JP2017108545A - ケーブル設置構造及びケーブル設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブルの束が崩れてケーブルが損傷し、またケーブルの束の崩れによって隣接する他のケーブルと絡まる虞のないケーブル設置構造及びケーブル設置方法を提供する。【解決手段】ケーブル設置構造は、ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物と、前記構造物の上方から延在するとともに先端が前記構造物に固定され、前記ワイヤに沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング部を有するケーブルと、前記ワイヤに沿って延在し、前記複数のリング部の各々を、周方向に沿った少なくとも2箇所において互いに連結するように設けられた屈曲自在な複数の紐部材と、を備えるように構成される。【選択図】 図1

Description

本開示は、ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物の上方から延在するとともに先端が構造物に固定されたケーブルを構造物に上に設置可能なケーブル設置構造及びケーブル設置方法に関する。
従来、配線用の電線やケーブル及びホース等の各種の線材を設置する方法には、例えば、線材をドーナツ状に巻回した状態に束ねて、段ボール箱状の線材収納筐に設置する方法がある(特許文献1参照)。このような線材の設置方法は、図7に示すように、ワイヤ繰出装置20から繰り出されるワイヤ21を介して昇降可能に吊り下げ支持された構造物30の上方から延在して、先端が構造物30に固定されるケーブル60を、構造物30上に設置する場合にも利用されている。
図7に示すワイヤ繰出装置20は、構造物30の上方に配設されたクレーン装置40のフック41に掛止支持されている。ワイヤ繰出装置20から繰り出されるワイヤ21は、鉛直方向下方へ延びて、ワイヤ21の先端部が構造物30に連結されている。構造物30上にはケーブル60の一端側の余剰部分3のケーブル60がドーナツ状に巻回した状態で載置されている。この余剰部分3のケーブル60は構造物30上に設けられた容器61内に収容されている。
この構造物30が所定の下方位置P2に配置された状態でワイヤ繰出装置20のワイヤ21が巻き上げられると、構造物30が上方へ移動するとともに、ケーブル60が余剰部分3のケーブル60上に積層される。一方、構造物30が所定の上方位置から下方位置P2側へ降下すると、構造物30上に積層されたケーブル60が延びた状態に戻る。
特開2002−370866号公報
このような構造物30の昇降動作が繰り返された場合、ドーナツ状に巻回された余剰部分3のケーブル60の束6が偏った状態となって二点鎖線で示すように崩れる虞が生じる。ケーブル60の束6が崩れると、構造物30上に設けられた容器61やその他の構造物にケーブル60が接触して損傷する虞が生じる。
また、複数の構造物が所定の下方位置P2において隣接して配置され、複数の構造物の夫々に対応するワイヤ繰出装置から繰り出されるケーブルの余剰部分が構造物上に載置される場合、一方側の余剰部分のケーブルの束が崩れると、この束に繋がって上方へ延びるケーブルが隣接する他のケーブル側に接近して絡まる虞が生じる。
本発明の少なくとも一つの実施形態は、このような従来技術の状況の基になされた発明であって、その目的とするところは、ケーブルの束が崩れてケーブルが損傷し、またケーブルの束の崩れによって隣接する他のケーブルと絡まる虞のないケーブル設置構造及びケーブル設置方法を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一つの実施形態にかかるケーブル設置構造は、
ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物と、
前記構造物の上方から延在するとともに先端が前記構造物に固定され、前記ワイヤに沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング部を有するケーブルと、
前記ワイヤに沿って延在し、前記複数のリング部の各々を、周方向に沿った少なくとも2箇所において互いに連結するように設けられた屈曲自在な複数の紐部材と、
を備えるように構成される。
上記(1)に記載のケーブル設置構造は、ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物と、構造物の上方から延在するとともに先端が構造物に固定され、ワイヤに沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング部を有するケーブルと、ワイヤに沿って延在し、複数のリング部の各々を、周方向に沿った少なくとも2箇所において互いに連結するように設けられた屈曲自在な複数の紐部材と、を備える。このため、構造物の下方への移動時には、複数のリング部は上下方向に所定間隔を有して配置されて、ケーブルは延びた状態となる。一方、構造物の上方への移動時には、複数のリング部のうち最も下方に位置するリング部の上部に他のリング部が順に積層されて束の状態になる。この積層された複数のリング部の束は、リング部同士が積層してなるので、安定した状態の束となる。このため、束が崩れてケーブルが損傷する虞を抑制することができる。また、上下方向に隣接するリング部間には周方向に沿った少なくとも2本の紐部材が連結されているので、リング部上に積層される他のリング部の位置ずれを抑えることができる。このため、束が崩れる虞を小さくすることができ、ケーブルが構造物の周囲に配設された構造物に接触して損傷する虞を無くすことができる。また、ケーブルが複数のリング部を有して構成されているので、このケーブルに対して他のケーブルが隣接して上下方向に延在するように配置されている場合、隣接するケーブル同士が干渉しても、リング部が他のケーブルのリング部や上下方向に伸びる部分に絡まって結ばれる虞を無くすことができる。また、ケーブルが延びた状態になると、構造物上のケーブルの束は小さくなるので、束が崩れてケーブルが損傷する虞をより抑制することができる。よって、ケーブルの束が崩れてケーブルが損傷し、また他のケーブルと絡まる虞のないケーブル設置構造を実現できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のケーブル設置構造において、
前記複数の紐部材は、前記リング部の周方向に沿って等間隔に設けられているように構成される。
上記(2)に記載の実施形態によれば、複数の紐部材は、リング部の周方向に沿って等間隔に設けられている。ケーブルが延びた状態時には、上下方向に隣接するリング部同士の姿勢を略同じようにすることができる。このため、構造物の上方への移動時に、積層される複数のリング部同士の径方向の位置ずれをより小さくすることができる。このため、複数のリング部が積層された束が崩れる虞をより低減することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載のケーブル設置構造において、
前記複数の紐部材は、前記リング部の中心から見て互いに反対側に設けられた一対の紐部材であるように構成される。
上記(3)に記載の実施形態によれば、複数の紐部材は、前記リング部の中心から見て互いに反対側に設けられた一対の紐部材であるので、複数のリング部の夫々は、ケーブルが吊り下げられた状態で、略水平方向に向いた姿勢になるとともに、上下方向に略同軸上に配置することができる。このため、構造物の上方への移動時に、積層される複数のリング部同士の径方向の位置ずれをより小さくすることができる。このため、複数のリング部が積層された束が崩れる虞をより低減することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)から(3)のいずれか1項に記載のケーブル設置構造において、
前記ワイヤは、前記複数のリング部の内側を通るように配置されている。
上記(4)に記載の実施形態によれば、ワイヤは、複数のリング部の内側を通るように配置されている。このため、構造物の昇降時にリング部が径方向にずれようとするとワイヤにリング部が接触してリング部のずれを抑える。このため、複数のリング部が積層された束が崩れる虞をより低減することができる。また、リング部はワイヤに沿って移動するので、ワイヤとケーブルの干渉が無くなり、構造物をスムースに昇降移動させることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)のいずれか1項に記載のケーブル設置構造において、
前記複数のリング部の夫々の外径は、略同一の大きさを有しているように構成される。
上記(5)に記載の実施形態によれば、複数のリング部の夫々の外径は、略同一の大きさを有しているので、構造物の上方への移動時に、複数のリング部同士が積層されると、外形が変形の小さい円柱状をしたケーブルの束を形成することができる。このため、積層されたケーブルの束はより安定した形状になり、ケーブルの束をより崩れにくくすることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)のいずれか1項に記載のケーブル設置構造において、
前記昇降構造物の上面には、前記ケーブルの余剰部分を収納するための内部空間を規定する収納部が上方に向かって延びるように設けられているように構成される。
上記(6)に記載の実施形態によれば、昇降構造物の上面には、ケーブルの余剰部分を収納するための内部空間を規定する収納部が上方に向かって延びている。このため、積層された複数のリング部は、積層時に径方向に位置ずれが生じる虞があるときに、収納部の内壁に接触して位置ずれを抑えることができる。このため、収納部内に、位置ずれが小さく積層された複数のリング部の束を形成することができる。また、積層された複数のリング部の束が崩れようとしても、収納部によって束の崩れを防止することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載のケーブル設置構造において、
前記収納部は、積層される複数のリング部材の外径よりも大きな内径を有して上方へ延びる筒状部を有して構成されている。
上記(7)に記載の実施形態によれば、記収納部は、積層される複数のリング部材の外径よりも大きな内径を有して上方へ延びる筒状部を有しているので、収納部内に積層されたリング部の束が収容されると、束の外周面と収納部の内壁面との間の隙間の大きさを束の周方向において略均一にすることができる。このため、積層された複数のリング部の束の崩れをよりし難くすることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載のケーブル設置構造において、
前記収納部は、前記構造物の上面のうち前記複数のリング部の径方向外側に前記ワイヤに沿って立設する少なくとも3つ以上の収納軸部から構成される。
上記(8)に記載の実施形態によれば、収納部は、構造物の上面のうち複数のリング部の径方向外側にワイヤに沿って立設する少なくとも3つ以上の収納軸部から構成されるので、少なくとも3つ以上の収納軸部の内側に積層された複数のリング部の束を収納した場合、束が崩れそうになると、束が収納軸部に接触して束の崩れを規制する。このため、束が崩れてケーブルが損傷する虞を防止することができる。また、収納軸部が束の崩れを防止する手段とすることで、束の崩れ防止手段の構成を簡易化することができる。
(9)本発明の少なくとも一つの実施形態にかかるケーブル設置方法は、
ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物の上方から延在するとともに先端が前記構造物に固定されて、前記ワイヤに沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング部を有するケーブルを、前記構造物上に設置するためのケーブル設置方法であって、
前記構造物の上方への移動時に、前記ケーブルの複数のリング部のうち最も下方に位置するリング部の上部に他のリング部が順に積層されて、リング部の束の状態となって前記ケーブルが前記構造物上に設置されるように構成される。
上記(9)に記載のケーブル設置方法は、構造物の上方への移動時に、ケーブルの複数のリング部のうち最も下方に位置するリング部の上部に他のリング部が順に積層されて、リング部の束の状態となってケーブルが構造物上に設置される。構造物の上方への移動時には、複数のリング部のうち最も下方に位置するリング部の上部に他のリング部が順に積層されて束の状態になる。この束は、リング部同士が積層してなるので、安定した状態の束となる。このため、束が崩れてケーブルが損傷する虞を抑制することができる。また、上下方向に隣接するリング部間には紐部材で連結されているので、リング部上に積層される他のリング部の位置ずれを抑えることができる。このため、束が崩れる虞を小さくすることができ、また、構造物の周囲に他の構造物が配設されている場合において、ケーブルが構造物に接触して損傷する虞を無くすことができる。また、ケーブルは複数のリング部を有して構成されているので、このケーブルに対して他のケーブルが隣接配置されている場合、隣接するケーブル同士が干渉しても、ケーブル同士が絡まって結ばれる虞を無くすことができる。よって、ケーブルの束が崩れてケーブルが損傷し、また他のケーブルと絡まる虞のないケーブル設置方法を実現できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)に記載のケーブル設置方法において、
前記構造物の上方への移動時には、前記構造物上に設けられた収納部内に、前記積層された複数の前記リング部の束を含むケーブルを設置するように構成される。
上記(10)に記載の実施形態によれば、構造物の上方への移動時には、構造物上に設けられた収納部内に、積層された複数のリング部の束を含むケーブルを設置する。このため、積層された複数のリング部は、積層時に径方向に位置ずれが生じる虞があるときに、収納部の内壁に接触して位置ずれを抑えることができる。このため、収納部内に、位置ずれが小さく積層された複数のリング部の束を形成することができる。また、積層された複数のリング部の束が崩れようとしても、収納部によって束の崩れを防止することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(9)に記載のケーブル設置方法において、
前記構造物の上方への移動時には、前記ケーブルの前記複数のリング部の夫々に挿通された前記ワイヤに沿って前記リング部が上方へ移動するように構成される。
上記(11)に記載の実施形態によれば、構造物の上方への移動時には、ケーブルの複数のリング部の夫々に挿通されたワイヤに沿ってリング部が上方へ移動する。このため、ケーブルの収納時にリング部が径方向にずれようとしたときに、ワイヤがリング部の径方向のずれを規制する。このため、積層されたリング部の束からのケーブルのはみ出しを抑えることができる。また、リング部はワイヤに沿って移動するので、ワイヤとケーブルの干渉が無く、構造物をスムースに昇降移動させることができる。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、ケーブルの束が崩れてケーブルが損傷し、またケーブルの束の崩れによって隣接する他のケーブルと絡まる虞のないケーブル設置構造及びケーブル設置方法を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるケーブル設置構造を備えてワイヤ繰出装置及び昇降構造物間に吊下状態で設けられたケーブルの側面図である。 ケーブル設置構造を備えるケーブルの製造方法を説明するための図であり、同図2(a)はケーブルにリング部を形成するための説明図であり、同図2(b)はリング部を備えるケーブルの概略構造図である。 リング部に紐部材を連結したケーブルの概略構造図である。 本発明の一実施形態にかかるケーブル設置構造を備えてワイヤ繰出装置によって構造物が上方位置にあるときのケーブルの側面図である。 本発明のケーブル設置構造を備えるケーブルが左右方向に隣接して配置された場合のケーブルの側面図である。 ケーブルの複数のリング部が積層された束を収納する収納部の平面図であり、同図(a)は収納部が筒状に形成された場合を示し、同図(b)は収納部が複数の収納軸部から構成される場合を示す。 従来のケーブル設置構造を説明するためのケーブルの側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
また、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態にかかるケーブル設置構造を備えてワイヤ繰出装置20及び構造物30間に吊下状態で設けられたケーブル1の側面図であり、図2は、ケーブル設置構造を備えるケーブル1の製造方法を説明するための図であり、図2(a)はケーブル1にリング部2を形成するための説明図であり、図2(b)はリング部2を備えるケーブル1の概略構造図であり、図3は、リング部2を備えるケーブル1の概略構造図であり、図4は、本発明の一実施形態にかかるケーブル設置構造を備えてワイヤ繰出装置20によって構造物30が上方位置P1にあるときのケーブル1の側面図であり、図7は、従来のケーブル設置構造を説明するためのケーブル60の側面図である。
本発明の一実施形態にかかるケーブル設置構造を有したケーブルは、特に限定されないが、例えば、測定装置等の電気機器に電力を供給するための電線ケーブルに適用される。
本実施形態のケーブル設置構造は、図1に示したように、ワイヤ21によって昇降可能に吊り下げ支持された構造物30と、構造物30の上方から延在するとともに先端が構造物30に固定され、ワイヤ21に沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング2部を有するケーブル1と、ワイヤ21に沿って延在し、複数のリング部2の各々を、周方向に沿った少なくとも2箇所において互いに連結するように設けられた屈曲自在な複数の紐部材5と、を備えるように構成される。
図示した実施形態では、ワイヤ21はワイヤ繰出装置20から繰り出される。ワイヤ繰出装置20は、クレーン装置40に設けられたフック41に掛止されて吊り下げ支持されている。ワイヤ繰出装置20は、ワイヤ21が巻回された図示しない回転胴部を回転可能に支持する本体部22を備える。ワイヤ繰出装置20は、本体部22の下部からワイヤ21を繰り出し及びワイヤ21を巻き上げ可能であるとともに、ワイヤ21に接続された構造物30が急激に落下しないようにワイヤ21の繰り出しを規制可能に構成されている。
本体部22から繰り出されるワイヤ21は、紐や針金などの細長い繊維または素線をさらに縒り合わせて屈曲可能である。ワイヤ21の先端部には、構造物30を吊り下げ支持可能な接続部21aが設けられている。
構造物30は、図示した実施形態では、外観が直方体状に形成された物である。構造物30の上面30aには、接続部21aが接続可能な掛止部30bが設けられている。構造物30の上面30aは平面状に形成されて、ケーブル1を載置可能である。なお、構造物30は、コンテナ、原子炉の炉内構造物等でもよい。
ケーブル1は、構造物30の上面30aにケーブル1の一端側が載置されてケーブル1の他端側がワイヤ繰出装置20の本体部22に環状に巻かれた状態で保持されている。ケーブル1は、配線用の電線に限るものではなく、ロープ及びホース等の各種の線材が含まれる。
ケーブル1は、図示した実施形態では、直線状に延びる直線部分4と環状に形成されたリング部2を有する余剰部分3とを有してなる。直線部分4はケーブル1の両端側に形成され、直線部分4の夫々の端部にはコネクタ7が接続されている。ここで、本願のケーブル1と比較対象とした従来のケーブル60について説明する。ケーブル60は、図7に示すように、構造物30が所定の下方位置P2に配置されるようにワイヤ21を繰り出すと、ケーブル60はワイヤ繰出装置20から構造物30までが略直線状に延び、ケーブル60の余った部分(余剰部分3)は、構造物30の上面30a上に巻回された状態で載置される。ワイヤ繰出装置20から構造物30までの距離hは、作業現場に応じて変わる。このため、ケーブル60は、異なる作業現場でも対応できるように長めのものが使用される。したがって、ケーブル60は、余剰部分3が存在する。この余剰部分3は、ドーナッツ状に積層された束6の状態であれば余剰部分3のケーブル60が他の構造物に接触する虞が少ないので、損傷する虞はない。しかしながら、束6が崩れると、余剰部分3のケーブル60が他の構造物に接触して損傷する虞が生じる。
一方、本願のケーブル1は、図示した実施形態では、図1に示すように、ケーブル1の余剰部分3には、ケーブル1の軸心方向に沿って所定間隔を有した形成された複数のリング部2が形成されている。リング部2は、図2(a)に示すように、円柱状の棒状部材10(例えば、マンドレル)にケーブル1の余剰部分3を巻きつけてケーブル1を環状に変形させた後に、図2(b)に示すように、棒状部材10から1巻き分の余剰部分3を外し、この外された環状の余剰部分3の接合部3aをクリップ等の固定部材11で固定してリング部2を形成する。そして、棒状部材10から1巻き分の余剰部分3を外して直線状に延ばした後に、さらに棒状部材10から1巻き分の余剰部分3を外し、この外された環状の余剰部分3の接合部3aを固定部材11で固定する。この作業を繰りかえして余剰部分3に複数のリング部2を形成する。このため、複数のリング部2の夫々は、同一の外径寸法を有した円環状に形成される。
図示した実施形態では、余剰部分3の側面視において、上下に隣接する一方のリング部2の固定部材11は、左右方向一方側に配設され、他方のリング部2の他方の固定部材11は、左右方向他方側に配設されている。このため、上下に隣接するリング部2間を繋ぐ直線状に延びるケーブル1の余剰部分3'は、下方に向かってジグザグ状に延びる。
そして、図3に示すように、複数の紐部材5は、リング部2の周方向に沿って等間隔に設けられている。そして、複数の紐部材5は、リング部2の中心から見て互いに反対側に設けられた一対の紐部材である。図示した実施形態では、上下に隣接するリング部2の左右方向一方側端部間及び左右方向他方側端部間に紐部材5が連結されている。紐部材5は連結部材12を介してリング部2に連結されている。紐部材5は屈曲自在な材料で形成されている。このため、複数のリング部2の夫々は、ケーブル1が吊り下げられた状態において、略水平方向に向いた姿勢になるとともに、上下方向に略同軸上に配置される。また、上下に隣接するリング部2間の距離xは一定である。
図6(a)は、筒状に形成された収納部14の平面図を示す。構造物30の上面30aには、図1及び図6(a)に示すように、ケーブル1の余剰部分3を収納するための内部空間14aを規定する収納部14が上方に向かって延びるように設けられている。図示した実施形態では、収納部14は、積層された複数のリング部2の束6の外径dよりも大きな内径Aを有して上方へ延びる筒状部14bを有して形成されている。
このように構成されたケーブル設置構造の複数のリング部2には、ワイヤ21が、複数のリング部2の内側を通るように配置されている。このため、構造物30の昇降時にリング部2が径方向にずると、ワイヤ21にリング部2が接触してリング部2のずれを抑える。このため、複数のリング部2が積層された束6が崩れる虞をより低減することができる。また、リング部2はワイヤ21に沿って移動するので、ワイヤ21とケーブル1の干渉が無くなり、構造物30をスムースに昇降移動させることができる。
このように構成されたケーブル設置構造において、構造物30が所定の上方位置P1に移動する場合には、図4に示すように、ケーブル1の余剰部分3が縮まった状態となって、複数のリング部2のうち最も下方に位置するリング部2の上部に他のリング部2が順に積層された束6の状態になる。このリング部2の束6は、同一形状のリング部2同士が積層してなるので、安定した状態の束6となる。このため、束6が崩れてケーブル1が損傷する虞を抑制することができる。また、上下方向に隣接するリング部2間には2本の紐部材5で連結されているので、リング部2の姿勢を略水平状態にすることができる。このため、リング部2上に積層される他のリング部2の位置ずれが抑えられ、束6が崩れる虞を小さくすることができる。従って、ケーブル1が構造物30の周囲に配設された構造物に接触して損傷する虞を無くすことができる。
一方、構造物30が所定の下方位置P2に移動する場合、図5に示すように、ケーブル1の余剰部分3は延びた状態となる。そして、余剰部分3の複数のリング部2は上下方向に所定間隔を有して配置される。このため、このケーブル1に対して他のケーブル1'が隣接配置されている場合、隣接するケーブル1、1'同士が干渉しても、略水平方向に向いたリング部2同士が干渉するので、絡まって結ばれる虞はない。
また、構造物30が所定の下方位置P2に移動すると、余剰部分3の複数のリング部2はワイヤ繰出装置20に近接した上方位置P1まで延びるので、構造物30上に載置される余剰部分3のリング部2の束6'を小さくすることができる。このため、この束6'が崩れてケーブル1が損傷する虞をより抑えることができる。
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、本発明のケーブル設置構造の収納部14が円筒状に形成された場合を例に説明したが、本発明のケーブル設置構造はこれに限定されるものではない。本発明のケーブル設置構造の収納部14'は、構造物30の上面30aのうち複数のリング部2の径方向外側にワイヤ21に沿って立設する少なくとも3つ以上の収納軸部15から構成される。図示した実施形態では、図6(b)に示すように、積層される複数のリング部2の束6の径方向外側の周方向に所定間隔を有して構造物30の上面30aに3つの収納軸部15を配設して構成されている。
この場合、収納軸部15は、円柱状に形成されるとともに、周方向に隣接する他の収納軸部との間で約120°の角度θを有した位置に配設されている。3つの収納軸部15と複数のリング部2の束6のとの間の隙間tは束6を収容可能であるとともに、崩れそうになる束6を規制可能な大きさを有している。また、収納軸15部の長さは、複数のリング部2の全てが積層されて形成される束6の高さよりも高い長さを有している。なお、収納軸部15は、円形状の他、正方形状、長方形状、多角形状、及びこれらを組み合わせた形状等でもよい。また、収納軸部15は、積層される複数のリング部の周方向に4つ以上に配設されてもよい。
1、60 ケーブル
2 リング部
3 余剰部分
3a 接合部
4 直線部分
5 紐部材
6 束
7 コネクタ
10 棒状部材
11 固定部材
12 連結部材
14 収納部
14a 内部空間
14b 筒状部
15 収納軸部
20 ワイヤ繰出装置
21 ワイヤ
21a 接続部
22 本体部
30 構造物
30a 上面
30b 掛止部
40 クレーン装置
41 フック
P1 上方位置
P2 下方位置

Claims (11)

  1. ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物と、
    前記構造物の上方から延在するとともに先端が前記構造物に固定され、前記ワイヤに沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング部を有するケーブルと、
    前記ワイヤに沿って延在し、前記複数のリング部の各々を、周方向に沿った少なくとも2箇所において互いに連結するように設けられた屈曲自在な複数の紐部材と、
    を備えることを特徴とするケーブル設置構造。
  2. 前記複数の紐部材は、前記リング部の周方向に沿って等間隔に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル設置構造。
  3. 前記複数の紐部材は、前記リング部の中心から見て互いに反対側に設けられた一対の紐部材である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル設置構造。
  4. 前記ワイヤは、前記複数のリング部の内側を通るように配置されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のケーブル設置構造。
  5. 前記複数のリング部の夫々の外径は、略同一の大きさを有している
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のケーブル設置構造。
  6. 前記構造物の上面には、前記ケーブルの余剰部分を収納するための内部空間を規定する収納部が上方に向かって延びるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のケーブル設置構造。
  7. 前記収納部は、前記複数のリング部の外径より大きな内径を有する筒状部から構成される
    ことを特徴とする請求項6に記載のケーブル設置構造。
  8. 前記収納部は、前記構造物の上面のうち前記複数のリング部の径方向外側に前記ワイヤに沿って立設する少なくとも3つ以上の収納軸部から構成される
    ことを特徴とする請求項6に記載のケーブル設置構造。
  9. ワイヤによって昇降可能に吊り下げ支持された構造物の上方から延在するとともに先端が前記構造物に固定されて、前記ワイヤに沿って所定間隔毎に円形状に湾曲形成された複数のリング部を有するケーブルを、前記構造物上に設置するためのケーブル設置方法であって、
    前記構造物の上方への移動時に、前記ケーブルの複数のリング部のうち最も下方に位置するリング部の上部に他のリング部が順に積層されて、リング部の束の状態となって前記ケーブルが前記構造物上に設置される
    ことを特徴とするケーブル設置方法。
  10. 前記構造物の上方への移動時には、前記構造物上に設けられた収納部内に、積層された複数の前記リング部の束を含むケーブルを設置する
    ことを特徴とする請求項9に記載のケーブル設置方法。
  11. 前記構造物の上方への移動時には、前記ケーブルの前記複数のリング部の夫々に挿通された前記ワイヤに沿って前記リング部が上方へ移動する
    ことを特徴とする請求項9に記載のケーブル設置方法。
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