JP2017101003A - ハーブのスプラウトを用いた皮膚外用剤や内用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたメラニン生成抑制作用、MMP抑制作用、抗炎症作用、皮膚細胞増殖作用及び抗酸化作用を有する、より付加価値の高い安全で安定なハーブ及びその抽出物を提供する。
【解決手段】本発明のレモンバーム・スプラウト又はタイム・スプラウト、及びそれらの抽出物は、皮膚外用剤や内用剤の原料としても新規であり、優れたメラニン生成抑制作用、MMP抑制作用、IL−1α産生抑制作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用に優れており、これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に美白作用、MMP抑制作用、抗炎症作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用に対し有効である。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な美白作用、しわ改善作用、抗炎症作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用に優れた皮膚外用剤や内用剤に関する。
皮膚は生体の最外層に位置し、紫外線などの影響により活性酸素が発生しやすい臓器であり、絶えずその酸素ストレスに曝されている。一方、皮膚細胞内には活性酸素消去酵素が存在しており、その能力を超える活性酸素が発生しないかぎり活性酸素の傷害から皮膚細胞を防衛している。ところが、皮膚細胞内の活性酸素消去酵素の活性は加齢とともに低下することが知られており、活性酸素による傷害がその防御反応を凌駕したとき、皮膚は酸化され、細胞機能が劣化して老化してゆくと考えられる。また、皮膚以外の臓器においても、その活性酸素消去能を越える活性酸素に曝されたとき、機能低下が起こり老化してゆくと考えられる。そこで、活性酸素による傷害からの防御を目的として活性酸素消去剤や抗酸化剤が検討され、SODやカタラーゼなどの活性酸素消去酵素、SOD様活性物質などの活性酸素消去剤や抗酸化剤を配合した食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品などが開発されている(特許文献1、2)。
皮膚は、紫外線、乾燥、寒冷、熱、薬物などのさまざまな物理的及び化学的ストレスに日々曝されている。その結果、皮膚の機能低下が引き起こされ、さまざまな皮膚の老化現象が顕在化する。皮膚の老化現象の一つに、しわがある。しわには、表皮性のしわと、真皮性のしわの二種類が存在することが知られている。表皮性のしわは小じわと呼ばれ、皮膚の乾燥により、表皮角質層中の水分量が低下することによって一時的に生じるしわである。小じわの改善方法としては、保湿効果を有する化粧品の使用が一般的である。一方、真皮性のしわは、太陽光線に含まれる紫外線や加齢によって形成されるしわである。その形成メカニズムとしては、紫外線や加齢による真皮線維芽細胞におけるコラーゲン合成能の低下や、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の増加によるコラーゲンの分解促進が挙げられる。このMMPの中でも、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)は、皮膚の真皮細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンを分解する酵素として知られているが、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、コラーゲンの減少・変性の一因となり、皮膚のシワの形成、弾力性の低下などの大きな要因となると考えられている。
乾燥に起因する表皮性のしわと真皮性のしわでは、組織学的形態、発症メカニズム、治療方法が異なり、紫外線や加齢により生じる真皮性のしわは、保湿効果を有する化粧品の使用によって改善させることはできない。
これまでに、紫外線によって生じる真皮性のしわを改善することを目的として、加水分解アーモンドを有効成分とする皮膚のしわ形成防止・改善剤(特許文献3)、ジョチョウケイ、テンキシ及びキセンウの抽出物を有効成分とする紫外線照射に起因するしわの改善剤(特許文献4)が報告されている。
MMPに属するゼラチナーゼは、線維芽細胞や内皮細胞、ガン細胞などが産生する酵素であり、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン(動脈、腱、皮膚など弾性組織の特殊成分をなす構造タンパク質)などの基質を分解する。従って、ゼラチナーゼに対して抑制活性を有する物質は、ガン組織における血管新生やガンの転移を抑制する効果が期待され、ガン疾患の予防、治療に有用であると考えられる。さらにMMPはガン疾患のみならず、潰瘍形成、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、歯周炎などの種々の病態での細胞外基質の分解に関与していることが報告されている。よって、MMPの抑制活性を有すれば、ガンの転移、潰瘍形成、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、歯周炎など、MMPの亢進が原因で起こる各種疾患の治療及び改善に有用である。
一般に、シミ、ソバカス、日焼けなどに見られる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激により、皮膚内に存在するメラニン色素生成細胞がメラニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知られている。従来、色素沈着の治療には、内用や外用などにおいて、アスコルビン酸(ビタミンC)などが用いられてきた。しかし、抗酸化剤や美白剤として用いられるアスコルビン酸は経時的に分解しやすいなどの欠点がある。そのため、安定性が高く効果の優れた皮膚外用剤として、安定でかつ副作用の少ない天然の化粧品原料が望まれている。
加齢とともに表皮細胞の増殖・分裂能は低下し、表皮層自体は薄くなる(非特許文献1)。生体因子であるEpidermal Growth Factor(EGF/上皮細胞成長因子)や女性ホルモン(エストロゲン)は皮膚の表皮細胞増殖に働きかけるが、加齢と共にその分泌は低下する。このような加齢による表皮細胞代謝機能の低下は、皮膚のターンオーバー速度を遅らせ、肌荒れや皮膚の老化の原因となる。また、角層表面から剥がれ落ちる角層細胞が滞留することで、表皮内メラニンの排泄がスムーズに行われなくなり、色素沈着や肌のくすみの原因となる。さらに表皮の創傷治癒が遅くなることなども知られている。これらの現象の進行を防止あるいは改善するために、表皮細胞の増殖を促進させる成分の探索や、多くの皮膚外用剤の提案がなされてきた。
従来、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹、乾癬などの皮膚疾患による肌荒れや炎症、並びに健常人の肌荒れ、ニキビに対する皮膚外用剤の有効成分として、抗炎症、抗アレルギー作用を有するステロイド剤や保湿効果を有するワセリンや尿素などが用いられてきた。しかしながら、ステロイド剤は副作用が強く、保湿剤はその効果が必ずしも十分ではないことから、より安全性の高い優れた有効成分が望まれていた。
皮膚の炎症反応において、炎症に関わる様々な細胞の炎症部位への遊走及び活性化に関わるサイトカイン類が明らかになってきている。このうち、IL−1αは表皮角化細胞や湿潤してきた炎症細胞により産生され、炎症反応に関与するNFκB(Nuclear Factor κB)やMAPキナーゼなどの活性化を引き起こし、一連の炎症反応の引き金を引く重要な役割を担っているものと考えられている(特許文献5)。
一方、レモンバームは、民間的に発熱、頭痛、感冒、歯痛などの治療に用いられ、タイムは胃のむかつき、消化不良など胃腸系や風邪の咳止めなどに用いられてきた。また、香り成分が含まれることから、ハーブティーの材料、スパイスとして用いられ、浴用剤や化粧品原料としても利用されている。レモンバームの有効成分としては、シトロネラール、シトラール、ゲラニアールなど、タイムについては、チモール、メチルカビコール、シネオール、ボルネオール、タンニン、ルテオリンなどが知られている。一般的なレモンバーム、タイムとしては、抗酸化、抗炎症、収斂作用が訴求されている。
ところで、幼植物体、新芽、新芽野菜などの総称はスプラウトと呼ばれ、ブロッコリー、かいわれダイコン、アルファルファ、ソバなど多くのスプラウトが、市場に出回っている。スプラウトの栽培方法としては、水耕栽培で蛍光灯下において栽培される方法が一般的であり、太陽光が照射されるような環境下での栽培は、通常行わない。
スプラウトは、市場ではサラダや刺身のツマに利用されている程度である。また、レモンバーム及びタイムのスプラウトが成体よりも優れたメラニン生成抑制作用、MMP抑制作用、皮膚細胞増殖促進作用、抗酸化作用及び抗炎症作用などを有することは知られていない。
特開平9−118630 特開平9−208484 特開2000−119125 特開2006−199611 特開平10−216106
Varani J et al., J Invest Dermatol ,Vol.3,pp 57−60,1998
本発明の課題は、レモンバーム又はタイムのスプラウトについて、メラニン生成抑制作用、MMP抑制作用、細胞増殖促進作用、抗酸化作用及び抗炎症作用の効果をより高めることにある。
このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明者らは、化粧品分野において新規の成分であるレモンバーム又はタイムのスプラウトが、成体と比べて極めて優れたメラニン生成抑制作用、MMP抑制作用、抗炎症作用、細胞増殖促進作用、抗酸化作用を持つことを見出した。さらに、そのスプラウトの効果を維持しながら、且つ、生産効率の良い栽培条件を見出した。それらの抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤が、安全かつ安定であり、美白作用、抗炎症作用、MMP抑制作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のレモンバーム又はタイムのスプラウトは、優れた美白作用、抗炎症作用、MMP抑制作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用を有しており、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の分野において貢献できるものである。
本発明に用いるレモンバームとは、シソ科コウスイハッカ属のレモンバーム(別名:メリッサ、学名:Melissa officinalis)のことである。またタイムとは、一般にシソ科イブキジャコウソウ属のタチジャコウソウ(別名:カモンタイム、学名:Thymus vulgaris)のことであり、いずれもその種子は広く販売されている。また、タイムについては、タチジャコウソウの交配種(例えばシトラスタイムなど)や同属のイブキジャコウソウ(学名:Thymus serphyllum)などを用いることができる。
本発明に用いるスプラウトとは、幼植物体、新芽、新芽野菜などの総称である。植物体の容姿としては、種子から茎が伸び、茎に葉が付いたものが用いられる。葉としては、子葉を有しており、又はさらに本葉が1〜6枚程度付いた植物体が用いられる。使用する部位としては、茎、葉、根、種子などの植物体の一部又は全草が利用できる。植物体の大きさとしては、レモンバームについては、地上部の長さが1〜10cmが好ましく、2〜5cmがさらに好ましい。1cm未満では十分な生産効率が得られにくく、10cmを超えた場合、効果の増強は認められにくくなる。またタイムについては、地上部の長さが1〜10cmが好ましく、2〜8cmがさらに好ましい。1cm未満では十分な生産効率が得られにくく、10cmを超えた場合、効果の増強は認められにくくなる。本発明に用いるスプラウトは、成体とは効果の点で異なり、成長し過ぎると成体となり効果が弱くなっていく。栽培方法によって異なるが、概ね20cm以上になると効果が格段に弱くなる。なお、本発明における地上部の長さとは草丈のことであり、茎の付け根から最も距離の遠い新葉の付け根までの長さを意味する。
本発明のスプラウトの栽培方法としては、土を用いた栽培や水耕栽培などの方法で栽培することができるが、栽培管理が容易で収穫効率が良いことから水耕栽培が好ましい。水耕栽培で行う場合には、種子を播種後、出根した状態で、水耕栽培に供することができる。栽培は、温度、光、二酸化炭素濃度が制御された施設で栽培することが好ましい。栽培温度は、10〜30℃、好ましくは20〜25℃である。栽培期間は、温度や光の照射条件によって異なるが、概ね10〜40日が好ましく、20〜40日がさらに好ましい。播種床としては、土以外の不織布、ペーパータオル、スポンジ、バーミキュライト、パーライトなどが好ましく、そのまま水耕栽培に移行することが効率的である。播種量としては、栽培面積当たり、レモンバームは0.4〜5粒/cm、タイムは1〜10粒/cmが好ましい。水耕栽培方法としては、密植された状態でも、根に対し効率的に、水分と併せて空気を供給できる方法が好ましく、例えば循環型水耕栽培やバブリングによる空気の供給が好ましい。
光源は、自然光でも人工光でも良いが、厳密に光量を管理できる人工光が好ましい。光源は、植物の栽培施設で用いる光源などを使用することができ、蛍光灯、白熱灯、水銀灯などの他、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオードなどの光半導体素子があげられる。
照射する波長としては、波長域400〜515nmの青色光及び/又は570〜730nmの赤色光であることが好ましく、波長域430〜460nm及び/又は630〜680nmの光がさらに好ましい。これらの光は、同時に照射することが好ましい。このときの波長は、照射スペクトルの極大波長(ピーク波長)のことをいう。このような波長のピークを有する光源であれば、独自に作成したものや市販のものを使用することもできる。また、上記波長を選択的に照射できるように、光学フィルタを用いても良い。上記の2種の範囲の光に加え、太陽光や蛍光灯などの光源を使用することもできる。
照射する光量としては、光合成有効光量子束密度(PPFD)として表される。発光体を2種組み合わせて照射する場合には、その合計の光量を意味する。その光量は、10〜300μmol・m−2−1が好ましく、50〜200μmol・m−2−1がさらに好ましい。この範囲外の光強度の場合は、生育障害、生育不良になる場合がある。照射は、レモンバームやタイムの上部10〜50cmの位置から照射することが好ましい。照射時間は、植物の特性や目的に応じて適宜変更できるが、1日当たり6時間以上が好ましく、12〜24時間がより好ましい。
赤と青の光量比においては、それぞれのPPFDの比を意味しており、収量や有効性など目的に応じて選択が可能である。
中でも、植物体の収量を高めるには、赤と青の光量比1:0〜2:1が好ましく、その中でも特に、赤色と青色の光量比4:1〜2:1に高い収量が得られた。
レモンバームのメラニン生成抑制作用においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比2:1〜1:1が最も好ましい。
タイムのメラニン生成抑制作用においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比3:1〜1:1が最も好ましい。
レモンバームのMMP抑制作用においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比2:1〜1:1が最も好ましい。
タイムのMMP抑制作用においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比3:1が最も好ましい。
レモンバームの抗炎症作用(IL−1α産生抑制作用)においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比3:1〜2:1が最も好ましい。
タイムの細胞増殖作用においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比4:1が最も好ましい。
レモンバームの抗酸化作用(DPPHラジカル消去作用)においては、赤色と青色の光量比が4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比が2:1〜1:1が最も好ましい。
タイムの抗酸化作用(DPPHラジカル消去作用)においては、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が効果の面で好ましい。その中でも特に、赤色と青色の光量比1:1が最も好ましい。
以上のことを総じていえば、赤色と青色の光量比4:1〜1:1が好ましく、特に3:1〜1:1が最も好ましい。
本発明に用いるレモンバーム又はタイムのスプラウトは、全草又はその一部を用いてもよく、生の状態でも乾燥して用いてもよい。また、生や乾燥物のまま摂取しても良いし、抽出物を摂取することもできる。本発明に用いるレモンバーム又はタイムのスプラウトの抽出物を得るための抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出したものであっても良いし、常温抽出したものであっても良い。
抽出する溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなど)、液状多価アルコール類(1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィンなど)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテルなど)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコールなどの極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。
上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈及び濾過処理、活性炭などによる脱色、脱臭処理などをして用いても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥などの処理を行い、乾燥物として用いても良い。
本発明の外用剤又は内用剤には、生や乾燥物の他、上記抽出物をそのまま使用しても良く、これらの効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品などに用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料などの成分を配合することもできる。
本発明の剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、マッサージクリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、散剤、丸剤、錠剤、注射剤、坐剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーデ剤などを含む)、錠菓、飲料、ティーバッグ、スパイス、サラダなどの生鮮食品などが挙げられる。
本発明に用いる上記抽出物の含有量は、外用の場合、全量に対し、固形物に換算して0.0001重量%以上が好ましく、0.001〜10重量%がより好ましい。さらに、0.01〜5重量%が最も好ましい。0.0001重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を越えて含有した場合、効果の増強は認められにくく不経済である。一方、内用の場合、投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間などにより異なるが、通常、成人1人当たりの1日の量としては、固形物に換算して5mg以上が好ましく、10mg〜1.0gがより好ましい。さらに、20mg〜0.5gが最も好ましい。また、植物体そのものを使用する場合には、固形物の含量などを考慮して配合できる。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、処方例及び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。製造例に示す%とは重量%を示す。
(1)実験材料及び生育条件
水分を含んだ不織布にレモンバーム種子及びタイム種子を別々に同一量ずつ播種し、温度21℃で48時間、蛍光灯下で栽培し、芽を出させた。この不織布を、十分に酸素を含む水耕液上に設置して、室温21℃で24時間、植物の真上30cmの位置から、青色LED(ピーク波長450nm)及び赤色LED(ピーク波長660nm)を同時に照射し、赤色と青色LEDの合計光合成有効光量子束密度100μmol・m−2−1となるように、赤色と青色の光量比を1:0(赤色のみ)、8:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、0:1(青色のみ)にして、栽培を行った。なお、栽培中は光量比を変えなかった。4週間栽培した後、収穫し、乾燥させることで、各植物のスプラウト乾燥物を得た。栽培例の中で、生育速度と各種効果に優れた4:1、3:1、2:1、1:1を選択し、それぞれ栽培例1〜4とし、また同光量の白色蛍光灯下(FL)で栽培した例を栽培例5とし、同条件の白色蛍光灯下で、任意の栽培方法にて約2カ月栽培したレモンバーム又はタイムを比較栽培例1とした(表1)。なお、各植物のスプラウト(製造例1〜5)は、子葉が2枚、本葉が1〜4枚程度付いており、地上部の長さが、レモンバームは2〜5cm、タイムは2〜8cmの植物体の地上部を用いた。一方、比較栽培例1は、地上部の長さが、20〜30cmである各植物の成体の地上部を用いた。
(2)抽出
製造例1A レモンバーム・スプラウトの熱水抽出物
栽培例1のレモンバームのスプラウト乾燥物の10gに精製水400mLを加え、95〜100℃で1時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してレモンバーム・スプラウトの熱水抽出物を2.1g得た。
製造例1B タイム・スプラウトの熱水抽出物
栽培例1のタイムのスプラウト乾燥物の10gに精製水400mLを加え、95〜100℃で1時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してタイム・スプラウトの熱水抽出物を2.0g得た。
製造例1C レモンバーム・スプラウトの50%エタノール抽出物
栽培例1のレモンバームのスプラウト乾燥物10gに50%エタノール水溶液200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、レモンバーム・スプラウトの50%エタノール抽出物を1.8g得た。
製造例1D タイム・スプラウトの50%エタノール抽出物
栽培例1のタイムのスプラウト乾燥物10gに50%エタノール水溶液200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、タイム・スプラウトの50%エタノール抽出物を1.6g得た。
製造例1E レモンバーム・スプラウトの50%1,3−ブチレングリコール抽出物
栽培例1のレモンバームのスプラウトの乾燥物20gに50%1,3−ブチレングリコール水溶液400mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、レモンバーム・スプラウトの50%1,3−ブチレングリコール抽出物を370g得た。
製造例1F タイム・スプラウトの50%1,3−ブチレングリコール抽出物
栽培例1のタイムのスプラウトの乾燥物20gに50%1,3−ブチレングリコール水溶液400mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、タイム・スプラウトの50%1,3−ブチレングリコール抽出物を370g得た。
上記の栽培例1と同様に、栽培例2〜5の条件で栽培したレモンバーム又はタイムのスプラウトを用いて、上記の製造例1A〜1Fと同様に抽出し、栽培条件によりそれぞれ2A〜5A、2B〜5B、2C〜5C、2D〜5D、2E〜5E、2F〜5Fとした。また、比較栽培例1の条件で栽培したレモンバーム又はタイムを用いて、上記の製造例1A〜1Fと同様に抽出し、比較製造例1A〜1Fとした(表2)。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。なお、スプラウトは通常、蛍光灯下で栽培されるものであるため、比較例として、蛍光灯下で栽培したものを用いた。
実験例1 メラニン生成抑制試験
対数増殖期にあるB16マウスメラノーマ細胞を60mm dishに3×10個播種し、各試料(最終濃度10μg/mL)を含むEagles’MEM(10%牛胎児血清含有)培地にて、37℃、5%CO条件下で5日間培養した。次に、細胞をdishから剥離し、超音波破砕した後、4N NaOHを加え60℃で2時間の処理を行い、分光光度計でO.D.475nmを測定した。尚、超音波処理後の細胞破砕液についてLowryの方法(J.Biol.Chem.,193,265−275,1951)にてタンパク定量し、タンパク量当りのメラニン量を算出、試料未添加のメラニン生成量をコントロールとし、コントロールに対する試料添加時のメラニン生成量の値からメラニン生成抑制率を算出した。
これらの試験結果を表3、表4に示した。本発明のレモンバーム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1A〜5A)、タイム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1B〜5B)では、成体(比較製造例1A、1B)に比べて優れたメラニン生成抑制作用を有していることが認められた。また、レモンバームについては、製造例1A〜4Aが製造例5Aより抑制作用が上昇し、タイムについては、製造例1B〜4Bが製造例5Bより上昇したことから、いずれもLED照射により効果がさらに上昇することが確認された。
実験例2 MMP抑制試験
ヒト皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を60mm dishに1×10個播種し、10%FBSを含むDMEM培地にて、37℃、5%CO条件下で培養した。コンフルエントな状態になったところで、各試料(最終濃度10μg/mL)を添加したDMEM培地にて、24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はTRIZOL Reagent(Invitrogen)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、SuperScriptIII Platinum Two−Step qRT−PCR Kit with SYBR Green(Invitrogen)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、MMP−1 mRNAの発現量を、内部標準であるβ―actin mRNAの発現量に対する割合として求めた。発現量は、コントロールのmRNAの発現量に対する試料添加群のmRNAの発現量の比率として算出した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
MMP−1用のプライマーセット
GGGAGATCATCGGGACAACTC(配列番号1)
TGAGCATCCCCTCCAATACC(配列番号2)
β―actin用のプライマーセット
CACTCTTCCAGCCTTCCTTCC(配列番号3)
GTGTTGGCGTACAGGTCTTTG(配列番号4)
これらのMMP−1抑制試験結果を表5、表6に示した。本発明のレモンバーム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1A〜5A)、タイム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1B〜5B)では、それぞれの成体(比較製造例1A、1B)に比べてMMP−1発現比が低下しており、優れたMMP−1発現抑制作用を有していることが認められた。また、レモンバームについては、製造例1A〜4Aが製造例5Aより抑制作用が上昇し、タイムについては、製造例1B〜4Bが製造例5Bより上昇したことから、いずれもLED照射により効果がさらに上昇することが確認された。
実験例3 抗炎症試験(IL−1α産生抑制試験)
界面活性剤であるsodium dodecyl sulfate(SDS)曝露によるケラチノサイトにおける炎症性サイトカイン、IL−1α発現亢進に対する抑制作用を指標に抗炎症効果を評価した。すなわち、ケラチノサイト由来HaCaT細胞を、60mm dishに1×10個播種し、10%FBSを含むDMEM培地にて、37℃、5%CO条件下で培養した。コンフルエントな状態になったところで、20μg/mlのSDS及び10μg/mlの試料を添加した2%FBSを含むDMEM培地にてさらに6時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はTRIZOL Reagent(Invitrogen)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、SuperScriptIII Platinum Two−Step qRT−PCR Kit with SYBR Green(Invitrogen)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、IL−1α mRNAの発現量を、内部標準であるGAPDH mRNAの発現量に対する割合として求めた。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは、次の通りである。
IL−1αのプライマーセット
ATTGTATGTGACTGCCCAAGATGA(配列番号5)
AGTTTCCCAGAAGAAGAGGAGGTT(配列番号6)
GAPDH用のプライマーセット
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号7)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号8)
試料の抗炎症効果は、試料のSDS曝露によるHaCaT細胞のIL−1α mRNA発現量の増加を抑制する割合として、以下の計算式にて算出した。
IL−1α産生抑制率(%)=(試料未添加SDS添加のIL−1α mRNA発現量−試料・SDS添加のIL−1α mRNA発現量)/(試料未添加SDS添加のIL−1α mRNA発現量−試料・SDS未添加のIL−1α mRNA発現量)×100
これらの試験結果を表7に示した。本発明のレモンバーム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1A〜5A)では、成体(比較製造例1A)に比べてIL−1α産生抑制率が増加しており、優れた抗炎症作用を有していることが認められた。また、製造例1A〜4Aが製造例5Aより抗炎症作用が上昇したことから、LED照射により効果がさらに上昇することが確認された。
実験例4 細胞増殖促進試験
ケラチノサイト由来HaCaT細胞を96wellプレートに1wellあたり5×10個播種し、各試料(最終濃度1μg/mL)を添加した0.1%FBSを含むDMEM培地にて、37℃、5%CO条件下で3日間培養した。細胞数の測定は、MTT法により行った。すなわち、培養終了後、培地を除き、500μg/mLの濃度にて、MTT(3−[4,5−dimethylthiazol−2−yl]−2,5−diphenyl tetrazolium bromide)を溶解させたDMEMに培地を入れ替え、2時間培養した後、150μLのisopropanolに細胞を溶解させ、マイクロプレートリーダーを用いて570及び630nmにおける吸光度を測定した。細胞数は、570nmの吸光度値から、630nmの吸光度値を引いた値にて算出し、試料未添加の細胞数をコントロールとし、コントロールに対する試料添加時の細胞数から試料の細胞増殖促進効果を評価した。
これらの試験結果を表8に示した。本発明のタイム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1B、5B)では、成体(比較製造例1B)に比べて細胞増殖比が増加しており、優れたケラチノサイト細胞の増殖作用を有していることが認められた。また、製造例1Bが製造例5Bより細胞増殖作用が上昇したことから、LED照射により効果がさらに上昇することが確認された。
実験例5 抗酸化試験(DPPHラジカル消去試験)
各種照明条件で栽培したレモンバーム・スプラウト又はタイム・スプラウトの熱水抽出物を試料として用い、フリーラジカルの一種であるDPPHラジカルの消去作用を測定した。
各濃度の試料の試験濃度になるように調整した試料水溶液0.3mLに0.1mLの酢酸緩衝液(pH5.5)と0.4mLのエタノールと0.2mLの0.5mMのDPPH(diphenylpycrylhydrazyl)エタノール溶液を加え、37℃で30分間反応させた後、水を対照として波長517nmにおける吸光度を測定した。また、ブランクとして試料の代わりに精製水を加えた反応液を用いて吸光度を測定した。各試料の消去率は、次の式で算出した。
DPPHラジカル消去率(%)=(1−試料の吸光度/ブランクの吸光度)×100
これらの試験結果を表9、表10に示した。本発明のレモンバーム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1A〜5A)、タイム・スプラウトの熱水抽出物(製造例1B〜5B)では、それぞれ成体(比較製造例1A、1B)に比べてDPPHラジカル消去率が増加し、優れた抗酸化作用を有していることが認められた。また、レモンバームについては、製造例1A〜4Aが製造例5Aより抗酸化作用が上昇し、タイムについては、製造例1B〜4Bが製造例5Bより上昇したことから、いずれもLED照射により効果がさらに上昇することが確認された。
処方例1 化粧水
処方 含有量(重量%)
1.製造例2Aの抽出物 1.0
2.1,3−ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
処方例2 クリーム
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Aの抽出物 0.5
2.製造例4Bの抽出物 0.5
3.スクワラン 5.5
4.オリーブ油 3.0
5.ステアリン酸 2.0
6.ミツロウ 2.0
7.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
12.1,3−ブチレングリコール 8.5
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1、2及び11〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
処方例3 乳液
処方 含有量(重量%)
1.製造例3Eの抽出物 1.0
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
処方例4 ゲル剤
処方 含有量(重量%)
1.製造例2Cの抽出物 0.01
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料 適量
6.1,3−ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜5と、成分1及び6〜11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
処方例5 パック
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Bの抽出物 0.5
2.製造例4Fの抽出物 1.0
3.ポリビニルアルコール 12.0
4.エタノール 5.0
5.1,3−ブチレングリコール 8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸 0.1
9.クエン酸ナトリウム 0.3
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜11を均一に溶解し製品とする。
処方例6 ファンデーション
処方 含有量(重量%)
1.製造例3Fの抽出物 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
10.ベントナイト 0.5
11.プロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.二酸化チタン 8.0
15.タルク 4.0
16.ベンガラ 1.0
17.黄酸化鉄 2.0
18.香料 適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10〜13を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分14〜17を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この油相に水相をかき混ぜながら加え、冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例7 浴用剤
処方 含有量(重量%)
1.製造例2Aの抽出物 0.1
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号(1) 適量
4.香料 適量
5.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5を均一に混合し製品とする。
処方例8 軟膏
処方 含有量(重量%)
1.製造例2Bの抽出物 0.01
2.製造例2Eの抽出物 0.05
3.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
4.モノステアリン酸グリセリン 10.0
5.流動パラフィン 5.0
6.セタノール 6.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
8.プロピレングリコール 10.0
9.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3〜6を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1、2及び7〜9を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例9 散剤
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Aの抽出物 20.0
2.乾燥コーンスターチ 30.0
3.微結晶セルロース 50.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、散剤とする。
処方例10 錠剤
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Aの抽出物 3.0
2.乾燥コーンスターチ 27.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1〜4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成形する。成形した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
処方例11 錠菓
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Bの抽出物 1.0
2.乾燥コーンスターチ 50.0
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 適量
7.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜4及び7を混合し、顆粒成形する。成形した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
処方例12 飲料
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Aの抽出物 0.1
2.果糖ブドウ糖液糖 12.5
3.クエン酸 0.1
4.香料 0.05
5.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5を混合し、飲料とする。
処方例13 粉末飲料
処方 含有量(重量%)
1.製造例4Bの抽出物 1.0
2.粉糖 65.0
3.粉末ピーチ果汁 24.0
4.L−アスコルビン酸 8.0
5.結晶クエン酸 1.2
6.クエン酸ナトリウム 0.75
7.アスパルテーム 0.02
8.粉末ピーチ香料 0.03
[製造方法]成分1〜8を混合し、粉末飲料とする。
処方例14 ハーブティー
処方 含有量(重量%)
1.レモンバーム乾燥物(表1の栽培例2) 50.0
2.ペパーミント乾燥物 25.0
3.ローズヒップ乾燥物 25.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、ティーバッグに2gを封入してハーブティーとする。
以上のことから、レモンバーム・スプラウト又はタイム・スプラウト、及びそれらの抽出物は、優れたメラニン生成抑制作用、MMP抑制作用、IL−1α産生抑制作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用に優れており、これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に美白作用、MMP抑制作用、抗炎症作用、細胞増殖促進作用及び抗酸化作用に対し有効である。

Claims (7)

  1. レモンバーム及び/又はタイムのスプラウト及び/又はその抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. スプラウトが、地上部の長さが10cm以下であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 波長域570〜730nm及び/又は400〜515nmの光を照射して栽培することを特徴とする請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
  4. 波長域570〜730nm及び400〜515nmの光を光合成光量子束密度(PPFD)比が、4:1〜1:1で照射して栽培することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の皮膚外用剤。
  5. 波長域570〜730nm及び/又は400〜515nmの光を照射して栽培することを特徴とするレモンバーム及び/又はタイムからなるスプラウト。
  6. 請求項5記載のスプラウト及び/又はその抽出物を含有することを特徴とする医薬品。
  7. 請求項5記載のスプラウト及び/又はその抽出物を含有することを特徴とする食品。

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