JP2017100265A - 食品切断装置及び食品切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の厚みを有する円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるにあたり、異なるカット数に対応するための交換部品等に要する設備コスト、カット数を変更する際の部品交換作業等に要する作業時間等を軽減することのできる食品切断装置及び食品切断方法を提供する。
【解決手段】一対の切断刃11,11は、切断部昇降機構30により下降してカット片を切断し、切断部移動機構50により前方側(ケーキCKの半径方向外側)へ移動してカット片をカット片切断後のケーキCKの未切断部分から分離し、切断部昇降機構30により上昇してケーキCKの上方に退避し、切断部移動機構50により後方側(ケーキCKの半径方向内側)へ移動して交点をケーキCKの中心線CCに復帰させ、ケーキ回動機構40により中心線CC周りで相対回動して等分交差角又はその2倍での周方向相対送りを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、ホールケーキ(仏語ではガトー、独語や伊語ではトルテと呼ぶ)、ピザ、チーズ、鏡餅のように、所定の厚みを有する円形状の食品、又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断装置及び食品切断方法に関し、柔軟性を有し変形しやすい食品の切断にも適する。
商品としての製造場面、パーティ等での消費場面を問わず、ケーキ、ピザのように所定の厚みを有する円形状食品を板状の切断刃で扇形状に分割する際、複数(特に奇数)のカット片をすべて等しい大きさに揃えて切り分けることは熟練した職人であっても難しい。そこで、例えば特許文献1のように、カット数に応じて放射状に形成された複数のナイフ用ガイド溝を有する補助プレートを用いることにより、あるいは特許文献2のように、カット数に応じて放射状に配置された複数の切断刃を有する昇降板を用いることにより、円形状食品を均等にカットする技術が知られている。
これらによれば、補助プレートのガイド溝(特許文献1)や昇降板の切断刃(特許文献2)に対応したカット数に均等に分割することができる。しかしながら、特に業務用にあっては、稼働率を向上するために互換性のある補助プレートや昇降板を奇数・偶数関係なくあらゆるカット数に対して常に揃えておく必要があり、交換部品や交換用治具・工具に対する設備コストが非常に大きくなる。また、カット数を変更するたびにこれらの交換・調整・試運転に要する作業時間も累積される。
なお、これらの食品においては、(たとえ複数のカット片に均等に切り分けられた場合であっても)切断直後の切断面同士が再付着しやすく、再付着した切断面を引き離す際にカット片の変形や型崩れを生じるおそれもある。そして、特許文献1,2に示すケーキやピザにおいては装飾やトッピングが付き物であるから、このような変形や型崩れが顕著に現れる傾向がある。
特開2010−268976号公報 特表2000−505002号公報
本発明の課題は、所定の厚みを有する円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるにあたり、異なるカット数に対応するための交換部品等に要する設備コスト、カット数を変更する際の部品交換作業等に要する作業時間等を軽減することのできる食品切断装置及び食品切断方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の食品切断装置は、
所定の厚みを有する(とともに柔軟性を有し変形しやすい)円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断装置であって、
平面視において前記食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で前記食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
前記食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角(つまり挟角)を調節可能な角度調節機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、を備え、
前記一対の切断刃は、前記角度調節機構により前記食品を等分割し得る等分交差角に調節され、かつ前記昇降機構による相対下降に基づくカット片の切断と、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づく前記等分交差角又はその2倍の周方向相対送りとを繰り返すことによって、前記食品を前記複数のカット片に等分割することを特徴とする。
上記食品切断装置では、一対の切断刃が、角度調節機構により等分交差角に調節され、昇降機構により相対下降してカット片を切断し、回動機構により中心線周りで相対回動して周方向相対送りされる。このように、一対の切断刃の等分交差角を調節するのみで奇数・偶数を問わずカット数を変更することができるので、交換部品、治具・工具等に要する設備コストや部品交換作業等に要する作業時間が軽減される。これによって、メンテナンスに係る負担が抑制され、食品切断装置の稼働率が向上する。
「所定の厚みを有する(とともに柔軟性を有し変形しやすい)円形状食品」の代表例は、装飾を施したデコレーションケーキ等のホールケーキ(独語や伊語では一般的にトルテと呼ぶ)やトッピングを施したピザであるが、その他にチーズ、鏡餅等も含まれる。なお、「V字」には鋭角、直角及び鈍角が含まれる。
上記食品切断装置において、一対の切断刃と食品とを食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構を備え、
一対の切断刃は、切断したカット片を挟んだ状態で移動機構により食品の半径方向外側に相対移動し、その切断したカット片とカット片切断後の食品の未切断部分とを分離する。
このように、一対の切断刃が切断直後のカット片とともに半径方向外側へ相対移動することによって個々のカット片が未切断部分から分離されるので、カット数にかかわらず切断直後の切断面同士の再付着が防止され、カット片の変形や型崩れを防止できる。
なお、「一対の切断刃と食品とを食品の半径方向に相対移動」には以下の場合が含まれる。
(1)食品のみを半径方向に移動する場合;
(2)一対の切断刃のみを食品の半径方向に移動する場合;
(3)一対の切断刃と食品とをともに食品の半径方向に(所定の速度差で)移動する場合;
(4)一対の切断刃と食品とをそれぞれ任意の方向に移動し、合成速度が食品の半径方向に相対移動することとなる場合。
上記食品切断装置において、切断部は、一対の切断刃をその昇降方向に沿って一体的に超音波振動させるための超音波振動子を含み、
一対の切断刃は同一の矩形状に形成され、かつ各々の切断刃は、昇降方向に直交する下辺部に形成された半径方向刃部と、昇降方向に沿う左右の側辺部に対称的に形成された昇降方向刃部とを有する。
このように、一対の切断刃は半径方向刃部と昇降方向刃部とを有する同一の矩形状に形成され、超音波振動子により一体的に駆動される。したがって、一対の切断刃が食品に対し相対下降することによって、食品にはV字状に拡開した2つの平滑な切断面が形成され、等分交差角を有するカット片として切り取ることができる。なお、「矩形」には長方形と正方形とが含まれる。
上記食品切断装置において、一対の切断刃は、各々の切断刃の交点を形成する昇降方向刃部の先端が食品の中心線上において等分交差角をなすように配置され、昇降方向に沿って同期して超音波振動する。
このように、等分交差角をなす一対の切断刃は、同期して超音波振動しながらその交点が食品の中心線上を移動(相対下降)する。したがって、食品から切り取られるカット片には、等分交差角でV字状に拡開した滑らかな切断面が同時形成される。
また、上記課題を解決するために、本発明の食品切断方法は、
所定の厚みを有する(とともに柔軟性を有し変形しやすい)円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断方法であって、
平面視において前記食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で前記食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
前記食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角(つまり挟角)を調節可能な角度調節機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とを該食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構と、を備え、
前記一対の切断刃は、
前記角度調節機構により前記食品を等分割し得る等分交差角に調節された後、前記昇降機構による相対下降に基づきカット片を切断し、前記移動機構による前記食品の半径方向外側への相対移動に基づきその切断したカット片を当該カット片切断後の前記食品の未切断部分から分離し、前記昇降機構による相対上昇に基づき前記食品の上方に退避し、前記移動機構による前記食品の半径方向内側への相対移動に基づき前記交点を前記食品の中心線に復帰させ、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づき前記等分交差角又はその2倍での周方向相対送りを実行することを特徴とする。
上記食品切断方法では、一対の切断刃が、角度調節機構により等分交差角に調節され、昇降機構により相対下降してカット片を切断し、移動機構により半径方向外側へ相対移動してカット片を未切断部分から分離し、昇降機構により相対上昇して食品の上方に退避し、移動機構により半径方向内側へ相対移動して交点を中心線に復帰させ、回動機構により中心線周りで相対回動して周方向相対送りされる。このように、一対の切断刃の等分交差角を調節するのみで奇数・偶数を問わずカット数を変更することができるので、交換部品、治具・工具等に要する設備コストや部品交換作業等に要する作業時間が軽減される。また、一対の切断刃が切断直後のカット片とともに半径方向外側へ相対移動することによって個々のカット片が未切断部分から分離されるので、カット数にかかわらず切断直後の切断面同士の再付着が防止され、カット片の変形や型崩れを防止できる。したがって、カット片の製造能力を高めるとともに、不良品の発生を抑制することができる。
上記食品切断方法において、食品をカット片に切り分ける際のカット数Nが奇数に設定されるとき、
一対の切断刃は、食品に対して切断、分離、退避、復帰及び等分交差角θ=360°/Nの2倍相当分での周方向相対送りのサイクルを(N+1)/2回にわたり繰り返し実行し得る。
このように、食品切断サイクルにおける周方向相対送り角度を等分交差角θの2倍相当分とする(すなわち、カット片を1個ずつ飛ばして周方向相対送りを行う)ことによって、切断直後の切断面同士の再付着を防止しながら約半分のサイクル回数で奇数個Nのカット片に切り分けることができる。なお、(N+1)/2は、[N/2]+1と表わすこともできる(ただし、[N/2]はN/2の整数部分を意味する)。
また、カット数Nが奇数の場合には、最終サイクルの周方向相対送り角度が等分交差角θ相当分であるときちょうど1周分(360°)周回することになるが、この最終の周方向相対送り角度は2θ相当分又は0°(周方向相対送りなし)であってもよいし、あるいはそれら以外の任意の角度であってもよい。
その理由は次の通りである。そもそも、カット数Nが奇数、偶数いずれであっても、最終サイクルの周方向相対送り開始時点においてすべてのカット片はすでに切断・分離されている。したがって、最終サイクルを含む全サイクルのトータルでの周方向相対送り角度が360°を超過したり(このとき最終の周方向相対送り角度は、カット数Nが奇数ではθ超、偶数では2θ超)、それとは逆に360°に足りなかったり(このとき最終の周方向相対送り角度は、カット数Nが奇数ではθ未満、偶数では2θ未満)することがあっても、個々のカット片や切断後の食品全体の取り出し等には何ら支障は生じない。
本発明に係る食品切断装置の一例としてポータブル型ケーキカッターを示す斜視図。 図1のケーキカット主要部を拡大して示す平面図。 ケーキカットの概念説明図。 図1におけるケーキカット処理を表わすフローチャート。 図4の各工程を模式的に表わす説明図。 本発明に係る食品切断装置の他の例として据置型ケーキカッターを示す平面図。 図6の部分断面正面図。 ケーキカットの概念説明図。 ケーキカット前の工程を模式的に表わす説明図。 図6におけるカット前処理を表わすフローチャート。 図6におけるケーキカット処理を表わすフローチャート。 図11の各工程を模式的に表わす説明図。 正五角形状食品を5等分割する場合の概念説明図。
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明に係る食品切断装置の具体的事例として、ポータブル型ケーキカッターの一実施例を示す斜視図であり、図2は主要部を拡大して示す平面図である。このポータブル型ケーキカッター(以下、単にケーキカッターともいう)100は、所定の高さSHを有するとともに柔軟性を有し変形しやすい円形状のケーキCK(円形状食品)を周方向に等分割して扇形状の複数のカット片CP(図3では9個のカット片CP1〜CP9)に切り分けることができ、例えばパーティー会場等で市販のデコレーションケーキを容易に奇数カットできる。
ケーキカッター100は、ケーキCKを扇形状のカット片CPに分割するための切断部10、カット片CPの切断角を変更・調節するための角度調節機構20、切断部10を昇降するための切断部昇降機構30(昇降機構)、ケーキCKを回動するためのケーキ回動機構40(回動機構)、切断部10を前後方向に水平移動するための切断部移動機構50(移動機構)、切断部10等の作動を制御するための制御部60及びケーキカッター100を操作するための操作部70を備え、これらはメインテーブル1(本体枠)に設けられる。
切断部10は、ケーキCKの上方に配置され同一の矩形状に形成された一対のレシプロ式の切断刃11,11を含む。各々の切断刃11は、上下方向(すなわち後述する昇降方向)に直交する下辺部に形成された半径方向刃部11aと、昇降方向に沿う左右の側辺部に対称的に形成された昇降方向刃部11b,11bとを有する。一対の切断刃11,11は、平面視においてケーキCKの中心線CCと一致する交点ISを有し、ケーキCKを複数のカット数N(この実施例ではN=9)の扇形状のカット片CPに等分割し得る等分交差角θ(この実施例ではθ=40°)でV字状(ここでは鋭角状)に交わる(図3参照)。具体的には、各々の切断刃11の交点ISを形成する昇降方向刃部11bの先端がケーキCKの中心線CC上において等分交差角θをなすように配置される。
また、切断部10は、一対の切断刃11,11をその昇降方向に沿って一体的に超音波振動させるためのホーン付き超音波振動子13,13を含む。振動子13,13は、超音波振動発生器12(超音波振動機構)により切断刃11,11を昇降方向に沿って同期して超音波振動する。したがって、超音波振動発生器12と後述する切断部昇降機構30とが、等分交差角θで拡開する半径方向刃部11a,11aと中心線CCに沿って形成される昇降方向刃部11b,11bとを駆動し、円形状のケーキCKを扇形状のカット片CPに等分割する。
角度調節機構20は、ケーキCKの中心線CCと同軸の二重構造又は上下分割構造であって、後述する昇降フレーム31に回転可能に支持される回転軸21と、その回転軸21から二股状に分岐して切断刃11,11(具体的には振動子13,13)をそれぞれ保持する支持アーム22,22とを含む。回転軸21を中心に両支持アーム22,22を回動調整することにより、等分交差角θ(つまり、一対の切断刃11,11の挟角)を変更調節できる。
切断部昇降機構30は、回転軸21(ひいては切断部10)を回転可能に支持するとともに、2本の昇降シリンダ31a,31a(昇降駆動源)によって上下昇降する昇降フレーム31(昇降枠)を含む。昇降シリンダ31a,31aの伸縮により、一対の切断刃11,11の交点ISがケーキCKの中心線CC上を上下移動する(図1に示すように、一対の切断刃11,11の昇降ストロークSHは、後述する入力スイッチ71によりケーキCKの高さとほぼ等しく設定される)。
ケーキ回動機構40は、図示しない載置シート(例えばシリコン製)を介してケーキCKが載置されるとともに、テーブルモータ41a(回動駆動源)によってメインテーブル1上で回転するターンテーブル41(回動枠)を含む。テーブルモータ41aの回転により、ケーキCKが中心線CCの周りに回動して周方向送りされる(図5において周方向送り角は等分交差角θの2倍である)。つまり、一対の切断刃11,11は、ケーキ回動機構40により中心線CC周りで相対回動して、等分交差角θ又はその2倍である2θでの周方向相対送りを実行できる。
切断部移動機構50は、昇降シリンダ31a,31aを固定支持するとともに、メインテーブル1に立設されたメインフレーム2(本体枠)に固定支持された2本の前後移動シリンダ51a,51a(移動駆動源)によって前後方向(すなわちケーキCKの半径方向)に水平移動する前後移動フレーム(移動枠)51を含む。前後移動シリンダ51a,51aの伸縮により、一対の切断刃11,11が切断したカット片CPを挟んだ状態でケーキCKの半径方向外側に移動し、切断したカット片CPとそのカット片切断後のケーキCKの未切断部分NCSとを分離する(図5に示す一対の切断刃11,11の分離ストロークSRは、後述する入力スイッチ71により手動で設定入力される)。
制御部60はIC制御基板等を含み、切断部10、切断部昇降機構30、ケーキ回動機構40、切断部移動機構50等の作動を制御する。また、操作部70は、カット数N、昇降ストロークSH、分離ストロークSR等を入力するための入力スイッチ71、連続ケーキカットを開始させるためのスタートスイッチ72、緊急時にケーキカッター100を停止させるためのストップスイッチ73(緊急停止スイッチ)等を含む。これらのスイッチ71,72,73は押しボタン、タッチパネル等で構成され、その操作信号は制御部60に入力される。
具体的には、制御部60により一対の切断刃11,11は以下の通り作動する。すなわち、一対の切断刃11,11は、切断部昇降機構30により下降してカット片CPを切断し、切断部移動機構50により前方側(ケーキCKの半径方向外側)へ移動してカット片CPをカット片切断後のケーキCKの未切断部分NCSから分離し、切断部昇降機構30により上昇してケーキCKの上方に退避し、切断部移動機構50により後方側(ケーキCKの半径方向内側)へ移動して交点ISをケーキCKの中心線CCに復帰させ、ケーキ回動機構40により中心線CC周りで相対回動して等分交差角θ又はその2倍である2θでの周方向相対送りを実行する。
カット数Nが奇数の場合(この実施例ではN=9)、一対の切断刃11,11はケーキCKに対して切断、分離、退避、復帰及び2θ相当分での周方向相対送りを1サイクルとして(N−1)/2回(この実施例では4回)繰り返し、その後、切断、分離、退避、復帰及びθ相当分での周方向相対送りを最終1サイクル実行する。
次に、図4のフローチャートと図5の説明図とを参照して、ケーキカッター100によるケーキカットの具体例を説明する。
<初期設定>
S1にて初期設定を行う。具体的には、角度調節機構20により等分交差角θを調節し(ここではθ=40°)、入力スイッチ71からカット数N(ここではN=9)、昇降ストロークSH(例えばSH=10cm)、分離ストロークSR(例えばSR=1cm)をそれぞれ入力した後、ターンテーブル41に載置シートを介してケーキCKを載置する。
<1サイクル目(第一カット片CP1)のカット処理>
S2にてスタートスイッチ72をONすると、S3にてカットカウンタn=0がセットされる(nは0を含む自然数)。S4にて、切断部昇降機構30により一対の切断刃11,11が下降して、第一カット片CP1を切断する。
S5にて、切断部移動機構50により一対の切断刃11,11が、切断した第一カット片CP1を挟んだ状態で前方側(ケーキCKの半径方向外側)に移動し(分離ストロークSR)、第一カット片CP1と未切断部分NCSとを分離する。
S6にて、一対の切断刃11,11が原点位置に戻る。具体的には、切断部昇降機構30により一対の切断刃11,11がケーキCKの上方に上昇し(退避)、切断部移動機構50により一対の切断刃11,11が後方側(ケーキCKの半径方向内側)へ移動してその交点ISがケーキCKの中心線CCと一致する(復帰)。
S7にてカットカウンタnがインクリメントされる。ここではn=1となり、1回目のカット終了すなわち第一カット片CP1の切断終了が記憶される。
次に周方向送りの実行後にカット処理を継続するか否かが判断される。具体的には、S8にてnがN/2以下であるか否かを判断し、N/2以下であれば(S8でYes)S9にてケーキ回動機構40によりケーキCKが2θ相当分での周方向送りを実行した後、S10にてn=N/2であるか否かを判断する。n=N/2でなければ(S10でNo)S4にリターンしてカット処理を継続する一方、n=N/2であれば(S10でYes)カット処理を終了する。また、nがN/2超であれば(S8でNo)S99にてケーキ回動機構40によりケーキCKがθ相当分での周方向送りを実行した後、カット処理を終了する。ここでは、N=9、n=1であるから、S9にて2θ相当分の周方向送りを実行後にS4にリターンしてカット処理を継続する。
<2サイクル目(第三カット片CP3)のカット処理>
前のサイクルで2θの周方向送り(S9)がなされているので、このサイクルのカット処理では、第三カット片CP3について切断(S4)、分離(S5)、戻り(退避・復帰S6)の各工程が実行される。なお、図5に示すように、第三カット片CP3の切断(S4)に伴って、第一カット片CP1と第三カット片CP3との間に第二カット片CP2が形成される。S7にてカットカウンタnがインクリメントされてn=2となり、S9にて2θ相当分の周方向送りを実行後にS4に再リターンしてカット処理を継続する。
<3サイクル目(第五カット片CP5)のカット処理>
3サイクル目のカット処理でも2サイクル目と同様に、第五カット片CP5について切断(S4)、分離(S5)、戻り(退避・復帰S6)の各工程が実行され、第四カット片CP4が同時に形成される。また、S7におけるカットカウンタnのインクリメント(n=3)、及びS9における2θの周方向送りの実行後には、カット処理を継続するためにS4に再リターンする。
<4サイクル目(第七カット片CP7)のカット処理>
4サイクル目のカット処理でも3サイクル目と同様に、第七カット片CP7について切断(S4)、分離(S5)、戻り(退避・復帰S6)の各工程が実行され、第六カット片CP6が同時に形成される。また、S7におけるカットカウンタnのインクリメント(n=4)、及びS9における2θの周方向送りの実行後には、カット処理を継続するためにS4に再リターンする。ただし、偶数カット(例えばカット数N=8)の場合には、S10でYes(すなわち、n=N/2=4)となってカット処理を終了する。
<5サイクル目(第九カット片CP9)のカット処理>
最終となる5サイクル目のカット処理においても、第九カット片CP9についてS4の切断工程、S5の分離工程及びS6の戻り工程(退避・復帰)の実行により、第八カット片CP8が同時に形成される。そして、S7におけるカットカウンタnのインクリメント(n=5)によりnがN/2超となるので(S8でNo)、S99にてθ相当分での周方向送り工程を実行した後カット処理を終了する。なお、S99における周方向送りをS9と同じ2θ相当分に揃えた場合、1〜5サイクルの合計周方向送り角度は360°を超過することになるが、カット処理終了後の第一〜第九カット片CP1〜CP9の取り出しや次のケーキCKのカット処理に支障は生じない。
このように、一対の切断刃11,11の等分交差角θを調節するのみでカット数Nを変更することができるので、交換部品、治具・工具等に要する設備コストや部品交換作業等に要する作業時間が軽減される。また、一対の切断刃11,11が切断直後のカット片CPとともに前方側(ケーキCKの半径方向外側)へ移動することによって個々のカット片CP1〜CP9が未切断部分NCSから分離されるので、切断直後の切断面同士の再付着が防止され、カット片CPの変形や型崩れを防止できる。したがって、カット片CPの製造能力を高めるとともに、不良品の発生を抑制することができる。
(実施例2)
図6は本発明に係る食品切断装置の具体的事例として、据置型ケーキカッターの一実施例を示す平面図であり、図7はその正面図である。この据置型ケーキカッター(以下、単にケーキカッターともいう)200は、所定の高さSHを有するとともに柔軟性を有し変形しやすい円形状のケーキCKを周方向に等分割して扇形状の複数のカット片CP(図8では5個のカット片CP1〜CP5)に切り分けることができ、例えばケーキ製造工場等で製造直後のデコレーションケーキを容易に奇数カットできる。
ケーキカッター200は、ケーキCKを扇形状のカット片CPに分割するための切断部10、カット片CPの切断角を変更・調節するための角度調節機構20、切断部10を昇降及び回動するためのボールねじスプライン機構140(昇降機構;回動機構)、切断部10を前後方向に水平移動するための切断部移動機構150BL(移動機構)、ケーキCKを搬送方向(左右方向)に水平移動するためのケーキ移動機構150CK(移動機構)、切断部10等の作動を制御するための制御部160及びケーキカッター200を操作するための操作部70を備え、これらはメインフレーム101(固定枠)に設けられる。
図6及び図7に示すケーキカッター200はカット数N=5のカット片CP1〜CP5に切断する場合を例示し、例えばシリコン製の載置シートSTに載置されたケーキCKをカットコンベア152(搬送体)の搬送面152bに載置して1個ずつ水平方向に搬送するケーキ移動機構150CKには、カットコンベア152上のケーキCKを個別に(1個ずつ)撮影するための上方カメラ104及び側方カメラ105が付設されている。また、カットコンベア152の上流側には、作業者が載せたケーキCKをカットコンベア152へ搬入するための搬入コンベア106が配置される一方、カットコンベア152の下流側には、5個のカット片CPを搬出するための搬出コンベア107が配置されている。これらのコンベア(搬入コンベア106,搬出コンベア107,カットコンベア152)は無端帯ベルト製であり、循環回転を同時に開始し同時に停止するように、各コンベアモータ(搬入コンベアモータ106a,搬出コンベアモータ107a,カットコンベアモータ152a(移動駆動源))によって同期駆動し同期停止される。
上方カメラ104はカットコンベア152の上方に配置され、搬送面152bに載置されたケーキCKの平面視画像を個別に撮影する。一方、側方カメラ105はカットコンベア152の搬送面152bを見通すことのできる側方部に配置され、搬送面152bに載置されたケーキCKの立面視画像を個別に撮影する。
上方カメラ104と側方カメラ105とは搬送方向においてほぼ同じ位置に配置されているので、1個のケーキCKの平面視画像と立面視画像とはほぼ同時に撮影される。上方カメラ104で平面視画像を撮影されかつ側方カメラ105で立面視画像を撮影されたケーキCKは、切断部10に設けられたレシプロ式の一対の切断刃11,11による切断(すなわち、扇形状の複数のカット片CPへの分割)の対象となる。
切断部10の一対の切断刃11,11は、上方カメラ104及び側方カメラ105よりも搬送方向の下流側に配置され、上下方向に昇降可能である。また、一対の切断刃11,11は、カットコンベア152の上方において平面視での位置変更(この実施例では、前後方向すなわちカットコンベア152の幅方向への平行移動と交点IS周りでの回動)が可能である。
具体的には、各々の切断刃11は、所定の切断幅(例えば210mm)を有する平板状であり、一対の切断刃11,11の交点ISが搬送面152bに直交する垂直軸141の周りに回転可能となるように軸支されている。なお、垂直軸141はボールねじスプライン軸で構成され、後述するように切断時にはケーキCKの中心線CCと一致する。
ケーキカッター200には、一対の切断刃11,11を垂直軸141とともにベルト幅方向すなわち前後方向へ平行移動させるための切断部移動機構150BLが備えられている。この切断部移動機構150BLは、カットコンベア152を概ね門形状に取り囲んで配置されるメインフレーム101(固定枠)に固定された前後移動シリンダ151a(移動駆動源)と、そのメインフレーム101に対してベルト幅方向(前後方向)へ平行移動可能なサブフレーム151(前後移動枠)とメインフレーム101との間に設置された直線ガイド151bとを含む。前後移動シリンダ151aは電動式又は空気圧式が推奨される。なお、メインフレーム101には、前方側に延びるステー102を介してレーザービーム発生器103が固定され、カットコンベア152及び搬入コンベア106に共通の搬送中心線BC(各ベルトの幅方向すなわち前後方向の中心線)に向けてレーザービームLBを照射する。
また、ケーキカッター200には、一対の切断刃11,11を垂直軸141の周りに回動(具体的には、一対の切断刃11,11を垂直軸141とともに一体的に回転)させるための回動機構と、一対の切断刃11,11(すなわち垂直軸141)を上下方向に昇降移動させるための昇降機構とを兼用したボールねじスプライン機構140が備えられている。昇降及び回動機構であるボールねじスプライン機構140はボールねじとボールスプラインとの複合機構であり、一対の切断刃11,11の垂直軸141は、ねじ溝とスプライン溝とが形成された単一のボールねじスプライン軸として昇降運動及び回転運動を行う。
サブフレーム151に固定されたねじナット用モータ143の回転は、ねじナット用タイミングベルト144とサブフレーム151に固定されたボールねじナット142とを介して垂直軸141に伝達される。同じくサブフレーム151に固定されたスプライン外筒用モータ146の回転は、スプライン外筒用タイミングベルト147とサブフレーム151に固定されたボールスプライン外筒145とを介して垂直軸141に伝達される。その結果、垂直軸141はサブフレーム151、つまりボールねじナット142及びボールスプライン外筒145に対して昇降及び相対回転可能に保持される。また、垂直軸141の下端部には回転軸21が固定されている。
これによって、ねじナット用モータ143(すなわち、ねじナット用タイミングベルト144)のみを駆動回転させると、垂直軸141は(回転せずに)昇降運動を行う。例えば、ねじナット用モータ143を平面視で時計回りに駆動回転させると垂直軸141は下降し、反時計回りに駆動回転させると上昇する。一方、ねじナット用モータ143及びスプライン外筒用モータ146をともに同方向に駆動回転させると、垂直軸141は(昇降せずに)同方向に回転運動を行う。例えば、ねじナット用モータ143及びスプライン外筒用モータ146を平面視で時計回りに駆動回転させると垂直軸141は時計回りに回転し、反時計回りに駆動回転させると反時計回りに回転する。なお、スプライン外筒用モータ146(すなわち、スプライン外筒用タイミングベルト147)のみを回転させると、垂直軸141は回転運動と昇降運動を同時に(いわゆるスパイラル運動)行うこともできる。例えば、スプライン外筒用モータ146を平面視で時計回りに駆動回転させると垂直軸141は時計回りに回転しかつ上昇し、反時計回りに駆動回転させると反時計回りに回転しかつ下降する。
なお、ボールねじスプライン機構140の基本的な伝動構造は、特公平5−70744号公報、特公平7−9260号公報、特開昭62−49070号公報等の文献記載内容と同じであるので、詳細部分(例えば、ボールねじナット142やボールスプライン外筒145と垂直軸141との間の軸受構造)の説明を省略した。
このように、ボールねじスプライン機構140においてねじナット用モータ143のみが駆動回転する場合には、垂直軸141は昇降運動のみを行うので、ボールねじスプライン機構140は一対の切断刃11,11の昇降機構として機能する。一方、ボールねじスプライン機構140においてねじナット用モータ143及びスプライン外筒用モータ146がともに同方向に駆動回転する場合には、垂直軸141は回転運動のみを行うので、ボールねじスプライン機構140は一対の切断刃11,11の回動機構として機能する。
制御部160は、演算装置であるCPU161と、読み取り専用記憶装置であるROM162と、読み書き可能な主記憶装置でありワークエリアとして使用されるRAM163と、入出力インターフェース(I/F)164とを中心に構成されている。入出力インターフェース164を介して制御部160と、搬入コンベアモータ106a,搬出コンベアモータ107a,カットコンベアモータ152a,レーザービーム発生器103,上方カメラ104,側方カメラ105,前後移動シリンダ151a,ねじナット用モータ143,スプライン外筒用モータ146,超音波振動発生器12等との間の信号が入出力される(図7参照)。また、上方カメラ104及び側方カメラ105の撮影データは画像処理部165でデジタル演算処理された後、画像表示部165に表示される。
制御部160のCPU161は、側方カメラ105で撮影したケーキCKの立面視画像における厚みに応じて、上方カメラ104で撮影したケーキCKの平面視画像における長さの目盛りを校正する。また、CPU161は、昇降ストロークSHをケーキCKの高さとほぼ等しくなるように設定し、分離ストロークSR(図12参照)をケーキCKの高さに見合う大きさになるように設定する。
制御部160のCPU161は、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aとケーキ移動機構150CKのカットコンベアモータ152aとを駆動制御する。これによって、切断部移動機構150BLによる一対の切断刃11,11の前後方向(ベルト幅方向)への移動ベクトルと、ケーキ移動機構150CKによるケーキCKの左右方向(搬送方向)への移動ベクトルとの合成ベクトルにおいて、一対の切断刃11,11のケーキCKの半径方向への相対移動量が分離ストロークSR(設定値)に等しくなるように調整される。なお、「移動ベクトル」及び「合成ベクトル」には正負の向きと移動量の絶対値とが含まれる。
また、制御部160のCPU161は、ボールねじスプライン機構140のねじナット用モータ143とスプライン外筒用モータ146とを駆動制御する。これによって、一対の切断刃11,11はケーキCKの中心線CCに沿って昇降し、あるいはケーキCKの中心線CC周りで回動する。
次に、図10,図11のフローチャートと図12の説明図とを参照して、ケーキカッター200によるケーキカットの具体例を説明する。
<カット前処理>
図10のカット前処理では、S11にて手動設定を行う。具体的には、角度調節機構20により等分交差角θを調節し(ここではθ=72°)、入力スイッチ71からカット数N(ここではN=5)を入力する。
S21にてスタートスイッチ72をONすると、S22にて搬入コンベア106,カットコンベア152,搬出コンベア107が同時に送り方向に回転を開始し、レーザービーム発生器103が搬送中心線BCに向かってレーザービームLBを照射する(図3参照)。S23にて作業者が搬入コンベア106に載置した切断前の載置シートST付きケーキCKはカットコンベア152に移送され、S24にて上方カメラ104,側方カメラ105がケーキCKの画像を撮影する。
S25にて自動設定を行う。具体的には、図9に示すように、上方カメラ104の平面視撮像範囲PPAにおいて撮影されたケーキCKの画像解析から中心線CCの位置が求められ、中心線CCが搬送中心線BCと一致しないときには、そのずれ量すなわち一対の切断刃11,11の前後方向調整移動距離LAが設定される。また、側方カメラ105で撮影したケーキCKの立面視画像から、昇降ストロークSH(例えばSH=10cm)及び分離ストロークSR(例えばSR=1cm)が設定される。
S26にて一対の切断刃11,11の位置補正を行う。具体的には、切断対象のケーキCKが搬送距離LC(すなわち、撮影時点の中心線CCと一対の切断刃11,11の交点ISとの間の距離)を搬送される間に、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aを駆動して、一対の切断刃11,11を前後方向調整移動距離LAだけ移動すればよい。その後、S27にて搬入コンベア106,カットコンベア152,搬出コンベア107を停止する。
<ケーキカット処理>
図11のケーキカット処理は実施例1(図4)のS3以降と類似するが、カット数Nの差異によりカット回数(サイクル数)が異なる。また、各工程における制御内容も異なる。以下、具体的に説明する。
<1サイクル目(第一カット片CP1)のカット処理>
S3にてカットカウンタn=0がセットされる(nは0を含む自然数)。S4にて、ボールねじスプライン機構140のねじナット用モータ143の駆動により一対の切断刃11,11が下降して、第一カット片CP1を切断する。
S5にて、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aの駆動により、一対の切断刃11,11が、切断した第一カット片CP1を挟んだ状態で前方側(ケーキCKの半径方向外側)に移動し(分離ストロークSR)、第一カット片CP1と未切断部分NCSとを分離する。
S6にて、一対の切断刃11,11が原点位置に戻る。具体的には、ボールねじスプライン機構140のねじナット用モータ143の逆駆動により、一対の切断刃11,11がケーキCKの上方に上昇する(退避)。また、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aの逆駆動により、一対の切断刃11,11が後方側(ケーキCKの半径方向内側)へ移動してその交点ISがケーキCKの中心線CCと一致する(復帰)。
S7にてカットカウンタnがインクリメントされる。ここではn=1となり、1回目のカット終了すなわち第一カット片CP1の切断終了が記憶される。
次に周方向送りの実行後にカット処理を継続するか否かが判断される。具体的には、S8にてnがN/2以下であるか否かを判断し、N/2以下であれば(S8でYes)S9にてボールねじスプライン機構140のねじナット用モータ143及びスプライン外筒用モータ146の同時同方向駆動により、一対の切断刃11,11が2θ相当分での周方向送りを実行した後、S10にてn=N/2であるか否かを判断する。n=N/2でなければ(S10でNo)S4にリターンしてカット処理を継続する一方、n=N/2であれば(S10でYes)カット処理を終了する。また、nがN/2超であれば(S8でNo)S99にてボールねじスプライン機構140のねじナット用モータ143及びスプライン外筒用モータ146の同時同方向駆動により一対の切断刃11,11がθ相当分での周方向送りを実行した後、カット処理を終了する。ここでは、N=5、n=1であるから、S9にて2θ相当分の周方向送りを実行後にS4にリターンしてカット処理を継続する。
<2サイクル目(第三カット片CP3)のカット処理>
前のサイクルで2θの周方向送り(S9)がなされているので、このサイクルのカット処理では、第三カット片CP3について切断(S4)、分離(S5)、戻り(退避・復帰S6)の各工程が実行される。なお、図12に示すように、第三カット片CP3の切断(S4)に伴って、第一カット片CP1と第三カット片CP3との間に第二カット片CP2が形成される。
ただし、このサイクルの分離工程(S5)では、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aとケーキ移動機構150CKのカットコンベアモータ152aとを駆動制御する。具体的には、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aの逆駆動により一対の切断刃11,11が後方側に移動し、かつケーキ移動機構150CKのカットコンベアモータ152aの逆駆動によりカットコンベア152が逆回転する(戻される)。これらが合成されて、一対の切断刃11,11は切断した第三カット片CP3を挟んだ状態でケーキCKの半径方向外側へ相対移動し(分離ストロークSR)、第三カット片CP3と未切断部分NCSとを分離する。
S7にてカットカウンタnがインクリメントされてn=2となり、S9にて2θ相当分の周方向送りを実行後にS4に再リターンしてカット処理を継続する。ただし、偶数カット(例えばカット数N=4)の場合には、S10でYes(すなわち、n=N/2=2)となってカット処理を終了する。
<3サイクル目(第五カット片CP5)のカット処理>
最終となる3サイクル目のカット処理においても、第五カット片CP5についてS4の切断工程、S5の分離工程及びS6の戻り工程(退避・復帰)の実行により、第四カット片CP4が同時に形成される。
ただし、このサイクルの分離工程(S5)では、切断部移動機構150BLの前後移動シリンダ151aの駆動により一対の切断刃11,11が前方側に移動し、かつケーキ移動機構150CKのカットコンベアモータ152aの駆動によりカットコンベア152が正回転する(送られる)。これらが合成されて、一対の切断刃11,11は切断した第五カット片CP5を挟んだ状態でケーキCKの半径方向外側へ相対移動する(分離ストロークSR)。
そして、S7におけるカットカウンタnのインクリメント(n=3)によりnがN/2超となるので(S8でNo)、S99にてθ相当分での周方向送り工程を実行した後カット処理を終了する。なお、S99における周方向送りをS9と同じ2θ相当分に揃えた場合、1〜3サイクルの合計周方向送り角度は360°を超過することになるが、カット処理終了後の第一〜第五カット片CP1〜CP5の取り出しや次のケーキCKのカット処理に支障は生じない。
この実施例においても、一対の切断刃11,11の等分交差角θを調節するのみでカット数Nを変更することができるので、交換部品、治具・工具等に要する設備コストや部品交換作業等に要する作業時間が軽減される。また、一対の切断刃11,11が切断直後のカット片CPとともにケーキCKの半径方向外側へ相対移動することによって個々のカット片CP1〜CP5が未切断部分NCSから分離されるので、切断直後の切断面同士の再付着が防止され、カット片CPの変形や型崩れを防止できる。したがって、カット片CPの製造能力を高めるとともに、不良品の発生を抑制することができる。
また、実施例2では、カット前処理のS25において、上方カメラ104及び側方カメラ105の画像解析からケーキCKに施された装飾やトッピングの周方向分布等を割り出すことも可能である。この場合には、第一カット片CP1を切断する際の周方向原点位置を設定し、ボールねじスプライン機構140のねじナット用モータ143及びスプライン外筒用モータ146の同時同方向駆動により一対の切断刃11,11をその周方向原点位置へ周方向送りしてから、ケーキカット処理を開始する。これによって、装飾やトッピングがすべてのカット片CP1〜CP5に過不足なく分散するように、あるいは装飾やトッピング自身が切り刻まれることのないように、ケーキCKの切断位置を選定することができる。
実施例1,2で述べたケーキカッター100,200は、独立した発明として以下のように表わすこともできる。すなわち、
所定の厚みを有する(とともに柔軟性を有し変形しやすい)円形状食品を周方向に等分割して扇形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断装置(ケーキカッター)であって、
平面視において円形状食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で円形状食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
円形状食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角(つまり挟角)を調節可能な角度調節機構と、
前記一対の切断刃と円形状食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
前記一対の切断刃と円形状食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、
前記一対の切断刃と円形状食品とを円形状食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構と、
それらの昇降機構、回動機構及び移動機構の作動を制御するための制御信号を出力する制御部とを備え、
前記制御部は、前記角度調節機構により円形状食品を等分割し得る等分交差角に調節された前記一対の切断刃に対して、
前記昇降機構による相対下降に基づきカット片を切断し、前記移動機構による円形状食品の半径方向外側への相対移動に基づきその切断したカット片を当該カット片切断後の円形状食品の未切断部分から分離し、前記昇降機構による相対上昇に基づき円形状食品の上方に退避し、前記移動機構による円形状食品の半径方向内側への相対移動に基づき前記交点を円形状食品の中心線に復帰させ、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づき前記等分交差角又はその2倍での周方向相対送りを実行することを特徴とする食品切断装置(ケーキカッター)である。
また、実施例1,2のケーキカッター100,200を用いたケーキ切断方法は、独立した発明として以下のように表わすこともできる。すなわち、
所定の厚みを有する(とともに柔軟性を有し変形しやすい)円形状食品を周方向に等分割して扇形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断方法(ケーキ切断方法)であって、
平面視において円形状食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で円形状食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
円形状食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角(つまり挟角)を調節可能な角度調節機構と、
前記一対の切断刃と円形状食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
前記一対の切断刃と円形状食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、
前記一対の切断刃と円形状食品とを円形状食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構と、
それらの昇降機構、回動機構及び移動機構の作動を制御するための制御信号を出力する制御部とを備え、
前記制御部は、前記角度調節機構により円形状食品を等分割し得る等分交差角に調節された前記一対の切断刃に対して、
前記昇降機構による相対下降に基づきカット片を切断し、前記移動機構による円形状食品の半径方向外側への相対移動に基づきその切断したカット片を当該カット片切断後の円形状食品の未切断部分から分離し、前記昇降機構による相対上昇に基づき円形状食品の上方に退避し、前記移動機構による円形状食品の半径方向内側への相対移動に基づき前記交点を円形状食品の中心線に復帰させ、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づき前記等分交差角又はその2倍での周方向送りを実行することを特徴とする食品切断方法(ケーキ切断方法)である。
実施例1,2(ケーキカッター100,200)では主として奇数カット(すなわちカット数Nが奇数)について述べたが、V字状の一対の切断刃11,11を偶数カット(すなわちカット数Nが偶数)にも適用することができる。ところで、偶数カットの場合には、半径方向刃部11aが一直線に並ぶように調節された一対の切断刃11,11によりケーキCKを直径に沿って切断する動作と、一直線状の切断刃11,11を交点IS(すなわちケーキCKの中心線CC)の周りに等分交差角θで周方向相対送りする動作とを繰り返すように制御してもよい。なお、実施例2において、一直線に並ぶ一対の切断刃11,11を搬送方向と交差(直交又は斜交)する方向に配置する場合には、カットコンベア152で搬送される、平面視で矩形(正方形を含む)その他の形状の食品を、帯状、短冊状、紐状等に平行切断することも可能であり、一対の切断刃11,11によって比較的長尺の食品を切り分けることができる。
実施例1,2(図4のS1,図10のS11)では一対の切断刃11,11の等分交差角θを手動にて調節しているが、等分交差角θを変更するための調整手段(例えば、支持アームを連結するねじ軸)及び駆動源(例えば、ねじ軸を正逆回転するサーボモータ)を設け、カット数Nの入力に基づく制御部60,160からの制御信号によって等分交差角θを自動調整してもよい。
(実施例1,2の応用例)
以上の実施例1,2では、ケーキ用の切断装置についてのみ説明したが、本発明はケーキ用あるいは円形状食品用に限定されない。図13は実施例1の食品切断装置100(図1参照)又は実施例2の食品切断装置200(図6,図7参照)を用いて正五角形状食品を5等分割する場合を例示する。正五角形状食品CK’は、食品切断装置100,200において等分交差角θに調節された一対の切断刃11,11(図2参照)により5等分割されて、二等辺三角形状の5個のカット片CP1’〜CP5’に切り分けられる。したがって、各二等辺三角形(カット片CP1’〜CP5’)の頂角は等分交差角θとなる(ここではθ=72°)。このように、食品切断装置100,200を用いて正多角形状食品を頂点数(辺数)に等しい数の二等辺三角形状カット片に切り分けることもできる。
なお、実施例2(図6〜図12)において、実施例1(図1〜図5)と共通の機能を有する部位には同一符号を付して詳細な説明を省略している。また、各々の実施例は、技術的な矛盾を生じない範囲において適宜組み合わせて実施できる。
10 切断部
11 切断刃
11a 半径方向刃部
11b 昇降方向刃部
12 超音波振動発生器(超音波振動機構)
13 ホーン付き超音波振動子
20 角度調節機構
30 切断部昇降機構(昇降機構)
40 ケーキ回動機構(回動機構)
50 切断部移動機構(移動機構)
100 ポータブル型ケーキカッター(食品切断装置)
140 ボールねじスプライン機構(昇降機構;回動機構)
150BL 切断部移動機構(移動機構)
150CK ケーキ移動機構(移動機構)
200 据置型ケーキカッター(食品切断装置)
CK ケーキ(円形状食品;食品)
CP カット片
NCS 未切断部分
CC ケーキ中心線
IS 交点
N カット数
SH 昇降ストローク
SR 分離ストローク
θ 等分交差角
上記課題を解決するために、本発明の食品切断装置は、
所定の厚みを有する(とともに柔軟性を有し変形しやすい)円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断装置であって、
平面視において前記食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で前記食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
前記食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角(つまり挟角)を調節可能な角度調節機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、
前記一対の切断刃と前記食品とを該食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構と、を備え、
前記一対の切断刃は、前記角度調節機構により前記食品を等分割し得る等分交差角に調節され、かつ前記昇降機構による相対下降に基づくカット片の切断と、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づく前記等分交差角又はその2倍の周方向相対送りとを繰り返すことによって、前記食品を前記複数のカット片に等分割するとともに、
前記一対の切断刃は、切断したカット片を挟んだ状態で前記移動機構により前記食品の半径方向外側に相対移動し、その切断したカット片と当該カット片切断後の前記食品の未切断部分とを分離することを特徴とする。

Claims (6)

  1. 所定の厚みを有する円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断装置であって、
    平面視において前記食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で前記食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
    前記食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角を調節可能な角度調節機構と、
    前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
    前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、を備え、
    前記一対の切断刃は、前記角度調節機構により前記食品を等分割し得る等分交差角に調節され、かつ前記昇降機構による相対下降に基づくカット片の切断と、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づく前記等分交差角又はその2倍の周方向相対送りとを繰り返すことによって、前記食品を前記複数のカット片に等分割することを特徴とする食品切断装置。
  2. 前記一対の切断刃と前記食品とを該食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構を備え、
    前記一対の切断刃は、切断したカット片を挟んだ状態で前記移動機構により前記食品の半径方向外側に相対移動し、その切断したカット片と当該カット片切断後の前記食品の未切断部分とを分離する請求項1に記載の食品切断装置。
  3. 前記切断部は、前記一対の切断刃をその昇降方向に沿って一体的に超音波振動させるための超音波振動子を含み、
    前記一対の切断刃は同一の矩形状に形成され、かつ各々の切断刃は、前記昇降方向に直交する下辺部に形成された半径方向刃部と、前記昇降方向に沿う左右の側辺部に対称的に形成された昇降方向刃部とを有する請求項1又は2に記載の食品切断装置。
  4. 前記一対の切断刃は、各々の切断刃の前記交点を形成する昇降方向刃部の先端が前記食品の中心線上において前記等分交差角をなすように配置され、前記昇降方向に沿って同期して超音波振動する請求項3に記載の食品切断装置。
  5. 所定の厚みを有する円形状又は正多角形状の食品を周方向に等分割して扇形状又は二等辺三角形状の複数のカット片に切り分けるための食品切断方法であって、
    平面視において前記食品の中心線と一致する交点を有し所定の交差角でV字状に交わる形態で前記食品の上方に配置された一対の切断刃を含む切断部と、
    前記食品を等分割し得るように前記一対の切断刃の交差角を調節可能な角度調節機構と、
    前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を、前記交点が前記中心線上を移動するように昇降可能に保持する昇降機構と、
    前記一対の切断刃と前記食品とのうち少なくとも一方を前記中心線の周りに回動可能に保持する回動機構と、
    前記一対の切断刃と前記食品とを該食品の半径方向に相対移動可能となす移動機構と、を備え、
    前記一対の切断刃は、
    前記角度調節機構により前記食品を等分割し得る等分交差角に調節された後、前記昇降機構による相対下降に基づきカット片を切断し、前記移動機構による前記食品の半径方向外側への相対移動に基づきその切断したカット片を当該カット片切断後の前記食品の未切断部分から分離し、前記昇降機構による相対上昇に基づき前記食品の上方に退避し、前記移動機構による前記食品の半径方向内側への相対移動に基づき前記交点を前記食品の中心線に復帰させ、前記回動機構による前記中心線周りでの相対回動に基づき前記等分交差角又はその2倍での周方向相対送りを実行することを特徴とする食品切断方法。
  6. 前記食品を前記カット片に切り分ける際のカット数Nが奇数に設定されるとき、
    前記一対の切断刃は、前記食品に対して切断、分離、退避、復帰及び前記等分交差角θ=360°/Nの2倍相当分での周方向相対送りのサイクルを(N+1)/2回にわたり繰り返し実行し得る請求項5に記載の食品切断方法。
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