JP2017103683A - スイッチ故障診断装置 - Google Patents

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Shunichi Sawano
峻一 澤野
佑樹 杉沢
Yuki Sugisawa
佑樹 杉沢
佳祐 眞瀬
Keisuke Mase
佳祐 眞瀬
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    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits

Abstract

【課題】スイッチの故障の誤診断を防止することが可能なスイッチ故障診断装置を提供する。
【解決手段】第1クロックを生成する第1生成部と、コンデンサを含み、前記第1生成部で生成した第1クロックに基づく前記コンデンサへの電荷の転送により、スイッチの制御端子に印加する電圧を生成するチャージポンプと、前記スイッチの両端の電圧を検出する検出部と、前記第1クロックを分周して第2クロックを生成する第2生成部と、前記検出部の検出結果を前記第2生成部で生成した第2クロックで量子化する量子化部と、前記チャージポンプで電圧の生成を開始してから前記第2クロックがNクロック(Nは2以上の整数)経過するまで、前記量子化部で量子化した値が所定の閾値より大きいか否かを判定する判定部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電路を開閉するスイッチの故障を診断するスイッチ故障診断装置に関する。
従来、例えば電源から負荷への電路を開閉するリレー、スイッチング素子等のスイッチが故障しているか否かを診断する装置が数多く提案されている。そこでは、オン/オフに制御されているスイッチが正常にオン/オフしているか否かを診断するために、スイッチの両端の電圧を検出して閾値と比較判定する構成がしばしば採用される。
例えば、特許文献1には、直流スイッチとして用いられる半導体スイッチ素子の端子間の電圧と、半導体スイッチ素子への制御信号であるゲート信号との論理関係に基づいて、半導体スイッチ素子の故障の有無を判定する故障検出方法が記載されている。即ち、ゲート信号が有りにもかかわらず端子間の電圧が高電圧である場合、又はゲート信号が無しにもかかわらず端子間の電圧が低電圧である場合、半導体スイッチ素子が故障したものと判定される。
特許文献1に記載された技術を用いてスイッチの故障を診断する場合、誤って故障判定するのを防止するために、一般的にはスイッチの両端の電圧をアナログ的にフィルタリングして閾値と比較判定する方法、又は上記両端の電圧を時系列的に量子化した信号をデジタル的にフィルタリングして故障判定する方法が用いられる。後者の方法が用いられる場合は、クロックに同期してスイッチの故障判定回路が動作する。即ち、上記両端の電圧が閾値を超える状態が、スイッチのオン/オフを指示する信号が入力されてから所定数のクロックが経過するまで継続したときに、スイッチの故障が検出される。この場合のクロックの周波数は例えば1kHz程度である。
ところで、スイッチがMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor )等の半導体スイッチである場合、スイッチで開閉される電圧より高い電圧をスイッチの制御端子に与えるために、チャージポンプが用いられることがある。スイッチの制御端子の入力容量を充電するチャージポンプの出力電流の大きさはクロックの周波数に比例するため、制御端子の電圧を高速に立ち上げる目的で、チャージポンプには1MHz程度又はそれ以上の高い周波数のクロックが用いられる。これにより、スイッチのオンが指示された後に上記両端の電圧が速やかに低下するため、故障判定回路による誤判定が防止される。
ここで、上述の故障判定回路及びチャージポンプを集積回路等の1つの纏まった回路にしてスイッチの故障診断装置とする場合、故障判定回路とチャージポンプとではクロックの周波数の高さのオーダが3桁程度異なるため、夫々独立したクロック生成部を持たせるのが合理的である。一般的に集積回路等で用いられる自走式のクロック生成部は、製造時のばらつきによる周波数の変動が比較的大きいとされるが、独立して生成された複数のクロック夫々によって動作する回路に関連性がない限り特段の問題は生じない。
特開平9−148901号公報
しかしながら、故障判定回路及びチャージポンプ夫々のクロックの周波数の高さが相対的に近づく方向(例えば、故障判定回路のクロックの周波数が基準より高くなったり、チャージポンプのクロックの周波数が基準より低くなったりする方向)に変動した場合、上記両端の電圧が閾値より高い状態が、スイッチのオンが指示されてから故障判定回路で所定数のクロックが経過するまで継続することによって、故障と誤判定される虞があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スイッチの故障の誤診断を防止することが可能なスイッチ故障診断装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るスイッチ故障診断装置は、電路を開閉するスイッチの故障を診断するスイッチ故障診断装置において、前記スイッチは、制御端子に印加される電圧によりオンするものであり、第1クロックを生成する第1生成部と、コンデンサを含み、前記第1生成部で生成した第1クロックに基づく前記コンデンサへの電荷の転送により前記電圧を生成するチャージポンプと、前記スイッチの両端の電圧を検出する検出部と、前記第1クロックを分周して第2クロックを生成する第2生成部と、前記検出部の検出結果を前記第2生成部で生成した第2クロックで量子化する量子化部と、前記チャージポンプで電圧の生成を開始してから前記第2クロックがNクロック(Nは2以上の整数)経過するまで、前記量子化部で量子化した値が所定の閾値より大きいか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係るスイッチ故障診断装置は、前記量子化は2値化であり、前記所定の閾値は0であることを特徴とする。
本発明の一態様に係るスイッチ故障診断装置は、前記判定部は、前記量子化部で2値化した値をビットシリアルに入力して前記第2クロックでシフトすると共に、シフトした値を並列に出力するシフトレジスタと、前記量子化部で2値化した値、及び前記シフトレジスタで1ビットからN−1ビットまで夫々シフトした値の全てについてANDをとるAND回路とを有することを特徴とする。
本願にあっては、生成した第1クロックに基づいてコンデンサへ電荷を転送するチャージポンプで電圧を生成し、生成した電圧を制御端子に印加してスイッチをオンに制御すると共に、スイッチの両端の電圧を検出し、第1クロックを分周して生成した第2クロックで電圧の検出結果を量子化し、チャージポンプで電圧の生成を開始してからNクロック(Nは2以上の整数)だけ第2クロックが経過するまで、量子化した値が所定の閾値より大きい状態が継続するか否かを判定する。
これにより、第1クロックの周波数が所定の基準より低いために、制御端子の電圧の上昇が遅れてスイッチの両端の電圧が閾値より高い状態が所定の基準より長く継続する場合は、第2クロックの周波数が所定の基準より低下しており、スイッチの両端の電圧を量子化する間隔が所定の基準より長いため、第2クロックがN個カウントされる間でスイッチの両端の電圧が閾値より高い状態が継続していると判定されることが防止される。
本願にあっては、スイッチの両端の電圧の検出結果を第2クロックで2値化し、第2クロックがN個カウントされる間で2値化した値が0より大きい(即ち1である)状態が継続するか否かを判定する。
これにより、1ビットの時系列的な値に基づいてスイッチが故障しているか否かが判定されるため、スイッチの故障の診断が簡略化される。
本願にあっては、スイッチの両端の電圧の検出結果を2値化した値を直列入力/並列出力型のシフトレジスタにビットシリアルに入力して第2クロックでシフトし、上記2値化した値とシフトレジスタで1ビットからN−1ビットまで夫々シフトした値との全てについてANDをとって、スイッチが故障しているか否かを示す信号を出力する。
これにより、スイッチの両端の電圧の検出結果を2値化した値に基づいてスイッチが故障しているか否かを判定する回路が、N−1ビットのシフトレジスタとN入力のAND回路とを含む回路で実現される。
上記によれば、第1クロックの周波数が所定の基準より低いために、制御端子の電圧の上昇が遅れてスイッチの両端の電圧が閾値より高い状態が所定の基準より長く継続する場合は、第2クロックの周波数が所定の基準より低下しており、スイッチの両端の電圧を量子化する間隔が所定の基準より長いため、第2クロックがN個カウントされる間でスイッチの両端の電圧が閾値より高い状態が継続していると判定されることが防止される。
従って、スイッチの故障の誤診断を防止することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るスイッチ故障診断装置の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係るスイッチ故障診断装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係るスイッチ故障診断装置の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2に係るスイッチ故障診断装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るスイッチ故障診断装置の構成例を示す回路図である。図中100aはスイッチ故障診断装置であり、スイッチ故障診断装置100aは、第1クロックを生成するリングオシレータ1aと、第1クロックに基づいて電圧を生成するチャージポンプ2aと、例えばFET(Field Effect Transistor )である外部のスイッチ200の両端の電圧を検出する検出部3と、第1クロックを分周して第2クロックを生成する分周器4と、検出部3の検出結果を第2クロックで2値化してシフトする3ビットのシフトレジスタ5と、シフトレジスタ5の並列の出力信号についてANDをとるAND回路6とを備える。
スイッチ200のドレインは電源(+B)に接続されている。スイッチ200のソースは、負荷201を介して接地電位に接続されている。ゲート(制御端子に相当)から見たスイッチ200の入力容量は、ゲート及びソース間の容量Cgsとゲート及びドレイン間の容量Cgdとの和であり、パワーFETでは例えば1000pF程度の大きさとなる。スイッチ200は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )等の他の半導体スイッチでもよい。
スイッチ故障診断装置100aは、また、スイッチ200のオン/オフ指示信号がゲートに入力されるソース接地のNチャネル型のFET(以下、第1FETという)71と、第1FET71のドレインに夫々のゲートが接続されたPチャネル型のFET(以下、第2FETという)72及びソース接地のNチャネル型のFET(以下、第3FETという)73とを備える。第1FET71のドレインには、更に、NOR回路74の一方の入力端子と、インバータ75の入力端子とが接続されている。
第1FET71のゲート及びソース間には、抵抗器76が接続されている。第2FET72のゲート及びソース間には、抵抗器77が接続されている。第2FET72のソースは、所定の電圧Vcc(例えば5V)に接続されている。Vccは、NOR回路74、インバータ75等の論理回路の動作電源としても用いられる。第2FET72のドレイン及び接地電位(信号アース)間には、コンデンサ78が接続されている。第3FET73のドレインには、抵抗器79の一端が接続されている。
リングオシレータ(第1生成部に相当)1aは、リング状に接続されたインバータ11、12及び13を有する自励発振器であり、周波数が略1MHzの第1クロックを常時生成する。インバータ11の出力端子、即ちインバータ13の入力端子には、NOR回路74の他方の入力端子が接続されている。リングオシレータ1aの発振周波数は、インバータ11、12及び13夫々の入出力間の遅延時間に左右されるため、製造時のばらつき、周囲の温度変化等の要因による変動が比較的大きい。リングオシレータ1aの構成は上記に限定されず、例えば外付けの抵抗器及びコンデンサの時定数に基づいて発振する回路であってもよい。
チャージポンプ2aは、第2FET72のドレインにアノードが接続されたダイオード21と、ダイオード21のカソードにダイオード21と同一方向に直列接続されたダイオード22、23、24及び25と、ダイオード22、23、24及び25夫々のアノードに一端が接続されたコンデンサ26、27、28及び29と、入力端子がNOR回路74の出力端子並びにコンデンサ26及び28の他端に接続されたインバータ20とを有する。インバータ20の出力端子は、コンデンサ27及び29の他端に接続されている。ダイオード25のカソードは、抵抗器79の他端と、スイッチ200のゲートとに接続されている。以上のチャージポンプ2aは、4段のDickson型であるが、段数が4に限定されるものではない。
検出部3は、スイッチ200のドレイン及びソース夫々に一端が接続された抵抗器31及び33と、抵抗器31の他端及び接地電位間に接続された抵抗器32と、抵抗器31及び32の接続点に非反転入力端子が接続された差動増幅器35と、抵抗器33の他端及び差動増幅器35の出力端子間に接続された抵抗器34とを有する。差動増幅器35の反転入力端子は、抵抗器33及び34の接続点に接続されている。
抵抗器31及び32夫々の抵抗値は、抵抗器33及び34の抵抗値と同じ値にしてある。この場合、差動増幅器35は、スイッチ200のドレイン及びソース間(以下、D−S間という)の電圧を(抵抗器34の抵抗値/抵抗器33の抵抗値)倍に増幅する。このような構成により、差動増幅器35がスイッチ200のD−S間の電圧を検出する。
分周器(第2生成部に相当)4は、従属接続された10個のDフリップフロップ(以下、D−F/Fという)40,41,・・49を有する(図では、D−F/F40、41及び49のみを示す)。各D−F/FのD端子は、Qバー端子に接続されると共に、後段のD−F/FのT端子(トリガ端子:クロック入力)に接続されている。各D−F/FのR(リセット)端子は、インバータ75の出力端子に接続されている。初段のD−F/F40のT端子は、リングオシレータ1aのインバータ11の出力端子に接続されている。
シフトレジスタ5は、3段に従属接続されたD−F/F50、51及び52を有する直列入力/並列出力型のレジスタである。初段のD−F/F(量子化部に相当)50のD端子は、差動増幅器35の出力端子に接続されている。つまり、スイッチ200のD−S間の電圧の検出結果がD−F/F50のD端子に入力される。各D−F/FのQ端子は、後段のD−F/FのD端子に接続されている。各D−F/FのT端子は、分周器4のD−F/F49のQ端子に接続されている。各D−F/FのR端子は、インバータ75の出力端子に接続されている。
AND回路(判定部に相当)6は、シフトレジスタ5の3ビットの出力信号、即ちD−F/F50、51及び52夫々のQ端子からの出力信号(以下、各D−F/Fについて単に出力信号という)の全てについてANDをとって診断信号を出力する。この診断信号がH(ハイ)レベルの信号であるときは、スイッチ200が故障していると判定される。
上述の構成により、分周器4は、リングオシレータ1aが生成する第1クロックを1/1024に分周した第2クロックをD−F/F49のQ端子から出力する。従って、シフトレジスタ5に供給される第2クロックは、リセットを解除された分周器4が第1クロックを512カウントしたときにHレベルとなる。分周器4の構成は上記に限定されず、例えば、上記のDフリップフロップをM段(Mは2以上の整数)に従属接続したプリスケーラと、任意の分周比が設定可能な分周回路とを組み合わせたものであってもよいし、他の構成であってもよい。
ここで、4段のチャージポンプ2aで段間に接続されたダイオード22、23又は24(以下、不特定のダイオードを単にダイオードという)の両端の電圧に着目して、チャージポンプ2aの動作について説明する。コンデンサ26、27、28及び29(以下、不特定のコンデンサを単にコンデンサという)夫々の容量は一定のCpであるものとする。また、ダイオードの順方向電圧をVfとし、第1クロックの周波数をFとする。更に、NOR回路74及びインバータ20夫々の出力電圧の振幅がVccと同じであるとみなせるものとする。
ダイオードが順方向に導通している状態から、第1クロックの位相が反転してダイオードに逆電圧が印加される状態に遷移した場合、ダイオードの逆電圧の大きさはVcc−Vfである。チャージポンプ2aが無負荷の場合は、このVcc−Vfを4倍した電圧に、第2FET72のドレインからダイオード21を介して印加される電圧であるVcc−Vfが加算される。よって、チャージポンプ2aの無負荷時の出力電圧Voは、段数をMに一般化して以下の式(1)で表される。
Vo=(M+1)(Vcc−Vf)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
但し、
M:段数(本実施の形態1では4)
チャージポンプ2aに負荷が接続されている場合、ダイオードに逆電圧が印加される状態に遷移してから、次に第1クロックの位相が反転するまでの間に、ダイオードのカソードに一端が接続されたコンデンサから次段のコンデンサに電荷Qが転送され、コンデンサの両端の電圧がVp=Q/Cpだけ低下する。つまり、第1段から第4段までの各段で昇圧される電圧は、Vcc−Vf−Vpとなる。一方、第2FET72からダイオード21を介して印加される電圧は、依然としてVcc−Vfである。よって、出力に負荷が接続されたチャージポンプ2aの出力電圧Voutは、以下の式(2)で表される。
Vout=(Vcc−Vf)+M(Vcc−Vf−Vp)・・・・・・・・・・(2)
ここで、チャージポンプ2aの出力電流をIoutとし、第1クロックの周期をTとすると、Vp=Q/Cp、Q=TIout、T=1/Fであるから、式(2)は以下の式(3)に変形される。
Vout=(M+1)(Vcc−Vf)−MVp
=(M+1)(Vcc−Vf)−MQ/Cp
=(M+1)(Vcc−Vf)−(MT/Cp)Iout
=(M+1)(Vcc−Vf)−(M/FCp)Iout・・・・・・(3)
式(1)及び式(3)より、チャージポンプ2aは、内部抵抗がM/FCpである電源とみなせる。そして式(3)は、上記の内部抵抗が第1クロックの周波数Fに反比例することを示している。例えば、第1クロックの周波数Fが相対的に低下した場合、チャージポンプ2aの出力インピーダンスが相対的に上昇するため、スイッチ200のオンが指示されたときにスイッチ200のゲート電圧の上昇が相対的に遅れることとなる。
次に、上述のスイッチ故障診断装置100aの動作を、回路図及びタイミングチャートを用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るスイッチ故障診断装置100aの動作を説明するためのタイミングチャートである。図2の上下10段にわたって示すタイミングチャートは、何れも同一の時間(t)を横軸にしてあり、縦軸には、図の上段から、スイッチ200のオン/オフ指示信号の信号レベル、第1FET71のドレイン電圧、チャージポンプ2aの動作状態、スイッチ200のゲート電圧、スイッチ200のD−S間の電圧、第2クロックの信号レベル、D−F/F50の出力信号の信号レベル、D−F/F51の出力信号の信号レベル、D−F/F52の出力信号の信号レベル、及びAND回路6の出力信号(即ち診断信号)の信号レベルを示してある。スイッチ200のD−S間の電圧が、図2の閾値を超えた場合、差動増幅器35の出力電圧が、フリップフロップ50のD端子の入力閾値を超えるものとする。
図中の実線は、第1クロックの周波数が基準の周波数に等しい場合におけるタイミングチャートを示すものであり、一点鎖線は、第1クロックの周波数が基準の周波数より概ね35%低い場合におけるタイミングチャートを示すものである。第1クロックの周波数が基準の周波数に等しい場合、第1クロックを1/1024に分周して生成された第2クロックは、時刻t11、t12、t13、t14、t15・・・で立ち上がる。第1クロックの周波数が基準の周波数より低い場合、第1クロックの周期が基準の周期より長いのに応じて、第2クロックは、時刻t21、t22、t23、t24、・・・で立ち上がる。
時刻t0より前では、スイッチ200のオン/オフ指示信号がL(ロウ)レベルであり、第1FET71はオフであって、ドレインが抵抗器77によりVccにプルアップされている。この状態では、第2FET72がオフであり、一方の入力端子がHレベルであるNOR回路74の出力レベルがLレベルに固定されるため、チャージポンプ2aは動作していない。また、第3FET73がオンであり、スイッチ200のゲートの電荷が抵抗器79を介して放電される。更に、インバータ75の出力レベルがLレベルであるため、分周器4及びシフトレジスタ5がリセットされている。よって、分周器4が出力する第2クロックの信号レベルはLレベルであり、D−F/F50、51及び52夫々の出力信号はLレベルである。
時刻t0でスイッチ200のオン/オフ指示信号がLレベルからHレベルに切り替わって、オンを指示する信号が入力された場合、第1FET71がオンとなって、ドレイン電圧はVccから0Vに低下する。これにより、第2FET72がオンとなって、コンデンサ78及びダイオード21のアノードにVccが供給されると共に、第3FET73がオフとなって、スイッチ200のゲートの電荷の放電が停止する。また、一方の入力端子がLレベルになったNOR回路74がインバータとして動作するため、リングオシレータ1aから第1クロックが供給されるチャージポンプ2aが動作中となる。更に、インバータ75の出力レベルがHレベルとなり、分周器4及びシフトレジスタ5夫々がリセットを解除されて、分周及びシフトを開始する。
その後、チャージポンプ2aからの出力電流により、スイッチ200のゲート電圧が上昇を開始する。スイッチ200のD−S間の電圧は、ゲート電圧が導通開始電圧を超えたときから低下し始める。以下では、先ず第1クロックの周波数が基準の周波数に等しい場合について説明する。
時刻t11で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は図2の閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号がHレベルとなる。時刻t11直後のD−F/F51及び52の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルである。
なお、シフトレジスタ5に含まれる3個のD−F/F50、51及び52のうち、D−F/F50は、差動増幅器35によるスイッチ200のD−S間の電圧の検出結果を第2クロックで2値に量子化するものであり、D−F/F51及び52は、量子化された値を第2クロックでシフトする2段のシフトレジスタであると言える。視点を変えれば、D−F/F50は、差動増幅器35によるスイッチ200のD−S間の電圧の検出結果を、D端子の入力部で2値化すると共に、2値化した値を第2クロックでQ端子にシフトするものであると見ることができる。この場合、AND回路6は、シフトレジスタ5の全ての出力信号についてANDをとる回路と見なされる。
時刻t12で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号はHレベルを維持する。D−F/F51は、時刻t12直前のD−F/F50の出力信号(Hレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t12直後のD−F/F52の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルである。
時刻t13で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルに変化する。D−F/F51及び52夫々は、時刻t13直前のD−F/F50及び51の出力信号(Hレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t13直後のD−F/F50の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。
時刻t14で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルを維持する。D−F/F51は、時刻t14直前のD−F/F50の出力信号(Lレベル)を1ビットシフトして出力する。D−F/F52は、時刻t14直前のD−F/F51の出力信号(Hレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t14直後のD−F/F50及び51の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。
時刻t15で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルを維持する。D−F/F51及び52夫々は、時刻t15直前のD−F/F50及び51の出力信号(Lレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t15直後のD−F/F50、51及び51の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。以上のように、第2クロックが3個カウントされる間でスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続することがなく、時刻t0以降のAND回路6の出力信号がLレベルを維持するため、スイッチ200が故障していると判定されることはない。
次に、第1クロックの周波数が基準の周波数より低い場合について説明する。この場合における各信号のタイミングチャートは一点鎖線で示されており、スイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が、上述した基準の場合よりも長く継続する。
時刻t21で一点鎖線の第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は図2の閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号がHレベルとなる。時刻t21直後のD−F/F51及び52の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルである。
時刻t22で一点鎖線の第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号はHレベルを維持する。D−F/F51は、時刻t22直前のD−F/F50の出力信号(Hレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t22直後のD−F/F52の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルである。
時刻t23で一点鎖線の第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルに変化する。D−F/F51及び52夫々は、時刻t23直前のD−F/F50及び51の出力信号(Hレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t23直後のD−F/F50の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。
時刻t24で一点鎖線の第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルを維持する。D−F/F51は、時刻t24直前のD−F/F50の出力信号(Lレベル)を1ビットシフトして出力する。D−F/F52は、時刻t24直前のD−F/F51の出力信号(Hレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t24直後のD−F/F50及び51の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。
時刻t25で一点鎖線の第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルを維持する。D−F/F51及び52夫々は、時刻t25直前のD−F/F50及び51の出力信号(Lレベル)を1ビットシフトして出力する。時刻t25直後のD−F/F50、51及び51の出力信号はLレベルであるから、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。よって、第1クロックの周波数が基準の周波数より低い場合であっても、第1クロックの周波数が基準の周波数に等しい場合と同様に、スイッチ200が故障していると判定されることはない。
ここで、第2クロックが第1クロックを分周したものではなく自励発振したクロックであると仮定した場合、スイッチ200のゲート電圧及びD−S間の電圧が、一点鎖線で示されるように実線で示されるものより遅れて変化するのに対し、第2クロックは実線で示されるとおりに変化する。この場合、時刻t11、t12及びt13で第2クロックが立ち上がったときのスイッチ200のD−S間の電圧は図2の閾値を上回り、時刻t14で第2クロックが立ち上がったときのスイッチ200のD−S間の電圧は図2の閾値を下回る。つまり、第2クロックが3個カウントされる間でスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続する。
よって、時刻t13からt14までの間におけるAND回路6の出力信号は、図2に破線で示されるようにHレベルとなって、スイッチ200が故障していると判定されることとなる。しかしながら、本発明に係る実施の形態1では、第1クロックを分周して第2クロックを生成する構成であるため、スイッチ200が故障していないにもかかわらず故障していると誤判定されることはない。
以上の実施の形態1では、第2クロックが3個カウントされる間でスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続しているか否かを判定するために、D−F/F50と、2段のシフトレジスタと、3入力のAND回路6とを用いた。一般的に、第2クロックがN個(Nは2以上の整数)カウントされる間でスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続しているか否かを判定する場合は、D−F/F50と、N−1段のシフトレジスタとN入力のAND回路とを用いればよい。
以上のように本実施の形態1によれば、リングオシレータ1aにて生成した第1クロックに基づいて複数のコンデンサ相互間で電荷を転送するチャージポンプ2aで電圧を生成し、生成した電圧をゲートに印加してスイッチ200をオンに制御すると共に、スイッチ200のD−S間の電圧を差動増幅器35で検出し、第1クロックを分周器4にて1/1024に分周して生成した第2クロックで電圧の検出結果を量子化し、チャージポンプ2aで電圧の生成を開始してからNクロックだけ第2クロックが経過するまで、量子化した値が所定の閾値より大きい状態が継続するか否かを判定する。
これにより、第1クロックの周波数が基準の周波数より低いために、ゲート電圧の上昇が遅れてスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が基準より長く継続する場合は、第2クロックの周波数が基準の周波数より低下しており、スイッチ200のD−S間の電圧を量子化する間隔が基準の周期より長いため、第2クロックがN個カウントされる間でスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続していると判定されることが防止される。
従って、スイッチ200の故障の誤診断を防止することが可能となる。
また、実施の形態1によれば、差動増幅器35によるスイッチ200のD−S間の電圧の検出結果を第2クロックで2値化し、第2クロックがN個カウントされる間で2値化した値が1である状態が継続するか否かを判定する。
従って、1ビットの時系列的な値に基づいてスイッチ200が故障しているか否かが判定されるため、スイッチ200の故障の診断を簡略化することが可能となる。
更に、実施の形態1によれば、スイッチ200のD−S間の電圧の検出結果をD−F/F50にて2値化した値を、D−F/F51及び52からなる直列入力/並列出力型のシフトレジスタにビットシリアルに入力して第2クロックでシフトし、上記2値化した値とシフトレジスタで1ビットからN−1ビット(2ビット)まで夫々シフトしたN−1個(2個)の値との全てについてANDをとって、スイッチ200が故障しているか否かを示す診断信号を出力する。
従って、スイッチ200のD−S間の電圧の検出結果を2値化した値に基づいてスイッチ200が故障しているか否かを判定する回路を、N−1ビットのシフトレジスタとN入力のAND回路とを用いて実現することが可能となる。換言すれば、スイッチ200のD−S間の電圧の検出結果に基づいてスイッチ200が故障しているか否かを判定する回路を、NビットのシフトレジスタとN入力のAND回路とを用いて実現することが可能となる。
なお、実施の形態1にあっては、3入力のAND回路6にて3ビットのシフトレジスタ5の出力信号の全てについてANDをとって診断信号を出力したが、これに限定されるものではない。例えば、4入力のAND回路にて3ビットのシフトレジスタ5の出力信号とシフトレジスタ5の入力信号(即ち差動増幅器35の出力信号)との全てについてANDをとるようにしてもよい。この場合は、チャージポンプ2aで電圧の生成を開始してから第2クロックが3個カウントされる間で量子化した値が1である状態が継続し、且つその後もスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続するときに、Hレベルの診断信号が出力される。この診断信号の立ち下がりは、第2クロックに同期しておらず、スイッチ200のD−S間の電圧が閾値を下回ったときにLレベルとなる。
(実施の形態2)
実施の形態1は、常時発振しているリングオシレータ1aと、Vccから電荷が供給されるチャージポンプ2aと、リセット時にLレベルとなる第2クロックを生成する分周器4とを含む形態であった。これに対し、実施の形態2は、リセット時に発振を停止するリングオシレータと、第1クロックの信号源から電荷が供給されるチャージポンプと、リセット時にHレベルとなる第2クロックを生成する分周器4とを含む形態である。本願では、スイッチ200のオン時にD−S間の電圧が低下するまでに無駄に第2クロックをカウントするタイミングが存在する。この無駄をより少なくするために、第2クロックの立ち上がりを時刻t0から1クロック遅らせるのが実施の形態2の構成である。
図3は、本発明の実施の形態2に係るスイッチ故障診断装置の構成例を示す回路図である。図中100bはスイッチ故障診断装置であり、スイッチ故障診断装置100bは、第1クロックを生成するリングオシレータ1bと、第1クロックに基づいて電圧を生成するチャージポンプ2bと、外部のスイッチ200の両端の電圧を検出する検出部3と、第1クロックを分周して第2クロックを生成する分周器4と、検出部3の検出結果を第2クロックで2値化してシフトする3ビットのシフトレジスタ5と、シフトレジスタ5の並列の出力信号についてANDをとるAND回路6とを備える。以下では、実施の形態1におけるスイッチ故障診断装置100aとの違いを中心に説明する。
スイッチ故障診断装置100bは、第2FET72、コンデンサ78及びインバータ11(図1参照)を備えていない。第1FET71のドレイン、第3FET73のゲート、インバータ75の入力端子、及びNOR回路74の一方の入力端子は、抵抗器77を介してVccに接続されている。
リングオシレータ(第1生成部に相当)1bは、インバータ12及び13とNOR回路74とがリング状に接続された自励発振器であり、NOR回路74の一方の入力端子がLレベルの間だけ、周波数が略1MHzの第1クロックを生成する。
チャージポンプ2bは、NOR回路74の出力端子にアノードが接続されたダイオード21と、ダイオード21のカソードにダイオード21と同一方向に直列接続されたダイオード22、23、24及び25と、ダイオード22、23、24及び25夫々のアノードに一端が接続されたコンデンサ26、27、28及び29と、入力端子がNOR回路74の出力端子並びにコンデンサ27及び29の他端に接続されたインバータ20とを有する。インバータ20の出力端子は、コンデンサ26及び28の他端に接続されている。
チャージポンプ2bは公知の構成であり、各コンデンサ相互間で転送される電荷が、第1クロックの信号源であるNOR回路74から供給される点も自明であるため、詳細な動作説明を省略する。
分周器4は、実施の形態1の場合と同一構成であるが、リングオシレータ1bが生成する第1クロックを1/1024に分周した第2クロックをD−F/F49のQバー端子から出力する点が異なる。従って、シフトレジスタ5に供給される第2クロックは、リセットを解除された分周器4が第1クロックを512カウントしたときに一旦Lレベルとなり、分周器4が第1クロックを1024カウントしたときに再びHレベルとなる。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その説明を省略する。
次に、上述のスイッチ故障診断装置100bの動作を、回路図及びタイミングチャートを用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係るスイッチ故障診断装置100bの動作を説明するためのタイミングチャートである。図4の上下10段にわたって示すタイミングチャートは、何れも同一の時間(t)を横軸にしてあり、縦軸には、実施の形態1の図2に示すものと同一の信号、電圧又は状態を同じ順序で示してある。図中の一点鎖線は、実線の場合と比較して、チャージポンプ2bがスイッチ200のゲートを駆動する能力が概ね35%低い場合におけるタイミングチャートを示すものである。
図4の上半分の5段にわたって示すタイミングチャートは、図2の上半分の5段にわたって示すタイミングチャートと同等である。スイッチ200のD−S間の電圧が、図4の閾値を超えた場合、差動増幅器35の出力電圧が、フリップフロップ50のD端子の入力閾値を超える点についても、実施の形態1の場合と同様である。図4の下半分の5段にわたって示すタイミングチャートは、図2の下半分の5段にわたって示すタイミングチャートを第2クロックの半クロック分だけ時間軸方向に平行移動したものに相当する。但し、時刻t0の前後における第2クロックの信号レベルは、図2とは反対のHレベルとなっている。
以下、図4に示す各時刻の前後における主な信号の変化について、実施の形態1の図2に示すものと異なる点を中心に説明する。なお、D−F/F51及び52夫々の出力信号は、D−F/F50の出力信号を第2クロックについて1クロック分及び2クロック分だけ時間軸方向にシフトしたものであるため、差し支えがない限り説明を省略する。
時刻t0より前では、スイッチ200のオン/オフ指示信号がLレベルであり、第1FET71はオフであって、ドレインが抵抗器77によりVccにプルアップされている。この状態では、一方の入力端子がHレベルであるNOR回路74の出力レベルがLレベルに固定されるため、リングオシレータ1bは発振しておらず、チャージポンプ2bは動作していない。また、第3FET73がオンであり、スイッチ200のゲートの電荷が抵抗器79を介して放電される。更に、インバータ75の出力レベルがLレベルであるため、分周器4及びシフトレジスタ5がリセットされている。よって、分周器4が出力する第2クロックの信号レベルはHレベルであり、D−F/F50、51及び52夫々の出力信号はLレベルである。
時刻t0でスイッチ200のオン/オフ指示信号がLレベルからHレベルに切り替わった場合、第1FET71がオンとなって、ドレイン電圧はVccから0Vに低下する。これにより、第3FET73がオフとなって、スイッチ200のゲートの電荷の放電が停止する。また、一方の入力端子がLレベルになったNOR回路74がインバータとして動作するため、リングオシレータ1bが発振を開始し、第1クロックが供給されるチャージポンプ2aが動作中となる。更に、インバータ75の出力レベルがHレベルとなり、分周器4及びシフトレジスタ5夫々がリセットを解除されて、分周及びシフトを開始する。
時刻t11で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は図4の閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号がHレベルとなる。時刻t12で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧はかろうじて閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号はHレベルを維持する。時刻t13で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルに変化する。時刻t14で第2クロックが立ち上がった場合、スイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルを維持する。従って、時刻t0からt15までを通じて、AND回路6の出力信号はLレベルを維持する。
次に、スイッチ200のゲート電圧及びD−S間の電圧が、図4の一点鎖線で示されるように遅れて変化する場合について説明する。チャージポンプ2bによる電圧の生成の仕組みは、実施の形態1のチャージポンプ2aの場合と同様であり、基本的には式(1)から(3)が成立する。例えばコンデンサ26、27、28及び29の容量が基準の容量より小さい場合は、チャージポンプ2bの内部抵抗(M/FCp)が基準より大きく、スイッチ200のゲート電圧及びD−S間の電圧が、実線で示されるものより遅れて変化する。ここでは、第1クロックの周波数が基準の周波数である場合を想定しており、第2クロックのタイミングチャートは、図4の実線で示されるとおりである。
時刻t11で第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は図4の閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号がHレベルとなる。時刻t12で第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は依然として閾値を上回っており、D−F/F50の出力信号はHレベルを維持する。時刻t13で第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルに変化する。時刻t14及び15で第2クロックが立ち上がった場合、一点鎖線で示されるスイッチ200のD−S間の電圧は閾値を下回っており、D−F/F50の出力信号はLレベルを維持する。従って、時刻t0からt15までを通じて、AND回路6の出力信号がLレベルを維持しており、診断信号は出力されない。
ところで、実施の形態1の図2に破線で示される診断信号が出力される場合は、スイッチ200のゲート電圧及びD−S間の電圧が、一点鎖線で示されるように実線で示されるものより遅れて変化するのに対して、第2クロックが実線で示されるとおりに変化すると仮定した場合に対応していた。一方、上述したように本実施の形態2では、同様の場合であっても診断信号が出力されることがない。この違いは、図4に示される第2クロックの立ち上がりのタイミングが、図2に示される第2クロックの立ち上がりのタイミングより半クロック遅れていることに起因しており、好ましい効果を奏するものである。
換言すれば、実施の形態2では、時刻t0から時刻t11までの1クロック分の時間だけ、スイッチ200のD−S間の電圧の検出開始を遅らせることができ、その分だけスイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続していると判定するクロック数を少なくすることができる。実施の形態1では、この時間が1/2クロック分の時間に短縮される。スイッチ200のオン/オフ指示信号の立ち上がりと第2クロックとを同期させない場合は、スイッチ200のD−S間の電圧の検出開始を一定時間だけ遅らせることができない。
上記の理由により、実施の形態1の構成よりも実施の形態2の構成の方が、スイッチ200のD−S間の電圧の低下速度が小さくても故障と誤検出され難くなる。なお、スイッチ200がオンしている間に所謂ハーフオン故障又はオフ故障が生じてD−S間の電圧が上昇した場合、この故障を確実に検出するまでにカウントすることとなる第2クロックの数は、実施の形態1と2とで差が生じない。これは、スイッチ200の故障という事象と第2クロックとが同期していないためである。
以上のように本実施の形態2によれば、リングオシレータ1bにて生成した第1クロックに基づいて複数のコンデンサ相互間で電荷を転送するチャージポンプ2bで電圧を生成し、生成した電圧をゲートに印加してスイッチ200をオンに制御すると共に、スイッチ200のD−S間の電圧を差動増幅器35で検出し、第1クロックを分周器4にて1/1024に分周して生成した第2クロックで電圧の検出結果を2値化し、2値化した値を、D−F/F51及び52からなる直列入力/並列出力型のシフトレジスタにビットシリアルに入力して第2クロックでシフトし、上記2値化した値とシフトレジスタで1ビットから2ビットまで夫々シフトした2個の値との全てについてANDをとって、スイッチ200が故障しているか否かを示す診断信号を出力する。
従って、リングオシレータ1a及びチャージポンプ2aを用いた実施の形態1による全ての効果と同様の効果を奏する。
また、実施の形態2によれば、スイッチ200のオン/オフ指示信号の立ち上がりと第2クロックとを同期させない場合及び実施の形態1の場合と比較して、スイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続していると判定するクロック数を少なくすることが可能となる。
なお、実施の形態1及び2にあっては、スイッチ200のD−S間の電圧が閾値より高い状態が継続していると判定するための回路を、シフトレジスタ5及びAND回路6で実現したが、これに限定されるものではなく、例えばA/D変換器及びデジタルフィルタを用いてもよい。具体的には、スイッチ200のD−S間の電圧の検出結果をA/D変換器にて第2クロックで量子化し、量子化した値をデジタルフィルタでフィルタリングした値に基づいてスイッチ200が故障しているか否かを示す信号を出力する。この場合のデジタルフィルタには、例えば、量子化した値を遅延させるN−1段の遅延器と、量子化した値及び遅延されたN−1個の値について移動平均をとる加算器とが含まれる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態で記載されている技術的特徴は、お互いに組み合わせることが可能である。
100a、100b スイッチ故障診断装置
1a、1b リングオシレータ
2a、2b チャージポンプ
26、27、28、29 コンデンサ
3 検出部
4 分周器
5 シフトレジスタ
6 AND回路
71 第1FET
200 スイッチ
201 負荷

Claims (3)

  1. 電路を開閉するスイッチの故障を診断するスイッチ故障診断装置において、
    前記スイッチは、制御端子に印加される電圧によりオンするものであり、
    第1クロックを生成する第1生成部と、
    コンデンサを含み、前記第1生成部で生成した第1クロックに基づく前記コンデンサへの電荷の転送により前記電圧を生成するチャージポンプと、
    前記スイッチの両端の電圧を検出する検出部と、
    前記第1クロックを分周して第2クロックを生成する第2生成部と、
    前記検出部の検出結果を前記第2生成部で生成した第2クロックで量子化する量子化部と、
    前記チャージポンプで電圧の生成を開始してから前記第2クロックがNクロック(Nは2以上の整数)経過するまで、前記量子化部で量子化した値が所定の閾値より大きいか否かを判定する判定部と
    を備えることを特徴とするスイッチ故障診断装置。
  2. 前記量子化は2値化であり、
    前記所定の閾値は0である
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ故障診断装置。
  3. 前記判定部は、
    前記量子化部で2値化した値をビットシリアルに入力して前記第2クロックでシフトすると共に、シフトした値を並列に出力するシフトレジスタと、
    前記量子化部で2値化した値、及び前記シフトレジスタで1ビットからN−1ビットまで夫々シフトした値の全てについてANDをとるAND回路と
    を有することを特徴とする請求項2に記載のスイッチ故障診断装置。
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