JP2017103647A - 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像素子の画素数を減らして画像信号を出力する場合に、空間周波数の高い被写体の高輝度領域に発生するマゼンダ色付きを回避する。【解決手段】行方向及び列方向に行列状に配列された複数の画素と、列方向に画素の信号を読み出すためにそれぞれの画素列に設けられた列信号線と、画素列の画素のうちの所定の複数行分の画素を列信号線に電気的に接続する接続スイッチとを有する撮像素子と、輝度情報を取得する取得部と、複数の画素から信号を読み出す場合に、輝度情報に基づいて、接続スイッチにより列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を決定する決定部とを備える。【選択図】 図4

Description

本発明は、撮像装置及びその制御方法に関するものである。
近年、撮像装置に用いられる固体撮像素子は、1千万画素を超える画素数を備え、高精細な静止画を出力することが可能である。例えば2400万画素の固体撮像素子について考えると、縦横比3:2であれば垂直4000本の画素行を読み出す必要がある。さらに垂直列1本あたりに6000個の画素が存在する。そのため、例えば30fpsのビデオレートを達成しようとすると、垂直列1本あたり8.4μ秒程度、1画素あたりにすれば14n秒程度の時間で読み出さなくてはならない。CMOS型の固体撮像素子においては、出力チャネル数を増やしたり、列信号線を増やしたりしてこれらの時間的要求に応えることは可能である。
しかしながら、常時このように高速な駆動を行うことは消費電力および発熱の観点から望ましいとは言えない。そこで、例えば出力画像フォーマットが決まっている「動画」や静止画撮影前の露出やピント確認に使用する「ライブビュー」などにおいては、水平方向(行方向)および垂直方向(列方向)に画素の一部を間引いたり加算もしくは平均化したりして出力する画素数を減らしている。上記「動画」においては、出力画像フォーマットとして4K(約800万画素)、フルHD(約200万画素)、HD(約100万画素)、VGA(約30万画素)などがある。また、上記「ライブビュー」においては、主にカメラの背面に設けられた小型モニターなどで観察するため、HD程度の画素数があれば十分とされる。
ここで、固体撮像素子から出力する画素を減らす場合に、列方向あるいは行方向に並ぶN画素を加算もしくは平均化(以下、混合と呼ぶ)して縮小率Mで縮小する処理をN/M画素混合と呼ぶものとする。この場合、列方向に関して、N/M画素混合方式(N≧2)を実現するには、一例として特許文献1に記載の技術が適用できる。すなわち、1本の列信号線に対し3つの画素行を同時並列に選択することにより、列信号線上でこれらの3画素行の信号電位を平均化することができる。
特開2007−173950号公報
上述した列方向の画素混合方式では、混合されるN画素行の中にそれぞれ構成されるソースフォロワ回路に均等な電流が流れる場合に最も平均化効果が高い。しかしながら、混合対象画素の中に明るい(信号電荷が多く、すなわち信号電位が低い)画素と暗い画素(信号電位が高い)とが含まれていた場合、暗い画素を構成するソースフォロワ回路の方に、列信号線を介して優先的に電流が供給されてしまう。このことにより、明るい画素を構成するソースフォロワ回路にはほとんど電流が供給されなくなり、暗い画素との平均化に寄与することができなくなってしまう。したがって仮に混合対象のうち明るい画素の信号レベルがさらに増加した場合であっても電流の主なパスである暗い画素の出力に影響され、列信号線上の信号電位Voutが理想的な平均値まで増加しない、いわゆる高輝度での非線形性が生じる。
ここで、固体撮像素子の分光特性や光源の種類によるが、色信号レベルは通常異なっている。例えば、信号レベルが低いために比較的線型性を維持したR,B信号と、非線型で十分な信号の得られていないG信号とを用いて現像するため、特に空間周波数が高く高輝度な被写体においてマゼンダ色付きが生じてしまうという問題がある。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、撮像素子の画素数を減らして画像信号を出力する場合に、空間周波数の高い被写体の高輝度領域に発生するマゼンダ色付きを回避することである。
本発明に係わる撮像装置は、行方向及び列方向に行列状に配列された複数の画素と、列方向に前記画素の信号を読み出すためにそれぞれの画素列に設けられた列信号線と、前記画素列の画素のうちの所定の複数行分の画素を前記列信号線に電気的に接続する接続手段とを有する撮像素子と、輝度情報を取得する取得手段と、前記複数の画素から信号を読み出す場合に、前記輝度情報に基づいて、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子の画素数を減らして画像信号を出力する場合に、空間周波数の高い被写体の高輝度領域に発生するマゼンダ色付きを回避することが可能となる。
本発明の一実施形態に係わる撮像装置の構成を示すブロック図。 1/3間引き方式、2/3画素混合方式、3/3画素混合方式を表す図。 1/5間引き方式、3/5画素混合方式、5/5画素混合方式を表す図。 撮像装置の制御方法を示すフローチャート。 撮像装置のAE測光例を表す模式図。 固体撮像素子の構成を示す等価回路図。 一実施形態の撮像装置の制御方法による効果を説明するための信号電位の入出力関係図。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係わる撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
図1において、撮影光学系1は、被写体像を結像させるレンズ、絞り、メカニカルシャッターなどを含む。固体撮像素子2は、複数の画素が行列状に配列されており、撮影光学系1によって結像された被写体像を光電変換しアナログ画像信号を出力する。A/D変換部3は、固体撮像素子2から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。デジタル化された画像信号は画像メモリ7に記憶される。そして、信号処理回路6により、ホワイトバランス補正、ガンマ補正をはじめとする信号処理が行われる。各種信号処理が施された画像信号は、記録媒体9に記録される。記録回路8は、記録媒体9とのインターフェイス回路である。各種信号処理の施された画像信号は、表示回路10を介して液晶ディスプレイなどの画像表示装置11に表示される。画像表示装置11は、これから撮影しようとする画面を連続的に表示する「ライブビュー」表示や、記録した「動画」の再生表示も可能である。
タイミング発生回路4は、固体撮像素子2、A/D変換部3などの撮像系を駆動する。本実施形態における列信号線上での画素行の混合に係る固体撮像素子への制御信号、特に、同時並列に選択する複数画素行に関わる設定信号もタイミング発生回路4から発生される。光学系駆動回路5は、撮影光学系1のズームレンズ、フォーカスレンズ、絞り、メカニカルシャッターを駆動する。「ライブビュー」表示用画像を取得したり「動画」を取得したりするモードでは、メカニカルシャッターは開いた状態となる。絞り値に関しては、図示しない絞り設定手段による制御信号や、露出調節の結果を受けて変更される。
システム制御部12は、揮発性メモリ(RAM)13に一時記憶されたプログラムにより撮像装置全体を制御する。また、選択行数判断部15は、システム制御部12により取得されるAE動作のための測光結果やAF動作のための空間周波数情報等を反映して、「ライブビュー」表示用画像取得中もしくは「動画」取得中の同時選択行数を決定する。この同時選択行数の決定に用いるパラメータとしては、測光評価値を用いてもよいし、AF動作において空間周波数が高いと判定された画像部位の測光結果を重点的に用いてもよい。本実施形態では、後に、この選択行数判断の方法についてさらに詳しく説明する。また、不揮発性メモリ(ROM)14は、システム制御部12が処理を実行する際に転送されるべきプログラム、各種データを格納している。
ここで、本実施形態では、「ライブビュー」表示用画像あるいは「動画」を取得する場合に、固体撮像素子2の列方向あるいは行方向に並ぶ複数の画素の信号を混合して、画素数を減らして信号を出力することを行う。この場合、列方向あるいは行方向に並ぶN画素を混合して縮小率Mで縮小する処理をN/M画素混合と称することとする。ただし、一般に、N=1のときは「間引き」と称するので、本実施形態においても1/M間引きと称することとする。
一般的に画質の特性として、1/M間引き方式はサンプリング周波数の低下によりモアレが発生する。一方、N/M(N≧2)画素混合方式は画像から空間周波数の高い成分を抑制した後でサンプリング周波数を低下するのと等価であるためモアレが生じにくくS/N比も向上する。
例えば、画素数が2400万画素の固体撮像素子の場合、列方向に1/3、行方向に1/3に画素数を減らして約267万画素を出力すればフルHD相当の解像度として十分である。このように画素数を減らすには、1/3間引き方式、2/3画素混合(1画素間引き)方式および3/3画素混合方式が考えられる。
同様に、列方向に1/5、行方向に1/5に画素数を減らして96万画素を出力すればHD相当の解像度に十分である。フルHD相当の場合と同様、このように画素数を減らすには、1/5間引き方式、3/5画素混合方式(2画素間引き)および5/5画素混合方式などが考えられる。
本実施形態においては、「動画」を取得するモードにおいて、行方向および列方向にN/3画素混合を行うものとする。図2(a)、(b)、(c)は、N=1,2,3の場合のN/3画素混合を示す模式図である。行方向に関して1/3間引きを行う場合、水平走査において、3列に1度の周期で画素にアクセスすることで容易に実現できる。また、3/3画素混合を行う場合、行ごとに信号電位を一時蓄積した3つのキャパシタを短絡することでそれらの3画素の平均化信号電位を出力することができる。
また、列方向に関して1/3間引きを行う場合、垂直走査において、3行に1度の周期で画素にアクセスすることで容易に実現できる。また、3/3画素混合を行う場合、一例として前述のように特許文献1に記載の技術が適用できる。すなわち、1本の列信号線に対し3つの画素行を同時並列に接続する。
また、本実施形態においては、「ライブビュー」表示用画像を取得するモードにおいて、行方向及び列方向にN/5画素混合を行うものとする。図3(a)、(b)、(c)は、N=1,3,5の場合のN/5画素混合を示す模式図である。それぞれの画素混合は、上記の「動画」の場合と同様にして実現することができる。本実施形態では、特にN/5画素混合を行う場合について、N=1,3,5のモード間を如何に遷移するかについて詳細に説明する。
図4は、撮像装置におけるライブビュー動作を示すフローチャートである。図4を参照して、ライブビュー動作において固体撮像素子2から画素数を減らして信号を読み出す動作について説明する。
まず、ステップS401において、図1に示されていないスイッチによりメイン電源がオンされ、システム制御部12の電源がオンされる。次に、ステップS402において、固体撮像素子2に駆動設定信号を与える。ここでは例えば固体撮像素子2の内蔵ゲインを設定する。ゲイン設定は、例えば図1に示されていないISO感度設定ダイヤルによって固定されているものとする。
次に、ステップS403において、メカニカルシャッターを開き、固体撮像素子2の光電変換部を露光状態とする。これにより、前述の「ライブビュー」モードが実行可能となる。ステップS404では、固体撮像素子2により連続的に取得される画像を用いて被写体輝度の測光処理を行い、撮影に使用する露出を調整する、自動露出調整動作(AE)を行う。このときに取得される画像は、まだ後述の高輝度領域の有無を判定する前なので、例えば1/5間引きで撮像素子2から読み出される。すなわち、システム制御部12は、撮像系からデジタル化された画像を画像メモリ7に取得して信号処理回路6に露出演算を行わせる。例えば輝度平均値を画面の領域別に重み付け演算して、現状よりも何段明るくすればよいか(暗くすればよいか)を演算する。システム制御部12はこの演算結果を受けて、光学系駆動回路5を介して撮影光学系1の絞りを駆動することで、次のフレームから適切な明るさの画像を得る。固体撮像素子2に電子シャッター機能がある場合は、同時にシャッター速度を変更してもよい。
図5は、こうしたAEの測光方法の例を示した画面の模式図である。この例では、撮像画面を水平12個および垂直8個の計96個の領域に分割し、まずそれぞれの領域において輝度平均値(被写体輝度情報)を求める。AE動作の初期において撮影光学系1の絞りを開放にして測光し、図5(a)のような領域別の輝度平均値情報を得たとする。領域51は輝度平均値が低く、領域52は輝度平均値が中程度、領域53は輝度平均値が高いことを表わしている。こうした輝度平均値を、画面の領域別に重み付け演算する際よく用いられるのが中央部重点方式である。中央部重点方式とは、例えば図5(a)において太枠50に囲まれた8個の領域が特定の輝度値の近傍に収まるよう制御することである。太枠50内の輝度平均値はいずれも高いため、次フレーム以降に適用すべき撮影光学系1の絞りは図5(a)の画像を取得した時よりも小絞りとなる。そのため、次のフレーム以降、画像の輝度分布は、図5(a)の場合よりも暗くなった、図5(b)のような領域別の輝度分布となることが推定できる。
本実施形態の撮像装置においては、このようなAE動作中の演算結果を、間引き、混合の駆動設定に反映する。これについて、以下より詳しく説明する。まず、列方向にN/5の画素混合の読み出し動作により「ライブビュー」の表示が求められていているものとする。この場合、候補として1/5間引き方式(図3(a))、3/5画素混合方式(図3(b))、5/5画素混合方式(図3(c))が考えられる。
具体的には、図4のステップS405に戻り、動画像を取得し始めた最初のAEの測光結果にしたがって、次フレームに高輝度領域が存在するか否かを判定する。例えば図5(b)に示した領域55の輝度平均値は、測光時に開放絞りで取得した同じ領域すなわち図5(a)の領域53の輝度平均値に比べて低くなることが想定できる。一方、高輝度領域であるか否かは、ROM14に記録された第1の閾値との比較によって判定される。そのため、領域55の輝度平均値が第1の閾値よりも高ければ、高輝度領域はありと判定され(ステップS405においてYes)、ステップS406に進む。
一方、領域55の輝度平均値が第1の閾値以下ならば高輝度領域は全く存在しないと判定され(ステップS405においてNo)、ステップS407cに進む。ステップ407cでは、選択行数判断部15が5画素行を選択し、5/5画素混合方式を設定する。このような場合、混合対象の画素に明るい画素が含まれている可能性が低いため、5/5画素混合方式を採用しても空間周波数の高い被写体等でマゼンダ色付きを高い確率で回避することができる。つまり、混合する画素行の数を相対的に多くしてもマゼンダ色付きを回避できる。
ステップS406では、高輝度領域と判定された領域数を第2の閾値と比較する。図5(b)における領域54の輝度平均値が第1の閾値以下の場合、領域54および領域53は高輝度領域ではないと判定される。そのため、高輝度領域は領域55のみであり、その領域の数は61である。この領域数61がROM14に記録された第2の閾値以下(所定数以下)と判定された場合(ステップS406においてNo)、選択行数判断部15は3画素行を選択し、3/5画素混合方式を設定する(ステップS407b)。一方、ステップS406において領域数が第2の閾値(所定数)よりも多いと判定された場合(ステップS406においてYes)、選択行数判断部15は1画素行のみを選択し、1/5間引き方式を設定する(ステップS407a)。つまり、混合する画素行の数を相対的に少なくする。
ステップS408において「動画」停止指示があれば、ステップS409に進んで画像を記録し終了する。停止指示がなければ引き続きAEの測光動作(ステップS404)に戻り、選択する画素行数を更新していく。
なお、本実施形態における必須の要件ではないが、撮像装置で1/5間引き以外を設定していた場合も、選択する画素行数を更新するための測光動作では1/5間引き設定を使用した方が適切に高輝度領域を判定できる。これは、後述するように、画素混合数が増えるにしたがって信号電位に対する線形性が低下して、高輝度領域の判定がしにくくなることが考えられるためである。あるいは、1/5間引き以外を選択している設定を変更しないで画素行数を更新するための測光動作を継続する場合、高輝度領域の有無の判定(ステップS405)における高輝度と判定するための第1の閾値を低くして適用するとよい。
次に、図6及び図7を参照して、本実施形態における撮像装置の制御方法を適用した場合の効果について説明する。まず図6は本実施形態における固体撮像素子2の垂直混合対象画素の等価回路図である。図6(a)は5/5画素混合方式において1つの画素列の列信号線VLに各選択トランジスタを介し5つの画素行(複数行分の画素行)を同時並列に電気的に接続した場合を示し、図6(b)は3/5画素混合方式において3つの画素行を同時並列に電気的に接続した場合を示している。
図7はN画素を列信号線VLに同時並列接続した場合において、N−1個のソースフォロワトランジスタからの信号電位をリセット電位Vrstに固定したとき、残る1個のソースフォロワトランジスタからの信号電位Vinを横軸にとり、縦軸に列信号線VLの出力電位Voutをとった入出力関係を示した図である。
図6(a)は図7においてN=5、図6(b)は図7においてN=3と置いて読み換え可能であるように一般式化されている。図6(a)、(b)において共通の符号を用いて画素の構成について説明する。
まず、図6では固体撮像素子2のある列信号線VLに対し同時並列に選択する5画素行単位の等価回路図を示している。以下、その構成について説明する。図6において破線200で囲まれた単位画素について説明する。光電変換部201はフォトダイオードからなり、光を電荷に変換する。フローティングディフュージョン部(電荷蓄積部)202は、光電変換部201から転送された電荷を蓄積する。転送トランジスタ203は光電変換部201の信号電荷をフローティングディフュージョン部202に転送する。リセットトランジスタ204はフローティングディフュージョン部202を電源電位VDDにリセットする。ソースフォロワトランジスタ205は、そのゲートにフローティングディフュージョン部202の電位が入力され、そのソースを列信号線VLに接続していわゆるソースフォロワ回路を構成する。なお、図6において図示していないが、列信号線VLは定電流源によって電流値Isfでバイアスされることでソースフォロワ回路を構成する。選択トランジスタ206はソースフォロワ回路を列信号線VLに接続するかしないかを単位画素毎に設定する。
リセットを解除されたフローティングディフュージョン部202の電位は、電源電位VDDからリセットトランジスタの閾値電圧分低下した電位となり、ソースフォロワ回路の持つ所定の電圧ゲインを介して電位Vrstに変換される。転送トランジスタ203のゲートをONし、リセットが解除されたフローティングディフュージョン部202に光電変換部201で発生した信号電荷が転送されると、フローティングディフュージョン部202の電位は低下する。すなわち、同じく所定のソースフォロワ回路ゲインを介して電位Vrstから信号電位Vinに低下する。
単位画素200の構成は、上述の要素に限定されるものではない。例えば、複数の光電変換部200およびそれらに対応する転送トランジスタ203とで、フローティングディフュージョン部202、リセットトランジスタ204、ソースフォロワトランジスタ205および選択トランジスタ206を共有する構成でもよい。また、選択トランジスタ206を削除し、フローティングディフュージョン部202の電源を行順次に供給することにより列信号線VLへの接続を制御する構成をとっても構わない。
図6(a)は、列方向に連続した5つの単位画素200の選択トランジスタ206を同時にONした例、すなわち列信号線VLに対し同時並列に5つの画素を接続した例を示す。この場合、詳細は後述するが、列信号線VLの電位は、5つの画素からの信号電位が相互に関連した信号電位Voutとなる。図6(a)では便宜上、列方向に連続した5つの単位画素200を共通の列信号線VLに接続したが、単位画素200を図示しないカラーフィルタの色毎にまとめてもよい。代表的なカラーフィルタ配列としては緑(G)の画素を市松状に配列し、残りの画素位置に赤(R)および青(B)の画素を配列したベイヤー配列が挙げられる。この場合は列方向に連続した10画素のうち1画素おきに接続した5画素を列信号線VLに対し同時並列に接続すれば、同色の5画素をまとめたことになる。
一方、図6(b)は、列方向に連続した5つの単位画素200のうち3つの単位画素の選択トランジスタ206を同時にONした例、すなわち列信号線VLに対し同時並列に3つの画素を接続した例を示す。この場合において、5つのうちいずれの3つの単位画素200を選択するかは任意である。また、図6(a)において説明した種々の変形例が可能であることも同様である。
以上に示した、図6(a)における5画素選択および図6(b)における3画素選択等の制御は、図示しない垂直走査回路によって実行される。垂直走査回路は、前述のタイミング発生回路4からの信号に応じて駆動される。
次に、図7について説明する。図7において、前述の通り横軸に示した1個のソースフォロワ回路への入力信号レベルが低く(信号電位Vinが高く)リセット電位Vrstと等しいとき、列信号線の出力電位Voutは、ソースフォロワ回路の電流Isfが並列接続されたN個のソースフォロワ回路に均等に流れるので、式(1)のように表わされる。
Vout(Vin=Vrst)=Vrst−Vth−√(Isf/Na)…(1)
ここで、Vrstはフローティングディフュージョン部のリセット電位、VthはN個同時並列に接続されたソースフォロワトランジスタに共通の閾値電圧である。実際には個々のソースフォロワトランジスタ間で閾値電圧のばらつきはあるが、本実施形態の趣旨に影響を与えないので説明を分かりやすくするため共通の閾値電圧とする。aは同時並列に接続されたN個のソースフォロワトランジスタに共通のパラメータで、ここでは詳細説明を省くが、表面チャネルの電子移動度μnとゲート酸化膜の固定容量Cox、ゲート長L、ゲート幅Wをもって、式(2)のように表わされるものである。
a=(μn・Cox・ W)/2L …(2)
次に、1個の光電変換部201の信号電荷が増加し、信号電位Vinがリセット電位Vrstから降下するもののその程度が小さいうちは、列信号線VLの電位は、N−1個の固定されたリセット電位Vrstと信号電位Vinの平均値とすることができる。このときのVoutは式(3)のように表わすことができる。
Vout(Vin)=(1/N){(N−1)Vrst+Vin}−Vth−√[(Isf/Na) −{(2/N) (Vrst−Vin)}2] …(3)
式(3)の第1項目が1個の信号電位VinとN−1個のリセット電位Vrstの平均値を表している。さらに、電位Vinはリセット電位Vrstに非常に近い場合を考えれば、式(3)の最終項に存在する2乗成分がほとんど寄与しないことから、およそ上記の平均値となっていることが分かる。
これに対して、1個の光電変換部201の信号電荷がさらに増加し、信号電位Vinが低下すると、そのソースフォロワトランジスタには電流がほとんど遮断され、他のN−1個のソースフォロワトランジスタの合成電流が列信号線に流れるようになる。このとき列信号線の電位Voutは以下の式(4)までしか低下することができなくなる。
Vout(Vin)=Vrst−Vth−√(Isf/(N−1)a) …(4)
式(4)は、もはや入力信号レベルVinの関数でない一定値になっている。そのため、この領域では列信号線VLにおいてN画素の平均化効果は機能しない。本実施形態の課題は、この領域に起因するマゼンダ色付きを回避することにある。そのために被写体の高輝度領域検出結果に応じてN画素混合方式のNを切り換えるのであるが、その効果を以下さらに詳しく説明する。
まず、式(3)の第1項目で表わされる線形な領域は信号電位Vinの範囲に換算すると、式(2)と式(4)および出力電位Voutに傾き1/Nで変換されることに起因して、およそ以下のように表わされる。
N(1/√(N-1)−1/√N) √(Isf/a) …(5)
実際にN=5の場合、式(5)は0.26√(Isf/a)となる一方、N=3の場合0.38√(Isf/a)に上昇する。すなわち列信号線に同時に並列接続するソースフォロワトランジスタ数を減らすことにより線形領域が拡大するので、入力信号レベルのいずれかが高い(信号電位Vinが低い)ことが想定される高輝度被写体が存在すればN=3の3/5画素混合方式を設定する。さらに高輝度領域の領域数が多ければ、非線形範囲のないN=1の1/5間引き方式を設定する。
以上説明したように、入力信号レベルのいずれかが高いことが想定される場合には、列信号線への同時並列接続による混合方式の平均化(混合)画素数を減らしたり間引き方式を設定したりすることにより、マゼンダ色付きを回避できる。なお、高輝度領域がないと判定された場合は平均化画素数を5画素と多くすることでマゼンダ色付きの可能性を回避しながらS/N比を向上しモアレを軽減することができる。
以上、好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず適用可能である。また、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1:撮影光学系、2:固体撮像素子、3:A/D変換部、4:タイミング発生回路、5:光学系駆動回路、6:信号処理回路、7:画像メモリ、8:記録回路、9:記録媒体、10:表示回路、11:表示装置、12:システム制御部、13:RAM、14:ROM、15:選択行数判断部

Claims (10)

  1. 行方向及び列方向に行列状に配列された複数の画素と、列方向に前記画素の信号を読み出すためにそれぞれの画素列に設けられた列信号線と、前記画素列の画素のうちの所定の複数行分の画素を前記列信号線に電気的に接続する接続手段とを有する撮像素子と、
    輝度情報を取得する取得手段と、
    前記複数の画素から信号を読み出す場合に、前記輝度情報に基づいて、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を決定する決定手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記取得手段は、被写体を前記撮像素子により撮像して得られる動画像の画面を複数の領域に分割し、該複数の領域の輝度情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記取得手段は、前記複数の領域の輝度情報に基づいて、所定の閾値よりも高い輝度を有する高輝度領域についての情報を取得することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記高輝度領域についての情報は、前記高輝度領域の有無あるいは数であることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記決定手段は、動画像における前のフレームの前記高輝度領域についての情報に基づいて、次のフレームの画像を取得する場合の、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を決定することを特徴とする請求項3または4に記載の撮像装置。
  6. 前記決定手段は、前記高輝度領域が無い場合には、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を相対的に多くし、前記高輝度領域がある場合には、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を相対的に少なくすることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  7. 前記決定手段は、前記高輝度領域の数が所定数以下である場合には、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を相対的に多くし、前記高輝度領域の数が前記所定数よりも多い場合には、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を相対的に少なくすることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  8. 行方向及び列方向に行列状に配列された複数の画素と、列方向に前記画素の信号を読み出すためにそれぞれの画素列に設けられた列信号線と、前記画素列の画素のうちの所定の複数行分の画素を前記列信号線に電気的に接続する接続手段とを有する撮像素子を備える撮像装置を制御する方法であって、
    輝度情報を取得する取得工程と、
    前記複数の画素から信号を読み出す場合に、前記輝度情報に基づいて、前記接続手段により前記列信号線に同時に電気的に接続する画素の行数を決定する決定工程と、
    を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  9. 請求項8に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 請求項8に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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