JP2017101816A - 管継手用のカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】管継手に水栓を螺入する際に当該管継手が共廻りすることを規制できる管継手用のカバーを提供する。
【解決手段】管継手91は、エルボ状の一端に単水栓を螺入するための接続口92bを、エルボ状の他端にパイプP4を接続するための接続口92aを備えている。管継手91は、他端側に円筒状の部位91aを備えている。管継手を覆うためのカバー80は、管継手の円筒状の部位に対向する内面に、互いに対向する一対の規制リブ89を備えている。一対の規制リブの間に、管継手の円筒状の部位が配置されることで、単水栓螺入に起因した管継手の共廻りが、一対の規制リブと円筒状の部位との当接によって規制される。
【選択図】図18

Description

本発明は、壁面に沿って設けられる管の端部が接続される管継手を外側から覆うとともに同壁面に取り付けられるカバーに関する。
この種の管継手用のカバーとしては例えば特許文献1に記載の管継手収容カバーがある。同文献に記載の管継手収容カバーは、壁面に取り付けられる基台と、管継手を外側から覆うとともに同基台に対して着脱可能に設けられる蓋体とを備えている。基台には、蓋体により覆われる予定の管を管継手との接続代を含んだ長さに切断する際の切断位置の目安を表示する表示部が設けられている。
また、複数の管継手収容カバーの間には、複数の管継手の間に位置する管を収容する管収容カバーが設けられている。管収容カバーも管継手収容カバーと同様に基台と蓋体とを備えており、その蓋体によって管が外側から覆われている。
特許第5734815号
本発明の目的は、管継手に水栓を螺入する際に当該管継手が共廻りすることを規制できる管継手用のカバーを提供すること。
上記目的を達成するための管継手用のカバーは、エルボ状の一端には水栓を螺入するための接続口が、エルボ状の他端にはパイプを接続するための接続口がそれぞれ配置されているとともに、前記他端側に円筒状の部位を備えた管継手に用いられ、当該管継手を覆うためのカバーであって、前記円筒状の部位に対向する内面には、互いに対向する一対の規制リブが設けられ、当該一対の規制リブの間に前記円筒状の部位が配置されることで、前記水栓の螺入に起因した前記管継手の共廻りを、前記一対の規制リブと前記円筒状の部位との当接によって規制することを特徴とする。
本発明によれば、管継手に水栓を螺入する際に当該管継手が共廻りすることを規制できる。
管継手用のカバーの一実施形態について、壁面に沿って設けられた複数の管及び壁面に取り付けられて複数の管継手をそれぞれ覆う複数のカバーの斜視図。 同実施形態における壁を貫通して設けられたエルボ状の管継手に用いられるカバーの正面図。 同カバーの背面図。 (a)は同カバーを用いた位置合せ工程の様子を示す正面図、(b)は同カバーの表示部を切断位置の目印として切断された管の正面図。 (a)は同管継手の接続口に管の端部が接続された状態を示す正面図、(b)は同カバーが壁面に取り付けられて同管継手を覆っている状態を示す正面図。 同実施形態における壁に沿って設けられたT字状の管継手に用いられるカバーの正面図。 同カバーの背面図。 (a)は同カバーを用いた位置合せ工程の様子を示す正面図、(b)は同カバーの表示部を切断位置の目印として切断された管の正面図。 (a)は同管継手の接続口に管の端部が接続された状態を示す正面図、(b)は同カバーが壁面に取り付けられて同管継手を覆っている状態を示す正面図。 同実施形態における壁に沿って設けられた直線状の管継手に用いられるカバーの正面図。 同カバーの背面図。 同実施形態における壁に沿って設けられた直線状の管継手に管が接続されたものと、同カバーとを互いに離間して示す分解斜視図。 壁を貫通して設けられたT字状の管継手に管が接続されたものと、同管継手を覆うカバーとを互いに離間して示す分解斜視図。 同実施形態における壁に沿って設けられたエルボ状の管継手に用いられるカバーの正面図。 同カバーの背面図。 同エルボ状の管継手に管が接続されたものと、同管継手を覆うカバーとを互いに離間して示す分解正面図。 同実施形態における第1壁面に設けられた雌ねじ、エルボ状の管継手、カバー、単水栓を互いに離間して示す分解斜視図。 同カバーの内部にエルボ状の管継手が収容された状態を示す背面図。 同実施形態における出隅部に沿って設けられたエルボ状の管継手に管が接続されたものと、同管継手を覆うカバーとを示す斜視図。 同カバーを用いた位置合せ工程の様子を示す斜視図。 同カバーの裏側を示す斜視図。 同実施形態における入隅部に沿って設けられたエルボ状の管継手に管が接続されたものと、同管継手を覆うカバーとを示す斜視図。 同カバーを用いた位置合せ工程の様子を示す斜視図。 同カバーの裏側を示す斜視図。 同実施形態におけるサドルについて、(a)は正面側から視た斜視図、(b)は背面側から視た斜視図。 カバー及びサドルの作用を説明するための正面図。 同実施形態の管の背面図。 変形例における直線状のカバーの背面図。
以下、図1〜図27を参照して、一実施形態について説明する。 図1に示すように、リフォーム用配管の施工対象となる外壁面は、第1壁面W1、第2壁面W2及び第3壁面W3からなる。第1壁面W1と第2壁面W2とは互いに直交して隣り合っており、これら壁面W1,W2の境界が出隅部A1とされている。また、第2壁面W2と第3壁面W3とは互いに直交して隣り合っており、これら壁面W2,W3の境界が入隅部A2とされている。
本実施形態の配管システムは、以下のパイプP1〜P7、管継手21,41,61,91、カバー10,30,50,70,80,110,120及びサドル130を備えている。カバー10,30,50,70,80,110,120及びサドル130は、耐候性及び耐紫外線透過性の硬質樹脂材料により形成されている。
<パイプP1〜P7> 以下に説明するパイプP1〜P7は、いずれも樹脂材料製のパイプ本体PBと、パイプ本体PBの外周面に被せられた断熱用の被覆材PCとからなる。なお、被覆材PCは例えばエラストマーや発泡材により形成されており、被覆材PCの周方向の端同士を融着させることによりパイプ本体PBの外周面に被せられている。
図27に示すように、被覆材PCの外周面には、被覆材PCの周方向の端同士を融着させた跡(以下、融着痕F)が存在する。融着痕FはパイプP1〜P7の軸線方向に沿って延びている。本実施形態では、被覆材PCの外周面における融着痕Fを含む部分に、「壁側」なる文字が印字された印字部Mが設けられている。
そして、パイプP1〜P7は、壁面W1〜W3に対してこの印字部Mが対向するようにして施工される。これにより、パイプP1〜P7の融着痕Fが視認されにくくなり、配管システム全体の美観の向上が図られる。また、融着痕Fの部分は、他の部分に比べて耐紫外線性が低い。この点、上記のように融着痕Fを壁面W1〜W3に対向させることにより、融着痕Fの部分が紫外線に曝されにくくなり、紫外線に曝されることに起因して融着痕Fの部分を起点に被覆材PCが劣化することを抑制できる。
<パイプP0,P1を継ぐ管継手21及びカバー10> 図4(b)に示すように、第1壁面W1に開口する貫通孔Hの内部には、パイプP0の端部が位置している。図5(a)に示すように、パイプP0の端部には、エルボ状の管継手21における一方の接続口(図示略)が接続されている。また、管継手21における他方の接続口22には、上下方向に沿って設けられたパイプP1の上端部が接続されている。
図1、図5(a)及び図5(b)に示すように、第1壁面W1には、管継手21の全体及びパイプP1の上端部を外側から覆うカバー10が取り付けられている。 図2及び図3に示すように、カバー10は、一端(同図の上端)が半球殻状をなして閉塞された半割れ円筒状の本体11と、本体11の縁部から外周側に向けて延出されたフランジ12とを備えている。本体11の他端(同図の下端)には、逆U字状の内周縁を有する壁部15が形成されている。また、壁部15の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部16が形成されている。
図5(b)に示すように、突起部16を含む壁部15の内周縁がパイプP1の被覆材PCの外周面に食い込むことにより、壁部15の内周縁と被覆材PCの外周面との間には隙間がほとんどない。これにより、カバー10とパイプP1との間の隙間からカバー10内に紫外線が入り込むことを抑制することができ、紫外線によるパイプP1の上端部などの劣化を抑制できる。
フランジ12は、本体11の壁部15を除く縁部全体にわたって形成されており、正面視U字状(同図では逆U字状)をなしている。フランジ12の表面には、複数の非貫通のガイド穴13が互いに間隔をおいて形成されている。実際の施工に際しては、複数のガイド穴13の全てにビスBが挿通されるわけではない。このため、上記のようにガイド穴13を非貫通形状とすることにより、カバー10の美観の向上が図られている。
図3に示すように、本体11における他端(同図の下端)寄りの内周面には、本体11の中心軸線(以下、中心軸線C1)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ17が軸線方向に互いに間隔をおいて形成されている。これら規制リブ17がパイプP1の被覆材PCの外周面に食い込むことにより(図4(a)参照)、熱収縮などによるカバー10に対する被覆材PCの変位が規制される。
フランジ12の裏面における周縁部12aによって囲まれた部分12bは肉盗みされている。この肉盗みされた部分12bには、フランジ12の形状に沿ってU字状に延びるリブ12cと、このリブ12cに直交するとともに周縁部12aまで延びる複数のリブ12dとが形成されている。これらリブ12c,12dによりフランジ12が補強されている。これにより、フランジ12におけるガイド穴13以外の部分にビスBが打ち付けられたり、フランジ12に対して大きな荷重が作用したりした場合にフランジ12が破損することを抑制できる。
また、フランジ12の裏面には、ガイド穴13を囲む環状リブ13aが形成されている。この環状リブ13aにより、フランジ12が補強される他、ガイド穴13に連なる下孔をフランジ12に形成する際に、ビスBやドリルがガイドされる。なお、上記リブ12c,12dは環状リブ13aに連なっている。
フランジ12及び本体11の裏面におけるカバー10の幅方向(同図の左右方向)の中央位置には、中心軸線C1に沿って延びる位置合せ用の突条14a,14bがそれぞれ形成されている。フランジ12の突条14aは上記複数のリブ12dのうちの1つであり、カバー10の一端(同図の上端)まで延びている。本体11の突条14bは、カバー10の他端(同図の下端)、すなわち壁部15の内面まで延びている。
本体11の両側に位置するフランジ12の裏面には、中心軸線C1に直交して延びる位置合せ用の突条14c,14dがそれぞれ形成されている。これら突条14c,14dは上記複数のリブ12dのうちの2つであり、共に同一直線上に位置している。
本体11及びフランジ12の裏面には、中心軸線C1に直交して延びる表示突条18,19がそれぞれ形成されている。フランジ12の表示突条19は、上記複数のリブ12dのうちの2つであり、共に同一直線上に位置しており、位置合せ用の突条14c,14dと本体11の軸線方向において互いに間隔をおいて平行に設けられている。
また、フランジ12の裏面には、表示突条19を指し示す「←切断目印」(同図では90度回転されて示されている)の形状をなす表示突部20が表示突条19と本体11の軸線方向において並んで形成されている。これら表示突条18,19及び表示突部20が、本発明に係る表示部として機能する。なお、フランジ
12の裏面の突条14a,14c,14d,19は共に同一平面上に位置しており、第1壁面W1に当接される。
次に、パイプP1、管継手21及びカバー10の施工手順について説明する。 図4(a)及び図4(b)に示すように、まずは、第1壁面W1に、上記パイプP0の端部を中心として上下及び左右に沿ってそれぞれ延びる基準線L1,L2を表示する(墨だし工程)。
続いて、図4(a)に示すように、カバー10を裏返した状態、すなわちカバー10の裏面を外側に向けた状態で、パイプP1の上端部を本体11の外側に位置させて本体11に沿わせ、カバー10の位置合せ用の突条14a,14b,14c,14dを上下、左右に延びる基準線L1,L2にそれぞれ合せる。これにより、第1壁面W1に対するカバー30の位置合せをする(位置合せ工程)。このとき、パイプP1のパイプ本体PBの外周面における表示突条18,19に対応する位置にペンなどで印(図示略)を付けておく。
続いて、図4(b)に示すように、カバー10を外した状態で、パイプP1のパイプ本体PBを上記印に沿って切断する。すなわち、カバー10の表示突条18,19を切断位置の目印としてパイプP5を切断する(切断工程)。
続いて、図5(a)に示すように、パイプP1のパイプ本体PBの上端部を管継手21の接続口22に接続する(接続工程)。これにより、被覆材PCの上端部が管継手21に密着する。
最後に、図5(b)に示すように、本体11により管継手21を外側から覆うとともにガイド穴13によりビスBの先端をガイドさせつつビスBをガイド穴13及び第1壁面W1に打ち付けることにより、フランジ12を第1壁面W1に取り付ける(取付工程)。
<パイプP1,P2,P5を継ぐ管継手41及びカバー30> 図9(a)に示すように、上記パイプP1の下端部には、逆T字状をなし、所謂チーズと称される管継手41の上側の接続口42aが接続されている。また、管継手41の左右の接続口42b,42cには、左右方向に沿って設けられたパイプP5の右端部及びパイプP2の左端部がそれぞれ接続されている。
図1、図9(a)及び図9(b)に示すように、第1壁面W1には、管継手41の全体、並びにパイプP1の下端部、パイプP5の右端部及びパイプP2の左端部を外側から覆うカバー30が取り付けられている。
図6及び図7に示すように、カバー30は、半割れ円筒状のストレート部31a及びストレート部31aの軸線方向における中央部から分岐して延びる半割れ円筒状の分岐部31bを有する本体31と、本体31の縁部から外周側に向けて延出されたフランジ32とを備えており、同図における左右対称の形状を有している。本体31における3つの端には、逆U字状の内周縁を有する壁部35がそれぞれ形成されている。また、各壁部35の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部36が形成されている。
フランジ32は、本体31の壁部35を除く縁部全体にわたって形成されている。フランジ32の表面には、複数の非貫通のガイド穴33が互いに間隔をおいて形成されている。
図7に示すように、ストレート部31aにおける両端寄りの内周面には、ストレート部31aの中心軸線(以下、中心軸線C2)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ37がストレート部31aの軸線方向に互いに間隔をおいて形成されている。分岐部31bの先端寄りの内周面には、分岐部31bの中心軸線(以下、中心軸線C3)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ37が分岐部31bの軸線方向に互いに間隔をおいて形成されている。
フランジ32の裏面における周縁部32aによって囲まれた部分32bは肉盗みされている。この肉盗みされた部分32bには、複数のリブ32cが形成されている。 また、フランジ32の裏面には、ガイド穴33を囲む環状リブ33aが形成されている。
分岐部31b及びストレート部31aを挟んで分岐部31bとは反対側に位置するフランジ32の裏面には、中心軸線C3に沿って延びる位置合せ用の突条34a,34dがそれぞれ形成されている。これら突条34a,34dはストレート部31aの軸線方向における中央に位置している。また、分岐部31bの突条34aは、分岐部31bの先端(同図の上端)、すなわち壁部35の内面まで延びている。
ストレート部31aの両端部の裏面には、中心軸線C2に沿って延びる位置合せ用の突条34b,34cがそれぞれ形成されている。ストレート部31aの裏面における中心軸線C2よりも分岐部31b寄りの部位には、中心軸線C3に直交して延びる表示突条38aが形成されている。
ストレート部31aの裏面には、表示突条38aを指し示す「↑」の形状及び「切断目印」の形状をなす表示突部40aが表示突条38aに近接して形成されている。 ストレート部31a及びフランジ32の裏面には、中心軸線C2に直交して延びる表示突条38b,39b,38c,39cがそれぞれ形成されている。このうち表示突条39b,39cは上記複数のリブ32cのうちの2つである。
ストレート部31aを挟んで分岐部31bとは反対側に位置するフランジ32の裏面には、表示突条38b,39bを指し示す「切断目印→」の形状をなす表示突部40bが表示突条39bと並んで形成されている。また、上記フランジ32の裏面には、表示突条38c,39cを指し示す「←切断目印」の形状をなす表示突部40cが表示突条39cと並んで形成されている。
これら表示突条38a〜38c,39a〜39c及び表示突部40a〜40cが、本発明に係る表示部として機能する。 次に、パイプP1,P2,P5、管継手41及びカバー30の施工手順について説明する。
図8(a)及び図8(b)に示すように、まずは、第1壁面W1に、上記基準線L1に直交するとともに左右方向に沿って延びる基準線L3を表示する(墨だし工程)。 続いて、図8(a)に示すように、カバー30を裏返した状態で、パイプP5の端部を本体31の外側に位置させてストレート部31aに沿わせ、カバー30の位置合せ用の突条34a,34d,34b,34cを上下、左右に延びる基準線L1,L2にそれぞれ合せる。これにより、第1壁面W1に対するカバー30の位置合せをする(位置合せ工程)。このとき、パイプP5のパイプ本体PBの外周面における表示突条38b,39bに対応する位置にペンなどで印(図示略)を付けておく。またここでは図示を省略するが、パイプP2についても同様にして表示突条38c,39cに対応する位置に印を付けておく。
続いて、図8(b)に示すように、カバー30を外した状態で、パイプP5のパイプ本体PBを上記印に沿って切断する。すなわち、カバー30の表示突条38b,39bを切断位置の目印としてパイプP5を切断する(切断工程)。また、同様にして、パイプP2のパイプ本体PBを上記印に沿って切断する。
続いて、図9(a)に示すように、パイプP5のパイプ本体PBの右端部及びパイプP2のパイプ本体PBの左端部を管継手41の接続口42b,42cにそれぞれ接続する(接続工程)。なお、パイプP1の下端部は予め管継手41の接続口42aに接続されている。
最後に、図9(b)に示すように、カバー30のフランジ32をビスBにより第1壁面W1に取り付ける(取付工程)。 <パイプP2,P3を継ぐ管継手61及びカバー50> 図12に示すように、上記パイプP2の右端部は、直線状をなし、所謂ソケットと称される管継手61の左側の接続口62に接続されている。また、管継手61の右側の接続口62には、左右方向に沿って設けられたパイプP3の左端部が接続されている。
図1及び図12に示すように、第1壁面W1には、管継手61の全体、並びにパイプP2の右端部及びパイプP3の左端部を外側から覆うカバー50が取り付けられている。 図10及び図11に示すように、カバー50は、半割れ円筒状の本体51と、本体51の両縁部からそれぞれ外周側に向けて延出されたフランジ52とを備えており、後述する表示突部60a,60b,60c,60dを除いて同図における左右対称の形状を有している。本体51の両端には、逆U字状の内周縁を有する壁部55がそれぞれ形成されている。また、壁部55の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部56が形成されている。
フランジ52は、本体51の軸線方向(同図の左右方向)の全体にわたって形成されている。フランジ52の表面には、複数の非貫通のガイド穴53が互いに間隔をおいて形成されている。
図11に示すように、本体51の両端側の内周面には、本体51の中心軸線(以下、中心軸線C4)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ57が軸線方向に互いに間隔をおいてそれぞれ形成されている。
フランジ52の裏面における周縁部52aによって囲まれた部分52bは肉盗みされている。この肉盗みされた部分52bには、複数のリブ52cが形成されている。 また、フランジ52の裏面には、ガイド穴53を囲む環状リブ53aが形成されている。
両側のフランジ52の裏面における軸線方向の中央位置には、中心軸線C4に直交して延びる位置合せ用の突条54aがそれぞれ形成されている。 本体51の両端部の裏面には、中心軸線C4に沿って延びる位置合せ用の突条54bがそれぞれ形成されている。
同図の下側のフランジ52及び本体51における同フランジ52に隣接する部分の裏面には、中心軸線C4に直交して延びる1対の表示突条58a,59a,58b,59bが軸線方向に互いに間隔をおいてそれぞれ形成されている。このうち表示突条59a,59bは上記複数のリブ52cのうちの2つである。
上記フランジ52の裏面には、表示突条58a,59aを指し示す「←切断目印」の形状をなす表示突部60aと、表示突条58b,59bを指し示す「ソケット→」の形状をなす表示突部60bとが左右の表示突条59a,59bを両側から挟んで形成されている。なお、同図では、「←切断目印」及び「ソケット→」が共に180度回転されて示されている。
同図の上側のフランジ52及び本体51における同フランジ52に隣接する部分の裏面には、中心軸線C4に直交して延びる1対の表示突条58c,59c,58d,59dが軸線方向に互いに間隔をおいてそれぞれ形成されている。このうち表示突条59c,59dは上記複数のリブ52cのうちの2つである。
上記フランジ52の裏面には、同図の左側の表示突条58c,59cを指し示す「チーズ→」の形状をなす表示突部60cと、同図の右側の表示突条58d,59dを指し示す「←切断目印」の形状をなす表示突部60dとが左右の表示突条59c、59dを両側から挟んで形成されている。
これら表示突条58a〜58d,59a〜59d及び表示突部60a〜60dが、本発明に係る表示部として機能する。 ところで、カバー50は、第1壁面W1に沿って設けられる直線状の管継手61(図12参照)と、第1壁面W1を貫通して設けられるT字状の管継手41(図13参照)との双方に対して用いることができる。ただし、これら2種類の管継手61,41では管継手61,41に対するパイプP2(P3)の接続代が互いに異なる。
そこで、図11に示すように、本実施形態のカバー50では、管継手41に対応する同図の上側の表示突条58c,59c,58d,59dが、管継手61に対応する同図の下側の表示突条58a,59a,58b,59bよりも本体51の軸線方向の外側にそれぞれ形成されている。
<パイプP3,P4を継ぐ管継手21及びカバー70> 図16に示すように、上記パイプP3の右端部は、エルボ状の管継手21の左側の接続口22に接続されて
いる。また、管継手21の上側の接続口22には、上下方向に沿って設けられたパイプP4の下端部が接続されている。
図1及び図16に示すように、第1壁面W1には、管継手21の全体、並びにパイプP3の右端部及びパイプP4の下端部を外側から覆うカバー70が取り付けられている。 図14〜図16に示すように、カバー70は、半割れ円筒状をなし、正面視L字状の本体71と、本体71の両縁部からそれぞれ外周側に向けて延出されたフランジ72とを備えている。本体71の両端には、逆U字状の内周縁を有する壁部75がそれぞれ形成されている。また、壁部75の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部76が形成されている。
フランジ72は、本体71の軸線方向の全体にわたって形成されている。フランジ72の表面には、非貫通の複数のガイド穴73が互いに間隔をおいて形成されている。 図15に示すように、本体71の両端側の内周面には、本体71の中心軸線(以下、中心軸線C5,C6)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ77が本体71の軸線方向に互いに間隔をおいてそれぞれ形成されている。
フランジ72の裏面における周縁部72aによって囲まれた部分72bは肉盗みされている。この肉盗みされた部分72bには、複数のリブ72cが形成されている。また、フランジ72の裏面には、ガイド穴73を囲む環状リブ73aが形成されている。
本体71の両端部の裏面には、中心軸線C5,C6に沿って延びる位置合せ用の突条74a,74bがそれぞれ形成されている。 同図の下側のフランジ72及び本体71における同フランジ72に隣接する部分の裏面には、中心軸線C5に直交して延びる1対の表示突条78a,79aがそれぞれ形成されている。このうち表示突条79aは上記複数のリブ72cのうちの1つである。
上記フランジ72の裏面には、上記表示突条78a,79aを指し示す「←切断目印」の形状をなす表示突部80aが表示突条79aと並んで形成されている。 同図の左側のフランジ72及び本体71における同フランジ72に隣接する部分の裏面には、中心軸線C6に直交して延びる1対の表示突条78b,79bが形成されている。このうち表示突条79bは上記複数のリブ72cのうちの1つである。
上記フランジ72の裏面には、上記表示突条78b,79bを指し示す「切断目印→」(同図では90度回転されて示されている)の形状をなす表示突部80bが表示突条79bと並んで形成されている。
これら表示突条78a,79a,78b,79b及び表示突部80a,80bが、本発明に係る表示部として機能する。 <パイプP4と単水栓100とを継ぐ管継手91、及びカバー80> 図17に示すように、第1壁面W1におけるパイプP4の上方には、リフォーム前の配管にて用いられていた既設の貫通孔94が形成されている。また、貫通孔94には、リフォーム前の配管にて用いられていた水栓を取り付けるための雌ねじ95が固定されている。雌ねじ95には、エルボ状の管継手91の雄ねじ部93が螺入される。雄ねじ部93は、既設の配管の流路端部をなす雌ねじ95に取り付けられて止水する止水プラグとして機能する。すなわち、本実施形態では、上記雌ねじ95が、第1壁面W1に管継手91を取り付けるために再利用されている。
管継手91における下側の接続口92aには、上記パイプP4の上端部が接続される。また、管継手91における正面側の接続口92bには、単水栓100の雄ねじ部102が螺入される。
図1及び図17に示すように、第1壁面W1には、管継手91の全体及び上記パイプP4の上端部を外側から覆うカバー80がビスBにより取り付けられている。 図17及び図18に示すように、カバー80は、管継手91を覆う正面視略四角形状の箱状部81aと、同箱状部81aの下側の側壁に接続された半割れ円筒状の筒状部81bとを有する本体81と、本体81の縁部から外周側に向けて延出されたフランジ82とを備えている。
図17に示すように、箱状部81aの正面の壁には、単水栓100の雄ねじ部102が挿入される挿入孔84が形成されている。なお、箱状部81aの正面における挿入孔84の周縁部に単水栓100のフランジ101が当接される。
図17及び図18に示すように、箱状部81aの側壁の4つの角部には、奥行き方向全体にわたって凹部88が形成されており、これら凹部88の縁部(第1壁面W1に当接される部位)に、上記フランジ82が形成されている。このうち同図における下側の凹部88の縁部に形成されたフランジ82は、筒状部81bの軸線方向に沿って筒状部81bの先端(同図の下端)まで延びている。フランジ82の表面には、複数の非貫通のガイド穴83が形成されている(図17参照)。
図18に示すように、筒状部81bの先端には、逆U字状の内周縁を有する壁部85が形成されている。また、壁部85の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部86が形成されている。
筒状部81bの内周面には、筒状部81bの軸線を挟んで互いに対向する2対の規制リブ87が軸線方向に互いに間隔をおいて形成されている。箱状部81aの内側面には、互いに対向する一対の規制リブ89が設けられている。一対の規制リブ89は、箱状部81aの左右の側壁と平行をなす規制部89aをそれぞれ有している。
図17に示すように、カバー80、管継手91及び単水栓100の施工に際しては、まず、雄ねじ部93を雌ねじ95に螺入することにより管継手91が第1壁面W1に取り付けられる。
続いて、カバー80がビスBにより第1壁面W1に取り付けられる。この状態において、単水栓100の雄ねじ部102を、挿入孔84を通じて管継手91の接続口92bに螺入すると、管継手91が共廻りするおそれがある。この点、上記カバー80によれば、管継手91の円筒状の部位91aの外周面が上記一対の規制リブ89の規制部89aに当接することによって管継手91の共廻りが規制される。
<パイプP5,P6を継ぐ管継手21及びカバー110> 図19に示すように、パイプP5の左端部は、出隅部A1に設けられたエルボ状の管継手21の右側の接続口22に接続されている。また、管継手21の左側の接続口22には、第2壁面W2の左右方向に沿って設けられたパイプP6の右端部が接続されている。
図19及び図20に示すように、第1壁面W1及び第2壁面W2には、管継手21の全体、並びにパイプP5の左端部及びパイプP6の右端部を外側から覆うカバー110が取り付けられている。
図19〜図21に示すように、カバー110は、半割れ円筒状をなし、出隅部A1に沿って屈曲された本体111と、本体111の両縁部からそれぞれ外周側に向けて延出されたフランジ112とを備えており、上下対称且つ左右対称の形状を有している。
図21に示すように、本体111の両端には、逆U字状の内周縁を有する壁部115がそれぞれ形成されている。また、壁部115の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部116が形成されている。
図19〜図21に示すように、フランジ112は、本体111の軸線方向に沿って端部まで延びている。ただし、フランジ112は、本体111の隅部には設けられていない。図19及び図20に示すように、各フランジ112の表面には、非貫通のガイド穴113が形成されている。
図21に示すように、本体111の両端側の内周面には、本体111の中心軸線(以下、中心軸線C7,C8)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ117が軸線方向に互いに間隔をおいてそれぞれ形成されている。
フランジ112の裏面における周縁部112aによって囲まれた部分112bは肉盗みされている。この肉盗みされた部分112bには、リブ112cが形成されている。また、フランジ112の裏面には、ガイド穴113を囲む環状リブ113aが形成されている。
図20に示すように、本体111の表面には、中心軸線C7,C8にそれぞれ直交して延びる一対の表示段差部118が形成されている。これら表示段差部118は、本体111の角部から両端側に向けてそれぞれ登り段差とされている。すなわち、一対の表示段差部118によって囲まれた部位が凹部とされている。
次に、パイプP5、管継手21及びカバー110の施工手順について説明する。 図20に示すように、カバー110の表面を外側に向けた状態で、パイプP5の上方(あるいは下方)において、カバー110のフランジ112の全体を第1壁面W1及び第2壁面W2の双方に当接させることにより、壁面W1,W2に対するカバー110の位置合せをする(位置合せ工程)。このとき、パイプP5のパイプ本体PBの外周面における表示段差部118に対応する位置にペンなどで印(図示略)を付けておく。
続いて、パイプP5のパイプ本体PBを上記印に沿って切断する。すなわち、カバー110の表示段差部118を切断位置の目印としてパイプP5を切断する(切断工程)。 続いて、パイプP5のパイプ本体PBの左端部を管継手21の接続口22に接続する(接続工程)。これにより、被覆材PCの左端部が管継手21に密着する。また、管継手21の接続口22にパイプP6の右端部を接続する。
最後に、図19に示すように、カバー110のフランジ112をビスB(図示略)により第1壁面W1及び第2壁面W2に取り付ける(取付工程)。 <パイプP6,P7を継ぐ管継手21及びカバー120> 図22に示すように、パイプP6の左端部は、入隅部A2に設けられたエルボ状の管継手21の右側の接続口22に接続されている。また、管継手21の左側の接続口22には、第3壁面W3の左右方向に沿って設けられたパイプP7の右端部が接続されている。
図22及び図23に示すように、第2壁面W2及び第3壁面W3には、管継手21の全体、並びにパイプP6の左端部及びパイプP7の右端部を外側から覆うカバー120が取り付けられている。
図22〜図24に示すように、カバー120は、半割れ円筒状をなし、入隅部A2に沿って屈曲された本体121と、本体121の両縁部からそれぞれ外周側に向けて延出されたフランジ122とを備えている。
図24に示すように、本体121の両端には、逆U字状の内周縁を有する壁部125がそれぞれ形成されている。また、壁部125の両方の基端には、内周側に向けてそれぞれ突出する突起部126が形成されている。本体121の角部124は、他の部位に比べて薄肉とされている。本実施形態では、直角をなす入隅部A2について例示しているが、直角ではない入隅部に対してカバー120を取り付けなければならない場合がある。この点、上記カバー120によれば、角部124が薄肉とされているため、施工者が角部124を削るなどの加工を容易に行なうことができる。
図22〜図24に示すように、フランジ122は、本体121の軸線方向に沿って端部まで延びている。ただし、フランジ122は、本体121の角部124には設けられていない。図22及び図23に示すように、各フランジ122の表面には、非貫通のガイド穴123が形成されている。
図24に示すように、本体121の両端側の内周面には、本体121の軸線(以下、軸線C9,C10)を挟んで互いに対向する2対の規制リブ127が軸線方向に互いに間隔をおいてそれぞれ形成されている。
フランジ122の裏面における周縁部122aによって囲まれた部分122bは肉盗みされている。この肉盗みされた部分122bには、リブ122cが形成されている。また、フランジ122の裏面には、ガイド穴123を囲む環状リブ123aが形成されている。
図23に示すように、
各フランジ122の縁部には、本体121の角部124に近接するほど本体121の縁部に近接するように傾斜する傾斜部128が設けられている。これら傾斜部128の基端129が表示部として機能する。
次に、パイプP6、管継手21及びカバー120の施工手順について説明する。 図23に示すように、カバー120の表面を外側に向けた状態で、パイプP6の上方(あるいは下方)において、カバー120のフランジ122の全体を第2壁面W2及び第3壁面W3の双方に当接させることにより、壁面W2,W3に対するカバー120の位置合せをする(位置合せ工程)。このとき、パイプP6のパイプ本体PBの外周面における傾斜部128の基端129に対応する位置にペンなどで印(図示略)を付けておく。
続いて、パイプP6のパイプ本体PBを上記印に沿って切断する。すなわち、傾斜部128の基端129を切断位置の目印としてパイプP6を切断する(切断工程)。 続いて、パイプP6のパイプ本体PBの左端部を管継手21の接続口22に接続する(接続工程)。これにより、被覆材PCの左端部が管継手21に密着する。また、管継手21の接続口22にパイプP7の右端部を接続する。
最後に、図22に示すように、カバー120のフランジ122をビスB(図示略)により第2壁面W2及び第3壁面W3に取り付ける(取付工程)。 <サドル130> 図1に示すように、壁面W1〜W3には、パイプP5〜P7の途中の部分を保持するためのサドル130が取り付けられている。このため、パイプP1〜P7における、カバー10,30,50,70,80,110,120及びサドル130によって覆われた部分を除く他の部分が露出することとなる。
図25(a)及び図25(b)に示すように、サドル130は、半円筒状の保持部131と、保持部131の両縁部から外周側に向けて延出された一対の基部132とを備えている。基部132には、取付孔133が貫通して形成されている。
図25(a)に示すように、サドル130の表面は平滑面とされている。このため、サドル130の表面にはゴミや垢などが溜まりにくくされている。 図25(b)に示すように、基部132の裏面には、取付孔133の周囲の部分が基部132の縁部に比べて薄肉とされた肉抜き部134が形成されている。保持部131の裏面には、周方向に沿って延びる規制リブ135が突設されている。保持部131によりパイプP5〜P7が保持された状態においては、保持部131の裏面の規制リブ135が被覆材PCに食い込むこととなり、パイプP5〜P7が安定して保持される。
図1や図26に示すように、本実施形態においては、サドル130の幅、すなわち保持部131の軸線方向に直交する方向における長さが、カバー30,50の幅と同一に設定されている。ここで、カバー30の幅とは、ストレート部31a及びその両側のフランジ32を含む幅である。また、カバー50の幅とは、本体51及びその両側のフランジ52を含む幅である。また、カバー30の分岐部31b及びその両側のフランジ32を含む幅もサドル130の幅と同一に設定されている。
このため、図26に一例を示すように、共通の基準線(図示略)に沿って取り付けられた2つのカバー30のカバー50の間にサドル130を取り付ける際には、カバー30のフランジ32の縁に直定規Zを当て、同直定規Zに沿ってサドル130を平行移動させることによりサドル130の取り付け位置を決めることができる。
また、本実施形態においては、上記カバー30,50以外のカバー70,80,110,120の幅についてもカバー30,50と同様にして設定されている。また、カバー80の幅とは、筒状部81b及びその両側のフランジ82を含む幅である。
以上説明した本実施形態に係る管継手用のカバー、配管システム、及び配管施工方法によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。 (1)カバー10の裏面には、管継手21にパイプP1が接続されたときの同パイプP1の端部位置を示す表示部として機能する表示突条18,19及び表示突部20が設けられている。
こうした構成によれば、カバー10を裏返した状態で、パイプP1をカバー10の外側に位置させてカバー10に沿わせるとともに、第1壁面W1に対するカバー10の位置合せをし、上記表示突条18,19及び表示突部20を切断位置の目印としてパイプP1を切断すれば、パイプP1を管継手21との接続代を含んだ長さに形成することができる。したがって、施工を的確且つ簡単に行なうことができる。また、表示突条18,19や表示突部20がカバー10の裏面に設けられており、カバー10の表面には表示部が設けられていない。このため、カバー10の外観が損なわれたり、設計上の制約を受けたりすることがない。また、カバー30,50,70についてもカバー10の上記効果と同様な効果を奏することができる。
(2)カバー50の裏面には、複数種類の管継手61,41に対応したパイプP2,P3の端部位置をそれぞれ示す複数の表示突条58a,59a(58b,59b),58c,59c(58d,59d)が設けられている。
同一のカバー50によって覆うことのできる複数種類の管継手61,41が存在する。ただし、管継手61,41の種類によって管継手61,41に対するパイプP2,P3の接続代が異なり、管継手61,41にパイプP2,P3が接続されたときのパイプP2,P3の端部位置が異なる。
この点、上記構成によれば、複数種類の管継手61,41に対して共通のカバー50を用いながらも、パイプP2,P3を各種の管継手61,41との接続代を含んだ長さに形成することができる。
(3)カバー10の本体11の裏面に表示突条18が設けられており、フランジ12の裏面に表示突条19及び表示突部20が設けられている。 この場合、本体11及びフランジ12の双方の裏面に表示突条18,19、表示突部20が設けられているため、表示部の視認性を効果的に高めることができ、上記表示部を切断位置の目印とすることが的確且つ容易にできる。また、カバー30,50,70についてもカバー10の上記効果と同様な効果を奏することができる。
(4)フランジ52がカバー50の軸線方向の全体にわたって形成されている。 施工対象の壁面によっては、ガイド穴13に対応する箇所にビスBを打ち付けることが不適切な場合がある。
この点、上記構成によれば、フランジ52が広範囲にわたって形成されているため、フランジ52におけるガイド穴13以外の部位にビスBを打ち付けることができ、様々な壁面に対応することができる。また、カバー10,30,70についてもカバー50の上記効果と同様な効果を奏することができる。
(5)カバー110の表面には、管継手21にパイプP5が接続されたときの同パイプP5の端部位置を示す表示部として機能する表示段差部118が設けられている。 こうした構成によれば、カバー110の表面を外側に向けた状態で、パイプP5とカバー110とを上下に並べるとともに、壁面W1,W2に対するカバー110の位置合せをし、上記表示段差部118を切断位置の目印としてパイプP5を切断すれば、パイプP5を管継手21との接続代を含んだ長さに形成することができる。また、カバー120についてもカバー110の上記効果と同様な効果を奏することができる。
(6)配管システムは、壁面W1〜W3に沿って設けられるパイプP1〜P7と、パイプP1〜P7の端部に接続される管継手21,41,61,91と、カバー10,30,50,70,80,110,120とを備えている。したがって、施工を的確且つ簡単に行なうことができる。
(7)配管施工方法は、カバー10の裏面を外側に向けた状態で、且つカバー10により覆われる予定のパイプP1をカバー10の外側に位置させて本体11に沿わせるとともに、第1壁面W1に対するカバー10の位置合せをする位置合せ工程を備える。また、同方法は、カバー10の表示突条18,19及び表示突部20を切断位置の目印としてパイプP1を切断する切断工程を備える。
こうした方法によれば、カバー10の裏面に設けられた表示突条18,19及び表示突部20を切断位置の目印とすることで、パイプP1を管継手21との接続代を含んだ長さに形成することができる。したがって、パイプP1、管継手21、及びカバー10の施工を的確且つ簡単に行なうことができる。また、カバー30,50,70についてもカバー10の上記効果と同様な効果を奏することができる。
<変形例> なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。 ・パイプP1〜P7の印字部Mの文字を「壁側」以外の他の文字や記号に適宜変更することもできる。また、印字部Mを省略することもできる。
・例えば第1壁面W1とカバー10のフランジ12との間にコーキング剤(シール剤)を塗布するようにしてもよい。この場合、フランジ12と第1壁面W1との間の隙間をほとんどなくすことができ、雨水や紫外線の浸入を的確に阻止することができる。また、他のカバー30,50,70,80,110,120に対しても同様にしてコーキング剤を塗布することができる。
・フランジ12を貫通しない非貫通形状のガイド穴13に代えて、フランジ12を貫通する貫通形状の取付孔としてもよい。また、ガイド穴13や取付孔を省略することもできる。また、これらの変形を、他のカバー30,50,70,80,110,120に対して適用することもできる。
・例えばカバー10における規制リブ17の対の数を1対または3対以上にすることもできる。また、こうした規制リブ17を省略することもできる。また、これらの変形を、他のカバー30,50,70,80,110,120に対して適用することもできる。
・例えばカバー10の表示突部20の文字や矢印を適宜変更することもできる。また、こうした文字や矢印などの形状の表示凹部を形成することもできる。また、これらの変形を、他のカバー30,50,70に対して適用することもできる。
・表示突条18,19の太さ(軸線方向の長さ)を上記実施形態において例示したものよりも大きくしたり、小さくしたりしてもよい。この場合、表示突条18,19の軸線方向における一端から他端までの範囲内で管を切断すればよい。また、これらの変形を、他のカバー30,50,70に対して適用することもできる。
・図28に示すように、カバー50の本体51の裏面に、管継手61を両側から挟むことでカバー50に対する管継手61の位置決めを行なう位置決め用のリブ151を設定することもできる。
・図17にて示したような既設の雌ねじ95が壁面に設けられていない場合には、雄ねじ部93を有するエルボ状の管継手91に代えて、座付き管継手を用いればよい。この場合、ビスなどにより管継手の座が壁面に固定される。
・図17及び図18では、挿入孔84を有する箱状部81aと、箱状部81aの側壁から直線状に延びる1つの筒状部81bとを有するカバー80について例示した。例えば所謂チーズと称される3つの接続口を有する管継手を覆うカバーの場合には、同管継手に対応して、挿入孔を有する箱状部と、箱状部の対向する側壁から互いに離間するように延びる一対の筒状部を設けるようにすればよい。また、4つの接続口を有する管継手の場合には、挿入孔を有する箱状部と、箱状部81aの3つの側壁からそれぞれ延びる3つの筒状部を設けるようにすればよい。これにより、水栓の取付位置の自由度を高めることができる。
・例えばカバー80の規制リブ89を省略し、代わりに、一対の凹部88の内側面を上記実施形態において例示したものよりも更に内側にそれぞれ張り出さ
せることにより、一対の内壁面によって管継手91の共廻りを規制する規制部を構成することもできる。要するに、こうした規制部としては、カバーの内部において管継手に対向して配置され、管継手に当接することで同管継手の共廻りを規制する部位であればよい。
・カバー110の表示段差部118を、本体111の角部から両端側に向けてそれぞれ下り段差としてもよい。この場合、一対の表示段差部によって囲まれた部位が突部とされる。
・サドル130の規制リブ135を軸線方向に間隔をおいて複数形成することもできる。また、規制リブ135を省略することもできる。 ・サドル130の基部132の表面に非貫通のガイド穴を形成することもできる。
<付記> 上記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。(1)壁面に沿って設けられる管の端部が接続される管継手を外側から覆うとともに同壁面に取り付けられるカバーであって、前記カバーには、前記管継手に前記管が接続されたときの同管の端部位置を示す表示部が設けられている、管継手用のカバー。
(2)前記カバーには、複数種類の前記管継手に対応した前記管の端部位置をそれぞれ示す複数の前記表示部が設けられている、技術的思想(1)に記載の管継手用のカバー。
(3)前記管継手を外側から覆う本体と、前記本体の縁部から延出されて壁面に取り付けられるフランジと、を備え、前記表示部は、前記本体及び前記フランジの少なくとも一方に設けられている、技術的思想(1)または(2)に記載の管継手用のカバー。
(4)壁面に沿って設けられる管と、前記管の端部に接続される管継手と、技術的思想(1)〜(3)のいずれか一項に記載の前記カバーと、を備える、配管システム。
(5)壁面に沿って設けられる管の端部を管継手に接続し、前記管継手を外側から覆うカバーを壁面に取り付ける配管施工方法であって、技術的思想(1)〜(3)のいずれか一項に記載の前記カバーの壁面に対する位置合せをする位置合せ工程と、前記カバーの前記表示部を切断位置の目印として前記管を切断する切断工程と、を備える、配管施工方法。
10…カバー、11…本体、12…フランジ、12a…周縁部、12b…囲まれた部分、12c,12d…リブ、13…ガイド穴、13a…環状リブ、14a〜14d…位置合せ用の突条、15…壁部、16…突起部、17…規制リブ、18,19…表示突条(表示部)、20…表示突部(表示部)、21…管継手、22…接続口、30…カバー、31…本体、31a…ストレート部、31b…分岐部、32…フランジ、32a…周縁部、32b…囲まれた部分、32c…リブ、33…ガイド穴、33a…環状リブ、34a〜34d…位置合せ用の突条、35…壁部、36…突起部、37…規制リブ、38a〜38c…表示突状(表示部)、39a〜39c…表示突状(表示部)、40a〜40c…表示突部(表示部)、41…管継手、42a〜42c…接続口、50…カバー、51…本体、52…フランジ、52a…周縁部、52b…囲まれた部分、52c…リブ、53…ガイド穴、53a…環状リブ、54a,54b…位置合せ用の突条、55…壁部、56…突起部、57…規制リブ、58a〜58d,59a〜59d…表示突条、60a〜60d…表示突部、61…管継手、62…接続口、70…カバー、71…本体、72…フランジ、72a…周縁部、72b…囲まれた部分、72c…リブ、73…ガイド穴、73a…環状リブ、74a,74b…位置合せ用の突条、75…壁部、76…突起部、77…規制リブ、78a,78b,79a,79b…表示突条、80a,80b…表示突部、80…カバー、81…本体、81a…箱状部、81b…筒状部、82…フランジ、83…ガイド穴、84…挿入孔、85…壁部、86…突起部、87…規制リブ、88…凹部、89…規制リブ、89a…規制部、91…管継手、91a…円筒状の部位、92a,92b…接続口、93…雄ねじ部、94…貫通孔、95…雌ねじ、100…単水栓、101…フランジ、102…雄ねじ部、110…カバー、111…本体、112…フランジ、112a…周縁部、112b…囲まれた部分、112c…リブ、113…ガイド穴、113a…環状リブ、115…壁部、116…突起部、117…規制リブ、118…表示段差部(表示部)、120…カバー、121…本体、122…フランジ、122a…周縁部、122b…囲まれた部分、122c…リブ、123…ガイド穴、123a…環状リブ、124…角部、125…壁部、126…突起部、127…規制リブ、128…傾斜部、129…基端(表示部)、130…サドル、131…保持部、132…基部、133…取付孔、134…肉抜き部、135…規制リブ、151…位置決め用のリブ、A1…出隅部、A2…入隅部、B…ビス、L1,L2…基準線、H…貫通孔、M…印字部、P0〜P7…パイプ(管)、PB…パイプ本体、PC…被覆材、W1…第1壁面、W2…第2壁面、W3…第3壁面、Z…直定規。

Claims (1)

  1. エルボ状の一端には水栓を螺入するための接続口が、エルボ状の他端にはパイプを接続するための接続口がそれぞれ配置されているとともに、前記他端側に円筒状の部位を備えた管継手に用いられ、当該管継手を覆うためのカバーであって、前記円筒状の部位に対向する内面には、互いに対向する一対の規制リブが設けられ、当該一対の規制リブの間に前記円筒状の部位が配置されることで、前記水栓の螺入に起因した前記管継手の共廻りを、前記一対の規制リブと前記円筒状の部位との当接によって規制することを特徴とする管継手用のカバー。
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