JP2017103089A - 端子保護具及び充電コネクタの製造方法 - Google Patents

端子保護具及び充電コネクタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】端子の接触片の変形を防止することができる端子保護具を提供する。【解決手段】端子保護具100は、端子50の端子接続部51の先端部50Aを収容可能な収容空間Sを有する筒状本体部110を備える。また、筒状本体部110の一端に形成された開口部112であって、収容空間Sと連通し、端子接続部51の先端部50Aが挿通可能な開口部112を有する。また、筒状本体部110の他端から収容空間Sと反対方向に向かって軸方向に沿って延びる延在部120であって、先端に向かって外径が徐々に小さくなるテーパ部122を有する延在部120を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、端子保護具及び充電コネクタの製造方法に係り、特に電気自動車やプラグインハイブリッドカーに設けられる充電コネクタに設けられる端子を保護する端子保護具に関するものである。
近年、電気自動車やプラグインハイブリッドカーなど、駆動力の発生源として電気モータを用いた自動車の普及が進んでいる。これらの自動車には、電気モータに電力を供給する2次電池が搭載されており、必要に応じてこの2次電池を充電する必要がある。この2次電池の充電は、充電ケーブルの先端に設けられた給電プラグを車体に設けられた充電コネクタに接続することにより行われる。
このような充電コネクタには、給電プラグに設けられた相手方端子(パワー端子)と電気的に接続可能な端子が設けられている。そして端子は、相手方端子と弾性接触する複数の接触片を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような端子は、複数の接触片の各先端が自由端となっており、各接触片は撓み可能に形成されている。そのため、端子を端子収容部に装着して充電コネクタを製造する際、端子が斜めに傾いた状態で端子収容部に挿入されると、接触片の先端が端子収容部の内周面等に衝突して接触片が変形する可能性がある。また他の工程でも、端子の接触片の先端が他の部品に衝突するなどして、接触片が変形する可能性がある。
そして、接触片が変形した端子が装着された充電コネクタでは、給電プラグとの電気的接続信頼性が低下する可能性がある。
特開2013−232283号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、端子の接触片の変形を防止することができる端子保護具を提供することを第1の目的とする。
また、端子の接触片の変形を防止して、端子を端子収容部に装着することができる充電コネクタの製造方法を提供することを第2の目的とする。
本発明の端子保護具は、端子の端子接続部に着脱可能な端子保護具であって、上記端子接続部の先端部を収容可能な収容空間を有する筒状本体部と、上記筒状本体部の一端に形成された開口部であって、上記収容空間と連通し、上記先端部が挿通可能な開口部と、上記筒状本体部の他端から上記収容空間と反対方向に向かって軸方向に沿って延びる延在部であって、先端に向かって外径が徐々に小さくなるテーパ部を有する延在部と、を備えている。
このような端子保護具の構成により、端子接続部の先端部を筒状本体部の開口部から収容空間に容易に挿入することができ、端子接続部に端子保護具を着脱自在に取り付けることができる。また、端子接続部の先端部が端子保護具で覆われるため、端子接続部に設けられた接触片の先端(自由端)が外部部品と直接衝突するのが防止され、接触片の変形を防止することができる。更に、充電コネクタの製造時、端子接続部の先端部を端子保護具で覆って端子保護具付き端子を形成し、それを端子収容部に装着することよって、端子の接触片の先端を保護した状態で端子を端子収容部に装着することができ、端子の接触片の変形を防止することができる。また、延在部のテーパ部によって、端子保護具付き端子の端子収容部への挿入が案内され、端子保護具付き端子を容易に端子収容部に装着することができる。そして、端子保護具付き端子を端子収容部に装着すると、端子収容部の開口から延在部が突出するので、端子収容部に装着された端子保護具付き端子から端子保護具を容易に取り外すことがきる。
また上記端子保護具は、上記筒状本体部の他端から上記収容空間に突出する突出部を有し、上記筒状本体部の内周面と上記突出部の外周面との間に、上記端子接続部に設けれた複数の接触片の各先端を収容可能な接触片収容部が設けられていてもよい。複数の接触片の各先端を接触片収容部に収容することにより、複数の接触片の各先端の内周側に突出部が配置され、各接触片が突出部により支持される。そのため、仮に、端子保護具に加わった力が接触片に及んだとしても、接触片の内周側への変形を防止することができる。
また上記端子保護具は、上記延在部の頂部の中央に凹部が形成されていてもよい。これにより、充電コネクタの製造時、端子収容部に装着された端子保護具付き端子から端子保護具を取り外す際、作業者は凹部に指先をひっかけて、端子保護具をスムーズに取り外すことが可能となる。
また上記端子保護具は、上記開口部の内周に傾斜面が形成され、上記開口部から上記収容空間に向かって、上記筒状本体部の内径が徐々に小さくなるように形成されていてもよい。これにより、端子接続部の先端部を収容空間に挿入する際、複数の接触片の各先端を収容空間に案内することができる。
更に、本発明の充電コネクタの製造方法は、上記端子保護具を用いて、端子を端子収容部に装着する充電コネクタの製造方法であって、端子接続部と電線接続部とを備える端子を用意する工程と、上記端子保護具を用意する工程と、上記端子を収容可能な孔状の端子収容部と、上記端子収容部と連通する第1及び第2の開口とを備えるハウジングを用意する工程と、上記端子の上記端子接続部に上記端子保護具を装着するとともに、上記電線接続部に電線を接続する工程と、上記端子接続部の先端部が上記端子保護具で覆われた端子保護具付き端子を上記第1の開口から上記端子収容部へ挿入し、上記延在部を上記第2の開口から突出させる工程と、上記延在部をつまんで上記端子保護具を取り外す工程と、を含んでいる。
このような製造方法により、端子の接触片が端子保護具により保護されるので、端子の接触片の変形を防止し、充電コネクタを製造することができる。また、端子保護具付き端子を第1の開口から端子収容部に挿入する際、テーパ部によって端子保護具付き端子が端子収容部に案内され、端子保護具付き端子を容易に端子収容部に装着することができる。そして、端子保護具付き端子を端子収容部に装着すると、第2の開口から端子保護具の延在部が突出するため、端子収容部に端子が収容された後、端子接続部の先端部から端子保護具を容易に取り外すことができる。このように、端子の接触片の変形防止を図りつつ、端子収容部に端子を簡単に装着して充電コネクタを製造することができる。
上記充電コネクタの製造方法において、端子保護具を取り外した後、上記第2の開口に、上記第2の開口よりも小さい挿通孔を有するハウジングキャップを固定する工程を更に含んでもよい。これにより、端子収容部に収容された端子の接触片の保護を図ることができる。
本発明に係る端子保護具によれば、端子の接触片の変形を防止することができる。また、本発明に係る充電コネクタの製造方法によれば、端子の接触片の変形を防止して端子を端子収容部に装着することができる。
本発明の一実施形態における充電コネクタを示す斜視図である。 図1に示す充電コネクタの縦断面図である。 図1に示す充電コネクタにおける端子を示す斜視図である。 図3に示す端子の縦断面図である。 本発明の一実施形態における端子保護具を示す斜視図である。 図5に示す端子保護具の縦断面図である。 本発明の一実施形態における端子保護具付き端子を示す断面図である。 本発明の一実施形態における充電コネクタの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態における充電コネクタの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態における充電コネクタの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態における充電コネクタの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態における充電コネクタの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態における充電コネクタの製造方法を説明するための断面図である。 端子収容部に端子保護具付き端子を装着した状態の斜視図である。 端子収容部に装着した端子保護具付き端子から端子保護具を取り外した状態の斜視図である。
以下、本発明に係る端子保護具及び充電コネクタの製造方法の実施形態について、図1から図15を参照して詳細に説明する。なお、図1から図15において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図1から図15において、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態における充電コネクタ1を説明する。図1は、本実施形態における充電コネクタ1を示す斜視図であり、図2は、図1に示す充電コネクタ1の縦断面図である。本実施形態における充電コネクタ1は、電気自動車やプラグインハイブリッドカー等の自動車の車体に取り付けられる充電コネクタであり、充電ケーブルの先端に設けられた給電プラグが接続される充電コネクタである。
図1に示すように、本実施形態における充電コネクタ1は、給電プラグ(図示せず)のパワー端子に嵌合するパワーソケット10と、給電プラグの信号端子に嵌合する信号線ソケット12と、パワーソケット10と信号線ソケット12とを収容するソケット収容部24を有するハウジング20と、ハウジング20に取り付けられた蓋体30と、蓋体30を所定の位置(閉状態)でロックするロック機構40とを備えている。
ハウジング20は、略矩形状の板部22と、この板部22の中央を貫通するように設けられた円筒状のソケット収容部24と、このソケット収容部24の開口を開閉する蓋体30が回転可能に取り付けられる蓋体取付部26A,26Bと、蓋体30による閉状態を維持するためのロック機構40が取り付けられるロック機構取付部28A,28Bとを備えている。そして、板部22の四隅には、充電コネクタ1を車体に取り付ける際にネジなどを挿通させる固定孔14が形成されている。また、ソケット収容部24の内部には、パワーソケット10と信号線ソケット12とが収容されている。
図2に示すように、パワーソケット10は、ハウジング20と一体的に形成された円筒状のソケット部70と、ソケット部70の径方向内側に形成された端子収容部71とを備える。また、ソケット部70の周囲に取り付けられた環状のシール部材72と、ソケット部70の上側の開口を覆うようにソケット部70の先端に固定されるハウジングキャップ74とを含んでいる。
また、ソケット部70の内部の端子収容部71には、図2に示すように、給電プラグのパワー端子(図示せず)と電気的に接続可能な端子50が装着されている。そして、この端子50の電線接続部58には電線(図示せず)が接続され、給電プラグを充電コネクタ1に接続することにより、この端子50に接続された電線を介して自動車に搭載された2次電池が充電されるように構成されている。
端子収容部71は、ソケット部70の内部を貫通するように孔状に形成され、上方側に小径部が形成され、下方側に大径部が形成され、小径部と大径部との境界に段差面が形成されている。そして、端子収容部71に挿入された端子50は、後述する端子50のフランジ部56が段差面に当接することにより、端子収容部71における軸方向の位置決めがされる。これにより、給電プラグのパワー端子と弾性接触する接触片52が小径部に配置され、電線接続部58が大径部に配置される。
シール部材72は、給電プラグのパワー端子がパワーソケット10に嵌合する際に防水性を確保するものであり、例えばシリコーンゴムなどの弾性材料から形成される。ハウジングキャップ74は、樹脂などから形成されており、弾性変形する係止部75(図1参照)が下端に設けられている。この係止部75を、ソケット部70に形成された凹状の被係止部76(図15参照)に係止することによって、ハウジングキャップ74がソケット部70に対して固定される。そして、ソケット部70に固定されたハウジングキャップ74によって、シール部材72もソケット部70に対して固定される。なお、ハウジングキャップ74の上端の中央部には、給電プラグのパワー端子を挿通させるための挿通孔77が形成されている。
次に、図3及び図4を参照して、端子収容部71に装着されている端子50について説明する。図3は、端子50を示す斜視図であり、図4は、図3に示す端子50の縦断面図である。なお図4では、端子50に接続された電線60の図示を省略している。
図3及び図4に示すように、略円筒形状の端子50は、給電プラグの棒形状のパワー端子(図示せず)と電気的に接続可能な端子接続部51と、電線60と電気的に接続可能な電線接続部58とを備えている。
端子接続部51は、軸方向に沿って延びる長尺板状の複数の接触片52と、各接触片52の一端(基部)を保持する円筒形状の保持部54とを有している。そして、各接触片52の他端(先端)は自由端とされ、各接触片52は撓み可能となるように構成されている。また、複数の接触片52は円周方向に沿って所定の間隔で配置され、これら接触片52に囲まれた空間に、給電プラグに設けれた棒形状のパワー端子(相手方端子)が挿入されるように構成されている。これによって、給電プラグと充電コネクタ1との接続時、パワー端子の外周面に各接触片52が弾性接触し、パワー端子と端子50とが電気的に接続される。
電線接続部58は、円筒状に形成されている。そして、円筒状の電線接続部58の内部に電線先端の導体を挿入し、この導体に電線接続部58を圧着等により接続することで、電線接続部58に電線が接続されるように構成されている。これによって、端子50と電線とが電気的に接続される。
端子接続部51と電線接続部58との中間には、径方向外側に突出するフランジ部56が形成されている。端子収容部71に端子50を装着する際、このフランジ部56を、端子収容部71に形成された段差面に当接させることで、端子収容部71における端子50の軸方向の位置決めをすることができる(図2参照)。
また、端子50の端子接続部51に設けられた複数の接触片52は、全体として軸方向に延びており、各接触片52は、先端近傍において径方向内側に湾曲する湾曲部53を有している。したがって、互いに対向する接触片52の間の距離は湾曲部53において最も狭くなっている。そして、互いに対向する接触片52の湾曲部53間の距離が、給電プラグのパワー端子の直径よりも小さくなるように設計されている。これによって、給電プラグのパワー端子がパワーソケット10に嵌合され、複数の接触片52に囲まれた空間に棒状のパワー端子が挿入された際に、このパワー端子の外周面に各接触片52の湾曲部53が弾性接触し、パワー端子と端子50との良好な電気的接続を図ることができる。
次に、図5及び図6を参照して、本発明の一実施形態における端子保護具100について説明するとともに、図7を参照して、端子50に端子保護具100を装着した端子保護具付き端子について説明する。本実施形態の端子保護具100は、充電コネクタ1の製造工程で、上述した端子50の接触片52が変形することを防止するために用いられ、端子50の端子接続部51に装着される。
図5は、本実施形態における端子保護具100を示す斜視図、図6は、図5に示す端子保護具100の縦断面図である。また図7は、本実施形態における端子保護具付き端子を示す断面図である。
図5及び図6に示すように、端子保護具100は、略円筒状の部材であり、上述した端子50の端子接続部51に装着される。そして、端子保護具100は、端子接続部51の先端から所定の範囲(以下、先端部50Aと呼ぶこともある)を覆うように装着される。端子保護具100は、端子接続部51の先端部50Aを収容可能な収容空間Sが径方向内側に形成された筒状本体部110と、筒状本体部110の一端(筒状本体部110の軸方向における下側端部)に形成された開口部112と、筒状本体部110の他端(筒状本体部110の軸方向における上側端部)から軸方向に沿って延びる延在部120と、筒状本体部110の上側端部から収容空間Sに突出する円柱状の突出部130とを含んでいる。本実施形態においては、端子保護具100は、樹脂やゴムなど絶縁性を有する材料から形成され、筒状本体部110と延在部120と突出部130とは一体的に形成されている。
筒状本体部110は、端子50の端子接続部51の先端部50Aを収容可能な収容空間Sを有する。また筒状本体部110の下側端部には、収容空間Sと連通する開口部112が形成され、この開口部112は、端子接続部51の先端部50Aが挿通可能な開口径を有している。これにより、この開口部112から端子接続部51の先端部50Aを収容空間Sに挿入し、この収容空間Sに複数の接触片52の先端52A(図7参照)を一括して収容することができる。
開口部112の径方向内側(内周)には傾斜面117が形成され、収容空間Sに向かって筒状本体部110の内径が次第に小さくなるように構成されている。このような傾斜面117を開口部112の内周に形成することにより、端子接続部51の先端部50Aを端子保護具100の開口部112から収容空間Sに向けて挿入する際、端子接続部51に設けられた複数の接触片52の先端52Aを収容空間Sに案内することができるので、端子接続部51の先端部50Aに端子保護具100を装着するのが容易となる。
一方、筒状本体部110の上側端部は閉じられており、端子接続部51の先端部50Aを収容空間Sに収容したとき、端子接続部51の先端(各接触片52の先端52A)が当接する当接面114が形成されている。また筒状本体部110の上側端部には、収容空間Sと反対側に向かって軸方向に沿って延びる延在部120が形成されている。
図6に示すように、延在部120は、先端に向かって外径が徐々に小さくなるテーパ部122を有し、延在部120の先端部は、筒状本体部110の外径D1から次第に外径が小さくなるように形成されている。また、延在部120の頂部124の中央には、筒状本体部110に向かって凹んだ凹部126が形成されている。これにより、作業者が凹部126に指先をひっかけて延在部120がつまみやすく構成されている。
また筒状本体部110の上側端部には、収容空間Sに向かって軸方向に沿って延びる円柱状の突出部130が上側端部中央に形成されている。そして、筒状本体部110の内周面113と突出部130の外周面115との間には、複数の接触片52の先端52Aを収容可能な接触片収容部S1が形成されている。
図7に示すように、端子接続部51の先端部50Aを端子保護具100で覆うことにより端子保護具付き端子を形成することができる。端子保護具付き端子では、筒状本体部110の収容空間Sに、端子接続部51に設けられた複数の接触片52の各先端52Aが一括して収容されている。また、端子保護具100の突出部130が、端子50の複数の接触片52で囲まれた空間に挿入され、複数の接触片52の各先端52Aは接触片収容部S1に収容されている。すなわち、筒状本体部110が先端部50Aを覆って各接触片52を保護するだけでなく、突出部130が各接触片52を内周側から支持するように構成されている。
なお、端子保護具100の筒状本体部110の内径D2(図6参照)は、端子50の端子接続部51の最大外径D3(図4参照)とほぼ等しくなるように形成されている。また、端子保護具100の突出部130の外径D4(図6参照)は、径方向において互いに対向する接触片52の湾曲部53の間の距離D5(図4参照)とほぼ等しくなるように形成されている。
これにより、端子接続部51の先端部50Aが端子保護具100で覆われた端子保護具付き端子では、接触片52の湾曲部53が接触片収容部S1に収容されて、各湾曲部53の内周面が突出部130の外周面115に接触するようにして内周側から支持されることとなる。そのため、仮に、端子保護具付き端子が外部部品と衝突し、端子50の接触片52に対して径方向内側に向かう力が外部から加わったとしても、接触片52の湾曲部53が突出部130に支持され、接触片52が内側に変形することが防止される。なお、このような突出部130を必ずしも設ける必要はないが、突出部130を設けることにより、より確実に接触片52の変形を防止することができる。
続いて、図8から図15を参照して、本実施形態の端子保護具100を用いて充電コネクタ1を製造する方法について説明する。図8から図13は、充電コネクタ1の製造方法を説明するための断面図であり、図14及び図15は、充電コネクタ1の製造工程において、端子収容部に装着した端子保護具付き端子から端子保護具を取り外す工程を説明するための斜視図である。なお簡略化のため、図8から図13において、端子50の電線接続部58に接続されている電線の図示を省略している。
まず、図8に示すように、ソケット部70を有するハウジング20を用意し、このソケット部70の周囲にシール部材72を配置する。このソケット部70の径方向内側には、端子50を収容するための孔状の端子収容部71が形成されている。そしてソケット部70の一端側(下方)には、端子収容部71と連通する下側開口(第1の開口)71Aが形成され、ソケット部70の他端側(上方)には、端子収容部71と連通する上側開口(第2の開口)71Bが形成されている。
また、端子接続部51と電線接続部58とを備える端子50を用意するとともに(図3及び図4参照)、端子50の端子接続部51の先端部50Aに装着される端子保護具100を用意する(図5及び図6参照)。
そして、端子接続部51の先端部50Aを覆うように、端子50に端子保護具100を取り付けるとともに、端子50の電線接続部58に電線(図示せず)を接続して、端子保護具付き電線を形成する(図7参照)。
具体的には、端子保護具100の筒状本体部110の一端に設けられた開口部112から、端子接続部51の先端部50Aを挿入して筒状本体部110に設けられた収容空間Sに先端部50Aを収容し、先端部50Aが端子保護具100で覆われた端子保護具付き端子を形成する。その後、端子50の円筒状の電線接続部58に電線の導体を挿入し、圧着により電線接続部58に電線を接続する。本実施形態では、端子50の端子接続部51に端子保護具100を装着した後、電線接続部58に電線を接続したが、これに限定されず、端子保護具100の装着前に、予め電線接続部58に電線が接続されていてもよい。
次に、図9に示すように、端子保護具付き端子を下側開口71Aから端子収容部71へ挿入し、端子50の端子収容部71への装着を開始する。その際、下側開口71Aに向けて端子50が斜めに挿入され、下側開口71Aの周囲に衝突しても、端子50の端子接続部51の先端部50Aが端子保護具100に覆われているので、端子接続部51に設けられた接触片52の変形を防止することができる。また、端子保護具100の延在部120の先端にはテーパ部122が形成されているため、テーパ部122が下側開口71Aの縁部に接触することで、端子保護具付き端子の先端が端子収容部71に案内される。
そして、端子保護具付き端子の端子収容部71への挿入を進め、図10に示すように、端子保護具付き端子の先端を端子収容部71の大径部から小径部へ進めていく。その際、端子保護具付き端子が斜めに挿入され、端子収容部71の大径部と小径部の境界に形成された段差面にその先端が衝突しても、端子50の端子接続部51の先端部50Aが端子保護具100に覆われているので、端子接続部51に設けられた接触片52の変形を防止することができる。また、端子保護具100の延在部120の先端にはテーパ部122が形成されているため、テーパ部122が段差面に接触することで、端子保護具付き端子の先端が小径部に向かって案内される。
更に、端子保護具付き端子の端子収容部71への挿入を進め、図11に示すように、端子50のフランジ部56を、端子収容部71に形成された小径部と大径部の境界の段差面に当接させることで、端子収容部71における端子50の軸方向の位置決めをする。その際、端子収容部71の小径部に端子50の端子接続部51(複数の接触片52)が収容され、端子接続部51の先端部50Aを覆う端子保護具100の延在部120が上側開口71Bから突出する。
その後、図12に示すように、端子保護具付き端子から端子保護具100を取り除く。その際、ソケット部70の上側開口71Bから端子保護具100の延在部120が突出しているため(図11参照)、作業者は、この突出している延在部120をつまんで、端子50から端子保護具100を取り外すことが可能である。また、延在部120の頂部124の中央に凹部126が形成されているため、作業者は、この凹部126に指先をひっかけて端子保護具100をつまむことができ、容易に端子保護具100を取り外すことができる。
なお、図12に示すように、端子収容部71における端子50の軸方向の位置決めした後、端子収容部71に収容した端子保護具付き端子が、下側開口71Aから離脱するのを防止するため、ハウジング20(下側開口71A)に固定具80を取り付けてもよい。
最後に、図13に示すように、ソケット部70にハウジングキャップ74に取り付け、端子収容部71の上側開口71Bを、挿通孔77を有するハウジングキャップ74で覆う。ハウジングキャップ74の挿通孔77の口径は、ソケット部70の上側開口71Bの口径よりも小さく形成されている。このため、給電プラグのパワー端子をパワーソケット10に嵌合して、ソケット部70の端子収容部71に装着されている端子50とパワー端子を接続する際、挿通孔77によってパワー端子の挿入を案内し、端子50の端子接続部51(接触片52)を保護することができる。
図14は、ソケット部70の端子収容部71に端子保護具付き端子を装着した状態を示す斜視図であり、図15は、端子保護具100を取り外した状態を示す斜視図である。図14及び図15では、2つのパワーソケット10のうち一方が既に組立完了した状態を示している。
図14に示すように、端子収容部71に端子保護具付き端子を装着すると、端子接続部51の先端部50Aを覆う端子保護具100の延在部120のみが上側開口71Bから突出する。一方、図15に示すように、端子保護具100が取り外された端子50は、上側開口71Bから端子先端が突出することなく端子収容部71に収容されている。すなわち、延在部120によって、上側開口71Bから端子保護具100が突出する長さを十分に確保することができるとともに、端子収容部71に収容された端子50から端子保護具100を容易に取り外すことができる。
また、図15に示すように、上側開口71Bにハウジングキャップ74が装着されることにより、給電プラグと充電コネクタ1との接続時、給電プラグに設けられた相手方端子(パワー端子)を、上側開口71Bよりも小さい口径の挿通孔77に挿通させるように構成することができる。そのため、給電プラグと充電コネクタ1との接続時、パワー端子が端子収容部71に向けて斜めに挿入されても、上側開口71Bよりも小さい口径の挿通孔77の案内により、端子50の複数の接触片52の中央にパワー端子を挿入することができる。これにより、端子50の複数の接触片52へのパワー端子の衝突を防止し、端子収容部71に装着されている端子50の接触片52の保護を図ることができる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 充電コネクタ
10 パワーソケット
12 信号線ソケット
14 固定孔
20 ハウジング
22 板部
24 ソケット収容部
26A,26B 蓋体取付部
28A,28B ロック機構取付部
30 蓋体
40 ロック機構
50 端子
50A 先端部
51 端子接続部
52 接触片
52A 接触片先端
53 湾曲部
54 保持部
56 フランジ部
58 電線接続部
70 ソケット部
71 端子収容部
71A 下側開口(第1の開口)
71B 上側開口(第2の開口)
72 シール部材
74 ハウジングキャップ
75 係止部
77 挿通孔
80 固定具
100 端子保護具
110 筒状本体部
112 開口部
113 内周面
114 当接面
115 外周面
117 傾斜面
120 延在部
122 テーパ部
124 頂部
126 凹部
127 内周面
130 突出部
S 収容空間
S1 接触片収容部

Claims (6)

  1. 端子の端子接続部に着脱可能な端子保護具であって、
    前記端子接続部の先端部を収容可能な収容空間を有する筒状本体部と、
    前記筒状本体部の一端に形成された開口部であって、前記収容空間と連通し、前記端子接続部の先端部が挿通可能な開口部と、
    前記筒状本体部の他端から前記収容空間と反対方向に向かって軸方向に沿って延びる延在部であって、先端に向かって外径が徐々に小さくなるテーパ部を有する延在部と、
    を備えることを特徴とする端子保護具。
  2. 前記筒状本体部の他端から前記収容空間に突出する突出部をさらに有し、
    前記筒状本体部の内周面と前記突出部の外周面との間に、前記端子接続部に設けられた複数の接触片の各先端を収容可能な接触片収容部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の端子保護具。
  3. 前記延在部の頂部の中央に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の端子保護具。
  4. 前記開口部の内周に傾斜面が形成され、前記収容空間に向かって前記筒状本体部の内径が徐々に小さくなっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の端子保護具。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の端子保護具を用いて、端子を端子収容部に装着する充電コネクタの製造方法であって、
    端子接続部と電線接続部とを備える端子を用意する工程と、
    前記端子保護具を用意する工程と、
    前記端子を収容可能な孔状の端子収容部と、前記端子収容部と連通する第1及び第2の開口とを備えるハウジングを用意する工程と、
    前記端子接続部の先端部に前記端子保護具を取り付けるとともに、前記電線接続部に電線を接続する工程と、
    前記先端部が前記端子保護具で覆われた端子保護具付き端子を前記第1の開口から前記端子収容部へ挿入し、前記第2の開口から前記端子保護具の前記延在部を突出させる工程と、
    前記延在部をつまんで前記端子保護具を取り外す工程と、
    を含むことを特徴とする充電コネクタの製造方法。
  6. 前記端子保護具を取り外した後、前記第2の開口に、前記第2の開口よりも小さい挿通孔を有するハウジングキャップを装着する工程
    をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の充電コネクタの製造方法。
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