを設けてトイレで排泄するようにしつける。老齢などでペットが動けなくなると紙おむつを使用することもあるが、サイズがなかなか合わない、値段が高い、ペットが紙おむつの装着を嫌がる、飼い主の手間がかかるなどの問題点がある。さらに、ペットがほとんど寝たきりで動かない場合に紙おむつを使用すれば蒸れて膀胱炎になりやすい。
紙おむつを使用しない場合は、ペットシートを敷いたベッドにペットを寝かせたままの状態で排泄させることが行われている。この場合、ペットのお尻周りが糞尿で汚れないようお尻周りの毛をバリカンで短く刈っておくなど、衛生環境を悪化させないような工夫がされている。
ペットシートは尿を吸収・保持するが、尿を保持した状態で圧が加わると尿がしみ出る。それが寝たきりのペットの体に付くので衛生的に好ましくない。また、ペットシート取替えの費用と手間は問題として残る。
ペットシートからしみ出た尿によってペットが不衛生になるという問題点を解決するために、ペット用トイレの観点から、尿をトイレ内のシートに吸収させるのではなく、トイレ本体を透過させることが提案されている。特開2001−346472号公報には箱型容器の中に金網を設けたペット用トイレが記載されており、糞についても水道水などで網から下の容器に流せると記載されている。特開2003−235389号公報には受け皿(トイレ本体)の中に格子状基枠でできたトイレマットをを備えたペット用トイレが記載されている。特開2006−42786号公報にはトイレ本体内にパンチング状スノコを設けた犬のトイレ器具が記載されている。これら従来の技術は、尿を金網やスノコを透過させて下部の容器内に導く点が特徴で、ペットがペットシートに接触しないのでペットの体が尿で汚れにくい。
特開2001−346472号公報 特開2003−235389号公報 特開2006−42786号公報
上記従来の技術はトイレとしては尿がペットの体に付かないので好ましいが、金網やスノコが柔軟性に欠けるので、ペットをずっと寝かせておくと褥瘡になりやすく、ベッドには適さない。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、通気性及び透水性に優れた三次元網状構造体からなる弾性マットと、前記弾性マットが載置される防水シートとで構成されるペット介護用マットであって、前記弾性マットは前記三次元網状構造体の少なくとも一部をカバーで覆わずに使用されることを要旨とする。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記弾性マットが平面視略矩形であり、そのおよそ半分がカバーに覆われており、残りのおよそ半分はカバーに覆われていないことを要旨とする。請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記防水シートには吸水・保水性の層が設けられていることを要旨とする。
本発明のペット介護用マットによると、通気性及び透水性に優れた三次元網状構造体からなる弾性マットを用いたのでペットの褥瘡が防止できる。また、その少なくとも一部がカバーで覆われていないので、カバーで覆われていない部分にペットの下半身を載せれば排泄された糞尿は速やかに三次元網状構造体内部に侵入してペットの体が汚れにくい。三次元網状構造体が平面視略矩形であり、そのおよそ半分がカバーで覆われており、残りのおよそ半分はカバーに覆われていない場合は、ペットの上半身をカバー付きの部分に載せ、下半身をカバー無しの部分に載せることにより、糞尿はマット内部に侵入させて表面部が清潔に維持され、上半身は滑らかで柔らかい触感のカバーに触れるので褥瘡がなお一層褥瘡が防止できる。また、上半身の毛が三次元網状構造体に絡まない。防水シートに吸水・保水性の層が設けられた場合は、三次元網状構造体から流下する尿を完全に補足できるので周囲が汚れない。
本発明に係る実施例1のペット介護用マットを示す斜視図である。 図1の中央横断面図である。 本発明に係る実施例2のペット介護用マットを示す斜視図である。 図3の中央横断面図である。 本発明に係る実施例2のペット介護用マットにペットを載せた状態を示す斜視図である。
本発明のペット介護用マットは、通気性及び透水性に優れた三次元網状構造体からなる弾性マットと、弾性マットが載置される防水シートとで構成される。三次元網状構造体は、熱可塑性エラストマー又は熱可塑性樹脂を溶融押出して連続線条体を形成し、この連続線状体をループさせて線条体相互の接触部分を溶着して一体化した空隙率の高い高反発クッション体であり、体圧分散性に優れ、むれを低減し、寝返りが打ちやすく褥瘡を予防するのに好適なクッション体である。
図1は、本発明の実施例1に係るペット介護用マット1の斜視図であり、図2は図1の中央横断面図である。弾性マット2は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを溶融押出して連続線条体22を形成し、ついでこの溶融状態の連象線条体22を曲がりくねらせてランダムループを形成し、隣接する連続線条体22相互を溶融状態で溶着させてなる三次元網状構造体21からなる。寸法は厚さ40mm×600mm×900mmである。弾性マット2はカバーで覆われておらず、三次元網状構造体21が剥き出しになっている。
三次元網状構造体21は、大きなサイズのものを裁断して使用すると端面において連続線条体22が自由端となるので、圧縮された場合の永久変形(ヘタリ)が大きくなる。また連続線条体22の自由端が露出するのでペットPの毛が絡まりやすい。従って、三次元網状構造体21は製造したサイズのものをそのまま使用するか、大きなサイズの三次元網状構造体21を裁断したものを加熱プレス成形して端部を喰い切ることによって、端面に連続線条体22の自由端を出さない方が望ましい。
弾性マット2の下には防水シート3が敷かれている。防水シート3は表面層31がレーヨンとポリエステル混紡の不織布からなる吸水・保水性の層で、裏面層32は滑り止め加工の樹脂をラミネートした防水層であり、洗濯可能で繰り返し使用できるタイプを使用している。防水シート3は、弾性マット2から流下する尿で床が汚れないように弾性マット2よりサイズを大きくしてある。
実施例1に係るペット介護用マット1を使用する際は、まず、床に防水シート3を敷きその上に弾性マット2を置く。次に体の不自由なペットPを載せてベッドとして使用する。弾性マット2は空隙率が高く通気性に優れた三次元網状構造体21でできているのでペットPの褥瘡が予防される。三次元網状構造体21がクッション性に優れた高反発マットなのでペットPが寝返りしやすいことも褥瘡防止につながっている。
ペットPが排泄した場合、尿は空隙率の高い三次元網状構造体21内を透過し、防水シート3上に流下する。流下した尿は防水シート3の吸水・保水性の層に捕捉されるので床を汚すことはない。糞も三次元網状構造体21内に侵入するのでそのままにしておき、弾性マット2を取り替えた際に丸洗いする。弾性マット2上に水道水などを勢いよく放水すれば容易に洗うことができる。尿も糞も弾性マットの表面に滞留しないので、ペットPの体が汚れにくく、衛生的である。弾性マット2と防水シート3は、排泄の度に取り替えてもよいし、数回の排泄後に取り替えてもよい。
図3は、本発明の実施例2に係るペット介護用マット1の斜視図である。図4は図3の中央横断面図である。この実施例では、弾性マット2が三次元網状構造体21からなるのは実施例1と同じであるが、三次元網状構造体21のおよそ半分にカバー23を被せ、他のおよそ半分にはカバー23を被せていない点が異なる。
カバー23は伸縮性や通気性に優れたポリエステル製のものを使用しており、滑らかで柔らかく、肌触りの良い触感を有する。カバー23で覆われた部分にペットPの上半身を載せ、カバー23のない部分に下半身を載せる。この実施例で防水シート3は、透水性の不織布などの表面シート33と、滑り止めを効果のある非透水性の裏面シート35と、表面シート33と裏面シート35の間の吸水・保水性の中間層34とからなる使い捨てのタイプを使用している。防水シート3は使い捨てのペットシートを複数枚、端部を重ね合わせて使用ししてもよい。
実施例2に係るペット介護用マット1を使用する際は、まず、三次元網状構造体21にカバー23を被せて弾性マット2とする。カバー23は三次元網状構造体21のサイズのおよそ半分で、三次元網状構造体21の半分ほどがカバー23で覆われる。床に防水シート3を敷いてその上に弾性マット2を置く。ペットPの上半身側がカバー23で覆われた部分に、下半身側がカバー23のない部分に載るようにペットPを横たえる。ペットPが排泄した場合は、実施例1と同様糞尿が空隙率の高い三次元網状構造体21内に侵入するので、ペットPの体が汚れにくく衛生的である。三次元網状構造体21内に侵入した尿は、防水シート3の吸水・保水性の層に捕捉されるので床を汚すことはない。ペットPの上半身が三次元網状構造体21の滑らかで柔らかい触感のカバー23に触れるのでペットPの上半身は実施例1よりなお一層褥瘡が防止される。また、上半身の毛が三次元網状構造体21に絡まない。ペットPは体が不自由でほとんど動けないので、上半身がカバー23部分から外れたり、下半身がカバー23のない部分から外れることはない。
本実施例で使用した三次元網状構造体21の例として、東洋紡株式会社製の「ブレスエアー」(登録商標)や同様の構造ででさらに空隙率の高いものを用いることができる。
本発明のペット介護用マット1を使用する際は、ペットPのお尻周りの毛は短く刈っておくと、糞尿で汚れることが減るし、蒸しタオルなどで拭いて清潔に保つことができるので望ましい。
本発明は犬や猫などの他、四足動物のペットに適用できる。
1 ペット介護用マット
2 弾性マット
21 三次元網状構造体
22 連続線条体
23 カバー
3 防水シート
P ペット

Claims (3)

  1. 通気性及び透水性に優れた三次元網状構造体からなる弾性マットと、前記弾性マットが載置される防水シートとで構成されるペット介護用マットであって、前記弾性マットは前記三次元網状構造体の少なくとも一部をカバーで覆わずに使用されることを特徴とするペット介護用マット。
  2. 前記弾性マットが平面視略矩形であり、そのおよそ半分がカバーに覆われており、残りのおよそ半分はカバーに覆われていないことを特徴とする請求項1に記載のペット介護用マット。
  3. 前記防水シートには吸水・保水性の層が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペット介護用マット。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019216661A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 智美 辻本 ペット用トイレシーツおよび立体敷パッド

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