JP2017105588A - 吸引搬送ベルトの製造方法及び吸引搬送ベルト - Google Patents

吸引搬送ベルトの製造方法及び吸引搬送ベルト Download PDF

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Abstract

【課題】専用の成形金型を新規に作製する必要がなく、ベルト幅方向のベルト部の厚みが均一で、芯線押さえ溝のない平坦な底面を有する吸引搬送ベルトの製造方法の提供。【解決手段】エアチャンバーの吸引部と係合するベルト長さ方向に沿う係合溝部4と、該係合溝部4に開口するエア吸引口5と、ベルト部内に設けられる芯線23とを有する歯付きの吸引搬送ベルト1の製造方法であって、芯線23を内部に有する歯付きベルト2を2以上準備し、2以上の歯付きベルト2をベルト幅方向に間隔をおいて、芯線位置決め用の突起部を有しない歯付きベルト成形金型にセットした後、隣接する歯付きベルト2に亘って樹脂材料を流し込む工程と、成形された連結部3の歯面側から、該連結部3の歯部を切削加工し、連結部3が平坦面とされた係合溝部4を形成する工程と、係合溝部4の形成前又は形成後の連結部3に、エア吸引口5を形成する工程とを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は吸引搬送ベルトの製造方法及び吸引搬送ベルトに関し、詳しくは、芯線を有する歯付きの吸引搬送ベルトを製造する際に、専用の成形金型を新規に作製する必要がないと共に、ベルト部の厚みが不均一になることもなく、芯線押さえ溝のない平坦な底面を有する係合溝部を切削加工できるようにした吸引搬送ベルトの製造方法及びその吸引搬送ベルトに関する。
従来、エア(空気)を吸引することによって、搬送ベルト上の被搬送物を吸着搬送する吸引搬送装置が知られている。このような装置に用いられる吸引搬送ベルトは、被搬送物をエアによって吸着するために、表裏に貫通する多数のエア吸引口を備えると共に、プーリとの噛み込みを良好とする為、一般に歯付きベルトが用いられている(特許文献1、2)。
ところで、吸引搬送ベルトを用いた吸引搬送装置は、歯面側にエア吸引を行うためのエアチャンバーが配置され、吸引搬送ベルトがエアチャンバー上を移動する間、各エア吸引口からエア吸引が行われ、被搬送物を吸着するようになっている。このような吸引搬送装置として、図12に示すように、エアチャンバー200の吸引部201が長さ方向に沿って段状に突出形成されたものがある。
このような吸引搬送装置に使用される吸引搬送ベルト600は、図13に示すように、ベルト部601の片面に突設された歯部602が、エアチャンバー200の吸引部201の突出幅に対応して長さ方向に沿って切削加工されることにより、ベルト長さ方向に沿って吸引部201と係合するための係合溝部603を有している。エア吸引口604は、この係合溝部603に開口している。そして、この吸引搬送ベルト600が吸引搬送装置に装着された際、係合溝部603にエアチャンバー200の吸引部201が係合し、エア吸引口604からエア吸引を行うことで、被搬送物を吸着搬送するようになっている。
実開平2−60744号公報 特開2015−96442号公報 特開2015−96442号公報
一般に、搬送ベルトは、ベルト強度を向上させるため、ベルト部内に複数の芯線が設けられる場合があるが、エア吸引口を形成する際は芯線の位置を避ける必要がある。例えば、特許文献1記載の吸引搬送ベルトは、エア吸引口を形成する領域には芯線を配置しないようにし、エア吸引口の形成時に芯線が切断されないようにしている。
本発明者は、エアチャンバーの吸引部と係合する係合溝部を有する従来の歯付きの吸引搬送ベルトについて検討したところ、以下の新たな課題を見出した。
搬送ベルトを成形するための成形金型には、図11(a)に示すように、歯部を成形するための突出部401の先端面に、芯線を所定位置に支持する芯線位置決め用の突起部402が設けられた成形金型400と、図11(b)に示すように、歯部を成形するための突出部501の先端面に、このような突起部のない成形金型500とがある。内部に芯線を有する吸引搬送ベルト600の場合、このうちの突起部402を有する成形金型400が使用される。
図13に示す吸引搬送ベルト600は、成形金型400を使用して成形されることにより、内部に芯線607が埋設されたものである。このような吸引搬送ベルト600には、隣接する歯部602、602間の歯底面605に、ベルト幅方向に亘る芯線押さえ溝608が形成される。この芯線押さえ溝608は、成形金型400の突起部402が転写されたものであり、内部に芯線607を有するベルトを成形する際には必ず形成されるものである。この芯線押さえ溝608は芯線607まで達する深さを有するため、係合溝部603を切削加工する際、芯線押さえ溝608を完全に切除してしまうことができない。係合溝部603に沿って芯線607が露出してしまうためである。その結果、係合溝部603の底面は芯線押さえ溝608が残存して平坦面にならず、図12に示すように、エア吸引時、この芯線押さえ溝608からもエアを吸引してしまい、吸引力が低下する。
一方、特許文献1記載の吸引搬送ベルトによれば、エア吸引口を形成する領域には芯線を設けないため、上記のように係合溝部を切削加工する際、芯線押さえ溝を完全に切除する深さまで切削することにより、係合溝部の底面を平坦面とすることが可能である。しかし、芯線押さえ溝を完全に切除する深さまで切削を行うと、ベルト部を幅方向に見た場合、係合溝部を形成した領域のベルト部の厚みが、芯線押さえ溝を切除した分だけ薄くなってしまう。このため、ベルト部の厚みが不均一となって強度低下を招く懸念があり、実際には、芯線押さえ溝が残存するように係合溝部を切削加工せざるを得ないのが現状であり、結局、芯線押さえ溝からもエアを吸引してしまう問題を解決できない。
なお、吸引搬送ベルトを型成形する際、最初から芯線押さえ溝のない平坦な底面となる係合溝部を成形してしまえばよいが、この場合、専用の新規な成形金型を作製する必要がある。この方法では、イニシャルコストが発生し、特に小ロット生産では高コストとなってしまう。このため、専用の成形金型を新規に作製する必要なく、芯線押さえ溝のない平坦な底面となる係合溝部を備えた吸引搬送ベルトを製造できるようにすることが望まれる。
そこで、本発明の課題は、芯線を有する歯付きの吸引搬送ベルトを製造する際に、専用の成形金型を新規に作製する必要がないと共に、ベルト幅方向のベルト部の厚みが不均一になることもなく、芯線押さえ溝のない平坦な底面を有する係合溝部を切削加工できる吸引搬送ベルトの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、ベルト幅方向のベルト部の厚みが不均一になることなく、芯線押さえ溝のない平坦な底面を有する係合溝部を備えた、芯線を有する歯付きの吸引搬送ベルトを提供することにある。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
1.エアチャンバーの吸引部と係合するベルト長さ方向に沿う係合溝部と、該係合溝部に開口するエア吸引口と、ベルト部内に設けられる芯線とを有する歯付きの吸引搬送ベルトの製造方法であって、
芯線を内部に有する歯付きベルトを2以上準備する工程と、
準備した2以上の前記歯付きベルトをベルト幅方向に間隔をおいて、芯線位置決め用の突起部を有しない歯付きベルト成形金型にセットした後、隣接する前記歯付きベルトに亘って樹脂材料を流し込むことで、芯線を有しない歯付きの連結部を一体に成形する工程と、
成形された前記連結部の歯面側から、該連結部の歯部を切削加工することにより、隣接する前記歯付きベルトの間の前記連結部が平坦面とされた前記係合溝部を形成する工程と、
前記係合溝部の形成前又は形成後の前記連結部に、エア吸引口を形成する工程とを備えることを特徴とする吸引搬送ベルトの製造方法。
2.前記連結部を一体に成形する工程において、前記連結部を、隣接する前記歯付きベルト同士の対向するベルト部側面から、該歯付きベルトの各ベルト部背面に亘って一体に成形することを特徴とする前記1記載の吸引搬送ベルトの製造方法。
3.前記連結部を一体に成形する工程において、前記連結部を、前記歯付きベルトと同一の樹脂材料によって成形することを特徴とする前記1又は2記載の吸引搬送ベルトの製造方法。
4.エアチャンバーの吸引部と係合するベルト長さ方向に沿う係合溝部と、該係合溝部に開口するエア吸引口と、ベルト部内に設けられる芯線とを有する歯付きの吸引搬送ベルトであって、
芯線を内部に有する2以上の歯付きベルトからなる歯付きベルトがベルト幅方向に間隔をおいて並設され、隣接する前記歯付きベルトが、芯線を有しない樹脂製の連結部によって一体に連結されており、
前記連結部は、前記歯付きベルトの歯面と同一面が、隣接する前記歯付きベルトの歯底面と同一高さの平坦面に形成されていることによって前記係合溝部を形成しており、
平坦面に形成された前記連結部に、エア吸引口が形成されていることを特徴とする吸引搬送ベルト。
5.前記連結部は、隣接する前記歯付きベルト同士の各ベルト部同士の対向するベルト部側面から、該歯付きベルトの各ベルト部背面に亘って一体に形成されていることを特徴とする前記4記載の吸引搬送ベルト。
6.前記連結部は、前記歯付きベルトと同一の樹脂材料によって形成されていることを特徴とする前記4又は5記載の吸引搬送ベルト。
本発明によれば、芯線を有する歯付きの吸引搬送ベルトを製造する際に、専用の成形金型を新規に作製する必要がないと共に、ベルト幅方向のベルト部の厚みが不均一になることもなく、芯線押さえ溝のない平坦な底面を有する係合溝部を切削加工できる吸引搬送ベルトの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、ベルト幅方向のベルト部の厚みが不均一になることなく、芯線押さえ溝のない平坦な底面を有する係合溝部を備えた、芯線を有する歯付きの吸引搬送ベルトを提供することができる。
本発明に係る吸引搬送ベルトの一例を示す歯面側から見た斜視図 図1に示す吸引搬送ベルトをベルト幅方向に切断して示す断面図 図2中の(iii)−(iii)線に沿う断面図 図2中の(iv)−(iv)線に沿う断面図 (a)、(b)はエア吸引口の形状のそれぞれ他の実施形態を示す断面図 本発明に係る吸引搬送ベルトが装着された吸引搬送装置の一例を一部切欠して示す斜視図 図6中の(vii)部の拡大図 本発明に係る吸引搬送ベルトの製造方法の一例を説明する説明図 本発明に係る吸引搬送ベルトの製造方法に使用される歯付きベルト成形装置の一例を示す図 図9に示す歯付きベルト成形装置によって成形された歯付きベルトを歯面側から見た斜視図 (a)は芯線位置決め用の突起部を有する成形金型を説明する図、(b)は芯線位置決め用の突起部を有しない成形金型を説明する図 従来の吸引搬送ベルトを使用した吸引搬送装置の一例を説明する図 従来の吸引搬送ベルトを歯面側から見た斜視図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳述する。
まず、本発明に係る吸引搬送ベルトについて説明する。
図1は、本発明に係る吸引搬送ベルトの一例を示す斜視図、図2は、図1に示す吸引搬送ベルトを幅方向に切断した断面図、図3は、図2中の(iii)−(iii)線に沿う断面図、図4は、図2中の(iv)−(iv)線に沿う断面図、図5(a)、(b)はエア吸引口の形状を示す断面図である。
吸引搬送ベルト1は、2つの歯付きベルト2、2と、該歯付きベルト2、2を連結している連結部3とよりなる。2つの歯付きベルト2、2は一定の間隔をおいて並設され、連結部3によって一体に連結されている。2つの歯付きベルト2、2の間隔は、後述する吸引搬送装置のエアチャンバーに設けられた吸引口が嵌まり込む間隔に設定される。
歯付きベルト2は、従来一般の製造方法によって成形された歯付きベルトをそのまま使用したものであり、ベルト部21の片面に、ベルト幅方向に亘る歯部22が、ベルト長さ方向に亘って一定の間隔をおいて一体に複数突設されている。歯付きベルト2は、この種のベルトの材質として一般に用いられる樹脂材料、例えばポリウレタン等の弾性材を用いて形成されている。
歯付きベルト2のベルト部21の内部には、複数本の芯線23が幅方向に並設されている。この芯線23は、歯付きベルト2の成形時に、図11(a)に示したように、成形金型400に形成された芯線位置決め用の突起部402に支持されることによって、ベルト部21内の一定の深さに位置決めされて埋設されている。従って、図3、図4に示すように、隣接する歯部22、22間の歯底面24には、この成形金型400の突起部402が転写されることによって、ベルト幅方向に延びる凹状の芯線押さえ溝25が形成されている。
連結部3は、樹脂材料によって、2つの歯付きベルト2、2を一体に連結している。この連結部3の内部には芯線が設けられていない。本実施形態に示す連結部3は、図2に示すように、2つの歯付きベルト2、2の各ベルト部背面(歯部22が突設された面の反対の面)21a、21aの全面に亘っていると共に、該ベルト部背面21a、21aから各ベルト部21、21同士の対向するベルト部側面21b、21bにかけて一体に形成されている。従って、この連結部3は、各歯付きベルト2、2を、ベルト部背面21aからベルト部側面21bに亘る広い面で連結するため、歯付きベルト2、2を強固に一体化することができる好ましい態様である。
この吸引搬送ベルト1における被搬送物の搬送面は、連結部3の連結部表面3aによって形成されている。このような連結部3に使用される樹脂材料は、この種のベルトに必要な所定の柔軟性を発揮し得る適宜の樹脂材料によって形成することができる。樹脂材料は、歯付きベルト2と同じ樹脂材料であってもよいし、異なる樹脂材料であってもよい。歯付きベルト2、2との接着性を良好にする観点からは、同じ樹脂材料とすることが好ましい。また、異なる樹脂材料とした場合は、歯付きベルト2に使用される樹脂材料とは別に、特に被搬送物の吸着搬送に適した適宜の樹脂材料を任意に選定することができる。
2つの歯付きベルト2、2間に位置する連結部3において、各歯付きベルト2、2の歯面と同一面である連結部裏面3bは、平坦面となるように形成されている。即ち、各歯付きベルト2、2は、それぞれ歯部22と芯線押さえ溝25を有するが、この連結部裏面3bにはこのような歯部も芯線押さえ溝も形成されておらず、長さ方向に亘って平坦面が連続している。この連結部3の連結部裏面3b側は、後述するエアチャンバーに設けられた吸引口202が嵌まり込む係合溝部4となり、連結部裏面3bが係合溝部4の底面を構成している。
連結部裏面3bは、各歯付きベルト2、2の歯底面24、24と同一高さに形成されている。従って、この吸引搬送ベルト1をベルト幅方向に亘って見た場合、各歯付きベルト2、2における連結部表面3aから各歯付きベルト2、2の歯底面24、24までの吸引搬送ベルト1のベルト部の厚みと、連結部表面3aから連結部裏面3bまでの吸引搬送ベルト1のベルト部の厚みとが、同一厚みとなっている。このため、吸引搬送ベルト1のベルト部の厚みがベルト幅方向で不均一になることがなく、ベルト強度の低下につながる心配はない。
2つの歯付きベルト2、2間に位置する連結部3には、ベルト長さ方向に所定の間隔をおいて複数のエア吸引口5が貫通形成されている。即ち、各エア吸引口5は、係合溝部4の底面(連結部裏面3b)に開口している。連結部3の内部には歯部も芯線も設けられていないため、エア吸引口5を形成する間隔、位置の制限が無く、エア吸引口5を任意の配列態様で効率的に配置させることができる。本実施形態では、エア吸引口5を、ベルト幅方向の中央部に長さ方向に沿って1列となるように設けているが、例えばベルト長さ方向に沿って千鳥状に配置するようにしてもよく、また、複数列を並設するようにしてもよい。
また、エア吸引口5の形状にも何ら制限はなく、任意の形状とすることができる。例えば、エア吸引口5の断面形状は、図2、図4に示すストレート形状とするものに限らず、図5(a)に示すように、搬送面である連結部表面3aに向けて次第に拡径するテーパー形状としてもよく、また、図5(b)に示すように、連結部表面3a側が大径となるザグリ部51を有する段付き形状としてもよい。また、エア吸引口5の平面形状も、円形状、楕円形状、角形状、スリット状等任意である。
図6は、かかる吸引搬送ベルト1を使用した吸引搬送装置を一部切欠して示す斜視図、図7は、図6中の(vii)部の拡大図である。
吸引搬送装置100は、一対のプーリ101に吸引搬送ベルト1が架け渡されており、このプーリ101間に、吸引搬送ベルト1の移動方向に沿う所定の長さに亘ってエア吸引を行うエアチャンバー200が配設されている。エアチャンバー200は、エアホース203を介して図示しない吸引源に接続されている。
このエアチャンバー200の上面には、エア吸引を行う吸引部201が長さ方向に亘って段状に突出形成されている。この吸引部201の突出幅は、吸引搬送ベルト1の係合溝部4の溝幅とほぼ同一幅となるように形成されている。従って、この吸引搬送装置100に吸引搬送ベルト1が装着された際、この吸引部201が係合溝部4に嵌まり込み、吸引搬送ベルト1の移動時にベルト幅方向の位置を規制しつつ案内するようになっている。
吸引部上端面201aは平滑な面で形成されており、吸引搬送ベルト1の連結部裏面3bに当接するようになっている。吸引搬送ベルト1のエア吸引口5は、この吸引部201に形成された吸引口202の直上を通過する位置に開口している。従って、この状態でエアチャンバー200の吸引部201からエア吸引を行うと、エアチャンバー200内が負圧となり、吸引搬送ベルト1のエア吸引口5からエアが吸引され、吸引搬送ベルト1の搬送面(連結部表面3a)上に載置される被搬送物Aを吸着搬送する。
このとき、係合溝部4の底面を構成する連結部裏面3bは、芯線押さえ溝が形成されておらず、平坦面に形成されているため、エアチャンバー200の吸引部201の上端面201aと密着する。従って、この吸引搬送ベルト1を使用した吸引搬送装置100によれば、吸引搬送ベルト1のエア吸引口5以外の部分からエアを吸引してしまうことを極力少なくすることができ、吸引効率を大幅に向上させることができる。このため、バキュームポンプ等の吸引手段の無駄な出力を抑制でき、省エネを図ることができる。しかも、エアチャンバー200側には一切変更を加える必要がないため、既存の吸引搬送装置にそのまま適用可能である。
次に、かかる吸引搬送ベルト1の製造方法について、図8〜図10を用いて説明する。
まず、図8に示すように、それぞれ芯線23が埋設された2つの歯付きベルト2、2を準備する。これら歯付きベルト2、2は同一形状のものであり、図11(a)に示す成形金型400を使用する従来一般の歯付きベルトの製造方法によって製造されたものがそのまま使用される。歯付きベルト2のベルト部21は、片面に歯部22が突設されていると共に、内部に複数本の芯線23が埋設されている。隣接する歯部22、22間の歯底面24には、ベルト幅方向全長に亘って、成形金型400の突起部402が転写された芯線押さえ溝25が形成されている。
次に、これら2つの歯付きベルト2、2を、芯線位置決め用の突起部を有しない突出部501を有する図11(b)に示す成形金型500を使用した歯付きベルト成形装置にセットする。この成形金型500は、各突出部501が歯付きベルト2を製造する成形金型400の各突出部401と同一高さ及び同一ピッチで形成された既存の成形金型である。
図9は、この歯付きベルト成形装置の一例を示している。歯付きベルト成形装置300は、3個の回転ローラ301に張設されたスチール製ベルト302を有し、このスチール製ベルト302が成形金型500の外周側に近接するように配置されている。
2つの歯付きベルト2、2を歯付きベルト成形装置300にセットする際、各歯部22を成形金型500の隣接する突出部501、501間に歯合させると共に、ベルト幅方向に間隔をおいてセットする。歯付きベルト2、2の間隔は、最終的に得られる吸引搬送ベルト1の係合溝部4の幅となるように設定される。この成形金型500には芯線はセットされない。
その後、スチール製ベルト302と成形金型500との間隙Xに液状の樹脂材料を流し込むと共に、回転ローラ301及び成形金型500を回転させ、スチール製ベルト302を矢印方向に移動させる。これにより、流し込まれた樹脂材料によって、2つの歯付きベルト2、2を一体に連結する連結部3を成形する。連結部3は、図2に示すように、各歯付きベルト2、2のベルト部背面21aからベルト部側面21bに亘って形成される。
これによって成形される連結部3は、図10に示すように、成形金型500の隣接する突出部501、501間によって、歯付きベルト2、2の歯部22、22に連接する歯部31が突設された歯付きの連結部である。但し、成形金型500の突出部501は、芯線位置決め用の突起部を有していないため、成形された連結部3には芯線押さえ溝が形成されることはなく、また、芯線も埋設されていない。
次いで、2つの歯付きベルト2、2間に位置する連結部3の歯部31を適宜手段により切削して、係合溝部4を形成する。このときの切削加工の深さは、切削後の連結部裏面3bの高さが、各歯付きベルト2、2の歯底面24、24と同一高さとなるように設定する。これにより、係合溝部4の底面(連結部裏面3b)は、図1に示すように平滑な平坦面となる。その後、歯付きベルト2、2間に位置する連結部3に、エア吸引口5を穿設することにより、吸引搬送ベルト1が製造される。
得られた吸引搬送ベルト1は、2つの歯付きベルト2、2が連結部3によって強固に一体化されると共に、連結部表面3aから各歯付きベルト2、2の歯底面24、24に亘るベルト部の厚みがベルト幅方向に亘って均一厚みとなるため、ベルト強度が低下する心配はない。しかも、既存の成形金型400、500を使用して成形することができ、新たに成形金型を作製する必要もないため、イニシャルコストが発生することもない。従って、小ロット生産にも容易に対応可能である。
なお、以上の説明では、係合溝部4を切削加工した後にエア吸引口5を穿設したが、係合溝部4を切削加工する前の連結部3が歯部31を有する段階で穿設してもよい。
また、本発明では、前記歯付きベルトを二つ使用した実施の形態を示しているがこれに限るものでは無く、三つ以上の歯付きベルトを用い連結部を二カ所以上設ける構成とし、幅広の吸引搬送ベルトを形成する場合に好適である。
1:吸引搬送ベルト
2:歯付きベルト
21:ベルト部
21a:ベルト部背面
21b:ベルト部側面
22:歯部
23:芯線
24:歯底面
25:芯線押さえ溝
3:連結部
3a:連結部表面
3b:連結部裏面
31:歯部
4:係合溝部
5:エア吸引口
51:ザグリ部
100:吸引搬送装置
101:プーリ
200:エアチャンバー
201:吸引部
201a:吸引部上端面
202:吸引口
203:エアホース
300:歯付きベルト成形装置
301:回転ローラ
302:スチール製ベルト
400:成形金型
401:突出部
402:突起部
500:成形金型
501:突出部
A:被搬送物

Claims (6)

  1. エアチャンバーの吸引部と係合するベルト長さ方向に沿う係合溝部と、該係合溝部に開口するエア吸引口と、ベルト部内に設けられる芯線とを有する歯付きの吸引搬送ベルトの製造方法であって、
    芯線を内部に有する歯付きベルトを2以上準備する工程と、
    準備した2以上の前記歯付きベルトをベルト幅方向に間隔をおいて、芯線位置決め用の突起部を有しない歯付きベルト成形金型にセットした後、隣接する前記歯付きベルトに亘って樹脂材料を流し込むことで、芯線を有しない歯付きの連結部を一体に成形する工程と、
    成形された前記連結部の歯面側から、該連結部の歯部を切削加工することにより、隣接する前記歯付きベルトの間の前記連結部が平坦面とされた前記係合溝部を形成する工程と、
    前記係合溝部の形成前又は形成後の前記連結部に、エア吸引口を形成する工程とを備えることを特徴とする吸引搬送ベルトの製造方法。
  2. 前記連結部を一体に成形する工程において、前記連結部を、隣接する前記歯付きベルト同士の対向するベルト部側面から、該歯付きベルトの各ベルト部背面に亘って一体に成形することを特徴とする請求項1記載の吸引搬送ベルトの製造方法。
  3. 前記連結部を一体に成形する工程において、前記連結部を、前記歯付きベルトと同一の樹脂材料によって成形することを特徴とする請求項1又は2記載の吸引搬送ベルトの製造方法。
  4. エアチャンバーの吸引部と係合するベルト長さ方向に沿う係合溝部と、該係合溝部に開口するエア吸引口と、ベルト部内に設けられる芯線とを有する歯付きの吸引搬送ベルトであって、
    芯線を内部に有する2以上の歯付きベルトからなる歯付きベルトが幅方向に間隔をおいて並設され、隣接する前記歯付きベルトが、芯線を有しない樹脂製の連結部によって一体に連結されており、
    前記連結部は、前記歯付きベルトの歯面と同一面が、隣接する前記歯付きベルトの歯底面と同一高さの平坦面に形成されていることによって前記係合溝部を形成しており、
    平坦面に形成された前記連結部に、エア吸引口が形成されていることを特徴とする吸引搬送ベルト。
  5. 前記連結部は、隣接する前記歯付きベルト同士の各ベルト部同士の対向するベルト部側面から、該歯付きベルトの各ベルト部背面に亘って一体に形成されていることを特徴とする請求項4記載の吸引搬送ベルト。
  6. 前記連結部は、前記歯付きベルトと同一の樹脂材料によって形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載の吸引搬送ベルト。
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