ところで、上記特許文献1及び2に開示されたそれぞれの太陽光発電装置は、それぞれの太陽光発電フィルムや太陽光発電パネル等の太陽光発電体は、それぞれの太陽光発電体に形成されたプラス側の端子同士及びマイナス側の端子同士をそれぞれ配線により電気的に接続させ、それぞれ外部出力用のプラス側ケーブルとマイナス側ケーブルとに接続されている。そして、上記プラス側ケーブルとマイナス側ケーブルとは、蓄電池やインバータ(パワーコンディショナー)等の電子機器に接続される。
したがって、上述した各特許文献1,2に開示された太陽光発電装置では、特定方向に並んで配置された各太陽光発電体をそれぞれ接続する配線の長さは極めて長尺となる結果、電気抵抗が大きくなるばかりではなく、太陽光発電体の数が増加すればする程、折り畳む動作も増加することとなり、上記配線が中途部で断線する危険性が高い。
他方、使用者が望む発電量は、太陽光発電装置の使用目的や使用時間或いは使用場所によりそれぞれ異なる。すなわち、多くの発電量を望む場合には、太陽光発電体自体の面積が広いものを使用すべきこととなるが、個々の太陽光発電体の面積が所定の面積として予め決定されている場合には、相対的に多くの数の太陽光発電体を構成要素とすることとなる一方、相対的に多くの発電量を望まない場合には、少ない数の太陽光発電体を構成要素とすれば足りることとなり、太陽光発電体の数は、その時々によって異なる場合が多い。そして、多くの数の太陽光発電体を構成要素とする場合には、太陽光発電装置全体の重量は増加し、これに対して、その数が少ない場合には、太陽光発電装置全体の重量は相対的に減少する。
そこで、本発明は、上述した従来の太陽光発電装置が有する課題を解決するために提案されたものであって、折り畳み可能であり携帯性に優れるばかりではなく、配線の長さを短くすることにより電気抵抗を抑制することができ、上記配線が中途部で断線する危険性を低減することができるばかりではなく、使用者の使用目的や使用時間等に応じて、個々の太陽光発電体の数を適宜変更することができる新規な太陽光発電装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、方形状に成形された複数の基材と、これら複数の基材の内の一つである特定の基材の表面又は裏面に固定された中継基板と、上記特定の基材以外の他の基材に配置された太陽光発電体と、を備え、上記太陽光発電体が配置された他の基材は、上記中継基板が固定された特定の基材の平面視における上下方向及び/又は左右方向に、該他の基材に固定された布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な一方のシート体と、該特定の基材に固定された布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な他方のシート体とが連結手段を介して該特定の基材から該他の基材を取り外すことができるように該特定の基材に対して連結されてなり、上記他の基材のそれぞれには、上記太陽光発電体にそれぞれ基端が接続された発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが対となった状態で設けられ、上記特定の基材には、基端がそれぞれ上記中継基板に接続された中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが複数対となった状態で設けられ、上記発電体側のマイナス側ケーブルと上記中継基板側のマイナス側ケーブルとは互いに着脱可能に接続されてなるとともに、上記発電体側のプラス側ケーブルと上記中継基板側のプラス側ケーブルとは互いに着脱可能に接続されてなることを特徴とするものである。
この第1の発明では、中継基板が固定された特定の基材に対して、それぞれ太陽光により発電する太陽光発電体が配置された他の基材は、該特定の基材の平面視における上下方向の二方向又は左右方向の二方向若しくは上下左右の四方向に配置されている。換言すれば、上記中継基板が固定された特定の基材は、太陽光発電体が配置された複数の他の基材により挟まれた位置に存在する。したがって、この第1の発明に係る太陽光発電装置では、個々の太陽光発電体と中継基板とを接続するケーブルの長さの総和は、従来の太陽光発電装置のように個々の太陽光発電体を一方向に並列して配置された場合におけるケーブルの長さの総和と比較して短いものとなる。この結果、電気抵抗を大きく抑制することができるばかりではなく、後述する折り畳み操作を繰り返すことによるケーブルの断線等の危険性を格段に向上させることができる。
また、この第1の発明では、上記特定の基材と他の基材とは、該他の基材に固定された布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な一方のシート体と、該特定の基材に固定された布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な他方のシート体とが連結手段を介して該特定の基材から他の基材を取り外すことができるように連結されていることから、他の基材のそれぞれを上記特定の基材上又は特定の基材下に折り畳むことができるとともに、該特定の基材に対して他の基材を取り外すことも可能となる。したがって、この第1の発明に係る太陽光発電装置によれば、使用者の使用目的や使用時間等に応じて、個々の太陽光発電体の数を適宜変更することができる。なお、上記特定の基材と他の基材とを、スライダーのスライド操作によって、それぞれの基材に固定された可撓性を有する一方及び他方のファスナーテープに多数固定されたエレメント同士を互いに噛合させることにより連結する場合(上記連結手段がファスナーである場合)において、上記一方のシート体は上記他方のファスナーテープであり、上記他方のシート体は上記一方のファスナーテープである。
なお、この第1の発明を構成するそれぞれの基材の素材又は形態は、上記中継基板や太陽光発電体を固定又は配置できるものであれば、特に限定されるものではなく、硬質な樹脂製の板材などを用いても良いが、布帛又は樹脂製シートや合成皮革等のようなシート体からなるものを用いることが軽量化や携帯性の観点から望ましい。また、上記太陽光発電体は、方形状に成形された単一の太陽光発電体でも良いし、複数の太陽光発電体からなり全体で方形状に成形された単一の太陽光発電体群からなるものであっても良い。言うまでもなく、この発明を構成する太陽光発電体とは、少なくとも、太陽光の照射により該太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する(発電する)ものであれば良く、単一のセル又はモジュール若しくはアレイとして構成されているものであっても良い。さらに、この太陽光発電体は、個々の単結晶または多結晶のシリコン基板を使用したタイプ(単結晶シリコン太陽電池、結晶シリコン太陽電池)や、ガラス、または金属等の基板の上に、薄膜状のアモルファスシリコンを形成させたアモルファスシリコン太陽電池、さらには、複数の元素を主原料とした化合物半導体太陽電池(単結晶化合物半導体太陽電池、多結晶化合物半導体太陽電池)でも良い。また、(全体として)方形状に成形された単一の太陽光発電体群を構成する太陽光発電体の数は、個々の太陽光発電体の大きさや単一の太陽光発電体群が配置される基材上のスペースとの関係にもよるが、例えば、長方形状に成形された二つの太陽光発電体としての太陽光発電フィルムの長辺が互いに平行となるように左右に並べたものであっても良い。
また、本発明を構成する連結手段は、上記一方のシート体と他方のシート体とを互いに取り外し可能に連結することができるものであれば良く、例えば、上記一方のシート体に一方のホック半体を固定し、他方のシート体に他方のホック半体を固定し、上記一方のホック半体と他方のホック半体とを互いに連結するものであっても良い。また、上記一方のシート体に一方のファスナーテープを固定し、他方のシート体に他方のファスナーテープを固定し、上記一方及び他方のファスナーテープのそれぞれに固定された多数のエレメントをスライダーの操作により互いに連結するもの(第6の発明(請求項6記載の発明)参照)であっても良い。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記他の基材に設けられた発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと、前記中継基板に接続された中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが互いに接続される部位は、該特定の基材と他の基材との間の位置とされてなるとともに、この間の位置には、それぞれ互いに接続された発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルを上方から被覆する被覆カバーが該特定の基材及び/又は他の基材に対して着脱可能に取り付けられてなることを特徴とするものである。
この第2の発明では、特定の基材と他の基材との間の位置には、それぞれ互いに接続された発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルを上方から被覆する被覆カバーが該特定の基材及び/又は他の基材に対して着脱可能に取り付けられてなることから、使用者が持ち運ぶ際、折畳操作をする際、開放操作をする際、或いは使用する際において、上記それぞれの端子の接続状態が不用意に解除されることを有効に防止することができる。
第3の発明(請求項3記載の発明)は、上記第1の発明において、前記特定の基材に連結された他の基材には、該他の基材の平面視における上方又は下方若しくは左方又は右方の内の少なくとも一方向において、前記特定の基材の角部近傍に角部が位置してなり太陽光発電体が固定された角部側の他の基材が配置され、上記角部側の他の基材には布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な角部側のシート体が固定され、上記他の基材には前記一方のシート体が固定され、上記角部側のシート体と上記一方のシート体が互いに連結手段を介して取り外し可能に連結されてなるとともに、上記角部側の他の基材には、該角部側の他の基材に配置された太陽光発電体にそれぞれ基端が接続された角部側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが対となった状態で設けられ、上記特定の基材には、上記角部側の他の基材に設けられた角部側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルに接続される前記中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが対となった状態で設けられてなることを特徴とするものである。
この第3の発明では、例えば、上記中継基板が固定された特定の基材の平面視における上下方向及び左右方向(四方向)の全てに(全部で4つの)上記他の基材が取り付けられていることを想定した場合、上側の他の基材と右側の他の基材との双方に、又は、上記上側の他の基材と左側の他の基材との双方に、又は、上記下側の他の基材と右側の他の基材との双方に、又は、左側の他の基材と下側の他の基材との双方に、上記連結手段を介して角部側の他の基材が取り付けられている。言うまでも無く、上述した他の基材の取付位置が異なる場合には、上記角部側の他の基材の取付位置も異なり、例えば、上記特定の基材の平面視における上下方向の双方に上記他の基材が取り付けられている場合には、上記角部側の他の基材は、上方に取り付けれた他の基材の右側又は左側の双方又は一方に、又は、下方に取り付けられた他の基材の右側又は左側の双方に又は一方に、上記角部側の他の基材が取り付けられている。このような他の基材の取付例である場合において、上記他の基材と角部側の他の基材との取付個所は、他の基材の左右方向の何れか一方向に角部側の他の基材が取り付けられている。
そして、上記他の基材には、前記一方のシート体が固定され、上記角部側の他の基材には折り畳み可能な角部側のシート体が固定され、これら一方のシート体と角部側のシート体とは連結手段を介して、該他の基材から角部側の他の基材を取り外すことができるように連結されている。
また、この第3の発明では、上記角部側の他の基材には、該角部側の他の基材に配置された太陽光発電体にそれぞれ基端が接続された角部側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが対となった状態で設けられ、上記特定の基材には、上記角部側の他の基材に設けられた角部側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルに接続される前記中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが対となった状態で設けられている。したがって、この第3の発明によれば、上記連結手段による他の基材と角部側の他の基材との連結状態を解除するとともに、発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと、中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとの接続状態を解除することにより、それまで取り付けられていた角部側の他の基材を取り外すことが可能となり、また逆の操作をすることにより、他の基材に対して角部側の他の基材を取り付けることが可能となる。
すなわち、この第3の発明に係る太陽光発電装置によれば、上記中継基板が固定された特定の基材に対して、4つの他の基材とこれらの他の基材に取り付けられた上記4つの角部側の他の基材とのそれぞれに配置された全部(最大)で8つの太陽光発電体により発電することができるとともに、使用目的や使用場所等により、上記角部側の他の基材や他の基材の何れか1つ又は複数を取り外して持ち運び又は使用することが可能となり、それぞれ異なる使用者の電力需要に対応することができる。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、上記第3の発明において、前記他の基材に設けられた発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと、前記中継基板に接続された中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが互いに接続される部位と、前記角部側の他の基材に設けられた角部側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと、前記中継基板に接続された中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとが互いに接続される部位とは、それぞれ該特定の基材と他の基材との間の位置とされてなるとともに、この間の位置には、それぞれ互いに接続された発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと、上記角部側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと、前記中継基板に接続された中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとを、上方から被覆する被覆カバーが該特定の基材及び/又は他の基材に対して着脱可能に取り付けられてなることを特徴とするものである。
すなわち、この第4の発明では、上記他の基板に設けられた発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブル(以下、これらのケーブルを、一対のケーブルA,Bという。)に接続されるべき中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブル(以下、これらのケーブルを、一対のケーブルC,D)と、上記角部側の他の基材に設けられた発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブル(以下、これらのケーブルを、一対のケーブルE,Fという。)に接続されるべき中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブル(以下、これらのケーブルを、一対のケーブルG,Hという。)とが、それぞれ構成要素とされている。換言すれば、上記特定の基材には、上記一対のケーブルC,Dが他の基材の数と同じ数設けられ、上記一対のケーブルG、Hが角部側の他の基材の数と同じ数設けられている。
そして、さらにこの第4の発明では、上記一対のケーブルA,Bと上記一対のケーブルC,Dとが接続される部位及び上記一対のケーブルE,Fと上記一対のケーブルG,Hとが接続される部位は、上記特定の基材と他の基材との間の位置であり、上記それぞれの一対のケーブルA,B,C,D,E,F,G、Hは、これらのケーブルA,B,C,D,E,F,G、Hの上方から被覆する被覆カバーにより被覆され、この被覆カバーは、上記特定の基材及び/又は他の基材に対して着脱可能とされている。
したがって、この第4の発明に係る太陽光発電装置によれば、上記被覆カバーにより、上記それぞれの一対のケーブルA,B,C,D,E,F,G、Hが不用意に外れてそれぞれの接続状態が解除される危険性を防止することができるとともに、上記角部側の他の基材が取り付けられた場合であっても、上記被覆カバーの数を増加する必要性も無い。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)は、上記第4の発明において、前記角部側の他の基材に配置された太陽光発電体に基端が接続されたそれぞれのマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルとのそれぞれ中途部は、該角部側の他の基材に取り付けられた長尺被覆カバーの下側に配線されてなるとともに、該マイナス側ケーブルとプラス側ケーブルは上記長尺被覆カバーと前記被覆カバーとにより被覆され外部に露出されていないことを特徴とするものである。
この第5の発明に係る太陽光発電装置によれば、上記各ケーブルは、上記長尺被覆カバーと前記被覆カバーとにより被覆され外部に露出されないことから、不用意にケーブルが引っ張られて断線したり、先に説明したそれぞれの端子同士の接続状態が解除されてしまったりする危険性を有効に防止することができる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)は、上記第1又は第3の発明の何れかにおいて、前記連結手段は、前記他の基材に固定された一方のシート体及び/又は前記角部側の他の基材に固定された角部側のシート体に固定された一方のエレメントと、前記特定の基材に固定された他方のシート体に固定された他方のエレメントと、これら一方及び他方のエレメントとを連結するスライダーとを備え、このスライダーのスライド操作により上記特定の基材と他の基材若しくは該他の基材と角部側の他の基材とを互いに連結し又は該連結状態を解除することが可能とされてなることを特徴とするものである。
上記第6の発明に係る太陽光発電装置によれば、上記スライダーのスライド操作により上記特定の基材と他の基材若しくは該他の基材と角部側の他の基材とを連結し又は連結状態を解除することが可能とされてなることから、他の連結手段に比べて操作性が極めて良好となり、また相互の連結状態も安定したものとすることができる。
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る太陽光発電装置では、上記中継基板が固定された特定の基材は、太陽光発電体が配置された複数の他の基材により挟まれた位置に存在し、個々の太陽光発電体と中継基板との距離の総和は、従来の太陽光発電装置のように個々の太陽光発電体を一方向に並列して配置された場合のケーブルないし配線の長さの総和と比較して短いものとなることから、電気抵抗を大きく抑制することができるばかりではなく、折り畳み操作を繰り返すことによる断線等の危険性を格段に向上させることができる。
また、この第1の発明に係る太陽光発電装置では、上記特定の基材と他の基材とは、該他の基材に固定された布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な一方のシート体と、該特定の基材に固定された布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能な他方のシート体とが連結手段を介して該特定の基材から他の基材を取り外すことができるように連結されていることから、他の基材のそれぞれを上記特定の基材上又は特定の基材下に折り畳むことができるとともに、該特定の基材に対して他の基材を取り外すことも可能となる。したがって、この第1の発明に係る太陽光発電装置によれば、使用者の使用目的や使用時間等に応じて、個々の太陽光発電体の数を適宜変更することができる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)に係る太陽光発電装置では、特定の基材と他の基材との間の位置には、それぞれ互いに接続された発電体側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルと中継基板側のマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルを上方から被覆する被覆カバーが該特定の基材及び/又は他の基材に対して着脱可能に取り付けられてなることから、使用者がこの太陽光発電装置を持ち運ぶ際、折り畳み操作をする際、開放操作をする際、或いは使用する際において、上記それぞれの端子の接続状態が不用意に解除されることを有効に防止することができる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)に係る太陽光発電装置によれば、上記中継基板が固定された特定の基材に対して、4つの他の基材とこれらの他の基材に取り付けられた上記4つの角部側の他の基材とのそれぞれに配置された全部(最大)で8つの太陽光発電体により発電することができるとともに、使用目的や使用場所等により、上記角部側の他の基材や他の基材の何れか1つ又は複数を取り外して持ち運び又は使用することが可能となり、それぞれ異なる使用者の電力需要に対応することができる。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)に係る太陽光発電装置によれば、上記被覆カバーにより、上記それぞれの一対のケーブルが不用意に外れてそれぞれの接続状態が解除される危険性を防止することができるとともに、上記角部側の他の基材が取り付けられた場合であっても、上記被覆カバーの数を増加する必要性も無い。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)に係る太陽光発電装置によれば、上記各ケーブルは、上記長尺被覆カバーと前記被覆カバーとにより被覆され外部に露出されないことから、不用意にケーブルが引っ張られて断線したり、先に説明したそれぞれの端子同士の接続状態が解除されてしまったりする危険性を有効に防止することができる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)に係る太陽光発電装置によれば、上記スライダーのスライド操作により上記特定の基材と他の基材と若しくは該他の基材と角部側の他の基材とを連結し又は連結状態を解除することが可能とされてなることから、他の連結手段に比べて操作性が極めて良好となり、また相互の連結状態も安定したものとすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、上方、上側、上部、上端、下方、下側、下部、下端、左方、左側、左部、左端、右方、右側、右部、右端等の各表現は、何れも以下に説明する太陽光発電装置を平面視した状態における表現である。
この実施の形態に係る太陽光発電装置1は、図1に示すように、中央に配置された中継基板側の基材2と、この中継基板側の基材2の上側(上方)に連結された上側の基材3と、上記中継基板側の基材2の下側(下方)に連結された下側の基材4と、上記中継基板側の基材2の左側(左方)に連結された左側の基材5と、上記中継基板側の基材2の右側(右方)に連結された右側の基材6と、を備えている。またさらに、この太陽光発電装置1は、左側は上記上側の基材3の右側に連結され下側は上記右側の基材6の上側に連結されてなる第1の角部側の基材7と、右側は上記上側の基材3の左側に連結され下側は上記左側の基材5の上側に連結されてなる第2の角部側の基材8と、上側は上記右側の基材6の下側に連結され左側は上記下側の基材4の右側に連結されてなる第3の角部側の基材9と、上側は上記左側の基材5の下側に連結され右側は上記下側の基材4の左側に連結されてなる第4の角部側の基材10と、を備えている。なお、上記中継基板側の基材2は、本発明を構成する特定の基材である。また、上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5と、右側の基材6は、それぞれ本発明を構成する他の基材である。また、上記第1の角部側の基材7、第2の角部側の基材8、第3の角部側の基材9、第4の角部側の基材10は、それぞれ本発明を構成する角部側の他の基材である。
そして、上記各基材2・・・10は、方形状に成形された樹脂製シート(合成皮革)からなり、上記中継基板側の基材2の中央には、端子ボックス12が固定され、この端子ボックス12内には、後述する中継基板が固定されている。また、上記基材3・・・10の上面には、それぞれ太陽光の受光により発電する長方形状の二つの太陽光発電体13a,13b・・・20a,20bが配置されている。これら二つの太陽光発電体13a,13b・・・20a,20bは、それぞれフィルム状の形態を有してなるものである。なお、上記二つで一対とされた太陽光発電体13a,13b・・・20a,20bの外形形状は、それぞれ上記各基材3・・・10の外形形状とほぼ相似形で若干小さな形状とされている。
そして、上記中継基板側の基材2の上端の左側には、第1のファスナーテープ22aが固定され、また、該中継基板側の基材2の左端の下側には、第2のファスナーテープ22bが固定され、また、該中継基板側の基材2の下端の右側には、第3のファスナーテープ22cが固定され、また、該中継基板側の基材2の右端の上側には、第4のファスナーテープ22dがそれぞれ固定されている。また、図1又は図4に示すように、上記上側の基材3の左端の下側には、第5のファスナーテープ33aが固定され、該上側の基材3の右端の中央には、第6のファスナーテープ33bが固定され、また、該上側の基材3の下端の左側には、第7のファスナーテープ33cが固定されている。また、図1又は図2に示すように、上記下側の基材4の左端の中央には、第8のファスナーテープ44aが固定され、該下側の基材4の右端の上側には、第9のファスナーテープ44bが固定され、該下側の基材4の上端の右側には、第10のファスナーテープ44cが固定されている。また、上記左側の基材5の上端の中央には、第11のファスナーテープ55aが固定され、該左側の基材5の右端の下側には、第12のファスナーテープ55bが固定され、該左側の基材5の下端の右側には、第13のファスナーテープ55cが固定されている。また、上記右側の基材6の上端の左側には、第14のファスナーテープ66aが固定され、該右側の基材6の左端の上側には第15のファスナーテープ66bが固定され、該右側の基材6の下端の中央には第16のファスナーテープ66cが固定されている。
なお、上記中継基板側の基材2に固定された上記第1ないし第4のファスナーテープ22a・・・22dは、それぞれ本発明を構成する他方のシート体である。また、上記第5のファスナーテープ33a、第6のファスナーテープ33b、第7のファスナーテープ33c、第8のファスナーテープ44a、第9のファスナーテープ44b、第10のファスナーテープ44c、第11のファスナーテープ55a、第12のファスナーテープ55b、第13のファスナーテープ55c、第14のファスナーテープ66a、第15のファスナーテープ66b及び第16のファスナーテープ66cは、それぞれ本発明を構成する一方のシート体である。
また、上記第1の角部側の基材7の左端の中央には、第17のファスナーテープ77aが固定され、該第1の角部側の基材7の下端の左側には、第18のファスナーテープ77bが固定されている。また、図1、図3又は図5に示すように、上記第2の角部側の基材8の右端の下側には、第19のファスナーテープ88aが固定され、該第2の角部側の基材8の下端の中央には、第20のファスナーテープ88bが固定されている。また、上記第3の角部側の基材9の上端の中央には、第21のファスナーテープ99aが固定され、該第3の角部側の左端の上側には、第22のファスナーテープ99bが固定されている。また、上記第4の角部側の基材10の上端の右側には、第23のファスナーテープ100aが固定され、該第4の角部側の基材10の右端の中央には、第24のファスナーテープ100bが固定されている。なお、上記第17のファスナーテープ77a、第18のファスナーテープ77b、第19のファスナーテープ88a、第20のファスナーテープ88b、第21のファスナーテープ99a、第22のファスナーテープ99b、第23のファスナーテープ100a及び第24のファスナーテープ100bは、それぞれ本発明を構成する角部側のシート体である。
そして、上記第1ないし第4のファスナーテープ22a・・・22d、上記第5のファスナーテープ33a、第6のファスナーテープ33b、第7のファスナーテープ33c、第8のファスナーテープ44a、第9のファスナーテープ44b、第10のファスナーテープ44c、第11のファスナーテープ55a、第12のファスナーテープ55b、第13のファスナーテープ55c、第14のファスナーテープ66a、第15のファスナーテープ66b及び第16のファスナーテープ66c、上記第17のファスナーテープ77a、第18のファスナーテープ77b、第19のファスナーテープ88a、第20のファスナーテープ88b、第21のファスナーテープ99a、第22のファスナーテープ99b、第23のファスナーテープ100a及び第24のファスナーテープ100bには、本実施の形態では、それぞれ該ファスナーテープ(符号は省略する。)の長さ方向の一側に多数のエレメントが形成され、これらのエレメント同士がスライダー(符号は省略する。)の操作により噛合して連結され、又はこの連結状態が解除されるように構成されている。すなわち、図1又は図2に示すように、上記中継基板側の基材2と上側の基材3とは、スライダー(符号は省略する。)のスライド操作による上記第1のファスナーテープ22aと第7のファスナーテープ33cとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、また、上記中継基板側の基材2と下側の基材4とは、スライダーのスライド操作による上記第3のファスナーテープ22cと上記第10のファスナーテープ44cとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、また、上記中継基板側の基材2と左側の基材5とは、スライダーのスライド操作による上記第2のファスナーテープ22bと上記第12のファスナーテープ55bとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、また、上記中継基板側の基材2と上記右側の基材6とは、スライダーのスライド操作による上記第4のファスナーテープ22dと上記第15のファスナーテープ66bとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結されている。
また、上記第1の角部側の基材7と上側の基材3とは、スライダーのスライド操作による上記第17のファスナーテープ77aと上記第6のファスナーテープ33bとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、該第1の角部側の基材7と右側の基材6とは、スライダーのスライド操作による上記第18のファスナーテープ77bと上記第14のファスナーテープ66aとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結されている。また、上記第2の角部側の基材8と上側の基材3とは、スライダーのスライド操作による上記第19のファスナーテープ88aと上記第5のファスナーテープ33aとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、該第2の角部側の基材8と左側の基材5とは、スライダーのスライド操作による上記第20のファスナーテープ88bと上記第11のファスナーテープ55aとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結されている。また、上記第3の角部側の基材9と右側の基材6とは、スライダーのスライド操作による上記第21のファスナーテープ99aと上記第15のファスナーテープ66cとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、該第3の角部側の基材9と下側の基材4とは、スライダーのスライド操作による上記第22のファスナーテープ99bと上記第9のファスナーテープ44bとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結されている。また、上記第4の角部側の基材10と左側の基材5とは、スライダーのスライド操作による上記第23のファスナーテープ100aと上記第12のファスナーテープ55bとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結され、該第4の角部側の基材10と下側の基材4とは、スライダーのスライド操作による上記第24のファスナーテープ100bと上記第8のファスナーテープ44aとにそれぞれ固定された各エレメントの噛合により互いに連結されている。
なお、図3は、上記第2の角部側の基材8と上記左側の基材5とを連結した状態を拡大して示すものであり、上述したように、該第2の角部側の基材8には、上記第20のファスナーテープ88bが固定され、この第20のファスナーテープ88bの一側には、上記一方のエレメント(符号は省略する。)が多数固定されている。一方、上記左側の基材5には、上記第11のファスナーテープ55aが固定され、この第11のファスナーテープ55aの他側には、上記一方のエレメントに固定された他方のエレメント(符号は省略する。)が多数固定されており、同図に示すスライダー88のスライド操作により、上記一方及び他方のエレメントの噛合(連結状態)が解除される。すなわち、この実施の形態に係る太陽光発電装置1では、こうした第2の角部側の基材8と上記左側の基材5との連結状態と構成により、上記中継基板側の基材2と上側の基材3、該中継基板側の基材2と下側の基材4、該中継基板側の基材2と左側の基材5、該中継基板側の基材2と右側の基材6がそれぞれ連結され、また、上記上側の基材3と第1及び第2の角部側の基材7,8、上記下側の基材4と上記第3及び第4の角部側の基材9,10がそれぞれ連結され、これらそれぞれの連結状態は上記スライダー88と同じ構成のスライダーによるスライド操作により、該連結状態が解除されるように構成されている。
そして、この実施の形態に係る太陽用発電装置1を構成する上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5及び右側の基材6を構成するそれぞれの太陽光発電体13a,13b、14a,14b、15a,15b、16a,16bからは、それぞれマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルが接続され、上記マイナス側ケーブルとプラス側ケーブルの先端には接続コネクタが固定されている。例えば、図4は、上記上側の基材3を拡大して示すものであり、この上側の基材3の上面に固定された上記二つの太陽光発電体13a,13bからは、上記マイナス側ケーブル13dとプラス側ケーブル13eの基端が接続され、また、これらマイナス側ケーブル13dとプラス側ケーブル13eの先端には、上記(第1の)接続コネクタ13cが固定されている。そして、上記それぞれのマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルの中途部は、例えば、図6に示すように、上記中継基板側の基材2方向に延出され、上記ファスナーテープ(例えば、上側の基材3に固定された第6のファスナーテープ33b)を跨いだ状態とされている。こうした構成は、上記上側の基材3ばかりではなく、上記下側の基材4におけるマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルや、上記左側の基材5におけるマイナス側ケーブルとプラス側ケーブル、上記右側の基材6におけるマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルもそれぞれ同じであり、それぞれのマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルは、上記第10のファスナーテープ44c、第12のファスナーテープ55b、第15のファスナーテープ66bをそれぞれ跨いだ状態とされている。なお、以降では、上記上側の基材3に設けられた接続コネクタを第1の接続コネクタといい、下側の基材4に設けられた接続コネクタを第2の接続コネクタといい、左側の基材5に設けられた接続コネクタを第3の接続コネクタといい、右側の基材6に設けられた接続コネクタを第4の接続コネクタという。なお、これらの接続コネクタの符号は後述する。
一方、上記第1の角部側の基材7、第2の角部側の基材8、第3の角部側の基材9、及び第4の角部側の基材10を構成するそれぞれの太陽光発電体17a,17b、18a,18b、19a,18b、20a,20bからは、それぞれマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルが接続され、上記マイナス側ケーブルとプラス側ケーブルの先端にはそれぞれ接続コネクタが固定されている。例えば、図5は、上記第2の角部側の基材8を拡大して示すものであり、この第2の角部側の基材8の上面に固定された上記二つの太陽光発電体18a,18bからは、上記マイナス側ケーブル18dとプラス側ケーブル18eの基端が接続され、また、これらマイナス側ケーブル18dとプラス側ケーブル18eの先端には、上記(第6の)接続コネクタ18cが固定されている。そして、上記マイナス側ケーブル18dとプラス側ケーブル18eの基端は、上記中継基板側の基材2の左上角部に近い位置から延出されてなるものであり、上記(第6の)接続コネクタ18cは、該中継基板側の基材2と上記上側の基材3の下端近傍に位置している。こうした構成は、上記第2の角部側の基材8ばかりではなく、上記第1の角部側の基材7におけるマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルや、上記第3の角部側の基材9におけるマイナス側ケーブルとプラス側ケーブル、上記第4の角部側の基材10におけるマイナス側ケーブルとプラス側ケーブルも、中継基板側の基材2の左上角部又は中継基板側の基材2の左下角部又は中継基板側の基材2の右下角部に近い位置からそれぞれ延出されている。なお、以降では、上記第1の角部側の基材7に設けられた接続コネクタを第5の接続コネクタといい、第2の角部側の基材8に設けられた接続コネクタを第6の接続コネクタといい、第3の角部側の基材9に設けられた接続コネクタを第7の接続コネクタといい、第4の角部側の基材10に設けられた接続コネクタを第8の接続コネクタという。なお、これらの接続コネクタの符号は後述する。
また、上記中継基板側の基材2は、図7に示すように、先に説明した端子ボックス12が中央に固定されてなるものであり、この端子ボックス12の内部には、図8に示すように、中継基板12aが固定されている。また、この中継基板12aの下側には先に説明したそれぞれのマイナス側ケーブルやプラス側ケーブルに電気的に接続する配線が形成された中継モジュール12bが形成されている。なお、この中継基板12aや中継モジュール12bの配線状態ないしは前記各太陽光発電体13a,13b、14a,14b、15a,15b、16a,16b、17a,17b、18a,18b、19a,19b、20a,20bとの接続関係に関しては、後述する。
そして、この中継基板側の基材2の上端側の左側には、上記中継モジュール12bに形成された配線に基端が接続されたマイナス側ケーブル32aとプラス側ケーブル32bとが一対となった状態で露出され(図7参照)、これらマイナス側ケーブル32aとプラス側ケーブル32bの先端には、第9の接続コネクタ32cが固定されている。この第9の接続コネクタ32cは、上記上側の基材3に設けられた第1の接続コネクタ13cに接続されている。なお、上記第1の接続コネクタ13cは、太陽光発電体13a,13bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル13dとプラス側ケーブル13eの先端に固定されたものである。また、中継基板側の基材2の上端側の左側には、上記一対となったマイナス側ケーブル32aとプラス側ケーブル32bとの左側に、マイナス側ケーブル32dとプラス側ケーブル32eとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32dとプラス側ケーブル32eの先端には、第10の接続コネクタ32fが固定されている。この第10の接続コネクタ32fは、上記第2の角部側の基材8に設けられた第6の接続コネクタ18cに接続されている。なお、上記第6の接続コネクタ18cは、太陽光発電体18a,18bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル18dとプラス側ケーブル18eの先端に固定されたものである。そして、上記第9の接続コネクタ32cと第1の接続コネクタ13cとの接続位置は、上記第7のファスナーテープ33c上とされ、上記第10の接続コネクタ32fと上記第6の接続コネクタ18cとの接続位置は、上記第1のファスナーテープ22a上とされており、互いの接続位置は上側の基材3と中継基板側の基材2との間を境にして対峙した位置とされている。
また、上記中継基板側の基材2の左端側の下側には、上記中継モジュール12bに形成された配線に基端が接続されたマイナス側ケーブル32gとプラス側ケーブル32hとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32gとプラス側ケーブル32hの先端には、第11の接続コネクタ32iが固定されている。この第11の接続コネクタ32iは、上記左側の基材5に設けられた第3の接続コネクタ15cに接続されている。なお、上記第3の接続コネクタ15cは、太陽光発電体15a,15bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル15dとプラス側ケーブル15eの先端に固定されたものである。また、中継基板側の基材2の左端側の下側には、上記一対となったマイナス側ケーブル32gとプラス側ケーブル32hとの下側に、マイナス側ケーブル32jとプラス側ケーブル32kとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32jとプラス側ケーブル32kの先端には、第12の接続コネクタ32lが固定されている。この第12の接続コネクタ32lは、上記第4の角部側の基材10に設けられた第8の接続コネクタ20cに接続されている。なお、上記第8の接続コネクタ20cは、太陽光発電体20a,20bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル20dとプラス側ケーブル20eの先端に固定されたものである。そして、上記第11の接続コネクタ32iと第3の接続コネクタ15cとの接続位置は、上記第12のファスナーテープ55b上とされ、上記第12の接続コネクタ32lと上記第8の接続コネクタ20cとの接続位置は、上記第2のファスナーテープ22b上とされており、互いの接続位置は左側の基材5と中継基板側の基材2との間を境にして対峙した位置とされている。また、上記中継基板側の基材2の右端側の上側には、上記中継モジュール12bに形成された配線に基端が接続されたマイナス側ケーブル32mとプラス側ケーブル32nとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32mとプラス側ケーブル32nの先端には、第13の接続コネクタ32oが固定されている。この第13の接続コネクタ32oは、上記右側の基材6に設けられた第4の接続コネクタ16cに接続されている。なお、上記第4の接続コネクタ16cは、太陽光発電体16a,16bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル16dとプラス側ケーブル16eの先端に固定されたものである。
また、図6に示すように、中継基板側の基材2の右端側の上側には、上記一対となったマイナス側ケーブル32mとプラス側ケーブル32nとの上側に、マイナス側ケーブル32pとプラス側ケーブル32qとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32pとプラス側ケーブル32qの先端には、第14の接続コネクタ32rが固定されている。この第14の接続コネクタ32rは、上記第1の角部側の基材7に設けられた第5の接続コネクタ17cに接続されている。なお、上記第5の接続コネクタ17cは、太陽光発電体17a,17bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル17dとプラス側ケーブル17eの先端に固定されたものである。そして、上記第13の接続コネクタ32oと第4の接続コネクタ16cとの接続位置は、上記第15のファスナーテープ66b上とされ、上記第14の接続コネクタ32rと上記第5の接続コネクタ17cとの接続位置は、上記第4のファスナーテープ22d上とされており、互いの接続位置は右側の基材6と中継基板側の基材2との間を境にして対峙した位置とされている。また、上記中継基板側の基材2の下端の右側には、上記中継モジュール12bに形成された配線に基端が接続されたマイナス側ケーブル32sとプラス側ケーブル32tとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32sとプラス側ケーブル32tの先端には、第15の接続コネクタ32uが固定されている。この第15の接続コネクタ32uは、上記下側の基材4に設けられた第2の接続コネクタ14cに接続されている。なお、上記第2の接続コネクタ14cは、太陽光発電体14a,14bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル14dとプラス側ケーブル14eの先端に固定されたものである。また、中継基板側の基材2の下端側の右側には、上記一対となったマイナス側ケーブル32sとプラス側ケーブル32tとの右側に、マイナス側ケーブル32vとプラス側ケーブル32wとが一対となった状態で露出され、これらマイナス側ケーブル32vとプラス側ケーブル32wの先端には、第16の接続コネクタ32xが固定されている。この第16の接続コネクタ32xは、上記第3の角部側の基材9に設けられた第7の接続コネクタ19cに接続されている。なお、上記第7の接続コネクタ19cは、太陽光発電体19a,19bに基端が接続されてなるマイナス側ケーブル19dとプラス側ケーブル19eの先端に固定されたものである。そして、上記第15の接続コネクタ32uと第2の接続コネクタ14cとの接続位置は、上記第10のファスナーテープ44c上とされ、上記第16の接続コネクタ32xと上記第7の接続コネクタ19cとの接続位置は、上記第3のファスナーテープ22c上とされており、互いの接続位置は下側の基材4と中継基板側の基材2との間を境にして対峙した位置とされている。
そして、上記第9の接続コネクタ32cと第1の接続コネクタ13cとの接続位置と、上記第10の接続コネクタ32fと第6の接続コネクタ18cとの接続位置、また、上記第11の接続コネクタ32iと第3の接続コネクタ15cとの接続位置、また、上記第12の接続コネクタ32lと第8の接続コネクタ20cとの接続位置、また、上記第13の接続コネクタ32oと第4の接続コネクタ16cとの接続位置、また、上記第14の接続コネクタ32rと第5の接続コネクタ17cとの接続位置、また、上記第15の接続コネクタ32uと第2の接続コネクタ14cとの接続位置、また、上記第16の接続コネクタ32xと第7の接続コネクタ19cとの接続位置との全部で4カ所には、それぞれの接続コネクタ(符号は省略する。)の上方から該それぞれの接続コネクタ(符号は省略する。)と上記を被覆する第1ないし第4の被覆カバー90,91,92,93がそれぞれ取り外し可能に取り付けられている。上記第1の被覆カバー90は、上端側が上記上側の基材3に取り付けられ、下端側が上記中継基板側の基材2に取り付けられており、上記第2の被覆カバー91は、左端側が上記左側の基材5に取り付けられてなり、右端側は上記中継基板側の基材2に取り付けられている。また、上記第3の被覆カバー92は、上端側が上記中継基板側の基材2に取り付けられており、下端側は上記下側の基材4に取り付けられている。また、上記第4の被覆カバー93の左端側は上記中継基板側の基材2上に取り付けられており、右端側は上記右側の基材6に取り付けられている。なお、上記各被覆カバー(符号は省略する。)と上記各基材(符号は省略する。)との取付構造は、該被覆カバーの裏面又は基材の上面の何れかに相対的に固定された図示しない一方のフック金具と他方のフック金具とが嵌合されることにより、それぞれ取り外し可能に取り付けられたものである。なお、上記第1ないし第4の被覆カバー90,91,92,93は、上記各基材2・・・10と同じ素材により成形されたものである。
また、この実施の形態に係る太陽光発電装置1では、上記第1の角部側の基材7に固定された太陽光発電体17a,17bに基端が接続された上記マイナス側ケーブル17dとプラス側ケーブル17eの中途部は、図1に示す第1の長尺被覆カバー94により、また、上記第2の角部側の基材8に固定された太陽光発電体18a,18bに基端が接続された上記マイナス側ケーブル18dとプラス側ケーブル18eの中途部は、第2の長尺被覆カバー95により、また、上記第3の角部側の基材9に固定された太陽光発電体19a,19bに基端が接続された上記マイナス側ケーブル19dとプラス側ケーブル19eの中途部は、第3の長尺被覆カバー96により、また、上記第4の角部側の基材10に固定された太陽光発電体20a,20bに基端が接続された上記マイナス側ケーブル20dとプラス側ケーブル17eの中途部は、第4の長尺被覆カバー97により被覆されている。これら第1ないし第4の長尺被覆カバー94,95,96,97は、上記各基材2・・・10と同じ素材により成形されたものである。
以下、上述した構成に係る太陽光発電装置1の電気系統の配線状態を説明する。この太陽光発電装置1では、図8に示すように、それぞれ二つの太陽光発電体13(13a,13b)・・・20(20a,20b)は、それぞれマイナス側ケーブル13d・・・20dとプラス側ケーブル13e・・・20eと、上記第1ないし第8の接続コネクタ13c・・・20cとを介して、上記中継モジュール12bに基端が接続されたマイナス側ケーブル32a・・・32jとプラス側ケーブル32b・・・32kを介して、マイナス側とプラス側とが上記中継モジュール12b及び中継基板12aにおいて互いに独立して接続され、蓄電ユニットVに接続されるように構成されている。なお、上記中継基板12aにおいては、上記各プラス側ケーブル32b・・・32kに通電している配線(符号は省略する。)の途中には、逆流防止用のダイオード(符号は省略する。)がそれぞれ配置されている。
上述した実施の形態に係る太陽光発電装置1によれば、先に説明したように、上記第1ないし第24のファスナーテープ(符号は省略する。)は、それぞれ布帛又は樹脂製シート等のような折り畳み可能素材により成形されていることから、上記中継基板側の基材2と上記上側の基材3とが、また、上記中継基板側の基材2と下側の基材4とが、また、上記中継基板側の基材2と左側の基材5とが、また、上記中継基板側の基材2と上記右側の基材6とが、それぞれ表面側及び裏面側で互いに重なるように折り畳むことができるとともに、上記上側の基材3と上記第1の角部側の基材7とが、また、上記下側の基材4と上記第3の角部側の基材9とが、また、上記上側の基材3と上記第2の角部側の基材8とが、また、上記下側の基材4と上記第4の角部側の基材10とが、それぞれ表面側及び裏面側で互いに重なるように折り畳むことができる。したがって、この太陽光発電装置1は、例えば、上記第1の角部側の基材7が上記上側の基材3上に、また、上記右側の基材6が上記中継基板側の基材2上に、また、上記第3の角部側の基材9が上記下側の基材4上に、それぞれ重なるように折り畳み、次いで、上記第2の角部側の基材8が上記上側の基材3上に、また、上記左側の基材5が上記中継基板側の基材2上に、また、上記第4の角部側の基材10が上記下側の基材4上に、それぞれ重なるように折り畳み、次いで、上記上側の基材3が上記中継基板側の基材2の上方に(折り畳まれた上記第2の角部側の基材8の裏面が上記中継基板側の基材2の直上に)、また、上記下側の基材4が上記中継基板側の基材2の上方に(折り畳まれた上記第4の角部側の基材10の裏面が上記中継基板側の基材2の直上に)それぞれ重なるように折り畳むことができる。上記太陽光発電装置1を、このような工程で折り畳んだ場合、この折り畳まれた太陽光発電装置1の平面形状は、ほぼ上記中継基板側の基材2の平面形状とすることができ、極めて容易に持ち運ぶことができるとともに、例えば、自動車のトランクや倉庫等の狭い空間でも保存することが可能となる。なお、上記太陽光発電装置1の折り畳み方法は、上述した工程による場合の他、上記中継基板側の基材2の下方に他の基材3・・・10の全てが重なるように折り畳むことも可能である。
そして、上述したように、この実施の形態に係る太陽光発電装置1では、上記中継基板側の基材2は、他の基材3・・・10により挟まれた位置(本実施の形態に係る太陽光発電装置1では中央)に配置されていることから、中継基板12aと前記それぞれの太陽光発電体13(13a,13b)・・・20(20a,20b)とを互いに電気的に接続するマイナス側ケーブル13d・・・20dとプラス側ケーブル13e・・・20eとの長さ(及びその総和)は最も短いものとなることから、電気抵抗を大きく抑制することができるばかりではなく、上述した折り畳み操作を繰り返すことによる断線等の危険性を格段に向上させることができる。
また、この太陽光発電装置1では、上記中継基板側の基材2に対して、上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5及び右側の基材6を取り外すことができ、また、上記第1ないし第4の角部側の基材7,8,9,10も上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5又は右側の基材6から取り外すことができることから、使用者の使用目的や使用時間等に応じて、個々の太陽光発電体の数を適宜変更して使用することができ、極めて使い勝手の良いものとなる。
さらに、この太陽光発電装置1では、上記中継基板側の基材2に固定された中継基板12aと、上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5及び右側の基材6に固定された太陽光発電体(符号は省略する。)との電気的な接続、また、上記第1ないし第4の角部側の基材7,8,9,10に固定された太陽光発電体(符号は省略する。)と上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5又は右側の基材6に固定された太陽光発電体(符号は省略する。)の電気的な接続を行う前記それぞれの接続コネクタ(符号は省略する。)は、上記第1ないし第4の被覆カバー90,91,92,93により被覆されていることから、不用意に外れてそれぞれの接続状態が解除される危険性を防止することができる。特に、この実施の形態に係る太陽光発電装置1では、上記第1ないし第4の被覆カバー90,91,92,93は、上記中継基板側の基材2に固定された中継基板12aと、上記上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5、右側の基材6に固定された各太陽光発電体(符号は省略する。)との電気的接続を図る各接続コネクタ(符号は省略する。)ばかりではなく、上記中継基板側の基材2に固定された中継基板12aと、上記第1の角部側の基材7、第2の角部側の基材8、第3の角部側の基材9、第4の角部側の基材10に固定された太陽光発電体(符号は省略する。)との電気的接続を図る各接続コネクタ(符号は省略する。)も被覆していることから、使用者の目的等により、上記第1ないし第4の上記角部側の基材7・・・10の何れかが取り付けられ、又は取り付けられない場合あっても、上記第1ないし第4の被覆カバー90,91,92,93を増加する必要性がない。
さらにまた、この太陽光発電装置1では、上記第1ないし第4の上記角部側の基材7・・・10に固定された太陽光発電体(符号は省略する。)にそれぞれ基端が接続された上記マイナス側ケーブルとプラス側ケーブル(符号は省略する。)の中途部は、先に説明した第1ないし第4の長尺被覆カバー94,95,96,97により被覆されており、外部に露出されないことから、不用意に各ケーブル(符号は省略する。)が引っ張られて断線したり、先に説明したそれぞれの接続コネクタ同士の接続状態が解除されてしまったりする危険性を有効に防止することができる。
なお、上述した実施の形態に係る太陽光発電装置1では、上記中継基板側の基材2に対して、上側の基材3、下側の基材4、左側の基材5、右側の基材6の全てを連結させるとともに、さらに上記第1ないし第4の上記角部側の基材7・・・10の全てを連結させたものを図示して説明したが、本発明は、中継基板12aが固定された上記中継基板側の基材2に対して、上記上側の基材3と下側の基材4とが、又は、該中継基板側の基材2に対して、上記左側の基材5と右側の基材6とが、少なくとも連結されているものであれば良い。
また、上述した実施の形態に係る太陽光発電装置1では、本発明を構成する連結手段として、スライダー88により直線状にスライド操作することにより一方のエレメントと他方のエレメントが互いに噛合するファスナーを図示して説明したが、本発明に係る連結手段は、上記各基材2・・・10に固定されたファスナーテープを互いに取り外し可能に連結することができるものであれば良く、例えば、互いに着脱可能な一方の面ファスナーと他方の面ファスナーとをそれぞれ上記ファスナーテープに固定したものであっても良い。