図1は、実施形態にかかる制御方法の例を示す図である。図1の例では、ネットワークN1とネットワークN2がWAN(Wide Area Network)5を介して接続されており、ネットワークN1はインターネット6に接続されている。ネットワークN1には、制御装置30とルータ3(3a、3b)が含まれている。ネットワークN1には、オプションとして、制御装置30以外の通信装置4(4a、4b)が含まれていても良い。ネットワークN1、N2の形成にSDNが使用される場合、制御装置30は、SDNコントローラとして動作できるものとする。
ネットワークN2は、ルータ3cとアクセスポイント20を含む。アクセスポイント20は、初期状態では、第1の識別子を用いて通信を行っており、第1の識別子を使用して通信を要求していない端末にはアクセスを許可しないように設定されているものとする。また、端末15は、アクセスポイント20で使用されている第1の識別子を保持していないものとする。このため、初期状態では、アクセスポイント20は端末15から通信の確立を要求されても、端末15に対して通信を許可しない。
手順P1に示すように、制御装置30は、災害情報発報装置10と通信する。災害が発生した場合や災害に対する警戒が呼び掛けられる場合、災害情報発報装置10は、制御装置30に災害に関する情報を通知する。
手順P2において、制御装置30は、アクセスポイントの災害設定を行うための制御プログラムを用いて、災害に関する情報を特定すると共に、災害設定の対象となるアクセスポイント20を特定する。ここで、災害設定が適用されたアクセスポイント20では、不特定のユーザとの間で、第1の識別子とは異なる第2の識別子を用いて通信が行われるものとする。制御装置30は、災害設定を適用する対象のアクセスポイント20を特定すると、災害設定の適用可否を確認する情報を、ユーザインタフェースに出力することにより、特定したアクセスポイント20をオペレータに通知する。ユーザインタフェースとして、例えば、ディスプレイなどの表示デバイスが使用されうる。
その後、手順P3において、制御装置30は、入力装置などを介して、オペレータから災害設定の適用を要求する情報を取得したと判定すると、災害設定の対象となるアクセスポイント20を設定するための指示を送出する。ここで、制御装置30で動作する制御プログラムにより、アクセスポイント20の設定処理が行われてもよい。また、制御プログラムとは異なるプログラムにより、SDNコントローラとしての動作が実現される場合、制御プログラムによって実行されるアプリケーションのAPI(Application Programming Interface)に、アクセスポイント20の設定の要求が出力される。この場合、SDNコントローラに設定の要求が入力され、SDNコントローラとして動作するプログラムがアクセスポイント20の設定処理を行う。
アクセスポイント20では、手順P3で受信した指示に基づいて、第2の識別子を用いた通信を行うことができるように設定が行われたとする。また、第2の識別子は、端末15が予め保持している情報であるか、災害の発生に伴って、端末15が取得可能な情報であるものとする。
手順P4において、端末15は、第2の識別子を用いてアクセスポイント20に通信の確立を要求する。この時点では、すでにアクセスポイント20は第2の識別子を用いた通信を行うように設定されているので、端末15は、アクセスポイント20を介した通信が可能である。このため、端末15のユーザは、アクセスポイント20を介して、ネットワークN1中の装置やインターネット6中の装置などと通信できる。図1は、端末15がインターネット6中の装置と通信する場合を示している。
このように、実施形態にかかる制御プログラムを用いると、オペレータは、災害情報に基づいて開放することが推奨されるアクセスポイント20の提示を制御装置30から受けることができる。さらに、提示されたアクセスポイント20を開放するための変更要求を制御装置30に入力すると、提示された1つ以上のアクセスポイント20を開放するための処理を制御装置30が行う。従って、設定を変更するアクセスポイントの選択や設定の変更が簡便になる。
<装置構成>
図2は、制御装置30の構成の例を示す。制御装置30は、通信部31、検知処理部40、災害情報判断部50、記憶部60、ユーザインタフェース70を備える。通信部31は送信部32と受信部33を有する。検知処理部40は抽出部41、特定部42、振分部43を有する。災害情報判断部50は、出力処理部52と制御部54を有し、オプションとして、さらにタイマ53を有する。記憶部60は、制御対象装置テーブル61、災害情報テーブル62、通知先テーブル63を記憶し、さらに、適宜、検知処理部40や災害情報判断部50の処理に用いられる情報を記憶する。図2の例では、制御装置30は、ユーザインタフェース70として、表示デバイス71と入力装置73を備えている場合を示しているが、制御装置30は、任意の種類の出力装置と入力装置を任意の数だけ備えることができる。
受信部33は、他の装置からパケットを受信し、受信したパケットを振分部43に出力する。送信部32は、他の装置にパケットを送信する。振分部43は、受信部33から入力されたパケットから、災害情報を含むパケットを選択し、抽出部41に出力する。なお、振分部43は、災害情報を含むパケットの選択方法を予め記憶しているものとする。抽出部41は、入力されたパケットから災害情報を取得し、災害情報から、発生した災害の災害種別、災害の規模、災害の発生場所などの情報を抽出する。特定部42は、発生した災害の災害種別、災害の規模、災害の発生場所などの情報を用いて、開放の対象となるアクセスポイント20を特定する。出力処理部52は、特定部42が特定したアクセスポイント20の情報を表示デバイス71に出力する。また、出力処理部52は、通知先テーブル63に記録されている通知先に、特定されたアクセスポイント20の情報を通知するための処理も行う。
制御部54は、入力装置73や振分部43を介してアクセスポイント20の開放の要求を取得すると、特定されているアクセスポイント20を開放するための処理を行う。また、制御部54は、出力処理部52での処理が行われてからタイマ53のカウント値が所定の閾値を超えた場合も、アクセスポイント20の開放のための処理を行うように設定されてもよい。
制御対象装置テーブル61は、制御装置30が制御するアクセスポイント20の情報が含まれている。災害情報テーブル62は、アクセスポイント20を開放する災害種別や規模などの情報が記録されている。制御対象装置テーブル61、災害情報テーブル62、通知先テーブル63の例は後述する。
図3は、制御装置30のハードウェア構成の例を示す。制御装置30は、プロセッサ101、メモリ102、入力装置73、出力装置104、バス105、ネットワークインタフェース109を備える。制御装置30は、さらに、記憶装置106、可搬記憶媒体駆動装置107の1つ以上を有していても良い。プロセッサ101は、Central Processing Unit(CPU)を含む任意の処理回路であり、メモリ102や記憶装置106に記憶されたプログラムを実行することができる。プロセッサ101は、検知処理部40と災害情報判断部50を実現する。メモリ102は、記憶部60として動作する。また、ネットワークインタフェース109は、通信部31として動作する。バス105は、プロセッサ101、メモリ102、入力装置73、出力装置104、ネットワークインタフェース109を、相互にデータの送受信が可能になるように接続する。
入力装置73は、キーボードやマウスなど、情報の入力に使用される任意の装置であり、出力装置104は、ディスプレイを含む表示デバイス71など、データの出力に使用される任意の装置である。可搬記憶媒体駆動装置107は、メモリ102や記憶装置106のデータを可搬記憶媒体108に出力することができ、また、可搬記憶媒体108からプログラムやデータ等を読み出すことができる。ここで、可搬記憶媒体108は、Compact Disc Recordable(CD−R)やDigital Versatile Disk Recordable(DVD−R)を含む、持ち運びが可能な任意の記憶媒体とすることができる。
<第1の実施形態>
以下、災害情報の通知前に各アクセスポイント20で使用される第1の識別子が、災害の発生前に各アクセスポイント20に設定されているSSID(Service Set Identifier)である場合を例として説明する。災害情報の通知後の設定で使用される第2の識別子は、災害による無料開放に起因する通信で使用されるSSIDであるものとする。第2の識別子は、アクセスポイント20の無料開放に使用されるSSIDとしてガイドラインで推奨されている災害用統一SSID(00000JAPAN)であってもよく、また、その他のSSIDであってもよい。また、以下の説明では、災害情報の通知による設定変更が行われた後の設定のことを「災害設定」と記載することがある。つまり、災害設定は、第2の識別子を用いた通信が可能な設定である。さらに、以下では、アクセスポイント20の開放のための設定を適用することを、「災害設定を適用する」と記載することがある。
図4は、ネットワークの例を示す。図4の例では、ネットワークN1〜N3がWAN5を介して接続されているが、WAN5を介してネットワークN1と接続されるネットワークの数は任意である。ネットワークN1は図1中のネットワークN1と同様である。ネットワークN2はルータ3cとアクセスポイント20aを含み、ネットワークN3は、ルータ3dとアクセスポイント20bを含む。なお、各アクセスポイント20(20a、20b)は、いずれも、初期状態では、第1の識別子として使用される第1のSSIDを保持していない端末にはアクセスを許可しないように設定されているものとする。また、端末15aと15bのいずれも、第1のSSIDを保持していないものとする。このため、初期状態において、端末15aのユーザがネットワークN2でアクセスポイント20aにアクセスしようとしても、通信を拒否される。同様に、端末15bのユーザがネットワークN3でアクセスポイント20bにアクセスしようとしても、通信することができない。
図4の手順P11に示すように、災害が発生した場合や災害に対する警戒が呼び掛けられる場合、制御装置30は、災害情報発報装置10から災害情報を取得する。なお、災害情報は、災害情報発報装置10が自発的に災害情報を制御装置30に送信するpush型と、制御装置30からの要求に応じて災害情報発報装置10が災害情報を通知するpull型のいずれで通知されてもよいものとする。制御装置30の受信部33は、災害情報発報装置10から送信された災害情報を含むパケットを振分部43に出力する。
図5は、制御装置30の動作の例を示すフローチャートである。ステップS1において、振分部43は、入力されたパケットから災害情報を含むパケットを選択し、選択したパケットを抽出部41に出力する。ここで、災害情報発報装置10は、気象庁防災サーバ、全国瞬時警報システム(J−Alert)の送信元の装置、災害情報を通知する民間システムのサーバなどである。振分部43は、災害情報発報装置10として動作する装置に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレス、災害情報が掲載されたWebページの情報、メールの送信元などの情報を記憶している。そこで、振分部43は、記憶しているアドレスなどの情報を用いて、災害情報を含むパケットを選択した上で、選択したパケットを抽出部41に出力する。抽出部41は、入力されたパケットから災害情報を取得する。
ステップS2において、抽出部41は、災害情報から、災害種別、災害の規模、災害の発生場所を抽出する。なお、災害に対する警戒レベルが災害情報として通知された場合、抽出部41は、災害の規模の代わりに災害の警戒レベルを表す情報を抽出する。抽出部41は、災害情報に含まれている災害種別と規模または警戒レベルの組み合わせが、災害情報テーブル62に含まれている場合、災害情報が発生している地域などに設置されたアクセスポイント20に災害設定が適用されると判定する。
なお、災害情報の設定や通知形式によっては、災害種別として警戒レベルを示す情報を含む種類が設定されても良い。例えば、通知される災害情報中の災害種別として警報や注意報が設定され得る。このように、災害情報中の災害種別として警戒レベルを含む種類が設定されている場合、抽出部41は、災害種別をキーとして災害情報テーブル62を検索することにより、アクセスポイント20への災害設定の適用が行われるかを判定できる。
図6は、災害情報テーブル62の例である。災害情報テーブル62は、アクセスポイント20の開放を行うケースの各々について、災害情報の通知元、災害種別、災害レベルが記録されている。「災害レベル」は、発生した災害については災害の規模、未発生だが警戒対象の災害については警戒のレベルを示す値である。図6の例では、気象庁の防災サーバから震度5強の地震の発生、津波警報の発令、気象現象に対する警報の発令のいずれかがあると、アクセスポイント20の開放を行うように設定されている。さらに、図6に示す災害情報テーブル62が使用される場合、J−Alertから震度5強以上の地震の発生、気象などに対する警報の発令が通知された場合も、アクセスポイント20が開放されうる。なお、気象庁や消防庁などの国家機関からの情報以外の情報に基づいてアクセスポイント20が開放されても良い。図6に示す災害情報テーブル62の例では、国家機関以外に、民間会社が災害情報を通知するために送信するメール(災害情報メール)によって、震度5強以上の地震の発生が通知された場合に、アクセスポイント20を開放できるように設定されている。
例えば、制御装置30が災害情報発報装置10として動作している気象庁防災サーバから津波警報を受信したとする。すると、抽出部41は、図6の災害情報テーブル62を参照することにより、災害情報が発生している地域のアクセスポイント20への災害設定が行われると判定する。そこで、抽出部41は、特定部42に、災害設定の対象となるアクセスポイント20の特定を要求する。
なお、図6の例では、J−Alertから通知される地震以外の災害に対する災害情報中の災害種別は、警戒レベルを特定できる情報である。例えば、J−Alertから通知される地震以外の災害では災害種別として警報が通知されうる。このため、災害情報テーブル62には、J−Alertから通知される地震以外の災害では通知される災害種別として、警報が登録され、災害レベルには無効値が設定されている。従って、抽出部41は、J−Alertから地震以外の災害が通知された場合、災害種別を用いて、アクセスポイント20が開放設定に設定されるかを判定する。
図5のステップS3において、特定部42は、災害種別、災害レベル、災害の発生場所の組み合わせをキーとして、制御対象装置テーブル61を参照することにより、災害設定を行うアクセスポイント20を特定する。さらに、特定部42は、災害設定で使用されるSSID(第2のSSID)を特定しても良い。なお、第2のSSIDは、災害設定において不特定の端末15との間の通信に使用される識別子である。
図7は、制御対象装置テーブル61の例を示す。制御対象装置テーブル61は、アクセスポイント20ごとに、アクセスポイント20に割り当てられた装置IPアドレス、開放条件、設置場所による判定条件を含む。開放条件は、災害種別と災害レベルの組み合わせである。設置場所による判定条件は、装置設置場所と、装置の設置場所の隣接エリアの設定情報を含む。アクセスポイント20は、開放条件に合致する災害に関する災害情報が、装置設置場所か隣接エリアに指定された範囲内に対して通知されると、災害設定の対象となる。装置設置場所や隣接エリアは、緯度と経度を用いて設定されても良く、また、地名や地図情報を用いて設定されてもよい。例えば、192.168.0.1のIPアドレスが割り当てられているアクセスポイント20は、震度5強以上の地震が東経139度45分57.9秒、北緯35度40分53.0秒から緯度または経度が10分以内のエリアで発生すると、災害設定の適用対象となる。一方、192.168.0.2のIPアドレスが割り当てられているアクセスポイント20は多摩地方に設置されており、多摩地方と多摩地方の周辺地域に設定されているエリアのいずれかに対する津波警報が出ると、災害設定の適用対象になる。なお、設置場所や隣接エリアが地名や地図情報を用いて設定される場合、制御装置30は、記憶部60に地図情報も保持している。また、制御装置30は、周辺地域の設定情報も地図情報とともに保持しているものとする。例えば、多摩地方の周辺として、東京23区東部、東京23区西部、神奈川県東部が設定されているとする。この場合、東京23区東部、東京23区西部、神奈川県東部のいずれかに対する津波警報が出ると、IPアドレス=192.168.0.2のアクセスポイント20は、災害設定の適用対象となる。
特定部42は、災害設定の適用対象となるアクセスポイント20を識別する情報を、リストに記録する。このとき、特定部42は、災害設定で使用される第2のSSIDもリストに併記しても良い。
図5のステップS4において、出力処理部52は、リストに含まれているアクセスポイント20をオペレータに提示するために、リストの情報を表示デバイス71に出力する。なお、これらの処理の際に、出力処理部52は、災害設定の適用対象となるアクセスポイント20の情報と共に第2のSSIDを、表示デバイス71に出力しても良い。また、出力処理部52は、予め登録されている通知先となっているメールアドレスに宛てた通知メールを作成し、送信部32を介して通知メールを送信してもよい。
図8は、通知先テーブル63の例を示す。通知先テーブル63には、制御装置30のオペレータなどが使用しているメールアドレスが登録されているものとする。出力処理部52は、通知先テーブル63に登録されているアドレスに、特定したアクセスポイント20のリストを通知する通知メールを生成する。
制御装置30のオペレータは、アクセスポイント20に災害設定を行う場合、制御装置30に対して、災害設定の要求を入力する。入力装置73を用いた災害設定の要求の入力方法は任意である。例えば、オペレータは、災害設定の要求として、あらかじめ決定されているコマンドを入力してもよい。災害設定の対象となるアクセスポイント20のリストとともに、災害設定を行うかの確認用のボタンが表示デバイス71に表示される場合、オペレータは入力装置73を用いて、確認用のボタンを押し下す操作を行うことにより、災害設定を要求できる。オペレータは、使用する端末で、制御装置30から災害設定の対象のアクセスポイント20を通知するリストを含む通知メールを受信した場合、災害設定を指示するメールを制御装置30に返信する。
図5のステップS5において、制御装置30の制御部54は、オペレータからの変更要求を取得したかを判定する。制御部54は、入力装置73から入力された情報や、振分部43を介して受信した受信メールを取得する。ここで、振分部43は、受信部33から入力されたパケットのうち、通知先テーブル63に含まれているアドレスから送信されたメールの情報を含むパケットを、制御部54に出力するものとする。このため、制御部54は、振分部43から入力されたパケットを用いて、オペレータから送信されたメールの内容の解析を行うことができる。制御部54は、オペレータからの変更要求を取得するまで待機する(ステップS5でNo)。制御部54は、オペレータからの変更要求を取得すると、選択したアクセスポイント20の設定を変更するための制御を行う(ステップS5でYes、ステップS6)。
例えば、ステップS4において、図4に示すアクセスポイント20a、20bの情報が災害設定を適用するアクセスポイントとして、表示デバイス71に表示されたとする。また、オペレータは、アクセスポイント20aと20bに災害設定を適用するために、制御装置30に変更要求を入力したとする。制御装置30の制御部54は、変更要求が入力されたと判定すると、アクセスポイント20aと20bに、設定変更の要求と、設定の変更後の通信に使用する第2のSSIDを通知する(図4の手順P12、P13)。
アクセスポイント20aは、手順P12で受信した設定変更の要求に基づき、第2のSSIDを用いた不特定の端末15からの通信を許可するように設定を変更する。アクセスポイント20bも、手順P13で受信した設定変更の要求に基づき、同様に設定を変更する。なお、制御装置30は、適宜、ネットワークN1からアクセスポイント20aまたはアクセスポイント20bに至る経路上のルータ3等の設定も変更する。
このため、災害の発生によって設定が変更された後では、端末15bは、第2のSSIDを用いて、アクセスポイント20bにアクセスできる。また、端末15bは、アクセスポイント20bを介して、ネットワークN1中の装置やインターネット6中の装置とも通信できる(手順P14)。なお、端末15aもアクセスポイント20aを介して、端末15bと同様にインターネット6中の装置などにアクセスできる。
このように、実施形態にかかる制御装置30を用いると、オペレータは、災害情報に基づいて開放することが推奨されるアクセスポイント20の提示を制御装置30から受けることができる。さらに、提示されたアクセスポイント20を開放するための変更要求を制御装置30に入力すると、提示された1つ以上のアクセスポイント20を開放するための処理が、制御装置30により自律的に行われる。従って、オペレータは、設定を変更するアクセスポイントの選択や設定変更を簡便に行うことができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、制御装置30に対して、所定期間内に変更要求が無い場合、災害設定を行わない旨の要求を受け取らなければ、強制的にアクセスポイント20を開放するように設定する場合について説明する。災害設定の対象となるアクセスポイント20のリストの生成方法や、出力処理部52が行う出力処理、通知先テーブル63中の通信先への通信処理は、第1の実施形態と同様である。
図9は、災害設定を行う方法の例を説明するシーケンス図である。制御装置30の出力処理部52は、アクセスポイント(AP)20の開放条件に合致した旨の通知データを生成する(ステップS11)。出力処理部52は、表示デバイス71に、開放条件に合致したアクセスポイント20のリストとともに、承認ボタンを表示させる(ステップS12)。さらに、出力処理部52は、通知先テーブル63に記録されている通信先に、アクセスポイント20の開放条件合致を通知するメールを送信する(ステップS13)。ステップS12、S13の処理の後、制御部54は、予め決められた一定時間が経過するまで、ループ端L1とL2で挟まれた処理を行う。なお、ステップS13の処理が行われた時刻からの経過時間は、タイマ53によって計測される。
一方、メールサーバは、ステップS13で受信したメール(通知メール)を、宛先に送信する(ステップS14)。宛先の端末では、オペレータは、通知メールを受信し、通知メールに対する返信として、制御装置30に対する指示を含む指示メールを生成したとする。オペレータの処理により、指示メールがメールサーバに送信されると、メールサーバは、指示メールを受信する(ステップS15)。メールサーバは、指示メールを制御装置30に転送する(ステップS16)。
制御装置30の制御部54は、振分部43を介してメールを受信すると、受信メールを解析する(ステップS17)。受信メールがアクセスポイント20の開放の実施をしないことを指示している場合、制御部54は処理を終了する(ステップS18で「未実施」)。受信メールから指示の内容を特定できない場合や、受信メールに指示が含まれていない場合、制御部54は、処理を行わずに待機する(ステップS18で「指示なし」)。受信メールがアクセスポイント20の開放を実施することを指示している場合、制御部54は、開放条件に合致したアクセスポイント20を災害設定に設定するための処理を行う(ステップS18で「実施」、ステップS24)。
次に、入力装置73を介した指示が行われる場合について述べる。表示デバイス71は、アクセスポイント20の開放確認画面として、ステップS12で入力されたデータと承認指示や実施中止の指示に使用されるボタンを表示する(ステップS19)。オペレータは表示デバイス71の表示を確認することにより、開放条件に合致したアクセスポイント20があることを認識する。オペレータは、入力装置73を用いて、承認ボタンまたは、実施中止のボタンを選択する。このオペレータの処理により、入力装置73は、選択されたボタンに対応付けられた情報を、制御部54に出力する(ステップS20、S21)。
制御部54は、入力された指示を取得する(ステップS22)。アクセスポイント20の開放の実施をしないことが指示された場合、制御部54は処理を終了する(ステップS23で「未実施」)。指示の内容を特定できない場合や、無効な入力が行われた場合、制御部54は、処理を行わずに待機する(ステップS23で「指示なし」)。アクセスポイント20の開放を実施することが指示された場合、制御部54は、開放条件に合致したアクセスポイント20を災害設定に設定するための処理を行う(ステップS23で「実施」、ステップS24)。さらに、制御部54は、ステップS13の処理から一定の時間が経過すると、ステップS18かステップS23で実施中止が指示されていない場合、開放条件に合致したアクセスポイント20を災害設定に設定するための処理を行う(ステップS24)。
なお、図9では、図示の都合上、ステップS14〜S18の処理の後に、ステップS19〜S23の処理が行われるように記載しているが、ステップS14〜S18の処理とステップS19〜S23の処理の順序は逆でも良い。また、ステップS14〜S18の処理とステップS19〜S23の処理が並行して行われてもよいものとする。さらに、制御装置30は、指示メールを受信せず、入力装置73を介した指示の入力も検出できない場合でも、ステップS13の処理が終わった後で、一定の時間が経過すると、ループ端L1とL2で挟まれたループ処理を終了する。すなわち、制御装置30は、指示メールを受信せず、入力装置73を介した指示の入力も検出できない場合でも、災害設定が行われるアクセスポイント20の出力処理の後、所定の時間が経過すると、アクセスポイント20を災害設定に設定できる。
また、ステップS12とステップS13の処理の順序も、互いに変更され得る。さらに、ステップS12とS13が並行して行われても良い。ステップS12の処理がステップS13の処理よりも後に行われる場合、タイマ53は、ステップS12の処理を行った時刻からの経過時間を計測し、制御部54は、経過時間が一定の期間を超えると、災害設定の適用のための処理を行う。
このように、第2の実施形態では、制御装置30は、所定期間内に変更要求が無い場合、災害設定を行わない旨の要求を受け取らなければ、強制的にアクセスポイント20を開放する。このため、災害による被害が甚大であるなどの理由により、オペレータが変更要求を制御装置30に入力できない場合でも、アクセスポイント20の開放を行うことができる。
<第3の実施形態>
次に、災害情報によって通知される災害の規模や災害の警戒レベルに応じて、重みづけを行い、重みづけの結果、アクセスポイント20に災害設定を適用するかを判定する場合について説明する。
図10は、第3の実施形態で使用される制御装置80の構成の例を示す図である。制御装置80は、通信部31、検知処理部40、記憶部60、ユーザインタフェース70、災害情報判断部81を備える。なお、制御装置80中の通信部31、検知処理部40、記憶部60、ユーザインタフェース70で行われる処理は、制御装置30と同様である。災害情報判断部81は、重み決定部82、出力処理部83、タイマ53、制御部54を有する。
重み決定部82は、災害情報の信頼性と災害レベルを用いて重みを決定する。重みは、災害情報の提供元が通知する情報の信頼性と、災害情報で通知された災害の規模または災害の警戒レベルとを用いて、災害情報を評価する際の指標値である。従って、あるアクセスポイント20の重みの値が大きいほど、そのアクセスポイント20が災害設定に変更されることが望ましいことを示す。出力処理部83は、開放条件と設置位置による判定条件に基づいて特定されたアクセスポイント20のうち、重みが所定の閾値以上のアクセスポイント20についての情報を表示デバイス71などに出力する。タイマ53、制御部54の処理は、第1または第2の実施形態と同様である。
図11は、アクセスポイント20の特定方法の例を説明するシーケンス図である。なお、図11では、災害の発生が通知された場合を例として説明するが、災害に対する警戒が災害情報として通知される場合も、同様の処理が行われる。災害が発生すると、災害情報発報装置10から制御装置80に災害の発生が通知される(ステップS31、S32)。制御装置80の抽出部41は、通知された災害情報を解析して、災害種別、災害の規模、災害の発生場所を抽出し、重み決定部82は、アクセスポイント20ごとの重みを決定する(ステップS33)。重みの決定方法の詳細については後述する。特定部42は、災害種別と災害レベルの組み合わせが災害情報テーブル62に記録されているかによって、アクセスポイント20の開放を行う災害が発生しているかを判定する(ステップS34)。災害種別と災害レベルの組み合わせが災害情報テーブル62に含まれていない場合、制御装置80は、アクセスポイント20を災害設定に変更しないと判定して、処理を終了する(ステップS34でNo)。一方、災害種別と災害レベルの組み合わせが災害情報テーブル62に含まれている場合、特定部42は、アクセスポイント20ごとに、開放条件と設置場所の情報を用いて、災害設定を行う対象となるかを判定する(ステップS34でYes、ステップS35)。いずれのアクセスポイント20も災害設定を適用する対象として特定しない場合、特定部42は、処理を終了する(ステップS35で「無し」)。一方、災害設定により無線開放を行う対象であるアクセスポイント20を1つ以上特定すると、特定部42は、特定されたアクセスポイント20のリスト(無線開放要求機器リスト)を生成する(ステップS35で「有り」、ステップS36)。特定部42は、無線開放要求機器リストを出力処理部83に出力する。
図12は、第3の実施形態で使用される災害情報テーブル62の例を示す図である。災害情報テーブル62には、アクセスポイント20に災害設定を行う可能性があるケースごとに、災害情報の通知元、災害種別、災害レベル、重み付けが記録されている。ここで重み付けは、アクセスポイント20の重みの決定の際に用いられ、災害情報の通知元、災害種別、災害レベルの組み合わせに応じて決定されている。例えば、気象庁の防災サーバから震度5強の地震の発生が通知された場合、重みとして100が使用されるが、気象庁の防災サーバから震度4の地震の発生が通知された場合に使用される重みは50である。同様に、津波や他の気象現象に対する警報が発生された場合の重みは、同じ種類の現象に対する注意報が出されたときの重みよりも大きな値である。また、図6を参照しながら説明したように、災害種別として、災害に対する警戒レベルを含む値が設定されている場合、災害情報テーブル62では、災害レベルとして無効値が設定され得る。この場合、重みは、災害情報の通知元と災害種別に応じて設定されている。なお、図12に示す重み付けの値は一例であり、重み付けに使用される値は、実装に応じて変更され得る。
図13は、重みの決定方法の例を説明するフローチャートである。抽出部41は、振分部43を介して取得したパケットを用いて、災害情報を取得する(ステップS41)。抽出部41は、災害情報の提供元、災害種別、災害レベルの組み合わせを抽出する(ステップS42)。なお、発生していない災害の警戒に使用される災害情報を取得した場合、抽出部41は、災害の規模の代わりに、注意報と警報のいずれが発令されているかなど、予測される災害の警戒レベルを特定して、得られた情報を重み決定部82に出力する。
ステップS43において、重み決定部82は、災害情報テーブル62を用いて、災害情報の提供元、災害種別、災害レベルの組み合わせに対応付けられた重み(w)を取得する。例えば、震度5強以上の地震の発生が、災害情報発報装置10として動作している気象庁防災サーバから通知された場合、重み決定部82は、災害情報テーブル62(図12)を用いて、災害情報に対応付けられた重みを100に決定する。
図14は、第3の実施形態で使用される制御対象装置テーブル61の例を示す図である。制御対象装置テーブル61は、アクセスポイント20ごとに、装置IPアドレス、開放条件、設置場所による判定条件、及び、重み付け状況を含む。以下、適宜、図14を参照しながら、重みの設定処理について説明する。
図13のステップS44において、重み決定部82は、取得した災害情報は、同じ災害種別の災害情報の取得から所定期間中に取得しているかを判定する。同じ災害種別の災害情報の取得から所定期間中に処理対象の災害情報を取得していない場合、重み決定部82は、災害情報で通知された災害に関する情報を、これまで取得していないと判定する(ステップS44でNo)。このため、重み決定部82は、制御対象装置テーブル61において、災害種別と災害の発生場所の条件が災害情報と合致したアクセスポイント20に対する重みを、取得した重みに設定する(ステップS47)。なお、災害の発生場所がアクセスポイント20の設置場所か隣接エリアとして特定される領域内である場合、重み決定部82は、災害の発生場所の条件が災害情報と合致したと判定する。
例えば、制御装置80が震度5強以上の地震が東経139度45分57.9秒、北緯35度40分53.0秒から緯度または経度が10分以内のエリアで発生したことを通知する災害情報を、気象庁防災サーバから取得したとする。この場合、取得した災害情報に対する重みは100である。さらに、この災害情報を取得する前の所定期間中には、地震についての災害情報は制御装置80に通知されていないとする。すると、重み決定部82は、IPアドレス=192.168.0.1のアクセスポイント20に対する重みを、図14に示すように100に設定する。
一方、同じ災害種別の災害情報の取得から所定期間中に処理対象の災害情報を取得している場合、重み決定部82は、既に災害情報を取得している災害と同じ災害に関する情報を取得したと判定する(ステップS44でYes)。そこで、重み決定部82は、制御対象装置テーブル61において、災害種別と設置場所の条件が合致したアクセスポイント20に対応付けられている重み(wset)を取得する(ステップS45)。重み決定部82は、処理対象の災害情報についてステップS43で取得した重みwと、災害情報の対象となっているアクセスポイント20に既に対応付けられている重みwsetの大きさを比較する(ステップS46)。処理対象の災害情報について得られた重みwの方が、アクセスポイント20に対応付けられている重みwsetよりも大きい場合、重み決定部82は、アクセスポイント20に対応付けられた重みをwに更新する(ステップS46でYes、ステップS47)。一方、処理対象の災害情報について得られた重みwが、アクセスポイント20に対応付けられている重みwset以下の場合、重み決定部82は処理を終了する(ステップS46でNo)。
例えば、図14に示すようにIPアドレス=192.168.0.1のアクセスポイント20に対する重みが100に設定されているとする。さらに、災害情報メールにより、IPアドレス=192.168.0.1のアクセスポイントの設置位置に、震度5強の地震があったことが制御装置80に通知されたとする。すると、重み決定部82は、情報の送信元が災害情報メールであることと、通知された情報が震度5強の地震であることから、災害情報テーブル62を用いて、処理対象の災害情報に対する重みは50であると判定する。さらに、重み決定部82は、処理対象の災害情報から得た重みwが50であるのに対し、災害情報の条件に該当するアクセスポイント20に対して設定されている重みwsetが100であることを特定する。すると、重み決定部82は、IPアドレス=192.168.0.1のアクセスポイントについての重みを変更せずに処理を終了する。
一方、多摩地方の周辺地域に対して津波注意報が気象庁防災サーバから発令された場合、制御装置80がこれまでに津波に関する情報を受信していなければ、ステップS44とステップS47を参照しながら説明したように、処理が行われる。このため、IPアドレス=192.168.0.2のアクセスポイント20に対する重みは、図14に示すように50に設定される。その後、多摩地方の周辺地域に対して津波警報が気象庁防災サーバから発令されたとする。すると、重み決定部82は、処理対象の災害情報に対する重み(w)が100であるので、IPアドレス=192.168.0.2のアクセスポイント20に対する重みを50(wset)から100(w)に更新する。
図15は、判定処理の例を説明するシーケンス図である。図11を参照しながら説明した手順により、特定部42で特定されたアクセスポイント20のリスト(無線開放要求機器リスト)が生成されたとする。特定部42は、生成した無線開放要求機器リストを出力処理部83に出力する(ステップS51)。すると、出力処理部83は、ループ端L11とL12で挟まれた繰り返しループ(機器リストループ)の処理を、無線開放要求機器リストに含まれているアクセスポイント20の各々について行う。出力処理部83は、処理対象のアクセスポイント20に対応付けられている重みが閾値以上であるかを判定する(ステップS52)。処理対象のアクセスポイント20に対応付けられている重みが閾値以上である場合、出力処理部83は、そのアクセスポイント20の情報を、無線開放対象機器リストに追加する(ステップS52でYes、ステップS53)。処理対象のアクセスポイント20に対応付けられている重みが閾値未満の場合、処理対象のアクセスポイント20を変更してステップS52以降の処理を行う(ステップS52でNo)。出力処理部83は、無線開放要求機器リスト中の全てのアクセスポイント20に注目した場合、機器リストループでの処理を終了する。出力処理部83は、無線開放対象機器リストに登録されているアクセスポイント20があるかを判定する(ステップS54)。無線開放対象機器リストにアクセスポイント20が1つも登録されていない場合、出力処理部83は、処理を終了する(ステップS54で「無し」)。一方、無線開放対象機器リストにいずれかのアクセスポイント20が登録されている場合、出力処理部83は、無線開放対象機器リスト中のアクセスポイント20が災害設定の対象であると判定する(ステップS54で「有り」)。そこで、出力処理部83は、無線開放対象機器リスト中のアクセスポイント20について、災害設定の対象となるアクセスポイント20である旨の情報の出力処理を行う(ステップS55)。ステップS55において出力処理部83が行う出力処理は、第1および第2の実施形態での出力処理部52の処理と同様である。出力処理の後に行われる処理は、図5のステップS5、S6を参照しながら説明した処理であっても良く、また、第2の実施形態で図9を参照しながら説明した処理であっても良い。
以上のように、第3の実施形態では、災害情報の送信元と災害の規模に対応付けられた重みを用いて、災害設定の対象にするかを判定している。このため、多数のアクセスポイント20に対する情報が発生した場合も、信頼性の高い情報源からの災害情報に基づいて災害設定が要求されているアクセスポイント20を優先的に、設定の変更対象とすることができる。また、信頼性の低い情報源から誤った災害情報が通知された場合でも、信頼性の低い情報源に対応付けられた重みの値が小さいため、誤作動が起こりにくい。
<その他>
なお、実施形態は上記に限られるものではなく、様々に変形可能である。例えば、制御対象装置テーブル61、災害情報テーブル62、通知先テーブル63の例は一例であり、実装に応じて、各テーブルに含まれる情報要素は変更され得る。
また、ネットワーク中の装置の配置も実装に応じて変更され得る。図1や図4では、災害情報発報装置10がインターネット6に含まれていない場合を例として図示したが、災害情報発報装置10は、インターネット6やWAN5に含まれていても良い。端末15は、災害設定後のアクセスポイント20を介して、災害情報発報装置10や他の通信装置と通信できる。また、図1や図4では、パケットを転送する装置としてルータ3が図示されているが、各ネットワークに含まれる転送装置はルータ3に限られず、スイッチが含まれていても良い。さらに、ネットワークN1中の通信装置4は、サーバやプロキシサーバなどを含む任意の装置である。
以上の説明では、理解しやすくするために、各アクセスポイント20に対して、災害設定を適用する条件が1つ設定されている場合を例として説明したが、1つのアクセスポイント20に災害設定を適用する条件の数は任意である。災害設定を行う条件として複数の条件が設定されているアクセスポイント20では、設定されている条件のうちのいずれか1つ以上に該当すると、災害設定の対象となる。
図5において、特定部42が第2のSSIDを特定する場合を例として説明したが、第2のSSIDがアクセスポイント20間で共通の値に統一されている場合、第2のSSIDの特定は行われなくても良い。同様に、予め災害設定に使用される第2のSSIDが決められている場合、出力処理部52や出力処理部83は、特定されたアクセスポイント20の通知の際に、第2のSSIDの情報を出力しなくても良い。
災害設定が適用されている場合、個々のアクセスポイント20において、第1のSSIDを用いた通信に使用される帯域と第2のSSIDを用いた通信に使用される帯域の設定は、実装に応じて任意に行われる。すなわち、災害設定が適用されている場合であっても、第1のSSIDを用いた通信を継続しつつ、第2のSSIDを用いた通信が行われても良い。
さらに、第2の実施形態を変形して、所定の時間中にオペレータからアクセスポイント20を災害設定に設定することが要求されていない場合、災害設定を行うための処理事態を終了するように設定しても良い。このように変形すると、誤った災害情報に起因してアクセスポイント20が災害設定に変更される恐れを小さくすることができる。