JP2017105799A - 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途 - Google Patents

4−アミノカルバゾール化合物及びその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2017105799A
JP2017105799A JP2017011702A JP2017011702A JP2017105799A JP 2017105799 A JP2017105799 A JP 2017105799A JP 2017011702 A JP2017011702 A JP 2017011702A JP 2017011702 A JP2017011702 A JP 2017011702A JP 2017105799 A JP2017105799 A JP 2017105799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
valent
compound
branched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017011702A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6260726B2 (ja
Inventor
松本 直樹
Naoki Matsumoto
直樹 松本
高則 宮崎
Takanori Miyazaki
高則 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Publication of JP2017105799A publication Critical patent/JP2017105799A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6260726B2 publication Critical patent/JP6260726B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Indole Compounds (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】適度なイオン化ポテンシャル、及び高い三重項準位を有し、発光効率に優れる化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物。
Figure 2017105799

(Ar〜Arは、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基など、R〜Rは、炭素数6〜30のアリール基などを表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な4−アミノカルバゾール化合物及びそれを用いた有機EL素子に関するものである。
有機EL素子は、有機薄膜を1対の電極で狭持した面発光型素子であり、薄型軽量、高視野角、高速応答性といった特徴を有し、各種表示素子への応用が期待されている。また、最近では、携帯電話のディスプレイ等、一部実用化も始まっている。当該有機EL素子は、陽極から注入された正孔と、陰極から注入された電子とが発光層で再結合する際に発する光を利用するものあり、その構造は正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を積層した多層積層型が主流である。ここで、正孔輸送層や電子輸送層といった電荷輸送層は、それ自体は発光するわけではないが、発光層への電荷注入を容易にし、また、発光層に注入された電荷や発光層で生成した励起子のエネルギーを閉じ込めるといった役割を果たしている。従って、電荷輸送層は有機EL素子の低駆動電圧化および発光効率を向上させる上で非常に重要な役割を担っている。
正孔輸送材料には、適当なイオン化ポテンシャルと正孔輸送能を有するアミン化合物が用いられ、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル]ビフェニル(以下、NPDと略す)がよく知られている。しかしながら、NPDを正孔輸送層に用いた素子の駆動電圧、発光効率は十分良いものではなく、新しい材料の開発が求められている。さらに、近年では発光層に燐光材料を用いた有機EL素子の開発も進められており、燐光を用いた素子では、三重項準位が高い正孔輸送材料が要求されている。三重項準位という点からもNPDは十分ではなく、例えば、緑色の発光を有する燐光材料とNPDを組み合わせた有機EL素子では、発光効率が低下することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
このような背景から、最近では分子内にカルバゾール環を導入した材料が報告されている。具体的には、3−アミノカルバゾール化合物(例えば、特許文献1,2参照)及び2−アミノカルバゾール化合物(例えば、特許文献3,4参照)が挙げられる。
しかし、発明者らの測定によると、3−アミノカルバゾール化合物はNPDに比べて高い三重項準位を有するものの、イオン化ポテンシャルがNPDと比較して低いものであった。3−アミノカルバゾール化合物のイオン化ポテンシャルが低い原因は、カルバゾール環の9位の窒素原子によって、アミノ基が活性化されていることに由来すると思われる。材料のイオン化ポテンシャルは、有機EL素子の特性に影響する重要な物性値であり、特に、発光層と隣接する正孔輸送層に用いる場合、有機EL素子の発光効率に大きく影響する。例えば、イオン化ポテンシャルが低い材料を発光層と隣接する正孔輸送層に用いた場合、発光材料とのエキシプレックス形成により、有機EL素子の発光効率が低下する(例えば、非特許文献2参照)。従って、3−アミノカルバゾール化合物を正孔輸送層に用いた有機EL素子では、十分高い発光効率を得ることができなかった。
一方、2−アミノカルバゾール化合物は、NPDと同等若しくはNPDより高いイオン化ポテンシャル、及びNPDより高い三重項準位を有する。このため、緑色燐光材料を用いた素子において、2−アミノカルバゾール化合物は、NPDより高い発光効率を示すものの、さらに高い発光効率を示す化合物の開発が望まれていた。
特開2006−28176公報 特開2006−298898公報 KR2009−0129799 特開2011−001349公報
Journal of Applied Physics,2004年,95巻,7798頁 Journal of Physical Chemistry C,2008年,112巻,7735頁
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、適度なイオン化ポテンシャル、及び高い三重項準位を有し、発光効率に優れる化合物を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、下記一般式(1)で示される新規な4−アミノカルバゾール化合物が適度なイオン化ポテンシャル、及び高い三重項準位を有すること、並びに素子発光効率(電流効率)に優れることを見出し、本発明を完成させるにいたった。
Figure 2017105799
(式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。
〜Rは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、又は炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。
nは0〜2の整数を表す。
Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの芳香環構造は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
即ち本発明は、以下に示すとおりの4−アミノカルバゾール化合物、及びその用途に関するものである。
[1]
一般式(1)
Figure 2017105799
(式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。
〜Rは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、又は炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。
nは0〜2の整数を表す。
Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの芳香環構造は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
で表される4−アミノカルバゾール化合物。
[2]
〜Rが、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子であることを特徴とする上記[1]に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[3]
〜Rが、各々独立して、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、メチル基、メトキシ基、又は水素原子であることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[4]
〜Rが、各々独立して、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、又は水素原子であることを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[5]
、R、R、及びRが水素原子であることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[6]
、R、R、R、R、及びRが水素原子であることを特徴とする上記[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[7]
Ar〜Arが、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾフラニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数3〜11のヘテロアリール基からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)であることを特徴とする、上記[1]乃至[6]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[8]
Ar〜Arが、各々独立して、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、4−カルバゾリル基(メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数3〜11のヘテロアリール基からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)であることを特徴とする、上記[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[9]
Ar〜Arが、各々独立して、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、9,9’−ジメチルフルオレニル基、11,11’−ジメチルベンゾ[a]フルオレニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、9−フェニルカルバゾール−4−イル基、9−ビフェニリルカルバゾール−4−イル基、9−キノリルカルバゾール−4−イル基、または9−ジベンゾチエニルカルバゾール−4−イル基であることを特徴とする、上記[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[10]
Xが、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のナフタレン、(n+1)価のフェナントレン、(n+1)価のフルオレン、(n+1)価のナフチルベンゼン、(n+1)価のピリジン、(n+1)価のピリミジン、(n+1)価の1,3,5−トリアジン、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価のジベンゾフラン、(n+1)価のピリジルベンゼン、(n+1)価のイミダゾリルベンゼン、(n+1)価のベンゾイミダゾリルベンゼン、及び(n+1)価のベンゾチアゾリルベンゼン(これらの芳香環は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)から選ばれる1種であることを特徴とする、上記[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[11]
Xが、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価の1,3,5−トリアジン、及び(n+1)価のピリジルフェニル(これらの芳香環は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)から選ばれる1種であることを特徴とする、上記[1]乃至[10]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[12]
Xが、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価の2,4−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、又は(n+1)価のピリジルベンゼンであることを特徴とする、上記[1]乃至[11]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[13]
n=0又は1であることを特徴とする、上記[1]乃至[12]のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
[14]
一般式(1)
Figure 2017105799
(式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。
〜Rは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、又は炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。
nは0〜2の整数を表す。
Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの芳香環構造は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
で表される4−アミノカルバゾール化合物を含む、発光層、正孔輸送層および正孔注入層の中から選ばれる少なくとも一層を有することを特徴とする有機EL素子。
[15]
一般式(1)
Figure 2017105799
(式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。
〜Rは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、又は炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。
nは0〜2の整数を表す。
Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの芳香環構造は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
で表される4−アミノカルバゾール化合物を含む正孔輸送材料、又は正孔注入材料。
本発明の4−アミノカルバゾール化合物を含む少なくとも1つの層を有する燐光発光性または蛍光発光性有機EL素子は、従来公知のカルバゾール環を導入した材料を含む有機EL素子に比べて高い発光効率(電流効率)を示し、さらに駆動電圧が低いという顕著な効果が期待できる。
したがって、本発明によれば、輝度が高く、消費電力の少ない燐光発光性または蛍光発光性有機EL素子を提供することが可能となる。
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明の一般式(1)
Figure 2017105799
で表される4−アミノカルバゾール化合物において、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基を表す。
なお、これらは、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ステアリルオキシ基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、2−フルオロエチル基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数6〜30のアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数6〜18のアリールオキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2−メトキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、2−シアノフェノキシ基、3−シアノフェノキシ基、4−シアノフェノキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−ビフェニリルオキシ基、3−ビフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数3〜11のヘテロアリール基としては、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子のうち少なくとも一つのヘテロ原子を含有する芳香族基であり、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリジル基、2−メチルピリジル基、3−メチルピリジル基、4−メチルピリジル基、2−メトキシピリジル基、3−メトキシピリジル基、4−メトキシピリジル基、2−シアノピリジル基、3−シアノピリジル基、4−シアノピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、1,3,5−トリアジル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、キナゾリル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基等を挙げることができる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数3〜18のトリアルキルシリル基としては、特に限定するものではないが、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよい炭素数18〜40のトリアリールシリル基としては、特に限定するものではないが、例えば、トリフェニルシリル基、トリ(4−メチルフェニル)シリル基、トリ(3−メチルフェニル)シリル基、トリ(4−メチルフェニル)シリル基、トリ(4−ビフェニリル)シリル基等が挙げられる。
Ar〜Arが置換基として有してもよいハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素が挙げられる。
Ar〜Arの具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−ネオペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−トリチルフェニル基、3−トリチルフェニル基、4−トリフェニルシリルフェニル基、3−トリフェニルシリルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、3−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、2−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、2−sec−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、2−イソペンチルオキシフェニル基、4−ネオペンチルオキシフェニル基、2−ネオペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、2−(2−エチルブチル)オキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−メチル−5−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、3−エチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、3,5−ジ−n−ブトキシフェニル基、2−メトキシ−4−エトキシフェニル基、2−メトキシ−6−エトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、4−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、2−ビフェニリル基、2−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,6−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,5’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、p−ターフェニル基、m−ターフェニル基、o−ターフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、4−(1−ナフチル)フェニル基、4−(2−ナフチル)フェニル基、3−(1−ナフチル)フェニル基、3−(2−ナフチル)フェニル基、3−メチル−4−(1−ナフチル)フェニル基、3−メチル−4−(2−ナフチル)フェニル基、4−(2−メチルナフタレン−1−イル)フェニル基、3−(2−メチルナフタレン−1−イル)フェニル基、4−フェニルナフタレン−1−イル基、4−(2−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、4−(3−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、4−(4−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、6−フェニルナフタレン−2−イル基、4−(2−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、4−(3−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、4−(4−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、9,9−ジエチル−2−フルオレニル基、9,9−ジ−n−プロピル−2−フルオレニル基、9,9−ジ−n−オクチル−2−フルオレニル基、9,9−ジフェニル−2−フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、9−フェナントリル基、2−フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基、2−ピリジル基、3−メチル−2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、5−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−メチル−3−ピリジル基、4−ピリジル基、2,2’−ビピリジン−3−イル基、2,2’−ビピリジン−4−イル基、2,2’−ビピリジン−5−イル基、2,3’−ビピリジン−3−イル基、2,3’−ビピリジン−4−イル基、2,3’−ビピリジン−5−イル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フラニル基、3−フラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、2−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾチエニル基、2−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、4−(2−ピリジル)フェニル基、4−(3−ピリジル)フェニル基、4−(4−ピリジル)フェニル基、3−(2−ピリジル)フェニル基、3−(3−ピリジル)フェニル基、3−(4−ピリジル)フェニル基、4−(2−メチルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−メチルベンゾイミダゾール−2−イル)フェニル基、3−(2−メチルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(1−メチルベンゾイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2−チエニル)フェニル基、4−(2−フラニル)フェニル基、4−(2−ジベンゾチエニル)フェニル基、3−(2−ジベンゾチエニル)フェニル基、4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル基、3−(4−ジベンゾチエニル)フェニル基、4−(2−ジベンゾフラニル)フェニル基、3−(2−ジベンゾフラニル)フェニル基、4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル基、3−(4−ジベンゾフラニル)フェニル基、5−フェニルチオフェン−2−イル基、5−フェニルピリジン−2−イル基、4−フェニルピリジン−2−イル基、5−フェニルピリジン−3−イル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、3−(9−カルバゾリル)フェニル基等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物の三重項準位が高く、正孔輸送特性が良好なことから、Ar〜Arとしては、炭素数6〜30のアリール基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾフラニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数3〜11のヘテロアリール基からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)であることが好ましく、また、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、4−カルバゾリル基(メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数3〜11のヘテロアリール基からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)であることがより好ましく、また、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、9,9’−ジメチルフルオレニル基、11,11’−ジメチルベンゾ[a]フルオレニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、9−フェニルカルバゾール−4−イル基、9−ビフェニリルカルバゾール−4−イル基、9−キノリルカルバゾール−4−イル基、9−ジベンゾチエニルカルバゾール−4−イル基であることがさらに好ましい。
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物において、R〜Rは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。
なお、前記の炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、及び炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基については、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数6〜30のアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、Ar〜Arにおいて示した炭素数6〜30のアリール基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数9〜26のヘテロアリール基としては、特に限定するものではないが、一例として酸素原子、窒素原子及び硫黄原子のうち少なくとも一つのヘテロ原子を含有する芳香族基があげられる。その具体例としては、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリジル基、2−メチルピリジル基、3−メチルピリジル基、4−メチルピリジル基、2−メトキシピリジル基、3−メトキシピリジル基、4−メトキシピリジル基、2−シアノピリジル基、3−シアノピリジル基、4−シアノピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、1,3,5−トリアジル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、キナゾリル基、アクリジニル基、1,10−フェナントロリル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基等を挙げることができる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数9〜26のヘテロアリールフェニル基としては、特に限定するものではないが、例えば、ピリジルフェニル基、イミダゾリルフェニル基、ベンゾイミダゾリルフェニル基、ベンゾチアゾリルフェニル基、トリアジルフェニル基、ピロリルフェニル基、フラニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又はジベンゾチエニルフェニル基等を例示することができる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数6〜18のアリールオキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数6〜18のアリールオキシ基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数3〜18のトリアルキルシリル基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数3〜18のトリアルキルシリル基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよい炭素数18〜40のトリアリールシリル基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arにおいて示した炭素数18〜40のトリアリールシリル基と同じ置換基が挙げられる。
〜Rが置換基として有してもよいハロゲン原子としては、Ar〜Arにおいて示したハロゲン原子と同じ原子が挙げられる。
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物の三重項準位が高く、正孔輸送特性が良好なことから、R〜Rは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、シアノ基、水素原子、又はハロゲン原子であることが好ましい。また、工業的な原料入手の容易さを考慮すると、R〜Rは、各々独立して、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、メチル基、メトキシ基、又は水素原子であることがより好ましく、また、各々独立して、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、又は水素原子であることがさらに好ましい。
なお、工業的製造方法を鑑みた場合、R、R、R、及びRが水素原子であることがいっそう好ましく、R、R、R、R、R、及びRが水素原子であることが、よりいっそう好ましい
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物において、nは0〜2の整数を表す。このうち、三重項準位が高く、正孔輸送特性が良好なことから、n=0又は1であることが好ましく、n=0であることがより好ましい。
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物において、
Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基を表す。
なお、これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい。
Xにおける炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、フェニレン基、ベンゼントリイル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、メチルベンゼンジイル基、メチルベンゼントリイル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、メトキシベンゼンジイル基、メトキシベンゼントリイル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、シアノベンゼンジイル基、シアノベンゼントリイル基、ビフェニリル基、ビフェニリレン基、ビフェニルトリイル基、ナフチル基、ナフチレン基、ナフタレントリイル基、フルオレニル基、フルオレンジイル基、フルオレントリイル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾフルオレンジイル基、ベンゾフルオレントリイル基、フェナントリル基、フェナントレンジイル基、フェナントレントリイル基等が挙げられる。
Xにおける炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基としては、特に限定するものではないが、例えば、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子のうち少なくとも一つのヘテロ原子を含有する(n+1)価のヘテロ芳香族基があげられる。その具体例としては、イミダゾリル基、イミダゾールジイル基、イミダゾールトリイル基、ピラゾリル基、ピラゾールジイル基、ピラゾールトリイル基、チアゾリル基、チアゾールジイル基、チアゾールトリイル基、イソチアゾリル基、イソチアゾールジイル基、イソチアゾールトリイル基、オキサゾリル基、オキサゾールジイル基、オキサゾールトリイル基、イソオキサゾリル基、イソオキサゾールジイル基、イソオキサゾールトリイル基、ピリジル基、ピリジンジイル基、ピリジントリイル基、2−メチルピリジル基、3−メチルピリジル基、4−メチルピリジル基、メチルピリジンジイル基、メチルピリジントリイル基、2−メトキシピリジル基、3−メトキシピリジル基、4−メトキシピリジル基、メトキシピリジンジイル基、メトキシピリジントリイル基、2−シアノピリジル基、3−シアノピリジル基、4−シアノピリジル基、シアノピリジンジイル基、シアノピリジントリイル基、ピリミジル基、ピリミジンジイル基、ピリミジントリイル基、ピラジル基、ピラジンジイル基、ピラジントリイル基、1,3,5−トリアジル基、1,3,5−トリアジンジイル基、1,3,5−トリアジントリイル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾールジイル基、ベンゾイミダゾールトリイル基、インダゾリル基、インダゾールジイル基、インダゾールトリイル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアゾールジイル基、ベンゾチアゾールトリイル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイソチアゾールジイル基、ベンゾイソチアゾールトリイル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾールジイル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾールトリイル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサゾールジイル基、ベンゾオキサゾールトリイル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾールジイル基、ベンゾイソオキサゾールジイル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾールジイル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾールトリイル基、キノリル基、キノリンジイル基、キノリントリイル基、イソキノリル基、イソキノリンジイル基、イソキノリントリイル基、キノキサリル基、キノキサリンジイル基、キノキサリントリイル基、キナゾリル基、キナゾリンジイル基、キナゾリントリイル基、アクリジニル基、アクリジンジイル基、アクリジントリイル基、1,10−フェナントロリル基、1,10−フェナントロリンジイル基、1,10−フェナントロリントリイル基、ピロリル基、ピロールジイル基、ピロールトリイル基、フリル基、フランジイル基、フラントリイル基、チエニル基、チオフェンジイル基、チオフェントリイル基、インドリル基、インドールジイル基、インドールトリイル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチオフェンジイル基、ベンゾチオフェントリイル基、4−カルバゾリル基、カルバゾールジイル基、カルバゾールトリイル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾチオフェンジイル基、ジベンゾチオフェントリイル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾフランジイル基、ジベンゾフラントリイル基等を挙げることができる。
Xにおける炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基としては、特に限定するものではないが、例えば、ピリジルフェニリル基、ピリジルフェニルジイル基、ピリジルフェニルトリイル基、イミダゾリルフェニリル基、イミダゾリルフェニルジイル基、イミダゾリルフェニルトリイル基、ベンゾイミダゾリルフェニリル基、ベンゾイミダゾリルフェニルジイル基、ベンゾイミダゾリルフェニルトリイル基、ベンゾチアゾリルフェニリル基、ベンゾチアゾリルフェニルジイル基、ベンゾチアゾリルフェニルトリイル基、トリアジルフェニリル基、トリアジルフェニルジイル基、トリアジルフェニルトリイル基、ピロリルフェニリル基、ピロリルフェニルジイル基、ピロリルフェニルトリイル基、フラニルフェニリル基、フラニルフェニルジイル基、フラニルフェニルトリイル基、ジベンゾフラニルフェニリル基、ジベンゾフラニルフェニルジイル基、ジベンゾフラニルフェニルトリイル基、ジベンゾチエニルフェニリル基、ジベンゾチエニルフェニルジイル基、又はジベンゾチエニルフェニルトリイル基等を例示することができる。
Xが置換基として有してもよい炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、Ar〜Arにおける炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、Ar〜Arにおける炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、Ar〜Arにおける炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、Ar〜Arにおける炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数6〜12のアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基等が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数6〜18のアリールオキシ基、としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arが置換基として有してもよい炭素数6〜18のアリールオキシ基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数3〜20のヘテロアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のR〜Rが置換基として有してもよい炭素数3〜20のヘテロアリール基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数3〜18のトリアルキルシリル基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arが置換基として有してもよい炭素数3〜18のトリアルキルシリル基と同じ置換基が挙げられる。
Xが置換基として有してもよい炭素数18〜40のトリアリールシリル基としては、特に限定するものではないが、例えば、前記のAr〜Arが置換基として有してもよい炭素数18〜40のトリアリールシリル基と同じ置換基が挙げられる。
Xの具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−ネオペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−トリチルフェニル基、3−トリチルフェニル基、4−トリフェニルシリルフェニル基、3−トリフェニルシリルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、3−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、2−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、2−sec−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、2−イソペンチルオキシフェニル基、4−ネオペンチルオキシフェニル基、2−ネオペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、2−(2−エチルブチル)オキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−メチル−5−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、3−エチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、3,5−ジ−n−ブトキシフェニル基、2−メトキシ−4−エトキシフェニル基、2−メトキシ−6−エトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、4−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、2−ビフェニリル基、2−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,6−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,5’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、4−(1−ナフチル)フェニル基、4−(2−ナフチル)フェニル基、3−(1−ナフチル)フェニル基、3−(2−ナフチル)フェニル基、3−メチル−4−(1−ナフチル)フェニル基、3−メチル−4−(2−ナフチル)フェニル基、4−(2−メチルナフタレン−1−イル)フェニル基、3−(2−メチルナフタレン−1−イル)フェニル基、4−フェニルナフタレン−1−イル基、4−(2−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、4−(3−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、4−(4−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、6−フェニルナフタレン−2−イル基、4−(2−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、4−(3−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、4−(4−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、9,9−ジエチル−2−フルオレニル基、9,9−ジ−n−プロピル−2−フルオレニル基、9,9−ジ−n−オクチル−2−フルオレニル基、9,9−ジフェニル−2−フルオレニル基、9−フェナントリル基、2−フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基、1−イミダゾリル基、2−フェニル−1−イミダゾリル基、2−フェニル−3,4−ジメチル−1−イミダゾリル基、2,3,4−トリフェニル−1−イミダゾリル基、2−(2−ナフチル)−3,4−ジメチル−1−イミダゾリル基、2−(2−ナフチル)−3,4−ジフェニル−1−イミダゾリル基、1−メチル−2−イミダゾリル基、1−エチル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−2−イミダゾリル基、1−メチル−4−フェニル−2−イミダゾリル基、1−メチル−4,5−ジメチル−2−イミダゾリル基、1−メチル−4,5−ジフェニル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−4,5−ジメチル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−4,5−ジフェニル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−4,5−ジビフェニリル−2−イミダゾリル基、1−メチル−3−ピラゾリル基、1−フェニル−3−ピラゾリル基、1−メチル−4−ピラゾリル基、1−フェニル−4−ピラゾリル基、1−メチル−5−ピラゾリル基、1−フェニル−5−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−メチル−2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、5−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−メチル−3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジル基、2,2’−ビピリジン−3−イル基、2,2’−ビピリジン−4−イル基、2,2’−ビピリジン−5−イル基、2,3’−ビピリジン−3−イル基、2,3’−ビピリジン−4−イル基、2,3’−ビピリジン−5−イル基、5−ピリミジル基、ピラジル基、1,3,5−トリアジル基、4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル基、1−ベンゾイミダゾリル基、2−メチル−1−ベンゾイミダゾリル基、2−フェニル−1−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−2−ベンゾイミダゾリル基、1−フェニル−2−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−5−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジメチル−5−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−2−フェニル−5−ベンゾイミダゾリル基、1−フェニル−5−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジフェニル−5−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−6−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジメチル−6−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−2−フェニル−6−ベンゾイミダゾリル基、1−フェニル−6−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジフェニル−6−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−3−インダゾリル基、1−フェニル−3−インダゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、4−ベンゾチアゾリル基、5−ベンゾチアゾリル基、6−ベンゾチアゾリル基、7−ベンゾチアゾリル基、3−ベンゾイソチアゾリル基、4−ベンゾイソチアゾリル基、5−ベンゾイソチアゾリル基、6−ベンゾイソチアゾリル基、7−ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−イル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−5−イル基、2−ベンゾオキサゾリル基、4−ベンゾオキサゾリル基、5−ベンゾオキサゾリル基、6−ベンゾオキサゾリル基、7−ベンゾオキサゾリル基、3−ベンゾイソオキサゾリル基、4−ベンゾイソオキサゾリル基、5−ベンゾイソオキサゾリル基、6−ベンゾイソオキサゾリル基、7−ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル−4−イル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル−5−イル基、2−キノリル基、3−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、1−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、2−キノキサリル基、3−フェニル−2−キノキサリル基、6−キノキサリル基、2,3−ジメチル−6−キノキサリル基、2,3−ジフェニル−6−キノキサリル基、2−キナゾリル基、4−キナゾリル基、2−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,10−フェナントロリン−3−イル基、1,10−フェナントロリン−5−イル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フラニル基、3−フラニル基、1−メチルインドール−2−イル基、1−フェニルインドール−2−イル基、2−ベンゾチエニル基、2−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾチエニル基、2−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、4−(2−ピリジル)フェニル基、4−(3−ピリジル)フェニル基、4−(4−ピリジル)フェニル基、3−(2−ピリジル)フェニル基、3−(3−ピリジル)フェニル基、3−(4−ピリジル)フェニル基、4−(2−フェニルイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−フェニルイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2,3,4−トリフェニルイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−メチル−4,5−ジフェニルイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2−メチルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−メチルベンゾイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(2−メチルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(1−メチルベンゾイミダゾール−2−イル)フェニル基、3−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(3,5−ジフェニルトリアジン−1−イル)フェニル基、4−(2−チエニル)フェニル基、4−(2−フラニル)フェニル基、5−フェニルチオフェン−2−イル基、5−フェニルピリジン−2−イル基、4−フェニルピリジン−2−イル基、5−フェニルピリジン−3−イル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、3−(9−カルバゾリル)フェニル基等(及び、これらの基の2価、3価芳香族基を含む)を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物において、良好な素子特性を得られることから、Xは、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のナフタレン、(n+1)価のフェナントレン、(n+1)価のフルオレン、(n+1)価のナフチルベンゼン、(n+1)価のピリジン、(n+1)価のピリミジン、(n+1)価の1,3,5−トリアジン、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価のジベンゾフラン、(n+1)価のピリジルベンゼン、(n+1)価のイミダゾリルベンゼン、(n+1)価のベンゾイミダゾリルベンゼン、及び(n+1)価のベンゾチアゾリルベンゼン(これらの芳香環は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)から選ばれる1種であることが、良好な素子特性を得られる点で好ましく、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価の2,4−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、又は(n+1)価のピリジルベンゼン基であることがさらに好ましく、フェニル基、キノリル基、ジベンゾチエニル基、2,4−ジフェニル−1,3,5−トリアジニル基、ピリジルフェニル基であることがいっそう好ましい。
背景技術で述べた通り、燐光を有する発光材料を用いた有機EL素子において、高い発光効率を得るためには、正孔輸送材料の三重項準位が発光材料の三重項準位よりも高い必要がある。
例えば、緑色の燐光発光を有する代表的な材料であるトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)と略す)と組み合わせて使用する場合、当該材料の三重項準位が2.42eVであることから(非特許文献1)、前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物の三重項準位は、特に限定するものではないが、2.43eV以上であることが好ましく、2.50eV以上であることが更に好ましい。
また、青色の燐光発光を有する代表的な材料であるビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジネート−N,C’]イリジウム(III)ピコリレート(以下、FIrpicと略す)と組み合わせて使用する場合、当該材料の三重項準位が2.65eVであることから(Applied Physics Letters,2003,第82巻,2422頁)、前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物の三重項準位は、特に限定するものではないが、2.66eV以上であることが好ましく、2.70eV以上であることが更に好ましい。
以下に、一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物について、具体例の構造式を例示するが、これらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
Figure 2017105799
前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物は、例えば、4位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物を原料として用い、公知の方法(Tetrahedron Letters,1998年,第39巻,2367頁)によって合成することができる。具体的には、下記のルートa及びルートbにより合成することができる。
ルートa
ルートaは、下記の反応工程を含む。一般式(2)で表される4位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物と、一般式(3)で表されるハロゲン原子を有する化合物とを、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させ、一般式(4)で表される4−ハロゲン化−9−置換カルバゾール化合物を得る。更に、得られた一般式(4)で表される4−ハロゲン化−9−置換カルバゾール化合物と、一般式(5)で表される2級アミン化合物又は一般式(6)で表される1級アミン化合物とを、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させる。
Figure 2017105799
(式(2)、(3)、(4)、(5)、及び(6)中、Ar〜Ar、R〜R、X、及びnは前記と同義であり、A、B、C、及びDは各々独立してハロゲン原子[ヨウ素、臭素、塩素、又はフッ素]を表す。)
ルートb
ルートbは、下記の反応工程を含む。一般式(2)で表される4位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物と、一般式(7)で表されるハロゲン化化合物とを、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させ、一般式(8)で表される4位及び9位の置換基Xがハロゲン化されたカルバゾール化合物を得る。更に、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて2級アミン化合物を反応させる。
Figure 2017105799
(式(2)、(5)、(7)、及び(8)中、Ar〜Ar、R〜R、及びXは前記と同義であり、A、B、C、及びDは各々独立してハロゲン原子[ヨウ素、臭素、塩素、又はフッ素]を表す。mは0〜2の整数を表す。)
一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物の合成方法は、ルートa及びルートbに限定されるものでなく、他のルートによって合成することも可能である。
本発明の前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物は、有機EL素子の発光層、正孔輸送層又は正孔注入層の構成材料として使用することができる。
特に、前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物は、蛍光発光材料又は燐光発光材料を発光層に用いた素子において、少なくとも1つの正孔注入層、正孔輸送層又は発光層の構成材料として好ましく用いることができる。
前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物を有機EL素子の正孔注入層及び/又は正孔輸送層として使用する際の発光層には、従来から使用されている公知の蛍光若しくは燐光発光材料を使用することができる。発光層は1種類の発光材料のみで形成されていても、ホスト材料中に1種類以上の発光材料がドープされていてもよい。
前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物からなる正孔注入層及び/又は正孔輸送層を形成する際には、必要に応じて2種類以上の材料を含有若しくは積層させてもよく、例えば、酸化モリブデン等の酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン等の公知の電子受容性材料を含有若しくは積層させてもよい。
また、本発明の前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物は有機EL素子の発光層としても使用することができる。前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物を有機EL素子の発光層として使用する場合には、4−アミノカルバゾール化合物を単独で使用、公知の発光ホスト材料にドープして使用、又は公知の発光ドーパントをドープして使用することができる。
前記一般式(1)で表される4−アミノカルバゾール化合物を含有する正孔注入層、正孔輸送層又は発光層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法等の公知の方法を適用することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
H−NMR及び13C−NMR測定は、バリアン社製のGemini200を用いて行った。
FDMS測定は、日立製作所製のM−80Bを用いて行った。
三重項準位は、日立ハイテクノロジーズ社製のF2500形分光蛍光光度計を使用して評価した。
イオン化ポテンシャルは、北斗電工製のHA−501及びHB−104を使用したサイクリックボルタンメトリーで評価した。
ガラス転移温度の測定は、マックサイエンス製 DSC−3100を用い、10℃/分の昇温条件下にて行った。
有機EL素子の発光特性は、作製した素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCEMETER(BM−9)の輝度計を用いて評価した。
Figure 2017105799
合成例1 (2−ニトロ−6−クロロビフェニル[式(9)]の合成)
窒素気流下、1Lの三口フラスコに、2,3−ジクロロニトロベンゼン 75.0g(390.6mmol)、フェニルボロン酸 47.6g(390.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 9.0g(7.8mmol)、テトラヒドロフラン 250mL、40wt%のりん酸三カリウム水溶液 518g(976.5mmol)を加え、8時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水層と有機層を分液し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。得られた固体をエタノールで再結晶し、2−ニトロ−6−クロロビフェニルの薄黄色針状結晶を62.8g単離した(収率68%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);7.66−7.74(m,2H),7.41−7.45(m,4H),7.22−7.27(m,2H)
13C−NMR(CDCl);135.71,134.68,133.91,133.29,128.91,128.71,128.68,128.55,128.46,121.96
合成例2 (4−クロロカルバゾール[式(10)]の合成)
窒素気流下、500mLのナス型フラスコに合成例1で得られた2−ニトロ−6−クロロビフェニル 60.0g(257.4mmol)を仕込み、140℃に加熱後、亜リン酸トリエチル 106gを2時間で滴下した。滴下後、140℃で更に2時間攪拌し、減圧下に亜リン酸トリエチルを留去した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製することにより、4−クロロカルバゾールの白色粉末を18.9g(93.72mmol)単離した(収率36%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(Acetone−d6);10.71(br−s,1H),8.52(d,1H),7.15−7.59(m,6H)
13C−NMR(Acetone−d6);141.80,140.71,128.37,126.76,126.61,122.99,122.33,120.57,119.88,119.75,111.45,110.15
合成例3 (4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに合成例2で得られた4−クロロカルバゾール 10.0g(49.5mmol)、4−ブロモビフェニル 11.6g(52.0mmol)、炭酸カリウム 9.5g(69.4mmol)、o−キシレン 100mL、酢酸パラジウム 111mg(0.49mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 349mg(1.73mmol)を添加して130℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 50mLを加え、有機層を分離した。有機層を純水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。得られた粉末をエタノールで洗浄し、4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾールの薄茶色粉末を12.5g(35.4mmol)単離した(収率71%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.68(d,1H),7.80(d,2H),7.67(d,2H),7.22−7.59(m,11H)
13C−NMR(CDCl);142.04,141.05,140.83,140.08,136.29,128.97,128.79,128.58,127.74,127.61,127.14,126.48,126.13,123.13,122.32,120.75,120.62,120.33,109.65,108.20
合成例4 (4−クロロ−9−(3−キノリル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに合成例2で得られた4−クロロカルバゾール 5.0g(24.7mmol)、3−ブロモキノリン 5.1g(24.7mmol)、炭酸カリウム 4.7g(34.7mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 276mg(1.23mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 869mg(4.3mmol)を添加して140℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 20mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=3:1))で精製し、4−クロロ−9−(3−キノリル)カルバゾールの茶色ガラス状固体を4.6g(14.0mmol)単離した(収率56%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);9.09(s,1H),8.70(d,1H),8.31(s,1H),8.26(d,1H),7.90(d,1H),7.82(d,1H),7.66(t,1H),7.22−7.51(m,6H)
13C−NMR(CDCl);183.45,149.59,147.23,142.06,141.07,133.38,130.84,130.27,129.59,129.02,128.18,127.78,126.83,126.48,123.35,122.61,121.41,120.95,109.16,107.73
合成例5 (4−クロロ−9−(2−ジベンゾチエニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに合成例2で得られた4−クロロカルバゾール 2.6g(12.9mmol)、2−ブロモジベンゾチオフェン 3.4g(12.9mmol)、炭酸カリウム 3.5g(25.9mmol)、o−キシレン 13mL、酢酸パラジウム 29mg(0.12mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 91mg(0.45mmol)を添加して140℃で18時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 10mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、4−クロロ−9−(2−ジベンゾチエニル)カルバゾールの茶色ガラス状固体を3.5g(9.1mmol)単離した(収率70%)。
化合物の同定は、H−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.71(d,1H),8.27(d,1H),8.04−8.16(m,3H),7.83−7.94(m,2H),7.25−7.61(m,7H)
合成例6 (4−クロロ−9−[4−(2−ピリジル)フェニル]カルバゾールの合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに合成例2で得られた4−クロロカルバゾール 5.0g(24.7mmol)、4−(2−ピリジル)ブロモベンゼン 6.0g(26.0mmol)、炭酸カリウム 4.7g(34.7mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 55mg(0.24mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 174mg(0.86mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 20mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=2:1))で精製し、4−クロロ−9−[4−(2−ピリジル)フェニル]カルバゾールの茶色ガラス状固体を4.5g(12.7mmol)単離した(収率51%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.66−8.75(m,2H)8.20(d,2H),7.77(d,2H),7.61(d,2H),7.22−7.46(m,7H)
13C−NMR(CDCl);156.33,149.84,141.92,140.93,138.93,137.76,136.92,128.79,128.49,127.50,126.53,126.19,123.15,122.50,122.39,120.86,120.69,120.56,120.42,109.65,108.20
合成例7 (4−クロロ−9−(4−クロロフェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例2で得られた4−クロロカルバゾール 5.0g(24.7mmol)、p−ブロモクロロベンゼン 5.1g(27.2mmol)、炭酸カリウム 4.7g(34.7mmol)、o−キシレン 50mL、酢酸パラジウム 55mg(0.24mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 174mg(0.86mmol)を添加して130℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 30mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、4−クロロ−9−(4−クロロフェニル)カルバゾールの白色固体を4.4g(14.1mmol)単離した(収率56%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.64(d,1H),7.53(d,2H),7.15−7.45(m,8H)
13C−NMR(CDCl);141.86,140.87,135.73,133.62,130.25,128.88,128.69,126.61,126.26,123.20,122.38,120.98,120.69,120.56,109.36,107.93
合成例8 (4−クロロ−9−フェニルカルバゾールの合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、合成例2で得られた4−クロロカルバゾール 17.0g(84.3mmol)、ブロモベンゼン 15.8g(101.1mmol)、炭酸カリウム 19.5g(141.6mmol)、o−キシレン 85mL、酢酸パラジウム 227mg(1.0mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 714mg(3.5mmol)を添加して130℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 60mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、無色オイル状の4−クロロ−9−フェニルカルバゾールを14.3g(51.6mmol)単離した(収率61%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.67(d,1H),7.23−7.65(m,11H)
13C−NMR(CDCl);142.04,141.05,137.15,129.94,128.73,127.93,127.39,126.41,126.06,123.07,122.21,120.64,120.51,120.23,109.56,108.11
合成例9 (4−クロロ−9−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、水素化ナトリウム(油性、60%) 0.53g(13.4mmol)を仕込み、脱水ジメチルホルムアミド 15mLを加えて攪拌した。スラリー状の溶液に、脱水ジメチルホルムアミド 15mLに溶解させた4−クロロカルバゾール 2.2g(11.2mmol)を滴下し、30分攪拌した。更に、反応液に脱水ジメチルホルムアミド 40mLに溶解させた2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン 3.0g(11.2mmol)を滴下した。室温で2時間攪拌後、メタノール 10mL、純水 100mLを加え、反応を停止した。純水添加時に析出した白色粉末を回収し、純水とエタノールで洗浄した。得られた粉末をo−キシレンで再結晶し、4−クロロ−9−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルバゾールの白色結晶を3.1g(7.2mmol)単離した(収率64%)。
化合物の同定は、H−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.72(d,1H),8.71(d,4H),7.91−8.01(m,2H),7.37−7.65(m,10H)
合成例10(4−クロロ−6−フェニル−9−ビフェニリルカルバゾールの合成)
窒素気流下、50mlの三口フラスコに、合成例3で得た4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 1.8g(5.2mmol)を仕込み、ジメチルホルムアミド 10mL、N−ブロモスクシンイミド 0.93g(5.2mmol)を添加した。室温で2時間攪拌し、純水 10mLを加え析出した白色粉末をろ取した。粉末を純水及びメタノールで洗浄し、減圧下で乾燥した。白色粉末状の生成物は、原料である4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾールと4−クロロ−6−ブロモ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール及び4−クロロ−3,6−ジブロモ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾールの混合物であった(4−クロロ−6−ブロモ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾールの純度は72%であった)。窒素気流下、上記の混合物 0.90gを10mLの三口フラスコに仕込み、フェニルボロン酸 0.26g(2.1mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.11g(0.09mmol)、テトラヒドロフラン 5mL、20wt%の炭酸カリウム水溶液 2.5g(4.8mmol)を加え、14時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水層と有機層を分液し、有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥後、減圧下に溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、4−クロロ−6−フェニル−9−(4−ビフェニリル)カルバゾールの白色粉末を0.51g(1.0mmol)単離した(収率19%)。
化合物の同定は、H−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.39(s,1H),7.23−7.82(m,19H)
合成例11(N−(4−ブロモフェニル)−N−ビフェニリルアミンの合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、N−フェニル−N−ビフェニリルアミン 15.0g(61.1mmol)を仕込み、ジメチルホルムアミド 100mL、N−ブロモスクシンイミド 10.8g(61.1mmol)を添加し、室温で2時間攪拌した。トルエン 10mL、純水 10mLを加え、水層と有機層に分液した。有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。得られた固体をトルエンで再結晶し、N−(4−ブロモフェニル)−N−ビフェニリルアミンの灰色粉末を13.4g(41.4mmol)単離した(収率67%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(Acetone−d6);7.55−7.64(m,5H),7.27−7.45(m,5H),7.21(d,2H),7.11(d,2H)
13C−NMR(Acetone−d6);143.18,142.61,140.76,133.40,132.08,128.88,127.74126.62,126.26,118.90,118.05,111.33
合成例12(N−ビフェニリル−N−(m−ターフェニル)アミンの合成)
窒素気流下、300mLの三口フラスコに合成例11で得られたN−(4−ブロモフェニル)−N−ビフェニリルアミン 12.0g(37.1mmol)、3−ビフェニリルボロン酸 7.7g(38.9mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 2.1g(1.8mmol)、トルエン 60mL、エタノール 10mL、40wt%のりん酸三カリウム水溶液 49g(92.8mmol)を加え、5時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水層と有機層を分液し、有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥後、減圧下に溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、N−ビフェニリル−N−(m−ターフェニル)アミンの薄黄色粉末を10.2g(25.6mmol)単離した(収率69%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(Acetone−d6);7.89(s,1H),7.37−7.73(m,17H),7.26−7.32(m,5H)
13C−NMR(Acetone−d6);143.29,143.09,141.68,141.53,140.85,132.93,132.78,129.43,128.91,128.84,127.91,127.70,127.45,127.12,126.51,126.20,125.29,125.18,124.92,117.73,117.65,117.59
合成例13(N−ビフェニル−N−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)アミンの合成)
窒素気流下、300mlの三口フラスコに合成例11で得られたN−(4−ブロモフェニル)−N−ビフェニリルアミン 7.0g(21.6mmol)、ジベンゾチオフェン−4−ボロン酸 5.9g(25.9mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 1.2g(1.0mmol)、トルエン 35mL、エタノール 5mL、40wt%のりん酸三カリウム水溶液 28g(54.1mmol)を加え、3時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水層と有機層を分液し、有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥後、減圧下に溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、N−ビフェニリル−N−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)アミンの薄黄色粉末を5.2g(12.1mmol)単離した(収率56%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(Acetone−d6);8.22−8.32(m,2H),7.90−7.95(m,1H),7.77(s,1H),7.27−7.70(m,17H)
13C−NMR(Acetone−d6);143.78,142.81,140.82,139.41,137.98,137.03,136.37,135.98,133.22,132.15,129.17,128.88,127.76,127.08,126.66,126.59,126.26,125.58,124.70,122.72,122.01,120.20,118.09,117.19
実施例1 (化合物(A5)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例3で得られた4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 3.5g(9.9mmol)、N−フェニル−N−ビフェニリルアミン 2.4g(9.9mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.3g(13.8mmol)、o−キシレン 35mL、酢酸パラジウム 22mg(0.09mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 69mg(0.34mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を25mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A5)の白色ガラス状固体を3.4g(6.0mmol)単離した(収率60%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:562
H−NMR(CDCl);7.89(d,1H),7.80(d,2H),7.61−7.70(m,3H),7.21−7.55(m,22H),6.99−7.10(m,2H)
13C−NMR(CDCl);146.71,142.79,141.02,140.93,140.71,140.60,140.19,136.68,134.50,129.01,128.71,128.57,127.82,127.71,127.17,126.99,126.68,126.59,125.93,123.16,122.03,121.66,121.31,120.78,120.31,109.39,107.69
実施例2 (化合物(A8)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例3で得られた4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 3.5g(9.9mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニリル)アミン 3.1g(9.9mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.3g(13.8mmol)、o−キシレン 35mL、酢酸パラジウム 22mg(0.09mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 69mg(0.34mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を20mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A8)の薄黄色ガラス状固体を3.4g(5.3mmol)単離した(収率53%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:638
H−NMR(CDCl);7.88(d,1H),7.81(d,2H),7.66(t,4H),7.20−7.56(m,25H),6.99−7.10(m,2H)
13C−NMR(CDCl);146.49,142.57,140.81,140.72,140.50,140.39,139.99,136.47,134.29,128.78,128.49,128.36,127.61,127.50,126.97,126.77,126.46,126.38,125.71,122.96,121.81,121.46,121.11,120.58,120.08,109.19,107.49
実施例3 (化合物(A15)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例3で得られた4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 4.6g(13.0mmol)、N−(p−トリル)−N−(9,9’−ジメチルフルオレン−2−イル)アミン 4.2g(14.3mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.7g(18.2mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 58mg(0.26mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 184mg(0.91mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を20mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A15)の薄黄色ガラス状固体を6.0g(9.9mmol)単離した(収率75%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定により行った。
FDMS:616
H−NMR(CDCl);7.84(d,1H),6.99−7.68(m,26H),2.26(s,3H),1.39(s,6H)
実施例4(化合物(A278)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例3で得られた4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 4.0g(11.3mmol)、N−(2−ジベンゾフラニル)−N−フェニルアミン 3.2g(12.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.5g(15.8mmol)、o−キシレン 20mL、酢酸パラジウム 50mg(0.22mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 155mg(0.77mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を15mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A278)の白色ガラス状固体を4.6g(8.0mmol)単離した(収率71%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS:576
実施例5 (化合物(A286)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例8で得られた4−クロロ−9−フェニルカルバゾール 0.48g(1.7mmol)、合成例12で得られたN−ビフェニリル−N−(m−ターフェニル)アミン 0.70g(1.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.23g(2.4mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 8mg(0.03mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 24mg(0.12mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を10mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A286)の薄黄色ガラス状固体を0.77g(1.2mmol)単離した(収率71%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS:638
実施例6 (化合物(A289)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例8で得られた4−クロロ−9−フェニルカルバゾール 4.0g(14.4mmol)、N−フェニル−N−(11,11’−ジメチルベンゾ[a]フルオレン−9−イル)アミン 4.8g(14.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.9g(20.1mmol)、o−キシレン 30mL、酢酸パラジウム 64mg(0.28mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 197mg(0.98mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を10mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A289)の薄黄色ガラス状固体を5.4g(9.5mmol)単離した(収率66%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:576
H−NMR(CDCl);8.15(d,1H),7.89(d,1H),7.78−7.83(m,3H),7.20−7.60(m,17H),7.06(d,2H),6.91−7.99(m,2H)1.65(s,6H)
13C−NMR(CDCl);156.31,147.34,146.62,146.24,142.28,141.15,140.38,137.12,136.24,133.18,132.92,129.39,129.32,129.15,128.71,127.91,127.19,127.01,126.31,125.42,125.16,123.79,123.35,122.71,121.11,120.40,119.89,119.79,119.45,118.04,116.04,108.68,106.61,48.14,25.93
実施例7 (化合物(A292)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例8で得られた4−クロロ−9−フェニルカルバゾール 0.72g(2.6mmol)、合成例13で得られたN−ビフェニリル−N−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)アミン 1.2g(2.8mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.35g(3.6mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 17mg(0.07mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 55mg(0.27mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を10mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A292)の薄黄色ガラス状固体を1.2g(1.9mmol)単離した(収率74%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS:668
実施例8 (化合物(A124)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例9で得られた4−クロロ−9−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルバゾール 3.0g(6.9mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニリル)アミン 2.2g(6.9mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.93g(9.7mmol)、o−キシレン 20mL、酢酸パラジウム 31mg(0.13mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 97mg(0.48mmol)を添加して140℃で8時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を10mL添加し攪拌した。析出した茶色粉末をろ取し、純水とエタノールで洗浄した。茶色粉末を減圧下で乾燥後、o−キシレンで再結晶し、化合物(A124)の灰色粉末を2.9g(4.0mmol)単離した(収率59%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS:717
実施例9 (化合物(A139)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例5で得られた4−クロロ−9−(2−ジベンゾチエニル)カルバゾール 4.0g(10.4mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニリル)アミン 3.3g(10.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.4g(14.6mmol)、o−キシレン 20mL、酢酸パラジウム 70mg(0.31mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 221mg(1.0mmol)を添加して140℃で6時間攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A139)の薄黄色ガラス状固体を4.2g(6.3mmol)単離した(収率60%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:668
H−NMR(CDCl);8.34(s,1H),8.07(t,2H),7.90(d,2H),7.64(d,1H),7.24−7.56(m,24H),7.00−7.12(m,2H)
13C−NMR(CDCl);147.30,143.82,141.95,141.66,141.29,140.87,139.41,137.72,135.62,135.12,134.90,129.30,128.40,128.02,127.63,127.72,127.17,126.77,126.57,125.36,124.77,123.79,123.66,122.63,122.51,122.19,121.88,121.35,121.30,120.91,109.87,108.13
実施例10 (化合物(A148)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例5で得られた4−クロロ−9−(2−ジベンゾチエニル)カルバゾール 4.0g(10.4mmol)、N−フェニル−N−(2−ジベンゾチエニル)アミン 3.1g(11.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.4g(14.6mmol)、o−キシレン 20mL、酢酸パラジウム 70mg(0.31mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 221mg(1.0mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A148)の白色ガラス状固体を4.4g(7.2mmol)単離した(収率70%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:622
H−NMR(CDCl);8.34(s,1H),8.07(t,2H),7.98(s,1H),7.86−7.92(m,3H),7.78(d,1H),7.63−7.69(m,2H),6.91−7.53(m,16H)
13C−NMR(CDCl);147.46,144.73,142.70,141.13,140.82,139.75,138.25,136.59,136.18,134.85,134.52,133.82,132.69,128.79,126.88,126.48,126.13,125.67,125.36,124.23,123.64,123.57,122.89,122.79,122.60,122.54,122.34,121.39,121.31,121.13,121.08,120.69,120.56,120.25,119.85,119.70,115.07,108.72,106.66
実施例11 (化合物(A153)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例5で得られた4−クロロ−9−(2−ジベンゾチエニル)カルバゾール 4.0g(10.4mmol)、N−フェニル−N−(4−(9−カルバゾリル)フェニル)アミン 3.8g(11.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.4g(14.6mmol)、o−キシレン 20mL、酢酸パラジウム 70mg(0.31mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 221mg(1.0mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A153)の白色ガラス状固体を5.2g(7.6mmol)単離した(収率74%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:681
H−NMR(CDCl);8.34(d,1H),8.03−8.12(m,4H),7.90(d,2H),7.65(d,1H),6.99−7.50(m,23H)
13C−NMR(CDCl);146.69,146.36,142.74,140.91,140.71,140.54,139.77,138.34,136.62,134.50,133.77,130.05,128.93,127.60,126.92,126.57,125.67,125.54,125.29,124.24,123.69,122.61,122.56,122.36,122.28,121.39,121.30,121.06,120.67,120.29,119.94,119.72,119.12,109.37,108.86,107.07
実施例12 (化合物(A318)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例10で得られた4−クロロ−6−フェニル−9−ビフェニリルカルバゾール 500mg(1.1mmol)、N−フェニル−N−(2−ジベンゾチエニル)アミン 302mg(1.1mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 147mg(1.5mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 7mg(0.03mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 21mg(0.10mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(A318)の白色ガラス状固体を411mg(0.61mmol)単離した(収率56%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS:668
実施例13 (化合物(B1)の合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、合成例3で得られた4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 7.0g(19.8mmol)、アニリン 0.87g(9.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 5.3g(55.4mmol)、o−キシレン 70mL、酢酸パラジウム 44mg(0.19mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 139mg(0.69mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を40mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、化合物(B1)の白色ガラス状固体を5.0g(6.8mmol)単離した(収率72%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:727
H−NMR(CDCl);7.78−7.83(m,6H),7.62−7.69(m,8H),7.08−7.51(m,18H),6.77−6.98(m,5H)
13C−NMR(CDCl);143.32,142.11,141.51141.07,140.81,137.41,129.92,129.55,129.09,128.38,128.27,127.76,127.39,126.18,124.22,122.52,120.69,120.32,109.83,107.74
実施例14 (化合物(B2)の合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、合成例3で得られた4−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール 7.0g(19.8mmol)、4−メチルアニリン 1.0g(9.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 5.3g(55.4mmol)、o−キシレン 70mL、酢酸パラジウム 88mg(0.39mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 279mg(1.38mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を40mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒)で精製し、化合物(B2)の薄黄色ガラス状固体を2.9g(3.9mmol)単離した(収率42%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:741
H−NMR(CDCl);7.77−7.85(m,6H),7.61−7.69(m,8H),7.24−7.51(m,14H),7.05(t,2H),6.81−6.95(m,6H),2.20(s,3H)
13C−NMR(CDCl);146.02,142.74,142.17,140.87,140.41,140.25,136.86,129.83,128.97,128.47,127.80,127.67,127.16,126.70,125.43,123.79,122.07,120.03,119.56,109.14,106.74,20.82
実施例15 (化合物(B27)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例4で得られた4−クロロ−9−(3−キノリル)カルバゾール 4.0g(12.1mmol)、4−メチルアニリン 652mg(6.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.6g(17.0mmol)、o−キシレン 20mL、酢酸パラジウム 27mg(0.12mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 85mg(0.42mmol)を添加して140℃で17時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を15mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンと酢酸エチルの混合溶媒)で精製し、化合物(B27)の茶色ガラス状固体を2.6g(3.7mmol)単離した(収率61%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:691
H−NMR(CDCl);9.18(s,2H),8.35(s,2H),8.25(d,2H),7.86(d,4H),7.78(d,2H),7.61(t,2H),7.18−7.36(m,8H),7.06(d,2H),6.85−6.98(m,6H),2.22(s,3H)
13C−NMR(CDCl);149.95,147.15,145.91,142.78,142.41,140.91,133.36,131.37,130.10,129.94,129.63,128.31,127.82,127.67,127.08,125.82,123.93,122.32,120.73,120.00,119.76,108.72,106.23,20.88
実施例16 (化合物(B30)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例5で得られた4−クロロ−9−(2−ジベンゾチエニル)カルバゾール 2.7g(7.0mmol)、アニリン 297mg(3.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 947mg(9.8mmol)、o−キシレン 13mL、酢酸パラジウム 15mg(0.07mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 49mg(0.24mmol)を添加して140℃で20時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を10mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒)で精製し、化合物(B30)の白色粉末を0.9g(1.1mmol)単離した(収率35%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:787
H−NMR(CDCl);8.33(s,2H),7.99−8.08(m,4H),7.84−7.88(m,4H),7.64(d,2H),7.10−7.50(m,16H),6.79−6.99(m,5H)
13C−NMR(CDCl);148.05,143.20,141.66,141.38,140.27,138.71,137.10,135.07,134.46,129.37,127.39,126.90,126.31,125.69,124.74,124.15,123.68,123.05,121.92,120.86,120.16,119.67,109.16,107.03
実施例17 (化合物(B36)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例6で得られた4−クロロ−9−[4−(2−ピリジル)フェニル]カルバゾール 4.0g(11.2mmol)、アニリン 477mg(5.1mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.5g(15.8mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 25mg(0.11mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 79mg(0.39mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を15mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンと酢酸エチルの混合溶媒)で精製し、化合物(B36)の茶色ガラス状固体を2.5g(3.4mmol)単離した(収率66%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:729
H−NMR(CDCl);8.71(d,2H),8.20(d,4H),7.83(d,2H),7.66−7.75(m,8H),7.40(d,2H),7.07−7.32(m,12H),6.77−6.98(m,5H)
13C−NMR(CDCl);156.45,149.84,148.03,142.59,141.59,140.80,138.60,138.29,136.93,129.37,128.44,127.67,126.92,125.69,123.66,122.45,122.03,120.56,120.25,120.06,119.81,109.28,107.20
実施例18 (化合物(C5)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例7で得られた4−クロロ−9−(4−クロロフェニル)カルバゾール 3.0g(9.6mmol)、N−(4−メチルフェニル)−N−ビフェニリルアミン 5.2g(20.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 2.5g(26.9mmol)、o−キシレン 50mL、酢酸パラジウム 43mg(0.19mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 135mg(0.67mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を30mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、さらに有機層を純水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒)で精製し、化合物(C5)の無色ガラス状固体を4.7g(6.2mmol)単離した(収率64%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS:757
H−NMR(CDCl);7.84(d,1H),7.48−7.58(m,6H),7.20−7.37(m,18H),6.96−7.15(m,12H),2.34(s,3H),2.26(s,3H)
13C−NMR(CDCl);147.35,147.30,146.93,144.97,144.74,143.01,141.37,141.15,140.83,140.58,135.65,133.84,133.49,132.03,131.00,130.34,129.90,128.82,128.68,128.20,128.00,127.69,126.97,126.73,126.52,125.75,124.24,123.55,123.18,123.05,121.57,120.84,120.45,120.00,109.38,107.36,21.13,20.99
実施例19 (化合物(C11)の合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、合成例7で得られた4−クロロ−9−(4−クロロフェニル)カルバゾール 6.0g(19.2mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニリル)アミン 13.0g(40.5mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 5.1g(54.0mmol)、o−キシレン 60mL、酢酸パラジウム 86mg(0.38mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 272mg(1.3mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を40mL添加し攪拌した。析出した茶色粉末をろ取し、純水とエタノールで洗浄した。茶色粉末を減圧下で乾燥後、o−キシレンで再結晶し、化合物(C11)の薄黄色粉末を10.5g(11.9mmol)単離した(収率62%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS:882
実施例20 (化合物(A8)の三重項準位評価)
化合物(A8)を2−メチルテトラヒドロフランに0.0001mol/Lの濃度で溶解させた溶液を調整し、液体窒素冷却下にて燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は480nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例21 (化合物(A15)の三重項準位評価)
化合物(A15)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は482nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例22 (化合物(A278)の三重項準位評価)
化合物(A278)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は448nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例23 (化合物(A286)の三重項準位評価)
化合物(A286)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は486nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例24 (化合物(A292)の三重項準位評価)
化合物(A292)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は483nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例25 (化合物(A124)の三重項準位評価)
化合物(A124)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は479nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例26 (化合物(A139)の三重項準位評価)
化合物(A139)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は480nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例27 (化合物(A148)の三重項準位評価)
化合物(A148)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は449nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例28 (化合物(A153)の三重項準位評価)
化合物(A153)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は445nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例29 (化合物(A318)の三重項準位評価)
化合物(A318)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は457nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例30 (化合物(B1)の三重項準位評価)
化合物(B1)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は450nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例31 (化合物(B2)の三重項準位評価)
化合物(B2)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は450nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例32 (化合物(B30)の三重項準位評価)
化合物(B30)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は442nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
実施例33 (化合物(B36)の三重項準位評価)
化合物(B36)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は452nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
比較例1 (NPDの三重項準位評価)
NPDについて、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は525nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
Figure 2017105799
参考例1 (化合物(c)の三重項準位評価)
化合物(c)について、実施例20と同様の方法で燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの極大波長は490nmであった。燐光スペクトルの極大波長から見積もった三重項準位を表1に示す。
本発明の化合物は、NPD及び化合物(c)よりも高い三重項準位を有していた。
Figure 2017105799
実施例34 (化合物(A5)のイオン化ポテンシャルの評価)
過塩素酸テトラブチルアンモニウムの濃度が0.1mol/Lである無水ジクロロメタン溶液に化合物(A5)を0.001mol/Lの濃度で溶解させ、サイクリックボルタンメトリーでイオン化ポテンシャルを測定した。作用電極にはグラッシーカーボン、対極に白金線、参照電極にAgNOのアセトニトリル溶液に浸した銀線を用いた。標準物質としてフェロセンを用い、フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A5)のイオン化ポテンシャルは0.43V vs.Fc/Fcであった。この値は、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例35 (化合物(A8)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A8)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A8)のイオン化ポテンシャルは0.44V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例36 (化合物(A15)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A15)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A15)のイオン化ポテンシャルは0.40V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例37 (化合物(A278)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A278)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A278)のイオン化ポテンシャルは0.45V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例38 (化合物(A286)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A286)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A286)のイオン化ポテンシャルは0.44V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例39 (化合物(A289)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A289)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A289)のイオン化ポテンシャルは0.39V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例40 (化合物(A292)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A292)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A292)のイオン化ポテンシャルは0.43V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例41 (化合物(A124)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A124)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A124)のイオン化ポテンシャルは0.44V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例42 (化合物(A139)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A139)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A139)のイオン化ポテンシャルは0.45V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例43 (化合物(A148)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A148)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A148)のイオン化ポテンシャルは0.45V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例44 (化合物(A153)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A153)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A153)のイオン化ポテンシャルは0.47V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例45 (化合物(A318)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(A318)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(A318)のイオン化ポテンシャルは0.44V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例46 (化合物(B1)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(B1)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(B1)のイオン化ポテンシャルは0.48V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例47 (化合物(B2)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(B2)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(B2)のイオン化ポテンシャルは0.46V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例48 (化合物(B27)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(B27)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(B27)のイオン化ポテンシャルは0.48V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例49 (化合物(B30)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(B30)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(B30)のイオン化ポテンシャルは0.48V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例50 (化合物(B36)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(B36)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(B36)のイオン化ポテンシャルは0.48V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例51 (化合物(C5)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(C5)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(C5)のイオン化ポテンシャルは0.40V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
実施例52 (化合物(C11)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法で化合物(C11)のイオン化ポテンシャルを評価した。フェロセンの酸化還元電位を基準とした際の化合物(C11)のイオン化ポテンシャルは0.45V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較して若干高く、正孔輸送材料として好ましいイオン化ポテンシャルであった。
Figure 2017105799
比較例2 (化合物(a)のイオン化ポテンシャルの評価)
実施例34と同様の方法でカルバゾール環の3位にアミノ基が結合した化合物(a)のイオン化ポテンシャルを評価した。化合物(a)のイオン化ポテンシャルは0.13V vs.Fc/Fcであり、従来から正孔輸送材料として知られているNPDのイオン化ポテンシャル(0.31V vs.Fc/Fc)と比較すると低く、正孔輸送材料としては好ましくないイオン化ポテンシャルであった。
実施例53 (化合物(A139)のガラス転移温度測定)
化合物(A139)5mgをAlパンに入れ、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件でガラス転移温度を測定した。標準試料には、Alを使用した。化合物(A139)のガラス転移温度は143℃であり、NPD(96℃)及び化合物(b)(100℃)と比較して薄膜状態の安定性が高いことがわかった。
実施例54 (化合物(A148)のガラス転移温度測定)
実施例53と同様の方法で化合物(A148)のガラス転移温度を測定した。化合物(A148)のガラス転移温度は142℃であり、NPD(96℃)及び化合物(b)(100℃)と比較して薄膜状態の安定性が高いことがわかった。
実施例55 (化合物(A153)のガラス転移温度測定)
実施例53と同様の方法で化合物(A153)のガラス転移温度を測定した。化合物(A153)のガラス転移温度は150℃であり、NPD(96℃)及び化合物(b)(100℃)と比較して薄膜状態の安定性が高いことがわかった。
実施例56 (化合物(B1)のガラス転移温度測定)
実施例53と同様の方法で化合物(B1)のガラス転移温度を測定した。化合物(B1)のガラス転移温度は169℃であり、NPD(96℃)及び化合物(b)(100℃)と比較して薄膜状態の安定性が高いことがわかった。
実施例57 (化合物(B30)のガラス転移温度測定)
実施例53と同様の方法で化合物(B30)のガラス転移温度を測定した。化合物(B30)のガラス転移温度は191℃であり、NPD(96℃)及び化合物(b)(100℃)と比較して薄膜状態の安定性が高いことがわかった。
実施例58 (化合物(A5)の素子評価)
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を積層したガラス基板をアセトンおよび純水による超音波洗浄、イソプロピルアルコールによる沸騰洗浄を行った。さらに紫外線オゾン洗浄を行い、真空蒸着装置へ設置後、5×10−4Pa以下になるまで真空ポンプにて排気した。まず、ITO透明電極上に銅フタロシアニンを蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、10nmの正孔注入層とした。引続き、NPDを蒸着速度0.3nm/秒で25nm蒸着し、その後、化合物(A5)を蒸着速度0.1nm/秒で5nm蒸着し2層の正孔輸送層とした。続いて、燐光ドーパント材料であるトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))とホスト材料である4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)を重量比が1:11.5になるように蒸着速度0.25nm/秒で共蒸着し、30nmの発光層とした。次に、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(p−フェニルフェノラト)アルミニウム)を蒸着速度0.3nm/秒で蒸着し、5nmのエキシトンブロック層とした後、さらにAlq(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)を0.3nm/秒で蒸着し、45nmの電子輸送層とした。引続き、電子注入層として沸化リチウムを蒸着速度0.01nm/秒で0.5nm蒸着し、さらにアルミニウムを蒸着速度0.25nm/秒で100nm蒸着して陰極を形成した。窒素雰囲気下、封止用のガラス板をUV硬化樹脂で接着し、評価用の有機EL素子とした。このように作製した素子に20mA/cmの電流を印加し、駆動電圧および電流効率を測定した。結果を表2に示す。
実施例59 (化合物(A8)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(A8)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例60 (化合物(A15)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(A15)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例61 (化合物(A278)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(A278)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例62 (化合物(A139)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(A139)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例63 (化合物(A148)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(A148)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例64 (化合物(A153)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(A153)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例65 (化合物(B2)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(B2)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例66 (化合物(B27)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(B27)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例67 (化合物(B30)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(B30)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例68 (化合物(B36)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(B36)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
実施例69 (化合物(C5)の素子評価)
化合物(A5)を化合物(C5)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
比較例3
化合物(A5)をNPDに変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。結果を20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
比較例4
化合物(A5)を化合物(a)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
Figure 2017105799
参考例2
化合物(A5)を化合物(b)に変更した以外は実施例58と同様の操作を行い有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧および電流効率を表2に示す。
本発明の4−アミノカルバゾール化合物はNPD、化合物(a)及び化合物(b)に比べて高い電流効率(発光効率)を示した。また、4−アミノカルバゾール化合物を用いた素子では、駆動電圧を低く抑えることができた。
Figure 2017105799
本発明の4−アミノカルバゾール化合物を含む少なくとも1つの層を有する燐光発光性または蛍光発光性の有機EL素子は、従来公知のカルバゾール環を導入した材料を含む有機EL素子に比べて、高い発光効率(電流効率)を示し、さらに駆動電圧が低いという顕著な効果を示した。
したがって、本発明の4−アミノカルバゾール化合物は、輝度が高く、消費電力の少ない燐光発光性または蛍光発光性の有機EL素子を提供できる。

Claims (9)

  1. 一般式(1)
    Figure 2017105799
    (式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。R〜Rは、水素原子である。
    nはを表す。
    Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
    で表される4−アミノカルバゾール化合物。
  2. Ar〜Arが、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾフラニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数3〜11のヘテロアリール基からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)であることを特徴とする、請求項1に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
  3. Ar〜Arが、各々独立して、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)、又は、4−カルバゾリル基(メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数3〜11のヘテロアリール基からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
  4. Ar〜Arが、各々独立して、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、9,9’−ジメチルフルオレニル基、11,11’−ジメチルベンゾ[a]フルオレニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、9−フェニルカルバゾール−4−イル基、9−ビフェニリルカルバゾール−4−イル基、9−キノリルカルバゾール−4−イル基、または9−ジベンゾチエニルカルバゾール−4−イル基であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
  5. Xが、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のナフタレン、(n+1)価のフェナントレン、(n+1)価のフルオレン、(n+1)価のナフチルベンゼン、(n+1)価のピリジン、(n+1)価のピリミジン、(n+1)価の1,3,5−トリアジン、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価のジベンゾフラン、(n+1)価のピリジルベンゼン、(n+1)価のイミダゾリルベンゼン、(n+1)価のベンゾイミダゾリルベンゼン、及び(n+1)価のベンゾチアゾリルベンゼン(これらの芳香環は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)から選ばれる1種であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
  6. Xが、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価の1,3,5−トリアジン、及び(n+1)価のピリジルベンゼン(これらの芳香環は、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)から選ばれる1種であることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
  7. Xが、(n+1)価のベンゼン、(n+1)価のビフェニル、(n+1)価のキノリン、(n+1)価のジベンゾチオフェン、(n+1)価の2,4−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、又は(n+1)価のピリジルベンゼンであることを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の4−アミノカルバゾール化合物。
  8. 一般式(1)
    Figure 2017105799
    (式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。
    〜Rは、水素原子である。
    nはを表す。
    Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
    で表される4−アミノカルバゾール化合物を含む、発光層、正孔輸送層および正孔注入層の中から選ばれる少なくとも一つの層を有することを特徴とする有機EL素子。
  9. 一般式(1)
    Figure 2017105799
    (式中、Ar〜Arは、各々独立して、炭素数6〜30のアリール基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、4−カルバゾリル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾフラニルフェニル基、又は9−カルバゾリルフェニル基(これらの基は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜11のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。
    〜Rは、水素原子である。
    nはを表す。
    Xは炭素数6〜17の(n+1)価の芳香族炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価のヘテロ芳香族基、又は炭素数9〜26の(n+1)価のヘテロアリールフェニル基(これらの芳香環構造は、各々独立して、メチル基、エチル基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜18の直鎖、分岐、若しくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数18〜40のトリアリールシリル基、シアノ基、及びハロゲン原子からなる群より少なくとも一つの置換基を有していてもよい)を表す。)
    で表される4−アミノカルバゾール化合物を含む正孔輸送材料、又は正孔注入材料。
JP2017011702A 2011-10-26 2017-01-25 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途 Active JP6260726B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011235474 2011-10-26
JP2011235474 2011-10-26
JP2012235695 2012-10-25
JP2012235695 2012-10-25

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012235967A Division JP6115075B2 (ja) 2011-10-26 2012-10-25 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017105799A true JP2017105799A (ja) 2017-06-15
JP6260726B2 JP6260726B2 (ja) 2018-01-17

Family

ID=51024132

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012235967A Active JP6115075B2 (ja) 2011-10-26 2012-10-25 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途
JP2017011702A Active JP6260726B2 (ja) 2011-10-26 2017-01-25 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012235967A Active JP6115075B2 (ja) 2011-10-26 2012-10-25 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6115075B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11508912B2 (en) 2011-02-28 2022-11-22 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting device

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101793880B1 (ko) * 2011-02-16 2017-11-03 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 발광 소자
DE112012001364B4 (de) 2011-03-23 2017-09-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Lichtemittierendes Element
KR102265993B1 (ko) 2013-07-02 2021-06-16 메르크 파텐트 게엠베하 전자 소자용 재료
CN106062127B (zh) 2014-03-07 2019-07-19 九州有机光材股份有限公司 发光材料、有机发光元件及化合物
KR101818582B1 (ko) 2014-11-04 2018-01-15 삼성에스디아이 주식회사 유기 광전자 소자용 화합물, 이를 포함하는 유기 광전자 소자 및 표시장치
WO2016078747A1 (de) * 2014-11-21 2016-05-26 Merck Patent Gmbh Heterocyclische verbindungen zur verwendung in elektronischen vorrichtungen
JP6446254B2 (ja) * 2014-12-15 2018-12-26 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. カルバゾール化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6549374B2 (ja) * 2014-12-26 2019-07-24 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 有機電界発光素子用材料及びこれを用いた有機電界発光素子
KR101897041B1 (ko) 2015-05-22 2018-09-10 삼성에스디아이 주식회사 유기 광전자 소자용 화합물, 유기 광전자 소자용 조성물, 및 이를 포함하는 유기 광전자 소자 및 표시장치
KR102602250B1 (ko) * 2016-02-05 2023-11-17 삼성디스플레이 주식회사 유기 전계 발광 소자용 재료 및 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자
JP7009877B2 (ja) * 2016-10-13 2022-01-26 東ソー株式会社 新規なカルバゾール化合物及びその用途
CN109369644A (zh) * 2018-08-02 2019-02-22 瑞声科技(南京)有限公司 一种取代的吡啶化合物及其应用
JP7215065B2 (ja) * 2018-10-19 2023-01-31 東ソー株式会社 アミノカルバゾール化合物及びその用途
CN112300055B (zh) * 2020-10-28 2023-02-10 陕西莱特光电材料股份有限公司 含氮化合物、电子元件和电子装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019238A (ja) * 2005-12-20 2008-01-31 Canon Inc 4−アミノフルオレン化合物及び有機発光素子
JP2008195841A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Toray Ind Inc 発光素子材料および発光素子
JP2011001349A (ja) * 2009-05-20 2011-01-06 Tosoh Corp 2−アミノカルバゾール化合物及びその用途
JP2012049518A (ja) * 2010-07-27 2012-03-08 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子材料、化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、並びに照明装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019238A (ja) * 2005-12-20 2008-01-31 Canon Inc 4−アミノフルオレン化合物及び有機発光素子
JP2008195841A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Toray Ind Inc 発光素子材料および発光素子
JP2011001349A (ja) * 2009-05-20 2011-01-06 Tosoh Corp 2−アミノカルバゾール化合物及びその用途
JP2012049518A (ja) * 2010-07-27 2012-03-08 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子材料、化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、並びに照明装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11508912B2 (en) 2011-02-28 2022-11-22 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014101275A (ja) 2014-06-05
JP6115075B2 (ja) 2017-04-19
JP6260726B2 (ja) 2018-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6260726B2 (ja) 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途
KR102079834B1 (ko) 4-아미노카바졸 화합물 및 그 용도
JP5609256B2 (ja) 2−アミノカルバゾール化合物及びその用途
TWI721379B (zh) 嘧啶衍生物及有機電致發光元件
JP6148731B2 (ja) 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器
JP5927875B2 (ja) アミン化合物及びその用途
TWI527796B (zh) 咔唑化合物及其用途
WO2012153780A1 (ja) 新規化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6281414B2 (ja) 4−カルバゾリルアミン化合物
JP5585044B2 (ja) カルバゾール化合物及びその用途
JP2015214490A (ja) トリフェニレン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6274000B2 (ja) アリールアミン化合物及びその用途
EP2902391B1 (en) Novel amine compound and use thereof
JP6032107B2 (ja) 2,5−ジアミノカルバゾール化合物及びその用途
JP6398322B2 (ja) ベンゾチエノフルオレン化合物及びその用途
JP5609234B2 (ja) ビスカルバゾール化合物及びその用途
JP6083282B2 (ja) 4−アミノカルバゾール化合物及びその用途
JP5716270B2 (ja) カルバゾール化合物およびその用途
JP2020132549A (ja) トリフェニレン化合物及びその用途
JP2023081468A (ja) トリアジン化合物

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6260726

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151