JP2017107093A - 振れ補正制御装置および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】適用フィルタを切り替えることで状況に適した手ぶれ補正を行うとともに、適用フィルタの切替時にも高精度の手ぶれ補正を行う。
【解決手段】構成が異なる複数のフィルタ82−1〜82−nを通して、振れ検出センサ81からの角速度信号をフィルタ処理する。各フィルタ82−1〜82−nからの信号を積分部83−1〜83−nにおいて積分し角度信号を算出する。露出時間などフィルタの選択に関わる情報に基づき、第1スイッチ84を切り替えて、適正なフィルタを通した角度信号から制御目標値を算出する。算出された制御目標値により手ぶれ補正機構80を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】構成が異なる複数のフィルタ82−1〜82−nを通して、振れ検出センサ81からの角速度信号をフィルタ処理する。各フィルタ82−1〜82−nからの信号を積分部83−1〜83−nにおいて積分し角度信号を算出する。露出時間などフィルタの選択に関わる情報に基づき、第1スイッチ84を切り替えて、適正なフィルタを通した角度信号から制御目標値を算出する。算出された制御目標値により手ぶれ補正機構80を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ジャイロ信号に対するフィルタの変更が可能な手ぶれ補正機能付きの撮像装置に関する。
手ぶれ補正機能を備えたカメラでは、ジャイロ信号を積分して手ぶれ量に対応する信号を取得している。しかし手ぶれ補正機構の機械的な可動範囲には限界があるため、移動体撮影時など、カメラがパンニングされるとパンニングに応答して補正位置が可動範囲限界に達してしまい、実際の手ぶれは適正に補正されない。このような問題に対しては、カットオフ周波数の異なる複数のハイパスフィルタを用意し、補正量の大きさと関係のある露光時間に応じて適用されるハイパスフィルタを切り替える構成が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、フィルタの動作が安定するまでには一定の時間が必要なため、フィルタ切替直後においては、フィルタが不安定であり、高精度な手ぶれ補正を行うことはできない。
本発明は、適用フィルタを切り替えることで状況に適した手ぶれ補正を行うとともに、適用フィルタの切替時にも高精度の手ぶれ補正を行うことを課題とする。
本発明の振れ補正制御装置は、構成が異なる複数のフィルタを通して振れ信号を演算し、制御目標値を算出する複数の制御目標値算出手段と、複数の制御目標値算出手段によって算出された制御目標値をそれぞれ保持する制御目標値保持手段と、フィルタの選択に関わる情報に基づき、複数の制御目標値算出手段の中の1つを選択する選択手段とを備えることを特徴としている。
選択手段は、例えば焦点距離、動画またはライブビュー中かどうか、フィルタのリセットからの経過時間、撮像装置の電源が入ってからの経過時間、あるいはパンニングの振れが検出されてからの経過時間によって制御目標値算出手段を選択する。また複数ある制御目標値演算手段のうち、不必要と判断されるフィルタの演算は中止してもよい。
本発明の撮像装置は、上記振れ補正制御装置と、上記制御目標値に従って振れ補正を行う振れ補正手段とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、適用フィルタを切り替えることで状況に適した手ぶれ補正を行うとともに、適用フィルタの切替時にも高精度の手ぶれ補正を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態である撮像装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の撮像装置10は、例えばデジタルカメラである。デジタルカメラ10にはカメラ全体を制御するCPU18が設けられる。電源スイッチSWMAINは、デジタルカメラ10の表面に設けられた電源ボタン(図示せず)の操作によりオン・オフが制御される。電源スイッチSWMAINがオン状態になると、電池14からCPU18に電力が供給され、デジタルカメラ10が作動する。
測光スイッチSWSはデジタルカメラ10の表面にあるシャッターボタン(図示せず)が半押しされるとオン状態になる。測光スイッチSWSがオン状態になると、CPU18は測光処理および測距処理を実行する。すなわち、CPU18は、測光装置11からの入力に基づいて露光値を演算し、この露光値に基づき撮影に必要となる絞り値、シャッタースピード、および撮像素子20の露光時間を演算する。ここで、CPU18は、ボタン操作によってユーザが選択した露光時間を設定することも可能である。
また、CPU18は、測距装置12からの入力に基づいて撮影レンズ16の駆動量を演算し、フォーカス駆動回路21に制御信号を出力する。その結果、フォーカス駆動回路21から撮影レンズ16へ駆動信号が出力される。
レリーズスイッチSWRはシャッターボタンが全押しされるとオン状態になる。レリーズスイッチSWRがオン状態になると、測光処理で算出した絞り値に応じて絞り駆動機構およびシャッター(いずれも図示せず)の駆動量がCPU18により演算される。そして、演算結果に基づいてCPU18から絞り駆動回路22およびシャッター駆動回路23へ制御信号が出力される。
さらに、絞り駆動回路22から駆動信号が絞り駆動機構(図示せず)へ出力され、それにより絞り駆動機構が駆動される。絞り駆動機構が駆動されるとその動きは絞り(図示せず)に伝達され、絞りの開口径が所定の大きさに定められる。また、シャッター駆動回路23から駆動信号がシャッターへ出力され、それによりシャッターが所定時間開放される。以上の制御により撮影レンズ16を通過した光が撮像素子20の受光面に入射する。
上述の電荷蓄積時間に基づいて撮像素子駆動回路24へ制御信号が出力され、撮像素子駆動回路24から撮像素子20へ駆動信号が出力される。撮像素子20は、受光領域に結像された被写体の光学像を光電変換し、アナログ画像信号を出力する。アナログ画像信号はA/D変換回路25でデジタル画像信号へ変換され、CPU18へ入力される。
デジタル画像信号には、CPU18の制御に基づいて所定の画像処理が施される。DRAM30には、画像処理の過程において画像データが一時的に格納される。所定の画像処理が施された画像データは、カメラ本体の背面に設けられたモニタ(LCD)31に表示される。EEPROM32には、カメラを動かすための各種プログラム等が格納されている。また、被写体の光量が不十分なときは、CPUからフラッシュ回路33へ駆動信号が出力され、フラッシュ光が供給される。
また、デジタルカメラ10は、手ぶれ補正機構(振れ補正手段)80を備える。本実施形態において手ぶれ補正機構80は、撮像素子20を移動することで手ぶれを相殺するものであり、例えばデジタルカメラ10のレンズが向けられた方向に対するヨー角速度、ピッチ角速度などをジャイロセンサで検出する。各ジャイロセンサは、振れ検出センサ(振れ検出手段)81に設けられ、例えば角速度信号などのジャイロセンサからの信号(振れ信号)は、周波数特性の構成パターンが異なる所定の数(n個)のフィルタ82−1、…、82−nを通してそれぞれ演算される。各フィルタ82−1、…、82−n(構成パターン1〜n)で濾波された信号は、各々積分部83−1、…、83−nにおいて積分され角度信号が算出される。
第1スイッチ(選択手段)84は、CPU18の指令に基づき、n個の積分部83−1、…、83−nの間において切り替え可能であり、何れかを択一的に選択する。CPU18は、設定されている撮像素子20の露光時間や、焦点距離、フィルタリセットから何秒経過したか、動画撮影中かなどの適正フィルタ選択に関わる情報に基づき第1スイッチ84を切り替える。
また本実施形態のデジタルカメラ10は、手ぶれ補正機能をオフにする際に用いられる端子85を備える。第2スイッチ86は、手ぶれ補正(防振)がオン状態で第1スイッチ84に接続され、防振がオフ状態で端子85に接続される。すなわち、手ぶれ補正機能がオン状態のときには、第1スイッチ84から、積分部83−1、…、83−nの何れかの角度信号に基づく制御目標値が手ぶれ補正機構80に入力され、オフ状態のときは、端子85からの角度変位0に対応する信号に基づく制御目標値が手ぶれ補正機構80に入力される。手ぶれ補正機構80は、これらの信号に基づき、撮像素子20を移動させ、手ぶれに発生する像ぶれを相殺する。
なお、図1のフィルタ82−1〜82−nや積分部83−1〜83−n、第1、第2スイッチ84、86等は、例えばDSP内の処理をブロック化して表したものであり、これらは各ジャイロセンサからの信号に対して各々用意される。また、制御目標値もそれぞれ補正対象となる軸分用意される。
図2は、本実施形態の手ぶれ補正処理の動作を説明するフローチャートである。なお本処理は、カメラの電源がオンされている間、繰り返し実行される。
まずステップS201、S202、S203では、各フィルタ82−1〜82−nの構成パターン1〜nに基づいて、それぞれの制御目標値を算出しメモリ(不図示)に保持する(なお、このときフィルタ処理に用いられる各フィルタ内のデータも随時メモリに保持される)。ステップS204では、手ぶれ補正機能がオンの状態で、例えばシャッターボタンが操作されて防振動作開始の要求があったか否かが判定される。防振動作開始要求があった場合、処理はステップS211に進み、無い場合にはステップS205へ進む。
ステップS205では、防振動作の停止要求があったか否か判定される。停止要求が合った場合、処理はステップS210へ進み、停止要求が無い場合はステップS206へ進む。ステップS206では、防振動作中か否かが判定される。防振動作中ではない場合、処理はステップS201へ戻る。
一方、防振動作中であると判定された場合、処理はステップS207へ進む。ステップS207では、フィルタ(構成パターン)の変更要求があるか否かが判定され、変更要求があった場合、処理はステップS208へ進み、無い場合は直ちにステップS209へと進む。
ステップS208において、防振動作中にフィルタの変更要求があったと判断された場合は、第1スイッチ84により、フィルタが要求されたフィルタ変更され、ステップS209へと進む(なお、防振オフの場合は、第2スイッチ86が端子85に切り替えられる(ステップS212))。ステップS209では、ステップS208で選択されたフィルタで濾波された信号から計算される制御目標値、あるいは後述するステップS212で端子85が第2スイッチ86により選択され、角度変位0に対応する信号から計算される制御目標値に対して、手ぶれ補正機構80が駆動される。ステップS209が終了すると、処理はステップS201へと戻る。
ステップS205において、防振動作停止要求があったと判定されたときには、ステップS210において防振動作を停止させ、必要ならば手ぶれ補正機構80を初期位置に戻すなどの初期化処理を行う。ステップS210終了後、処理はステップS201へ戻る。
また、ステップS204において防振動作開始要求があったと判定されると、ステップS211で防振動作が有効であるか否かが判定される。例えば三脚の装着が検知された場合や、メニューで手ぶれ補正機能がオフされているときなどは、防振動作が無効になっている。無効と判定された場合は、ステップS212において、第2スイッチ86を端子85に切り替え、制御目標値を角度変位0に対応させた後、ステップS201へ戻る。有効であると判定された場合には、ステップS213において、現況における防振動作に最適なフィルタを決定し、第1スイッチ34により、決定されたフィルタ(構成パターン)を適用する処理が選択される。その後、ステップS214において、手ぶれ補正機構80における防振動作が開始され、処理は上述したステップS206へと進む。
なお、本実施形態では、異なるフィルタ全てに対し信号出力が計算されているが、途中で計算する必要がない(使用される可能性がない)と判断されたフィルタに対する計算せずに処理時間を短縮してもよい。例えば、フィルタリセット後何秒経過したかなどの判断で、フィルタリセット後1秒経過後にはフィルタリセット1秒未満しか使わないフィルタは計算する必要がない。
次に、デジタルカメラ10を起動して、シャッターボタンを押して撮影をするときの幾つか条件下での処理の具体的な流れを図2のフローチャートを参照して説明する。
デジタルカメラ10の電源スイッチSWMAINがオン状態とされカメラが起動されると図2のフローが開始される。光学ファインダーを使用しての撮影では、一般的にレリーズシーケンスに突入するまで防振動作は開始されない。レリーズシーケンスが開始される前の状態では、ステップS201→S202→S203→S204→S205→S206→S201→…の順で処理がループ状に繰り返される。
シャッターボタンが押され、レリーズスイッチSWRがオンされると、レリーズシーケンスが開始され、防振動作開始の要求が発行される。防振動作開始要求が発行された初回の処理の流れは、ステップS201→S202→S203→S204→S211→S213→S214→S206→S207→S209→S201→…の順で繰り返される(処理A)。同処理のステップS204において、防振動作開始の要求を検出すると、ステップS211で防振が有効かどうか判断し、ステップS213でそのときの条件にあったフィルタ(構成パターン)を選択し、防振動作を開始する。
防振動作が開始されると、ステップS201→S202→S203→S204→S205→S206→S207→S209→S201→…の順で処理が繰り返される(処理B)。処理B実行中にレリーズシーケンスが終了すると、防振動作停止要求が発行され、ステップS201→S202→S203→S204→S205→S210→S201→…の順で処理が繰り返される。また、ステップS205で防振動作停止要求を検出すると、ステップS210で防振動作を停止し、手ぶれ補正機構80の初期化などが行われ、ステップS201に戻る。
次に、光学ファインダーを使用せず、モニタ31に表示されるライブビューを見ながら撮影を行うときの流れを説明する。
ライブビュー状態ではレリーズシーケンスに入っていなくても、構図決めのために振れが発生しないように防振動作を作動させていることがある。例えば、ライブビューが開始され、その際に防振動作開始要求が発行された場合は、上述の処理Aと同様の流れで処理を繰り返す。また、レリーズシーケンスが開始される前の状態においては、上述の処理Bと同様の処理を繰り返す。
更に、ライブビュー状態と静止画撮影時では防振動作の適したフィルタ(構成パターン)が異なる。そこで、ライブビュー状態においてシャッターボタンが押されレリーズシーケンスが開始されると、フィルタ(構成パターン)をその時の静止画撮影に適したフィルタに切り替えることが望まれる。すなわち、ライブビュー状態でレリーズシーケンスが開始されると、フィルタ(構成パターン)の選択変更要求が発行されるとともにフィルタ(構成パターン)選択変更要求がステップS207で検出され、ステップS201→S202→S203→S204→S205→S206→S207→S208→S209→S201→…の順で処理が繰り返される(処理C)。なお同処理のステップS208において、その時点における静止画撮影に適したフィルタ(構成パターン)が選択される。
なお、ライブビュー中の撮影だけでなく、防振動作中に何らかの状態検知等により、フィルタ(構成パターン)選択変更要求が発行される場合も処理Cと同様の処理が繰り返される。このような状況は、例えば、レリーズ中に三脚等の使用に基づく静止状態を検知し、防振動作を弱めたいときや、パンニングを検知して防振動作を弱めて防振用移動部材(撮像素子20)を可動範囲の中央に戻したいときなどに発生する。また、動画撮影などでは、撮影中に焦点距離の変更が発生することが予想されるので、その際にも必要であれば、フィルタ(構成パターン)選択変更要求を発行し、ステップS207→S208の流れでフィルタを変更後の焦点距離に合ったものに変更することが望ましい。
次に図3のフローチャートを参照して、具体的なフィルタ(構成パターン)の選択の処理について説明する。なお、図3のフローチャートは、図2のステップS208の1つの具体例に対応する。
フィルタ(構成パターン)の選択は、露光時間(シャッタースピード)、焦点距離、フィルタリセットから何秒経過したか、動画撮影中かなどの適正フィルタの選択に関わる情報(その他にも、パンニングなどの大振れを検知したか、特定の周波数による振れを検知したか。ライブビュー中か、電源を入れて何秒経過したかなどの情報が挙げられる)に基づき決定される。
図3は、露光時間(シャッタースピード)、焦点距離、フィルタリセットから何秒経過したか、動画撮影中かどうかで、フィルタ(構成パターン)を選択する場合のフローを例示する。
ステップS301では、動画撮影中かどうかが判定される。動画撮影中ならば、ステップS302へ進み、そうでないならばステップS303へ進む。ステップS302とステップS303は、それぞれフィルタリセットからどれほどの時間が経過しているかを判定する。経過時間に応じて、それぞれ異なるテーブルを参照し、参照されたテーブルにおいて、シャッタースピードと焦点距離の値の組み合わせに対応するフィルタ(構成パターン)を決定する。
例えば、動画撮影中に対応するステップS302では、フィルタリセットからの経過時間が0〜100msのとき、ステップS304においてテーブル1を参照し、100ms〜2000msのときにはステップS305においてテーブル2を参照し、2000ms以上のときにはステップS306においてテーブル3を参照する。また、動画撮影中でない場合に対応するステップS303では、フィルタリセットからの経過時間が0〜500msのとき、ステップS307においてテーブル4を参照し、500ms〜4000msのときにはステップS308においてテーブル5を参照し、4000ms以上のときにはステップS309においてテーブル6を参照する。
その後、ステップS310において、ステップS304〜S309の何れかのテーブル1〜6で決定されたフィルタ(構成パターン)を選択しフィルタの切り替えを行う。なお、フィルタのリセットは、例えば大きな手ぶれが発生し、フィルタの過渡応答が発生していると判断される場合などに行われ、これにより過渡応答を抑制する。
図4は、図3のテーブル1〜6を代表するテーブルNを例示したものである。図4に示されるようにテーブルNの各行は焦点距離の違い(例えば上から広角、標準、望遠)を示し、各列はシャッタースピード(例えば左から高速、中速、低速)の違いを示す。焦点距離とシャッタースピードの各組み合わせには、フィルタ82−1〜82nの構成パターン1〜nの何れかが割り付けられており、焦点距離とシャッタースピードが決まると、構成パターン1〜nのうちの何れかが決定される。例えば、構成パターンはハイパスフィルタを含み、数字が小さいほど弱い(カットオフ周波数が低い)。
次に図5のブロック図を参照して、フィルタの構成パターンの具体例について説明する。
図示されたフィルタの構成パターン1は、カットオフ周波数50Hzのローパスフィルタとカットオフ周波数0.5Hzのハイパスフィルタとで構成される。高周波ノイズ、低周波ノイズを共に遮断するので、例えば、露光時間が短く(シャッタースピードが速く)、高精度な補正が必要無いときや、フィルタリセット後まもなくでフィルタが不安定な状態のときに使用すると有効なフィルタ構成である。
フィルタの構成パターン2は、カットオフ周波数0.1Hzのハイパスフィルタのみで構成される。例えば、焦点距離が標準的で、露光時間(シャッタースピード)も中速域のときなどに使用すると有効である。構成パターン2は、精度と安定度のバランスの良いフィルタである。
フィルタの構成パターン3は、フィルタリセット後の経過時間によってハイパスフィルタのカット周波数を切り替えていくようになっているフィルタである。例えば、フィルタリセットから0ms〜200msの間は、カットオフ周波数0.3Hz;200ms〜400msの間は、カットオフ周波数0.1Hz;400ms以降は、カットオフ周波数0.05Hzとハイパスフィルタを切り替える。
なお、カットオフ周波数を切り替えるときには、出力の連続性を保つため、ハイパスフィルタ内の積分値をフィルタの切り替えに合わせて、その積分値をカットオフ周波数比倍する必要がある。すなわち、切り替え前のカットオフ周波数をfc1、切り替え後のカットオフ周波数をfc2とすると、積分値をfc1/fc2倍する必要がある。このフィルタ(構成パターン3)は、高精度な補正ができるが、安定性が低いため、長秒時撮影のときなどに使うと有効である。
以上のように本実施形態によれば、安定した制御のできるフィルタ構成、安定性は低いが高感度のフィルタなど、複数のフィルタ構成パターンを用意し、露光時間や焦点距離などの適正フィルタの選択に関わる情報に基づいて、制御に使用するフィルタ、あるいはフィルタの計算結果を切り替えることで、状況に適した手ぶれ補正制御をすることが可能である。また、各フィルタに対する信号を並列的に計算しておくることで、適用フィルタの切り替えたときに、切り替え後のフィルタが不安定になることがないので、高精度な手ぶれ補正が可能である。
なお、本実施形態では撮像素子を移動する形式の手ぶれ補正機構を例に説明を行なったが、光学駆動式など他の形式の手ぶれ補正機構であってもよい。また、本実施形態の手ぶれ補正では、ヨー角速度、ピッチ角速度を検出していたが、特にこの2軸に限定されるものではない。また、これらに加えロール角速度を検出する構成でもよく、特殊な用途においては、一軸方向のみの角速度に対応した構成であってもよい。また、本発明に関わる撮像装置の構成は、スマートホンや携帯電話などにも適用できる。
10 デジタルカメラ
18 CPU
80 手ぶれ補正機構
81 振れ検出センサ
82−1〜82−n フィルタ
83−1〜83−n 積分部
84 第1スイッチ
18 CPU
80 手ぶれ補正機構
81 振れ検出センサ
82−1〜82−n フィルタ
83−1〜83−n 積分部
84 第1スイッチ
Claims (8)
- 構成が異なる複数のフィルタを通して振れ信号を演算し、制御目標値を算出する複数の制御目標値算出手段と、
前記複数の制御目標値算出手段によって算出された制御目標値をそれぞれ保持する制御目標値保持手段と、
フィルタの選択に関わる情報に基づき、前記複数の制御目標値算出手段の中の1つを選択する選択手段と
を備えることを特徴とする振れ補正制御装置。 - 前記選択手段が、焦点距離によって前記制御目標値算出手段を選択することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正制御装置。
- 前記選択手段が、動画またはライブビュー中かどうかによって前記制御目標値算出手段を選択することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正制御装置。
- 前記選択手段が、フィルタのリセットからの経過時間によって前記制御目標値算出手段を選択することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正制御装置。
- 前記選択手段が、撮像装置の電源が入ってからの経過時間によって前記制御目標値算出手段を選択することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正制御装置。
- 前記選択手段が、パンニングの振れが検出されてからの経過時間によって、前記制御目標値算出手段を選択することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正制御装置。
- 複数ある制御目標値演算手段のうち、不必要と判断されるフィルタの演算を中止することを特徴とする、請求項1記載の振れ補正制御装置。
- 請求項1〜7に記載の振れ補正制御装置と、前記制御目標値に従って振れ補正を行う振れ補正手段とを備える撮像装置。
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