JP2017099261A - Ac/dcコンバータ、駆動回路 - Google Patents

Ac/dcコンバータ、駆動回路 Download PDF

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Abstract

【課題】中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換する。【解決手段】AC/DCコンバータ1は、交流電源PWに接続された一次巻線11及びこれに電磁結合された二次巻線12を含むトランス10と、一次巻線11に直列接続された双方向スイッチ20と、双方向スイッチ20に並列接続または直列接続された共振コンデンサ30と、二次巻線12に生じる誘起電圧を全波整流する全波整流回路40と、全波整流回路40の出力を平滑する平滑コンデンサ50と、双方向スイッチ20をオン/オフさせる制御回路70を有する。トランス10は、漏れインダクタンス11xを持つリーケージトランスないしは共振トランスである。AC/DCコンバータ1は、二次巻線12からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、交流電源PWから供給される交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換する。【選択図】図1A

Description

本発明は、AC/DCコンバータ、駆動回路に関する。
<第1の背景技術>
近年、交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することのできるAC/DCコンバータが提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2を参照)。
<第2の背景技術>
また、近年、共振コンデンサを用いてソフトスイッチング機能を実現した絶縁型のAC/DCコンバータが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
<第3の背景技術>
また、従来より、一次側からパルストランスを介して二次側の制御ICに制御信号を送り、制御ICを用いて二次側のスイッチ素子をオン/オフさせる駆動回路が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特許第5007966号明細書 特開2011−193709号公報 特開2011−259673号公報
<第1の背景技術に関する課題>
しかしながら、上記従来のAC/DCコンバータは、フライバック電圧の絶対値がフォワード電圧の波高値の絶対値よりも大きくなるようにオンとオフの比を選ぶことにより、フライバック電圧のみを出力として取り出す構成とされていた。そのため、絶縁トランスの二次巻線に生じるピーク電流が大きくなる、というフライバック方式の欠点が解消されておらず、特に、中・大電力(例えば100W以上)を取り扱うアプリケーションの電源として不向きであった。
また、上記従来のAC/DCコンバータでは、その起動時や負荷短絡時などにおいて、フライバック電圧の絶対値がフォワード電圧の波高値の絶対値よりも小さい状態となり得る。このような状態に陥ると、意図しないフォワード動作が生じて二次側に過大な電流が流れてしまうので、異常発熱や素子破壊などを招くおそれがあった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記の問題点に鑑み、中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することのできるAC/DCコンバータを提供することを第1の目的とする。
<第2の背景技術に関する課題>
トランスの励磁エネルギがゼロになると、共振コンデンサの両端間電圧は共振しながら下がり始める。そこで、上記従来のAC/DCコンバータは、トランスの励磁エネルギがゼロになるポイントを検出し、その検出信号を一定の遅延時間だけ遅らせてスイッチング駆動信号を生成する構成とされていた。
しかしながら、トランスの励磁エネルギがゼロになってから共振コンデンサの両端間電圧が0Vになるまでの所要時間は、一周期毎の入出力状態に左右されるので、常に一定の長さにはならない。
そのため、遅延時間が一定の長さに設定されていた上記従来のAC/DCコンバータでは、スイッチング駆動タイミングに誤差が生じるので、正確にソフトスイッチングを行うことができずに変換効率が悪化する、という課題があった。
また、上記従来のAC/DCコンバータでは、遅延回路や外付け抵抗などが必要となるので回路規模が大きくなる、という課題もあった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記の問題点に鑑み、簡易かつ正確にソフトスイッチング機能を実現することのできるAC/DCコンバータを提供することを第2の目的とする。
<第3の背景技術に関する課題>
上記従来の駆動回路では、パルストランスの二次巻線にオンパルスまたはオフパルスを出力している間、パルストランスの一次巻線に駆動電圧を与え続けなければならない。そのため、一次巻線に流れる駆動電流が時間と共に増え続けるので、消費電流が大きいという課題があった。
また、二次側のスイッチ素子を駆動するに際して、二次巻線に現れる誘起電圧の立上り時間ないしは立下り時間を短縮して応答性を高めようとすると、スイッチ素子(例えばMOSFET)のゲート・ソース間に付随する寄生コンデンサを急峻に充放電する必要がある。そのためには、一次巻線のインダクタンスを引き下げねばならず、必然的に駆動電流が大きくなる。このように、上記従来の駆動回路では、消費電流の低減と応答性の向上が相反するという課題もあった。
また、二次側で高耐圧のスイッチ素子(SiCパワーデバイスなど)を用いるアプリケーションでは、スイッチ素子のゲート電圧を一次側の電源電圧よりも高めなければならない場合が多い。そのため、一次巻線のインダクタンスをより引き下げる必要があるので、上記の課題がより顕在化する。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記の問題点に鑑み、消費電流の低減と応答性の向上を両立することのできる駆動回路を提供することを第3の目的とする。
<第1の背景技術に関する課題を解決するための手段>
本明細書中に開示されているAC/DCコンバータは、交流電源に接続された一次巻線及びこれに電磁結合された二次巻線を含むトランスと、前記一次巻線に直列接続された双方向スイッチと、前記双方向スイッチに並列接続又は直列接続された共振コンデンサと、前記二次巻線に生じる誘起電圧を全波整流する全波整流回路と、前記全波整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、前記双方向スイッチをオン/オフさせる制御回路と、を有し、前記トランスは、漏れインダクタンスを持つリーケージトランスないしは共振トランスであり、前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換する構成(第1の構成)とされている。
上記第1の構成から成るAC/DCコンバータは、前記一次巻線、前記二次巻線、若しくは、その両方に接続されたコイルをさらに有する構成(第2の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されているAC/DCコンバータは、交流電源に接続された一次巻線及びこれに電磁結合された二次巻線を含むトランスと、前記一次巻線に直列接続された双方向スイッチと、前記双方向スイッチに並列接続または直列接続された共振コンデンサと、前記二次巻線に生じる誘起電圧を全波整流する全波整流回路と、前記全波整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、前記双方向スイッチをオン/オフさせる制御回路と、前記一次巻線、前記二次巻線、若しくは、その両方に接続されたコイルと、を有し、前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換する構成(第3の構成)とされている。
なお、上記第2または第3の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記コイルは、前記一次巻線に直列接続されている構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第2または第3の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記コイルは、前記二次巻線のセンタータップと二次側コモンとの間に接続されている構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第2または第3の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記コイルは、前記全波整流回路の出力端と前記直流出力電圧の出力端との間に接続されている構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第6いずれかの構成から成るAC/DCコンバータは、n2/n1≧V2/(V1max×K)(ただし、n1:前記一次巻線の巻数、n2:前記二次巻線の巻数、V1max:前記一次巻線の最大印加電圧、V2:前記二次巻線の印加電圧、K:前記トランスの結合係数)が成立している構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第7いずれかの構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記制御回路は、前記共振コンデンサの両端間電圧がゼロとなるタイミングで前記双方向スイッチをオンさせる構成(第8の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第8いずれかの構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記制御回路は、力率が1に近付くように前記双方向スイッチを駆動する構成(第9の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第9いずれかの構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記制御回路は、パルストランスを介して前記双方向スイッチを駆動する構成(第10の構成)にするとよい。
<第2の背景技術に関する課題を解決するための手段>
また、本明細書中に開示されているAC/DCコンバータは、交流電源に接続された一次巻線及びこれに電磁結合された二次巻線を含むトランスと、前記一次巻線に直列接続された双方向スイッチと、前記双方向スイッチに並列接続または直列接続された共振コンデンサと、前記双方向スイッチの両端間電圧を容量分圧して分圧電圧を生成する容量分圧回路と、前記分圧電圧がゼロとなるタイミングで前記双方向スイッチをオンさせる制御回路と、を有する構成(第11の構成)とされている。
第11の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記容量分圧回路は、前記共振コンデンサに直列接続された第1コンデンサを含み、前記共振コンデンサと前記第1コンデンサとの接続ノードから前記分圧電圧を出力する構成(第12の構成)にするとよい。
また、第11の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記容量分圧回路は、前記双方向スイッチの両端間で互いに直列接続された第1コンデンサと第2コンデンサを含み、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとの接続ノードから前記分圧電圧を出力する構成(第13の構成)にするとよい。
また、第12または第13の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記第1コンデンサの一端は、前記制御回路の基準電位端に接続されている構成(第14の構成)にするとよい。
また、第14の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記容量分圧回路は、前記第1コンデンサに並列接続された放電スイッチをさらに含む構成(第15の構成)にするとよい。
また、第15の構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記制御回路は、前記双方向スイッチと同期して前記放電スイッチをオン/オフさせる構成(第16の構成)にするとよい。
また、第11〜第16いずれかの構成から成るAC/DCコンバータは、前記トランスとして、漏れインダクタンスを持つリーケージトランスないしは共振トランスを有し、前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換する構成(第17の構成)にするとよい。
また、第11〜第16何れかの構成から成るAC/DCコンバータは、前記一次巻線、前記二次巻線、若しくは、その両方に接続されたコイルをさらに有し、前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換する構成(第18の構成)にするとよい。
また、第11〜第18いずれかの構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記制御回路は、力率が1に近付くように前記双方向スイッチを駆動する構成(第19の構成)にするとよい。
また、第11〜第19いずれかの構成から成るAC/DCコンバータにおいて、前記制御回路は、パルストランスを介して前記双方向スイッチを駆動する構成(第20の構成)にするとよい。
<第3の背景技術に関する課題を解決するための手段>
また、本明細書中に開示されている駆動回路は、パルストランスの二次巻線に現れる誘起電圧に応じてMOSスイッチのゲート・ソース間に付随する寄生コンデンサを充放電することにより、前記MOSスイッチをオン/オフさせるものであって、アノードが前記二次巻線の第1タップに接続されてカソードが前記MOSスイッチのゲートに接続されたダイオードと、ソースが前記二次巻線の第1タップに接続されてドレインが前記MOSスイッチのゲートに接続されてゲートが前記二次巻線の第2タップに接続されたNMOSFETと、を有する構成(第21の構成)とされている。
なお、第21の構成から成る駆動回路は、前記二次巻線の第1タップと第2タップとの間に直列接続された第1抵抗と第2抵抗をさらに有し、前記NMOSFETのゲートが前記二次巻線の第2タップに代えて前記第1抵抗と前記第2抵抗との接続ノードに接続された構成(第22の構成)にするとよい。
また、第21または第22の構成から成る駆動回路は、ソースが前記MOSスイッチのゲートに接続されてドレインが前記二次巻線の第2タップに接続されたPMOSFETをさらに有し、前記NMOSFETのドレインが前記MOSスイッチのゲートに代えて前記PMOSFETのゲートに接続された構成(第23の構成)にするとよい。
また、第23の構成から成る駆動回路は、前記PMOSFETのゲート・ソース間に接続された第1コンデンサをさらに有する構成(第24の構成)にするとよい。
また、第23または第24の構成から成る駆動回路は、前記PMOSFETのゲート・ソース間に接続された第3抵抗をさらに有する構成(第25の構成)にするとよい。
また、第21〜第25いずれかの構成から成る駆動回路は、前記NMOSFETのドレインに接続された第4抵抗をさらに有する構成(第26の構成)にするとよい。
また、第21〜第26いずれかの構成から成る駆動回路は、前記MOSスイッチのゲート・ソース間に接続された第5抵抗をさらに有する構成(第27の構成)にするとよい。
また、第21〜第27いずれかの構成から成る駆動回路は、前記MOSスイッチのゲート・ソース間に接続された第2コンデンサをさらに有する構成(第28の構成)にするとよい。
また、第21〜第28いずれかの構成から成る駆動回路において、前記パルストランスの一次巻線に印加される制御電圧は、前記寄生コンデンサを充放電するために必要となる最小限のパルス幅に設定されている構成(第29の構成)にするとよい。
また、第21〜第29いずれかの構成から成る駆動回路において、前記パルストランスの一次巻線は、フルブリッジ型の信号出力部を用いてパルス駆動される構成(第30の構成)にするとよい。
<第1の効果>
本明細書中に開示されているAC/DCコンバータであれば、中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することが可能となる。
<第2の効果>
また、本明細書中に開示されているAC/DCコンバータであれば、簡易かつ正確にソフトスイッチング機能を実現することが可能となる。
<第3の効果>
また、本明細書中に開示されている駆動回路であれば、消費電流の低減と応答性の向上を両立することが可能となる。
AC/DCコンバータの第1実施形態を示す回路図 AC/DCコンバータの第1変形例を示す回路図 AC/DCコンバータの第2変形例を示す回路図 トランスの等価回路図 トランスの入出力比と巻線比との関係を説明するための模式図 交流入力電圧と動作モードとの関係を示す模式図 第1動作モードでのスイッチオン期間における電流経路を示す回路図 第1動作モードでのスイッチオフ期間における電流経路を示す回路図 第1動作モードでの電流挙動を示す波形図 第2動作モードでのスイッチオン期間における電流経路を示す回路図 第2動作モードでのスイッチオフ期間における電流経路を示す回路図 第2動作モードでの電流挙動を示す波形図 AC/DCコンバータの第2実施形態を示す回路図 AC/DCコンバータの第3実施形態を示す回路図 第2動作モードでの電流挙動を示す波形図 AC/DCコンバータの第4実施形態を示す回路図 AC/DCコンバータの第5実施形態を示す回路図 双方向スイッチの一構成例を示す回路図 容量分圧回路の第1実施例を示す回路図 電圧共振波形の一例を示す波形図 分圧波形の一例を示す波形図 容量分圧回路の第2実施例を示す回路図 駆動回路の第1実施例を示す回路図 第1実施例における各部の電圧挙動を示す波形図 ゲート駆動動作の一例を示すタイミングチャート 駆動回路の第2実施例を示す回路図 駆動回路の第3実施例を示す回路図 第3実施例における各部の電圧挙動を示す波形図 駆動回路の第4実施例を示す回路図 駆動回路の第5実施例を示す回路図 駆動回路の第6実施例を示す回路図 駆動回路の第7実施例を示す回路図 駆動回路の第8実施例を示す回路図
<第1実施形態>
図1AはAC/DCコンバータの第1実施形態を示す回路図である。本実施形態のAC/DCコンバータ1は、一次回路系1p(GND1系)と二次回路系1s(GND2系)との間を電気的に絶縁しつつ、交流電源PWから供給される交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換して負荷Zに供給する電源装置であり、トランス10と、双方向スイッチ20と、共振コンデンサ30と、全波整流回路40と、平滑コンデンサ50と、帰還回路60と、制御回路70と、センス抵抗80と、電力フューズ90と、フィルタ回路100と、を有する。
トランス10は、一次回路系1pに設けられた一次巻線11と、二次回路系1sに設けられて一次巻線11に磁気結合された二次巻線12と、を含む。一次巻線11の第1タップT11は、フィルタ回路100と電力フューズ90を介して交流電源PWの第1端に接続されている。一次巻線11の第2タップT12は、双方向スイッチ20、センス抵抗80、及び、フィルタ回路100を介して交流電源PWの第2端に接続されている。二次巻線12の第1タップT21と第2タップT22は、それぞれ、全波整流回路40を介して直流出力電圧Voの出力端(=負荷Zの第1端)に接続されている。二次巻線12のセンタータップT23は、二次側コモンGND2(=負荷Zの第2端)に接続されている。
特に、本実施形態のAC/DCコンバータ1では、トランス10として、漏れインダクタンス11xを持つリーケージトランスないしは共振トランスが用いられている(その理由については後述)。なお、本図では、図示の便宜上、漏れインダクタンス11xが一次巻線11の第1タップT11側に付随しているものとして描写されている。
双方向スイッチ20の第1端は、一次巻線11の第2タップT12に接続されている。双方向スイッチ20の第2端は、センス抵抗80の第1端と一次側コモンGND1にそれぞれ接続されている。このようにして接続された双方向スイッチ20は、制御回路70から入力される制御信号Sctrlに応じて、一次巻線11に流れる一次電流I1をオン/オフするための出力スイッチとして機能する。
共振コンデンサ30は、双方向スイッチ20に並列接続されており、トランス10の一次巻線11及び漏れインダクタンス11xと共に、LLC共振回路を形成している。従って、トランス10としてリーケージトランスないしは共振トランスを用いたことに伴い、一次巻線11から二次巻線12に供給されない余剰エネルギが生じても、これを回生して利用することができるので、AC/DCコンバータ1の変換効率を低下させずに済む。
また、共振コンデンサ30を設けることにより、双方向スイッチ20のオフ時におけるトランス10のエネルギ変動が緩やかとなる。従って、従来必須とされていたスナバ回路等のサージ吸収素子が不要となる上、高調波成分も軽減することが可能となる。
なお、共振コンデンサ30の接続位置については、図1Bで示したように、双方向スイッチ20に直列接続する構成(=共振コンデンサ30をトランス10の一次巻線11に並列接続する構成)としてもよいし、図1Cで示したように、双方向スイッチ20に並列接続される共振コンデンサ30aと、双方向スイッチ20に直列接続される共振コンデンサ30bの双方を有する構成としてもよい。
全波整流回路40は、二次巻線12に生じる誘起電圧(=フライバック電圧ないしはフォワード電圧、詳細は後述)を全波整流する回路部であり、ダイオード41及び42を含む。ダイオード41のアノードは、二次巻線12の第1タップT21に接続されている。ダイオード42のアノードは、二次巻線12の第2タップT22に接続されている。ダイオード41のカソードとダイオード42のカソードは、いずれも直流出力電圧Voの出力端に接続されている。
なお、ダイオード41が順バイアスでダイオード42が逆バイアスであるときには、二次巻線12の第1タップT21からダイオード41を介して直流出力電圧Voの出力端に至る電流経路で二次電流I2が流れる。一方、ダイオード42が順バイアスでダイオード41が逆バイアスであるときには、二次巻線12の第2タップT22からダイオード42を介して直流出力電圧Voの出力端に至る電流経路で二次電流I2が流れる。
平滑コンデンサ50は、直流出力電圧Voの出力端と二次側コモンGND2との間に接続されており、全波整流回路40の出力を平滑化して直流出力電圧Voを生成する。
帰還回路60は、直流出力電圧Voに応じた帰還信号Sfbを生成して制御回路70に出力する。なお、帰還信号Sfbを二次回路系1sから一次回路系1pへ伝達するためには、フォトカプラなどの絶縁伝達素子を用いればよい。
制御回路70は、一次側コモンGND1を基準電位として動作し、双方向スイッチ20をオン/オフさせるための制御信号Sctrlを生成する。なお、制御回路70は、帰還回路60から入力される帰還信号Sfbを監視して、直流出力電圧Voが所望の目標値と一致するように双方向スイッチ20をオン/オフさせる機能(=出力帰還制御機能)を備えている。このような機能を具備することにより、負荷Zに対して一定の直流出力電圧Voを安定供給することが可能となる。
また、制御回路70は、センス抵抗80の第2端に現れるセンス電圧Vs(=一次電流I1に応じた電圧信号)を監視して、一次電流I1が所定の上限値を超えないように双方向スイッチ20をオン/オフさせる機能(=定電流制御機能)を備えている。このような機能を具備することにより、一次回路系1pに過大な一次電流I1が流れないので、AC/DCコンバータ1の安全性を高めることが可能となる。
また、制御回路70は、共振コンデンサ30の両端間電圧(延いては双方向スイッチ20の両端間電圧)を監視し、その電圧値が0Vとなるタイミングを見計らって双方向スイッチ20をオンさせる機能(=ZVS[zero-volt switching]機能)を備えている。このような機能を具備することにより、双方向スイッチ20の寄生コンデンサや共振コンデンサ30によるスイッチング損失を低減することができるので、AC/DCコンバータ1の変換効率を高めることが可能となる。
また、制御回路70は、帰還信号Sfbやセンス電圧Vsを監視して、力率が1に近付くように双方向スイッチ20をオン/オフさせる機能(=力率改善機能)を備えている。このような機能を具備することにより、別途の力率改善回路が不必要となるので、1コンバータ形式のAC/DCコンバータ1を実現することが可能となる。なお、力率改善精度を高めるためには、制御回路70において交流入力電圧Viも監視することが望ましい。
センス抵抗80(抵抗値:R80)は、一次電流I1の流れる電流経路に挿入されており、一次電流I1に応じたセンス電圧Vs(=I1×R80)を生成する。
電力フューズ90は、定格以上の電流が流れたときに溶断して後段の回路を保護する。
フィルタ回路100は、ディファレンシャルモードノイズ(またはノーマルモードノイズとも呼ばれる)を低減するためのXコンデンサや、コモンモードノイズを低減するためのコモンモードフィルタ(=環状コアとこれに同方向で巻き回された2本のコイル)を含み、交流入力電圧Viに重畳する種々のノイズ成分を除去する。フィルタ回路100の第1入力端は、電力フューズ90を介して交流電源PWの第1端に接続されている。フィルタ回路100の第2入力端は、交流電源PWの第2端に接続されている。フィルタ回路100の第1出力端は、一次巻線11の第1タップT11に接続されている。フィルタ回路100の第2出力端は、センス抵抗80の第2端に接続されている。
図2は、トランス10の等価回路図である。本図の上段で示したように、トランス10の結合係数をKとした場合、トランス10の励磁インダクタンスはKLで表され、トランス10の漏れインダクタンスは(1−K)Lで表される。
今、トランス10の二次側に接続される負荷Rが0Ωである場合(AC/DCコンバータ1の起動時や出力短絡時など)を考える。この場合には、本図の中段で示したように、励磁インダクタンスKLの両端間がショートされた形となる。従って、トランス10の等価インダクタンスは、本図の下段で示したように、(1−K)Lとして表される。
ここで、トランス10の結合係数Kが大きい場合(例えばK≒1である場合)には、トランス10の等価インダクタンス(1−K)Lがほぼ0となる。従って、トランス10に極めて大きい電流が流れてしまう状態となり具合が悪い。
そこで、本実施形態のAC/DCコンバータ1では、トランス10として、結合係数Kの小さいリーケージトランスないしは共振トランス(例えばK=0.6〜0.9)が用いられている。このような構成とすることにより、AC/DCコンバータ1の起動時や出力短絡時においても、トランス10の等価インダクタンス(1−K)Lが小さくなり過ぎないので、上記の課題を解消することが可能となる。
また、先にも述べたように、トランス10の漏れインダクタンス11xは、LLC共振回路の構成要素としても利用することができるので、AC/DCコンバータ1の変換効率向上にも寄与し得る。
さらに、トランス10の漏れインダクタンス11xは、チョークコイルとしても機能する。従って、本実施形態のAC/DCコンバータ1であれば、フライバック方式の回路構成でありながら、フライバック方式とフォワード方式を併用することが可能となる。
なお、仮にトランス10として、結合係数Kの大きい密結合トランス(K=0.99程度)を用いた場合には、フォワード動作時における双方向スイッチ20のオン時間が短くなり過ぎるので、制御回路70によるスイッチング制御が非常に難しくなる。そのため、制御安定性の観点から考えても、トランス10として、結合係数Kの小さいリーケージトランスないしは共振トランスを用いることが重要であると言える。
図3は、トランス10の入出力比と巻線比との関係を説明するための模式図である。一次巻線11の巻数をn1とし、二次巻線12の巻数(本構成例では、第1タップT21または第2タップT22からセンタータップT23までの巻数)をn2とし、一次巻線11の印加電圧をV1とし、二次巻線12の印加電圧をV2とした場合には、一般的に、次の(1)式が成立する。
V2=(n2/n1)×V1×K … (1)
ここで、特許文献1の従来技術で提案されているように、フライバック方式のみを用いてトランス10を駆動するためには、次の(2)式を満たす必要がある。なお、(2)式中のV1maxは、一次巻線11の最大印加電圧を示している。
n2/n1<V2/(V1max×K) … (2)
一方、本実施形態のAC/DCコンバータ1では、次の(3)式を成立させることにより、フライバック方式とフォワード方式の併用が実現されている。
n2/n1≧V2/(V1max×K) … (3)
図4は、交流入力電圧Vi(=一次巻線11の印加電圧V1)とAC/DCコンバータ1の動作モードとの相関関係を示す模式図である。本図で示したように、本実施形態のAC/DCコンバータ1の動作モードは、交流入力電圧Viの周期的な変動に応じて、フライバック方式が単独で用いられる第1動作モード(電圧範囲(1)を参照)と、フライバック方式とフォワード方式が併用される第2動作モード(電圧範囲(2)を参照)のいずれか一方となる。
具体的に述べると、|Vth|<V1maxとなるように、閾値電圧Vthが設定されている場合、−Vth<Vi<+Vthとなる電圧範囲(1)では、フライバック方式が単独で用いられる第1動作モードとなる。一方、−V1max≦Vi≦−Vth、ないしは、+Vth≦Vi≦+V1maxとなる電圧範囲(2)では、フライバック方式とフォワード方式が併用される第2動作モードとなる。
図5は、第1動作モード(フライバック方式のみ)でのスイッチオン期間における電流経路を示す回路図である。双方向スイッチ20のオン期間には、一次回路系1pに一次電流I1が流れるので、一次巻線11にエネルギが蓄えられる。例えば、交流入力電圧Viが正(T11>T12)であるときには、本図中の太い実線矢印で示したように、交流電源PW→一次巻線11→双方向スイッチ20→交流電源PWという向きで、一次電流I1が流れる。一方、二次巻線12には何ら電流が流れない。
図6は、第1動作モード(フライバック方式のみ)でのスイッチオフ期間における電流経路を示す回路図である。双方向スイッチ20のオフ期間には、一次巻線11と磁気結合された二次巻線12に誘起電圧(ここではフライバック電圧と呼ぶ)が生じるので、二次回路系1sに二次電流I2が流れる。例えば、交流入力電圧Viが正(T11>T12)の状態で一次巻線11にエネルギが蓄えられていた場合には、本図中の太い破線矢印で示したように、二次巻線12(第2タップT22)→ダイオード42→負荷Z→二次巻線12(センタータップT23)という向きで、二次電流I2が流れる。
また、双方向スイッチ20がオフされると、一次回路系1pでは共振コンデンサ30によるLLC共振が生じる。その結果、本図中の太い実線矢印で示したように、直前のスイッチオン期間とは逆向きに一次電流I1が流れる。
図7は、第1動作モード(フライバック方式のみ)での電流挙動を示す波形図である。実線は一次電流I1を示しており、破線は二次電流I2を示している。なお、本図は、交流入力電圧Viが正(T11>T12)であるときの電流挙動を描写したものである。
本図で示したように、双方向スイッチ20がオンされている間、一次電流I1は、一次巻線11のインダクタンスに応じた正の傾きで直線的に増大していく。その後、双方向スイッチ20がオフされると、一次電流I1は減少に転じ、さらには負方向に流れ始める。
一方、二次電流I2は、双方向スイッチ20がオンされている間には流れず、双方向スイッチ20がオフされたときに大きく跳ね上がる。このように、第1動作モードでは、従来のフライバック方式と同様、二次電流I2の波高値が比較的大きくなる。ただし、先の図4でも示したように、AC/DCコンバータ1が第1動作モードとなるのは、|Vi|<|Vth|である期間に限られるので、大きな問題となることはない。
図8は、第2動作モード(フライバック方式+フォワード方式)でのスイッチオン期間における電流経路を示す回路図である。双方向スイッチ20のオン期間には、第1動作モードと同様、一次回路系1pに一次電流I1が流れるので、一次巻線11にエネルギが蓄えられる。例えば、交流入力電圧Viが正(T11>T12)であるときには、本図中の太い実線矢印で示したように、交流電源PW→一次巻線11→双方向スイッチ20→交流電源PWという向きで、一次電流I1が流れる。
また、第2動作モードでは、双方向スイッチ20のオン期間において、二次巻線12に誘起電圧(ここではフォワード電圧と呼ぶ)が生じるので、二次回路系1sに二次電流I2が流れる。具体的には、本図の太い破線矢印で示したように、二次巻線12(第1タップT21)→ダイオード41→負荷Z→二次巻線12(センタータップT23)という向きで、二次電流I2が流れる。
図9は、第2動作モード(フライバック方式+フォワード方式)でのスイッチオフ期間における電流経路を示す回路図である。双方向スイッチ20のオフ期間には、第1動作モードと同様、一次巻線11と磁気結合された二次巻線12に誘起電圧(=フライバック電圧)が生じるので、二次回路系1sに二次電流I2が流れる。具体的には、本図中の太い破線矢印で示したように、二次巻線12(第2タップT22)→ダイオード42→負荷Z→二次巻線12(センタータップT23)という向きで、二次電流I2が流れる。
また、双方向スイッチ20がオフされると、一次回路系1pでは共振コンデンサ30によるLLC共振が生じる。その結果、本図中の太い実線矢印で示したように、直前のスイッチオン期間とは逆向きに一次電流I1が流れる。この点についても、先の第1動作モードと同様である。
図10は、第2動作モード(フライバック方式+フォワード方式)での電流挙動を示す波形図である。先の図7と同様、実線は一次電流I1を示しており、破線は二次電流I2を示している。また、本図も、交流入力電圧Viが正(T11>T12)であるときの電流挙動を描写したものである。
本図で示したように、一次電流I1の挙動については、第1動作モード(図7)と基本的に同様である。すなわち、一次電流I1は、双方向スイッチ20のオン期間中には正方向に流れ、双方向スイッチ20のオフ期間中には負方向に流れる。
一方、二次電流I2の挙動は、双方向スイッチ20のオフ期間中だけでなく、双方向スイッチ20のオン期間中にも流れるという点で、第1動作モード(図7)と大きく異なっている。また、双方向スイッチ20のオン期間中に二次電流I2が流れることに伴い、一次巻線11に蓄えられるエネルギがその分だけ減少する。その結果、第1動作モード(図7)と比べて、双方向スイッチ20がオフされたときに生じる二次電流I2の波高値が低く抑えられていることが分かる。
このように、フライバック方式とフォワード方式を併用するAC/DCコンバータ1であれば、二次巻線12に現れるフォワード電圧とフライバック電圧の双方を出力として取り出すことができる。従って、二次電流I2の波高値が大きいというフライバック方式の欠点を解消し、中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換することが可能となる。
なお、交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換するAC/DCコンバータは、これまでにも数多く提案されているが、フライバック方式とフォワード方式の併用を実現したものは、未だかつて一つも存在していない。このことからも明らかなように、本実施形態のAC/DCコンバータ1は、決して既存回路の単なる組み合わせなどではなく、本願発明者の鋭意研究により創出された新規な回路トポロジーであると言うことができる。
<第2実施形態>
図11は、AC/DCコンバータ1の第2実施形態を示す回路図である。本実施形態のAC/DCコンバータ1は、第1実施形態(図1A〜図1C)をベースとしつつ、トランス10としてリーケージトランスないしは共振トランスを用いるのではなく、一次巻線11の第1タップT11とフィルタ回路100との間に、漏れインダクタンス11xに相当するコイル110を別途外部接続した構成とされている。
このような構成を採用することにより、第1実施形態と同様の作用・効果を享受することができるので、中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換することが可能となる。
<第3実施形態>
図12は、AC/DCコンバータ1の第3実施形態を示す回路図である。本実施形態のAC/DCコンバータ1は、第1実施形態(図1A〜図1C)をベースとしつつ、トランス10としてリーケージトランスないしは共振トランスを用いるのではなく、二次巻線12のセンタータップT23と二次側コモンGND2との間に、漏れインダクタンス11xに相当するコイル120を別途外部接続した構成とされている。
このような構成を採用することにより、第1実施形態や第2実施形態と同様の作用・効果を享受することができるので、中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換することが可能となる。
また、図10と図13を比較参照すれば明らかなように、第3実施形態のAC/DCコンバータ1であれば、その第2動作モード(フライバック方式+フォワード方式)において、双方向スイッチ20のオフ期間における二次電流I2をさらに引き下げることが可能となり、かつ、双方向スイッチ20のオン期間における二次電流I2をさらに引き上げることが可能となる。
特に、本実施形態のAC/DCコンバータ1であれば、第2モードのスイッチオン期間においても、二次電流I2が0Aを下回らないようになるので、二次回路系1sを電流連続モードで動作させることが可能となる。
なお、本実施形態の変形例としては、二次巻線12の第1タップT21や第2タップT22にコイル120を接続することも可能である。ただし、上記の効果を最大限に享受するためには、二次巻線12のセンタータップT23と二次側コモンGND2との間にコイル120を接続することが望ましい、という知見がシミュレーションから得られている。
<第4実施形態>
図14は、AC/DCコンバータ1の第4実施形態を示す回路図である。本実施形態のAC/DCコンバータ1は、第1実施形態(図1A〜図1C)をベースとしつつ、トランス10としてリーケージトランスないしは共振トランスを用いるのではなく、全波整流回路40の出力端と直流出力電圧Voの出力端との間に、漏れインダクタンス11xに相当するコイル130を別途外部接続した構成とされている。
このような構成を採用することにより、第1〜第3実施形態と同様の作用・効果を享受することができるので、中・大電力適用時にも高効率で交流入力電圧Viを直流出力電圧Voに直接変換することが可能となる。
特に、本実施形態のAC/DCコンバータ1であれば、コイル130をチョークコイルとして併用することも可能となる。
なお、上記した第1〜第4実施形態については、それぞれを単独で実施してもよいし、任意に組み合わせて実施してもよい。例えば、第1実施形態(図1A〜図1C)と第2実施形態(図11)を組み合わせた場合には、トランス10としてリーケージトランスないしは共振を用いつつ、一次巻線11にコイル110が直列接続された構成となる。また、例えば、第2実施形態(図11)と第3実施形態(図12)とを組み合わせた場合には、トランス10の一次側と二次側にそれぞれコイル110及び120が外部接続された構成となる。
<第5実施形態>
図15は、AC/DCコンバータ1の第5実施形態を示す回路図である。本実施形態のAC/DCコンバータ1は、第1実施形態(図1A〜図1C)をベースとしつつ、二次巻線12のセンタータップT23を廃止した上で、全波整流回路40をダイオードブリッジ化した点に特徴を有する。
全波整流回路40には、そのダイオードブリッジ化に伴い、ダイオード43及び44が追加されている。ダイオード43のカソードは、二次巻線12の第1タップT21に接続されている。ダイオード44のカソードは、二次巻線12の第2タップT22に接続されている。ダイオード43のアノードとダイオード44のアノードは、いずれも二次側コモンGND2に接続されている。
なお、二次巻線12に正の誘起電圧が生じている場合(T21>T22である場合)には、ダイオード41及び44が順バイアスとなり、ダイオード42及び43が逆バイアスとなる。従って、二次巻線12→ダイオード41→負荷Z→ダイオード44→二次巻線12という電流経路で二次電流I2が流れる。一方、二次巻線12に負の誘起電圧が生じている場合(T21<T22である場合)には、ダイオード41及び44が逆バイアスとなり、ダイオード42及び43が順バイアスとなる。従って、二次巻線12→ダイオード42→負荷Z→ダイオード43→二次巻線12という電流経路で二次電流I2が流れる。
なお、図15では、第1実施形態をベースとした適用例を挙げて説明を行ったが、本実施形態の適用対象については、何らこれに限定されるものではなく、先に説明した第1〜第4実施形態、ないしは、これらの組み合わせのいずれをベースとしても構わない。
<双方向スイッチ>
図16は、双方向スイッチ20の一構成例を示す回路図である。本構成例の双方向スイッチ20は、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ21及び22を含む。制御回路70は、パルストランス140を介してトランジスタ21及び22(延いては双方向スイッチ20)を駆動する。パルストランス140は、一次巻線141と、これに同極性で電磁結合された二次巻線142を含む。なお、一次巻線141の第1タップT31と第2タップT32は、それぞれ制御回路70に接続されている。
トランジスタ21のドレインは、双方向スイッチ20の第1端に相当し、トランジスタ22のドレインは、双方向スイッチ20の第2端に相当する。トランジスタ21及び22の両ゲートは、いずれも二次巻線142の第1タップT41に接続されている。トランジスタ21のソースとバックゲート、及び、トランジスタ22のソースとバックゲートは、いずれも二次巻線142の第2タップT42に接続されている。
また、トランジスタ21及び22のソース・ドレイン間には、それぞれ、図示の極性で寄生ダイオード23及び24が付随する。具体的に述べると、寄生ダイオード23のカソードは、トランジスタ21のドレインに接続されている。寄生ダイオード23のアノードは、トランジスタ21のソースに接続されている。寄生ダイオード24のカソードは、トランジスタ22のドレインに接続されている。寄生ダイオード24のアノードは、トランジスタ22のソースに接続されている。
制御回路70から一次巻線141に正の制御電圧V141(T31>T32)が与えられると、二次巻線142にも正の誘起電圧V142(T41>T42)が生じる。その結果、トランジスタ21及び22のゲート・ソース間電圧がそれぞれのオンスレッショルド電圧よりも高くなるので、トランジスタ21及び22がオンする。この状態は、双方向スイッチ20がオンされている状態に相当する。
一方、制御回路70から一次巻線141に負の制御電圧V141(T31<T32)が与えられると、二次巻線142にも負の誘起電圧V142(T41<T42)が生じる。その結果、トランジスタ21及び22のゲート・ソース間電圧がそれぞれのオンスレッショルド電圧よりも低くなるので、トランジスタ21及び22がオフする。この状態は、双方向スイッチ20がオフされている状態に相当する。
このように、パルストランス140を介して双方向スイッチ20を駆動する構成であれば、高電圧が印加される一次回路系1pから制御回路70を絶縁することができるので、制御回路70の低耐圧化を実現することが可能となる。
ただし、一次回路系1pにそれほど高い電圧が印加されない用途であれば、双方向スイッチ20として、PMOSFETとNMOSFETとを並列接続して成るCMOSアナログスイッチ(いわゆるCMOSトランスファゲート)を用いることも可能である。
また、寄生ダイオードを持たないGaNパワーデバイスなどを用いれば、双方向スイッチ20を単一のスイッチ素子で構成することも可能である。
<容量分圧回路(第1実施例)>
図17は、容量分圧回路の第1実施例を示す回路図である。本実施例の容量分圧回路150は、双方向スイッチ20の両端間電圧V20を容量分圧して分圧電圧V151を生成する回路部であり、第1コンデンサ151と放電スイッチ152を含む。
第1コンデンサ151の第1端は、双方向スイッチ20の第2端(=一次側コモンGND1)に接続されている。第1コンデンサ151の第2端は、共振コンデンサ30の第1端に接続されている。共振コンデンサ30の第2端は、双方向スイッチ20の第1端(=一次巻線11の第2タップT12)に接続されている。
このように、第1コンデンサ151は、共振コンデンサ30に直列接続されており、共振コンデンサ30と第1コンデンサ151との接続ノードから分圧電圧V151が出力される。すなわち、本実施例の容量分圧回路150では、共振コンデンサ30が容量分圧回路150の一部として機能する。
今、共振コンデンサ30の容量値をC30とし、第1コンデンサ151の容量値をC151とした場合、分圧電圧V151は、次の(4)式で表される。
V151=V20×C30/(C30+C151) … (4)
従って、C30<<C151となるように、共振コンデンサ30及び第1コンデンサ151の各容量値を適宜選択すれば、制御回路70の入力ダイナミックレンジに収まる分圧電圧V151を生成することが可能となる。
特に、本実施例の容量分圧回路150であれば、検出信号の位相を進めてしまう抵抗が用いられていないので、別途の遅延回路が不要となる。また、抵抗での電力損失を生じることもない。
なお、分圧電圧V151の入力を受け付ける制御回路70は、分圧電圧V151が0Vとなるタイミングを見計らって双方向スイッチ20をオンさせるソフトスイッチング機能(=ZVS機能)を備えている。このようなソフトスイッチング機能を具備することにより、先にも述べたように、双方向スイッチ20の寄生コンデンサや共振コンデンサ30によるスイッチング損失を低減することができるので、AC/DCコンバータ1の変換効率を高めることが可能となる。
放電スイッチ152は、第1コンデンサ151に並列接続されている。放電スイッチ152は、制御回路70から入力される制御信号Sctrlに基づき、双方向スイッチ20と同期してオン/オフされる。より具体的に述べると、放電スイッチ152は、双方向スイッチ20のオン期間中にオンとなり、双方向スイッチ20のオフ期間中にオフとなる。
すなわち、本実施例の容量分圧回路150であれば、双方向スイッチ20がオンされる毎に、第1コンデンサ151の両端間がショートされて分圧電圧V151が0Vに初期化される。従って、双方向スイッチ20がオンからオフに切り替わる際には、分圧電圧V151が常に0Vを起点として変化するようになる。
その結果、制御回路70では、共振動作に伴う分圧電圧V151のオフセットを一切考慮することなく、分圧電圧V151と所定の閾値電圧(0Vないしはその近傍値)とを単純に比較することにより、分圧電圧V151のゼロクロスタイミング(延いては双方向スイッチ20のオンタイミング)を高精度に検出することが可能となる。
図18は電圧共振波形の一例を示す波形図であり、図19は分圧波形の一例を示す波形図(=図18における破線領域の拡大図)である。なお、両図において、実線は双方向スイッチ20の両端間電圧V20を示しており、破線は分圧電圧V151を示している。
共振動作時(=双方向スイッチ20のオフ時)には、一般に、双方向スイッチ20の両端間電圧V20が数百V〜1000Vを超えるほどの高電圧となる。従って、双方向スイッチ20の両端間電圧V20を制御回路70に直接入力して監視することは困難である。
一方、容量分圧回路150で生成される分圧電圧V151については、その電圧値を制御回路70の入力ダイナミックレンジに収めることができるので、制御回路70に直接入力することが可能となる。特に、両端間電圧V20の波形と分圧電圧V151の波形は、互いに相似している。従って、制御回路70において、分圧電圧V151を監視することにより、双方向スイッチ20のオンタイミングを適切に検出することが可能となる。
<容量分圧回路(第2実施例)>
図20は、容量分圧回路の第2実施例を示す回路図である。本実施例の容量分圧回路150は、先出の第1コンデンサ151及び放電スイッチ152に加えて、第2コンデンサ153を含む。また、第2コンデンサ153の追加に伴い、第1コンデンサ151や共振コンデンサ30の接続関係も一部変更されている。
第1コンデンサ151の第1端と共振コンデンサ30の第1端は、いずれも双方向スイッチ20の第2端(=一次側コモンGND1)に接続されている。第1コンデンサ151の第2端は、第2コンデンサ153の第1端に接続されている。第2コンデンサ153の第2端と共振コンデンサ30の第2端は、いずれも双方向スイッチ20の第1端(=一次巻線11の第2タップT12)に接続されている。
このように、第1コンデンサ151と第2コンデンサ153は、双方向スイッチ20の両端間で互いに直列接続されており、第1コンデンサ151と第2コンデンサ153との接続ノードから分圧電圧V151が出力される。すなわち、本実施例の容量分圧回路150では、第1コンデンサ151と第2コンデンサ153から成る直列容量回路が共振コンデンサ30に並列接続されている。
今、第1コンデンサ151の容量値をC151とし、第2コンデンサ153の容量値をC153とした場合、分圧電圧V151は、次の(5)式で表される。
V151=V20×C153/(C151+C153) … (5)
従って、C153<<C151となるように、第1コンデンサ151及び第2コンデンサ153の各容量値を適宜選択すれば、制御回路70の入力ダイナミックレンジに収まる分圧電圧V151を生成することが可能となる。
本実施例の容量分圧回路150であれば、先の第1実施例(図17)と同じく、検出信号の位相を進めてしまう抵抗が用いられていないので、別途の遅延回路が不要となる。また、抵抗での電力損失を生じることもない。
また、本実施例の容量分圧回路150であれば、共振コンデンサ30が容量分圧回路150から切り離されているので、共振コンデンサ30の容量値に依ることなく、任意に分圧比を設定することが可能となる。
なお、放電スイッチ152は、第1コンデンサ151に並列接続されており、双方向スイッチ20と同期してオン/オフされる。この点については、先の第1実施例(図17)と同様であり、双方向スイッチ20のオンタイミング検出精度の向上に寄与し得る。
<駆動回路(第1実施例)>
図21は、駆動回路の第1実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、パルストランス140の二次巻線142に現れる誘起電圧V142に応じてトランジスタ21及び22(=それぞれMOSスイッチに相当)のゲート・ソース間に付随する寄生コンデンサCgsを充放電することにより、トランジスタ21及び22のゲート電圧VGを駆動してトランジスタ21及び22をオン/オフさせる回路部であり、ダイオードD1とNチャネル型MOS電界効果トランジスタN1を有する。
ダイオードD1のアノードとトランジスタN1のソースは、いずれも二次巻線142の第1タップT41に接続されている。ダイオードD1のカソードとトランジスタN1のドレインは、いずれもトランジスタ21及び22のゲートに接続されている。トランジスタN1のゲートは、二次巻線142の第2タップT42に接続されている。なお、二次巻線142の第2タップT42は、トランジスタ21及び22のソースにも接続されている。また、トランジスタN1のソース・ドレイン間には、図示の極性で寄生ダイオードが付随している。
ダイオードD1は、誘起電圧V142が正(T41>T42)であるときに順バイアスとなり、誘起電圧V142が負(T41<T42)であるときに逆バイアスとなる。従って、ダイオードD1は、正の誘起電圧V142に応じてゲート電圧VGをハイレベルに立ち上げる手段として機能する。
トランジスタN1は、誘起電圧V142が正であるときにオフし、誘起電圧V142が負であるときにオンする。従って、トランジスタN1は、負の誘起電圧V142に応じてゲート電圧VGをローレベルに立ち下げる手段として機能する。
次に、駆動回路160の詳細な動作説明に先立ち、制御回路70の構成と動作について簡単に説明しておく。
本構成例の制御回路70は、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ71〜74とロジック部75を含む。トランジスタ71及び72のドレインは、いずれも電源端に接続されている。トランジスタ71のソースとトランジスタ73のドレインは、いずれも一次巻線141の第1タップT31に接続されている。トランジスタ72のソースとトランジスタ74のドレインは、いずれも一次巻線141の第2タップT32に接続されている。トランジスタ73及び74のソースは、いずれも一次側コモンGND1に接続されている。なお、トランジスタ71〜74それぞれのソース・ドレイン間には、図示の極性で寄生ダイオードが付随している。このように、本構成例の制御回路70では、トランジスタ71〜74を用いてフルブリッジ型の信号出力部が形成されている。
ロジック部75は、トランジスタ71〜74それぞれのゲート駆動を行うことにより、パルストランス140の一次巻線141に制御電圧V141を印加する。例えば、ロジック部75は、トランジスタ71及び74をオンして、トランジスタ72及び73をオフすることにより、一次巻線141に正の制御電圧V141(T31>T32)を印加する。一方、ロジック部75は、トランジスタ71及び74をオフして、トランジスタ72及び73をオンすることにより、一次巻線141に負の制御電圧V141(T31<T32)を印加する。このように、パルストランス141の一次巻線141は、フルブリッジ型の信号出力部を用いてパルス駆動される。
なお、本図では明示されていないが、ロジック部75の電源としては、ブートストラップを設けるとよい。また、制御回路70とパルストランス140との間に、並列RC部、ないしは、並列RC部と抵抗から成る直列回路を挿入してもよい。
また、パルストランス140の諸特性については、例えば、結合度K=0.99、一次巻線141のインダクタンスL1=1mH、二次巻線142のインダクタンスL2=1.3mHとすればよい。
次に、駆動回路160によるゲート駆動動作について、図22を参照しながら詳細な説明を行う。図22は、第1実施例における各部の電圧挙動を示す波形図である。本図において、実線は制御電圧V141を示しており、破線は誘起電圧V142を示しており、一点鎖線はゲート電圧VGを示している。なお、制御電圧V141は、一次巻線141の第2タップT32を基準点(0V)とした電圧である。一方、誘起電圧V142及びゲート電圧VGは、二次巻線142の第2タップT42を基準点(0V)とした電圧である。
時刻t10において、一次巻線141に正の制御電圧V141(T31>T32)が印加されると、パルストランス140のフォワード動作により二次巻線141に正の誘起電圧V142(T41>T42)が現れる。従って、ダイオードD1は順バイアスとなる。また、誘起電圧V142が正であるときには、トランジスタN1のゲートがソースよりも低電位となる。従って、トランジスタN1はオフのままとなる。
その結果、二次巻線142(第1タップT41)→ダイオードD1(ないしはトランジスタN1の寄生ダイオード)→寄生コンデンサCgs→二次巻線142(第2タップT42)という経路で電流が流れるので、寄生コンデンサCgsが正方向に充電される。この状態は、ゲート電圧VGがハイレベルに立ち上げられた状態に相当する。
なお、制御電圧V141の正印加時において、誘起電圧V142には、正の髭状サージが過渡的に発生する。そのため、ゲート電圧VGは、そのハイレベル遷移に際して、髭状サージの正ピーク値近傍まで上昇する。
上記の過渡応答が収束すると、誘起電圧V142がゲート電圧VGよりも低い状態となるので、ダイオードD1が逆バイアスとなる。また、誘起電圧V142が正である限り、トランジスタN1はオフのままとなる。従って、寄生コンデンサCgsは、その充放電経路が遮断された状態となる。その結果、誘起電圧V142が定常値に落ち着いた後も、ゲート電圧VGが髭状サージの正ピーク値近傍に維持される。
その後、時刻t10からパルス時間Tpが経過した時刻t11において、一次巻線141に対する制御電圧V141の正印加が停止されると、二次巻線142の誘起電圧V142が生じなくなる。このとき、ダイオードD1は逆バイアスのままとなり、トランジスタN1はオフのままとなる。従って、寄生コンデンサCgsは、時刻t11以降も、その充放電経路が遮断された状態に維持される。
ここで、寄生コンデンサCgsは、比較的大きな容量値(2000pF程度)を持つので、先の充電により蓄えられた電荷を長時間保持しておくことができる。その結果、ゲート電圧VGは、時刻t11以降もそれまでと変わらずハイレベルに維持される。
時刻t20において、一次巻線141に負の制御電圧V141(T31<T32)が印加されると、パルストランス140のフォワード動作により二次巻線141に負の誘起電圧V142(T41<T42)が現れる。このとき、ダイオードD1は逆バイアスのままとなる。一方、トランジスタN1は、そのゲート・ソース間電圧がオンスレッショルド電圧よりも高くなった時点でオンとなる。
その結果、二次巻線142(第2タップT42)→寄生コンデンサCgs→トランジスタN1→二次巻線142(第1タップT41)という経路で電流が流れるので、寄生コンデンサCgsが負方向に充電される。この状態は、ゲート電圧VGがローレベルに立ち下げられた状態に相当する。
なお、制御電圧V141の負印加時において、誘起電圧V142には、負の髭状サージが過渡的に発生する。そのため、ゲート電圧VGは、そのローレベル遷移に際して、髭状サージの負ピーク値近傍まで低下する。
ただし、制御電圧V141の正印加時と異なり、ゲート電圧VGは、髭状サージの負ピーク値近傍に維持されることなく、過渡応答の収束に伴い、誘起電圧V142に追従して変化する。これは、誘起電圧V142が負である限り、トランジスタN1がオンのままとなり、寄生コンデンサCgsの充放電経路が遮断されないからである。
その後、時刻t20からパルス時間Tpが経過した時刻t21において、一次巻線141に対する制御電圧V141の負印加が停止されると、二次巻線142の誘起電圧V142が生じなくなる。このとき、ダイオードD1は逆バイアスのままとなる。また、トランジスタN1は、そのゲート・ソース間電圧がオンスレッショルド電圧よりも低くなった時点でオフとなる。上記一連の動作により、時刻t21以降、ゲート電圧VGは、トランジスタN1がオフとなるまで0Vに漸近していく。
時刻t30以降においても、制御電圧V141として、正のオントリガパルス(時刻t10〜t11)と、負のオフトリガパルス(時刻t20〜t21)が交互に生成されることにより、上記と同様のゲート駆動動作が繰り返される。
図23は、駆動回路160によるゲート駆動動作の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、制御電圧V141とゲート電圧VGが描写されている。なお、本図における時刻t10〜t30は、図22における時刻t10〜t30と対応している。
本図で示すように、制御電圧V141の印加は、オン期間Ton(=t10〜t20)ないしオフ期間Toff(=t20〜t30)に亘って継続されるのではなく、所定のパルス時間Tp(<Ton,<Toff)が経過した時点で停止される。
上記のパルス時間Tp(=制御電圧V141のパルス幅に相当)は、寄生コンデンサCgsを充放電するために必要となる最小限の長さ(=トランジスタ21及び22をターンオン/ターンオフさせるために必要となる最小限の長さであり、例えば1μs)に設定することが望ましい。
このように、本実施例の駆動回路160を用いれば、寄生コンデンサCgsをゲート電圧VGの保持用コンデンサとして活用することができるので、トランジスタ21及び22のゲート駆動に際して、本来のオン期間Tonないしはオフ期間Toffのうち、それぞれの立上りタイミングないしは立下りタイミングでのみ、制御電圧V141を瞬間的に印加すれば足りるようになる。従って、一次巻線141に流れる駆動電流を最小限に抑えることができるので、消費電流を低減することが可能となる。
なお、二次巻線142に現れる誘起電圧V142の立上り時間ないしは立下り時間を短縮するために、一次巻線141のインダクタンスを引き下げると、一次巻線141に流れる駆動電流自体は大きくなる。ただし、駆動電流が流れる時間(=パルス時間Tp)が極めて短いので、トータルの消費電流量にはさほど影響を及ぼさない。従って、消費電流の低減と応答性の向上を両立することが可能となる。
特に、トランジスタ21及び22として、SiCパワーデバイスなどの高耐圧素子を用いる場合には、ゲート電圧VGを必要レベルまで高めるために一次巻線141のインダクタンスを引き下げる必要がある。そのため、本実施例の駆動回路160を採用することにより、駆動電流が流れる時間を最小限に抑えておくことが望ましいと言える。
また、制御電圧V141における正のオントリガパルスと負のオフトリガパルスは、いずれも同一のパルス幅(=パルス時間Tp)を持つ。そのため、制御電圧V141のオンデューティDon(=Ton/T×100[%])が50%でない場合であっても、パルストランス140に不要なエネルギが残留することはない。従って、残留エネルギを放出させるためのリセット回路が不要となるので、回路規模を縮小することが可能となる。
また、駆動回路160は、極めて簡易な回路構成であり、パルストランス140の二次側にセンタータップを要しない。従って、パルストランス140として廉価なトランスを使用することができるので、コストダウンに貢献することが可能となる。
<駆動回路(第2実施例)>
図24は、駆動回路の第2実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第1実施例(図21)をベースとしつつ、二次巻線142の第1タップT41と第2タップT42との間に直列接続された抵抗R1及びR2をさらに有する。また、抵抗R1及びR2の追加に伴い、トランジスタN1のゲートは、二次巻線142の第2タップT42に代えて、抵抗R1と抵抗R2との接続ノードに接続されている。
本実施例の駆動回路160であれば、トランジスタN1のゲート・ソース間に誘起電圧V142の分圧電圧(=−V142×{R2/(R1+R2)})が印加されることになる。従って、誘起電圧V142が多少負に振れた程度では、トランジスタN1のゲート・ソース間電圧がオンスレッショルド電圧を上回らなくなるので、トランジスタN1の誤オンを防止することができる。
例えば、図22の時刻t11において、制御電圧V141をハイレベルからローレベルへ立ち下げる際、誘起電圧V142が過渡的に負に振れたとしても、トランジスタN1が誤オンしにくくなる。従って、寄生コンデンサCgsの意図しない放電を防止することが可能となる。
<駆動回路(第3実施例)>
図25は、駆動回路の第3実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第2実施例(図24)をベースとしつつ、さらに、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタP1を有する。トランジスタP1のソースは、トランジスタ21及び22のゲートに接続されている。トランジスタP1のドレインは、二次巻線142の第2タップT42に接続されている。また、トランジスタP1の追加に伴い、トランジスタN1のドレインは、トランジスタ21及び22のゲートに代えて、トランジスタP1のゲートに接続されている。
図26は、第3実施例における各部の電圧挙動を示す波形図である。本図において、実線は制御電圧V141を示しており、破線は誘起電圧V142を示しており、一点鎖線はゲート電圧VGを示しており、二点鎖線はトランジスタP1のゲート電圧VGPを示している。なお、制御電圧V141は、一次巻線141の第2タップT32を基準点(0V)とした電圧である。一方、誘起電圧V142、ゲート電圧VG、及び、ゲート電圧VGPは、二次巻線142の第2タップT42を基準点(0V)とした電圧である。また、本図における時刻t10〜t30は、図22ないし図23における時刻t10〜t30と対応している。
時刻t10において、一次巻線141に正の制御電圧V141(T31>T32)が印加されると、パルストランス140のフォワード動作により二次巻線142に正の誘起電圧V142(T41>T42)が現れる。従って、ダイオードD1は順バイアスとなる。また、誘起電圧V142が正であるときには、トランジスタN1のゲートがソースよりも低電位となる。従って、トランジスタN1はオフのままとなる。ただし、誘起電圧V142が正であれば、トランジスタN1の寄生ダイオードが順バイアスとなるので、ゲート電圧VGPが誘起電圧V142に追従して上昇する。従って、トランジスタP1がオンすることはない。
その結果、二次巻線142(第1タップT41)→ダイオードD1→寄生コンデンサCgs→二次巻線142(第2タップT42)という経路で電流が流れるので、寄生コンデンサCgsが正方向に充電される。この状態は、ゲート電圧VGがハイレベルに立ち上げられた状態に相当する。
なお、制御電圧V141の正印加時において、誘起電圧V142には、正の髭状サージが過渡的に発生する。そのため、ゲート電圧VG及びゲート電圧VGPは、それぞれのハイレベル遷移に際して、髭状サージの正ピーク値近傍まで上昇する。
上記の過渡応答が収束すると、誘起電圧V142がゲート電圧VGよりも低い状態となるので、ダイオードD1が逆バイアスとなる。また、誘起電圧V142が正である限り、トランジスタN1はオフのままとなる。さらに、トランジスタN1の寄生ダイオードが逆バイアスとなり、ゲート電圧VGPの放電経路が経たれるので、トランジスタP1もオフのままとなる。従って、寄生コンデンサCgsは、その充放電経路が遮断された状態となる。その結果、誘起電圧V142が定常値に落ち着いた後も、ゲート電圧VGが髭状サージの正ピーク値近傍に維持される。
その後、時刻t10からパルス時間Tpが経過した時刻t11において、一次巻線141に対する制御電圧V141の正印加が停止されると、二次巻線142の誘起電圧V142が生じなくなる。このとき、ダイオードD1は逆バイアスのままとなり、トランジスタN1及びP1は、いずれもオフのままとなる。従って、寄生コンデンサCgsは、時刻t11以降も、その充放電経路が遮断された状態に維持される。その結果、ゲート電圧VGは、時刻t11以降もそれまでと変わらずハイレベルに維持される。
時刻t20において、一次巻線141に負の制御電圧V141(T31<T32)が印加されると、パルストランス140のフォワード動作により二次巻線141に負の誘起電圧V142(T41<T42)が現れる。このとき、ダイオードD1は逆バイアスのままとなる。一方、トランジスタN1は、そのゲート・ソース間電圧がオンスレッショルド電圧よりも高くなった時点でオンとなる。従って、ゲート電圧VGPが負となるので、トランジスタP1もオンとなる。
その結果、寄生コンデンサCgsは、トランジスタP1を介してその両端間がショートされた形となり、ゲート電圧VGが0Vとなるまで放電される。この状態は、ゲート電圧VGがローレベルに立ち下げられた状態に相当する。
なお、制御電圧V141の負印加時において、誘起電圧V142には、負の髭状サージが過渡的に発生する。そのため、トランジスタP1のゲート電圧VGPは、そのローレベル遷移に際して、髭状サージの負ピーク値近傍まで低下する。一方、トランジスタ21及び22のゲート電圧VGについては、先にも述べたように、0Vまでしか低下しない。
このように、本実施例の駆動回路160であれば、先の第1実施例(図21)や第2実施例(図24)と異なり、ゲート電圧VGのローレベルが負とならない。従って、ゲート入力のダイナミックレンジに制約のあるMOSスイッチについても、これを何ら支障なく駆動することができる。
その後、時刻t20からパルス時間Tpが経過した時刻t21において、一次巻線141に対する制御電圧V141の負印加が停止されると、二次巻線142の誘起電圧V142が生じなくなる。このとき、トランジスタN1及びP1は、それぞれのゲート・ソース間電圧がオンスレッショルド電圧よりも低くなった時点でオフとなる。上記一連の動作により、時刻t21以降、トランジスタP1のゲート電圧VGPは、トランジスタN1がオフとなるまで0Vに漸近していく。一方、トランジスタ21及び22のゲート電圧VGについては、時刻t21以降も0Vに維持されたままとなる。
時刻t30以降においても、制御電圧V141として、正のオントリガパルス(時刻t10〜t11)と、負のオフトリガパルス(時刻t20〜t21)が交互に生成されることにより、上記と同様のゲート駆動動作が繰り返される。
なお、本実施例は、先の第1実施例(図21)をベースとして実施しても構わない。
<駆動回路(第4実施例)>
図27は、駆動回路の第4実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第3実施例(図25)をベースとしつつ、トランジスタP1のゲート・ソース間に接続されたコンデンサC1をさらに有する。これにより、トランジスタN1がオンからオフに切り替わった後も、トランジスタP1のゲートはフローティング状態とならず、コンデンサC1が放電し切るまで、トランジスタP1のゲート電圧VGPが負に維持される。その結果、トランジスタP1のオン期間を延ばすことができるので、ゲート電圧VGの残留を防止することが可能となり、延いては、トランジスタ21及び22を確実にオフすることが可能となる。なお、コンデンサC1としては、トランジスタ21及び22の寄生コンデンサCgsに比べて十分に小さい容量値(1/10程度)を持つもので足りる。
<駆動回路(第5実施例)>
図28は、駆動回路の第5実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第4実施例(図27)をベースとしつつ、トランジスタP1のゲート・ソース間に接続された抵抗R3をさらに有する。これにより、トランジスタP1のゲートにノイズが重畳した場合であっても、ゲート電圧VGPの意図しない変動を抑えることができるので、トランジスタP1の誤動作を防止することが可能となる。なお、本実施例は、先の第3実施例(図25)をベースとして実施しても構わない。
<駆動回路(第6実施例)>
図29は、駆動回路の第6実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第5実施例(図28)をベースとしつつ、トランジスタP1のゲートとトランジスタN1のドレインとの間に接続された抵抗R4をさらに有する。これにより、トランジスタN1のドレイン電流を適切な大きさに調整することが可能となる。なお、本実施例は、先の第1〜第4実施例(図21、図24、図25、図27)のいずれかをベースとして実施しても構わない。
<駆動回路(第7実施例)>
図30は、駆動回路の第7実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第6実施例(図29)をベースとしつつ、トランジスタ21及び22のゲート・ソース間に接続された抵抗R5をさらに有する。これにより、トランジスタ21及び22のゲートにノイズが重畳した場合であっても、ゲート電圧VGの意図しない変動を抑えることができるので、トランジスタ21及び22の誤動作を防止することが可能となる。なお、本実施例は、先の第1〜第5実施例(図21、図24、図25、図27、図28)のいずれかをベースとして実施しても構わない。
<駆動回路(第8実施例)>
図31は、駆動回路の第8実施例を示す回路図である。本実施例の駆動回路160は、先の第7実施例(図30)をベースとしつつ、トランジスタ21及び22のゲート・ソース間に接続されたコンデンサC2をさらに有する。これにより、寄生コンデンサCgsの容量値が小さい場合であっても、ゲート電圧VGの保持時間を稼ぐことが可能となる。なお、本実施例は、先の第1〜第6実施例(図21、図24、図25、図27、図28、図29)のいずれかをベースとして実施しても構わない。
なお、これまでに説明してきた駆動回路160の適用対象については、AC/DCコンバータ1に限定されるものではなく、MOSスイッチを有するアプリケーション全般(モータ駆動装置など)に広く適用することが可能である。特に、ゲート容量の大きい大電力用のMOSスイッチや、並列接続されたMOSスイッチのゲート駆動手段として、好適に利用することが可能である。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されているAC/DCコンバータは、例えば、一般電気機器や産業機器などの電源として利用することが可能である。
1 AC/DCコンバータ
1p 一次回路系
1s 二次回路系
10 トランス
11 一次巻線
11x 漏れインダクタンス
12 二次巻線
20 双方向スイッチ
21、22 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
23、24 寄生ダイオード
30、30a、30b 共振コンデンサ
40 全波整流回路
41、42、43、44 ダイオード
50 平滑コンデンサ
60 帰還回路
70 制御回路
71〜74 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
75 ロジック部
80 センス抵抗
90 電力フューズ
100 フィルタ回路
110、120、130 コイル
140 パルストランス
141 一次巻線
142 二次巻線
150 容量分圧回路
151 第1コンデンサ
152 放電スイッチ
153 第2コンデンサ
160 駆動回路
N1 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
P1 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
D1 ダイオード
R1〜R5 抵抗
C1、C2 コンデンサ
Cgs 寄生コンデンサ
PW 交流電源
Z 負荷

Claims (30)

  1. 交流電源に接続された一次巻線及びこれに電磁結合された二次巻線を含むトランスと、
    前記一次巻線に直列接続された双方向スイッチと、
    前記双方向スイッチに並列接続または直列接続された共振コンデンサと、
    前記二次巻線に生じる誘起電圧を全波整流する全波整流回路と、
    前記全波整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、
    前記双方向スイッチをオン/オフさせる制御回路と、
    を有し、
    前記トランスは、漏れインダクタンスを持つリーケージトランスないしは共振トランスであり、
    前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することを特徴とするAC/DCコンバータ。
  2. 前記一次巻線、前記二次巻線、若しくは、その両方に接続されたコイルをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のAC/DCコンバータ。
  3. 交流電源に接続された一次巻線及びこれに電磁結合された二次巻線を含むトランスと、
    前記一次巻線に直列接続された双方向スイッチと、
    前記双方向スイッチに並列接続または直列接続された共振コンデンサと、
    前記二次巻線に生じる誘起電圧を全波整流する全波整流回路と、
    前記全波整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、
    前記双方向スイッチをオン/オフさせる制御回路と、
    前記一次巻線、前記二次巻線、若しくは、その両方に接続されたコイルと、
    を有し、
    前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することを特徴とするAC/DCコンバータ。
  4. 前記コイルは、前記一次巻線に直列接続されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のAC/DCコンバータ。
  5. 前記コイルは、前記二次巻線のセンタータップと二次側コモンとの間に接続されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のAC/DCコンバータ。
  6. 前記コイルは、前記全波整流回路の出力端と前記直流出力電圧の出力端との間に接続されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のAC/DCコンバータ。
  7. n2/n1≧V2/(V1max×K)(ただし、n1:前記一次巻線の巻数、n2:前記二次巻線の巻数、V1max:前記一次巻線の最大印加電圧、V2:前記二次巻線の印加電圧、K:前記トランスの結合係数)が成立していることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  8. 前記制御回路は、前記共振コンデンサの両端間電圧がゼロとなるタイミングで前記双方向スイッチをオンさせることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  9. 前記制御回路は、力率が1に近付くように前記双方向スイッチを駆動することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  10. 前記制御回路は、パルストランスを介して前記双方向スイッチを駆動することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  11. 交流電源に接続された一次巻線及びこれに電磁結合された二次巻線を含むトランスと、
    前記一次巻線に直列接続された双方向スイッチと、
    前記双方向スイッチに並列接続または直列接続された共振コンデンサと、
    前記双方向スイッチの両端間電圧を容量分圧して分圧電圧を生成する容量分圧回路と、
    前記分圧電圧がゼロとなるタイミングで前記双方向スイッチをオンさせる制御回路と、
    を有することを特徴とするAC/DCコンバータ。
  12. 前記容量分圧回路は、前記共振コンデンサに直列接続された第1コンデンサを含み、前記共振コンデンサと前記第1コンデンサとの接続ノードから前記分圧電圧を出力することを特徴とする請求項11に記載のAC/DCコンバータ。
  13. 前記容量分圧回路は、前記双方向スイッチの両端間で互いに直列接続された第1コンデンサと第2コンデンサを含み、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサの接続ノードから前記分圧電圧を出力することを特徴とする請求項11に記載のAC/DCコンバータ。
  14. 前記第1コンデンサの一端は、前記制御回路の基準電位端に接続されていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のAC/DCコンバータ。
  15. 前記容量分圧回路は、前記第1コンデンサに並列接続された放電スイッチをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のAC/DCコンバータ。
  16. 前記制御回路は、前記双方向スイッチと同期して前記放電スイッチをオン/オフさせることを特徴とする請求項15に記載のAC/DCコンバータ。
  17. 前記トランスとして、漏れインダクタンスを持つリーケージトランスないしは共振トランスを有し、前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することを特徴とする請求項11〜請求項16のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  18. 前記一次巻線、前記二次巻線、若しくは、その両方に接続されたコイルをさらに有し、前記二次巻線からフォワード電圧とフライバック電圧の双方を取り出すことにより、前記交流電源から供給される交流入力電圧を直流出力電圧に直接変換することを特徴とする請求項11〜請求項16のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  19. 前記制御回路は、力率が1に近付くように前記双方向スイッチを駆動することを特徴とする請求項11〜請求項18のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  20. 前記制御回路は、パルストランスを介して前記双方向スイッチを駆動することを特徴とする請求項11〜請求項19のいずれか一項に記載のAC/DCコンバータ。
  21. パルストランスの二次巻線に現れる誘起電圧に応じてMOSスイッチのゲート・ソース間に付随する寄生コンデンサを充放電することにより、前記MOSスイッチをオン/オフさせる駆動回路であって、
    アノードが前記二次巻線の第1タップに接続されてカソードが前記MOSスイッチのゲートに接続されたダイオードと、
    ソースが前記二次巻線の第1タップに接続されてドレインが前記MOSスイッチのゲートに接続されてゲートが前記二次巻線の第2タップに接続されたNMOSFETと、
    を有することを特徴とする駆動回路。
  22. 前記二次巻線の第1タップと第2タップとの間に直列接続された第1抵抗と第2抵抗をさらに有し、
    前記NMOSFETのゲートが前記二次巻線の第2タップに代えて前記第1抵抗と前記第2抵抗との接続ノードに接続されたことを特徴とする請求項21に記載の駆動回路。
  23. ソースが前記MOSスイッチのゲートに接続されてドレインが前記二次巻線の第2タップに接続されたPMOSFETをさらに有し、
    前記NMOSFETのドレインが前記MOSスイッチのゲートに代えて前記PMOSFETのゲートに接続されたことを特徴とする請求項21または請求項22に記載の駆動回路。
  24. 前記PMOSFETのゲート・ソース間に接続された第1コンデンサをさらに有することを特徴とする請求項23に記載の駆動回路。
  25. 前記PMOSFETのゲート・ソース間に接続された第3抵抗をさらに有することを特徴とする請求項23または請求項24に記載の駆動回路。
  26. 前記NMOSFETのドレインに接続された第4抵抗をさらに有することを特徴とする請求項21〜請求項25のいずれか一項に記載の駆動回路。
  27. 前記MOSスイッチのゲート・ソース間に接続された第5抵抗をさらに有することを特徴とする請求項21〜請求項26のいずれか一項に記載の駆動回路。
  28. 前記MOSスイッチのゲート・ソース間に接続された第2コンデンサをさらに有することを特徴とする請求項21〜請求項27のいずれか一項に記載の駆動回路。
  29. 前記パルストランスの一次巻線に印加される制御電圧は、前記寄生コンデンサを充放電するために必要となる最小限のパルス幅に設定されていることを特徴とする請求項21〜請求項28のいずれか一項に記載の駆動回路。
  30. 前記パルストランスの一次巻線は、フルブリッジ型の信号出力部を用いてパルス駆動されることを特徴とする請求項21〜請求項29のいずれか一項に記載の駆動回路。
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