JP2017102295A - 結像光学素子の製造方法 - Google Patents

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修志 池永
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Abstract

【課題】鏡映像の歪みが生じることを防止するとともに、ミラープレート同士の接合部を鏡映像で目立たなくする結像光学素子の製造方法、を提供する。【解決手段】結像光学素子の製造方法は、ミラーアセンブリ52P,52Qを製造する工程と、ミラーアセンブリ52P,52Qを接合する工程とを備える。ミラーアセンブリ52P,52Qを製造する工程は、光反射部が互いに平行となるように透明基材41の主表面41a上で複数枚のミラープレート22を相互に位置調整する工程と、ミラープレート22を透明基材41に仮接合する工程とを含む。ミラーアセンブリ52P,52Qを接合する工程は、主表面41aとミラープレート22との間、ミラープレート22同士の間、ならびに、ミラーアセンブリ52Pとミラーアセンブリ52Qとの間に、接着剤を充填する工程と、各所に充填された接着剤を同時に硬化させる工程とを含む。【選択図】図8

Description

この発明は、結像光学素子の製造方法に関する。
従来の結像光学素子の製造方法に関して、たとえば、特開2013−101230号公報(特許文献1)には、大きな空間映像を表示可能な空間映像表示装置に必要な大型の反射型面対称結像素子を、簡単かつ高精度に製造することを目的とした、大型の反射型面対称結像素子の製造方法が開示されている。
特許文献1に開示された反射型面対称結像素子の製造方法は、2つのミラーシートを、ミラーシートの光反射面が互いに直交するように重ね合わせることにより、反射型面対称結像素子を製造する工程と、複数の反射型面対称結像素子を、所定の基準面上に隣接させて平面板方向に二次元状に並べる工程と、透明カバー層により、二次元状に並べられた複数の反射型面対称結像素子である反射型面対称結像素子群を、平面板方向に垂直な方向から挟み込むとともに、反射型面対称結像素子群の周囲を覆う工程と、透明カバー層内の気圧を下げる工程とを有する。
また、特開2013−88556号公報(特許文献2)および特開2013−195983号公報(特許文献3)には、一方の主面側にある被観察物の実像を他方の主面側の空間に結像させ、空中像の明るさを向上させることを目的とした、大型のリフレクタアレイ光学装置が開示されている。特許文献2および特許文献3に開示されたリフレクタアレイ光学装置は、同一平面上に並置される複数枚の2面コーナーリフレクタアレイ光学素子を有する。
特開2013−101230号公報 特開2013−88556号公報 特開2013−195983号公報
上述の特許文献に開示されるように、空中映像デバイスの実現手段として、一方の面側に配置される被投影物の鏡映像を他方の面側の空間位置に結像させる結像光学素子が知られている。
このような結像光学素子の製造方法において、大型の結像光学素子を得ることを目的に、面方向に並べられた複数枚のミラープレートを接合(タイリング)する手法がある。しかしながら、各ミラープレートの加工精度や、複数枚のミラープレートの接合精度によっては、複数枚のミラープレート間において必要となる反射面の位置関係が得られないおそれがある。この場合、ミラープレート同士の接合に起因して鏡映像に歪みが生じる。具体的には、たとえば、各ミラープレートが作る鏡映像に位置ずれが生じ、鏡映像全体として画像に段差が生じる。また、上記タイリング手法においては、ミラープレート同士の接合部を鏡映像で目立たなくすることが求められる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、面方向に並べられた複数枚のミラープレートを接合して得られる結像光学素子において、ミラープレート同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることを防止するとともに、ミラープレート同士の接合部を鏡映像で目立たなくする結像光学素子の製造方法を提供することである。
この発明に従った結像光学素子の製造方法は、一方の面側に配置される被投影物の鏡映像を他方の面側の空間位置に結像させる結像光学素子の製造方法である。結像光学素子の製造方法は、透明基材と、平面形状を有する光反射部を有し、光反射部が互いに平行となるように透明基材の主表面に接合される複数枚のミラープレートとを含む第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを製造する工程と、第1ミラーアセンブリに形成された光反射部と、第2ミラーアセンブリに形成された光反射部とが直交するように、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程とを備える。第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを製造する工程は、透明基材の主表面上に複数枚のミラープレートを面方向に並ぶように配置しつつ、複数枚のミラープレート間で光反射部が互いに平行となるように、透明基材の主表面上で複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程と、透明基材の主表面に局所的に配置される接着剤により、透明基材の主表面上で相互に位置調整された複数枚のミラープレートを透明基材に仮接合する工程とを含む。第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程は、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリにおける透明基材の主表面と複数枚のミラープレートとの間、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリにおいて互いに隣り合うミラープレート同士の間、ならびに、第1ミラーアセンブリが含む複数枚のミラープレートと、第2ミラーアセンブリが含む複数枚のミラープレートとの間に、接着剤を充填する工程と、接着剤を充填する工程により各所に充填された接着剤を同時に硬化させる工程とを含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを製造する工程時、複数枚のミラープレート間で光反射部が互いに平行となるように、透明基材の主表面上で複数枚のミラープレートを相互に位置調整することによって、ミラープレート同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることのない結像光学素子を実現することができる。また、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時、透明基材の主表面と複数枚のミラープレートとの間、互いに隣り合うミラープレート同士の間、および、第1ミラーアセンブリが含む複数枚のミラープレートと、第2ミラーアセンブリが含む複数枚のミラープレートとの間の各所に充填された接着剤を同時に硬化させることにより、接着剤層に界面が生じることを防止する。これにより、ミラープレート同士の接合部を鏡映像で目立たなくすることができる。
また好ましくは、複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程は、複数枚のミラープレートにより結像された鏡映像を確認しながら、鏡映像が被投影物の形状に対応するように、透明基材の主表面上で複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程を含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程時、鏡映像が被投影物の形状に対応するようにミラープレートの位置関係を調整することによって、ミラープレート同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることのない結像光学素子を実現することができる。
また好ましくは、接着剤を充填する工程は、透明基材が垂直に延在するように第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを立設した状態において、複数枚のミラープレートよりも鉛直下側の位置から接着剤を供給する工程を含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリの各所に接着剤を円滑に充填するとともに、接着剤層に気泡が生じることを防止できる。
また好ましくは、接着剤を充填する工程は、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリに供給される接着剤の液面の上昇に従って、接着剤の供給位置を上昇させる工程をさらに含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリの各所に、接着剤をさらに円滑に充填することができる。
また好ましくは、接着剤を充填する工程は、大気解放された雰囲気下で接着剤を充填する工程を含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、簡易な装置構成により、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリの各所に接着剤を充填することができる。
また好ましくは、接着剤を充填する工程は、真空雰囲気下で接着剤を充填する工程を含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリの各所に接着剤を円滑に充填するとともに、接着剤層に気泡が生じることを防止できる。
また好ましくは、真空雰囲気下で接着剤を充填する工程は、透明基材が垂直に延在するように第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを立設した状態において、複数枚のミラープレートよりも鉛直下側の位置から接着剤を供給しつつ、複数枚のミラープレートよりも鉛直上側の位置から脱気する工程を含む。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリの各所に接着剤をさらに円滑に充填するとともに、接着剤層に気泡が生じることをより確実に防止できる。
また好ましくは、複数枚のミラープレートを透明基材に仮接合する工程時、接着剤は、透明基材の主表面に略等間隔に配置される。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、透明基材の主表面上で相互に位置調整された複数枚のミラープレートの位置関係を、より確実に保持することができる。
また好ましくは、複数枚のミラープレートを透明基材に仮接合する工程時に用いられる接着剤と、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時に用いられる接着剤との屈折率の差は、0.01以下である。
このように構成された結像光学素子の製造方法によれば、複数枚のミラープレートを透明基材に仮接合する工程時の接着剤層と、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時の接着剤層との境界で光の屈折が生じることを抑制できる。
また好ましくは、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時に用いられる接着剤は、2%以下の硬化収縮率を有する。
このように構成された像光学素子の製造方法によれば、第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時に、複数枚のミラープレートの相互の位置関係が崩れることを抑制できる。
また好ましくは、光反射部は、ミラープレートの厚み方向と平行な第1方向と、第1方向に直交する第2方向とを含む平面形状を有する。第1方向に延びる軸周りにおける光反射部の姿勢を、光反射部の回転といい、第2方向に延びる軸周りにおける光反射部の姿勢を、光反射部の傾きという。この場合に、複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程は、基準となるミラープレートの光反射部に対する他のミラープレートの光反射部の傾きおよび回転のずれが±0.025°の範囲となるように、複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程を含む。
このように構成された像光学素子の製造方法によれば、ミラープレート同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることのない結像光学素子を実現することができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、面方向に並べられた複数枚のミラープレートを接合して得られる結像光学素子において、ミラープレート同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることを防止するとともに、ミラープレート同士の接合部を鏡映像で目立たなくする結像光学素子の製造方法を提供することができる。
結像光学素子を用いた空中映像表示装置を示す概略図である。 図1中の結像光学素子を示す斜視図である。 図1中の結像光学素子の分解組み立て図である。 図2中の結像光学素子の製造装置を示す側面図である。 図2中の結像光学素子の製造装置を示す上面図である。 図4および図5中の結像光学素子の製造装置が備える被投影物の例を示す平面図である。 図4および図5中の結像光学素子の製造装置が備える被投影物の別の例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1における結像光学素子の製造方法の工程を示す断面図である。 比較例における結像光学素子の製造方法の工程を示す断面図である。 図9中の2点鎖線Xにより囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。 図8中の2点鎖線XIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。 ミラープレートのミラー面接合の様子を示す斜視図である。 ミラープレートの積層面接合の様子を示す斜視図である。 図7中のクロスチャートを用いてミラー面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。 図7中のクロスチャートを用いてミラー面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。 図7中のクロスチャートを用いて積層面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。 図7中のクロスチャートを用いて積層面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。 図7中のクロスチャートを用いて積層面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。 この発明の実施の形態2における結像光学素子の製造方法において、ミラープレートの位置調整工程を示す上面図である。 図19中のミラープレートの位置調整工程に用いられる拡大観察装置を示す斜視図である。 図19中のミラープレートの位置調整工程に用いられる別の拡大観察装置を示す斜視図である。 透明基材、ミラープレート、参照ミラープレート、紫外線硬化性(UV)接着剤(仮接合用)および接着剤(本接合用)の種類および特性等をまとめた表である。 比較例1において用いられるガラス接合治具を示す図である。 比較例2および実施例1〜4において、ミラープレートおよび透明基材の仮接合位置を示す図である。 比較例2における本接合工程を示す断面図である。 実施例1における本接合工程を示す断面図である。 実施例1における本接合工程を示す断面図である。 実施例1における本接合工程を示す断面図である。 実施例2における本接合工程を示す断面図である。 実施例2における本接合工程を示す断面図である。 実施例2における本接合工程を示す断面図である。 実施例3における本接合工程を示す断面図である。 実施例3における本接合工程を示す断面図である。 実施例3における本接合工程を示す断面図である。 実施例4における本接合工程を示す断面図である。 実施例4における本接合工程を示す断面図である。 実施例4における本接合工程を示す断面図である。 比較例1〜2および実施例1〜4において、ミラープレートの接合部の見えにくさの評価結果を示す表である。 実施例1で用いた接着剤の供給装置を示す断面図である。 実施例1で用いた接着剤の供給装置を示す断面図である。 実施例1で用いた接着剤の供給装置を示す断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、結像光学素子を用いた空中映像表示装置を示す概略図である。図1を参照して、空中映像表示装置は、結像光学素子(マイクロミラーアレイ)10および表示部13を有する。
表示部13は、たとえば、液晶ディスプレイであり、被投影物となる画像を表示可能に構成されている。表示部13に替わって、被投影物となる2次元または3次元の物体が配置されてもよい。結像光学素子10は、被投影物の鏡映像14を、結像光学素子10に対して面対称となる空間位置に結像する。結像光学素子10は、一方の面10aと、一方の面10aの裏側に配置される他方の面10bとを有する平板(パネル)形状を有する。被投影物は、結像光学素子10の一方の面10a側に配置され、鏡映像14は、結像光学素子10の他方の面10b側に結像される。
図2は、図1中の結像光学素子を示す斜視図である。図3は、図1中の結像光学素子の分解組み立て図である。なお、図2中では、便宜上、透明基材41が2点鎖線により示されている。
図2および図3を参照して、結像光学素子10は、ミラーシート21Pおよびミラーシート21Qと、2枚の透明基材41とを有する。ミラーシート21Pおよびミラーシート21Qは、互いに略同一の構成を有する(以下、ミラーシート21Pおよびミラーシート21Qを特に区別しない場合には、ミラーシート21という)。
ミラーシート21は、平板形状を有する。ミラーシート21は、矩形形状の平面視を有する。ミラーシート21は、複数枚のミラープレート22が組み合わさって構成されている。図3中に示すように、ミラーシート21は、複数枚のミラープレート22が面方向において接合されることにより、1枚の大型パネルとして構成されている。複数枚のミラープレート22は、接着剤により互いに接合されている。本実施の形態では、複数枚のミラープレート22として、4枚のミラープレート22(ミラープレート22A,ミラープレート22B,ミラープレート22C,ミラープレート22D)が用いられている。
ミラーシート21Pおよびミラーシート21Qは、ミラーシート21(ミラープレート22)の厚み方向に重ね合わされている。ミラーシート21Pおよびミラーシート21Qは、ミラーシート21Pに形成された後述の光反射部7と、ミラーシート21Qに形成された後述の光反射部7とが互いに直交するように重ね合わされている。ミラーシート21Pおよびミラーシート21Qは、接着剤により互いに接合されている。
ミラープレート22A〜22Dは、互いに略同一の構成を有する。ミラープレート22A〜22Dの各ミラープレート22は、ミラーシート21をその平面視において4分割した構成を有する。ミラープレート22は、複数の透明板材6と、複数の光反射部7とを有する。ミラープレート22は、光反射部7が形成された透明板材6が一方向に積層されることにより構成されている。透明板材6は、透明樹脂またはガラスにより形成されている。光反射部7は、反射面を形成する平面形状を有する。光反射部7は、たとえば、銀またはアルミニウム等の金属から形成されている。光反射部7は、透明板材6の、互いに対向する2つの主面の少なくとも一方に形成されている。
複数の透明板材6は、接着剤により互いに接合されている。光反射部7は、ミラープレート22の面内で一方向に延びている。複数の光反射部7は、互いに平行に延びている。複数の光反射部7は、透明板材6の積層方向において互いに間隔を隔てて配置されている。複数の光反射部7は、等間隔に配置されている。ミラープレート22A〜22Dは、これらミラープレート22間において、光反射部7が互いに平行となるように接合されている。
なお、ミラーシート21は、4枚以外の複数枚のミラープレート22が組み合わさって構成されてもよい。
透明基材41は、主表面41aを有する平板形状を有する。透明基材41は、たとえば、透明樹脂またはガラスにより形成されている。
透明基材41の主表面41aには、接着剤を用いて、ミラーシート21が接合されている。透明基材41は、互いに重ね合わされたミラーシート21Pおよびミラーシート21Qを両側から挟み込むように設けられている。
続いて、図2中の結像光学素子10の製造装置について説明する。図4は、図2中の結像光学素子の製造装置を示す側面図である。図5は、図2中の結像光学素子の製造装置を示す上面図である。
図4および図5を参照して、結像光学素子の製造装置30は、被投影物32と、被投影物支持部31と、参照ミラープレート36と、カメラ37と、紫外線照射装置38と、レーザオートコリメータ39と、プレート支持部33とを有する。
被投影物支持部31は、定盤46に設置されている。被投影物支持部31は、被投影物32を支持するように構成されている。被投影物支持部31としては、たとえば、磁力により被投影物32を支持するマグネットベースが用いられる。
透明基材41は、定盤46上で水平方向に支持されている。結像光学素子10の製造時、透明基材41の主表面41a上には、複数枚のミラープレート22(22A〜22D)が面方向に並んで配置される。透明基材41に対してミラープレート22とは反対側から、参照ミラープレート36が重ね合わされている。
カメラ37は、複数枚のミラープレート22により結像される被投影物32の鏡映像50を撮像する撮像装置として設けられている。カメラ37は、透明基材41の主表面41a上に配置されるミラープレート22を挟んで、被投影物32の反対側に設けられている。カメラ37により撮像された鏡映像50は、別に設けられたディスプレイに表示される。
紫外線照射装置38は、透明基材41の主表面41a上に配置されるミラープレート22に対して紫外線を照射可能に構成されている。レーザオートコリメータ39は、透明基材41の主表面41a上に配置されるミラープレート22の傾きを検出するための角度測定器として設けられている。
プレート支持部33は、ミラープレート22を移動可能に支持するように構成されている。プレート支持部33としては、たとえば、ミラープレート22を、直交3軸であるX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させる移動機構と、ミラープレート22を、X軸、Y軸およびZ軸周りの回転方向に移動させる移動機構とを備える6軸ステージを用いることができる。ミラープレート22の支持には、たとえば、真空吸着を用いることができる。
図6および図7は、図4および図5中の結像光学素子の製造装置が備える被投影物の例を示す平面図である。図4から図7を参照して、被投影物32は、透明基材41の主表面41a上に配置されるミラープレート22を挟んで、カメラ37の反対側に設けられている。
図6中に示す例では、被投影物32として、複数本の第1直線が平行に延びるチャート(横チャート)が用いられている。図7中に示す例では、被投影物32として、複数本の第1直線と、複数本の第2直線とが直交して延びるチャート(クロスチャート)が用いられている。被投影物32は、このようなチャート(図表)に限られず、たとえば、写真や物体であってもよい。
図8は、この発明の実施の形態1における結像光学素子の製造方法の工程を示す断面図である。続いて、この発明の実施の形態1における結像光学素子の製造方法について説明する。以下においては、代表的に、図4および図5中の製造装置30を用いて図2中の結像光学素子10を製造する方法の工程について説明する。
図4、図5および図8を参照して、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを製造する。本工程では、透明基材41の主表面41a上に複数枚のミラープレート22を面方向に並ぶように配置しつつ、複数枚のミラープレート22間において、光反射部7同士が所定の平行関係となるように、透明基材41の主表面41a上で複数枚のミラープレート22を相互に位置調整する。次に、透明基材41の主表面41aに局所的に配置される接着剤により、透明基材41の主表面41a上で相互に位置調整された複数枚のミラープレート22を透明基材41に仮接合する。
より具体的に説明すると、まず、製造装置30に透明基材41をセッティングする。セッティングされた透明基材41に参照ミラープレート36を重ね合わせる。
参照ミラープレート36は、ミラープレート22と略同一の構成を有する。参照ミラープレート36は、主表面41aの裏側から透明基材41に重ね合わされる。参照ミラープレート36は、ミラープレート22に形成された光反射部7と、参照ミラープレート36に形成された光反射部7とが直交するように配置される。参照ミラープレート36は、少なくとも互いに隣り合うミラープレート22間に跨るように配置される。本実施の形態では、参照ミラープレート36が、透明基材41の主表面41a上に配置される4枚のミラープレート22A〜22Dの中心に配置される。これにより、参照ミラープレート36は、隣り合うミラープレート22A〜22Dの全てに跨るように設けられる。
次に、透明基材41の主表面41aに1枚目のミラープレート22Aを仮接合する。本実施の形態では、ミラープレート22の仮接合に紫外線硬化性接着剤を用いる。すなわち、予めミラープレート22および透明基材41の接合部に紫外線硬化性接着剤をスポット塗布しておき、そのあと紫外線を照射することによって、ミラープレート22を透明基材41の主表面41aに仮接合する。
次に、透明基材41の主表面41a上のミラープレート22Aに隣り合う位置に、2枚目のミラープレート22Bを配置する。ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bにより結像された鏡映像50を確認しながら、鏡映像50が被投影物32の形状に対応するように、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bの相互の位置調整を行なう。
より具体的には、被投影物32からの光が、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bに形成された光反射部7により反射され、その反射光が、参照ミラープレート36に形成された光反射部7により反射されることにより、鏡映像50が形成される。鏡映像50は、ミラープレート22Aと参照ミラープレート36とで形成された映像と、ミラープレート22Bと参照ミラープレート36とで形成された映像とからなる。作業者は、カメラ37により撮像された鏡映像50をディスプレイにより確認しながら、鏡映像50が被投影物32の形状に対応するように、すなわち、2枚のミラープレート22Aおよびミラープレート22Bでそれぞれ形成された鏡映像が一致し、被投影物32の形状が再現されるように、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bの相互の位置関係を調整する。
なお、透過型または反射型スクリーンの設置により、スクリーンに映った鏡映像50を確認してもよいし、ミラープレート22により結像された鏡映像50を肉眼により確認してもよい。
次に、紫外線を照射することにより、ミラープレート22Bを透明基材41の主表面41aに仮接合する。
上記の位置調整工程と、紫外線の照射工程(仮接合工程)とを複数回繰り返すことによって、相互に位置調整されたミラープレート22A〜22Dが透明基材41の主表面41aに仮接合された2組のミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを完成させる。
続いて、ミラーアセンブリ52Pに形成された光反射部7と、ミラーアセンブリ52Qに形成された光反射部7とが直交するように、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを接合する。
より具体的には、まず、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを、ミラーアセンブリ52Pを構成するミラープレート22A〜22Dと、ミラーアセンブリ52Qを構成するミラープレート22A〜22Dとが向かい合わせとなり、かつ、ミラーアセンブリ52Pに形成された光反射部7と、ミラーアセンブリ52Qに形成された光反射部7とが直交するように重ね合わせる(以下、「クロス配置」ともいう)。
次に、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qにおける透明基材41の主表面41aとミラープレート22A〜22Dとの間(図8(B)中の隙間71)、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qにおいて互いに隣り合うミラープレート22同士の間(図8(B)中の隙間72)、ならびに、ミラーアセンブリ52Pを構成するミラープレート22A〜22Dと、ミラーアセンブリ52Qを構成するミラープレート22A〜22Dとの間(図8(B)中の隙間73)に、接着剤を充填する。
次に、上記のミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの各所(隙間71〜隙間73)に充填された接着剤を同時に硬化させる。以上の工程により、図2中の結像光学素子10を完成させる。
続いて、この発明の実施の形態1における結像光学素子の製造方法によって奏される作用効果について説明する。
本実施の形態では、複数枚のミラープレート22により結像された鏡映像50を確認しながら、鏡映像50が被投影物32の形状に対応するように複数枚のミラープレート22を相互に位置調整することによって、ミラープレート22同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることのない結像光学素子10を製造することができる。
また、本実施の形態における結像光学素子の製造方法によれば、ミラープレート22同士の接合部を鏡映像で目立たなくすることができる。以下、比較例を交えながらこの効果について説明する。
図9は、比較例における結像光学素子の製造方法の工程を示す断面図である。図10は、図9中の2点鎖線Xにより囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。
図9および図10を参照して、本比較例では、まず、ミラープレート22を鏡映像の確認により位置調整しつつ、接着剤により複数枚のミラープレート22を互いに接合する。次に、互いに接合された複数枚のミラープレート22を、接着剤により透明基材41の主表面41aに接合する。これにより、4枚のミラープレート22と、透明基材41とからなる2組のミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qを製造する。次に、クロス配置したミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qを接着剤により接合することによって、結像光学素子を得る。
このような結像光学素子の製造方法では、仮に複数枚のミラープレート22を互いに接合する工程時と、複数枚のミラープレート22を透明基材41の主表面41aに接合する工程時と、ミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qを接合する工程時とにおいて同じ接着剤を用いたとしても、接着剤の硬化収縮時に起こる表面クラックにより、ミラープレート22同士の接合部における接着剤層26pと、ミラープレート22および透明基材41の接合部における接着剤層26qとの間、ならびに、ミラープレート22同士の接合部における接着剤層26pと、ミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qの接合部における接着剤層26rとの間に、界面27が生じる。このような界面27の発生は、得られる鏡映像においてミラープレート22同士の接合部を目立たせる原因となる。
図11は、図8中の2点鎖線XIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。図11を参照して、これに対して、本実施の形態における結像光学素子の製造方法では、透明基材41の主表面41aとミラープレート22A〜22Dとの間、互いに隣り合うミラープレート22同士の間、および、ミラーアセンブリ52Pを構成するミラープレート22A〜22Dと、ミラーアセンブリ52Qを構成するミラープレート22A〜22Dとの間に充填された接着剤を同時に硬化させる。このような構成により、ミラープレート22同士の接合部における接着剤層26pと、ミラープレート22および透明基材41の接合部における接着剤層26qとの間、ならびに、ミラープレート22同士の接合部における接着剤層26pと、ミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qの接合部における接着剤層26rとの間に界面が生じるということがない。結果、ミラープレート22同士の接合部を鏡映像で目立たなくすることができる。
ミラープレート22A〜22Dを透明基材41に仮接合する工程(仮接合工程)に用いられる接着剤のショアA硬度は、40以上であることが好ましい。また、仮接合工程時、ミラープレート22および透明基材41に接着剤が局所的に設けられる位置は、略等間隔であることが好ましい。
このような構成によれば、相互に位置調整されたミラープレート22A〜22D同士の位置関係を、仮接合工程の後に続く工程においてより確実に保持することができる。
ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを接合する工程(本接合工程)に用いられる接着剤の種類は、特に限定されず、たとえば、常温硬化する2液性接着剤であってもよいし、紫外線硬化性接着剤であってもよい。
本接合工程に用いられる接着剤は、2%以下の硬化収縮率を有することが好ましい。本接合工程に用いられる接着剤は、1%以下の硬化収縮率を有することがさらに好ましく、0.5%以下の硬化収縮率を有することがさらに好ましい。
このような構成によれば、相互に位置調整されたミラープレート22同士の位置関係が、接着剤の硬化時に崩れることを抑制できる。
仮接合工程に用いられる接着剤と、本接合工程に用いられる接着剤との屈折率の差は、0.01以下であることが好ましい。具体的には、仮接合工程に用いられる接着剤の屈折率nd(またはnD)がXである場合に、本接合工程に用いられる接着剤の屈折率が、X±0.01の範囲であることが好ましく、X±0.001の範囲であることがさらに好ましい。
このような構成によれば、仮接合時の接着剤層と本接合工程時の接着剤層との境界で光の屈折が生じることを抑制できる。
続いて、ミラープレート22のミラー面接合および積層面接合について説明する。図12は、ミラープレートのミラー面接合の様子を示す斜視図である。図13は、ミラープレートの積層面接合の様子を示す斜視図である。
図12および図13を参照して、ミラープレート22の接合面23には、ミラー面23mおよび積層面23nがある。ミラー面23mは、透明板材6の積層方向に直交する平面であり、光反射部7が形成する反射面に平行な平面である。積層面23nは、ミラー面23mに直交する平面である。
上記の結像光学素子の製造方法の工程において、ミラープレート22のミラー面23m同士を接合する場合をミラー面接合といい、ミラープレート22の積層面23n同士を接合する場合を積層面接合という。
図12中には、基準となるミラープレート22Aに対してミラープレート22Bをミラー面接合する場合が示されている。さらに、接合するミラープレート22Aおよびミラープレート22Bの並び方向がY軸方向と示され、ミラープレート22の厚み方向がZ軸方向と示され、Y軸およびZ軸に直交する方向がX軸方向と示されている。X軸、Y軸およびZ軸周りの回転方向が、それぞれ、α(ミラー面傾き)方向、β(ミラー面ねじれ)方向およびθ(ミラー面回転)方向と示されている。
図13中には、基準となるミラープレート22Aに対してミラープレート22Cを積層面接合する場合が示されている。さらに、接合するミラープレート22Aおよびミラープレート22Cの並び方向がY軸方向と示され、ミラープレート22の厚み方向がZ軸方向と示され、Y軸およびZ軸に直交する方向がX軸方向と示されている。X軸、Y軸およびZ軸周りの回転方向が、それぞれ、α(ミラー面ねじれ)方向、β(ミラー面傾き)方向およびθ(ミラー面回転)方向と示されている。
鏡映像に歪みを生じさせないためには、接合するミラープレート22間において光反射部7による反射面が平行関係にあることが特に重要である。反射面同士の傾きおよび回転のずれは、0.025°以内であることが好ましい。本実施の形態における結像光学素子の製造方法によれば、上記に説明したミラープレート22を相互に位置調整する工程の実施によって、要求される反射面の平行関係を得ることができる。
ミラー面接合では、主に、α方向およびθ方向におけるミラープレート22の姿勢が、光反射部7による反射面の平行関係に影響を与え、積層面接合では、主に、β方向およびθ方向におけるミラープレート22の姿勢が、光反射部7による反射面の平行関係に影響を与える。しかしながら、ミラー面接合では、反射面に平行なミラープレート22のミラー面23m同士を接合するため、一般的には、θ方向におけるミラープレート22の姿勢の調整を経ることなく(つまり、α方向におけるミラープレート22の姿勢の調整のみで)、要求される反射面の平行関係を得ることができる。
図14および図15は、図7中のクロスチャートを用いてミラー面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。
図14および図15を参照して、図4中の被投影物32として、図7中のクロスチャートを用い、2枚のミラープレート22をミラー面接合により接合した。α方向におけるミラープレート22の姿勢(ミラー面の傾き)を調整することにより、図14中の2点鎖線103により囲まれた範囲にある鏡映像50の歪みを解消することができた。
図16から図18は、図7中のクロスチャートを用いて積層面接合した場合において、ミラープレートの位置関係の調整時の鏡映像の変化を示す図である。
図16から図18を参照して、図4中の被投影物32として、図7中のクロスチャートを用い、2枚のミラープレート22を積層面接合により接合した。β方向におけるミラープレート22の姿勢(ミラー面の傾き)を調整したが、図16中の2点鎖線104により囲まれた範囲にある鏡映像50の歪みのうち、クロスチャートの縦方向における歪みが残った(図17中の2点鎖線105に囲まれた範囲にある鏡映像50の歪み)。さらにθ方向におけるミラープレート22の姿勢(ミラー面の回転)を調整すると、図17中の2点鎖線105に囲まれた範囲にある鏡映像50の歪みを解消することができた。
図18中に示すように、積層面接合では、得られる鏡映像50においてミラープレート22同士の接合部が目立ちやすいという課題が明らかになった。積層面接合では、反射面と異なる位置にミラープレート22同士の接合部があり、この接合部が光の反射面として機能するためである。本実施の形態における結像光学素子の製造方法によれば、ミラープレート22同士の接合部と、ミラープレート22および透明基材41の接合部との間、ならびに、ミラープレート22同士の接合部と、ミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qの接合部との間に界面を生じさせることなく、これら接合部に接着剤層26を設けることによって、ミラー面接合および積層面接合にかかわらず、鏡映像50においてミラープレート22同士の接合部を目立たなくすることができる。
本実施の形態における結像光学素子の製造方法においては、図6および図7中のチャートを、鏡映像50として現れる複数本の直線がミラープレート22同士の接合部に対して非平行となるようにセッティングする。これにより、複数枚のミラープレート22によって形成される鏡映像50として現れる複数本の直線の連続性を確認することによって、鏡映像50がチャートの形状に対応するか否か容易に判断することができる。特に図7中のクロスチャートを用いた場合、クロスチャートを構成する縦線および横線がミラープレート22同士の接合部に交わるため、直交する2方向において鏡映像50のずれを認識することができる。これにより、複数枚のミラープレート22間において反射面の平行関係をより確実に得ることができる。
このように構成された、この発明の実施の形態1における結像光学素子の製造方法によれば、面方向に並べられた複数枚のミラープレート22を接合して得られる結像光学素子10において、ミラープレート22同士の接合に起因する鏡映像の歪みが生じることを防止できる。また、得られる鏡映像において、ミラープレート22同士の接合部を目立たなくすることができる。
(実施の形態2)
図19は、この発明の実施の形態2における結像光学素子の製造方法において、ミラープレートの位置調整工程を示す上面図である。図20は、図19中のミラープレートの位置調整工程に用いられる拡大観察装置を示す斜視図である。図21は、図19中のミラープレートの位置調整工程に用いられる別の拡大観察装置を示す斜視図である。
本実施の形態における結像光学素子の製造方法は、実施の形態1における結像光学素子の製造方法と比較して、複数枚のミラープレート22を位置調整する工程のみが異なる。以下、重複する工程についてはその説明を繰り返さない。
図19および図20を参照して、隣り合うミラープレート22間で光反射部7の端部が突き合わせとなる場合、たとえば、図19中において、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bの組み合わせの場合、ミラープレート22Aの光反射部7とミラープレート22Bの光反射部7とを拡大観察することによって、ミラープレート22Aおよびミラープレート22B間で対応する光反射部7が同一平面に配置されるように、ミラープレート22Aとミラープレート22Bとを相互に位置調整する。
本実施の形態では、ミラープレート22Aの光反射部7の複数個所(2箇所)と、ミラープレート22Bの光反射部7の複数個所(2箇所)とを拡大観察する。より具体的には、カメラ81Aおよびカメラ81Bをミラープレート22Aに対向する位置に配置することにより、ミラープレート22Aの光反射部7の2箇所を拡大観察する。カメラ81Cおよびカメラ81Dをミラープレート22Bに対向する位置に配置することにより、ミラープレート22Bの光反射部7の2箇所を拡大観察する。
カメラ81A〜81Dは、支持部82により一体に支持されている。カメラ81A〜81Dは、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bの直上において、光反射部7が延びる方向に沿って一直線に並ぶように支持されている。
カメラ81A〜81Dによって拡大撮影された光反射部7の全てがカメラ81の視野(画面)の中心を通り、一直線に延びるように、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Bの相互の位置調整を行なうことにより、ミラープレート22Aおよびミラープレート22B間で対応する光反射部7を同一平面に配置することができる。
図19および図21を参照して、隣り合うミラープレート22間で光反射部7が対向する場合、たとえば、図19中において、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Cの組み合わせの場合、ミラープレート22Aの光反射部7とミラープレート22Cの光反射部7とを拡大観察することによって、ミラープレート22Aおよびミラープレート22C間で光反射部7が互いに平行となるように、ミラープレート22Aとミラープレート22Cとを相互に位置調整する。
本実施の形態では、ミラープレート22Aの光反射部7の複数個所(2箇所)と、ミラープレート22Cの光反射部7の複数個所(2箇所)とを拡大観察する。より具体的には、カメラ81Aおよびカメラ81Bをミラープレート22Aに対向する位置に配置することにより、ミラープレート22Aの光反射部7の2箇所を拡大観察する。カメラ81Cおよびカメラ81Dをミラープレート22Cに対向する位置に配置することにより、ミラープレート22Cの光反射部7の2箇所を拡大観察する。
カメラ81A〜81Dは、支持部82により一体に支持されている。カメラ81Aおよびカメラ81Bは、ミラープレート22Aの直上において、光反射部7が延びる方向に沿って一直線に並ぶように支持されている。カメラ81Cおよびカメラ81Dは、ミラープレート22Cの直上において、光反射部7が延びる方向に沿って一直線に並ぶように支持されている。カメラ81Aおよびカメラ81Bと、カメラ81Cおよびカメラ81Dとは、互いに平行に並ぶように支持されている。
カメラ81Aおよびカメラ81Bによって拡大撮影された光反射部7の全てがカメラ81の視野(画面)の中心を通り、一直線に延び、かつ、カメラ81Cおよびカメラ81Dによって拡大撮影された光反射部7の全てがカメラ81の視野(画面)の中心を通り、一直線に延びるように、ミラープレート22Aおよびミラープレート22Cを相互に位置調整することにより、ミラープレート22Aおよびミラープレート22C間で光反射部7を平行に配置することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における結像光学素子の製造方法によれば、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施例)
以下に説明する比較例1、比較例2、実施例1、実施例2、実施例3および実施例4において、鏡映像の確認によるミラープレート22のアクティブアライメントを行ないながら、透明基材(ベースガラス)41に4枚のミラープレート22(22A,22B,22C,22D)を接合(タイリング)した。
図22は、透明基材、ミラープレート、参照ミラープレート、紫外線硬化性(UV)接着剤(仮接合用)および接着剤(本接合用)の種類および特性等をまとめた表である。図22を参照して、透明基材(ベースガラス)41として、150mm角、厚み2.5mmのガラスを用いた。ミラープレート22および参照ミラープレート36として、60mm角、厚み1.5mmのサイズのガラス積層体を用いた。
図23は、比較例1において用いられるガラス接合治具を示す図である。図9および図23を参照して、比較例1では、ガラス接合治具76を用い、以下に説明する工程によりミラープレート22のタイリングを実施した。ガラス接合治具76には、ミラープレート22同士の接合部からはみ出した接着剤を逃すための溝77(幅2mm、深さ1mm)が形成されている。
まず、ガラス接合治具76および参照ミラープレート36を図4および図5中の製造装置30にセッティングした。次に、ミラープレート22A〜22Dを透明基材41の主表面41a上に配置した。この際、ミラープレート22同士の接合部にUV接着剤を充填した。
次に、カメラ37により撮像された鏡映像50を確認しながら、ミラープレート22の相互の位置関係(θ(回転)方向)を調整することにより、鏡映像50の歪みを解消した。次に、紫外線照射装置38からの紫外線照射により、ミラープレート22同士を接合した。この際、ミラープレート22の接合部からはみ出た接着剤を、溶剤(EE3310)により拭き取った。
次に、互いに接合されたミラープレート22A〜22Dと、透明基材41とを製造装置30にセッティングした。この際、ミラープレート22および透明基材41の接合部にUV接着剤を充填した。次に、紫外線照射装置38からの紫外線照射により、ミラープレート22A〜22Dを透明基材41の主表面41aに接合した。これにより、2組のミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qを得た。
次に、ミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qをクロス配置した。この際、ミラーアセンブリ151Pを構成するミラープレート22A〜22Dと、ミラーアセンブリ151Qを構成するミラープレート22A〜22Dと間にUV接着剤を充填した。紫外線照射により、ミラーアセンブリ151Pおよびミラーアセンブリ151Qを接合した。
図24は、比較例2および実施例1〜4において、ミラープレートおよび透明基材の仮接合位置を示す図である。比較例2および実施例1〜4に共通して、以下に説明する工程によりミラープレート22のタイリングを実施した。
まず、透明基材41および参照ミラープレート36を図4および図5中の製造装置30にセッティングした。レーザオートコリメータ39により、透明基材41の主表面41aとミラープレート22との平行関係を確認しながら、UV接着剤を用いて、透明基材41に基準となるミラープレート22Aを仮接合した。この際、後に続いて接合するミラープレート22B〜22Dの姿勢の調整代を考慮して、接着剤層の厚みを0.1mmに設定した。
次に、以下に説明する工程により、ミラープレート22のアクティブアライメントを実施した。
(1)エア吸着により、ミラープレート22をプレート支持部(6軸ステージ)33にセッティング。
(2)ミラープレート22の4隅にUV接着剤をスポット塗布(図24を参照のこと)。
(3)ミラープレート22を基準となるミラープレート22Aに向けて近接移動。
(4)プレート支持部(6軸ステージ)33により、ミラープレート22の6軸を微調整し、鏡映像の歪みを解消。
(5)接着剤層の厚みが10μm以下となるように、プレート支持部(6軸ステージ)33により、隣り合うミラープレート22間の隙間の大きさを調整。
(6)紫外線を照射することにより、ミラープレート22を透明基材41の主表面41aに仮接合。
(7)プレート支持部33のエア吸着によるミラープレート22の支持を解除。
以上の工程を3回繰り返すことによって、ミラープレート22B,22C,22Dを透明基材41の主表面41aに仮接合した。
図25は、比較例2における本接合工程を示す断面図である。図25を参照して、比較例2では、透明基材41の主表面41aに仮接合されたミラープレート22A〜22Dと、透明基材41の主表面41aとの間、および、ミラープレート22同士の接合部に、接着剤(2液性シリコーン剤)を充填した。常温で24時間放置し、接着剤を硬化させることにより、2組のミラーアセンブリ152Pおよびミラーアセンブリ152Qを得た。
次に、ミラーアセンブリ152Pおよびミラーアセンブリ152Qをクロス配置した。この際、ミラーアセンブリ152Pを構成するミラープレート22A〜22Dと、ミラーアセンブリ152Qを構成するミラープレート22A〜22Dとの間に接着剤(2液性シリコーン剤)を充填した。常温で24時間放置し、接着剤を硬化させることにより、ミラーアセンブリ152Pおよびミラーアセンブリ152Qを接合した。
図26から図28は、実施例1における本接合工程を示す断面図である。図29から図31は、実施例2における本接合工程を示す断面図である。図32から図34は、実施例3における本接合工程を示す断面図である。図35から図37は、実施例4における本接合工程を示す断面図である。
図26から図37を参照して、実施例1〜4に共通して、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qをクロス配置した。この際、ミラーアセンブリ52Pを構成するミラープレート22A〜22Dと、ミラーアセンブリ52Qを構成するミラープレート22A〜22Dとの間にスポット塗布したアクリル系UV接着剤により、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを仮接合した。スペーサ86を用いることにより、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Q間の隙間を0.2mmに設定した。
続いて説明する接着剤の充填工程時、仮接合されたミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを、透明基材41が垂直に延在するように立設した。
図26から図28を参照して、実施例1では、アクリル系UV接着剤を用いて、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41の4辺のうち、鉛直下側に位置する1辺と、水平方向における両側に位置する2辺とに、封止部材87を設けた。ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に、接着剤供給口92を有する配管91を挿入した。配管91としては、3mmの直径を有するアルミパイプを用いた。
大気解放された雰囲気下、配管91の接着剤供給口92を通じてミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に接着剤(2液性シリコーン剤)を供給した。
常温で24時間放置し、接着剤を硬化させることにより、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを接合した。
図29から図31を参照して、実施例2では、アクリル系UV接着剤を用いて、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41の4辺のうち、鉛直下側に位置する1辺と、水平方向における両側に位置する2辺と、鉛直上側に位置する1辺とに、封止部材87を設けた。鉛直上側に位置する封止部材87には、脱気口93を設けた。
ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に配管91を挿入した。脱気口93に接続された真空ポンプを稼働させることにより、真空度100Paになるまで、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間から脱気を行なった。さらに脱気を継続しながら、配管91の接着剤供給口92を通じて、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に接着剤(2液性シリコーン剤)を供給した。接着剤の供給が完了し、所定時間が経過した後、脱気を停止した。
常温で24時間放置し、接着剤を硬化させることにより、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを接合した。
図32から図34を参照して、実施例3では、アクリル系UV接着剤を用いて、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41の4辺のうち、鉛直下側に位置する1辺と、水平方向における両側に位置する2辺とに、封止部材87を設けた。
脱気口94を有する真空デシケータ96内にミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを配置するとともに、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に配管91を挿入した。脱気口94に接続された真空ポンプを稼働させることにより、真空度100Paになるまで、真空デシゲータ96から脱気を行なった。さらに脱気を継続しながら、配管91の接着剤供給口92を通じて、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に接着剤(2液性シリコーン剤)を供給した。接着剤の供給が完了し、所定時間が経過した後、脱気を停止した。
常温で24時間放置し、接着剤を硬化させることにより、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを接合した。
図35から図37を参照して、実施例4では、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41の表面(主表面41aの裏側の表面)に、保護フィルム97を貼り付けた。アクリル系UV接着剤を用いて、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41の4辺のうち、水平方向における両側に位置する2辺に、封止部材87を設けた。
接着剤(2液性シリコーン剤)を設けた容器98を準備した。容器98内の接着剤にミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを浸漬した。なお、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを容器98内に下降させる速度は、接着剤層に気泡を生じさせない観点から、1(mm/s)以下が好ましく、量産性を確保する観点から、1/6(mm/s)以上が好ましい。
常温で24時間放置し、接着剤を硬化させることにより、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qを接合した。
図38は、比較例1〜2および実施例1〜4において、ミラープレートの接合部の見えにくさの評価結果を示す表である。図中では、好ましい評価を「A」と示し、好ましくない評価を「C」と示し、「A」と「C」との間の評価を「B」と示した。
図38を参照して、実施例1〜4では、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に供給した接着剤の同時硬化により、接合部を目立たなくすることができた。一方、ミラープレートの接合部の見えにくさに関して、図25中に示す2段階の接着剤の硬化工程を経た比較例2では、実施1〜4よりも劣る結果となり、図9中に示す3段階の接着剤の硬化工程を経た比較例1では、比較例1よりもさらに劣る結果となった。
図39から図41は、実施例1で用いた接着剤の供給装置を示す断面図である。図39から図41を参照して、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間への接着剤の供給は、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qのミラープレート22A〜22Dよりも鉛直下側の位置からであることが好ましい。
より具体的には、配管91の接着剤供給口92を、ミラープレート22A〜22Dよりも鉛直下側の位置に配置する。この場合、接着剤は、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間の空間の下方から上方に順に溜まる。このため、接着剤の円滑な供給が可能になるとともに、接着剤層に気泡が生じることを防止できる。
さらに実施例2においては、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間からの脱気は、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qのミラープレート22A〜22Dよりも鉛直上側の位置からであることが好ましい。この場合、仮に供給された接着剤中に気泡が生じることがあっても、脱気に伴ってその気泡が抜け易くなる。
図41中に示すように、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41間に供給された接着剤の液面の上昇に従って、接着剤の供給位置(配管91の接着剤供給口92)を上昇させてもよい。この場合、接着剤供給口92を通じた接着剤の供給が、硬化が始まった接着剤により妨げられることを防止できる。
実施例1では、ミラーアセンブリ52Pおよびミラーアセンブリ52Qの透明基材41の4辺のうち、鉛直下側に位置する1辺と、水平方向における両側に位置する2辺とに、封止部材87を設けたが、接着剤の硬化後に、鉛直上側に位置する1辺にも封止部材87を設けてもよい。この場合、透明基材41の4辺を取り囲む封止部材87を、結像光学素子10の保護部材として活用することができる。
ミラーアセンブリ52Pを構成するミラープレート22と、ミラーアセンブリ52Qを構成するミラープレート22との隙間(隙間73)の大きさをL1とし、透明基材41の主表面41aと、ミラープレート22との隙間(隙間71)の大きさをL2とした場合に、L1≦4×L2の関係を満たすことが好ましく、L1≦2×L2の関係を満たすことがさらに好ましい。ミラープレート22に傾きが存在する場合には、複数断面で隙間の最大値および最小値を測定することにより、最大値および最小値の中間値の平均をL1またはL2とすればよい。
この場合、ミラーアセンブリ52Pを構成するミラープレート22と、ミラーアセンブリ52Qを構成するミラープレート22との隙間における接着剤の液面の上昇と、透明基材41の主表面41aとミラープレート22との隙間における接着剤の液面の上昇とに大きな差が生じることを防止できる。これにより、一方の隙間から他方の隙間に接着剤が流れ込むことが抑制されるため、接着剤層に気泡が生じることを防止できる。
なお、以上においては、主に実施例1で用いた接着剤の供給装置について説明したが、他の実施例でも同様である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、空中映像表示装置に適用される。
6 透明板材、7 光反射部、10 結像光学素子、10a 一方の面、10b 他方の面、13 表示部、14,50 鏡映像、21,21P,21Q ミラーシート、22,22A,22B,22C,22D ミラープレート、23 接合面、23m ミラー面、23n 積層面、26,26p,26q,26r 接着剤層、27 界面、30 製造装置、31 被投影物支持部、32 被投影物、33 プレート支持部、36 参照ミラープレート、37,81,81A,81B,81C,81D カメラ、38 紫外線照射装置、39 レーザオートコリメータ、41 透明基材、41a 主表面、46 定盤、52P,52Q,151P,151Q,152P,152Q ミラーアセンブリ、71,72,73 隙間、76 ガラス接合治具、77 溝、82 支持部、86 スペーサ、87 封止部材、91 配管、92 接着剤供給口、93,94 脱気口、96 真空デシゲータ、97 保護フィルム、98 容器。

Claims (11)

  1. 一方の面側に配置される被投影物の鏡映像を他方の面側の空間位置に結像させる結像光学素子の製造方法であって、
    透明基材と、平面形状を有する光反射部を有し、前記光反射部が互いに平行となるように前記透明基材の主表面に接合される複数枚のミラープレートとを含む第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを製造する工程と、
    前記第1ミラーアセンブリに形成された前記光反射部と、前記第2ミラーアセンブリに形成された前記光反射部とが直交するように、前記第1ミラーアセンブリおよび前記第2ミラーアセンブリを接合する工程とを備え、
    前記第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを製造する工程は、
    前記透明基材の主表面上に複数枚の前記ミラープレートを面方向に並ぶように配置しつつ、複数枚の前記ミラープレート間で前記光反射部が互いに平行となるように、前記透明基材の主表面上で複数枚の前記ミラープレートを相互に位置調整する工程と、
    前記透明基材の主表面に局所的に配置される接着剤により、前記透明基材の主表面上で相互に位置調整された複数枚の前記ミラープレートを前記透明基材に仮接合する工程とを含み、
    前記第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程は、
    前記第1ミラーアセンブリおよび前記第2ミラーアセンブリにおける前記透明基材の主表面と複数枚の前記ミラープレートとの間、前記第1ミラーアセンブリおよび前記第2ミラーアセンブリにおいて互いに隣り合う前記ミラープレート同士の間、ならびに、前記第1ミラーアセンブリが含む複数枚の前記ミラープレートと、前記第2ミラーアセンブリが含む複数枚の前記ミラープレートとの間に、接着剤を充填する工程と、
    前記接着剤を充填する工程により各所に充填された接着剤を同時に硬化させる工程とを含む、結像光学素子の製造方法。
  2. 前記複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程は、複数枚の前記ミラープレートにより結像された鏡映像を確認しながら、鏡映像が被投影物の形状に対応するように、前記透明基材の主表面上で複数枚の前記ミラープレートを相互に位置調整する工程を含む、請求項1に記載の結像光学素子の製造方法。
  3. 前記接着剤を充填する工程は、前記透明基材が垂直に延在するように前記第1ミラーアセンブリおよび前記第2ミラーアセンブリを立設した状態において、複数枚の前記ミラープレートよりも鉛直下側の位置から接着剤を供給する工程を含む、請求項1または2に記載の結像光学素子の製造方法。
  4. 前記接着剤を充填する工程は、前記第1ミラーアセンブリおよび前記第2ミラーアセンブリに供給される接着剤の液面の上昇に従って、接着剤の供給位置を上昇させる工程をさらに含む、請求項3に記載の結像光学素子の製造方法。
  5. 前記接着剤を充填する工程は、大気解放された雰囲気下で接着剤を充填する工程を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の結像光学素子の製造方法。
  6. 前記接着剤を充填する工程は、真空雰囲気下で接着剤を充填する工程を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の結像光学素子の製造方法。
  7. 前記真空雰囲気下で接着剤を充填する工程は、前記透明基材が垂直に延在するように前記第1ミラーアセンブリおよび前記第2ミラーアセンブリを立設した状態において、複数枚の前記ミラープレートよりも鉛直下側の位置から接着剤を供給しつつ、複数枚の前記ミラープレートよりも鉛直上側の位置から脱気する工程を含む、請求項6に記載の結像光学素子の製造方法。
  8. 前記複数枚のミラープレートを透明基材に仮接合する工程時、接着剤は、前記透明基材の主表面に略等間隔に配置される、請求項1から7のいずれか1項に記載の結像光学素子の製造方法。
  9. 前記複数枚のミラープレートを透明基材に仮接合する工程時に用いられる接着剤と、前記第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時に用いられる接着剤との屈折率の差は、0.01以下である、請求項1から8のいずれか1項に記載の結像光学素子の製造方法。
  10. 前記第1ミラーアセンブリおよび第2ミラーアセンブリを接合する工程時に用いられる接着剤は、2%以下の硬化収縮率を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の結像光学素子の製造方法。
  11. 前記光反射部は、前記ミラープレートの厚み方向と平行な第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とを含む平面形状を有し、
    前記第1方向に延びる軸周りにおける前記光反射部の姿勢を、前記光反射部の回転といい、前記第2方向に延びる軸周りにおける前記光反射部の姿勢を、前記光反射部の傾きという場合に、
    前記複数枚のミラープレートを相互に位置調整する工程は、基準となる前記ミラープレートの前記光反射部に対する他の前記ミラープレートの前記光反射部の傾きおよび回転のずれが±0.025°の範囲となるように、複数枚の前記ミラープレートを相互に位置調整する工程を含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の結像光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017203809A (ja) * 2016-05-09 2017-11-16 コニカミノルタ株式会社 反射素子の製造方法および結像素子の製造方法

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