JP2017106699A - 熱音響機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源の熱エネルギーを配管内の気体や蓄熱器の加熱に効率良く利用することができ、かつ、短時間での起動が可能な熱音響機関を提供すること。
【解決手段】本発明の熱音響機関は、蓄熱器21と、蓄熱器21の高温側の端部24に配置される熱源22と、蓄熱器21及び熱源22が収容され、かつ、音波を伝搬する気体が内部に含まれる配管11とを備える。熱源22は、帯板状のヒータ材26によって形成されたヒータ22である。ヒータ22は、配管11が延びる方向から見たときに曲線または折れ線を有する形状をなし、ヒータ材26の幅方向と配管11が延びる方向とが平行となるように配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、蓄熱器及び熱源が収容され、かつ、音波を伝搬する気体が内部に含まれる配管を備える熱音響機関に関する。
従来、熱エネルギーを音響エネルギーに変換する熱音響機関が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1には、例えば図12の熱音響機関100に示されるように、蓄熱器101の第1の端部に高温側の熱交換器102を配置するとともに、蓄熱器101の第2の端部に低温側の熱交換器103を配置し、蓄熱器101及び熱交換器102,103の少なくとも1つを配管104に収容する技術が提案されている。この熱音響機関100は、外部熱源から高温側の熱交換器102を介して蓄熱器101に供給される熱を用いて、配管104内の気体や蓄熱器101の高温側領域を加熱するようになっている。また、特許文献2には、例えば図13の熱音響機関110に示されるように、熱源となるロッドヒータ111を配管112の外周側から内周側に貫通させ、ロッドヒータ111を用いて配管112内の気体を直接加熱することにより、蓄熱器113を加熱する技術が提案されている。
特開2013−117319号公報(図1等) 特開2013−148282号公報(図1,図2等)
ところが、特許文献1に記載の従来技術では、外部熱源から高温側の熱交換器102までの経路において、大気や配管104への放熱が生じるため、外部熱源の熱エネルギーを有効に利用することができないという問題がある。しかも、熱交換器102の熱容量は比較的大きいため、配管104内の気体や蓄熱器101の高温側領域を所定の温度に加熱するためには、熱交換器102を過剰に加熱しなければならない。ゆえに、熱音響機関100の起動に時間が掛かるという問題もある。
なお、特許文献2に記載の従来技術は、複数のロッドヒータ111を用いて配管112内の気体を直接加熱するものであるため、特許文献1の熱音響機関100よりは熱エネルギーを効率良く利用することができる。しかしながら、ロッドヒータ111の外径は比較的大きいため、ロッドヒータ111と、配管112に設けられたロッドヒータ111用の貫通孔との接触面積が大きくなる。この場合、ロッドヒータ111の熱が、ロッドヒータ111の保持部や配線を介して配管112や大気に放出されてしまう可能性が高い。つまり、特許文献2の熱音響機関110においても、熱エネルギーを十分に利用することができない。また、ロッドヒータ111の熱容量も、熱交換器102と同様に比較的大きいため、配管112内の気体や蓄熱器113の高温側領域を所定の温度に加熱するためには、ロッドヒータ111を過剰に加熱しなければならない。ゆえに、この場合も、熱音響機関110の起動に時間が掛かるという問題もある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱源の熱エネルギーを配管内の気体や蓄熱器の加熱に効率良く利用することができ、かつ、短時間での起動が可能な熱音響機関を提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、蓄熱器と、前記蓄熱器の高温側の端部に配置される熱源と、前記蓄熱器及び前記熱源が収容され、かつ、音波を伝搬する気体が内部に含まれる配管とを備える熱音響機関であって、前記熱源は、帯板状のヒータ材によって形成されたヒータであり、前記ヒータは、前記配管が延びる方向から見たときに曲線または折れ線を有する形状をなしており、前記ヒータ材の幅方向と前記配管が延びる方向とが平行となるように配置されていることを特徴とする熱音響機関がある。
従って、上記手段1に記載の発明では、配管内に含まれている気体や配管内に収容された蓄熱器が、同じく配管内に収容された熱源によって直接加熱されるようになっている。即ち、熱源が配管に接触しない構造とすることができるため、熱源から大気や配管への放熱を低減させることができる。よって、熱源の熱エネルギーを、配管内の気体や蓄熱器の加熱に効率良く利用することができる。また、熱源は、帯板状のヒータ材によって形成されたヒータであり、ヒータの熱容量は、熱交換器やロッドヒータに比べて大幅に小さくなっている。その結果、熱源を所望の温度に素早く加熱できるようになるため、熱音響機関の起動に掛かる時間を大幅に短縮することができる。さらに、上記手段1のヒータは、ロッドヒータに比べて配管内の気体との接触面積が大きくなっている。このため、ヒータによって配管内の気体を効率良く加熱することができる。
上記熱音響機関を構成する熱源は、帯板状のヒータ材によって形成されたヒータである。ヒータ材の形成材料としては、SUS304、SUS321、NCF800、NCF600、SUS316等のステンレス鋼や、ニクロムなどの一般的なヒータ材料が挙げられる。また、ヒータ材の形成材料として、窒化珪素(Si)にタングステンカーバイド(WC)を混合して導電性を持たせた導電性セラミックを用いてもよい。なお、ヒータは、配管が延びる方向から見たときに渦巻状またはつづら折り状をなしていることがよい。このようにすれば、ヒータと配管内の気体との接触面積が大きくなるため、配管内の気体をより効率良く加熱することができる。さらに、ヒータは表面に絶縁層を有していてもよい。このようにすれば、ヒータ材の中での部分的な接触に起因する短絡を防止することができる。
また、ヒータの蓄熱器側の端面は、蓄熱器の高温側の端部に接していてもよい。このようにすれば、ヒータの熱が直接蓄熱器に伝達されるため、ヒータの熱エネルギーを、蓄熱器の加熱により効率良く利用することができる。また、ヒータと蓄熱器との間の隙間、即ち、配管内の気体が通過する際に抵抗となる部分が生じなくなるため、気体が配管内を通過する際の圧力損失を小さくすることができる。
さらに、ヒータは、ロウ材または接着剤を介して蓄熱器の高温側の端部に接合されていてもよい。このようにすれば、配管に振動等が加わったとしても、ヒータが動きにくくなるため、ヒータ材の中での部分的な接触に起因する短絡を確実に防止することができる。ここで、ロウ材としては、例えば貴金属を含有するものなどが挙げられる。ロウ材に含まれる貴金属としては、例えば、金(Au)や銀(Ag)などを挙げることができる。また、ロウ材として、銀と他の金属との合金(具体的にはAg−Cu)や、金と他の金属との合金(具体的には、Au−Ge、Au−Si、Au−Sn)などの公知のロウ材を用いることもできる。一方、接着剤としては、例えば無機接着剤などが挙げられる。無機接着剤としては、セラミック系接着剤、ガラス系接着剤、セメント系接着剤などが挙げられるが、特には、1200℃程度の耐熱性を有するシリカ−アルミナ系無機接着剤であることがよい。
なお、ヒータの蓄熱器側の端部は、蓄熱器の高温側の端部に設けられた凹部に挿入されていてもよい。このようにすれば、ヒータと蓄熱器との接触面積が大きくなるため、ヒータの熱がより確実に蓄熱器に伝達されるようになる。よって、ヒータの熱エネルギーを、蓄熱器の加熱により効率良く利用することができる。また、配管に振動等が加わった際に、ヒータがよりいっそう動きにくくなる。その結果、ヒータ材の中での部分的な接触に起因する短絡をより確実に防止することができる。
上記熱音響機関を構成する配管は、音波を伝搬する気体が内部に含まれている。ここで、配管内に含まれている気体としては、例えば、空気、ヘリウム、窒素、アルゴンなどを挙げることができる。
また、配管と蓄熱器との間には断熱材が配置されていることがよい。このようにすれば、蓄熱器から配管への放熱が抑制されるため、熱源の熱によって配管内の気体を効率良く加熱することができる。さらに、断熱材は、配管と熱源との間にも配置されていることがよい。このようにすれば、熱源から配管への放熱も抑制されるため、熱源の熱によってより効率良く配管内の気体を加熱することができる。なお、断熱材は、セラミック材料や樹脂材料などによって形成することが可能である。かかるセラミック材料の好適例としては、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、べリリア、ムライト、ガラスセラミックなどを挙げることができる。また、樹脂材料の好適例としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料を使用してもよい。
本実施形態における熱音響機関を示す概略構成図。 原動機を示す概略断面図。 ヒータを示す概略斜視図。 冷凍機を示す概略断面図。 他の実施形態におけるヒータを示す概略斜視図。 他の実施形態におけるヒータを示す概略斜視図。 他の実施形態において、ヒータと第1の蓄熱器との接続構造を示す要部断面図。 他の実施形態において、ヒータと第1の蓄熱器との接続構造を示す要部断面図。 他の実施形態における熱音響機関を示す概略構成図。 他の実施形態における熱音響機関を示す概略構成図。 他の実施形態における熱音響機関を示す概略構成図。 従来技術における熱音響機関の原動機を示す概略断面図。 従来技術における熱音響機関の原動機を示す概略断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の熱音響機関10は、シングルループ型の熱音響機関である。熱音響機関10は、配管11、原動機20及び冷凍機30を備えている。また、配管11は、内径100mmの円筒状をなしており、音波を伝搬する気体(本実施形態では空気)が大気圧(または、例えば10気圧に加圧された状態)で内部に充填されている。
図1,図2に示されるように、原動機20は、熱エネルギーを音響エネルギーに変換する機関であり、第1の蓄熱器21、ヒータ22(熱源)及び熱交換器23を備えている。第1の蓄熱器21、ヒータ22及び熱交換器23は、配管11内に完全に収容されている。また、第1の蓄熱器21は、外径90mmの円筒状をなしており、セラミックハニカムによって形成されている。なお、セラミックハニカムの代わりに、孔加工された金属板(SUS板)を積層してなるハニカムを用いることにより、第1の蓄熱器21を形成するようにしてもよい。
図2,図3に示されるように、ヒータ22は、第1の蓄熱器21の高温側の端部24に配置されている。そして、ヒータ22の第1の蓄熱器21側の端面25は、第1の蓄熱器21の高温側の端部24に接している。ヒータ22は、配管11内の気体を加熱するとともに、第1の蓄熱器21を加熱するようになっている。
なお、ヒータ22は、帯板状の金属材(本実施形態では、SUS304等のステンレス鋼)からなるヒータ材26を折り曲げることによって形成された電熱ヒータである。ヒータ22は、配管11が延びる方向から見たときに曲線を有する形状をなしている。具体的に言うと、ヒータ22は、配管11が延びる方向から見たときの形状が、渦巻状(本実施形態では、いわゆる「フェルマーの螺旋」)をなしている。そして、ヒータ材26の長手方向における両端部には、それぞれ配線(図示略)が接続されている。両配線は、配管11を貫通して外部電源(図示略)に接続されている。
また、図2,図3に示されるヒータ22は、ヒータ材26の幅方向と配管11が延びる方向とが平行となるように配置されており、配管11と同軸上に配置されている。なお、本実施形態では、ヒータ材26の幅方向における長さが50mmとなっており、ヒータ材26の長手方向(つまり、ヒータ材26の形成材料である帯板状の金属材の長さ方向)における長さが1000mmとなっている。即ち、ヒータ材26の長手方向における長さは、配管11の内径(100mm)の5倍以上(本実施形態では10倍)であって、第1の蓄熱器21の外径(90mm)の5倍以上(本実施形態では約11.1倍)となっている。さらに、ヒータ材26の長手方向における長さは、配管11の内周の長さ(約314mm)の3倍以上(本実施形態では約3.2倍)であって、第1の蓄熱器21の外周の長さ(約283mm)の3倍以上(本実施形態では約3.5倍)となっている。また、ヒータ材26の長手方向における長さは、ヒータ材26の幅方向における長さ(50mm)の10倍以上(本実施形態では20倍)となっている。
図2に示されるように、熱交換器23は、第1の蓄熱器21の低温側の端部27に配置されている。そして、熱交換器23の第1の蓄熱器21側の端面は、第1の蓄熱器21の低温側の端部27に接している。また、熱交換器23は、配管11の内外に冷却水が通る管(図示略)を有している。熱交換器23は、配管11内の気体を冷却するようになっている。
そして、配管11と第1の蓄熱器21との間には、第1の断熱材28が配置されている。第1の断熱材28は、配管11とヒータ22との間にまで延びている。即ち、配管11と第1の蓄熱器21との間に配置される断熱材、及び、配管11とヒータ22との間に配置される断熱材は、共通の第1の断熱材28である。また、第1の断熱材28は、第1の蓄熱器21の外周面全体とヒータ22の外周面全体とを覆っている。本実施形態の第1の断熱材28は、アルミナ(Al)等のセラミック材料によって繊維状(マット状)に形成されている。また、第1の断熱材28は、ロウ付けによって配管11に接合されている。
なお、本実施形態の原動機20では、ヒータ22を用いて配管11内の気体と第1の蓄熱器21の高温側の端部24とを350℃程度に加熱し、熱交換器23を用いて第1の蓄熱器21の低温側の端部27を30℃程度に冷却する。その結果、第1の蓄熱器21や配管11内の気体に温度差が生じることにより、音波(音響エネルギー)が発生する。なお、熱交換器23は、同熱交換器23に接続された水冷または空冷の機器(図示略)により、30℃以下に維持されている。
図1,図4に示されるように、冷凍機30は、原動機20で発生した音響エネルギーを熱エネルギーに変換することによって冷気を取得する機関であり、第2の蓄熱器31、低温側熱交換器32(冷熱源)及び高温側熱交換器33を備えている。第2の蓄熱器31、低温側熱交換器32及び高温側熱交換器33は、配管11内に完全に収容されている。本実施形態の第2の蓄熱器31は、原動機20側の第1の蓄熱器21と同じものである。
図4に示されるように、低温側熱交換器32は、第2の蓄熱器31の低温側の端部34に配置されている。そして、低温側熱交換器32の第2の蓄熱器31側の端面は、第2の蓄熱器31の低温側の端部34に接している。一方、高温側熱交換器33は、第2の蓄熱器31の高温側の端部35に配置されている。そして、高温側熱交換器33の第2の蓄熱器31側の端面は、第2の蓄熱器31の高温側の端部35に接している。
そして、配管11と第2の蓄熱器31との間には、第2の断熱材36が配置されている。第2の断熱材36は、第2の蓄熱器31の外周面全体を覆っている。本実施形態の第2の断熱材36は、原動機20側の第1の断熱材28と同じ材料(アルミナ)によって形成されている。また、第2の断熱材36は、ロウ付けによって配管11に接合されている。
なお、本実施形態の冷凍機30では、原動機20からの音波が冷凍機30に到達した時点で、配管11内の気体と高温側熱交換器33とが30℃程度に維持されるようになる。一方、低温側熱交換器32は、熱音響現象により、−100℃程度の低温となる。その結果、低温となった冷熱が取り出されるため、冷凍機30として機能するようになる。なお、高温側熱交換器33は、同高温側熱交換器33に接続された水冷または空冷の機器(図示略)により、30℃以下に維持されている。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の熱音響機関10では、配管11内に含まれている気体や配管11内に収容された第1の蓄熱器21が、同じく配管11内に収容されたヒータ22によって直接加熱されるようになっている。即ち、ヒータ22が配管11に接触しない構造とすることができるため、ヒータ22から大気や配管11への放熱を低減させることができる。よって、ヒータ22の熱エネルギーを、配管11内の気体や第1の蓄熱器21の加熱に効率良く利用することができる。
(2)本実施形態の熱源は、帯板状のヒータ材26によって形成されたヒータ22であり、ヒータ22の熱容量は、従来の熱源である熱交換器102(図12参照)やロッドヒータ111(図13参照)に比べて大幅に小さくなっている。その結果、ヒータ22を所望の温度に素早く加熱できるようになるため、熱音響機関10の起動に掛かる時間を大幅に短縮することができる。ゆえに、熱音響機関10の消費電力の低減も図ることができる。また、本実施形態のヒータ22は、配管11が延びる方向から見たときに渦巻状をなしているため、ロッドヒータ111に比べて配管11内の気体との接触面積が大きい。このため、ヒータ22によって配管11内の気体を効率良く加熱することができる。
(3)本実施形態の原動機20では、配管11と第1の蓄熱器21との間に第1の断熱材28が配置されている。その結果、第1の蓄熱器21から配管11への放熱が抑制されるため、ヒータ22の熱によって配管11内の気体を効率良く加熱することができる。
また、本実施形態の冷凍機30では、配管11と第2の蓄熱器31との間に第2の断熱材36が配置されている。その結果、原動機20からの音波(音響エネルギー)を冷凍機30の第2の蓄熱器31で冷熱に変換する際に、冷熱が配管11に伝わる熱量を低減することができる。このため、音響エネルギーをより有効に冷熱に利用することができる。
なお、上記実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態のヒータ22は、配管11が延びる方向から見たときの形状が、渦巻状(「フェルマーの螺旋状」)となしていた。しかし、図5に示されるように、ヒータ41は、他の渦巻状(ここでは、いわゆる「アルキメデスの螺旋」)をなしていてもよい。また、図6に示されるように、ヒータ42は、渦巻状とは異なる形状(ここでは、つづら折り状)をなしていてもよい。
・上記実施形態において、ヒータ22は、セラミック材料などからなる絶縁層を表面に有していてもよい。このようにすれば、ヒータ材26の中での部分的な接触に起因する短絡を防止することができる。
・上記実施形態では、ヒータ22の第1の蓄熱器21側の端面25が、第1の蓄熱器21の高温側の端部24に接するようになっていた。しかし、図7に示されるように、ヒータ43は、ロウ材44(または接着剤)を介して第1の蓄熱器45の高温側の端部46に接合されていてもよい。また、図8に示されるように、ヒータ47の第1の蓄熱器48側の端部49は、第1の蓄熱器48の高温側の端部50に設けられた凹部51に挿入されていてもよい。なお、ヒータと蓄熱器とをロウ材を介して接合する場合に、蓄熱器をステンレスメッシュなどの金属部材を用いて形成すると、ヒータを流れる電流が蓄熱器に漏電してしまう可能性がある。よって、ヒータと蓄熱器との接合にロウ材を用いる場合には、蓄熱器をセラミック材料を用いて形成することがよい。
・上記実施形態のヒータ22は、ヒータ材26を折り曲げることによって形成されていたが、別の方法を用いてヒータを形成してもよい。例えば、鋳造や押出成形によってヒータを形成してもよいし、3Dプリンターを用いてヒータを形成してもよい。
・上記実施形態において、熱音響機関のレイアウトを適宜変更してもよい。例えば、図9の熱音響機関60に示されるように、ダブルループ型の熱音響機関に変更してもよい。詳述すると、この熱音響機関60は、第1ループ管61(配管)、第2ループ管62(配管)及び共鳴管63(配管)を備えている。第1ループ管61は、矩形環状をなし、原動機64を備えている。第2ループ管62は、矩形環状をなし、冷凍機65を備えている。共鳴管63は、直線状をなしており、第1端部が第1ループ管61に接続されるとともに、第2端部が第2ループ管62に接続されている。
・また、図10の熱音響機関70に示されるように、上記実施形態とは別のシングルループ型の熱音響機関に変更してもよい。詳述すると、この熱音響機関70は、原動機71及び冷凍機72を備える矩形環状のループ管73(配管)と、ループ管73から延出し、発電機(図示略)等に接続可能な接続管74(配管)とを備えている。ここで、発電機としては、例えば、気体の圧力振動に応動して発電を行う発電機などを用いることができる。
・さらに、図11の熱音響機関80に示されるように、ループ型ではない熱音響機関に変更してもよい。詳述すると、この熱音響機関80は、原動機81及び冷凍機82を備え、一直線上に延びる配管83を備えている。
・上記実施形態において、熱音響機関10に複数の原動機20を設けることにより、熱音響機関10の出力向上を図るようにしてもよい。また、熱音響機関10に複数の冷凍機30を設けることにより、熱音響機関10が複数の冷熱源(低温側熱交換器32)を有するようにしてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1において、前記ヒータ材の長手方向における長さは、前記配管の内径の5倍以上であることを特徴とする熱音響機関。
(2)上記手段1において、前記ヒータ材の長手方向における長さは、前記蓄熱器の外径の5倍以上であることを特徴とする熱音響機関。
(3)上記手段1において、前記ヒータ材の長手方向における長さは、前記配管の内周の長さの3倍以上であることを特徴とする熱音響機関。
(4)上記手段1において、前記ヒータ材の長手方向における長さは、前記蓄熱器の外周の長さの3倍以上であることを特徴とする熱音響機関。
(5)上記手段1において、前記ヒータ材の長手方向における長さは、前記ヒータ材の幅方向における長さの10倍以上であることを特徴とする熱音響機関。
(6)上記手段1において、前記ヒータは、前記配管が延びる方向から見たときに渦巻状をなしており、前記配管と同軸上に配置されていることを特徴とする熱音響機関。
(7)上記手段1において、前記ヒータは前記配管内に完全に収容されていることを特徴とする熱音響機関。
(8)上記手段1において、前記ヒータは、帯板状の前記ヒータ材を曲げることによって形成されたものであることを特徴とする熱音響機関。
(9)技術的思想(8)において、前記ヒータは、金属材を曲げることによって形成されたものであることを特徴とする熱音響機関。
(10)上記手段1において、前記ヒータは電熱ヒータであることを特徴とする熱音響機関。
(11)上記手段1において、前記配管と前記蓄熱器との間、及び、前記配管と前記熱源との間にそれぞれ断熱材が配置され、前記配管と前記蓄熱器との間に配置される前記断熱材、及び、前記配管と前記熱源との間に配置される前記断熱材は、共通の断熱材であることを特徴とする熱音響機関。
(12)上記手段1において、前記熱音響機関は、前記蓄熱器及び前記熱源を備える原動機と、前記原動機で発生した音響エネルギーを熱エネルギーに変換することによって冷気を取得する冷凍機とを備え、前記冷凍機は、前記配管に収容される第2の蓄熱器を備え、前記配管と前記第2の蓄熱器との間に第2の断熱材が配置されていることを特徴とする熱音響機関。
10,60,70,80…熱音響機関
11,83…配管
21,45,48…蓄熱器としての第1の蓄熱器
22,41,42,43,47…熱源としてのヒータ
24,45,50…蓄熱器の高温側の端部
25…ヒータの蓄熱器側の端面
26…ヒータ材
28…断熱材としての第1の断熱材
44…ロウ材
49…ヒータの蓄熱器側の端部
51…凹部
61…配管としての第1ループ管
62…配管としての第2ループ管
63…配管としての共鳴管
73…配管としてのループ管
74…配管としての接続管

Claims (8)

  1. 蓄熱器と、
    前記蓄熱器の高温側の端部に配置される熱源と、
    前記蓄熱器及び前記熱源が収容され、かつ、音波を伝搬する気体が内部に含まれる配管と
    を備える熱音響機関であって、
    前記熱源は、帯板状のヒータ材によって形成されたヒータであり、
    前記ヒータは、前記配管が延びる方向から見たときに曲線または折れ線を有する形状をなしており、前記ヒータ材の幅方向と前記配管が延びる方向とが平行となるように配置されている
    ことを特徴とする熱音響機関。
  2. 前記ヒータは、前記配管が延びる方向から見たときに渦巻状またはつづら折り状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の熱音響機関。
  3. 前記ヒータは表面に絶縁層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱音響機関。
  4. 前記ヒータの前記蓄熱器側の端面は、前記蓄熱器の高温側の端部に接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱音響機関。
  5. 前記ヒータは、ロウ材または接着剤を介して前記蓄熱器の高温側の端部に接合されていることを特徴とする請求項4に記載の熱音響機関。
  6. 前記ヒータの前記蓄熱器側の端部は、前記蓄熱器の高温側の端部に設けられた凹部に挿入されていることを特徴とする請求項4または5に記載の熱音響機関。
  7. 前記配管と前記蓄熱器との間に断熱材が配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱音響機関。
  8. 前記断熱材は、前記配管と前記熱源との間にも配置されていることを特徴とする請求項7に記載の熱音響機関。
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