JP2017105245A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報を通知する画像を、乗員によって的確に気づかれるように虚像表示することが可能なHUD装置の提供。
【解決手段】HUD装置100は、車両Aに搭載され、運転者によって視認可能な虚像60を表示する。HUD装置100は、虚像60として結像される画像70の光を射出する表示ユニット40と、ウインドシールド13とは別体で設けられたコンバイナユニット20とを備えている。コンバイナユニットには、互いに異なる画像70の光が表示ユニット40によって投影される複数の投影領域30が設けられている。各投影領域30は、表示ユニット40から投影された各画像70の光を、各投影領域30から互いに異なる距離の結像位置で結像させる。
【選択図】図1

Description

この明細書による開示は、移動体の乗員によって視認可能な虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、車両に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置)において、ハーフミラー等の投影部材を、車両のウインドシールドとは別体で設けた構成が開示されている。この投影部材は、収納時にメータフードの上面と連続するような凹面形状に湾曲している。こうした投影部材の凹面形状により、投影部材に投影された光が虚像として結像される結像位置は、この投影部材、ひいては乗員の視点位置から遠ざけられる。
特開2014−91466号公報
さて、特許文献1のHUD装置では、投影部材の凹面形状によって規定される一つの結像位置に、種々の画像が結像されることとなる。ここで、近年のHUD装置には、多種多様な情報を虚像表示によって乗員に通知することが求められてきている。しかし、特許文献1のHUD装置では、乗員に通知する情報の特性に応じて、情報を通知する画像の結像位置を切り替えることが実質的に不可能である。そのため、乗員は、HUD装置によって提示された情報を認識し損ねたり、又は頻繁に提示される情報を煩わしく感じてしまったりし得た。
本開示は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報を通知する画像を、乗員によって的確に気づかれるように虚像表示することが可能なHUD装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、開示された第一の態様は、移動体(A)に搭載され、移動体の乗員によって視認可能な虚像(60)を表示するHUD装置であって、虚像として結像される画像(70)の光を射出する表示器(40,240)と、移動体のウインドシールド(13)とは別体で設けられ、互いに異なる画像の光が表示器によって投影される複数の投影領域(30,230,330)を有し、各投影領域に投影された各画像の光を、各投影領域から互いに異なる距離の結像位置で結像させる投影部材(20,220,320)と、を備えるHUD装置とされる。
この態様では、投影部材がウインドシールドとは別体で設けられているため、投影部材の形状の自由度が確保され得る。故に、互いに異なる複数の投影領域を投影部材に設けたうえで、それぞれの投影領域から互いに異なる距離の結像位置で各画像の光が結像されるように、投影部材の形状を規定することが可能になる。
以上の投影部材を用いれば、投影領域の切り替えにより、乗員に情報を通知する画像の結像位置を、その情報の特性に応じて変更することができる。したがって、HUD装置は、情報を通知する画像を、乗員によって的確に気づかれるように虚像表示することが可能になる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第一実施形態のHUD装置による虚像表示を運転席から見た状態を模式的に示す正面図である。 センタコンバイナの構成を模式的に示す断面図である。 互いに異なる位置に結像される各虚像の位置関係を、各コンバイナ及び各表示面の配置と共に模式的に示す平面図である。 HUD装置の電気系の構成を示すブロック図である。 第二実施形態のHUD装置による虚像表示を運転席から見た状態を模式的に示す正面図である。 第二実施形態における各虚像の位置関係を、コンバイナ及び表示面の配置と共に模式的に示す平面図である。 第三実施形態のHUD装置による虚像表示を運転席から見た状態を模式的に示す正面図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1〜図3に示す本開示の第一実施形態によるヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display,HUD)装置100は、車両Aに搭載されている。HUD装置100は、車両Aの乗員である運転者Dによって視認可能な種々の虚像60を表示する。HUD装置100は、運転者Dの正面に配置されている。HUD装置100の本体部分は、コンビネーションメータ110の上方を覆うメータフード11に収容されている。
HUD装置100は、コンバイナユニット20、表示ユニット40、ハウジング50、及び制御回路80(図4参照)等によって構成されている。
コンバイナユニット20は、車両Aのウインドシールド13から運転者側へ離れた位置に、ウインドシールド13とは別体で設けられている。コンバイナユニット20は、複数の投影領域30を有している。各投影領域30には、虚像60として結像される種々の画像70の光が表示ユニット40によって投影される。
コンバイナユニット20は、センタコンバイナ20a及び一対のサイドコンバイナ20b,20cを備えている。各コンバイナ20a〜20cは、入射する光の一部を透過し他の一部を反射するハーフミラーである。各コンバイナ20a〜20cは、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、及びガラス等の透光性の材料により、湾曲した板状に形成されている。
センタコンバイナ20aは、車両Aの幅方向において、二つのサイドコンバイナ20b,20cの間に配置されており、運転者Dの正面に位置している。センタコンバイナ20aは、横長の略矩形状に形成されている。センタコンバイナ20aは、車両Aの横断面に板面方向を沿わせた姿勢にて、メータフード11から上方へ突き出している。センタコンバイナ20aは、運転席側を向く投影面に、凹面状に形成された複数(三つ)の湾曲面部21〜23を有している。これら上方湾曲面部21、中間湾曲面部22、及び下方湾曲面部23は、静止状態にある車両Aの上下方向に並んでいる。
上方湾曲面部21は、三つの湾曲面部21〜23のうちで最も上方に規定されている。上方湾曲面部21は、水平視線軸線HVAよりも下方に位置しており、他の二つの湾曲面部22,23よりも水平視線軸線HVAに近接している。水平視線軸線HVAは、静止状態の車両Aにおいて、水平な地面に沿って前方を見た運転者Dの視線を想定した仮想の軸線である。上方湾曲面部21の基準となる曲率は、他の二つの湾曲面部22,23の曲率よりも大きく設定されている。上方湾曲面部21には、遠方投影領域31が規定されている。
中間湾曲面部22は、上方湾曲面部21及び下方湾曲面部23の間に位置している。中間湾曲面部22の基準となる曲率は、上方湾曲面部21の曲率よりも小さく設定されており、且つ、下方湾曲面部23の曲率よりも大きく設定されている。中間湾曲面部22には、中間投影領域32が設定されている。
下方湾曲面部23は、中間湾曲面部22の下方に位置している。下方湾曲面部23の基準となる曲率は、他の二つの湾曲面部21,22の曲率よりも小さく設定されている。下方湾曲面部23には、近傍投影領域33が規定されている。
以上のように、上方湾曲面部21、中間湾曲面部22、及び下方湾曲面部23のそれぞれには、投影領域30が一つずつ規定されている。これら遠方投影領域31、中間投影領域32、及び近傍投影領域33は、各湾曲面部21の中に、それぞれ横長の略矩形状に規定されている。各投影領域31〜33は、互いに異なる曲率で形成された各湾曲面部21〜23の形状により、それぞれ異なる拡大率を備えた凹面鏡として機能する。上述した各湾曲面部21〜23の曲率の相関から、遠方投影領域31の拡大率は、中間投影領域32の拡大率よりも大きくなり、近傍投影領域33の拡大率は、中間投影領域32の拡大率よりも小さくなる。
こうした構成によれば、各投影領域31〜33に投影された各画像70の光は、これら投影領域31〜33から互いに異なる距離の結像位置で結像される。詳記すると、遠方投影領域31に投影された画像70の光が遠方虚像61として結像される結像位置は、中間投影領域32に投影された画像70の光が中間虚像62として結像される結像位置よりも、センタコンバイナ20aから離れた位置となる。同様に、近傍投影領域33に投影された画像70の光が近傍虚像63として結像される結像位置は、中間虚像62の結像位置よりもセンタコンバイナ20aに近い位置となる。具体的に、遠方虚像61は、遠方投影領域31から1.5メートル程度前方に結像される。また、中間虚像62は、中間投影領域32から0.7メートル程度前方に結像される。そして、近傍虚像63は、近傍投影領域33から0.5メートル程度前方に結像される。
以上の各投影領域31〜33は、投影面上において互いに重ならないように、互いに離れた位置に規定されている。そのため、センタコンバイナ20aには、二つの接続部分26a,26bが形成されている。接続部分26aは、センタコンバイナ20aにおいて、遠方投影領域31と中間投影領域32との間に位置している。接続部分26aは、互いに異なる曲率で湾曲した上方湾曲面部21と中間湾曲面部22とを連続させている。一方、接続部分26bは、センタコンバイナ20aにおいて、中間投影領域32と近傍投影領域33との間に位置している。接続部分26bは、互いに異なる曲率で湾曲した中間投影領域32と近傍投影領域33とを連続させている。
これら接続部分26a,26bのうちでウインドシールド13と対向する背面領域には、遮光部28a,28bがそれぞれ設けられている。各遮光部28a,28bは、遮光性の塗料によって薄膜状に形成されている。遮光部28aは、接続部分26aの背面領域を覆うことにより、接続部分26aへの外光の入射を遮っている。遮光部28bは、接続部分26bの背面領域を覆うことにより、接続部分26aへの外光の入射を遮っている。これら遮光部28a,28bは、薄板状に成形された遮光性の樹脂材料によって形成されてもよい。
各サイドコンバイナ20b,20cは、車両Aの幅方向において、センタコンバイナ20aの両側に一つずつ配置されている。各サイドコンバイナ20b,20cは、車両Aの前後方向において、センタコンバイナ20aよりも僅かに後方(運転席側)に配置されている。サイドコンバイナ20bは、運転者Dから見てセンタコンバイナ20aの左側に位置している。サイドコンバイナ20cは、運転者Dから見てセンタコンバイナ20aの右側に位置している。
各サイドコンバイナ20b,20cは、それぞれ略四辺形状に形成されている。各サイドコンバイナ20b,20cは、センタコンバイナ20aを左右対称に分割する仮想の中心面に対し、面対称な形状及び配置とされている。各サイドコンバイナ20b,20cは、画像70の光が投影される投影面が運転席側を向くように、センタコンバイナ20aに対して傾斜した姿勢で設置されている。
サイドコンバイナ20bは、運転者側を向く投影面に、側方湾曲面部24を有している。側方湾曲面部24には、左方投影領域34が規定されている。サイドコンバイナ20cは、運転者側を向く投影面に、側方湾曲面部25を有している。側方湾曲面部24には、右方投影領域35が規定されている。各サイドコンバイナ20b,20c取り付け姿勢により、左方投影領域34及び右方投影領域35は、車両Aの幅方向に沿って各投影領域31〜33から離れるに従い、運転席(運転者D)側へ傾斜した姿勢となっている(図3参照)。左方投影領域34及び右方投影領域35は、実質的に同一の曲率で形成されており、同一の拡大率を備えた凹面鏡として機能する。左方投影領域34及び右方投影領域35の基準となる曲率は、各投影領域31〜33のいずれの曲率とも異なっている。
以上の左方投影領域34及び右方投影領域35に投影された画像70の光がそれぞれ左方虚像64及び右方虚像65として結像される結像位置は、運転者Dの正面から左右にずれた位置となる。左方虚像64及び右方虚像65は、運転者Dを囲むような左方投影領域34及び右方投影領域35の斜め配置により、車両Aの横断面に対して傾斜した姿勢で結像される。その結果、左方虚像64及び右方虚像65は、運転者Dから見て、車両Aの前後方向に奥行きを持った態様で表示される。
具体的に、運転者Dの左前方に表示される左方虚像64は、左方投影領域34から0.7メートル程度の所定範囲に、奥行きを持って結像される。同様に、運転者Dの右前方に表示される右方虚像65は、右方投影領域35から0.7メートル程度の所定範囲に、前後の奥行きを持って結像される。このように、各投影領域34,35から各虚像64,65の結像位置までの距離は、各投影領域31,33から各虚像61,63の結像位置までの距離と異なっている。
ここで、各湾曲面部21〜25において基準となる曲率は、各投影領域30の中心において各投影領域30と直交し且つ上下方向に沿った基準断面において、各中心に規定された曲率である。各投影領域30の曲率は、中心の曲率で一定であってもよく、或いは中心から離れるに従って徐々に変化していてもよい。加えて、各投影領域30の拡大率も、各投影領域30の中心の曲率に基づいて設定される。さらに、各投影領域30の中心において各投影領域30と直交し且つ水平方向に沿った水平断面において、各投影領域30の曲率は、中心の曲率で一定であってもよく、或いは中心から離れるに従って徐々に変化していてもよい。
尚、各投影領域30の中心は、便宜的に投影領域30の重心位置とする。各画像70の光の光軸は、各投影領域30の中心に入射するものとする。加えて、各投影領域30を形成する各湾曲面部21〜25は、複数に分割された湾曲面が板厚方向にずらして配置されたフレネルレンズ形状であってもよい。
表示ユニット40は、コンバイナユニット20に形成された複数の投影領域30へ向けて、画像70の光を射出する構成である。表示ユニット40は、車両Aの前後方向において、センタコンバイナ20aの後方に配置されている。表示ユニット40は、各投影領域31〜35のそれぞれに、互いに異なった画像70の光を投影可能である。表示ユニット40は、図2〜図4に示すように、TFT(Thin Film Transistor)方式の複数の液晶パネル45〜47と、各液晶パネル45〜47を透過照明する投影光源48等によって構成されている。
各液晶パネル45〜47は、それぞれ表示面41〜43を有している。各表示面41〜43は、それぞれ矩形の平板状に形成されている。各表示面41〜43は、互いに異なる投影領域30へ向けて画像70の光を射出する。各表示面41〜43には、多数の画素が二次元状に配列されている。各画素には、赤色、緑色、及び青色のサブ画素が設けられている。各液晶パネル45〜47は、サブ画素の光の透過率を制御することにより、表示面41〜43上に種々の画像70をカラー表示可能である。
液晶パネル45は、中央表示面41をセンタコンバイナ20aの各投影領域31〜33と向かい合わせた姿勢にて、ハウジング50内に設置されている。中央表示面41は、各投影領域31〜33へ向けて、画像70の光を射出する。中央表示面41には、各投影領域31〜33での反射によって生じる歪みを補正した形態で、各虚像61〜63として結像される画像70が形成される。液晶パネル45は、各投影領域31〜33から外れた接続部分26a,26bに画像70を投影しないよう、中央表示面41の表示を制御される。
液晶パネル46は、左方表示面42をサイドコンバイナ20bの左方投影領域34と向かい合わせた姿勢にて、ハウジング50内に設置されている。左方表示面42は、左方投影領域34へ向けて、画像70の光を射出する。左方表示面42には、左方投影領域34での反射によって生じる歪みを補正した形態で、左方虚像64として結像される画像70が形成される。
液晶パネル47は、右方表示面43をサイドコンバイナ20cの右方投影領域35と向かい合わせた姿勢にて、ハウジング50内に設置されている。右方表示面43は、右方投影領域35へ向けて、画像70の光を射出する。右方表示面43には、右方投影領域35での反射によって生じる歪みを補正した形態で、右方虚像65として結像される画像70が形成される。
以上の液晶パネル45と液晶パネル46,47とでは、各表示面41〜43から、これら表示面41〜43によって画像70の光を投影される各投影領域30までの各光路の距離が互いに異なっている。尚、光路距離は、各表示面41〜43のうちで画像70を表示する範囲の中心から、各投影領域30の中心までの距離とする。
投影光源48は、白色の光源光を放射する複数のLEDと、各LEDから放射された光を各液晶パネル45〜47へ導光するプリズムとを有している。各LEDから放射された光は、各表示面41〜43の背面側に導光され、各表示面41〜43に形成された画像70を透過照明する。各表示面41〜43を通過した光は、各投影領域31〜35に投影される。
ハウジング50は、図2及び図3に示すように、樹脂材料によって箱状に形成されたHUD装置100の筐体である。ハウジング50は、表示ユニット40及び制御回路80を収容している。ハウジング50は、運転者Dから視認され難いように、メータフード11に収容されている。ハウジング50は、コンバイナユニット20を支持しおり、各コンバイナ20a〜20cを特定の姿勢で固定している。
ハウジング50には、投射開口51が形成されている。投射開口51は、ハウジング50の天井壁のうちで、各表示面41〜43から各投影領域31〜35へ射出される光の照射範囲に形成された貫通開口である。投射開口51は、各表示面41〜43から各投影領域31〜35への光の投射を可能にしている。投射開口51には、蓋部材52が嵌め込まれている。蓋部材52は、透光性の樹脂材料によって板状に形成されている。蓋部材52は、画像70の光の透過を許容しつつ、投射開口51を物理的に塞ぐことにより、ハウジング50内への塵及び埃の侵入を防いでいる。
制御回路80は、図4及び図3に示すように、各虚像60の表示を制御する回路である。制御回路80は、プロセッサ、RAM、及び記憶媒体等を有するマイクロコントローラ81を主体に構成されている。制御回路80は、各液晶パネル45〜47及び投影光源48に加えて、車両Aに搭載された表示制御装置88と接続されている。
表示制御装置88は、車両Aに搭載された通信バス89と接続されている。通信バス89には、種々の搭載センサによる検出結果に基づいた車両Aの情報が出力されている。表示制御装置88は、通信バス89を通じて車両Aの情報を取得する。表示制御装置88は、取得した車両Aの情報を運転者Dに通知するための画像70を選定する。加えて表示制御装置88は、取得した車両Aの情報の特性に基づき、選定した画像70を投影する投影領域30を決定する。表示制御装置88は、決定した投影領域30に選定した画像70を投影させるための制御信号を、制御回路80へ出力する。制御回路80は、表示制御装置88から出力された制御信号に従い、各液晶パネル45〜47の表示制御と投影光源48の発光制御とを実施する。
以上の制御回路80及び表示制御装置88による制御に基づき、HUD装置100が表示する各虚像60の詳細を、図1及び図2に基づいて説明する。
遠方投影領域31には、緊急度及び重要度の少なくとも一方が高く、運転者Dに直ちに認識して欲しい情報を通知する画像70の光が投影される。具体的には、予防安全表示及び道案内表示等に係る画像70の光が、遠方投影領域31に投影され、遠方虚像61として水平視線軸線HVA近くに結像される。予防安全表示の一種として、例えば車両Aに搭載された衝突被害軽減(自動)ブレーキの作動を通知又は予告するAEB(Autonomous Emergency Braking)インジケータ画像71a等が、遠方虚像61として表示される。また道案内表示の一種として、例えば右左折するポイントを通知するターンバイターン画像71b等が、遠方虚像61として表示される。AEBインジケータ画像71a及びターンバイターン画像71bは、通知する情報が有効な期間に限って一時的に表示される。
中間投影領域32には、主に運転者Dの入力に対するフィードバックとしての情報を通知する画像70の光が投影される。具体的には、車両Aに搭載されたエンターテイメント系の機器、及びコンフォート系の機器に関連する画像70の光が、中間投影領域32に投影され、中間虚像62として結像される。中間虚像62は、運転者Dからの見かけ上において、遠方虚像61の下方に位置している。例えば、運転者Dによって選択された楽曲の情報を通知するトラック画像72、運転者Dによって選択された空調機器の設定温度を通知する画像等が、中間虚像62として表示される。トラック画像72等は、運転者D等の乗員によって操作が入力された場合に、操作実施後の所定期間に限って表示される。
近傍投影領域33には、主に車両Aの走行状態を通知する画像70の光が投影される。例えば、車両Aの走行速度を示す車速画像73a、車両Aの瞬間燃費に基づくエコドライブインジケータ画像73b等が、近傍虚像63として結像される。近傍虚像63は、運転者Dからの見かけ上において、中間虚像62の下方に位置している。車速画像73a及びエコドライブインジケータ画像73bは、少なくとも車両Aが走行しているうちは、常に表示されている。 左方投影領域34及び右方投影領域35には、車両Aの左右の状況を通知する画像70の光が投影される。例えば、運転支援システムにて区画線が正しく認識されているか否かを示す区画線インジケータ画像74aが、左方虚像64と右方虚像65とを組み合わせた態様で表示される。加えて、前側方から接近する歩行者を通知する歩行者警告画像74b、及び隣接車線を走行する後続車の接近を通知するブラインドスポットモニタ(BSM)画像74c等が、左方虚像64及び右方虚像65として表示可能とされている。
ここまで説明した第一実施形態では、コンバイナユニット20がウインドシールド13とは別体で設けられているため、各コンバイナ20a〜20cの形状の自由度が確保されている。故に、互いに異なる複数の投影領域30を各コンバイナ20a〜20cに設けたうえで、それぞれの投影領域30から互いに異なる距離の結像位置で各画像70の光が結像されるように、各コンバイナ20a〜20cの形状を規定することが可能になる。
こうした構成のコンバイナユニット20を用いれば、画像70を投影する投影領域30の切り替えにより、運転者Dに情報を通知する画像70の結像位置を、その情報の特性に応じて変えることができる。したがって、HUD装置100は、情報を通知する画像70を、運転者Dによって的確に気づかれるように虚像表示することが可能になる。
加えて第一実施形態では、凹面状の曲率が互いに異なった複数の湾曲面部21〜25に各投影領域30が規定されている。こうした構成であれば、各投影領域30は、表示ユニット40から入射する画像70の光を、異なる拡大率をもって虚像60として結像させることができる。その結果、各投影領域30による各虚像60は、確実に異なった位置に結像される。以上のように、虚像60の結像位置を変更可能にするHUD装置100を実現させるために、曲率の異なった複数の湾曲面部21〜25を有するコンバイナユニット20は、特に好適なのである。
また第一実施形態では、センタコンバイナ20aにおいて最も上方に位置する遠方投影領域31が、他の投影領域30よりも遠い位置に遠方虚像61を結像させている。こうした構成であれば、運転者Dの中心視の範囲内又はその近傍に遠方虚像61が結像されるので、運転者Dは、僅かな視線方向及び焦点距離の変更だけで、遠方虚像61を認知できるようになる。故に、HUD装置100は、遠方虚像61を通じた通知により、緊急度及び重要度の高い情報を、運転者Dに確実に気付かせることができる。したがって、センタコンバイナ20aの上方に拡大率の大きな遠方投影領域31を設ける構成は、運転者Dによって的確に気づかれる虚像表示を実現するために、好適な構成なのである。
さらに第一実施形態では、運転者Dを囲むようにして左右のサイドコンバイナ20b,20cが斜め方向に向けられている。故に、左方虚像64及び右方虚像65は、運転者Dから見て、奥行きのある表示とる。以上によれば、HUD装置100は、虚像表示の表現の幅を広げることができるため、運転者Dにさらに気づかれ易い情報提示を実施し得る。
加えて第一実施形態のHUD装置100では、複数の液晶パネル45〜47が用いられることで、各表示面41〜43から各投影領域30までの光路の距離にも差が設けられている。以上の構成では、各投影領域30の拡大率の差だけでなく、光路距離の差によっても、各虚像60の結像位置に違いを設けることが可能になる。そのため、虚像60の結像位置に明確な差を設けることがいっそう容易となる。
また第一実施形態では、投影領域30毎に曲率等の形状が異なっている。そのため、隣接する二つの投影領域30の間となる接続部分26a,26bでは、形状の変化が円滑になり難く、変曲点が生じ易い。故に、こうした接続部分26a,26bに画像70の光が投影されないように、隣接する二つの投影領域30は、互いに接しないように、離れた位置に規定されることが望ましい。
さらに第一実施形態では、遮光部28a,28bによって接続部分26a,26bへの外光の入射が遮られている。上述したように、接続部分26a,26bは、形状の変化が円滑ではないため、入射した外光を運転者D側へ反射させて、目立ってしまう虞がある。故に、遮光部28a,28bを設ける構成は、異なる曲率の各湾曲面部21〜23を一つのセンタコンバイナ20aに並べて形成するHUD装置100において、見映えの悪化を防止するために、特に必要な構成となる。
尚、第一実施形態において、車両Aが「移動体」に相当し、コンバイナユニット20が「投影部材」に相当し、上方湾曲面部21,中間湾曲面部22、下方湾曲面部23、側方湾曲面部24,25が「湾曲面部」に相当する。また、遠方投影領域31が「上方投影領域」及び「正面投影領域」に相当し、中間投影領域32が「正面投影領域」に相当し、近傍投影領域33が「下方投影領域」及び「正面投影領域」に相当する。さらに、左方投影領域34及び右方投影領域35が「側方投影領域」に相当する。表示ユニット40が「表示器」に相当し、中央表示面41、左方表示面42、及び右方表示面43がそれぞれ「表示面」に相当する。
(第二実施形態)
図5及び図6に示す第二実施形態のHUD装置200は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態によるHUD装置200は、第一実施形態のコンバイナユニット20及び表示ユニット40(図1参照)に相当する構成として、複数の投影領域230を有するコンバイナ220と表示ユニット240とを備えている。
コンバイナ220は、第一実施形態の各コンバイナ20a〜20c(図1参照)と同様に、透光性の樹脂材料又はガラス等の板材によって形成されている。コンバイナ220は、複数箇所にて屈曲されており、立体的な形状とされている。コンバイナ220は、正面湾曲面部221、側方湾曲面部224,225、及び段差部226a,226bを有している。
正面湾曲面部221及び各側方湾曲面部224,225は、運転席側を向くコンバイナ220の投影面に形成されている。正面湾曲面部221は、コンバイナ220の幅方向の中央に設けられている。正面湾曲面部221は、横長の略矩形状に形成されている。正面湾曲面部221には、正面投影領域231が規定されている。
正面投影領域231は、運転者Dの正面に位置している。正面投影領域231は、凹面状に湾曲する正面湾曲面部221の形状により、所定の拡大率を備えた凹面鏡として機能する。正面投影領域231に投影された画像70の光は、遠方虚像61として、正面投影領域231から1.5メートル程度前方に結像される。
第二実施形態では、AEBインジケータ画像71a、ターンバイターン画像71b、車速画像73a、及びエコドライブインジケータ画像73b等が遠方虚像61として表示される。AEBインジケータ画像71a及びターンバイターン画像71b等の期限付きで表示される各画像70は、複数の遠方虚像61のうちで、水平視線軸線HVA(図2参照)に近接した上方に結像される。一方、車速画像73a及びエコドライブインジケータ画像73b等の常時表示される各画像70は、複数の遠方虚像61のうちで、下方に結像される。
各側方湾曲面部224,225は、幅方向において、正面湾曲面部221の両側にそれぞれ設けられている。各側方湾曲面部224,225は、正面湾曲面部221に対して、車両Aの後方に位置している。各側方湾曲面部224,225はそれぞれ、正面湾曲面部221よりも狭い横長の略矩形状に形成されている。上下方向に沿って延伸する各側方湾曲面部224,225の二つの縁部のうち、正面湾曲面部221から遠い外側の各縁部は、正面湾曲面部221に近い内側の各縁部よりも、車両Aの後方に位置している。運転者Dから見て正面湾曲面部221の左側に位置する側方湾曲面部224には、左方投影領域234が規定されている。運転者Dから見て正面湾曲面部221の右側に位置する側方湾曲面部225には、右方投影領域235が規定されている。
左方投影領域234及び右方投影領域235は、上述した各側方湾曲面部224,225の傾斜姿勢により、運転席側を向けられている。左方投影領域234及び右方投影領域235は、実質的に同一の曲率で形成されており、同一の拡大率を備えた凹面鏡として機能する。左方投影領域234及び右方投影領域235の基準となる曲率は、正面湾曲面部221の曲率と異なっており、正面湾曲面部221の曲率よりも小さい値とされている。そのため、左方投影領域234及び右方投影領域235の各拡大率は、正面湾曲面部221の拡大率よりも小さい値となる。
以上の構成により、各投影領域234,235に投影された画像70の光は、第一実施形態と同様に、前後方向の奥行きをもった左方虚像64及び右方虚像65として、各投影領域234,235から0.7メートル程度の所定範囲に、それぞれ結像される。これら左方虚像64及び右方虚像65は、遠方虚像61よりも運転者Dに近い位置に結像される。第二実施形態でも、区画線インジケータ画像74a、歩行者警告画像74b、及びBSM画像74c等が左方虚像64及び右方虚像65として表示される。
各段差部226a,226bは、互いに隣接する二つの投影領域230の間に設けられている。各段差部226a,226bは、車両Aの前後方向及び上下方向に沿った略平板状に形成されている。段差部226aは、正面湾曲面部221と左方投影領域234との間に位置している。段差部226bは、正面湾曲面部221と右方投影領域235との間に位置している。各段差部226a,226bは、表示ユニット240から各投影領域231,234,235に入射する光の入射方向に沿った段差を形成しており、具体的には、左方投影領域234及び右方投影領域235を正面湾曲面部221に対して後方に位置させている。このような各段差部226a,226bが設けられることにより、左方投影領域234及び右方投影領域235は、正面湾曲面部221よりも、表示ユニット240の近くに位置するようになる。
各段差部226a,226bにおいて、前後方向の両端に位置する各縁部は、それぞれ屈曲部分227a〜227bを形成している。段差部226aに設けられた屈曲部分227aは、側方湾曲面部224と接続されており、この側方湾曲面部224を段差部226aに対して幅方向へ向けて約70度程度、屈曲させている。屈曲部分227bは、正面湾曲面部221と接続されており、この正面投影領域231に対して段差部226aを前後方向へ向けて約90度程度、屈曲させている。
同様に、段差部226bに設けられた屈曲部分227cは、側方湾曲面部225と接続されており、この側方湾曲面部225を段差部226bに対して幅方向へ向けて約70度程度、屈曲させている。屈曲部分227dは、正面湾曲面部221と接続されており、この正面投影領域231に対して段差部226bを前後方向へ向けて約90度、屈曲させている。
各屈曲部分227a〜227bの背面領域には、第一実施形態の各遮光部28a,28b(図2参照)に相当する遮光部228a〜228dがそれぞれ設けられている。各遮光部228a〜228dは、各屈曲部分227a〜227bの背面領域を覆うことにより、これら屈曲部分227a〜227bへの外光の入射を遮り、外光の入射に起因した各屈曲部分227a〜227bの発光を抑制している。
表示ユニット240は、一つの液晶パネル245を有している。液晶パネル245は、第一実施形態の各液晶パネル45〜47を兼ねた構成であり、表示面241を正面投影領域231、左方投影領域234、及び右方投影領域235と向かい合わせた姿勢で設置されている。表示面241は、正面投影領域231、左方投影領域234、及び右方投影領域235のそれぞれへ向けて、画像70の光を射出可能である。液晶パネル245は、各投影領域231,234,235から外れた各段差部226a,226bに画像70の光を投影しないよう、表示面241の表示を制御される。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏することにより、HUD装置200は、結像位置の異なった種々の虚像60を表示することが可能になる。したがって、HUD装置200は、運転者Dによって的確に気づかれるような虚像表示を行うことができる。
加えて第二実施形態では、コンバイナ220に各段差部226a,226bが形成されることにより、表示面241から正面投影領域231までの光路距離と、表示面241から左右の投影領域234,235までの光路距離との差が拡大されている。以上によれば、遠方虚像61と左方虚像64及び右方虚像65との間に、さらに明確な結像位置の差を設けることが可能になる。
また第二実施形態では、左方投影領域234及び右方投影領域235は、表示ユニット240の周囲を囲むように、正面投影領域231に対して傾斜している。故に、液晶パネル245から左方投影領域234及び右方投影領域235に入射する光の光軸は、左方虚像64及び右方虚像65に顕著な歪みを生じさせない姿勢に規定可能となる。したがって、HUD装置200は、虚像60の表示品質を確保しつつ、一つの液晶パネル345で複数の投影領域231,234,235に画像70の光を投影できるため、コンパクトな体格を維持できる。
尚、第二実施形態では、コンバイナ220が「投影部材」に相当し、正面湾曲面部221及び側方湾曲面部224,225が「湾曲面部」に相当し、屈曲部分227a〜227dが「接続部分」に相当する。また、左方投影領域234及び右方投影領域235が「側方投影領域」に相当し、表示ユニット240が「表示器」に相当する。
(第三実施形態)
図7に示す第三実施形態のHUD装置300は、第二実施形態の変形例である。第三実施形態によるHUD装置300は、第二実施形態のコンバイナ220(図5参照)に相当する構成として、複数の投影領域330を有するコンバイナ320を備えている。コンバイナ320からは、第二実施形態の各段差部226a,226b及び各遮光部228a〜228d(図6参照)に相当する構成が省略されている。コンバイナ320は、互いに曲率の異なった上方湾曲面部321、下方湾曲面部323、及び側方湾曲面部324,325を有しており、全体として円滑な部分球面形状に形成されている。コンバイナ320は、凹面状に形成された内側の面を運転席側に向けた姿勢で、メータフード11の上方に配置されている。
各湾曲面部321,323,324,325には、それぞれ遠方投影領域331,近傍投影領域333,左方投影領域334,右方投影領域335が規定されている。これらの投影領域331,333,334,335には、表示ユニット240によって画像70の光が投影される。遠方投影領域331、近傍投影領域333、及び左方投影領域334又は右方投影領域335は、互いに曲率の異なった各湾曲面部321,323〜324の形状により、それぞれ異なる拡大率を備えた凹面鏡として機能する。
遠方投影領域331及び近傍投影領域333は、運転者D(図6参照)の正面に位置している。遠方投影領域331は、コンバイナ320において、近傍投影領域333の上方に規定され、近傍投影領域333よりも大きな拡大率を備えている。遠方投影領域331に投影された画像70の光によって遠方虚像61が表示され、近傍投影領域333に投影された画像70の光により、遠方虚像61よりもコンバイナ320の近くに近傍虚像63が表示される。
左方投影領域334及び右方投影領域335は、コンバイナ320において、遠方投影領域331及び近傍投影領域333の左右に規定されている。左方投影領域334及び右方投影領域335の各拡大率は、互いに実質同一であり、遠方投影領域331の拡大率よりも小さく、近傍投影領域333の拡大率よりも大きい。左方投影領域334及び右方投影領域335に投影される画像70の光により、遠方虚像61及び近傍虚像63の中間となる距離に、左方虚像64及び右方虚像65が表示される。
ここまで説明した第三実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏することにより、HUD装置300は、結像位置の異なった種々の虚像60を表示することが可能になる。したがって、HUD装置300は、運転者によって的確に気づかれるような虚像表示を行うことができる。
尚、第三実施形態では、コンバイナ320が「投影部材」に相当し、上方湾曲面部321、下方湾曲面部323、側方湾曲面部324,325が「湾曲面部」に相当する。また、遠方投影領域331が「上方投影領域」及び「正面投影領域」に相当し、近傍投影領域333が「下方投影領域」及び「正面投影領域」に相当する。左方投影領域334及び右方投影領域335が「側方投影領域」に相当する。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態では、各投影領域に異なった拡大率を設定する構成により、各投影領域から各結像位置までの距離に差が設けられていた。しかし、各投影領域の拡大率を実質同一としたうえで、一つのコンバイナに段差部を設ける構成の採用により、各投影領域から各結像位置までの距離に差が設けられていてもよい。或いは、各投影領域の拡大率を実質同一としたうえで、複数のコンバイナを一つの表示面から異なる距離に配置する構成により、各投影領域から各結像位置までの距離に差が設けられていてもよい。
上記実施形態では、三つ以上の投影領域が、コンバイナ又はコンバイナユニットに規定されていた。しかし、投影部材に規定される投影領域の数は、二つ以上であれば、適宜変更可能である。加えて、三つ以上の投影領域が投影部材に規定される形態であれば、例えば左方投影領域及び右方投影領域のように、同一の距離に虚像を結像させる投影領域が設けられていてもよい。
上記実施形態では、上下方向に並ぶ複数の投影領域のうちで、下方に位置する投影領域よりも上方に位置する投影領域が、遠くに虚像を結像させていた。しかし、例えばコンバイナ等の投影部材が車両Aの天井から吊り下げられた形態であれば、上方に位置する投影領域よりも下方に位置する投影領域が、遠くに虚像を結像させてもよい。
上記実施形態では、画像の光を射出する表示器として、液晶パネル及び投影光源を組み合わせたプロジェクタが用いられていた。しかし、表示器の構成は、適宜変更可能である。例えば、多数のマイクロミラーを有するデジタルマイクロデバイス(DMD)と、DMDへ向けて光を投射する投射光源とを有するDLP(Digital Light Processing,登録商標)方式のプロジェクタが、表示器として採用可能である。さらに、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーと、MEMSミラーへ向けて光を投射するレーザ光源とを有するレーザスキャナが、表示器として採用可能である。
上記実施形態では、表示器から射出された画像の光は、各投影領域に直接的に入射していた。しかし、表示面から各投影領域までの光路距離を拡大させるために、ハウジング内にて画像の光を屈折させる一つ又は複数の凹面鏡又は平面鏡、或いはレンズ等を含む光学系が設けられていてもよい。
上記実施形態における表示制御装置88は、HUD装置の虚像表示を制御する専用の制御回路であってもよい。又は、車両Aに搭載された他の車載機器の制御回路が、表示制御装置88の機能を兼ねていてもよい。例えば、コンビネーションメータに設けられた制御回路が、当該メータの表示と共に、HUD装置の虚像表示を制御可能である。或いは、運転者への情報提示を統合的に制御するHCU(HMI(Human Machine Interface)Control Unit)が、表示制御装置88の機能を兼ねていてもよい。さらに、運転者によって車室内に持ち込まれた携帯端末の制御回路が、表示制御装置88の機能を兼ねていてもよい。
上記実施形態のような車両Aでは、運転者の眼の位置の分布を統計的に表したアイレンジに基づき、右眼及び左眼のそれぞれに対してアイリプスELP(図3参照)が設定可能である。HUD装置は、アイリプスELP内に左右の眼を位置させた運転者によって視認可能となるよう、各虚像を表示させることが望ましい。尚、本開示の特徴構成は、車両以外の船舶及び航空機等の各種移動体(輸送機器)に搭載されたHUD装置にも、適用可能である。
A 車両(移動体)、D 運転者(乗員)、13 ウインドシールド、20 コンバイナユニット(投影部材)、220,320 コンバイナ(投影部材)、21,321 上方湾曲面部(湾曲面部)、221 正面湾曲面部(湾曲面部)、22 中間湾曲面部(湾曲面部)、23,323 下方湾曲面部(湾曲面部)、24,25,224,225,324,325 側方湾曲面部(湾曲面部)、26a,26b 接続部分、226a,226b 段差部、227a〜227d 屈曲部分(接続部分)、28a,28b,228a〜228d 遮光部、30,230,330 投影領域、31,331 遠方投影領域(上方投影領域,正面投影領域)、231 正面投影領域、32 中間投影領域(正面投影領域)、33,333 近傍投影領域(上方投影領域,正面投影領域)、34,234,334 左方投影領域(側方投影領域)、35,235,335 右方投影領域(側方投影領域)、40,240 表示ユニット(表示器)、41 中央表示面(表示面)、42 左方表示面(表示面)、43 右方表示面(表示面)、60 虚像、70 画像、100,200,300 HUD装置(ヘッドアップディスプレイ装置)

Claims (8)

  1. 移動体(A)に搭載され、前記移動体の乗員(D)によって視認可能な虚像(60)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    前記虚像として結像される画像(70)の光を射出する表示器(40,240)と、
    前記移動体のウインドシールド(13)とは別体で設けられ、互いに異なる前記画像の光が前記表示器によって投影される複数の投影領域(30,230,330)を有し、各前記投影領域に投影された各前記画像の光を、各前記投影領域から互いに異なる距離の結像位置で結像させる投影部材(20,220,320)と、を備えるヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記投影部材は、凹面状に形成された複数の湾曲面部(21〜25,221,224,225,321,323〜325)を有し、
    各前記湾曲面部には、前記投影領域が規定されており、
    各前記湾曲面部において基準となる曲率は、互いに異なっている請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記投影部材は、互いに隣接する二つの前記投影領域の間に、各前記投影領域に入射する光の入射方向に沿った段差を形成する段差部(226a,226b)を有する請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 複数の前記投影領域には、静止状態にある前記移動体の上下方向に並ぶ上方投影領域(31,331)及び下方投影領域(33,333)が含まれ、
    前記上方投影領域は、前記下方投影領域よりも遠方に前記画像の光を結像させる請求項1〜3のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 複数の前記投影領域には、前記乗員の正面に位置する正面投影領域(221)と、前記正面投影領域の側方に位置する側方投影領域(224,225)とが含まれ、
    前記側方投影領域は、前記移動体の幅方向に沿って前記正面投影領域から離れるに従い、前記乗員側へ傾斜した姿勢である請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記表示器(40)は、互いに異なる前記投影領域へ向けて前記画像の光を射出する複数の表示面(41〜43)を有し、
    各前記表示面から、各前記表示面によって前記画像の光が投影される各前記投影領域までの各光路の距離が、互いに異なる請求項1〜5のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記投影部材は、隣接する二つの前記投影領域を、互いに離れた位置に規定している請求項1〜6のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記投影部材は、隣接する二つの前記投影領域の間に位置する接続部分(26a,26b,227a〜227d)への外光の入射を遮る遮光部(28a,28b,228a〜228d)を有する請求項7に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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