JP7057224B2 - 熱音響装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱エネルギと音響エネルギとの間でエネルギ変換を行う熱音響装置に関する。
従来より、熱音響現象を利用して熱エネルギと音響エネルギの間でエネルギ変換を行う熱音響装置が知られている。熱音響装置は、作動流体が充填された配管の内部に熱エネルギと音響エネルギに変換するエネルギ変換部が設けられており、エネルギ変換部の両端に温度勾配を形成することで、熱音響自励振動である音波が発生する。
このような熱音響装置において、特許文献1では、低温度での発振を可能とするため、作動流体として非凝縮性流体と凝縮性流体の混合物を用い、凝縮性流体の相変化時の高い熱伝達率を利用することが提案されている。
特開2009-74722号公報
熱音響装置の作動流体として凝縮性流体を用いる場合には、蓄熱器の高温側で蒸発した凝縮性流体が蓄熱器の低温側で凝縮し、液相の凝縮性流体が蓄熱器の高温側に再度移動することで継続的な使用が可能となる。
ところが、本発明者等の検討によれば、蓄熱器に凝縮性流体として水を存在させ、大気圧、ヘリウム雰囲気で熱音響装置を作動させたところ、蓄熱器で発生した水蒸気が蓄熱器以外の配管で凝縮し、時間経過と共に熱音響装置の出力が低下することがわかった。
配管で凝縮した凝縮性流体を回収して蓄熱器に戻すことも考えられるが、凝縮性流体を蓄熱器に戻すための配管やポンプ等が必要となり、構成が複雑となる。
本発明は上記点に鑑み、凝縮性流体を用いる熱音響装置において、簡易な構成で出力の低下を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、気液相変化を生じる凝縮性流体を含む作動流体が封入された音響伝達管(100、101、104、106、107)と、前記音響伝達管内に設けられ、熱音響自励振動によって熱エネルギを音響エネルギに変換するエネルギ変換部(102)と、前記音響伝達管内に設けられ、前記音響エネルギを異なる種類のエネルギに変換するエネルギ消費部(103、105、109)と、前記エネルギ変換部と前記エネルギ消費部の間で、前記凝縮性流体を加熱する加熱部(110)と、を備え、加熱部は、エネルギ消費部で発生する熱エネルギを凝縮性流体に伝達する伝熱部材であることを特徴とする。
本発明によれば、エネルギ変換部とエネルギ消費部の間で凝縮性流体を加熱する加熱部を設けるという簡易な構成で、気相の凝縮性流体が音響伝達管で凝縮することを抑制でき、凝縮性流体がエネルギ変換部から流出することを抑制できる。これにより、エネルギ変換部で凝縮性流体の気液相変化を継続的に行わせることができ、熱音響装置による高い出力を継続的に得ることができる。
なお、上記各構成要素の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態の熱音響装置の概念図である。 凝縮性流体の飽和蒸気圧を示す図である。 熱音響装置の出力の経時的変化を示す図である。 第2実施形態の熱音響装置の概念図である。 第3実施形態の熱音響装置の概念図である。 第4実施形態の熱音響装置の概念図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本第1実施形態の熱音響装置1は、音響伝達管100、101を備えている。本実施形態の音響伝達管100、101は、入力ループ配管100および直線配管101とからなる。
音響伝達管100、101は、中空状の筒状部材であり、密閉空間を構成している。音響伝達管100、101としては、例えば円筒形状のステンレス製配管を用いることができる。音響伝達管100、101は、内部空間に作動流体が封入されている。音響伝達管100、101は、作動流体を介して音響エネルギを伝達可能な配管である。
作動流体は、非凝縮性流体と凝縮性流体の混合物である。非凝縮性媒体は、熱音響装置1の作動温度範囲で気液相変化しない流体である。凝縮性媒体は、熱音響装置1の作動温度範囲で気液相変化する流体である。
非凝縮性流体としては、例えばヘリウム、窒素、アルゴン等の低分子量の不活性ガス、空気、水素あるいはこれらの混合物を好適に用いることができるが、異なる種類の非凝縮性流体を用いてもよい。凝縮性流体としては、例えば水、炭酸、フロンを好適に用いることができるが、異なる種類の凝縮性流体を用いてもよい。本実施形態では、非凝縮性流体として空気を用い、凝縮性流体として水を用いている。
入力ループ配管100には、外部から熱エネルギの入力が行われる入力部102が設けられている。入力部102は原動機であり、外部から入力された熱エネルギを音響エネルギに変換可能となっている。つまり、入力部102では、熱流から仕事流への変換が行われる。
入力部102は、蓄熱部102a、高温熱交換部102b、低温熱交換部102cを備えている。これらは、入力ループ配管100の長手方向に沿って配置されている。
蓄熱部102aの一端側に高温熱交換部102bが配置されており、蓄熱部102aの他端側に低温熱交換部102cが配置されている。これらの熱交換部102b、102cは、蓄熱部102aと熱的に接触している。このため、蓄熱部102aの一端側が高温側端部となり、蓄熱部102aの他端側が低温側端部となり、蓄熱部102aの両端に温度差を生成することができる。
蓄熱部102aは、熱エネルギを音響エネルギに変換するエネルギ変換部であり、多数の細孔が形成されたスタックとして構成されている。蓄熱部102aとしては、例えばセラミックスハニカムのような細かい流路が設けられた構造体、あるいはステンレス等の金属メッシュのような目の細かい金網が積層された構造体等を用いることができる。
高温熱交換部102bは入熱装置であり、外部からの熱エネルギの入力によって蓄熱部102aの高温側端部を加熱する。本実施形態では、第1熱媒体通路200を循環する熱媒体を介して、外部の熱源201から高温熱交換部102bに熱が輸送される。熱源201としては、例えば内燃機関や2次電池等の発熱体から出る廃熱あるいは工場から出る廃熱を利用することができる。熱媒体としては、例えば冷却水を用いることができる。第1熱媒体通路200には、熱媒体を循環させるためのポンプ202が設けられている。
低温熱交換部102cは、蓄熱部102aの他端側を冷却する。本実施形態では、低温熱交換部102cに第2熱媒体通路300を介して常温の熱媒体が供給される。第2熱媒体通路300を流れる熱媒体は、放熱器301で大気と熱交換して常温となっている。第2熱媒体通路300には、熱媒体を循環させるためのポンプ302が設けられている。なお、低温熱交換部102cは、第2熱媒体通路300や放熱器301を設けることなく、大気と直接熱交換する自然放熱によって冷却してもよい。
高温熱交換部102bおよび低温熱交換部102cによって、蓄熱部102aの両端に温度差が生じ、作動流体の流通方向に温度勾配が形成される。蓄熱部102aでは、蓄熱部102aの両端の温度勾配が形成されることで、内部に存在する作動流体の圧縮、加熱、膨張、冷却が行われ、熱音響自励振動である音波が発生する。つまり、入力部102の蓄熱部102aでは、熱エネルギから音響エネルギへの変換が行われる。
直線配管101の一端側には入力ループ配管100が接続され、直線配管101の他端側に出力部103が設けられている。出力部103は、音響エネルギを異なる種類のエネルギに変換するエネルギ消費部である。本実施形態の出力部103は、音波の振動流から発電する発電部であり、例えばリニア型発電機や衝動タービン型発電機を用いることができる。
本実施形態では、作動流体に気液相変化する凝縮性流体が含まれている。蓄熱部102aの高温側で気化した凝縮性流体は低温側で凝縮するが、気化した凝縮性流体の一部は音響伝達管100、101に拡散する。
このため、熱音響装置1には、凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを抑制するための加熱部203が設けられている。加熱部203は、音響伝達管100、101の外表面を覆うように設けられている。加熱部203は、音響伝達管100、101を加熱することで、音響伝達管100、101の内部に存在する作動流体を間接的に加熱するようになっている。
本実施形態の加熱部203は、外部の熱源201から供給される熱エネルギによって音響伝達管100、101を加熱する熱交換器として構成されている。加熱部203には、第1熱媒体通路200から分岐した加熱用通路204が接続されており、加熱部203の内部を熱媒体が流通可能となっている。熱源201の熱を受け取った熱媒体は、加熱用通路204を介して加熱部203に流入する。熱源201の熱が熱媒体を介して音響伝達管100、101に伝わり、音響伝達管100、101の熱が内部に存在する作動流体に伝わる。
図2に示すように、凝縮性流体の飽和蒸気圧は温度に依存する。凝縮性流体は、飽和蒸気圧の低い箇所に移動して凝縮する。このため、凝縮性流体は、低温熱交換部102cで冷却される蓄熱部102aの低温側で凝縮する。高温熱交換部102bで加熱される蓄熱部102aの高温側は、凝縮性流体の沸点よりも高温となるようにしている。
加熱部203による音響伝達管100、101の加熱温度は、少なくとも蓄熱部102aの低温側端部よりも高い温度とすることが望ましい。これにより、凝縮性流体が蓄熱部102aの低温側で凝縮し、凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを効果的に抑制できる。さらに、加熱部203による音響伝達管100、101の加熱温度を蓄熱部102aの高温側端部よりも高い温度とすることで、凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを効果的に抑制できる。
本実施形態の加熱部203は、入力部102と出力部103との間の音響伝達管100、101の全体に設けられている。これにより、音響伝達管100、101の全体で凝縮性流体が凝縮することを抑制できる。また、加熱部203を凝縮性流体が気化する蓄熱部102aの高温側付近に設け、音響伝達管100、101における蓄熱部102aの高温側付近を加熱するだけでも、凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを抑制する効果が得られる。
音響伝達管100、101の全体を加熱する場合には、音響伝達管100、101の全体を均一に加熱することで、蓄熱部102aの低温側との温度差が大きくなり、蓄熱部102aの低温側に凝縮性流体が集まって凝縮しやすくなる。また、音響伝達管100、101を均一に加熱する場合に限らず、温度勾配が形成されてもよい。この場合には、音響伝達管100、101において、蓄熱部102aから遠い側から近い側に向かって温度が低くなるような温度勾配とすることが望ましい。
次に、熱音響装置1の作動について説明する。入力部102では、高温熱交換部102bに外部から熱エネルギが入力されることで、蓄熱部102aに温度勾配が形成される。
蓄熱部102aでは、作動流体の流通方向に温度勾配が形成されることで、熱音響自励振動である音波が発生する。つまり、入力部102の蓄熱部102aでは、熱エネルギから音響エネルギへの変換が行われる。
蓄熱部102aに存在する液相の凝縮性流体は、蓄熱部102aの高温側端部や高温熱交換部102bで気化する。気化した凝縮性流体の一部は、入力部102から外部に拡散する。音響伝達管100、101における入力部102と出力部103の間の部位は、加熱部203で加熱されているため、凝縮性流体の飽和蒸気圧が高くなる。
このため、音響伝達管100、101では凝縮性流体が凝縮することが抑制され、低温部位である蓄熱部102aの低温側で凝縮性流体を凝縮させることができる。なお、音響伝達管100、101を加熱することに起因して音響伝達管100、101内の音響エネルギが減少したり、増幅することはない。
入力部102で発生した音響エネルギは入力ループ配管100を巡回して入力部102に再入力し、残りは直線配管101を通過して出力部103に伝達される。出力部103では、音響エネルギを電気エネルギに変換し、発電する。
ここで、図3を用いて、時間の経過に伴う熱音響装置1の出力変化について説明する。図3では、加熱部203による配管100、101の加熱を行わない場合を比較例として示している。図3において、丸記号は本実施形態の出力を示し、四角記号は比較例を示している。
図3に示すように、加熱部203による配管100、101の加熱を行わない比較例では、熱音響装置1の運転を継続すると、熱エネルギから音響エネルギへの変換量が低下している。これに対し、加熱部203による配管100、101の加熱を行う本実施形態では、熱音響装置1の運転を継続しても、熱エネルギから音響エネルギへの変換量が低下していない。つまり、本実施形態の熱音響装置1では、継続的に高い出力が得られている。
以上説明した本実施形態によれば、加熱部203によって音響伝達管100、101を加熱するという簡易な構成で、気相の凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを抑制でき、凝縮性流体が入力部102から流出することを抑制できる。これにより、入力部102で凝縮性流体の気液相変化を継続的に行わせることができ、熱音響装置1による高い出力を継続的に得ることができる。
また、本実施形態では、内燃機関等の発熱体や工場から出る廃熱を熱源201として利用し、高温熱交換部102aおよび音響伝達管100、101を加熱している。これにより、できるだけ少ない動力で高い出力の熱音響装置1を駆動することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図4に示すように、本第2実施形態の熱音響装置1は、2つのループ配管100、104を備えるダブルループ型として構成されている。出力ループ配管104には、出力部105が設けられている。本第2実施形態の出力部105では、音響エネルギから熱エネルギへの変換が行われる。
出力部105は、入力部102と同様の構成であり、蓄熱部105a、高温熱交換部105b、低温熱交換部105cを備えている。蓄熱部105aは、入力部102の蓄熱部102aと同じく、例えばセラミックスハニカムのような細かい流路が設けられた構造体、あるいはステンレス等の金属メッシュのような目の細かい金網が積層された構造体等を用いることができる。蓄熱部105aに音響エネルギが伝達されることで、蓄熱部105aの両端に温度勾配が生じる。
高温熱交換部105bまたは低温熱交換部105cの一方の熱交換部を常温の冷却水と熱交換することで、他方の熱交換部で冷熱または温熱を生成することができる。つまり、出力部105は、音響エネルギから熱エネルギに変換して、冷熱または温熱を生成する熱生成部である。
具体的には、高温熱交換部105bで常温の冷却水と熱交換することで、低温熱交換部105cで冷熱を生成することができる。また、低温熱交換部105cで常温の冷却水と熱交換することで、高温熱交換部105bで温熱を生成することができる。
本第2実施形態では、第2熱媒体通路300を流れる常温の熱媒体が高温熱交換部105bを通過するようになっており、低温熱交換部105cで冷熱が生成される。なお、高温熱交換部105bは、大気と直接熱交換することで常温となるようにしてもよい。
低温熱交換部105cで生成された冷熱は、第3熱媒体通路400を循環する熱媒体を介して冷却用熱交換器401に輸送され、例えば冷房に利用される。第3熱媒体通路400には、熱媒体を循環させるためのポンプ402が設けられている。
本第2実施形態では、音響伝達管100、101における入力部102と出力部105の間に、加熱部500が設けられている。加熱部500は、電源501からの電力供給によって発熱する電気ヒータである。
以上説明した本第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様、加熱部500で音響伝達管100、101を加熱することで、気相の凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを抑制でき、凝縮性流体が入力部102から流出することを抑制できる。これにより、入力部102で凝縮性流体の気液相変化を継続的に行わせることができ、熱音響装置1による高い出力を継続的に得ることができる。
また、本第2実施形態では、電気ヒータからなる加熱部500を用いて音響伝達管100、101を加熱している。これにより、内燃機関等の発熱体や工場から出る廃熱が音響伝達管100、101を加熱するために充分でない場合であっても、音響伝達管100、101を加熱することができ、熱音響装置1による高い出力を継続的に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すように、本第3実施形態の熱音響装置1は、1つのループ配管106に入力部102および出力部105が設けられたシングルループ型として構成されている。ループ配管106における入力部102と出力部105の間に、加熱部500が設けられている。加熱部500は、入力部102の高温熱交換部102b側と低温熱交換部102c側の両方に設けてもよいが、凝縮性流体が蒸発する高温熱交換部102b側に少なくとも設けられていればよい。
以上説明した本第3実施形態においても、上記各実施形態と同様、加熱部500で音響伝達管100、101を加熱することで、気相の凝縮性流体が音響伝達管100、101で凝縮することを抑制でき、凝縮性流体が入力部102から流出することを抑制できる。これにより、入力部102で凝縮性流体の気液相変化を継続的に行わせることができ、熱音響装置1による高い出力を継続的に得ることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6に示すように、本第4実施形態では、直線配管107に加振部108、入力部102、出力部109が設けられている。本第4実施形態の熱音響装置1は、直線配管107に入力部102および出力部109が設けられた直線型として構成されている。
加振部108は、作動流体を振動させて音響エネルギを発生させる。加振部108が出力した音響エネルギは、入力部102に入力する。出力部109は、音響エネルギを電気エネルギに変換する発電部である。本第4実施形態では、出力部109として、音波によって往復直線運動するピストンを備えるリニア発電機を用いている。出力部109は、発電に伴い、熱損失によって発熱する発熱部である。
直線配管107には、加熱部110が設けられている。加熱部110は、直線配管107の外表面を覆うように設けられている。直線配管107における入力部102と出力部109の間の部位と、出力部109に対応する部位に跨るように配置されている。
加熱部110は、伝熱部材であり、出力部109で発電に伴って発生した熱を直線配管107における入力部102と出力部109の間の部位に伝達する。
入力部102では、高温熱交換部102bに外部から熱エネルギが入力されることで、蓄熱部102aに温度勾配が形成され、加振部108から出力された音響エネルギは、蓄熱部102aで増幅され、より大きな音響エネルギが出力される。蓄熱部102aで増幅された音響エネルギによって、出力部109で発電が行われる。
出力部109で発電に伴って発生した熱は、加熱部110を介して直線配管107における入力部102と出力部109の間の部位に伝達され、当該部位が加熱される。これにより、蓄熱部102aの高温側から拡散した気相の凝縮性流体が直線配管107で凝縮することを抑制できる。
以上説明した本第4実施形態によれば、出力部109の熱を直線配管107における入力部102と出力部109の間に伝える加熱部110を設けることで、気相の凝縮性流体が直線配管107で凝縮することを抑制でき、凝縮性流体が入力部102から流出することを抑制できる。これにより、入力部102で凝縮性流体の気液相変化を継続的に行わせることができ、熱音響装置1による高い出力を継続的に得ることができる。
また、本第4実施形態では、熱音響装置1から出る廃熱を有効利用して、凝縮性流体が直線配管107で凝縮することを抑制でき、熱音響装置1の効率化を図ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(1)上記各実施形態では、音響伝達管をシングルループ型、ダブルループ型、直線型等とした例について説明したが、音響伝達管の形式はこれらに限定されるものではない。
(2)上記各実施形態では、加熱部で音響伝達管を加熱して、音響伝達管の内部に存在する凝縮性流体を加熱するように構成したが、これに限らず、加熱部で凝縮性流体を直接加熱してもよい。例えば、音響伝達管の内部に加熱部を設け、加熱部が凝縮性流体に直接接するようにすることで、加熱部で凝縮性流体を直接加熱することができる。
(3)上記第2実施形態では、出力部105で冷熱を生成するように構成したが、これに限らず、出力部105で温熱を生成するようにしてもよい。出力部105で生成した温熱は、例えば暖房に利用することができる。
(4)上記第4実施形態では、発電部からなる出力部109を備える熱音響装置1において、発電に伴う廃熱を利用して音響伝達管107を加熱するように構成したが、これに限らず、熱音響装置1における発電部以外の構成要素で発生する廃熱を利用して音響伝達管を加熱するようにしてもよい。
(5)上記第1実施形態の加熱部203は外部の熱源201の熱を利用し、上記第2、第3実施形態の加熱部500として電気ヒータを用い、上記第4実施形態の加熱部110は発電機の廃熱を利用したが、これらを任意に組み合わせて用いてもよい。
100 入力ループ配管(音響伝達管)
101 直線配管(音響伝達管)
102 入力部(エネルギ変換部)
102a 蓄熱部
102b 高温熱交換部
102c 低温熱交換部
103 出力部(エネルギ消費部、発電部)
104 出力ループ配管(音響伝達管)
105 出力部(エネルギ消費部、熱生成部)
105b 高温熱交換部
105c 低温熱交換部
106 ループ配管(音響伝達管)
107 直線配管(音響伝達管)
109 出力部(エネルギ消費部、発電部)
110 加熱部(伝熱部材)
201 熱源
203 加熱部(熱交換部)
500 加熱部(電気ヒータ)

Claims (4)

  1. 気液相変化を生じる凝縮性流体を含む作動流体が封入された音響伝達管(100、101、104、106、107)と、
    前記音響伝達管内に設けられ、熱音響自励振動によって熱エネルギを音響エネルギに変換するエネルギ変換部(102)と、
    前記音響伝達管内に設けられ、前記音響エネルギを異なる種類のエネルギに変換するエネルギ消費部(103、105、109)と、
    前記エネルギ変換部と前記エネルギ消費部の間で、前記凝縮性流体を加熱する加熱部(110)と、
    を備え
    前記加熱部は、前記エネルギ消費部で発生する熱エネルギを前記凝縮性流体に伝達する伝熱部材である熱音響装置。
  2. 前記加熱部は、前記音響伝達管を加熱することで、前記音響伝達管の内部に存在する前記凝縮性流体を加熱する請求項1に記載の熱音響装置。
  3. 前記エネルギ消費部は、前記音響エネルギを電気エネルギに変換する発電部(103、109)である請求項1または2に記載の熱音響装置。
  4. 前記エネルギ消費部は、前記音響エネルギを熱エネルギに変換する熱生成部(105)である請求項1ないしのいずれか1つに記載の熱音響装置。
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