JP2017106331A - 圧縮機 - Google Patents

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田口 幸彦
Yukihiko Taguchi
幸彦 田口
石川 勉
Tsutomu Ishikawa
勉 石川
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Abstract

【課題】冷媒から潤滑油を効率良く分離する。
【解決手段】圧縮機100の弁板103とシリンダヘッド104との間にはヘッドガスケット139が介装されている。ヘッドガスケット139には、複数の吐出弁138の最大開度を規制する複数のリテーナ部150aが一体に形成されている。シリンダヘッド104の油分離室143は、吐出室142の径方向内側に形成されて第2環状隔壁104eによって吐出室142と区画されている。ヘッドガスケット139におけるリテーナ部150aの基端部(第2シール部150b)が、第2環状隔壁104eの端面104e1によって押圧されている。第2環状隔壁104eの端面104e1には、吐出室142と油分離室143とを連通する少なくとも1つの凹溝104d1が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機に関し、特に車両エアコンシステムに使用される圧縮機に関する。
特許文献1は、冷媒中に含まれる潤滑油を分離する油分離機構を内蔵する圧縮機を開示している。
特許文献1に開示の圧縮機は、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構と、ハウジングの中央側に形成された吐出室と、圧縮機構と吐出室とを連通する吐出ポートを備えた弁板と、吐出ポートを開閉するリード式の吐出弁と、吐出室において弁板に固定されて吐出弁の湾曲を規制するリテーナを備えたリテーナ形成板と、ハウジング内に設けられた前述の油分離機構と、を備えている。この油分離機構は締結部材と環状隔壁とによって構成されている。締結部材はリテーナ形成板を弁板に固定する。環状隔壁はハウジングに形成されており、吐出室内にて締結部材を囲んで油分離空間部を形成する。
特許文献1では、環状隔壁の内周と外周とを連通する連通路として、環状隔壁のリテーナ形成板側の端部に凹溝が設けられている。特許文献1では、環状隔壁のリテーナ形成板側の端部が間隙を隔ててリテーナ形成板に相対している(特許文献1の段落番号0027及び0039参照)。
特開2014−118923号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、リテーナ形成板と環状隔壁との間に間隙が形成されている。それゆえ、吐出室に吐出された冷媒は、リテーナ形成板と環状隔壁との間の間隙から容易に油分離空間部に流入することにより、前述の凹溝を通過する冷媒が減少するので、凹溝の存在が、冷媒からの潤滑油の分離にあまり寄与していなかった。
本発明は、このような実状に鑑み、冷媒から潤滑油を効率良く分離することを目的とする。
そのため本発明では、圧縮機は、軸回りに環状に配列された複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、シリンダブロックの一端側に弁板を介して配設されるシリンダヘッドと、弁板とシリンダヘッドとの間に介装されるガスケット部材と、シリンダブロックの他端側からシリンダボアに挿入されて往復運動し、シリンダヘッド側の吸入室から吸入した冷媒を圧縮してシリンダヘッド側の吐出室に吐出する複数のピストンと、複数の吐出弁と、を含む。シリンダヘッドは、その内部に、環状に配置された吸入室と、吸入室の径方向内側に配置されて第1環状隔壁によって吸入室と区画された吐出室と、吐出室に吐出される冷媒を外部冷媒回路に向けて導出する吐出通路と、吐出室の径方向内側に形成されて第2環状隔壁によって吐出室と区画され、かつ、吐出通路の一部を成す拡張空間部と、を有する。弁板は、吐出室とシリンダボアとを連通する複数の吐出孔を有する。吐出弁は、吐出孔を開閉するリード弁から成る。ガスケット部材には、吐出弁の最大開度を規制する複数のリテーナ部が一体に形成されている。吐出弁及びリテーナ部は、第1環状隔壁側を先端側とし、かつ、第2環状隔壁側を基端側として、吐出室の径方向に放射状に延びている。ガスケット部材におけるリテーナ部の基端部が、第2環状隔壁のガスケット部材側の端面によって押圧されている。第2環状隔壁のガスケット部材側の端面には、吐出室と拡張空間部とを連通する少なくとも1つの凹溝が形成されている。
本発明によれば、ガスケット部材におけるリテーナ部の基端部が、第2環状隔壁のガスケット部材側の端面によって押圧されている。また、第2環状隔壁のガスケット部材側の端面には、吐出室と拡張空間部とを連通する少なくとも1つの凹溝が形成されている。これにより、吐出室に吐出された冷媒は、第2環状隔壁のガスケット部材側の端面に形成された凹溝を必ず通って拡張空間部内に流入するので、当該凹溝の存在が、冷媒からの潤滑油の分離に大きく寄与し得る。従って、冷媒から潤滑油を効率良く分離することができる。
また本発明によれば、ガスケット部材におけるリテーナ部の基端部に第2環状隔壁が当接している。これにより、本発明では、第2環状隔壁の軸方向長さ(高さ)を、特許文献1におけるリテーナ形成板と環状隔壁との間の間隙に相当する分、長くすることができる。従って、拡張空間部における冷媒の実質的な流動距離を長くすることができるので、冷媒から潤滑油を効率良く分離することができる。
本発明の第1実施形態における圧縮機の断面図 同上実施形態における圧縮機の要部断面図 同上実施形態におけるシリンダヘッドの概略構成を示す図 同上実施形態におけるリテーナ部を含むガスケット部材の概略構成を示す図 本発明の第2実施形態における圧縮機の要部断面図 本発明の第3実施形態における圧縮機の要部断面図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における圧縮機の概略構成を示す。図2は、圧縮機の要部の概略構成を示す。図3は、シリンダヘッドの概略構成を示す。
車両エアコンシステムに使用される圧縮機100は可変容量圧縮機である。圧縮機100は、シリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端に弁板103を介して設けられたシリンダヘッド104と、シリンダブロック101の他端に設けられたフロントハウジング102とを備えている。
シリンダブロック101には、複数のシリンダボア101aが軸回り(駆動軸110回り)に互いに平行に形成されている。換言すれば、シリンダブロック101は、軸回り(駆動軸110回り)に環状に配列された複数のシリンダボア101aを有する。
シリンダブロック101とフロントハウジング102とによって規定され、かつ、シリンダボア101aの前方に位置するクランク室140内を横断するように、駆動軸110が設けられている。駆動軸110の中間部の周囲には斜板111が配置されている。斜板111は、駆動軸110に固定されたロータ112とリンク機構120を介して駆動軸110に連結している。斜板111は、駆動軸110に沿ってその傾角が変化可能である。
リンク機構120は、第1アーム112aと、第2アーム111aと、リンクアーム121とによって構成されている。第1アーム112aは、ロータ112から突設されている。第2アーム111aは、斜板111から突設されている。リンクアーム121は、その一端側が第1連結ピン122を介して第1アーム112aに対して回動自在に連結されている。リンクアーム121の他端側は、第2連結ピン123を介して第2アーム111aに対して回動自在に連結されている。
斜板111の貫通孔111bは、斜板111が最大傾角と最小傾角の範囲で傾動可能となるような形状で形成されている。貫通孔111bには、駆動軸110と当接する最小傾角規制部が形成されている。斜板111が駆動軸110に対して直交するときの斜板111の傾角を0°とした場合、貫通孔111bの最小傾角規制部は、斜板111をほぼ0°まで傾角変位可能なように形成されている。尚、斜板111の最大傾角は、斜板111の一部がロータ112に当接することで規制される。
ロータ112と斜板111の間には、傾角減少バネ114が装着されている。傾角減少バネ114は、斜板111を、最小傾角に向けて最小傾角に至るまで付勢する。斜板111とバネ支持部材116との間には、傾角増大バネ115が装着されている。傾角増大バネ115は、斜板111を、その傾角を増大する方向に付勢する。最小傾角において傾角増大バネ115の付勢力は傾角減少バネ114の付勢力より大きく設定されている。それゆえ、斜板111は、駆動軸110が回転していないときには、傾角減少バネ114と傾角増大バネ115の付勢力がバランスする傾角に位置する。
駆動軸110の一端は、フロントハウジング102の外側に突出したボス部102a内を貫通して外側まで延在し、図示しない動力伝達装置に連結されている。尚、駆動軸110とボス部102aとの間には、軸封装置130が挿入されており、これにより、クランク室140の内部と外部とを遮断している。駆動軸110とロータ112の連結体はラジアル方向に軸受131,132で支持され、スラスト方向に軸受133、スラストプレート134で支持されている。尚、駆動軸110のスラストプレート134の当接部とスラストプレート134との隙間は調整ネジ135により所定の隙間に調整されている。従って、外部駆動源からの動力が動力伝達装置に伝達され、駆動軸110は動力伝達装置と同期して回転可能である。
各シリンダボア101a内には、それぞれ、ピストン136が配置されている。ピストン136は、シリンダブロック101の前側からシリンダボア101aに挿入されて往復運動し、シリンダヘッド104側の吸入室141から吸入した冷媒ガス(以下、単に「冷媒」という」)を圧縮してシリンダヘッド104側の吐出室142に吐出する。ピストン136のクランク室140側に突出している端部の内側空間には、斜板111の外周部が収容されている。斜板111は、一対のシュー137を介して、ピストン136と連動する構成となっている。従って、斜板111の回転によりピストン136がシリンダボア101a内を往復運動することが可能となる。つまり斜板111、シュー137及びピストン136のシュー保持部が、駆動軸110の回転をピストン136の往復運動に変換する往復運動変換機構を成している。ピストン136及びシリンダボア101aの数は、例えば5〜7のいずれかとなっている。
シリンダヘッド104には、環状の吸入室141と、吸入室141の径方向内側に配置された環状の吐出室142と、吐出室142の径方向内側に配置された油分離室143と、が形成されている。吐出室142は、第1環状隔壁104aと底壁104bと第2環状隔壁104eとによって区画形成されている。油分離室143は、第2環状隔壁104eと底壁104b1とによって区画形成されている。第1環状隔壁104aは吸入室141と吐出室142とを仕切る仕切壁として機能している。第2環状隔壁104eは吐出室142と油分離室143とを仕切る仕切壁として機能している。ここで、吸入室141、吐出室142、及び油分離室143は、シリンダボア101aの後方に位置している。
吸入室141は、弁板103に設けられた複数の吸入孔103aと複数の吸入弁(図示せず)とを介して、各シリンダボア101aに連通している。吐出室142は、複数の吐出弁138と、弁板103に設けられた複数の吐出孔103bとを介して、各シリンダボア101aに連通している。
前述の複数の吐出弁138は、駆動軸110の軸線を中心として、吐出室142の径方向に放射状に延びている。ここで、吐出弁138は、吐出孔103bを開閉するリード弁である。また、吐出弁138は、その先端側が第1環状隔壁104a側に位置し、基端側が第2環状隔壁104e側に位置している。尚、本実施形態では、前述の複数の吐出弁138が、吐出弁形成板138aとして一体に形成されている。つまり、吐出弁形成板138aは、前述の複数の吐出弁138を含んでいる。吐出弁形成板138aでは、各吐出弁138の基端部が連結されて一体化されている。前述の複数の吐出弁138は、その各々の最大開度が、ヘッドガスケット139のリテーナ部150aによって規制されている。ここで、ヘッドガスケット139が本発明の「ガスケット部材」に対応する。尚、図示しない吸入弁も同様にリード弁である。吸入弁は、シリンダボア101aの端面に形成された凹部(図示せず)によって、その最大開度が規制されている。
ここで、前述の図1〜図3に加えて、図4を用いて、ヘッドガスケット139(ガスケット部材)の構成について説明する。図4は、複数のリテーナ部150aを含むヘッドガスケット139の概略構成を示す。詳しくは、図4(A)は、ヘッドガスケット139を後側から(すなわち、シリンダヘッド104側から)見た図である。また、図4(B)は、図4(A)のI−I断面図である。
ヘッドガスケット139は、弁板103とシリンダヘッド104との間に介装されている。ヘッドガスケット139は、圧縮機100内の冷媒などの流体が弁板103とシリンダヘッド104との間の隙間から外部に漏れ出すことを抑制するためのシール部材である。
ヘッドガスケット139は、複数のリテーナ部150aと、環状の第1シール部150eと、環状の第2シール部150bと、複数の第1連結部150cと、複数の第2連結部150dと、を含む。すなわち、ヘッドガスケット139には、複数のリテーナ部150aと、環状の第1シール部150eと、環状の第2シール部150bと、複数の第1連結部150cと、複数の第2連結部150dとが一体に形成されている。このヘッドガスケット139は、例えば、薄い板材をプレス加工して、更に、当該板材の表面にラバーコーティングを施すことによって、形成され得る。
複数のリテーナ部150aは、駆動軸110の軸線を中心として、吐出室142の径方向に放射状に延びている。ここで、リテーナ部150aは、その先端側が第1環状隔壁104a側に位置し、基端側が第2環状隔壁104e側に位置している。リテーナ部150aは、基端側から先端側に向かうほど、後方に向かうように(すなわち、弁板103から離れるように)傾斜している。
環状の第1シール部150eは、各リテーナ部150aの先端部を径方向外側から囲むように配置されている。第1シール部150eは、それに接触する第1環状隔壁104aのヘッドガスケット139側の端面104a1によって押圧される。
環状の第2シール部150bは、各リテーナ部150aの基端部と、各リテーナ部150aの基端部同士を連結する連結部とを含む。第2シール部150bは、それに接触する第2環状隔壁104eのヘッドガスケット139側の端面104e1によって押圧される。
第1連結部150cは、吐出室142の周方向にて隣り合うリテーナ部150a同士の間に位置している。第1連結部150cは吐出室142の径方向に延びている。また、第1連結部150cは第1シール部150eと第2シール部150bとを連結している。
第2連結部150d(腕部)は、リテーナ部150aの少なくとも先端部と第1連結部150cとを吐出室142の周方向に連結している。
ヘッドガスケット139には、第1シール部150eと各リテーナ部150aの先端部との間に、それぞれ、主開口部150fが貫通形成されている。また、ヘッドガスケット139には、第2連結部150dと第2シール部150bとの間に、副開口部150gが貫通形成されている。シリンダボア101aから吐出される冷媒は、弁板103の吐出孔103b、開弁状態の吐出弁138、主開口部150f及び副開口部150gを通って、吐出室142内に流入する。
ヘッドガスケット139には、複数の貫通孔150p,150qが形成されている。貫通孔150pには、後述する通しボルト105が挿入される。吸入室141は、貫通孔150qを介して、弁板103の吸入孔103aと連通している。ヘッドガスケット139には、後述する弁板103のオリフィス103cと吸入室141とを連通するための貫通孔が貫通形成されている。また、ヘッドガスケット139には、後述する圧力供給通路145の一部を形成する貫通孔も形成されている。
図1〜図3に戻り、フロントハウジング102、センターガスケット(図示せず)、シリンダブロック101、シリンダガスケット(図示せず)、弁板103、ヘッドガスケット139、及び、シリンダヘッド104が複数の通しボルト105によって締結されて圧縮機ハウジングが形成される。
シリンダヘッド104には、車両エアコンシステムの低圧側外部冷媒回路(吸入側外部冷媒回路)と吸入室141とを連通する吸入通路104cが形成されている。吸入室141は、吸入通路104cによって、車両エアコンシステムの低圧側外部冷媒回路と接続されている。また、吐出室142は、油分離室143を含む吐出通路104dを介して、車両エアコンシステムの高圧側外部冷媒回路(吐出側外部冷媒回路)と接続されている。ここで、吐出通路104dは、吐出室142に吐出される冷媒を高圧側外部冷媒回路に向けて導出する。
シリンダヘッド104には制御弁300が設けられている。制御弁300は、圧力導入通路147を介して導入された吸入室141の圧力を感知して、電磁力によって決定される所定の吸入室141の圧力になるように弁体を駆動して吐出室142とクランク室140とを連通する圧力供給通路145の開度を調整し、クランク室140への吐出ガス導入量を制御する。
また、クランク室140内の冷媒は、クランク室140と吸入室141とを連通する放圧通路146を介して吸入室141へ流れることが可能である。尚、放圧通路146には、クランク室140から吸入室141に流出する冷媒量を制限するオリフィス103cが配置されている。このオリフィス103cは弁板103に設けられている。従って、制御弁300により圧力供給通路145の開度を調整してクランク室140の圧力を変化させ、斜板111の傾角を変更してピストン136のストロークを制御することにより、圧縮機100の吐出容量を可変制御することができる。
油分離室143は、吐出通路104dの一部を成す。油分離室143は、吐出室142から吐出された冷媒中に含まれる潤滑油(オイル)を冷媒から分離する機能を有する。ここで、油分離室143が本発明の「拡張空間部」の一例に対応する。
油分離室143は、吐出室142の径方向内側に形成されている。油分離室143は、吐出室142の底壁104bから弁板103側に向けて突設され、かつ、シリンダヘッド104に一体形成された第2環状隔壁104eによって、吐出室142と区画されている。第2環状隔壁104eの端面104e1は、リテーナ部150aの基端部(第2シール部150b)に接触した状態で、リテーナ部150aの基端部(第2シール部150b)及び吐出弁138の基端部(吐出弁形成板138a)を弁板103に向けて押圧している。
第1環状隔壁104aは複数の凸部104gを有している。この凸部104gは、第1環状隔壁104aより吐出室142側に向けて(換言すれば、吐出室142の径方向内側に向けて)突出している。凸部104gのヘッドガスケット139側の端面は、ヘッドガスケット139の第1連結部150cにおける第2連結部150d側の領域を押圧する押圧部となっている。すなわち、ヘッドガスケット139の第1連結部150cにおける第2連結部150d側の一部が、凸部104gによって押圧されている。従って、リテーナ部150aは、その基端部側(第2シール部150b)が第2環状隔壁104eで押圧保持され、先端側の側方を第1環状隔壁104a及び凸部104gで押圧保持されて、弁板103側に固定されている。これにより、吐出弁138が開弁してリテーナ部150aの先端側に当接しても、リテーナ部150aに過度な応力が作用せず、リテーナ部150aの変形が抑制される。
第2環状隔壁104eの端面104e1には凹溝104d1が形成されている。凹溝104d1は、油分離室143と吐出室142とを連通する連通路として機能する。凹溝104d1は、油分離室143に流入する吐出冷媒が、第2環状隔壁104eの内周面に沿って流れるように方向付けられていることが望ましい。尚、図3は、2つの凹溝104d1が第2環状隔壁104eの端面104e1に形成されている例を示しているが、凹溝104d1の個数はこれに限らない。例えば、第2環状隔壁104eの端面104e1に1つの凹溝104d1のみを形成してもよい。又は、第2環状隔壁104eの端面104e1に3つ以上の任意の個数の凹溝104d1を形成してもよい。
凹溝104d1は、吐出室142の周方向にて隣り合うリテーナ部150aの基端部間に位置するように、第2環状隔壁104eの端面104e1に形成されている。すなわち、凹溝104d1は、ヘッドガスケット139におけるリテーナ部150aの基端部を避けるように、第2環状隔壁104eの端面104e1に形成されている。換言すれば、凹溝104d1は、第2シール部150bにおける、各リテーナ部150aの基端部同士を連結する連結部に相対するように、第2環状隔壁104eの端面104e1に形成されている。
また、凹溝104d1は、吐出室142の周方向にて隣り合う吐出弁138の基端部間に位置するように、第2環状隔壁104eの端面104e1に形成されている。すなわち、凹溝104d1は、吐出弁形成板138aにおける吐出弁138の基端部を避けるように、第2環状隔壁104eの端面104e1に形成されている。
吐出通路104dの一部を成す連通路104d2は、油分離室143と車両エアコンシステムの高圧側外部冷媒回路とを連通する。従って、吐出通路104dは、第2環状隔壁104eの凹溝104d1、油分離室143、及び、連通路104d2によって構成されている。また、油分離室143は、吐出通路104dの途中に形成された筒状の拡張空間部を成している。
連通路104d2の油分離室143側の開口端は、油分離室143の底壁104b1の中央部に配置されている。また、連通路104d2の油分離室143側の開口端は、その周囲の底壁104b1より弁板103側に向けて(すなわち前方に)突出している。これによって、油分離室143内にて冷媒から分離された潤滑油が連通路104d2側に流出することを抑制することができる。
第2環状隔壁104eの内周面には、圧力供給通路145の一部を構成する連通路104fの開口端が形成されている。油分離室143からの潤滑油の排出性を考慮すると、連通路104fは、第2環状隔壁104eの重力方向下側の領域に前記開口端を有していることが望ましい。
従って、制御弁300より上流の圧力供給通路145は、第2環状隔壁104eの凹溝104d1、油分離室143、及び、連通路104fを含む。また、圧力供給通路145は、油分離室143で分離された潤滑油を冷媒と共にクランク室140に戻す油戻し通路として機能している。尚、制御弁300が圧力供給通路145を閉鎖したときに、圧力供給通路145を完全に閉鎖せず、油分離室143で分離された潤滑油を冷媒と共にクランク室140に僅かに戻すようにしてもよい。
次に、圧縮機100における吐出冷媒からの潤滑油の分離について説明する。
ピストン136の往復運動によってシリンダボア101aに吸入され、圧縮された冷媒は、吐出室142に吐出される。吐出室142内の冷媒は、第2環状隔壁104eの凹溝104d1から第2環状隔壁104eの内周面に沿うように油分離室143に流入する。これにより、油分離室143内には、冷媒の旋回流が発生する。油分離室143に流入した冷媒中に含まれる潤滑油は、前記旋回流による遠心力によって第2環状隔壁104eの内周面側に移動する。潤滑油が分離された冷媒は、連通路104d2を経由して高圧側外部冷媒回路に流れる。一方、油分離室143にて分離された潤滑油は、第2環状隔壁104eの内周面側から、連通路104f及び制御弁300を経由して、冷媒と共にクランク室140に還流される。従って、車両エアコンシステムの冷媒回路を循環する潤滑油が少なくなり、車両エアコンシステムの熱交換効率が改善される。また、油分離室143にて分離された潤滑油は、クランク室140内の各摺動部の潤滑に寄与する。
本実施形態によれば、圧縮機100は、軸回りに環状に配列された複数のシリンダボア101aを有するシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端側(後側)に弁板103を介して配設されるシリンダヘッド104と、弁板103とシリンダヘッド104との間に介装されるガスケット部材(ヘッドガスケット139)と、シリンダブロック101の他端側(前側)からシリンダボア101aに挿入されて往復運動し、シリンダヘッド104側の吸入室141から吸入した冷媒を圧縮してシリンダヘッド104側の吐出室142に吐出する複数のピストン136と、複数の吐出弁138と、を含む。シリンダヘッド104は、その内部に、環状に配置された吸入室141と、吸入室141の径方向内側に配置されて第1環状隔壁104aによって吸入室141と区画された吐出室142と、吐出室142に吐出される冷媒を外部冷媒回路(高圧側外部冷媒回路)に向けて導出する吐出通路104dと、吐出室142の径方向内側に形成されて第2環状隔壁104eによって吐出室142と区画され、かつ、吐出通路104dの一部を成す拡張空間部(油分離室143)と、を有する。弁板103は、吐出室142とシリンダボア101aとを連通する複数の吐出孔103bを有する。吐出弁138は、吐出孔103bを開閉するリード弁から成る。ガスケット部材(ヘッドガスケット139)には、複数の吐出弁138の最大開度を規制する複数のリテーナ部150aが一体に形成されている。複数の吐出弁138及び複数のリテーナ部150aは、第1環状隔壁104a側を先端側とし、かつ、第2環状隔壁104e側を基端側として、吐出室142の径方向に放射状に延びている。ガスケット部材(ヘッドガスケット139)におけるリテーナ部150aの基端部(第2シール部150b)が、第2環状隔壁104eのガスケット部材(ヘッドガスケット139)側の端面104e1によって押圧されている。第2環状隔壁104eのガスケット部材(ヘッドガスケット139)側の端面104e1には、吐出室142と拡張空間部(油分離室143)とを連通する少なくとも1つの凹溝104d1が形成されている。これにより、吐出室142に吐出された冷媒は、第2環状隔壁104eのガスケット部材(ヘッドガスケット139)側の端面104e1に形成された凹溝104d1を必ず通って拡張空間部(油分離室143)内に流入するので、凹溝104d1の存在が、冷媒からの潤滑油の分離に大きく寄与し得る。従って、冷媒から潤滑油を効率良く分離することができる。
また本実施形態によれば、ガスケット部材(ヘッドガスケット139)におけるリテーナ部150aの基端部(第2シール部150b)に第2環状隔壁104eが当接している。これにより、本実施形態では、第2環状隔壁104eの軸方向長さ(高さ)を、特許文献1におけるリテーナ形成板と環状隔壁との間の間隙に相当する分、長くすることができる。従って、拡張空間部(油分離室143)における冷媒の実質的な流動距離を長くすることができるので、冷媒から潤滑油を効率良く分離することができる。
また本実施形態によれば、凹溝104d1は、吐出室142の周方向にて隣り合うリテーナ部150aの基端部間に位置する。これにより、リテーナ部150aの基端部が第2環状隔壁104eの端面104e1によって確実に押圧保持され得る。
また本実施形態によれば、ガスケット部材(ヘッドガスケット139)は、第1環状隔壁104aのガスケット部材(ヘッドガスケット139)側の端面104a1によって押圧される第1シール部150eと、第2環状隔壁104eのガスケット部材(ヘッドガスケット139)側の端面104e1によって押圧される第2シール部150bと、吐出室142の周方向にて隣り合うリテーナ部150a間に位置して吐出室142の径方向に延び、かつ、第1シール部150eと第2シール部150bとを連結する第1連結部150cと、リテーナ部150aの少なくとも先端部と第1連結部150cとを吐出室142の周方向に連結する第2連結部150dと、を有する。これにより、複数のリテーナ部150aが、第2シール部150b、第1連結部150c、及び第2連結部150dによって一体化されるので、リテーナ部150aの剛性を高めることができる。
また本実施形態によれば、第1環状隔壁104aは、吐出室142側に突出する凸部104gを有する。第1連結部150cにおける第2連結部150d側の一部が、凸部104gによって押圧されている。これにより、リテーナ部150aは、その基端部側(第2シール部150b)が第2環状隔壁104eで押圧保持され、先端側の側方を第1環状隔壁104a及び凸部104gで押圧保持されて、弁板103側に固定され得るので、吐出弁138が開弁してリテーナ部150aの先端側に当接しても、リテーナ部150aに過度な応力が作用せず、リテーナ部150aの変形が抑制され得る。
図5は、本発明の第2実施形態における圧縮機の要部の概略構成を示す。前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、吐出通路104dにおいて、油分離室143と連通路104d2との間に、容積部104d3が形成されている。容積部104d3は、逆止弁200を収容可能な内部空間を有している。逆止弁200は、油分離室143の圧力P1と逆止弁200より下流の連通路104d2の圧力P2との圧力差ΔPに応じて開閉する。逆止弁200は、圧力差ΔPが所定値Psを超えると(すなわち、P1−P2>Psとなると)開弁して吐出通路104dを開放する。一方、圧力差ΔPが所定値Ps以下になると(すなわち、P1−P2≦Psとなると)閉弁して吐出通路104dを閉鎖する。ここで、所定値Psとは、逆止弁200の開閉を決定するための閾値であり、予め設定されている。
特に本実施形態によれば、圧縮機100は、吐出通路104dにおける拡張空間部(油分離室143)より下流に設けられて外部冷媒回路(高圧側外部冷媒回路)から吐出室142への冷媒の逆流を防止する逆止弁200を更に含む。これにより、外部冷媒回路(高圧側外部冷媒回路)から拡張空間部(油分離室143)への冷媒の逆流を防止することも可能となる。
図6は、本発明の第3実施形態における圧縮機の要部の概略構成を示す。前述の第2実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、油分離室143内に管状部材201が配置されている。管状部材201は、第2環状隔壁104eとの間に間隙を空けて平行に延びている。ここで、第2環状隔壁104eが円環状である場合には、管状部材201は円管状であることが好ましい。
管状部材201は、その後端部が逆止弁200の入口部に連結されている。管状部材201の前端部は、複数の吐出弁138を含む吐出弁形成板138aに当接しており、この吐出弁形成板138aによって閉口されている。尚、本実施形態では、管状部材201の前端部が吐出弁形成板138aに当接して閉口しているが、この他、管状部材201の前端部が弁板103又はヘッドガスケット139に当接して閉口してもよい。
管状部材201の後端部側には、管状部材201の内外を連通する少なくとも1つの連通孔202が形成されている。
本実施形態では、管状部材201が逆止弁200(例えば、その外殻を成すハウジング)と一体に形成されている。また、本実施形態では、逆止弁200は、管状部材201の前端部が吐出弁形成板138a、弁板103、又はヘッドガスケット139に当接するようにシリンダヘッド104に位置決めされ得る。
管状部材201と逆止弁200との一体構成物をシリンダヘッド104に組み付けるときには、まず、管状部材201の前端部がシリンダヘッド104の開放端面(前端面)から突出するように、逆止弁200をシリンダヘッド104の容積部104d3に仮圧入する。次に、管状部材201の前端部を吐出弁形成板138a、弁板103、及びヘッドガスケット139のいずれか1つに当接させた状態で、フロントハウジング102、センターガスケット(図示せず)、シリンダブロック101、シリンダガスケット(図示せず)、弁板103、ヘッドガスケット139、及び、シリンダヘッド104を通しボルト105によって締結することで、逆止弁200をシリンダヘッド104の容積部104d3に圧入する。これにより、管状部材201と逆止弁200との一体構成物は、管状部材201の前端部が吐出弁形成板138a、弁板103、又はヘッドガスケット139に当接した状態でシリンダヘッド104に位置決めされ得る。
本実施形態では、吐出室142内の冷媒は、第2環状隔壁104eの凹溝104d1から第2環状隔壁104eの内周面に沿うように油分離室143に流入し、管状部材201の周囲(管状部材201の外周面と第2環状隔壁104eの内周面との間の間隙)で旋回流となる。この旋回流による遠心力によって、冷媒中に含まれる潤滑油が冷媒から効果良く分離され得る。また、管状部材201の周囲で旋回していた冷媒は、管状部材201の連通孔202から管状部材201内に流入し、逆止弁200及び連通路104d2を経由して、車両エアコンシステムの高圧側外部冷媒回路に流れる。
特に本実施形態によれば、圧縮機100は、拡張空間部(油分離室143)内に配置され、かつ、第2環状隔壁104eとの間に間隙を空けて平行に延びる管状部材201を更に含む。管状部材は、その一端部(後端部)が逆止弁200の入口部に連結され、他端部(前端部)が、吐出弁138を含む吐出弁形成板138a、弁板103、及び、ガスケット部材(ヘッドガスケット139)のいずれか1つに当接して閉口している。管状部材201の一端部側(後端部側)には、管状部材201の内外を連通する少なくとも1つの連通孔202が形成されている。これにより、管状部材201の周囲で冷媒の旋回流を発生させることができるので、この旋回流による遠心力によって、冷媒中に含まれる潤滑油を冷媒から効果良く分離することができる。また、管状部材201の前端部が閉塞されているので、管状部材201の前端部から管状部材201内に冷媒が流入することを抑制することができる。
また本実施形態によれば、管状部材201が逆止弁200と一体に形成されている。これにより、管状部材201を逆止弁200と共にシリンダヘッド104に容易に組み付けて位置決めすることができる。
尚、前述の第1〜第3実施形態では、圧力供給通路145が油戻し通路として機能しているが、油分離室143からクランク室140に潤滑油を戻す油戻し通路の構成はこれに限らない。例えば、油戻し通路を圧力供給通路145とは別に設け、潤滑油を貯留する貯油室を経由して吸入室141と連通させてもよい。
また、前述の第1〜第3実施形態では、第2環状隔壁104eによって吐出室142と区画された空間を油分離室143としたが、油分離室143は筒状の拡張空間部であるので、第2環状隔壁104eによって吐出室142と区画された空間を、吐出圧力脈動を低減するマフラとしてもよい。このようにすれば、リテーナ部150aの基端部を押さえるのと同時に拡張空間部の一端を閉塞でき、更に拡張空間部の軸線方向の長さを大きくできるので、マフラとして有効に機能させることができる。すなわち、本発明の「拡張空間部」は、冷媒中に含まれる潤滑油を冷媒から分離する機能、及び/又は、吐出圧力脈動を低減する機能を有する。
また、前述の第1〜第3実施形態における圧縮機100は、電磁クラッチを備えた可変容量圧縮機、クラッチレス圧縮機等であり得る。また、圧縮機100を駆動する外部駆動源は、車両エンジン、モータ等であり得る。
以上からわかるように、前述の第1〜第3実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
100…圧縮機 101…シリンダブロック 101a…シリンダボア 102…フロントハウジング 102a…ボス部 103…弁板 103a…吸入孔 103b…吐出孔 103c…オリフィス 104…シリンダヘッド 104a…第1環状隔壁 104a1…端面 104b…底壁 104b1…底壁 104c…吸入通路 104d…吐出通路 104d1…凹溝 104d2…連通路 104d3…容積部 104e…第2環状隔壁 104e1…端面 104f…連通路 104g…凸部 105…通しボルト 110…駆動軸 111…斜板 111a…第2アーム 111b…貫通孔 112…ロータ 112a…第1アーム 114…傾角減少バネ 115…傾角増大バネ 116…バネ支持部材 120…リンク機構 121…リンクアーム 122…第1連結ピン 123…第2連結ピン 130…軸封装置 131,132,133…軸受 134…スラストプレート 135…調整ネジ 136…ピストン 137…シュー 138…吐出弁 138a…吐出弁形成板 139…ヘッドガスケット 140…クランク室 141…吸入室 142…吐出室 143…油分離室 145…圧力供給通路 146…放圧通路 147…圧力導入通路 150a…リテーナ部 150b…第2シール部 150c…第1連結部 150d…第2連結部 150e…第1シール部 150f…主開口部 150g…副開口部 150p,150q…貫通孔 200…逆止弁 201…管状部材 202…連通孔 300…制御弁

Claims (7)

  1. 軸回りに環状に配列された複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの一端側に弁板を介して配設されるシリンダヘッドと、
    前記弁板と前記シリンダヘッドとの間に介装されるガスケット部材と、
    前記シリンダブロックの他端側から前記シリンダボアに挿入されて往復運動し、前記シリンダヘッド側の吸入室から吸入した冷媒を圧縮して前記シリンダヘッド側の吐出室に吐出する複数のピストンと、
    複数の吐出弁と、
    を含む圧縮機であって、
    前記シリンダヘッドは、その内部に、
    環状に配置された前記吸入室と、
    前記吸入室の径方向内側に配置されて第1環状隔壁によって前記吸入室と区画された前記吐出室と、
    前記吐出室に吐出される冷媒を外部冷媒回路に向けて導出する吐出通路と、
    前記吐出室の径方向内側に形成されて第2環状隔壁によって前記吐出室と区画され、かつ、前記吐出通路の一部を成す拡張空間部と、
    を有し、
    前記弁板は、前記吐出室と前記シリンダボアとを連通する複数の吐出孔を有し、
    前記吐出弁は、前記吐出孔を開閉するリード弁から成り、
    前記ガスケット部材には、前記吐出弁の最大開度を規制する複数のリテーナ部が一体に形成されており、
    前記吐出弁及び前記リテーナ部は、前記第1環状隔壁側を先端側とし、かつ、前記第2環状隔壁側を基端側として、前記吐出室の径方向に放射状に延びており、
    前記ガスケット部材における前記リテーナ部の基端部が、前記第2環状隔壁の前記ガスケット部材側の端面によって押圧されており、
    前記第2環状隔壁の前記ガスケット部材側の端面には、前記吐出室と前記拡張空間部とを連通する少なくとも1つの凹溝が形成されている、圧縮機。
  2. 前記凹溝は、前記吐出室の周方向にて隣り合う前記リテーナ部の基端部間に位置する、請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記ガスケット部材は、
    前記第1環状隔壁の前記ガスケット部材側の端面によって押圧される第1シール部と、
    前記第2環状隔壁の前記ガスケット部材側の端面によって押圧される第2シール部と、
    前記吐出室の周方向にて隣り合う前記リテーナ部間に位置して前記吐出室の径方向に延び、かつ、前記第1シール部と前記第2シール部とを連結する第1連結部と、
    前記リテーナ部の少なくとも先端部と前記第1連結部とを前記吐出室の周方向に連結する第2連結部と、
    を有する、請求項1又は請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記第1環状隔壁は、前記吐出室側に突出する凸部を有し、
    前記第1連結部における前記第2連結部側の一部が、前記凸部によって押圧されている、請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記吐出通路における前記拡張空間部より下流に設けられて前記外部冷媒回路から前記吐出室への冷媒の逆流を防止する逆止弁を更に含む、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の圧縮機。
  6. 前記拡張空間部内に配置され、かつ、前記第2環状隔壁との間に間隙を空けて平行に延びる管状部材を更に含み、
    前記管状部材は、その一端部が前記逆止弁の入口部に連結され、他端部が、前記吐出弁を含む吐出弁形成板、前記弁板、及び、前記ガスケット部材のいずれか1つに当接して閉口しており、
    前記管状部材の前記一端部側には、前記管状部材の内外を連通する少なくとも1つの連通孔が形成されている、請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記管状部材が前記逆止弁と一体に形成されている、請求項6に記載の圧縮機。
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