JP3052759U - 愛玩動物の汚物排泄用シートの滑り止め用ネットと汚物排泄トレー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚物排泄用シートのズレや滑りを防止でき
るようにした滑り止め用ネットを提供すること。 【解決手段】 上記の課題を解決し得る滑り止め用ネッ
トは、縦糸状体５と横糸状体６ａとで碁盤目状に形成し
たネット芯材７の各糸状体周囲に軟質樹脂で被覆して、
その表面を滑り止め面８Ａとしてなる軟質樹脂被覆層８
を一体形成してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、犬などの愛玩動物が糞などの汚物を排泄する際に使用される汚物排 泄トレーに関する。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

従来におけるこの種の汚物排泄トレーは、図６に示すように、トレー本体Ｔの 上面に吸水性の汚物排泄用シートＰを直接敷くようにしたものであるため、汚物 排泄用シートＰがトレー本体Ｔの上面で滑り易く、同図のように犬がトレー本体 Ｔに出入りする時などに汚物排泄用シートシートＰがトレー本体Ｔ上の定位置か らズレたり、滑り落ちたりすると言った問題があった。

【０００３】 本考案は、上記の課題に鑑み、愛玩動物の汚物排泄用シートのズレや滑りを防 止できるようにした汚物排泄用シートの滑り止め用ネットと汚物排泄トレーを提 供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１に係る愛玩動物の汚物排泄用シートの滑り止め用ネットは、縦糸状体 ５と横糸状体６ａとで碁盤目状に形成したネット芯材７の各糸状体周囲に軟質樹 脂で被覆して、その表面を滑り止め面８Ａとしてなる軟質樹脂被覆層８を一体形 成してなる構成からなるものである。

【０００５】 また請求項２に係る考案は、前記軟質樹脂被覆層８は、大小様々な隆起度の隆 起部分８ａ，８ｂが連なるようなデコボコ状に形成されている請求項１に記載の 構成からなるものである。

【０００６】 また請求項３に係る考案は、前記軟質樹脂被覆層８は、比較的に平坦面状に形 成されてなる請求項１に記載の構成からなるものである。

【０００７】 また請求項４に係る考案は、前記軟質樹脂被覆層８に抗菌材料が含侵されてな る請求項１記載の構成からなるものである。

【０００８】 また請求項５に係る考案は、前記軟質樹脂被覆層８に消臭材料が含侵されてな る請求項１記載の構成からなるものである。

【０００９】 また請求項６に係る汚物排泄トレーは、動物を収容し得る大きさのトレー本体 ２に前記滑り止め用ネット３を介して汚物排泄用シート４が敷設されてなる請求 項１記載の構成からなるものである。

【００１０】

【実施例】

図１は本考案に係る一実施形態の汚物排泄トレー１を示しており、この図にお いて２は、犬などの愛玩動物を収容し得る大きさに形成されたプラスチック製の トレー本体、３はこのトレー本体２の上面２ａに敷かれる滑り止め用ネットで、 図２にその平面図を示している。４は、この滑り止め用ネット３の上に載置され る吸水性の汚物排泄用シートである。図３は、トレー本体２上に配置された滑り 止め用ネット３及び汚物排泄用シート４の配置状態を示す縦断面図、図４は図３ の一部拡大断面図、図５は滑り止め用ネット３の一部拡大平面図である。

【００１１】 滑り止め用ネット３は、図４及び図５に示すように、多数本の縦糸状体５と２ 本一組の多数組みの横糸状体６ａ，６ａとを格子状に連結して形成したネット芯 材７の各糸状体５、６ａの周囲にエラストマー等の樹脂溶液（もしくは樹脂の溶 融液）からなるゴム状弾性樹脂等の軟質樹脂被覆層８を一体成形することによっ て形成されたものであり、各軟質樹脂被覆層８の表面は滑り止め面８Ａとして、 大小様々な隆起度の隆起部分８ａ，８ｂが連なるようなデコボコ状に形成されて いるか、被覆層８の表面全域が比較的に凹凸の少ない平坦面８ａ，８ｂに形成さ れている。

【００１２】 図５に破線で示すように、滑り止め用ネット３のネット芯材７を形成する各組 み２本の横糸状体６ａ，６ａは、隣合う２本の縦糸状体５、５のほぼ中間位置で 互いに１回ねじ合わせられた状態で、各縦糸状体５に対して互いに若干の間隔を おいて一体に連結され、それによって図示のように格子組みされたネット芯材７ を形成している。上記縦糸状体５及び横糸状体６ａはそれぞれ例えばナイロン繊 維によって形成されたものである。また、軟質樹脂被覆層８を形成するエラスト マーは、合成ゴムやポリエチレンなどからなる。

【００１３】 この滑り止め用ネット３の成形加工にあたっては、適当な成形槽内に液状にし たエラストマーを入れ、この液状エラストマーにネット芯材７を所要時間浸漬さ せた後、引き上げるようにすることによって、ネット芯材７の各糸状体５，６ａ 周囲に軟質樹脂被覆層８が被覆され、その表面が滑り抵抗ないし若干の粘着性を 有する滑り止め面Ａになった図３及び図５に示すような滑り止め用ネット３を形 成することができる。

【００１４】 前記汚物排泄用シート４としては、例えば紙オムツのような吸水紙が使用され る。また、トレー本体２としては、種々の形態のものを使用することができる。 尚、滑り止め用ネット３を形成する軟質樹脂被覆層８には、その製造途上でシリ カゲルや活性炭等の消臭剤や銀、銅、亜鉛、錫等の抗菌性金属成分を金属形態又 はイオン形態で被着させる抗菌剤を含侵させてもよい。前者の場合には、汚物の 臭いをできるだけ消す作用を有し、後者の場合には滑り止め用ネット３あるいは その上面側の汚物排泄用シート４に雑菌の発生をできるだけ防ぐ作用を有するこ とになる。

【００１５】 以上説明したような本考案の一実施形態である汚物排泄トレー１によれば、図 ３に示すように、トレー本体２の上面２ａに滑り止め用ネット３を敷き、このネ ット３の上に汚物排泄用シート４を載置するようになっているから、犬などの愛 玩動物がトレー本体２に出入りする時、あるいは汚物排泄用シート４上への汚物 排泄時に汚物排泄用シート４が定位置からズレ動いたり、滑り落ちたりするのを 防止して、汚物排泄用シート４をトレー本体２上の定位置に保持することができ る。

【００１６】 また、滑り止め用ネット３は、多数本の縦糸状体５と２本一組の多数組みの横 糸状体６ａ，６ａとを格子状に連結して形成したネット芯材７の各糸状体５、６ ａ，６ａの周囲にエラストマー等の軟質樹脂からなるゴム状弾性層等の軟質樹脂 被覆層８を一体成形することによって形成されたものであるから、軟質樹脂被覆 層８特有の粘着性によってその表面Ａは良好な滑り止め効果を発揮できると共に 、当該ネット３が汚れたときには簡単に水洗いできて何度でも使用することがで きる。

【００１７】 また、この滑り止め用ネット３の軟質樹脂被覆層８は、図４及び図５から分か るように、大小様々な隆起度の隆起部分８ａ，８ｂが連なるようなデコボコ状に 形成されているから、愛玩動物が汚物排泄用シート４上に座ったときに、ゴム状 弾性被覆層８がトレー本体上面２ａ及び汚物排泄用シート４に対して有効に密着 して、より一層良好な滑り止め効果を発揮することができる。勿論、軟質樹脂被 覆層８の表面Ａがその略全域にかけて平均的に平坦面に形成されていても、充分 な滑り止め効果を発揮することができる。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１に係る愛玩動物の汚物排泄用シートの滑り止め用ネットによれば、縦 糸状体と横糸状体とで碁盤目状に形成したネット芯材の各糸状体周囲に軟質樹脂 で被覆して、その表面を滑り止め面としてなる軟質樹脂被覆層を一体形成してな るため軟質樹脂被覆層特有の粘着性によって、その上面側に敷設される汚物排泄 用シートに対して良好な滑り止め効果を発揮できると共に、当該ネットが汚れた ときには簡単に水洗いできて何度でも使用することができる。

【００１９】 また請求項２に係る考案によれば、前記軟質樹脂被覆層は、大小様々な隆起度 の隆起部分が連なるようなデコボコ状に形成されているから、愛玩動物が汚物排 泄用シート上に座ったときに、軟質樹脂被覆層が汚物排泄用シートに対して有効 に密着して、より一層良好な滑り止め効果を発揮することができる。

【００２０】 また請求項３に係る考案によれば、前記軟質樹脂被覆層は、比較的に平坦面状 に形成されてなるため、軟質樹脂特有の滑り止め面が略前面にわたって、その上 面側の汚物排泄用シートに接触しているため、より一層該シートに対して良好な 滑る止め効果を発揮することができる。

【００２１】 また請求項４に係る考案によれば、前記軟質樹脂被覆層に抗菌材料が含侵され てなるため、滑り止め用ネットあるいはその上面側の汚物排泄用シートに雑菌の 発生をできるだけ防ぐ作用を有し、それだけ愛玩動物の病気の発生を防ぐことが でき、衛生的である。

【００２２】 また請求項５に係る考案によれば、前記軟質樹脂被覆層に消臭材料が含侵され てなるため、汚物の臭いをできるだけ消す作用を有し、それだけ快適に使用する ことができる。

【００２３】 また請求項６に係る考案によれば、愛玩動物を収容し得る大きさのトレー本体 に前記滑り止め用ネットを介して汚物排泄用シートが敷設されてなるため、愛玩 動物がトレー本体への出入り時や汚物排泄時に汚物排泄用シートが定位置からズ レ動いたり、滑り落ちることがなく、汚物排泄用シートをトレー本体上の定位置 に保持することができる。

【提出日】平成１０年５月２９日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 また請求項６に係る汚物排泄トレーは、動物を収容し得る大きさのトレー本体 ２に、縦糸状体５と横糸状体６ａとで碁盤目状に形成したネット芯材７の各糸状 体周囲に軟質樹脂で被覆して、その表面を滑り止め面８Ａとしてなる軟質樹脂被 覆層８を一体形成してなる 滑り止め用ネット３を介して汚物排泄用シート４が敷 設されてなる構成からなるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る汚物排泄トレーを示す外観斜視
図である。

【図２】 同汚物排泄トレーの滑り止め用ネットを示す
平面図である。

【図３】 トレー本体上に配置された滑り止め用ネット
及び汚物排泄用シートの配置状態を示す縦断面図であ
る。

【図４】 図３の矢印Ｘで示す部分の拡大図である。

【図５】 図２の矢印Ｙで示す部分の拡大図である。

【図６】 従来の汚物排泄トレーを説明する観斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ 汚物排泄トレー ２ トレー本体 ３ 滑り止め用ネット ４ 汚物排泄用シート ５ ネット芯材の縦糸状体 ６ａ ネット芯材の横糸状体 ７ ネット芯材 ８ 軟質樹脂被覆層 ８ａ，８ｂ 隆起部分や平坦面部分 Ａ 滑り止め面

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【手続補正書】

【提出日】平成１０年５月２９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項６

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦糸状体と横糸状体とで碁盤目状に形成
   したネット芯材の各糸状体周囲に軟質樹脂で被覆して、
   その表面を滑り止め面としてなる軟質樹脂被覆層を一体
   形成してなる愛玩動物の汚物排泄用シートの滑り止め用
   ネット。
2. 【請求項２】 前記軟質樹脂被覆層は、大小様々な隆起
   度の隆起部分が連なるようなデコボコ状に形成されてい
   る請求項１に記載の愛玩動物の汚物排泄用シートの滑り
   止め用ネット。
3. 【請求項３】 前記軟質樹脂被覆層は、比較的に平坦面
   状に形成されてなる請求項１に記載の愛玩動物の汚物排
   泄用シートの滑り止め用ネット。
4. 【請求項４】 前記軟質樹脂被覆層に抗菌材料が含侵さ
   れてなる請求項１記載の愛玩動物の汚物排泄用シートの
   滑り止め用ネット。
5. 【請求項５】 前記軟質樹脂被覆層に消臭材料が含侵さ
   れてなる請求項１記載の愛玩動物の汚物排泄用シートの
   滑り止め用ネット。
6. 【請求項６】 愛玩動物を収容し得る大きさのトレー本
   体に前記滑り止め用ネットを介して汚物排泄用シートが
   敷設されてなる請求項１記載の汚物排泄トレー。