JP2017101527A - 液体タンクの補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
補修の工期を大幅に短縮することができる貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法を提供することにある。
【解決手段】
液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とする液体タンクの補修方法。
【選択図】図2

Description

この発明は、集合住宅の受水槽や高置水槽、防火水槽等に使用される貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法に関するものである。
例えば、マンション等の集合住宅の屋上や工場などに置かれる貯水タンクは、水道水などの飲み水や工業用水などを貯蔵する目的で非常に多く活用されている。このような貯水タンクは主にコンクリート製や鉄製、FRP製であり、20〜30年以前に建設された貯水タンクである場合にあっては、劣化のために漏水や断面に亀裂等が入るものも生じていた。このような場合の補修方法として、従来は、図2(a)に示す手順で修復するのが一般的であった。
すなわち、貯水タンクの壁101を高圧水噴射機102等で洗浄し、所定位置に樹脂製の接着剤103を塗布した上、グラスウール104を貼り付け、この接着剤塗布とグラスウール貼り付け作業を3回繰り返して3重に重ね貼りし、最後に耐水性のトップコート105を手動ローラ106で塗布していた。
これをより詳細に図3のフローチャートで示すと次の通りである。
1)水抜き
2)壁洗浄
3)乾燥
4)下地処理(サンダーにて目荒らし)
5)除塵
6)養生
7)プライマー処理
8)パテ入れ
9)樹脂の塗布
10)ガラスマットの貼付
11)樹脂の塗布
12)ガラスマットの貼付
13)樹脂の塗布
14)ガラスマットの貼付
15)樹脂の塗布
16)トップコートの塗布
17)ピンホール確認
18)仕上げ(バリ取り)
19)仕上げ(アセトン拭き)
20)養生撤去
21)壁洗浄
22)液張り(水張り)
特開2005−76345号公報
しかしながら、この貯水タンクの補修作業には多くの問題が内在している。
1.図1に示すように大きな貯水タンクの内部の補修工事であるため、作業者が内部に入って暗くて狭い空間で長時間作業しなければならない。
そのため、安全性対策や清浄空気の維持対策、作業者の健康維持対策などが求められている。
すなわち、貯水タンク内の作業であるため、暗い上に換気が悪いので酸素不足を生じやすいし、狭くて作業性が悪いという問題があった。
2.工事期間中は水を除去しなくてならず、水の供給先に断水という不自由を強いる。
したがって工事期間中はマンションなど生活用水の場合も工場用水の場合も住民や労働者に大きなダメージを与えてしまうこととなり、作業期間の短縮は非常に重要な問題である。
3.飲料水を貯蔵する貯水タンクの場合は、特に安全上の面から内部補修で使う材料は人体に無害な素材であることが必須である。
4.さらに、頻繁に修復工事を行うわけにはいかないので、修復後の内部の水に対しての耐久性・耐蝕性が重要である。
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、補修の工期を大幅に短縮することができる貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法を提供することにある。
すなわちこの発明の液体タンクの補修方法は、液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法は、液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂は、ポリウレア樹脂からなることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の部分的な補修箇所を補修するものであることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンクは、液体タンクの目張り部分を補修するものであることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の全面を補修するものであることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないで行うことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付け塗装用の噴射装置に樹脂液を入れる前段階でA液・B液そのものを予備加熱しておくことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことをも特徴とするものである。
請求項1の液体タンクの補修方法では、樹脂系接着剤とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンクを液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるようになった。
請求項2の液体タンクの補修方法では、樹脂系接着剤とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンクを液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるとともに、仕上がりを平滑で非常に付加価値の高いものとすることができるようになった。
請求項3の液体タンクの補修方法では、噴射可能な瞬間硬化型樹脂がポリウレア樹脂からなるものであり、作業性が良好であることは勿論、揮発成分がほとんど含まれていないので無臭のために非常に良好な作業環境を維持することができる。
請求項4の液体タンクの補修方法では、前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の部分的な補修箇所を補修するものである。
したがって、より短時間に液体タンクの補修を行うことができ、水の供給先に断水という不自由を強いる時間を大幅に短縮することができる。
請求項5の液体タンクの補修方法では、前記補修を施される液体タンクは、液体タンクの目張り部分を補修するものである。
したがって、液体タンクを構成するパネル間の連結・補修を確実に行うことができ、より耐久性の高い液体タンクを提供することができる。
請求項6の液体タンクの補修方法では、前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の全面を補修するものである。
このように液体タンク内壁の全面を補修した場合には、液体タンクの寿命を大幅に延ばすことができる。
請求項7の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程において、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないため、硬化時間を塗装作業に十分なものとすることができ、ゴミの心配も排除することができる。
請求項8の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付け塗装用の噴射装置に樹脂液を入れる前段階でA液・B液そのものを予備加熱しておくため、寒冷期でも効率よく混合することができ、大幅に能率を向上させることができる。
請求項9の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことにより、確実に凹みを充填することができる。
その他の噴射可能な瞬間硬化型樹脂、主にポリウレア樹脂単独使用の効果を列挙すると以下の通りである。
a.溶剤臭がないため、施工後水に溶剤臭が移らない。
b.硬化が早いため作業時間が短くて済む。
c.したがって施工時間が短く、断水時間が短かくて済む。
d.ポリウレア樹脂の吹付け塗装で簡単に施工できるため、やはり断水時間が短かくて済む。
e.衝撃性に優れており、地震が来たり大きい振動が与えられても安心である。
f.漏水の心配がないので、断水時間の延長という心配がない。
g.風雨等で工事日時が変更される心配が少なく、作業日の変更をしなくて済む。
h.短時間で工事が完了するため仮設タンクが不要となり、余分な費用が掛からない。
i.ガラス繊維の飛散がないため、近隣からのクレームがなく、作業者が吸い込んで健康を害することがない。
j.また異臭が発生しないため、近隣からクレームが来ない。
k.液体タンク内での作業のため、温度管理を簡単に行うことができ、氷点下や高温時でも施工できる。
l.同じ理由からヒーターが不要であり、火災や一酸化炭素中毒の心配がない。
m.排気の問題が少ないため、場所や環境を選ばずにどこでも作業をすることが可能である。
n.さまざまな素材に施工が可能であり、鉄やステンレスなども対応できる。
o.薬品や高温に強いため、さまざまな内容物に対応できる。
p.価格的に安い。
q.断熱性能に優れ、結露がない。
r.加水分解が起きないため、保護層として長期にわたり駆体を守ることができる。
なお、上記噴射可能な瞬間硬化型樹脂の例としては、アクリレート系やエポキシ系の紫外線硬化性樹脂等も挙げることができる。
この発明に係る液体タンクの補修方法を適用する、液体タンク内の状況を示す概略断面図である。 (a)は従来方式の液体タンクの補修方法の手順を示す概略断面図、(b)は本発明方式における液体タンクの補修方法の手順を示す概略断面図である。 従来の液体タンクの補修方法を示すフローチャートである。 本発明の液体タンクの補修方法を従来方式のものと比較して示すフローチャートである。 (a),(b)は下地にくぼみが存在した場合について示すものである。 (a),(b)はポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。 (a),(b),(c)はこの発明の別の実施の形態を示すものであり、ポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。
以下、この発明に係る液体タンクの補修方法の実施の形態を図面に基いて説明する。
図1は液体タンク(例えば貯水タンク)11内での補修方法の第1の実施の形態を示すものである。図示されているように、液体タンク11内は密室で暗い上に排気手段がほとんどないため、長時間の作業は困難な上に危険であった。
したがって従来のように、図2(a)に示す手順で修復するのは非常に危険な作業といわざるを得ない。
図2(a)に示す手順は、液体タンクの壁101を高圧水噴射機102等で洗浄し、所定位置にプライマーを塗布した上、グラスウール104を貼り付け、このポリエステル樹脂103とグラスウール貼り付け作業を3回繰り返して3重に重ね貼りし、最後に耐水性のトップコート105を手動ローラ106で塗布していた。
そこで第1発明の液体タンクの補修方法においては、図2(b)に示すように液体タンク11内の液を抜き取った後、洗浄工程および乾燥工程を施した後、噴射可能な瞬間硬化型樹脂、主にポリウレア樹脂を塗装する部分以外を養生テープ(図示せず)で保護する。その上で塗装部分にポリウレア樹脂との密着性を高めるプライマー(図示せず)を塗布し、次いでポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装する。塗装膜の厚さは、少なくとも1.5mm以上あることが望ましい。
その後、ピンホールの確認工程を経て、養生撤去、洗浄工程を行って液張りすれば完成である。
なお、上記噴射可能な瞬間硬化型樹脂の例としては、例えばアクリレート系やエポキシ系の紫外線硬化性樹脂(株式会社スリーボンド製)等も挙げることができる。このような紫外線硬化性樹脂は、塗布後に紫外線LEDライト等で紫外線を照射することにより瞬間的に硬化させることができる。
第2発明の液体タンクの補修方法においては、液体タンク11内の液を抜き取った後、洗浄工程および乾燥工程を施した後、ポリウレア樹脂を塗装する部分以外を養生テープ(図示せず)で保護する。その上で塗装部分にポリウレア樹脂との密着性を高めるプライマー(図示せず)を塗布し、次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上、ポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装する。塗装膜の厚さは、少なくとも1.5mm以上あることが望ましい。
その後、ピンホールの確認工程を経て、養生撤去、洗浄工程を行って液張りすれば完成である。
前記液体タンクの補修方法によれば、従来方式におけるポリエステル樹脂とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、ポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンク11を液張りできるまでに補修することができ、したがってポリエステル樹脂の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に液体タンク11の補修工事を終えることができるようになった。
同様に、必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上でポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンク11を液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるとともに、仕上がりを平滑で非常に付加価値の高いものとすることができるようになった。
ポリウレア樹脂からなる塗膜層は、その伸び率が150%以上、特に200%以上あることが望ましい。
そして、ポリウレア樹脂からなる塗膜層は、スプレーガンによる前記ポリウレア樹脂の吹付けによって形成されている。また、この塗膜層の厚さは、1〜3mmが好ましく、特に1.5mm以上が好適である。
これをより図3のフローチャートと比較しながら、図4のフローチャートで詳細に示すと次の通りである。
1)水抜き
2)壁洗浄
3)乾燥
(以下の2工程は不要)
4:下地処理(サンダーにて目荒らし)
5:除塵

6)養生
7)プライマー処理
*8)パテ入れ(必要に応じて行う)
9)ポリウレア樹脂の吹付けによる塗布
(以下の7工程は不要)
10:ガラスマットの貼付
11:ポリエステル樹脂の塗布
12:ガラスマットの貼付
13:ポリエステル樹脂の塗布
14:ガラスマットの貼付
15:ポリエステル樹脂の塗布
16:トップコートの塗布

17)ピンホール確認
(以下の2工程は不要)
18:仕上げ(バリ取り)
19:仕上げ(アセトン拭き)

20)養生撤去
21)壁洗浄
22)液張り
なおこの発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンク11は、液体タンク11内壁の部分的な補修箇所を補修するものであってもよい。
したがって、漏水が発生した場合等の緊急時にもより短時間に液体タンクの補修を行うことができ、水の供給先に断水という不自由を強いる時間を大幅に短縮することができる。
またこの発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンク11は、液体タンク11内壁の全面を補修するものであってもよい。
このように液体タンク11内壁の全面を補修した場合には、液体タンク11の寿命を大幅に延ばすことができる。
図5はポリウレア樹脂の充填機能を利用しようとするものである。
すなわち、図5(a)のように下地(補修箇所)21にくぼみ22があった場合、噴霧したときに噴霧する液体に充填機能がないと、図5(b)のように固まった表面形状は下地21通りになる。
他方、ポリウレア樹脂を用いた場合は噴霧された直後に固化するので、下地21に接触するとすぐ固化してしまい、その場所を充填する。したがって図5(c)のように、ポリウレア樹脂23で順次くぼみ22が埋まっていくのである。
このため、下地21の小さな傷やピンホールなどにポリウレア樹脂23が充填されて結果的に補修されてしまうことが判明した。
図6はポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。
室内の壁や天井などの隙間を塞いで気密性をよくする作業を目張りという。
図6(a)のようにユニット壁の壁パネル31を梁32で組み合わせた構造での室内の気密性を確保するためには目張り作業を行う。拡大した図6(b)のように目張りとしては壁パネル31間や梁32との隙間33を埋める作業を行うのである。
しかしながら、従来の目張りにおいては図7(b)のように隙間33をパテ34で埋めていく方法や、図7(a)のように簡易的に目張りテープ35を貼って充填する方法があるが、いずれも大変な手間がかかる。
他方、図7(c)のようにポリウレア樹脂36の吹付けによる作業では、ポリウレア樹脂36の充填機能で間隙が埋まっていくので、作業性が非常に良い。また壁パネル31間や梁32からなる下地の傷やピンホールも埋まってしまうので、目張りの性能が極めていいことになる。
上記ポリウレア樹脂の吹付け上の注意点としては以下の項目を挙げることができる。
1)吹付けヘッドに風をあてない。
ポリウレア樹脂の噴射においては、樹脂が噴射直後から硬化する。したがって噴射口に風などが当たると硬化が促進されるので、水槽内部では心配ないが、外での作業では風を当てない工夫が必要である。風よけネットを設置することで対応する。これによってゴミの心配も排除することができる。
2)A液・B液予備加熱
ポリウレア樹脂は原料のA液とB液を混合させるとすぐ硬化を始める。A液・B液とも常温では粘度が高いので、噴射では、60℃以上に加熱軟化させて直前に混合する方式を採用することが望ましい。噴射装置においては、液を取り込んでから装置内で暖める方式をとっているが、寒冷期には大変な時間を要する難点がある。そこで能率向上のため、装置に入れる前にA液・B液そのものを予備加熱しておくと能率が良くなる。
3)断続噴射
下地等に穴やキズ、凹みなどがある場合、ポリウレア樹脂の吹付けで凹みを充填することできるが、その部分に連続的に吹付けを続けて行うと、形状によっては充填塞ぎにはならない場合がある。その際、吹付けノズルを継続噴射ではなく、噴射ガンのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うと確実に凹みを充填することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。
また塗膜層は、ポリウレア樹脂からなる塗膜材の吹付けによって形成されるが、ポリウレア樹脂の仕様によっては、金コテ、ローラー、刷毛等によって塗布されてもよい。
11 液体タンク
12 ポリウレア樹脂
21 下地
22 くぼみ
23 ポリウレア樹脂
31 壁パネル
32 梁
33 隙間
34 パテ
35 目張りテープ
36 ポリウレア樹脂
101 液体タンクの壁
102 高圧水噴射機
103 ポリエステル樹脂
104 グラスウール
105 耐水性のトップコート
106 手動ローラ
この発明は、集合住宅の受水槽や高置水槽、防火水槽等に使用される貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法に関するものである。
例えば、マンション等の集合住宅の屋上や工場などに置かれる貯水タンクは、水道水などの飲み水や工業用水などを貯蔵する目的で非常に多く活用されている。このような貯水タンクは主にコンクリート製や鉄製、FRP製であり、20〜30年以前に建設された貯水タンクである場合にあっては、劣化のために漏水や断面に亀裂等が入るものも生じていた。このような場合の補修方法として、従来は、図2(a)に示す手順で修復するのが一般的であった。
すなわち、貯水タンクの壁101を高圧水噴射機102等で洗浄し、所定位置に樹脂製の接着剤103を塗布した上、グラスウール104を貼り付け、この接着剤塗布とグラスウール貼り付け作業を3回繰り返して3重に重ね貼りし、最後に耐水性のトップコート105を手動ローラ106で塗布していた。
これをより詳細に図3のフローチャートで示すと次の通りである。
1)水抜き
2)壁洗浄
3)乾燥
4)下地処理(サンダーにて目荒らし)
5)除塵
6)養生
7)プライマー処理
8)パテ入れ
9)樹脂の塗布
10)ガラスマットの貼付
11)樹脂の塗布
12)ガラスマットの貼付
13)樹脂の塗布
14)ガラスマットの貼付
15)樹脂の塗布
16)トップコートの塗布
17)ピンホール確認
18)仕上げ(バリ取り)
19)仕上げ(アセトン拭き)
20)養生撤去
21)壁洗浄
22)液張り(水張り)
特開2005−76345号公報
しかしながら、この貯水タンクの補修作業には多くの問題が内在している。
1.図1に示すように大きな貯水タンクの内部の補修工事であるため、作業者が内部に入って暗くて狭い空間で長時間作業しなければならない。
そのため、安全性対策や清浄空気の維持対策、作業者の健康維持対策などが求められている。
すなわち、貯水タンク内の作業であるため、暗い上に換気が悪いので酸素不足を生じやすいし、狭くて作業性が悪いという問題があった。
2.工事期間中は水を除去しなくてならず、水の供給先に断水という不自由を強いる。
したがって工事期間中はマンションなど生活用水の場合も工場用水の場合も住民や労働者に大きなダメージを与えてしまうこととなり、作業期間の短縮は非常に重要な問題である。
3.飲料水を貯蔵する貯水タンクの場合は、特に安全上の面から内部補修で使う材料は人体に無害な素材であることが必須である。
4.さらに、頻繁に修復工事を行うわけにはいかないので、修復後の内部の水に対しての耐久性・耐蝕性が重要である。
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、補修の工期を大幅に短縮することができる貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法を提供することにある。
すなわちこの発明の液体タンクの補修方法は、液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法は、液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂は、ポリウレア樹脂からなることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の部分的な補修箇所を補修するものであることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンクは、液体タンクの目張り部分を補修するものであることをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないで行うことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付け塗装用の噴射装置に樹脂液を入れる前段階でA液・B液そのものを予備加熱しておくことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことをも特徴とするものである。
請求項1の液体タンクの補修方法では、樹脂系接着剤とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンクを液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるようになった。
請求項2の液体タンクの補修方法では、樹脂系接着剤とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンクを液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるとともに、仕上がりを平滑で非常に付加価値の高いものとすることができるようになった。
請求項3の液体タンクの補修方法では、噴射可能な瞬間硬化型樹脂がポリウレア樹脂からなるものであり、作業性が良好であることは勿論、揮発成分がほとんど含まれていないので無臭のために非常に良好な作業環境を維持することができる。
請求項4の液体タンクの補修方法では、前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の部分的な補修箇所を補修するものである。
したがって、より短時間に液体タンクの補修を行うことができ、水の供給先に断水という不自由を強いる時間を大幅に短縮することができる。
請求項5の液体タンクの補修方法では、前記補修を施される液体タンクは、液体タンクの目張り部分を補修するものである。
したがって、液体タンクを構成するパネル間の連結・補修を確実に行うことができ、より耐久性の高い液体タンクを提供することができる。
請求項6の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程において、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないため、硬化時間を塗装作業に十分なものとすることができ、ゴミの心配も排除することができる。
請求項7の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付け塗装用の噴射装置に樹脂液を入れる前段階でA液・B液そのものを予備加熱しておくため、寒冷期でも効率よく混合することができ、大幅に能率を向上させることができる。
請求項8の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことにより、確実に凹みを充填することができる。
その他の噴射可能な瞬間硬化型樹脂、主にポリウレア樹脂単独使用の効果を列挙すると以下の通りである。
a.溶剤臭がないため、施工後水に溶剤臭が移らない。
b.硬化が早いため作業時間が短くて済む。
c.したがって施工時間が短く、断水時間が短かくて済む。
d.ポリウレア樹脂の吹付け塗装で簡単に施工できるため、やはり断水時間が短かくて済む。
e.衝撃性に優れており、地震が来たり大きい振動が与えられても安心である。
f.漏水の心配がないので、断水時間の延長という心配がない。
g.風雨等で工事日時が変更される心配が少なく、作業日の変更をしなくて済む。
h.短時間で工事が完了するため仮設タンクが不要となり、余分な費用が掛からない。
i.ガラス繊維の飛散がないため、近隣からのクレームがなく、作業者が吸い込んで健康を害することがない。
j.また異臭が発生しないため、近隣からクレームが来ない。
k.液体タンク内での作業のため、温度管理を簡単に行うことができ、氷点下や高温時でも施工できる。
l.同じ理由からヒーターが不要であり、火災や一酸化炭素中毒の心配がない。
m.排気の問題が少ないため、場所や環境を選ばずにどこでも作業をすることが可能である。
n.さまざまな素材に施工が可能であり、鉄やステンレスなども対応できる。
o.薬品や高温に強いため、さまざまな内容物に対応できる。
p.価格的に安い。
q.断熱性能に優れ、結露がない。
r.加水分解が起きないため、保護層として長期にわたり駆体を守ることができる。
なお、上記噴射可能な瞬間硬化型樹脂の例としては、アクリレート系やエポキシ系の紫外線硬化性樹脂等も挙げることができる。
この発明に係る液体タンクの補修方法を適用する、液体タンク内の状況を示す概略断面図である。 (a)は従来方式の液体タンクの補修方法の手順を示す概略断面図、(b)は本発明方式における液体タンクの補修方法の手順を示す概略断面図である。 従来の液体タンクの補修方法を示すフローチャートである。 本発明の液体タンクの補修方法を従来方式のものと比較して示すフローチャートである。 (a),(b)は下地にくぼみが存在した場合について示すものである。 (a),(b)はポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。 (a),(b),(c)はこの発明の別の実施の形態を示すものであり、ポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。
以下、この発明に係る液体タンクの補修方法の実施の形態を図面に基いて説明する。
図1は液体タンク(例えば貯水タンク)11内での補修方法の第1の実施の形態を示すものである。図示されているように、液体タンク11内は密室で暗い上に排気手段がほとんどないため、長時間の作業は困難な上に危険であった。
したがって従来のように、図2(a)に示す手順で修復するのは非常に危険な作業といわざるを得ない。
図2(a)に示す手順は、液体タンクの壁101を高圧水噴射機102等で洗浄し、所定位置にプライマーを塗布した上、グラスウール104を貼り付け、このポリエステル樹脂103とグラスウール貼り付け作業を3回繰り返して3重に重ね貼りし、最後に耐水性のトップコート105を手動ローラ106で塗布していた。
そこで第1発明の液体タンクの補修方法においては、図2(b)に示すように液体タンク11内の液を抜き取った後、洗浄工程および乾燥工程を施した後、噴射可能な瞬間硬化型樹脂、主にポリウレア樹脂を塗装する部分以外を養生テープ(図示せず)で保護する。その上で塗装部分にポリウレア樹脂との密着性を高めるプライマー(図示せず)を塗布し、次いでポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装する。塗装膜の厚さは、少なくとも1.5mm以上あることが望ましい。
その後、ピンホールの確認工程を経て、養生撤去、洗浄工程を行って液張りすれば完成である。
なお、上記噴射可能な瞬間硬化型樹脂の例としては、例えばアクリレート系やエポキシ系の紫外線硬化性樹脂(株式会社スリーボンド製)等も挙げることができる。このような紫外線硬化性樹脂は、塗布後に紫外線LEDライト等で紫外線を照射することにより瞬間的に硬化させることができる。
第2発明の液体タンクの補修方法においては、液体タンク11内の液を抜き取った後、洗浄工程および乾燥工程を施した後、ポリウレア樹脂を塗装する部分以外を養生テープ(図示せず)で保護する。その上で塗装部分にポリウレア樹脂との密着性を高めるプライマー(図示せず)を塗布し、次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上、ポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装する。塗装膜の厚さは、少なくとも1.5mm以上あることが望ましい。
その後、ピンホールの確認工程を経て、養生撤去、洗浄工程を行って液張りすれば完成である。
前記液体タンクの補修方法によれば、従来方式におけるポリエステル樹脂とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、ポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンク11を液張りできるまでに補修することができ、したがってポリエステル樹脂の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に液体タンク11の補修工事を終えることができるようになった。
同様に、必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上でポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンク11を液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるとともに、仕上がりを平滑で非常に付加価値の高いものとすることができるようになった。
ポリウレア樹脂からなる塗膜層は、その伸び率が150%以上、特に200%以上あることが望ましい。
そして、ポリウレア樹脂からなる塗膜層は、スプレーガンによる前記ポリウレア樹脂の吹付けによって形成されている。また、この塗膜層の厚さは、1〜3mmが好ましく、特に1.5mm以上が好適である。
これをより図3のフローチャートと比較しながら、図4のフローチャートで詳細に示すと次の通りである。
1)水抜き
2)壁洗浄
3)乾燥
(以下の2工程は不要)
4:下地処理(サンダーにて目荒らし)
5:除塵

6)養生
7)プライマー処理
*8)パテ入れ(必要に応じて行う)
9)ポリウレア樹脂の吹付けによる塗布
(以下の7工程は不要)
10:ガラスマットの貼付
11:ポリエステル樹脂の塗布
12:ガラスマットの貼付
13:ポリエステル樹脂の塗布
14:ガラスマットの貼付
15:ポリエステル樹脂の塗布
16:トップコートの塗布

17)ピンホール確認
(以下の2工程は不要)
18:仕上げ(バリ取り)
19:仕上げ(アセトン拭き)

20)養生撤去
21)壁洗浄
22)液張り
なおこの発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンク11は、液体タンク11内壁の部分的な補修箇所を補修するものであってもよい。
したがって、漏水が発生した場合等の緊急時にもより短時間に液体タンクの補修を行うことができ、水の供給先に断水という不自由を強いる時間を大幅に短縮することができる。
またこの発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンク11は、液体タンク11内壁の全面を補修するものであってもよい。
このように液体タンク11内壁の全面を補修した場合には、液体タンク11の寿命を大幅に延ばすことができる。
図5はポリウレア樹脂の充填機能を利用しようとするものである。
すなわち、図5(a)のように下地(補修箇所)21にくぼみ22があった場合、噴霧したときに噴霧する液体に充填機能がないと、図5(b)のように固まった表面形状は下地21通りになる。
他方、ポリウレア樹脂を用いた場合は噴霧された直後に固化するので、下地21に接触するとすぐ固化してしまい、その場所を充填する。したがって図5(c)のように、ポリウレア樹脂23で順次くぼみ22が埋まっていくのである。
このため、下地21の小さな傷やピンホールなどにポリウレア樹脂23が充填されて結果的に補修されてしまうことが判明した。
図6はポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。
室内の壁や天井などの隙間を塞いで気密性をよくする作業を目張りという。
図6(a)のようにユニット壁の壁パネル31を梁32で組み合わせた構造での室内の気密性を確保するためには目張り作業を行う。拡大した図6(b)のように目張りとしては壁パネル31間や梁32との隙間33を埋める作業を行うのである。
しかしながら、従来の目張りにおいては図7(b)のように隙間33をパテ34で埋めていく方法や、図7(a)のように簡易的に目張りテープ35を貼って充填する方法があるが、いずれも大変な手間がかかる。
他方、図7(c)のようにポリウレア樹脂36の吹付けによる作業では、ポリウレア樹脂36の充填機能で間隙が埋まっていくので、作業性が非常に良い。また壁パネル31間や梁32からなる下地の傷やピンホールも埋まってしまうので、目張りの性能が極めていいことになる。
上記ポリウレア樹脂の吹付け上の注意点としては以下の項目を挙げることができる。
1)吹付けヘッドに風をあてない。
ポリウレア樹脂の噴射においては、樹脂が噴射直後から硬化する。したがって噴射口に風などが当たると硬化が促進されるので、水槽内部では心配ないが、外での作業では風を当てない工夫が必要である。風よけネットを設置することで対応する。これによってゴミの心配も排除することができる。
2)A液・B液予備加熱
ポリウレア樹脂は原料のA液とB液を混合させるとすぐ硬化を始める。A液・B液とも常温では粘度が高いので、噴射では、60℃以上に加熱軟化させて直前に混合する方式を採用することが望ましい。噴射装置においては、液を取り込んでから装置内で暖める方式をとっているが、寒冷期には大変な時間を要する難点がある。そこで能率向上のため、装置に入れる前にA液・B液そのものを予備加熱しておくと能率が良くなる。
3)断続噴射
下地等に穴やキズ、凹みなどがある場合、ポリウレア樹脂の吹付けで凹みを充填することできるが、その部分に連続的に吹付けを続けて行うと、形状によっては充填塞ぎにはならない場合がある。その際、吹付けノズルを継続噴射ではなく、噴射ガンのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うと確実に凹みを充填することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。
また塗膜層は、ポリウレア樹脂からなる塗膜材の吹付けによって形成されるが、ポリウレア樹脂の仕様によっては、金コテ、ローラー、刷毛等によって塗布されてもよい。
11 液体タンク
12 ポリウレア樹脂
21 下地
22 くぼみ
23 ポリウレア樹脂
31 壁パネル
32 梁
33 隙間
34 パテ
35 目張りテープ
36 ポリウレア樹脂
101 液体タンクの壁
102 高圧水噴射機
103 ポリエステル樹脂
104 グラスウール
105 耐水性のトップコート
106 手動ローラ
この発明は、集合住宅の受水槽や高置水槽、防火水槽等に使用される貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法に関するものである。
例えば、マンション等の集合住宅の屋上や工場などに置かれる貯水タンクは、水道水などの飲み水や工業用水などを貯蔵する目的で非常に多く活用されている。このような貯水タンクは主にコンクリート製や鉄製、FRP製であり、20〜30年以前に建設された貯水タンクである場合にあっては、劣化のために漏水や断面に亀裂等が入るものも生じていた。このような場合の補修方法として、従来は、図2(a)に示す手順で修復するのが一般的であった。
すなわち、貯水タンクの壁101を高圧水噴射機102等で洗浄し、所定位置に樹脂製の接着剤103を塗布した上、グラスウール104を貼り付け、この接着剤塗布とグラスウール貼り付け作業を3回繰り返して3重に重ね貼りし、最後に耐水性のトップコート105を手動ローラ106で塗布していた。
これをより詳細に図3のフローチャートで示すと次の通りである。
1)水抜き
2)壁洗浄
3)乾燥
4)下地処理(サンダーにて目荒らし)
5)除塵
6)養生
7)プライマー処理
8)パテ入れ
9)樹脂の塗布
10)ガラスマットの貼付
11)樹脂の塗布
12)ガラスマットの貼付
13)樹脂の塗布
14)ガラスマットの貼付
15)樹脂の塗布
16)トップコートの塗布
17)ピンホール確認
18)仕上げ(バリ取り)
19)仕上げ(アセトン拭き)
20)養生撤去
21)壁洗浄
22)液張り(水張り)
特開2005−76345号公報
しかしながら、この貯水タンクの補修作業には多くの問題が内在している。
1.図1に示すように大きな貯水タンクの内部の補修工事であるため、作業者が内部に入って暗くて狭い空間で長時間作業しなければならない。
そのため、安全性対策や清浄空気の維持対策、作業者の健康維持対策などが求められている。
すなわち、貯水タンク内の作業であるため、暗い上に換気が悪いので酸素不足を生じやすいし、狭くて作業性が悪いという問題があった。
2.工事期間中は水を除去しなくてならず、水の供給先に断水という不自由を強いる。
したがって工事期間中はマンションなど生活用水の場合も工場用水の場合も住民や労働者に大きなダメージを与えてしまうこととなり、作業期間の短縮は非常に重要な問題である。
3.飲料水を貯蔵する貯水タンクの場合は、特に安全上の面から内部補修で使う材料は人体に無害な素材であることが必須である。
4.さらに、頻繁に修復工事を行うわけにはいかないので、修復後の内部の水に対しての耐久性・耐蝕性が重要である。
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、補修の工期を大幅に短縮することができる貯水タンク、その他の液体タンクの補修方法を提供することにある。
すなわちこの発明の液体タンクの補修方法は、液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とする液体タンクの補修方法において、
前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないで行うことを特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法は、液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装し、
ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とする液体タンクの補修方法において、
前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないで行うことを特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことをも特徴とするものである。
この発明の液体タンクの補修方法において、噴射可能な瞬間硬化型樹脂に、ポリウレア樹脂を使用し、吹付け塗装用の噴射装置に樹脂液を入れる前段階でA液・B液そのものを予備加熱しておくことを特徴とするものである。
請求項1の液体タンクの補修方法では、樹脂系接着剤とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンクを液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるようになった。
また、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程において、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないため、硬化時間を塗装作業に十分なものとすることができ、ゴミの心配も排除することができる。
請求項2の液体タンクの補修方法では、樹脂系接着剤とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンクを液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるとともに、仕上がりを平滑で非常に付加価値の高いものとすることができるようになった。
また、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程において、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないため、硬化時間を塗装作業に十分なものとすることができ、ゴミの心配も排除することができる。
請求項3の液体タンクの補修方法では、前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことにより、確実に凹みを充填することができる。
請求項4の液体タンクの補修方法では、噴射可能な瞬間硬化型樹脂がポリウレア樹脂からなるものであり、作業性が良好であることは勿論、揮発成分がほとんど含まれていないので無臭のために非常に良好な作業環境を維持することができる。
その他の噴射可能な瞬間硬化型樹脂、主にポリウレア樹脂単独使用の効果を列挙すると以下の通りである。
a.溶剤臭がないため、施工後水に溶剤臭が移らない。
b.硬化が早いため作業時間が短くて済む。
c.したがって施工時間が短く、断水時間が短かくて済む。
d.ポリウレア樹脂の吹付け塗装で簡単に施工できるため、やはり断水時間が短かくて済む。
e.衝撃性に優れており、地震が来たり大きい振動が与えられても安心である。
f.漏水の心配がないので、断水時間の延長という心配がない。
g.風雨等で工事日時が変更される心配が少なく、作業日の変更をしなくて済む。
h.短時間で工事が完了するため仮設タンクが不要となり、余分な費用が掛からない。
i.ガラス繊維の飛散がないため、近隣からのクレームがなく、作業者が吸い込んで健康を害することがない。
j.また異臭が発生しないため、近隣からクレームが来ない。
k.液体タンク内での作業のため、温度管理を簡単に行うことができ、氷点下や高温時でも施工できる。
l.同じ理由からヒーターが不要であり、火災や一酸化炭素中毒の心配がない。
m.排気の問題が少ないため、場所や環境を選ばずにどこでも作業をすることが可能である。
n.さまざまな素材に施工が可能であり、鉄やステンレスなども対応できる。
o.薬品や高温に強いため、さまざまな内容物に対応できる。
p.価格的に安い。
q.断熱性能に優れ、結露がない。
r.加水分解が起きないため、保護層として長期にわたり駆体を守ることができる。
なお、上記噴射可能な瞬間硬化型樹脂の例としては、アクリレート系やエポキシ系の紫外線硬化性樹脂等も挙げることができる。
この発明に係る液体タンクの補修方法を適用する、液体タンク内の状況を示す概略断面図である。 (a)は従来方式の液体タンクの補修方法の手順を示す概略断面図、(b)は本発明方式における液体タンクの補修方法の手順を示す概略断面図である。 従来の液体タンクの補修方法を示すフローチャートである。 本発明の液体タンクの補修方法を従来方式のものと比較して示すフローチャートである。 (a),(b)は下地にくぼみが存在した場合について示すものである。 (a),(b)はポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。 (a),(b),(c)はこの発明の別の実施の形態を示すものであり、ポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。
以下、この発明に係る液体タンクの補修方法の実施の形態を図面に基いて説明する。
図1は液体タンク(例えば貯水タンク)11内での補修方法の第1の実施の形態を示すものである。図示されているように、液体タンク11内は密室で暗い上に排気手段がほとんどないため、長時間の作業は困難な上に危険であった。
したがって従来のように、図2(a)に示す手順で修復するのは非常に危険な作業といわざるを得ない。
図2(a)に示す手順は、液体タンクの壁101を高圧水噴射機102等で洗浄し、所定位置にプライマーを塗布した上、グラスウール104を貼り付け、このポリエステル樹脂103とグラスウール貼り付け作業を3回繰り返して3重に重ね貼りし、最後に耐水性のトップコート105を手動ローラ106で塗布していた。
そこで第1発明の液体タンクの補修方法においては、図2(b)に示すように液体タンク11内の液を抜き取った後、洗浄工程および乾燥工程を施した後、噴射可能な瞬間硬化型樹脂、主にポリウレア樹脂を塗装する部分以外を養生テープ(図示せず)で保護する。その上で塗装部分にポリウレア樹脂との密着性を高めるプライマー(図示せず)を塗布し、次いでポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装する。塗装膜の厚さは、少なくとも1.5mm以上あることが望ましい。
その後、ピンホールの確認工程を経て、養生撤去、洗浄工程を行って液張りすれば完成である。
なお、上記噴射可能な瞬間硬化型樹脂の例としては、例えばアクリレート系やエポキシ系の紫外線硬化性樹脂(株式会社スリーボンド製)等も挙げることができる。このような紫外線硬化性樹脂は、塗布後に紫外線LEDライト等で紫外線を照射することにより瞬間的に硬化させることができる。
第2発明の液体タンクの補修方法においては、液体タンク11内の液を抜き取った後、洗浄工程および乾燥工程を施した後、ポリウレア樹脂を塗装する部分以外を養生テープ(図示せず)で保護する。その上で塗装部分にポリウレア樹脂との密着性を高めるプライマー(図示せず)を塗布し、次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上、ポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装する。塗装膜の厚さは、少なくとも1.5mm以上あることが望ましい。
その後、ピンホールの確認工程を経て、養生撤去、洗浄工程を行って液張りすれば完成である。
前記液体タンクの補修方法によれば、従来方式におけるポリエステル樹脂とグラスウールシートとを3層に積層するという余分な工程を排除し、ポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンク11を液張りできるまでに補修することができ、したがってポリエステル樹脂の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に液体タンク11の補修工事を終えることができるようになった。
同様に、必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上でポリウレア樹脂12を所定の厚さまで吹付け塗装するだけで液体タンク11を液張りできるまでに補修することができるようにしたものである。
したがって、樹脂系接着剤の乾燥・硬化を待つという非常に長時間を要する工程を省略することができ、極めて短時間に補修工事を終えることができるとともに、仕上がりを平滑で非常に付加価値の高いものとすることができるようになった。
ポリウレア樹脂からなる塗膜層は、その伸び率が150%以上、特に200%以上あることが望ましい。
そして、ポリウレア樹脂からなる塗膜層は、スプレーガンによる前記ポリウレア樹脂の吹付けによって形成されている。また、この塗膜層の厚さは、1〜3mmが好ましく、特に1.5mm以上が好適である。
これをより図3のフローチャートと比較しながら、図4のフローチャートで詳細に示すと次の通りである。
1)水抜き
2)壁洗浄
3)乾燥
(以下の2工程は不要)
4:下地処理(サンダーにて目荒らし)
5:除塵

6)養生
7)プライマー処理
*8)パテ入れ(必要に応じて行う)
9)ポリウレア樹脂の吹付けによる塗布
(以下の7工程は不要)
10:ガラスマットの貼付
11:ポリエステル樹脂の塗布
12:ガラスマットの貼付
13:ポリエステル樹脂の塗布
14:ガラスマットの貼付
15:ポリエステル樹脂の塗布
16:トップコートの塗布

17)ピンホール確認
(以下の2工程は不要)
18:仕上げ(バリ取り)
19:仕上げ(アセトン拭き)

20)養生撤去
21)壁洗浄
22)液張り
なおこの発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンク11は、液体タンク11内壁の部分的な補修箇所を補修するものであってもよい。
したがって、漏水が発生した場合等の緊急時にもより短時間に液体タンクの補修を行うことができ、水の供給先に断水という不自由を強いる時間を大幅に短縮することができる。
またこの発明の液体タンクの補修方法において、前記補修を施される液体タンク11は、液体タンク11内壁の全面を補修するものであってもよい。
このように液体タンク11内壁の全面を補修した場合には、液体タンク11の寿命を大幅に延ばすことができる。
図5はポリウレア樹脂の充填機能を利用しようとするものである。
すなわち、図5(a)のように下地(補修箇所)21にくぼみ22があった場合、噴霧したときに噴霧する液体に充填機能がないと、図5(b)のように固まった表面形状は下地21通りになる。
他方、ポリウレア樹脂を用いた場合は噴霧された直後に固化するので、下地21に接触するとすぐ固化してしまい、その場所を充填する。したがって図5(c)のように、ポリウレア樹脂23で順次くぼみ22が埋まっていくのである。
このため、下地21の小さな傷やピンホールなどにポリウレア樹脂23が充填されて結果的に補修されてしまうことが判明した。
図6はポリウレア樹脂の充填機能を目張りに利用しようとするものである。
室内の壁や天井などの隙間を塞いで気密性をよくする作業を目張りという。
図6(a)のようにユニット壁の壁パネル31を梁32で組み合わせた構造での室内の気密性を確保するためには目張り作業を行う。拡大した図6(b)のように目張りとしては壁パネル31間や梁32との隙間33を埋める作業を行うのである。
しかしながら、従来の目張りにおいては図7(b)のように隙間33をパテ34で埋めていく方法や、図7(a)のように簡易的に目張りテープ35を貼って充填する方法があるが、いずれも大変な手間がかかる。
他方、図7(c)のようにポリウレア樹脂36の吹付けによる作業では、ポリウレア樹脂36の充填機能で間隙が埋まっていくので、作業性が非常に良い。また壁パネル31間や梁32からなる下地の傷やピンホールも埋まってしまうので、目張りの性能が極めていいことになる。
上記ポリウレア樹脂の吹付け上の注意点としては以下の項目を挙げることができる。
1)吹付けヘッドに風をあてない。
ポリウレア樹脂の噴射においては、樹脂が噴射直後から硬化する。したがって噴射口に風などが当たると硬化が促進されるので、水槽内部では心配ないが、外での作業では風を当てない工夫が必要である。風よけネットを設置することで対応する。これによってゴミの心配も排除することができる。
2)A液・B液予備加熱
ポリウレア樹脂は原料のA液とB液を混合させるとすぐ硬化を始める。A液・B液とも常温では粘度が高いので、噴射では、60℃以上に加熱軟化させて直前に混合する方式を採用することが望ましい。噴射装置においては、液を取り込んでから装置内で暖める方式をとっているが、寒冷期には大変な時間を要する難点がある。そこで能率向上のため、装置に入れる前にA液・B液そのものを予備加熱しておくと能率が良くなる。
3)断続噴射
下地等に穴やキズ、凹みなどがある場合、ポリウレア樹脂の吹付けで凹みを充填することできるが、その部分に連続的に吹付けを続けて行うと、形状によっては充填塞ぎにはならない場合がある。その際、吹付けノズルを継続噴射ではなく、噴射ガンのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うと確実に凹みを充填することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。
また塗膜層は、ポリウレア樹脂からなる塗膜材の吹付けによって形成されるが、ポリウレア樹脂の仕様によっては、金コテ、ローラー、刷毛等によって塗布されてもよい。
11 液体タンク
12 ポリウレア樹脂
21 下地
22 くぼみ
23 ポリウレア樹脂
31 壁パネル
32 梁
33 隙間
34 パテ
35 目張りテープ
36 ポリウレア樹脂
101 液体タンクの壁
102 高圧水噴射機
103 ポリエステル樹脂
104 グラスウール
105 耐水性のトップコート
106 手動ローラ

Claims (9)

  1. 液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
    樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
    次いで噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定の厚さまで吹付け塗装し、
    ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とする液体タンクの補修方法。
  2. 液体タンク内の液を抜き取った後、洗浄工程、乾燥工程を施し、
    樹脂を塗装する部分以外を養生テープで保護した上、塗装部分にプライマーを塗布し、
    次いで必要に応じて所望箇所にパテ入れを行った上で噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装し、
    ピンホールの確認工程を経た後、養生撤去、洗浄工程を行って液張りするようにしたことを特徴とする液体タンクの補修方法。
  3. 前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂は、ポリウレア樹脂からなることを特徴とする請求項1または2記載の液体タンクの補修方法。
  4. 前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の部分的な補修箇所を補修するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体タンクの補修方法。
  5. 前記補修を施される液体タンクは、液体タンクの目張り部分を補修するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体タンクの補修方法。
  6. 前記補修を施される液体タンクは、液体タンク内壁の全面を補修するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体タンクの補修方法。
  7. 前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、風よけネットにより吹付けヘッドに風をあてないで行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液体タンクの補修方法。
  8. 前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付け塗装用の噴射装置に樹脂液を入れる前段階でA液・B液そのものを予備加熱しておくことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の液体タンクの補修方法。
  9. 前記噴射可能な瞬間硬化型樹脂を所定厚さまで吹付け塗装する工程は、吹付けノズルのコックを開け止めして、断続的に噴射を行うことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の液体タンクの補修方法。
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