JP2006229392A - 撮像装置および画像データ表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】手ぶれ復元演算に時間を要し、構図やシャッタタイミングを迅速に確認できないとともに、手ぶれ復元処理の効果が使用者にわかり難い。
【課題を解決するための手段】画像処理1の処理回路でYC分離処理などの画像処理1が画像データに実行されるとともに、手ぶれ復元処理回路で手ぶれ復元演算が行われ、画像処理2の処理回路でγ変換(画像処理2)が実行される。手ぶれ復元前の画像データ(DT)を最初に表示しながら、分割された画像エリア毎に手ぶれ復元処理回路で手ぶれ復元演算が実行され、手ぶれ復元処理の終了したブロック毎に、手ぶれ復元後の画像データ(DTB)に順次切換えて表示される。手ぶれ復元演算中には手ぶれマークが点滅するため、表示中の画像データが手ぶれ復元前の画像データ(DT)であることが認識される。
【選択図】図11
【課題を解決するための手段】画像処理1の処理回路でYC分離処理などの画像処理1が画像データに実行されるとともに、手ぶれ復元処理回路で手ぶれ復元演算が行われ、画像処理2の処理回路でγ変換(画像処理2)が実行される。手ぶれ復元前の画像データ(DT)を最初に表示しながら、分割された画像エリア毎に手ぶれ復元処理回路で手ぶれ復元演算が実行され、手ぶれ復元処理の終了したブロック毎に、手ぶれ復元後の画像データ(DTB)に順次切換えて表示される。手ぶれ復元演算中には手ぶれマークが点滅するため、表示中の画像データが手ぶれ復元前の画像データ(DT)であることが認識される。
【選択図】図11
Description
本発明は、手ぶれを検出してぶれ画像をぶれのない画像に復元する撮像装置および画像データ表示方法に関する。
デジタルカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置において、撮像時の手ぶれによる劣化画像を補正して原画像に近い画像を復元する要求がある。たとえば、デジタルカメラ(以下、「カメラ」と適宜略す)においては、静止画などの手ぶれ補正は角速度センサなどを用いてカメラの手ぶれの軌跡を検出し、検出したぶれ軌跡に基づいて撮像後に所定の手ぶれ復元演算を行う技術が知られている。
ぶれ復元に際して、点ひろがり関数(PSF)で補正することが提案されており、点ひろがり関数を利用すれば、比較的容易に画像の復元が行える。しかし、点ひろがり関数で補正された復元画像はぶれ軌跡上の画素の輝度値を関数としているが、ぶれ軌跡以外の画素の影響も無視できない。そのため、点ひろがり関数から演算したぶれ軌跡とぶれ画像のぶれ軌跡とが完全に対応せず、正確な手ぶれ復元が難しい。
そのため、たとえば、特開平11ー134481号公報では、ぶれ画像とぶれ軌跡データから求めた点ひろがり関数とからぶれ画像を復元し、復元に際して、ぶれ軌跡の周辺の画素の輝度値を考慮して復元画像を生成している。この手ぶれ復元方法によれば、ぶれ軌跡以外の画素の影響も考慮され、従来よりも良好な復元画像が得られる。
しかし、この復元演算はデジタルカメラ等の撮像装置に広く用いられる小型LSI等で処理を行う場合、たとえば数秒間というような、かなりの演算時間を要する。そのため、撮像後の画像がすぐに表示されず、構図やシャッタタイミングを素早く確認できない。
また、上記の手ぶれ復元方式を採用した場合、復元処理後の画像のみを表示したのでは、その効果が使用者にわかり難いという問題がある。
特開平11ー134481号公報
また、上記の手ぶれ復元方式を採用した場合、復元処理後の画像のみを表示したのでは、その効果が使用者にわかり難いという問題がある。
本発明の目的は、手ぶれ復元演算が行え、撮像後速やかに構図やシャッタタイミングの確認ができるとともに、手ぶれ復元前後の効果が容易に確認できる撮像装置および画像データ表示方法を実現することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、撮像後、手ぶれ復元前の画像データが、表示素子に表示され、手ぶれ復元前の画像データを表示しながら手ぶれ復元処理がなされ、手ぶれ復元処理後に、画像データの表示が手ぶれ復元処理前の画像データの表示から手ぶれ復元処理後の画像データの表示に切換えられている。
つまり、請求項1に係る本発明によれば、被写体像を形成するための光学系と;前記光学系により形成された被写体像より画像データを得るための撮像部と;カメラの手ぶれを検出するための手ぶれ検出部と;前記撮像素子の露光期間中における前記手ぶれ検出部から出力される時系列の手ぶれ検出信号から手ぶれ復元関数を算出するための手ぶれ復元関数算出部と;前記手ぶれ復元関数算出部から出力される手ぶれ復元関数に基づいて手ぶれによる前記画像データの劣化を復元するための手ぶれ復元部と;前記画像データを表示するための表示素子と;前記撮像部から得られた画像データであって、上記手ぶれ復元部で処理する前の画像データである第1の画像データを前記表示素子に表示し、前記手ぶれ復元部により復元処理が終了した後に復元処理がなされた画像データである第2の画像データを第1の画像データに切換えて表示を行う表示コントローラと;前記復元処理がなされた第2の画像データを適用された記録媒体に記録するための記録コントローラと;を具備して構成されている。
請求項2に係る本発明によれば、前記撮像部の露光期間中における前記手ぶれ検出部から出力される時系列の手ぶれ検出信号を記憶するための手ぶれ検出信号記憶部をさらに具備し;前記手ぶれ復元関数算出部は、前記手ぶれ検出信号記憶部に記憶された前記時系列の手ぶれ検出信号から手ぶれ復元関数を検出している。
請求項3に係る本発明によれば、前記表示コントローラは、第1の画像データを表示中に手ぶれ復元のための処理中であることを上記表示素子に表示している。
請求項4に係る本発明によれば、前記表示コントローラは、第1の画像データの表示から第2の画像データの表示に切換えた後に、手ぶれ復元処理が施された画像データであることを前記表示素子に表示している。
請求項5に係る本発明によれば、前記光学系により発生するディストーションを記憶された補正データに基づいて補正するためのディストーション補正部をさらに具備し、前記表示コントローラは、第1の画像データとしてディストーション補正のなされた画像データを表示し、第2の画像データとしてディストーション補正および手ぶれ復元処理のなされた画像データを表示している。
請求項6に係る本発明によれば、前記光学系により発生するディストーションを記憶された補正データに基づいて補正するためのディストーション補正部をさらに具備し;前記表示コントローラは、第1の補正データとしてディストーション補正と手ぶれ復元処理のいずれの処理もなされていない画像データを表示し、第2の画像データとしてディストーション補正および手ぶれ復元処理のなされた画像データを表示している。
請求項7に係る本発明によれば、前記表示コントローラは、第1の画像データの表示から第2の画像データの表示への変更に際して、手ぶれ復元処理の終了した画像エリアから順次切換えている。
請求項8に係る本発明によれば、撮影して得られた画像データに対して、手ぶれ復元処理を行って手ぶれの影響の軽減された画像データを得る撮影装置の画像データの表示方法であって;撮影して手ぶれの影響を含む画像データを取得し;前記手ぶれの影響を含む画像データを表示し;前記手ぶれの影響を含む画像データに対して、上記撮影中の手ぶれの検出出力に基づいて手ぶれ復元処理を行い;前記手ぶれ復元処理が終了した後に画像データの表示を、前記手ぶれ復元処理を行う前の画像データの表示から、手ぶれ復元処理を行った画像データに切換えている。
請求項9に係る本発明によれば、前記手ぶれ復元処理の終了した画像エリアから、手ぶれ復元処理前の画像データを手ぶれ復元処理後の画像データに順次切換えて表示している。
請求項1に係る本発明の構成によれば、時間を要する手ぶれ復元演算を行っている間に手ぶれ演算を行いながら復元処理前の画像データを表示しているため、構図やシャッタタイミングの確認が素早くできる。また、手ぶれ復元処理前の画像表示から、手ぶれ復元処理後の画像表示に切換えているため、手ぶれ復元処理の前および後の両画像が容易に比較され、手ぶれ復元の効果が視覚上で確認できる。
請求項2に係る本発明の構成によれば、露出時間中の時系列の手ぶれ検出信号の手ぶれ信号検出信号を手ぶれ検出信号部で記憶したため、画像データの取得後に手ぶれ復元演算を行え、処理を順序立てて実行できる。
請求項3に係る本発明の本構成によれば、手ぶれ復元の処理中であることを表示しているため、現在表示されている画像が手ぶれ復元前の画像であることを使用者に知らせることができる。
請求項4に係る本発明の構成によれば、表示されている画像が手ぶれ復元処理のなされた画像であることを使用者に知らせることができる。
請求項5に係る本発明の構成によれば、時間を要する手ぶれ復元演算を行っている間に手ぶれ演算を行いながら復元処理前の画像データを表示して構図やシャッタタイミングの確認が素早く行えるだけでなく、ディストーションの補正も行うことにより、構図やシャッタタイミングの確認の正確性が高められる。
請求項6に係る本発明の構成によれば、演算に時間を要するディストーション補正演算および手ぶれ復元演算をいずれも行うことなく画像を表示しているため、構図やシャッタタイミングの確認が素早く行える。
請求項7に係る本発明の構成によれば、画像データを所定数のエリアに区切って各エリア毎に手ぶれ復元演算を順次行い、手ぶれ復元演算の終了したエリアから手ぶれ復元処理の終了した画像に順次切換えて行くことにより、手ぶれ復元演算が時々刻々進行して行く様子を使用者に伝えることができる。また、手ぶれ復元演算の前後の画像の比較においても注目すべきポイントが判り易い。
請求項8に係る本発明の構成によれば、時間を要する手ぶれ復元演算を行っている間に手ぶれ演算を行いながら復元処理前の画像データを表示しているため、構図やシャッタタイミングの確認が素早くできる。また、手ぶれ復元処理前の画像表示から、手ぶれ復元処理後の画像表示に切換えているため、手ぶれ復元処理の前および後の両画像が容易に比較され、手ぶれ復元の効果が視覚上で確認できる。
請求項9に係る本発明の構成によれば、手ぶれ復元演算が時々刻々進行して行く様子を使用者に伝えることができるとともに、手ぶれ復元演算の前後の画像の比較においても注目すべきポイントが判り易い。
本発明によれば、撮像後、手ぶれ復元前の画像データを表示し、手ぶれ復元前の画像データを表示しながら手ぶれ復元処理を行って、手ぶれ復元処理後に、画像データの表示を手ぶれ復元処理前の画像データの表示から手ぶれ復元後の画像データの表示に切換えることにより、撮像後での構図やシャッタタイミングの迅速な確認を実現している。
以下、図面を参照して本発明の各実施例を説明する。図1は、撮像装置としてデジタルカメラに適用した本発明の実施例1を示し、(A)(B)はデジタルカメラの前面斜視図、背面斜視図である。
図1(A)(B)からわかるように、カメラボディ1の前面にレンズユニット2が接続されるとともに、ファインダ6がカメラボディ1の背面に一体的に組み付けられている。レンズユニット2は、複数枚の撮影用レンズとその駆動部とから構成されており、その詳細は図2に即して後述する。
3はレリーズスイッチであり、半押しと全押しの2段スイッチになっている。半押し(1stレリーズ)で撮影準備動作が開始され、全押し(2ndレリーズ)で撮影動作が開始される。4はTボタン4ー1、Wボタン4ー2からなるズームスイッチであり、Tボタンを押すとテレ側への撮影レンズの変倍動作が行われ、Wボタンを押すとワイド側への変倍動作が行われる。5は手ぶれモードの設定スイッチであり、手ぶれモードスイッチ5を押して手ぶれモードに設定すると、モードランプ5ー1が点灯して手ぶれモードであることがわかる。
6はビューファインダであり、ビューファインダ6はたとえば小型LCDをルーペで拡大する電子ビューファインダからなり、撮像素子(CCD)の画像をリアルタイムで表示し、いわゆるスルー画(「ライブビュー」ともいう)がビューファインダに表示可能となっている。7は静止画、動画を切替えるモードキー(スライドキー)であり、モードキー7をS側(STILL)にすると静止画撮影モードが設定され、M側(MOVIE)にすると動画撮影モードが設定される。
8はフラッシュであり、低輝度時には発光して被写体を照明する補助光となる。9はモード操作キーであり、モード操作キー9の中央の決定ボタンの周囲に4個のボタンが配置され、マクロ撮影、セルフタイマー、フラッシュなどのONがモード操作キー9によって設定される。10は背面LCDパネルであり、撮影した画像が再生されるとともに、スルー画も表示可能となっている。11はパワースイッチであり、パワースイッチ11を押してONとすることにより、露光、撮像などが可能となる。背面LCDパネル10は、ビューファインダ6とともにモニタ(表示素子)として利用され、ビューファインダ6、背面LCDパネル10は、シーケンスコントローラ119からの制御信号によって、LCDドライバ154を介して駆動制御される。なお、ビューファインダ6、背面LCDパネル10をLCD6、10と適宜表示する。
図2は光学系であるレンズユニット2の概略図であり、レンズユニットは、たとえば3枚のレンズ12、13、14を有して構成されている。3枚のレンズのうち、レンズ12、13は、相互の位置関係を変えることによってレンズの焦点距離を変化させる、いわゆる変倍レンズ(ズームレンズ)であり、ズームの際には、ズームモータ104の駆動力が、ギア18a、18bを介してズーム用レンズ駆動カム機構17に伝達され、レンズ駆動カム機構17によってレンズ12、13が光軸に沿って動かされる。
レンズ14は光軸に沿って前後に移動することによってピントずれの調整を行ういわゆるフォーカスレンズであり、フォーカス調整の際には、フォーカスモータ105の駆動力が、ギア20a、20bを介してフォーカス用レンズ駆動カム機構19に伝達され、レンズ駆動カム機構19によってレンズ14が動かされる。レンズ14の後方には、たとえばCCDからなる撮像素子(撮像部)114が位置し、レンズ12、13、14を通過した光束が撮像素子上に結像し、撮像素子の各画素で光電変換されて撮像する。15は絞り、16はシャッタであり、絞り15、シャッタ16によって撮像素子114への光量(露光)が制御される。メカニカルなシャッタ16に代えて、撮像素子114の素子シャッタ(電子シャッタ)を使用してもよい。
図3はデジタルカメラの制御回路の構成図であり、101はたとえばリチウムイON充電池などの充電可能な電池からなるバッテリである。102は、バッテリ101から昇圧回路や降圧回路によって必要な電圧の電源を生成して各処理回路に供給する電源回路である。103はモータドライバ回路であり、スイッチングトランジスタを含む電気回路で構成され、シーケンスコントローラ119の指示にしたがってズームモータ104、フォーカスモータ105、シャッタモータ106、絞りモータ107を駆動制御する。108、109は相互に直交するX軸、Y軸の回りの角速度を検出する角速度センサ(手ぶれ検出部)であり、図1(A)に示すように、素子の長辺方向を軸として互いに直交する方向に配置され、その軸に沿った角速度を検出する。
110は角速度センサ108、109の出力のオフセットをキャンセルしたり、その出力を増幅するアナログ処理回路であり、角速度センサ108、109とともに手ぶれ検出部を構成する。アナログ処理回路110の出力はA/D変換回路111でデジタル信号に変換されて基本軌跡演算回路112に入力される。基本軌跡演算回路112はその入力を時間で積分して時間毎の変位角度を算出し、この変位角度とレンズ2の焦点距離情報より、撮像面上の(CCD114上の)画像の光軸付近の手ぶれによる上下方向(Y方向)、左右方向(X方向)のぶれ軌跡を検出する。
ここで、手ぶれの検出は角速度センサ108、109に限定されず、角速度センサ108、109の代わりに、その演算処理を変更すれば、角加速度センサや2個ワンペアの加速度センサで手ぶれを検出して、同様のぶれ軌跡を算出してもよい。
ここで、手ぶれの検出は角速度センサ108、109に限定されず、角速度センサ108、109の代わりに、その演算処理を変更すれば、角加速度センサや2個ワンペアの加速度センサで手ぶれを検出して、同様のぶれ軌跡を算出してもよい。
113は、基本軌跡演算回路112で検出されたぶれ軌跡(軌跡データLCT−DT)を記憶する軌跡メモリ回路であり、手ぶれ検出信号記憶部として機能する。119はマイクロコンピュータなどのCPUからなるシーケンスコントローラであり、レリーズスイッチ3、ズームスイッチ4(T、W)、パワースイッチ11、手ぶれモードスイッチ5、モードキー7などのON・オフを検出し、各構成要素の動きを制御してデジタルカメラ全体の制御を行う。軌跡メモリ回路113が露出時間中の時系列の手ぶれ復元検出信号を記憶しているため、画像データの取得後に手ぶれ復元演算を行うことができ、処理を順序立てて実行できる。
122は手ぶれによる画像の劣化を復元するための手ぶれ復元関数f-1を各画面エリア毎に算出する回路であり、手ぶれ復元関数f-1は、基本軌跡演算回路112の出力から原画像がどのように変化するかを予測して出力される。ここで、手ぶれ復元関数f-1は手ぶれによって発生する手ぶれ劣化関数fの逆関数である。
114は、図2で述べたレンズユニット2の背後に位置するCCDからなる撮像素子(撮像部)、115は撮像素子(CCD)114からの出力を処理するCCD出力処理回路、116はCCD出力処理回路115で処理された画像データを一時保持する画像メモリであり、たとえば、SDRAMが画像メモリ116として用いられる。画像メモリ(SDRAM)116に記憶されたデータは、画像処理1回路117−1によってYC分離処理(RGB処理)がなされる。さらに補正値記憶メモリ120に記憶されたシェーディング補正データやディストーション補正データなどを利用してシェーディング補正処理、ディストーション補正処理などの処理が実行される。
デジタルカメラのレンズ2には、ズーム位置およびフォーカス位置に依存した画像歪(デイストーション)を持っているため、補正が必要になる。画像歪(ディストーション)とは画面の中心に比べて周辺部で画像の形状が歪む現象であり、通常たる型や、糸巻き型等の特性を持っている。またこれもレンズ2の特性によりズーム位置およびフォーカス位置に依存して画面の中央に対して周辺では光量が低下する特性がある。この特性をシェーディングと呼ぶ。本実施例のデジタルカメラでは、上記のシェーディング補正処理、ディストーション補正処理を行うために、画面のエリアごとに、ズーム位置、フォーカス位置に対応した画像歪(ディストーション)補正データやシェーディング補正データなどの補正データが補正値記憶メモリ120に記憶されている。これらのYC分離処理、シェーディング補正処理、ディストーション補正処理を併せて画像処理1とする。しかし、画像処理1回路117−1では、手ぶれ画像の復元演算の障害となるγ変換や画像圧縮は実行されず、γ変換や画像圧縮のなされていない画像データが手ぶれ復元処理回路123や画像処理2回路117−2に送られる。なお、撮像素子114はシーケンスコントローラ119からの制御信号により、CCDドライバ(図示しない)を介して駆動制御される。
ここでγ変換とは画像データがモニタ等に表示された際、あるいはペーパー等に印刷された際に画像の諧調特性が人間の視覚に合致するように、撮像時点で得られた画像データの諧調特性を人間の視覚に合せてずらすための変換である。もしγ変換を画像処理1回路117−1で実行すると、手ぶれ復元の処理を実行する前に画像データの原初的なリニアリティが失われてしまうおそれがあるため、手ぶれ復元処理の後にγ変換を実行している。また、画像処理1回路117−1で圧縮処理を行うと、圧縮された画像データに対して手ぶれ復元処理を実行することは不可能なので、手ぶれ復元処理の後に圧縮処理を実行している。
γ変換や画像圧縮のなされていない画像データが画像処理1回路117−1から手ぶれ復元処理回路123に送られて、画面のエリアごとに手ぶれ復元関数算出回路122で算出された手ぶれ復元関数f-1によって手ぶれ復元演算が行われる。デイストーション、シェーディングの影響を排して手ぶれによる画像劣化の復元が手ぶれ復元処理回路123で実行された画像データは、画像処理2回路117−2でγ変換(画像処理2)され、さらに、画像圧縮・伸長回路151でデータ圧縮されて画像記録媒体153に書き込まれる。画像記録媒体153への書き込みは、シーケンスコントローラ119からの制御信号によって制御され、システムコントローラは記録コントローラとして機能する。
画像記録媒体153として、内蔵フラッシュメモリのような内蔵メモリや、装填式メモリカードのような外部メモリが用いられる。画像圧縮・伸長回路151は、画像記録媒体153から読み出された画像データをビューファインダ6、背面LCDパネル10に表示するための伸長機能も備えている。なお、内蔵フラッシュメモリ、外部メモリ(たとえば、装填式メモリカード)などの画像記録媒体153に、手ぶれ復元処理回路123で処理を行った画像データを記録すれば、画面全体で鮮鋭な画像データを記録できる。
画像記録媒体153として、内蔵フラッシュメモリのような内蔵メモリや、装填式メモリカードのような外部メモリが用いられる。画像圧縮・伸長回路151は、画像記録媒体153から読み出された画像データをビューファインダ6、背面LCDパネル10に表示するための伸長機能も備えている。なお、内蔵フラッシュメモリ、外部メモリ(たとえば、装填式メモリカード)などの画像記録媒体153に、手ぶれ復元処理回路123で処理を行った画像データを記録すれば、画面全体で鮮鋭な画像データを記録できる。
画像データは画像処理1回路117−1によってYC分離処理(RGB処理)、シェーディング補正処理、ディストーション補正処理などの画像処理1が実行されるとともに、手ぶれ復元処理回路123で手ぶれが補正され、画像処理2回路117−2でγ変換(画像処理2)が実行される。また、画像圧縮・伸長回路151で画像データの圧縮がなされ、さらに画像記録媒体153に記録された圧縮画像データを読み出して伸長を行い、LCD6、10(ビューファインダ6、背面LCDパネル10)に表示される。ここで上記の画像処理1回路117−1、手ぶれ復元処理回路123、画像処理2回路117−2、画像圧縮・伸長回路151は画像メモリ116に接続されており、画像メモリ116はこれらの回路で処理された画像データを一時保持するためのメモリとして機能する。
静止画での手ぶれ補正(手ぶれ復元処理)について述べると、図4は静止画での電子手ぶれ補正のイメージであり、図4(A)(B)はX軸、Y軸での手ぶれ(回転角)θx、θyの変化、図4(C)は撮像素子(CCD)114上でのぶれ軌跡、図4(D)は原画像と撮像画像との関係を示す。
図3に即して述べたように、角速度センサ108、109で検出したX軸およびY軸の手ぶれから、基本軌跡演算回路112に、図4(A)(B)に示すような時間対応の、つまり時系列の変位角θx、θyのデータが出力される。次に、その時点でのズームの位置からレンズの焦点距離がわかるため近軸計算によって、図4(C)に示すように、撮像素子(CCD)114上のぶれの変位軌跡が算出され、このぶれの変位軌跡が軌跡メモリ回路113に記憶される。そして、この軌跡メモリ113に記憶された撮像素子114上のぶれ軌跡から、手ぶれによる手ぶれ劣化係数fを算出し、手ぶれ劣化係数fによって撮像画像(原画像)iがぶれ画像jに劣化しているはずであるから、fの逆関数f-1すなわち手ぶれ復元関数を演算して求めて、この手ぶれ復元関数f-1を用いて逆変換すれば、手ぶれの影響のない撮像画像iが復元される。
このように静止画においては、撮影時の手ぶれによる時系列の手ぶれによる撮像素子114上のぶれ軌跡から手ぶれ劣化係数fを算出し、fの逆関数f-1すなわち手ぶれ復元関数による逆変換によってぶれ画像を復元している。
図5は撮影モードのメインフローを示す。まず、パワースイッチ11を押して沈胴状態のレンズをセットアップし、レリーズSW3の1stレリーズが判断され(S101)、1stレリーズがONされるまで、CCD114が所定周期で連続的に動作して得た画像データ(スルー画)が、電子ビューファインダ6、背面LCDパネル10に表示される(S102)。レリーズSW3の1stレリーズがONされると、測光センサ(図示しない)によって測光し、測光結果に基づいて露出演算がなされ(S103)、さらに測距センサ(図示しない)によって測距され、フォーカスモータ105を駆動制御し、フォーカスレンズ14を駆動させて自動フォーカシング(AF)がなされる(S104)。
それから、レリーズSW3の1stレリーズのOFFが判断され(S105)、1stレリーズ動作が中止されていれば、S101に戻って、次の1stレリーズがONとなるまで待機する。S105で1stレリーズがONであれば、次に、レリーズSW3の2ndレリーズのONが判断され(S106)、2ndレリーズがONされない場合はS105に戻って1stレリーズの判断が実行される。S106でレリーズSW3の2ndレリーズがONされると、CCD114を動作させて撮影がなされる。つまり、露光動作(撮影)がなされ(S107)、CCD114に蓄積した電荷が光電変換され、CCD出力処理回路115を介して画像データが読み出される(S108)。そして、画像処理1回路117−1で、YC分離処理、シェーデイング補正、ディストーション補正などの画像処理1が施され(S109)、画像処理1の施された画像データ(DTRとする)は画像メモリ116に記憶される(S110)。また、図5に図示しないが、手ぶれ検出部である角速度センサ108、109は常時動作しており、この露光動作(撮影)が実行されている期間中の手ぶれによる軌跡データ(LOC−DT)が軌跡メモリー回路113に記憶されるようになっている。
次に手ぶれ補正モードのONが判断され(S111)、手ぶれモードがONなら画像メモリ116に記憶された画像処理1後の画像データDTRに対して画像記録処理1がなされ(S112)、手ぶれモードがOFFなら、画像記録処理2がなされる(S113)。そして、画像記録処理1、2を経て、1コマの撮影シーケンスが終了してS101に戻される。
図6、図7はサブルーチンの画像記録処理1、2のフローチャートを示す。図6に示す画像記録処理1のフローチャートにおいては、まず、画像メモリ116に記憶されている画像処理1後の画像データDTRを読み出して、画像処理2(γ変換)が実行される(S201)。区別のために、画像処理2の施された画像データを画像データ(DT)とする。
画像処理2の施された画像データ(DT)には、手ぶれ補正がなされておらず、復元処理前の画像データ(DT)が図8(A)に示すようにLCD6、10に最初に表示される(S202)。それから、軌跡メモリ回路113に記憶された軌跡データ(LOC−DT)に基づいて手ぶれ復元関数が手ぶれ復元関数算出回路122で算出され(S203)、算出された手ぶれ復元関数に基づいて、画像メモリ116に記憶されている画像データ(DTR)に手ぶれ復元処理が実行される(S204)。
図8(A)に示す復元処理前の画像データ(DT)の表示では、“手ぶれマーク”が点滅して手ぶれ復元演算中であることが併せて表示される。“手ぶれマーク”を点滅させて手ぶれ復元演算中であることを表示することにより、現在表示されている画像データが手ぶれ復元前の画像データであることを使用者に知らせることができる。
図8(A)に示す復元処理前の画像データ(DT)の表示では、“手ぶれマーク”が点滅して手ぶれ復元演算中であることが併せて表示される。“手ぶれマーク”を点滅させて手ぶれ復元演算中であることを表示することにより、現在表示されている画像データが手ぶれ復元前の画像データであることを使用者に知らせることができる。
レリーズSW3の1stレリーズが再びON(再ON)されると、手ぶれ復元処理を中断して次の撮影が優先して実行され、次の撮影の終了後に、中断された手ぶれ復元処理の残りの処理が行われる(S206)。1stレリーズの再ONの判定により、次コマの撮影が優先されるため、シャッタタイミングを確実にものにできる。再ONがなければ、手ぶれ復元処理は中断されることなく実行され(S207)、手ぶれ復元処理後の画像データに対して画像処理2が実行される(S208)。得られた画像データを区別のために画像データ(DTB)とする。そして、手ぶれ復元処理後の画像データ(DTB)が図8(E)に示すようにLCD6、10に表示される。次に画像データ(DTB)を画像圧縮・伸長回路151で、JPEGに準拠した圧縮フォーマットで圧縮処理する(S210)。
図8(E)に示す手ぶれ復元処理後の画像データ(DTB)の表示では、“手ぶれマーク”の点灯によって、表示する画像データが手ぶれ復元処理後の画像データ(DTB)であることを併せて表示する。“手ぶれマーク”が点滅から点灯に切り換わることによって手ぶれ復元処理の終了が使用者に知らされ、“手ぶれマーク”の点灯した表示での画像データが手ぶれ復元処理後の画像データ(DTB)であることを使用者が認識できる。“手ぶれマーク”の点滅(図8(A))および点灯(図8(E))の表示はシステムコントローラ119からの制御信号のもとで制御され、シーケンスコントローラは表示コントローラとしても機能する。
圧縮された画像データ(DTB−JPG)と手ぶれ復元処理の基礎となった軌跡データ(LOC−DT)とを併せた画像ファイルを作成して、画像記録媒体153に記憶する(S211)。ここで画像ファイルの構造は、図9に示すように、データ部に圧縮画像データ(DTB−JPG)を、ヘッダ部に、軌跡データ(LOC−DT)と画像ファイルに付随するヘッダ情報(撮影パラメータや画像データの規格情報など)と、その画像ファイルが手ぶれ復元処理のなされたものであるか否かを示すフラグであるB−フラグを1(手ぶれ復元処理あり)として併せて記録する。
次に、図7を参照しながら、サブルーチンの画像記録処理2のフローチャートについて述べると、画像記録処理2では、手ぶれ補正が実行されず、画像記録処理1のS203〜S209が省略される。すなわち、まず、画像メモリ116に記憶されている画像データを読み出して画像処理2(γ変換)を実行し(S301)、復元処理前の画像データ(DT)がLCD6、10に表示される(S302)。画像データ(DT)が画像圧縮・伸長回路151でJEPGに準拠した圧縮フォーマットで圧縮処理され(S303)、圧縮された画像データ(DT−JPG)と軌跡データ(LOC−DT)とを併せた画像ファイルを作成し、画像記録媒体153に記憶する(S304)。つまり、図9に示すように、圧縮画像データを画像ファイルのデータ部に、軌跡データ(LOC−DT)をヘッダ部に記録する。また、画像記録媒体153に記憶される画像ファイル(DT)には手ぶれ復元処理がなされていないから、画像ファイルのヘッダ部のB−フラグは0(手ぶれ復元処理なし)として記録する。
上記のように、手ぶれ補正モードでの撮影において、演算に時間を要する手ぶれ復元演算を行っている間に、手ぶれ復元前の画像データ(DT、第1の画像データ)を表示するため、構図やシャッタタイミングの確認が、素早く行える。また、手ぶれ復元前の画像データ(DT、第1の画像データ)の表示から手ぶれ復元後の画像データ(DTB、第2の画像データ)の表示に切換えられるため、手ぶれ復元前後の画像データが容易に比較でき、手ぶれ復元の効果が容易に確認できる。
手ぶれ復元の前後の画像データ(DT、DTB)の表示は、図8に限定されず、種々な変形も考えられる。たとえば、図8(A)に示すように、手ぶれ復元の演算が終了するまで、手ぶれ復元演算中であることを“手ぶれマーク”を点滅させて表示しながら、手ぶれ復元前の画像データ(DT)を最初に表示し(暫時表示し)、手ぶれ復元演算の終了後に手ぶれ復元後の画像データ(DTB)に一括して全面的に切換えている(図8(E))。これに対して次のように表示してもよい。
たとえば、図10のように、画像データの領域(画面上での領域)をスリット状(短冊状)のL個のエリア(ブロック)に分割し、右から1、2、3・・・・Lの順に画像エリア毎に手ぶれ復元演算を実行して、手ぶれ復元演算の終了した画像エリアについて、手ぶれ復元演算前の画像データ(DT)を手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)に順次切換えて表示してもよい。図11は表示の切換えを示し、手ぶれ復元前の表示(A)が、(B)(C)(D)に示すように、手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)に順次切換えられて表示され、全てのブロックでの手ぶれ復元演算が終了すると、(E)に示すように、手ぶれ復元後の画像データ(DTB)が全面的に表示される。なお、図11(A)は図8(A)に、図11(E)は図8(E)にそれぞれ対応する。
また、図12に示すようにMxN個(M行xN列)のエリア(ブロック)に画像データの領域を分割し、画像エリア毎に手ぶれ復元演算を実行して、画像データを切換えて表示してもよい。つまり、画像エリア1−1、・・・・・1−M、2−1、・・・・・2−M、・・・・・・、N−1、・・・・、N−Mの順に手ぶれ復元演算が実行され、手ぶれ復元演算の終了した画像エリアについて、左上から右に、それから下の左にと、図13(A)(B)(C)(D)(E)に示すように、手ぶれ復元演算前の画像データ(DT)が手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)に順次切換えて表示される。
図11、13に示す表示の変形例1、2では、最初は全画面において手ぶれ復元前の画像データ(DT)を表示し、画像データを所定の画像エリアに分割し、画像エリア毎に手ぶれ復元演算を実行し、手ぶれ復元演算の終了した画像エリアから、手ぶれ復元処理後の画像データ(DTB)に順次切換えて表示している。この順次切方式の表示では、手ぶれ復元演算が時々刻々進行する様子を使用者に視覚的に伝えることができ、使用者が画像データ(DTB)の手ぶれ復元処理を段階的に確認できる。また、手ぶれ復元演算前の画像データ(DT)と手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)との比較における注目すべきポイントを使用者が容易に理解できる。
手ぶれ復元前の画像データ(DT)の表示から手ぶれ復元後の画像データ(DTB)への切換え方法は上記に限定されない。たとえば、図14、15に示す表示でもよい。まず、図14の表示を説明すると、手ぶれ復元演算の終了前においては、手ぶれ復元前の画像データ(DT)が図14(A)のように表示される。手ぶれ復元演算が終了すると、手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)が表示面の一部、たとえば、表示面の右下部分に出現し、手ぶれ復元前の画像データ(DT)を画面の隅に押しやりながら次第に大きく表示され(図14(F)(G))、最終的には、手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)が全面的に表示される(図14(E))。
また、図15の表示では、手ぶれ復元演算の終了するまでは、手ぶれ復元前の画像データ(DT)が全面的に表示され(図15(A))、手ぶれ復元演算が終了すると、手ぶれ復元前の画像データ(DT)と手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)とを画面の左右半分に表示した同時表示に切換えられる(図15(H))。手ぶれ復元前の画像データ(DT)と手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)とをしばらく同時に表示した後、手ぶれ復元後の画像データ(DTB)の全面表示に切換えられる(図15(E))。
図14、15のいずれの表示においても、手ぶれ復元前の画像データ(DT)と手ぶれ復元演算後の画像データ(DTB)とが同時に表示され、使用者が画像データ(DT)の手ぶれ復元の前後の画像データを対比しながら手ぶれ復元処理を確認できる。特に、図14の表示では、手ぶれ復元の前後の画像データがいずれも全体表示され、手ぶれ復元の前後の画像データを全体的に対比できる。他方、図15の表示では、手ぶれ復元の前後の画像データの対応部分が並行表示され、対応する部分の手ぶれ復元が容易に認識できる。
図14において、手ぶれ復元前の画像データ(DT)を表示する(A)の表示から(F)(G)を経て手ぶれ復元後の画像データ(DTB)を表示する(E)の表示に切り換わる時間や、図15において、(A)の表示から並行表示の(H)を経て手ぶれ復元後の画像データ(DTB)を表示する(E)の表示に切り換わる時間は、一定時間に設定されている。しかし、たとえば使用者のボタン操作によって、(A)の表示から(E)の表示の切換えに要する全体の所要時間を変更したり、特定の画面、たとえば、図14(G)の画面を所定時間表示させたり、図15(H)の並行表示画面の表示時間を変更したりするように、システムコントローラ119に読み込まれるソフトプログラムを作成しておけば、使用者の多様な好みに対応できる。
実施例1ではシェーデイング補正とディストーション補正とが画像処理1回路117−1での画像処理1においていずれも実行されている。しかし、シェーデイング補正、ディストーション補正をいずれも画像処理1回路117−1で実行すれば、画像処理1回路117−1での処理に時間を要するため、分離して実行してもよく、分離実行する実施例を実施例2として以下に述べる。
図16は実施例2におけるデジタルカメラの制御回路の構成を示し、この実施例2では、画像処理1回路117−1とは別にディストーション補正回路118が設けられ、画像処理1回路117−1でシェーデイング補正処理がYC分離処理などとともに実行されるのに対して、ディストーション補正回路118でディストーション補正処理が実行される。従って補正値記憶メモリ120に記憶された補正データのうち、シェーデイング補正データは画像処理1回路117−1に、ディストーション補正データはディストーション補正回路118にそれぞれ出力される。この点を除けば、実施例2のデジタルカメラの制御回路の構成は実施例1の構成と共通するため、図16の詳細な説明は省略する。
そして、YC分離処理、ディストーション補正処理、シェーデイング補正処理などが実行される実施例1の画像処理1(S109)の代わりに、実施例2の対応するS109では、ディストーション補正を除く、YC分離処理、シェーデイング補正処理などが画像処理1として実施される。つまり、図5に対応する実施例2のフローチャートはS109での画像処理1の処理対象のみが相違し、他は図5の実施例1のフローチャートと共通する。図5に対応する実施例2の撮影モードのフローチャートは図示するまでもないため省略する。
実施例1の図6の画像記録処理1に対応する実施例2の画像記録処理1のフローチャートを図17に示す。まず、画像メモリ116に記憶されて読み出された復元処理前の画像データ(DTR)に画像処理2(γ変換)が実行され、(S401)、画像データDTがLCD6、10に最初に表示される(S402)。
それから、軌跡メモリ回路113に記憶された軌跡データ(LOC−DT)に基づいて手ぶれ復元関数が手ぶれ復元関数算出回路122で算出される(S403)。補正値記憶メモリ120に記憶されたディストーション補正データに基づいてディストーション補正回路118でディストーション補正処理が実行されて手ぶれ復元処理回路123に送られ、手ぶれ復元関数算出回路122で算出された手ぶれ復元関数に基づいて手ぶれ復元処理回路123で手ぶれ復元処理が実行される(S404)。
上記のディストーション補正処理および手ぶれ復元処理を実行している間に、1stレリーズが再ONされると、ディストーション補正処理または手ぶれ復元処理を中断して次の撮影が優先して実行され、次の撮影の終了後に、中断されたディストーション補正処理および手ぶれ復元処理の残りの処理が行われる(S406)。1stレリーズの再ONがなければ、ディストーション補正処理および手ぶれ復元処理は中断されることなく実行され、ディストーション補正処理および手ぶれ復元処理が終了すると(S407)、手ぶれ復元処理後の画像データに対して画像処理2が実行され(S408)、手ぶれ復元処理後の画像データ(DTB)が図8(E)に示すようにLCD6、10に表示される(S409)。以下、S410、S411の処理は、実施例1の図6のS210、S211の処理と同じであるためその説明を省略する。
実施例2では、ディストーション補正演算も手ぶれ復元演算と同様に演算に時間を要する処理であるため、ディストーション補正処理、手ぶれ復元処理のなされない画像データ(DT)をとりあえず表示している(S402)。この手ぶれ復元処理前の画像データ(DT)の暫時表示では、画像データ(DT)が迅速に表示され、構図、シャッタタイミングが素早く確認できる。
実施例1において述べた図8、11、13〜15の画像データの表示例が、実施例2においてもそのまま用いられることはいうまでもない。
実施例1において述べた図8、11、13〜15の画像データの表示例が、実施例2においてもそのまま用いられることはいうまでもない。
上述した実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明は実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記以外の変形や応用が可能であることはいうまでもない。
本発明によれば、手ぶれ復元演算中に手ぶれ復元処理前の画像データを最初に表示し、手ぶれ復元演算後に手ぶれ復元処理後の画像データに切換えることにより、構図やシャッタタイミングの確認が素早くできるため、手ぶれによる劣化画像の復元を必要とする分野に本発明が広範囲に応用できる。
1 カメラボディ
2 レンズユニット(光学系)
5 手ぶれモードスイッチ
6 ビューファインダ(表示素子)
7 モードキー
10 背面LCDパネル(表示素子)
11 パワースイッチ
108、109 X軸、Y軸の角速度センサ(手ぶれ検出部)
112 基本軌跡演算回路
113 軌跡メモリ回路(手ぶれ検出信号記憶部)
114 撮像素子(CCD、撮像部)
116 画像メモリ
117−1 画像処理1の処理回路(ディストーション補正部)
117−2 画像処理2の処理回路
118 ディストーション補正回路(ディストーション補正部)
119 シーケンスコントローラ(表示コントローラ、記録コントロー)
120 補正値記憶メモリ
122 手ぶれ復元関数算出回路(手ぶれ復元関数算出部)
123 手ぶれ復元処理回路(手ぶれ復元部)
151 画像圧縮・伸長回路
153 画像記録媒体
DTR 画像メモリに記憶されている画像データ
DT 手ぶれ復元処理前の画像データ(第1の画像データ)
DTB 手ぶれ復元処理後の画像データ(第2の画像データ)
2 レンズユニット(光学系)
5 手ぶれモードスイッチ
6 ビューファインダ(表示素子)
7 モードキー
10 背面LCDパネル(表示素子)
11 パワースイッチ
108、109 X軸、Y軸の角速度センサ(手ぶれ検出部)
112 基本軌跡演算回路
113 軌跡メモリ回路(手ぶれ検出信号記憶部)
114 撮像素子(CCD、撮像部)
116 画像メモリ
117−1 画像処理1の処理回路(ディストーション補正部)
117−2 画像処理2の処理回路
118 ディストーション補正回路(ディストーション補正部)
119 シーケンスコントローラ(表示コントローラ、記録コントロー)
120 補正値記憶メモリ
122 手ぶれ復元関数算出回路(手ぶれ復元関数算出部)
123 手ぶれ復元処理回路(手ぶれ復元部)
151 画像圧縮・伸長回路
153 画像記録媒体
DTR 画像メモリに記憶されている画像データ
DT 手ぶれ復元処理前の画像データ(第1の画像データ)
DTB 手ぶれ復元処理後の画像データ(第2の画像データ)
Claims (9)
- 被写体像を形成するための光学系と、
前記光学系により形成された被写体像より画像データを得るための撮像部と、
カメラの手ぶれを検出するための手ぶれ検出部と、
前記撮像素子の露光期間中における前記手ぶれ検出部から出力される時系列の手ぶれ検出信号から手ぶれ復元関数を算出するための手ぶれ復元関数算出部と、
前記手ぶれ復元関数算出部から出力される手ぶれ復元関数に基づいて手ぶれによる前記画像データの劣化を復元するための手ぶれ復元部と、
前記画像データを表示するための表示素子と、
前記撮像部から得られた画像データであって、上記手ぶれ復元部で処理する前の画像データである第1の画像データを前記表示素子に表示し、前記手ぶれ復元部により復元処理が終了した後に復元処理がなされた画像データである第2の画像データを第1の画像データに切換えて表示を行う表示コントローラと、
前記復元処理がなされた第2の画像データを適用された記録媒体に記録するための記録コントローラと、
を具備する撮像装置。 - 前記撮像部の露光期間中における前記手ぶれ検出部から出力される時系列の手ぶれ検出信号を記憶するための手ぶれ検出信号記憶部をさらに具備し、
前記手ぶれ復元関数算出部は、前記手ぶれ検出信号記憶部に記憶された前記時系列の手ぶれ検出信号から手ぶれ復元関数を検出する請求項1記載の撮像装置。 - 前記表示コントローラは、第1の画像データを表示中に手ぶれ復元のための処理中であることを上記表示素子に表示する請求項1又は2記載の撮像装置。
- 前記表示コントローラは、第1の画像データの表示から第2の画像データの表示に切換えた後に、手ぶれ復元処理が施された画像データであることを前記表示素子に表示する請求項1乃至3記載の撮像装置。
- 前記光学系により発生するディストーションを記憶された補正データに基づいて補正するためのディストーション補正部をさらに具備し、
前記表示コントローラは、第1の画像データとしてディストーション補正のなされた画像データを表示し、第2の画像データとしてディストーション補正および手ぶれ復元処理のなされた画像データを表示する請求項1乃至4記載の撮像装置。 - 前記光学系により発生するディストーションを記憶された補正データに基づいて補正するためのディストーション補正部をさらに具備し、
前記表示コントローラは、第1の補正データとしてディストーション補正と手ぶれ復元処理のいずれの処理もなされていない画像データを表示し、第2の画像データとしてディストーション補正および手ぶれ復元処理のなされた画像データを表示する請求項1乃至4記載の撮像装置。 - 前記表示コントローラは、第1の画像データの表示から第2の画像データの表示への変更に際して、手ぶれ復元処理の終了した画像エリアから順次切換える請求項1、5、6記載の撮像装置。
- 撮影して得られた画像データに対して、手ぶれ復元処理を行って手ぶれの影響の軽減された画像データを得る撮影装置の画像データの表示方法であって、
撮影して手ぶれの影響を含む画像データを取得し、
前記手ぶれの影響を含む画像データを表示し、
前記手ぶれの影響を含む画像データに対して、上記撮影中の手ぶれの検出出力に基づいて手ぶれ復元処理を行い、
前記手ぶれ復元処理が終了した後に画像データの表示を、前記手ぶれ復元処理を行う前の画像データの表示から、手ぶれ復元処理を行った画像データに切換える画像データ表示方法。 - 前記手ぶれ復元処理の終了した画像エリアから、手ぶれ復元処理前の画像データを手ぶれ復元処理後の画像データに順次切換えて表示する請求項8記載の画像データ表示方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005038658A JP2006229392A (ja) | 2005-02-16 | 2005-02-16 | 撮像装置および画像データ表示方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008109503A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Canon Inc | 撮像装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体 |
WO2008090858A1 (ja) * | 2007-01-23 | 2008-07-31 | Nittoh Kogaku K.K | 画像処理装置および画像処理方法 |
JP2015057903A (ja) * | 2014-10-28 | 2015-03-26 | レノボ・イノベーションズ・リミテッド(香港) | 携帯端末装置、制御方法およびプログラム |
-
2005
- 2005-02-16 JP JP2005038658A patent/JP2006229392A/ja active Pending
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