以下、図面を参照しながら、本発明に係る保持具付きコルゲートチューブの実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1〜図3に示すように、第1実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ(以下「保持具付きコルゲートチューブ100」という。)は、コルゲートチューブ保持具(以下「保持具101」という。)を備えている。保持具101は、下側保持部材110、上側保持部材120、及び、保持片130、を有している。保持具101は、コルゲートチューブ10を保持するための保持具である。コルゲートチューブ10は、円筒状の形状を有している。
なお、保持具101は、例えば、車両用のワイヤハーネスを製造する際に用いられ得る。具体的には、ワイヤハーネスを構成する複数本の電線1をコルゲートチューブ10の中空部に挿通した後、そのコルゲートチューブ10を保持具101によって保持するように、用いられ得る。保持具101は、ワイヤハーネスを車両の所定箇所に固定するため等に用いられる。
コルゲートチューブ10は、周方向に延びる複数の凹部12と凸部13とが軸線方向に交互に形成された蛇腹形状を有している。これにより、コルゲートチューブ10は、その内周面に、外周面の凸部13に対応する位置に周方向に延びる凹部14を有し、外周面の凹部12に対応する位置に周方向に延びる凸部15を有している。コルゲートチューブ10は、軟質な合成樹脂等から成形されている。コルゲートチューブ10は、長さ方向の端部において、周方向の一部分が他の部分に対して長さ方向にオフセットするように突出した突出部17を有している。
図1に示すように、下側保持部材110には、上側保持部材120が被せられるように組み付けられる。下側保持部材110に上側保持部材120を組み付けることにより、コルゲートチューブ10を収容するための円柱状の収容空間S(図3を参照。)が画成されることになる。コルゲートチューブ10は、その端部が収容空間Sに収容されるように保持される。下側保持部材110及び上側保持部材120には、下側保持部材110に上側保持部材120を組み付けた状態で互いに係止する係止部(図示省略)が設けられている。そして、係止部が互いに係止することにより、下側保持部材110に上側保持部材120が組み付けられた状態が維持されることになる。
図2に示すように、下側保持部材110は、底面部112及び側面部113を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部113は、底面部112の両側縁から上方へ延在されている。下側保持部材110は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ114を有している。リブ114は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔を空けて、配置されている。リブ114の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
上側保持部材120は、上面部122及び側面部123を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部123は、上面部122の両側縁から下方へ延在されている。上側保持部材120は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ124を有している(図3も参照。)。リブ124は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔をあけて配置されている。リブ124の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
保持片130は、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に対応した形状を有している。具体的には、保持片130は、湾曲部131と、板状部132とを有している。湾曲部131は、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に沿うように湾曲した形状に形成されている。板状部132は、平板状に形成されており、湾曲部131の周方向の両端部から湾曲部131の径方向に向けて延びるように、湾曲部131に対して一体に形成されている。
保持片130は、ヒンジ部133を介して下側保持部材110に繋がっている。具体的には、保持片130は、一方側の板状部132の端部が、ヒンジ部133によって下側保持部材110の一方側の側面部113の上端における外面側に連結されている。保持片130は、下側保持部材110に対してヒンジ部133を中心に回転移動可能とされている。保持片130は、収容空間Sの画成時に、ヒンジ部133を中心に回転移動することによって収容空間Sの外側の位置から収容空間Sの内側の位置へ移動可能である(詳細は後述される。)。
次いで、保持具101によってコルゲートチューブ10を保持するための各工程について、図1及び図3を参照しながら説明する。なお、図3においては、便宜上、コルゲートチューブ10の内側に収容されている電線1の表示は省略されている。
図1(a)に示すように、保持片130が収容空間Sの外側にある状態にて、図1(b)に示すようにコルゲートチューブ10の中空部に挿入されている電線1の束を保持片130の湾曲部131の内周側に配置させる。図3(a)は図1(a)の状態に対応し、図3(b)は図1(b)の状態に対応する。
次いで、図1(c)に示すように、コルゲートチューブ10を、その突出部17の突出方向(図1(c)の矢印A方向)へスライドさせ、突出部17によって保持片130の湾曲部131の外周側を覆うように配置させる。これにより、電線1の束と突出部17との間に保持片130の湾曲部131が配置された状態となる。図3(b)は図1(c)の状態にも対応する。
次いで、図1(d)に示すように、下側保持部材110に対して保持片130を、コルゲートチューブ10とともにヒンジ部133を中心に下側保持部材110へ向かって(図1(d)の矢印B方向)へ回転させ、保持片130を収容空間Sの内側の位置へ移動させる。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材110内に配置されることになる。このとき、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材110のリブ114が入り込む。また、保持片130の板状部132が、下側保持部材110の側面部113の上端に配置されることになる。図3(c)は、図1(d)の状態に対応する。
その後、図1(e)に示すように、上側保持部材120を下側保持部材110に向かって下方(図1(e)の矢印C方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材120と下側保持部材110とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材110と上側保持部材120とから形成された収容空間Sに収容されることになる。また、下側保持部材110の側面部113の上端に配置された保持片130の板状部132が、下側保持部材110の側面部113と上側保持部材120の側面部123とで挟持されて固定される。このとき、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、上側保持部材120のリブ124が入り込む。図3(d)は、図1(e)の状態に対応する。
このように、収容空間Sの内部において、保持片130と下側保持部材110とにコルゲートチューブ10の突出部17が挟まれることにより、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具101に保持される(特に、図3(c)及び図3(d)を参照。)。
なお、このとき、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材110及び上側保持部材120のリブ114,124が入り込むことによっても、コルゲートチューブ10は、軸線方向に確実に移動不能に保持される。
以上に説明したように、第1実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ100によれば、コルゲートチューブ10の端部において、端部の周方向における一部分が他の部分に対して長さ方向にオフセットするように突出した突出部17が形成されている。換言すると、コルゲートチューブ10の端部が、突出部17を残して他の部分を切り取るように加工されている。この突出部17を用いることにより、従来保持具のような保持具とコルゲートチューブとの干渉を避けながら、コルゲートチューブ10(具体的には、突出部17)を保持片130と下側保持部材110とによって挟むことができる。具体的には、コルゲートチューブ10の端部の切り取られた領域を利用して予め突出部17に保持片130を取り付けた後、突出部17と保持片130とを一括して下側保持部材110に取り付けることができる。よって、保持具付きコルゲートチューブ100は、従来保持具のようにコルゲートチューブを長さ方向に移動させることなくコルゲートチューブを保持具に取り付けられるため、従来保持具のような干渉を避けられる。その結果、従来保持具に比べ、保持具101をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
更に、コルゲートチューブ10を下側保持部材110及び上側保持部材120が画成する収容空間Sに収容したとき、保持片130と下側保持部材110に突出部17が挟まれ、コルゲートチューブ10が保持される。よって、保持片130によってコルゲートチューブ抜けを防ぎつつ、コルゲートチューブ10を保持できる。
したがって、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ100は、コルゲートチューブ10への保持具101の容易な取り付け及びコルゲートチューブ抜けの防止を両立できる。
更に、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ100によれば、収容空間Sの内部において、保持片130の湾曲部131及び板状部132と、下側保持部材110と、によって画成される(囲まれる)領域内に突出部17が配置されることにより、コルゲートチューブ10の長さ方向への移動だけでなく、コルゲートチューブ10の周方向への回転も制限される。そのため、コルゲートチューブ10が回転して保持片130による突出部17の保持が意図せず解除されることが防がれる。よって、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ100は、コルゲートチューブ抜けをより確実に防止できる。
更に、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ100によれば、保持片130が収容空間Sの外側にある状態にて保持片130にコルゲートチューブ10を取り付けた後、保持片130とコルゲートチューブ10とを一緒にヒンジ部133を中心に回転移動させて収容空間Sの内側に移動させることができる。そのため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具101をコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具101をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
<第1実施形態の変形例>
次いで、第1実施形態の変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ100Aについて説明する。
図4及び図5に示すように、変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ100Aを構成する保持具101Aは、下側保持部材110や上側保持部材120とは別体の保持片130を有している。換言すると、保持片130は、ヒンジ部133で下側保持部材110または上側保持部材120に連結されていない。また、下側保持部材110には、その両方の側面部113の上端に、保持片130の板状部132が嵌合可能な嵌合凹部113aが形成されている。
図4(a)に示すように、保持具101Aでは、保持片130が収容空間Sの外側にある状態にて、図4(b)に示すようにコルゲートチューブ10に挿入されている電線1の束を上方側から保持片130の湾曲部131の内周側に配置させる。
次いで、図4(c)に示すように、コルゲートチューブ10を、その突出部17の突出方向(図4(c)の矢印A方向)へスライドさせ、電線1の束とコルゲートチューブ10との間に保持片130の湾曲部131を配置させる。図6(a)は、図4(c)の状態に対応する。
更に、図4(d)に示すように、保持片130及びコルゲートチューブ10を下側保持部材110内に配置させて保持片130の板状部132を嵌合凹部113aに嵌合させ、さらに、上側保持部材120を下側保持部材110に向かって下方(図4(d)の矢印C方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材120と下側保持部材110とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材110と上側保持部材120とから形成された収容空間Sに収容されることになる。また、保持片130の板状部132が下側保持部材110の側面部113の上端の嵌合凹部113aに嵌合されて位置決め及び保持されるとともに、下側保持部材110の側面部113と上側保持部材120の側面部123とで挟持されて固定される。図6(b)は、図4(d)の状態に対応する。
このように、収容空間Sの内部において、保持片130と下側保持部材110とにコルゲートチューブ10の突出部17が挟まれることにより、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具101Aに保持される。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材110及び上側保持部材120のリブ114,124が入り込むことによっても、コルゲートチューブ10は、軸線方向に確実に移動不能に保持されることになる。
このように、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ100Aによれば、保持片130が収容空間Sの外側にある状態にて保持片130にコルゲートチューブ10を取り付けて収容空間Sの内側に収容させることができる。そのため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具101Aをコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具101Aをコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
<第2実施形態>
次いで、図7〜図9に示すように、第2実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ(以下「保持具付きコルゲートチューブ200」という。)は、コルゲートチューブ保持具(以下「保持具201」という。)を備えている。保持具201は、主として保持片230の形態において、第1実施形態の保持具101と相違する。
図7(a)に示すように、保持具101と同様、保持具201の下側保持部材210には、上側保持部材220が被せられるように組み付けられる。下側保持部材210に上側保持部材220を組み付けることにより、コルゲートチューブ10を収容するための円柱状の収容空間S(図8を参照。)が画成される。コルゲートチューブ10は、その端部が収容空間Sに収容されるように保持される。下側保持部材210及び上側保持部材220には、第1実施形態に係る保持具101と同様に、下側保持部材210に上側保持部材220を組み付けた状態で互いに係止する係止部(図示省略)が設けられている。そして、係止部が互いに係止することにより、下側保持部材210に上側保持部材220が組み付けられた状態が維持されることになる。
下側保持部材210は、底面部212及び側面部213を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部213は、底面部212の両側縁から上方へ延在されている。下側保持部材210は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ214を有している。リブ214は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔を空けて、配置されている。リブ214の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
上側保持部材220は、上面部222及び側面部223を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部223は、上面部222の両側縁から下方へ延在されている。上側保持部材220は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ224を有している。リブ224は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔をあけて配置されている。リブ224の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。この上側保持部材220には、上面部222に、第1突部227が形成されている。第1突部227は、上側保持部材220の長手方向に沿って形成されており、上側保持部材220の内周面から収容空間Sに向けて突出されている。
保持片230は、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に対応した形状を有している。具体的には、保持片230は、コルゲートチューブ10の長さ方向に延びる(換言すると、空間Sの軸線方向に延びる)柱状部231を有している。柱状部231は、図8に示すように、コルゲートチューブ10の長さ方向に直交する(換言すると、収容空間Sの軸線方向に直交する)断面において、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に沿うように湾曲した形状を有している。柱状部231は、一端側が、下側保持部材210の底面部212に立設された連結部235によって下側保持部材210の底面部212に連結されている。これにより、柱状部231は、下側保持部材210に対して一体的に設けられ、下側保持部材210の底面部212に対して隙間をあけて配置されている。なお、下側保持部材210の底面部212には、下側保持部材210に保持片230を成形する際の金型の抜き用の抜き穴217が形成されている。
次いで、保持具201によってコルゲートチューブ10を保持するための各工程について説明する。なお、図8においては、便宜上、コルゲートチューブ10の内側に収容されている電線1の表示は省略されている。
図7(a)及び図8(a)に示すように、コルゲートチューブ10の突出部17を上方に配置させた状態で、図8(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材210へ向かって下方(図7(a)及び図8(b)の矢印D方向)へ移動させる。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材210内に配置されることになる。このとき、下側保持部材210の保持片230と反対側にコルゲートチューブ10の突出部17が配置されることとなる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材210のリブ214が入り込む。
次いで、図7(b)及び図8(c)に示すように、コルゲートチューブ10を一方側(図7(b)及び図8(c)の矢印E方向)へ回転させる。これにより、コルゲートチューブ10の突出部17が、下側保持部材210と保持片230の柱状部231との間に入り込み、下側保持部材210と保持片230とで挟まれることになり、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具201に保持される。
次いで、図8(d)に示すように、上側保持部材220を下側保持部材210に向かって下方(図8(d)の矢印F方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材220と下側保持部材210とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材210と上側保持部材220とから形成された収容空間Sに収容されることになる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、上側保持部材220のリブ224が入り込む。
これにより、上側保持部材220に設けられた第1突部227が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17と反対側に配置される。換言すると、第1突部227は、コルゲートチューブ10に突出部17を形成するためにコルゲートチューブ10の端部の一部分を切り取った箇所に配置される。したがって、図9(a)に示すように、保持具201の収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10が、収容空間Sの内部において周方向の一方向(図9(a)の矢印G方向)へ回転した場合であっても、図9(b)に示すように、収容空間Sの内部において周方向の他方向(図9(b)の矢印H方向)へ回転した場合であっても、突出部17が第1突部227に当接することにより、その回転が制限される。これにより、保持片230と下側保持部材210とにコルゲートチューブ10の突出部17が挟まれた状態が、常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
なお、下側保持部材210の底面部212には、下側保持部材210に保持片230を成形する際の金型の抜き用の抜き穴217が形成されている。これにより、この抜き穴217から保持具201内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の有無(即ち、突出部17の保持状態)を確認できる。
以上に説明したように、第2実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ200によれば、コルゲートチューブ10の端部に形成した突出部17を用いることにより、従来保持具のような保持具とコルゲートチューブとの干渉を避けながら、コルゲートチューブ(具体的には、突出部17)10を保持片230と下側保持部材210とによって挟むことができる。具体的には、コルゲートチューブ10を周方向に回転させることにより、突出部17を保持片230と下側保持部材210との間に滑り込ませることができる。よって、保持具付きコルゲートチューブ200は、従来保持具のようにコルゲートチューブを長さ方向に移動させることなくコルゲートチューブを保持具に取り付けられるため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具201をコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具201をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
更に、第1突部227がコルゲートチューブ10の周方向への回転を制限することにより、突出部17が保持片230と下側保持部材210とに挟まれた状態が維持される。そのため、コルゲートチューブ10が回転して保持片230による突出部17の保持が意図せず解除されることが防がれる。よって、本構成の保持具付きコルゲートチューブ200は、コルゲートチューブ抜けをより確実に防止できる。
<第2実施形態の変形例>
次いで、第2実施形態の変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ200Aについて説明する。
図10に示すように、変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ200Aを構成する保持具201Aでは、上側保持部材220の第1突部227が、収容空間Sの略半周にわたって幅広に形成されている。
この変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ200Aにおいても、図10(a)に示すように、下側保持部材210にコルゲートチューブ10を配置させた状態で、図10(b)に示すように、上側保持部材220を下側保持部材210に向かって下方(図10(b)の矢印F方向)へ移動させることにより、第2実施形態係る保持具付きコルゲートチューブ200と同様に、コルゲートチューブ10が上側保持部材220と下側保持部材210とによって挟まれ、下側保持部材210と上側保持部材220とから形成された収容空間Sに収容されることになる。
これにより、上側保持部材220に設けられた第1突部227が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17と反対側に配置され、コルゲートチューブ10の突出部17の両端部近傍に第1突部227の両端部が配置されることになる。したがって、保持具201Aの収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10は、周方向へ回転しようとしても、突出部17の端部が第1突部227の端部に当接し、周方向への回転が略完全に制限される。これにより、保持片230と下側保持部材210とにコルゲートチューブ10の突出部17が挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
<第3実施形態>
次いで、第3実施形態について説明する。図11〜図13に示すように、第3実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ(以下「保持具付きコルゲートチューブ300」という。)は、コルゲートチューブ保持具(以下「保持具301」という。)を備えている。保持具301は、主として保持片330の形態において、第1実施形態の保持具101と相違する。
図11(a)に示すように、保持具101と同様、保持具301の下側保持部材310には、上側保持部材320が被せられるように組み付けられる。下側保持部材310に上側保持部材320を組み付けることにより、コルゲートチューブ10を収容するための円柱状の収容空間S(図13を参照。)が画成される。コルゲートチューブ10は、その端部が収容空間Sに収容されるように保持される。下側保持部材310及び上側保持部材320には、第1実施形態に係る保持具101と同様に、下側保持部材310に上側保持部材320を組み付けた状態で互いに係止する係止部(図示省略)が設けられている。そして、係止部が互いに係止することにより、下側保持部材310に上側保持部材320が組み付けられた状態が維持されることになる。
下側保持部材310は、底面部312及び側面部313を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部313は、底面部312の両側縁から上方へ延在されている。下側保持部材310は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ314を有している。リブ314は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔を空けて、配置されている。リブ314の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
上側保持部材320は、上面部322及び側面部323を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部323は、上面部322の両側縁から下方へ延在されている。上側保持部材320は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ324を有している。リブ324は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔をあけて配置されている。リブ324の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。この上側保持部材320には、上面部322に、第1突部327が形成されている。第1突部327は、上側保持部材320の長手方向に沿って形成されており、上側保持部材320の内周面から収容空間Sに向けて突出されている。
図12に示すように、保持片330は、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に対応した形状を有している。具体的には、保持片330は、コルゲートチューブ10の長さ方向に延びる(換言すると、収容空間Sの軸線方向に延びる)柱状部331を有している。柱状部331は、図13に示すように、コルゲートチューブ10の長さ方向に直交する(換言すると、空間Sの軸線方向に直交する)断面において、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に沿うように湾曲した形状を有している。柱状部331は、一端側が、下側保持部材310の底面部312に立設された連結部335によって下側保持部材310の底面部312に連結され、側面側が、下側保持部材310の底面部312の内周面から収容空間Sに向けて突出した第2突部337に連結されている。
第2突部337は、板状に形成されており、下側保持部材310の長手方向に沿って形成されている。第2突部337は、一端側が、連結部335に連結されている。
上述した構成により、柱状部331は、下側保持部材310に対して一体的に設けられ、下側保持部材310の底面部312に対して隙間をあけて配置されている。なお、下側保持部材310の底面部312には、下側保持部材310に保持片330を成形する際の金型の抜き用の抜き穴317が形成されている。
次いで、保持具301によってコルゲートチューブ10を保持するための各工程について説明する。なお、図13においては、便宜上、コルゲートチューブ10の内側に収容されている電線1の表示は省略されている。
図11(a)及び図13(a)に示すように、コルゲートチューブ10の突出部17を上方に配置させた状態で、図13(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材310へ向かって下方(図11(a)及び図13(b)の矢印I方向)へ移動させる。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材310内に配置されることになる。このとき、下側保持部材310の保持片330と反対側にコルゲートチューブ10の突出部17が配置されることとなる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材310のリブ314が入り込む。
次いで、図11(b)及び図13(c)に示すように、コルゲートチューブ10を一方側(図11(b)及び図13(c)の矢印J方向)へ回転させる。これにより、コルゲートチューブ10の突出部17が、下側保持部材310と保持片330の柱状部331との間に入り込み、下側保持部材310と保持片330とで挟まれることになり、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具301に保持される。また、コルゲートチューブ10を回転させることにより、突出部17の一側部が保持片330の第2突部337に当接し、一方側への回転が制限される。
次いで、図13(d)に示すように、上側保持部材320を下側保持部材310に向かって下方(図13(d)の矢印K方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材320と下側保持部材310とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材310と上側保持部材320とから形成された収容空間Sに収容されることになる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、上側保持部材320のリブ324が入り込む。
これにより、上側保持部材320に設けられた第1突部327が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の第2突部337との当接側と反対側の他側部側に配置される。これにより、保持具301の収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10は、収容空間Sの内部において、第1突部327と第2突部337とに挟まれる範囲内に突出部17が配置されることになり、コルゲートチューブ10の周方向への回転が制限される。これにより、保持片330と下側保持部材310とに突出部17が挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
また、下側保持部材310の底面部312には、下側保持部材310に保持片330を成形する際の金型の抜き用の抜き穴317が形成されている。これにより、この抜き穴317から保持具301内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の有無(即ち、突出部17の保持状態)を確認できる。
以上に説明したように、第3実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ300によれば、コルゲートチューブ10の端部に形成した突出部17を用いることにより、従来保持具のような保持具とコルゲートチューブとの干渉を避けながら、コルゲートチューブ(具体的には、突出部17)10を保持片330と下側保持部材310とによって挟むことができる。具体的には、コルゲートチューブ10を周方向に回転させることにより、突出部17を保持片330と下側保持部材310との間に滑り込ませることができる。よって、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ300は、従来保持具のようにコルゲートチューブを長さ方向に移動させることなくコルゲートチューブを保持具に取り付けられるため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具301をコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具301をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
更に、第1突部327に加え、保持片330を支持する第2突部337により、コルゲートチューブ10の周方向への回転が制限される。そのため、コルゲートチューブ10の意図しない回転をより確実に防止できる(例えば、コルゲートチューブ10を実質的に回転不能に保持できる)。よって、本構成の保持具付きコルゲートチューブ300は、コルゲートチューブ抜けをより確実に防止できる。
<第3実施形態の変形例>
次いで、第3実施形態の変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ300Aについて説明する。
図14に示すように、変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ300Aを構成する保持具301Aでは、保持片330が、下側保持部材310における一方の側面部313に設けられている。保持片330の第2突部337は、側面部313の上縁に形成されており、この側面部313の上縁から収容空間Sへ向かって略水平に延在されている。また、変形例の保持具301Aでは、上側保持部材320の第1突部327が、下側保持部材310に上側保持部材320を組み付けた状態で、保持片330の柱状部331と反対側に形成されている。
この保持具付きコルゲートチューブ300Aでは、図14(a)に示すように、コルゲートチューブ10の突出部17を上方に配置させた状態で、図14(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材310へ向かって下方(図14(b)の矢印I方向)へ移動させ、その後、コルゲートチューブ10を一方側(図14(b)の矢印J方向)へ回転させる。これにより、コルゲートチューブ10の突出部17が、下側保持部材310と保持片330の柱状部331との間に入り込み、下側保持部材310と保持片330とで挟まれることになり、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具301Aに保持される。また、コルゲートチューブ10を回転させることにより、突出部17の一側部が保持片330の第2突部337に当接し、一方側への回転が制限される。
次いで、図14(c)に示すように、上側保持部材320を下側保持部材310に向かって下方(図14(c)の矢印K方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材320と下側保持部材310とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材310と上側保持部材320とから形成された収容空間Sに収容されることになる。
これにより、上側保持部材320に設けられた第1突部327が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の第2突部337との当接側と反対側の他側部側に配置される。これにより、保持具301Aの収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10は、収容空間Sの内部において、第1突部327と第2突部337とに挟まれる範囲内に突出部17が配置されることになり、コルゲートチューブ10の周方向への回転が制限される。これにより、保持片330と下側保持部材310とに突出部17が挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
<第4実施形態>
次いで、第4実施形態について説明する。図15〜図18に示すように、第4実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ(以下「保持具付きコルゲートチューブ400」という。)は、コルゲートチューブ保持具(以下「保持具401」という。)を備えている。保持具401は、主として保持片430の形態において、第1実施形態の保持具101と相違する。
図15(a)に示すように、保持具101と同様、保持具401の下側保持部材410には、上側保持部材420が被せられるように組み付けられる。下側保持部材410に上側保持部材420を組み付けることにより、コルゲートチューブ10を収容するための円柱状の収容空間Sが画成される(図17を参照。)。コルゲートチューブ10は、その端部が収容空間Sに収容されるように保持される。下側保持部材410及び上側保持部材420には、第1実施形態に係る保持具101と同様に、下側保持部材410に上側保持部材420を組み付けた状態で互いに係止する係止部(図示省略)が設けられている。そして、係止部が互いに係止することにより、下側保持部材410に上側保持部材420が組み付けられた状態が維持されることになる。
下側保持部材410は、底面部412及び側面部413を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部413は、底面部412の両側縁から上方へ延在されている。下側保持部材410は、その内周面が平滑な円弧面とされている。即ち、下側保持部材410は、上述した第1〜第3実施形態における下側保持部材のように、コルゲートチューブ10を保持するためのリブを有さない。
上側保持部材420は、上面部422及び側面部423を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部423は、上面部422の両側縁から下方へ延在されている。上側保持部材420は、その内周面が平滑な円弧面とされている。この上側保持部材420には、上面部422に、第1突部427が形成されている。第1突部427は、上側保持部材420の長手方向に沿って形成されており、上側保持部材420の内周面から収容空間Sに向けて突出されている。
図16に示すように、保持片430は、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に対応した形状を有している。具体的には、保持片430は、コルゲートチューブ10の長さ方向に延びる(換言すると、空間Sの軸線方向に延びる)柱状部431を有している。柱状部431は、図17に示すように、コルゲートチューブ10の長さ方向に直交する(換言すると、収容空間Sの軸線方向に直交する)断面において、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に沿うように湾曲した形状を有している。柱状部431は、一端側が、下側保持部材410の底面部412に立設された連結部435によって下側保持部材410の底面部412に連結され、側面側が、下側保持部材410の底面部412の内周面から収容空間Sに向けて突出した第2突部437に連結されている。
第2突部437は、板状に形成されており、下側保持部材410の長手方向に沿って形成されている。第2突部437は、一端側が、連結部435に連結されている。
上述した構成により、柱状部431は、下側保持部材410に対して一体的に設けられ、下側保持部材410の底面部412に対して隙間をあけて配置されている。保持片430は、その柱状部431が、コルゲートチューブ10の内周面の凹部14に対応する形状を有するように複数の係止部431aから構成されている。これらの係止部431aは、コルゲートチューブ10の内周面の凹部14に対応するように、凹部14のピッチと同一の間隔をあけて配置されている。なお、下側保持部材410の底面部412には、下側保持部材410に保持片430を成形する際の金型の抜き用の抜き穴417が形成されている。
次いで、保持具401によってコルゲートチューブ10を保持するための各工程について説明する。なお、図17においては、便宜上、コルゲートチューブ10の内側に収容されている電線1の表示は省略されている。
図15(a)及び図17(a)に示すように、コルゲートチューブ10の突出部17を上方に配置させた状態で、図17(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材410へ向かって下方(図15(a)及び図17(b)の矢印L方向)へ移動させる。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材410内に配置されることになる。このとき、下側保持部材410の保持片430と反対側にコルゲートチューブ10の突出部17が配置されることとなる。
次いで、図15(b)及び図17(c)に示すように、コルゲートチューブ10を一方側(図15(b)及び図17(c)の矢印M方向)へ回転させる。これにより、コルゲートチューブ10の突出部17が、下側保持部材410と保持片430の柱状部431との間に入り込み、下側保持部材410と保持片430とで挟まれることになる。このとき、図18(a)(b)に示すように、保持片430の柱状部431を構成する係止部431aがコルゲートチューブ10の内周面の凹部14に入り込む。これにより、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具401に保持される。また、コルゲートチューブ10を回転させることにより、突出部17の一側部が保持片430の第2突部437に当接し、一方側への回転が制限される。
次いで、図17(d)に示すように、上側保持部材420を下側保持部材410に向かって下方(図17(d)の矢印N方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材420と下側保持部材410とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材410と上側保持部材420とから形成された収容空間Sに収容されることになる。
これにより、上側保持部材420に設けられた第1突部427が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の第2突部437との当接側と反対側の他側部側に配置される。これにより、保持具401の収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10は、収容空間Sの内部において、第1突部427と第2突部437とに挟まれる範囲内に突出部17が配置されることになり、コルゲートチューブ10の周方向への回転が制限される。これにより、保持片430と下側保持部材410とに突出部17が挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
また、下側保持部材410の底面部412には、下側保持部材410に保持片430を成形する際の金型の抜き用の抜き穴417が形成されている。これにより、この抜き穴417から保持具401内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の有無(即ち、突出部17の保持状態)を確認できる。
以上に説明したように、第4実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ400によれば、コルゲートチューブ10の端部に形成した突出部17を用いることにより、従来保持具のような保持具とコルゲートチューブとの干渉を避けながら、コルゲートチューブ(具体的には、突出部17)10を保持片430と下側保持部材410とによって挟むことができる。具体的には、コルゲートチューブ10を周方向に回転させることにより、突出部17を保持片430と下側保持部材410との間に滑り込ませることができる。よって、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ400は、従来保持具のようにコルゲートチューブを長さ方向に移動させることなくコルゲートチューブを保持具に取り付けられるため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具401をコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具401をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
更に、保持片430の柱状部431を構成する係止部431aをコルゲートチューブ10の内周面の凹部14に入り込ませることにより、コルゲートチューブ10の中空部を出来る限り狭めることなく、コルゲートチューブ10を保持できる。
<第4実施形態の変形例>
次いで、第4実施形態の変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ400Aについて説明する。
図19に示すように、変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ400Aを構成する保持具401Aでは、保持片430が、下側保持部材410における一方の側面部413に設けられている。保持片430の第2突部437は、側面部413の上縁に形成されており、この側面部413の上縁から収容空間Sへ向かって略水平に延在されている。また、変形例の保持具401Aでは、上側保持部材420の第1突部427が、下側保持部材410に上側保持部材420を組み付けた状態で、保持片430の柱状部431と反対側に形成されている。
この保持具付きコルゲートチューブ400Aでは、図19(a)に示すように、コルゲートチューブ10の突出部17を上方に配置させた状態で、図19(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材410へ向かって下方(図19(b)の矢印L方向)へ移動させ、その後、コルゲートチューブ10を一方側(図19(b)の矢印M方向)へ回転させる。これにより、コルゲートチューブ10の突出部17が、下側保持部材410と保持片430の柱状部431との間に入り込み、下側保持部材410と保持片430とで挟まれることになる。このとき、保持片430の柱状部431を構成する係止部431aがコルゲートチューブ10の内周面の凹部14に入り込む。これにより、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具401Aに保持される。また、コルゲートチューブ10を回転させると、突出部17の一側部が保持片430の第2突部437に当接するため、一方側への回転が制限される。
次いで、図19(c)に示すように、上側保持部材420を下側保持部材410に向かって下方(図19(c)の矢印N方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材420と下側保持部材410とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材410と上側保持部材420とから形成された収容空間Sに収容されることになる。
これにより、上側保持部材420に設けられた第1突部427が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の第2突部437との当接側と反対側の他側部側に配置される。これにより、保持具401Aの収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10は、収容空間Sの内部において、第1突部427と第2突部437とに挟まれる範囲内に突出部17が配置されることになり、コルゲートチューブ10の周方向への回転が制限される。これにより、保持片430と下側保持部材410とに突出部17が挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
<第5実施形態>
次いで、第5実施形態について説明する。図20〜図22に示すように、第5実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ(以下「保持具付きコルゲートチューブ500」という。)は、コルゲートチューブ保持具(以下「保持具501」という。)を備えている。保持具501は、主として保持片530の形態において、第1実施形態の保持具101と相違する。
図20に示すように、保持具101と同様、保持具501の下側保持部材510には、上側保持部材520が被せられるように組み付けられる。下側保持部材510に上側保持部材520を組み付けることにより、コルゲートチューブ10を収容するための円柱状の収容空間Sが画成される(図21を参照。)。コルゲートチューブ10は、その端部が収容空間Sに収容されるように保持される。下側保持部材510及び上側保持部材520には、第1実施形態に係る保持具101と同様に、下側保持部材510に上側保持部材520を組み付けた状態で互いに係止する係止部(図示省略)が設けられている。そして、係止部が互いに係止することにより、下側保持部材510に上側保持部材520が組み付けられた状態が維持されることになる。
下側保持部材510は、底面部512及び側面部513を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部513は、底面部512の両側縁から上方へ延在されている。下側保持部材510は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ514を有している。リブ514は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔を空けて、配置されている。リブ514の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
上側保持部材520は、上面部522及び側面部523を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部523は、上面部522の両側縁から下方へ延在されている。上側保持部材520は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ524を有している。リブ524は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔をあけて配置されている。リブ524の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
保持具501は、複数の保持片530を有している。本例では、保持具501は、二つの保持片530を有しており、下側保持部材510及び上側保持部材520にそれぞれ設けられている。具体的には、保持片530の各々は、コルゲートチューブ10の長さ方向に延びる(換言すると、空間Sの軸線方向に延びる)柱状部531を有している。柱状部531は、図21に示すように、コルゲートチューブ10の長さ方向に直交する(換言すると、収容空間Sの軸線方向に直交する)断面において、コルゲートチューブ10の突出部17の内周面に沿うように湾曲した形状を有している。上側の柱状部531は、一端側が、上側保持部材520の底面部512に立設された連結部535によって上側保持部材520の底面部512に連結されている。下側の柱状部531は、一端側が、下側保持部材510の底面部512に立設された連結部535によって下側保持部材510の底面部512に連結されている。
上述した構成により、下側の柱状部531は、下側保持部材510に対して一体的に設けられ、下側保持部材510の底面部512に対して隙間をあけて配置されている。上側の保持片530の柱状部531は、一端側が、上側保持部材520の上面部522に立設された連結部535によって上側保持部材520の上面部522に連結されている。これにより、柱状部531は、上側保持部材520に対して一体的に設けられ、上側保持部材520の底面部512に対して隙間をあけて配置されている。なお、下側保持部材510の底面部512及び上側保持部材520の上面部522には、下側保持部材510及び上側保持部材520に保持片530を成形する際の金型の抜き用の抜き穴517,527が形成されている。
次いで、保持具501によってコルゲートチューブ10を保持するための各工程について説明する。なお、図21においては、便宜上、コルゲートチューブ10の内側に収容されている電線1の表示は省略されている。
図20(a)及び図21(a)に示すように、コルゲートチューブ10の突出部17を上方に配置させた状態で、図21(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材510へ向かって下方(図20(a)及び図21(b)の矢印O方向)へ移動させる。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材510内に配置されることになる。このとき、下側保持部材510の保持片530と反対側にコルゲートチューブ10の突出部17が配置されることとなる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材510のリブ514が入り込む。
次いで、図20(b)及び図21(c)に示すように、コルゲートチューブ10を一方側(図20(b)及び図21(c)の矢印P方向)へ回転させる。これにより、コルゲートチューブ10の突出部17が、下側保持部材510と保持片530の柱状部531との間に入り込み、下側保持部材510と保持片530とで挟まれることになり、コルゲートチューブ10が長さ方向へ移動不能であるように保持具501に保持される。
次いで、図21(d)に示すように、上側保持部材520を下側保持部材510に向かって下方(図21(d)の矢印Q方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材520と下側保持部材510とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材510と上側保持部材520とから形成された収容空間Sに収容されることになる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、上側保持部材520のリブ524が入り込む。
これにより、上側保持部材520に設けられた保持片530が、収容空間S内におけるコルゲートチューブ10の突出部17と反対側に配置される。したがって、保持具501の収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10が、図22(a)(b)に示すように、収容空間Sの内部において周方向のいずれの方向に回転されても、突出部17は、下側保持部材510と保持片530または上側保持部材520と保持片530とに挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
また、下側保持部材510の底面部512及び上側保持部材520の上面部522には、保持片530を成形する際の金型の抜き用の抜き穴517,527が形成されている。これにより、この抜き穴517,527から保持具501内におけるコルゲートチューブ10の突出部17の有無(即ち、突出部17の保持状態)を確認できる。
以上に説明したように、第5実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ500によれば、コルゲートチューブ10の端部に形成した突出部17を用いることにより、従来保持具のような保持具とコルゲートチューブとの干渉を避けながら、コルゲートチューブ(具体的には、突出部17)10を保持片530と下側保持部材510または保持片530と上側保持部材520とによって挟むことができる。具体的には、コルゲートチューブ10を周方向に回転させることにより、突出部17を保持片530と下側保持部材510との間または保持片530と上側保持部材520との間に滑り込ませることができる。よって、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ500は、従来保持具のようにコルゲートチューブを長さ方向に移動させることなくコルゲートチューブを保持具に取り付けられるため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具501をコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具501をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
更に、上述したように、コルゲートチューブ10が周方向に回転しても下側保持部材510と保持片530または上側保持部材520と保持片530とに突出部17が挟まれた状態が維持されるように、複数の保持片530が配置される。そのため、コルゲートチューブ10が回転しても、保持片530による突出部17の保持が意図せず解除されることが防がれる。よって、本構成の保持具付きコルゲートチューブ500は、コルゲートチューブ抜けをより確実に防止できる。
<第5実施形態の変形例>
次いで、第5実施形態の変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ500Aについて説明する。
図23に示すように、変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ500Aを構成する保持具501Aでは、下側保持部材510に1つの保持片530が設けられ、上側保持部材520に2つの保持片530が設けられている。即ち、保持具501Aは、3つの保持片530を有している。これら保持片530は、下側保持部材510に上側保持部材520を組み付けた状態で、周方向へ等間隔に配置される。
この変形例に係る保持具付きコルゲートチューブ500Aにおいても、図23(a)に示すように、下側保持部材510にコルゲートチューブ10を配置させた状態で、図23(b)に示すように、上側保持部材520を下側保持部材510に向かって下方(図23(b)の矢印Q方向)へ移動させることにより、第5実施形態係る保持具付きコルゲートチューブ500と同様に、コルゲートチューブ10が上側保持部材520と下側保持部材510とによって挟まれ、下側保持部材510と上側保持部材520とから形成された収容空間Sに収容されることになる。
この状態で、上述したように、各保持片530が、周方向へ等間隔に配置される。したがって、保持具501Aの収容空間Sに収容されたコルゲートチューブ10が、収容空間Sの内部において周方向に回転されても、突出部17は、下側保持部材510と保持片530または上側保持部材520と保持片530とに挟まれた状態が常に(換言すると、コルゲートチューブ10の回転位置によらず)維持される。
<第6実施形態>
次いで、第6実施形態について説明する。図24〜図26に示すように、第6実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ(以下「保持具付きコルゲートチューブ600」という。)は、コルゲートチューブ保持具(以下「保持具601」という。)を備えている。保持具601は、主として保持片630の形態において、第1実施形態の保持具101と相違する。保持具601に保持されるコルゲートチューブ10は、2つの突出部17を有している。これらの突出部17は、互いに対向位置に配置されている。
図24に示すように、保持具101と同様、保持具601の下側保持部材610には、上側保持部材620が被せられるように組み付けられる。下側保持部材610に上側保持部材620を組み付けることにより、コルゲートチューブ10を収容するための円柱状の収容空間Sが画成される(図25を参照。)。コルゲートチューブ10は、その端部が収容空間Sに収容されるように保持される。下側保持部材610及び上側保持部材620には、第1実施形態に係る保持具101と同様に、下側保持部材610に上側保持部材620を組み付けた状態で互いに係止する係止部(図示省略)が設けられている。そして、係止部が互いに係止することにより、下側保持部材610に上側保持部材620が組み付けられた状態が維持されることになる。
下側保持部材610は、底面部612及び側面部613を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部613は、底面部612の両側縁から上方へ延在されている。下側保持部材610は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ614を有している。リブ614は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔を空けて、配置されている。リブ614の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
上側保持部材620は、上面部622及び側面部623を有しており、断面円弧状の内周面を有している。側面部623は、上面部622の両側縁から下方へ延在されている。上側保持部材620は、その内周面から収容空間Sに向けて突出する複数のリブ624を有している。リブ624は、コルゲートチューブ10の外周面に形成された凹部12に対応するように、凹部12のピッチと同一または凹部12のピッチの整数倍の間隔をあけて配置されている。リブ624の内縁部は、コルゲートチューブ10の外周面の凹部12における曲率半径と略同一の曲率半径の円弧状に形成されている。
保持具601は、複数の保持片630を有している。本例では、保持具601は、二つの保持片630を有しており、2つの保持片630は、それぞれ柱状部634を有している。これらの保持片630は、下側保持部材610に一体に設けられている。保持片630の柱状部634は、下側保持部材610の内周面から収容空間Sに向けて突出されている。柱状部634は、互いに対向位置に配置されており、それぞれ側面部613に沿って上方へ延在されている。下側保持部材610の内周面と保持片630の柱状部634との間には、隙間が形成されている。それぞれの柱状部634には、下側保持部材610の内面との対向側である外面側に、係止リブ634aが形成されている。この係止リブ634aは、コルゲートチューブ10の内周面の凹部14に係止可能とされている。
次いで、保持具601によってコルゲートチューブ10を保持するための各工程について説明する。なお、図25においては、便宜上、コルゲートチューブ10の内側に収容されている電線1の表示は省略されている。
図24(a)及び図25(a)に示すように、コルゲートチューブ10のそれぞれの突出部17を側方に配置させた状態で、図24(b)及び図25(b)に示すように、コルゲートチューブ10を下側保持部材610へ向かって下方(図24(a)及び図25(b)の矢印R方向)へ移動させる。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材610内に配置されることになる。このとき、コルゲートチューブ10の2つの突出部17が、下側保持部材610と保持片630の柱状部634との間にそれぞれ入り込み、図26に示すように、下側保持部材610と保持片630の柱状部634とで挟まれることになる。このとき、柱状部634の係止リブ634aがコルゲートチューブ10の突出部17における内周面の凹部14に入り込んで突出部17を係止する。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、下側保持部材610のリブ614が入り込む。
次いで、図25(c)に示すように、上側保持部材620を下側保持部材610に向かって下方(図25(c)の矢印T方向)へ移動させ、コルゲートチューブ10を上側保持部材620と下側保持部材610とによって挟む。これにより、コルゲートチューブ10は、下側保持部材610と上側保持部材620とから形成された収容空間Sに収容されることになる。また、コルゲートチューブ10の外周側の凹部12に、上側保持部材620のリブ624が入り込む。
以上に説明したように、第6実施形態に係る保持具付きコルゲートチューブ600によれば、コルゲートチューブ10の端部に形成した2つの突出部17を用いることにより、従来保持具のような保持具とコルゲートチューブとの干渉を避けながら、コルゲートチューブ(具体的には、突出部17)10を2つの保持片630の柱状部634と下側保持部材610とによって挟むことができる。具体的には、下側保持部材610の上方から下側保持部材610に向けてコルゲートチューブ10を移動させることにより、2つの突出部17を2つの保持片630の柱状部634と下側保持部材610との間に挿入することができる。よって、上記構成の保持具付きコルゲートチューブ600は、従来保持具のようにコルゲートチューブを長さ方向に移動させることなくコルゲートチューブを保持具に取り付けられるため、従来保持具のような干渉を考慮することなく、保持具601をコルゲートチューブ10に取り付けられる。よって、従来保持具に比べ、保持具601をコルゲートチューブ10に取り付ける作業を容易にできる。
更に、2つの保持片630の収容空間Sに向けて突出した柱状部634により、コルゲートチューブ10の長さ方向への移動だけでなく、コルゲートチューブ10の周方向への回転も制限される。そのため、コルゲートチューブ10が回転して保持片630による突出部17の保持が意図せず解除されることが防がれる。よって、本構成の保持具付きコルゲートチューブ600は、コルゲートチューブ抜けをより確実に防止できる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上述した各実施形態では、それぞれ別体の下側保持部材と上側保持部材とから構成された保持部材を備えたものを例示している。しかし、保持部材は、下側保持部材と上側保持部材とをヒンジ等によって連結した一体構造を有してもよい。
更に、例えば、下側保持部材および上側保持部材の一方または双方は、コルゲートチューブ10を保持具に保持(収容)した後にコルゲートチューブ10の有無や収容位置を確認可能にするため、保持具の外側から内側を視認可能な開口部(窓部)を有してもよい。
ここで、上述した本発明に係る保持具付きコルゲートチューブの実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(8)に簡潔に纏めて列記する。
(1)(主に図1〜6を参照。)
コルゲートチューブ(10)と、前記コルゲートチューブの保持具(101)と、を備えた保持具付きコルゲートチューブ(100)であって、
前記コルゲートチューブ(10)は、
該コルゲートチューブ(10)の長さ方向の端部において、前記端部の周方向における一部分が他の部分に対して長さ方向にオフセットするように突出した突出部(17)を有し、
前記保持具(101)は、
前記コルゲートチューブ(10)を収容する空間(S)を画成可能な一又は複数の保持部材(110,120)と、前記突出部(17)の内周面に対応した形状を有する保持片(130)と、を有する、
と共に、
前記空間(S)の内部において、前記保持片(130)と前記保持部材(110,120)の少なくとも一つとに前記突出部(17)が挟まれることにより、前記コルゲートチューブ(10)が長さ方向へ移動不能であるように前記保持具(101)に保持される、
保持具付きコルゲートチューブ。
(2)(主に図1〜6を参照。)
上記(1)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記保持片(130)が、
前記突出部(17)の内周面に沿うように湾曲した湾曲部(131)と、前記湾曲部(131)の周方向における両端部から前記湾曲部の径方向外側に向けて延びる板状部(132)と、を有し、
前記空間(S)の内部において、前記保持片(130)の前記湾曲部(131)及び前記板状部(132)と、前記保持部材(110,120)の少なくとも一つと、によって囲まれる領域内に前記突出部(17)が配置されることにより、前記コルゲートチューブ(10)が長さ方向へ移動不能であり且つ周方向への回転が制限されるように、前記保持具(101)に保持される、
保持具付きコルゲートチューブ。
(3)(主に図1〜6を参照。)
上記(2)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記保持片(130)が、
ヒンジ部(133)を介して前記一又は複数の保持部材(110,120)の一つと繋がると共に、前記ヒンジ部(133)を中心に回転移動することにより、前記空間(S)の外側の位置から前記空間(S)の内側の位置へ前記空間(S)の画成時に移動可能である、
保持具付きコルゲートチューブ。
(4)(主に図7〜10を参照。)
上記(1)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記一又は複数の保持部材(210,220)の一つが、
該保持部材(220)の一つの内周面から前記空間(S)に向けて突出する第1突部(227)を有し、
前記空間(S)の内部において、前記第1突部(227)によって前記コルゲートチューブ(10)の周方向への回転が制限されることにより、前記保持片(230)と前記保持部材(210,220)の少なくとも一つとに前記突出部(17)が挟まれた状態が前記コルゲートチューブの回転位置によらず維持される、
保持具付きコルゲートチューブ。
(5)(主に図11〜14を参照。)
上記(4)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記保持片(330)が、
前記一又は複数の保持部材(310,320)の他の一つの内周面から前記空間(S)に向けて突出する第2突部(337)に支持され、
前記空間(S)の内部において、前記第1突部(327)と前記第2突部(337)とによって定まる範囲内に前記コルゲートチューブ(10)の周方向への回転が制限されることにより、前記保持片(330)と前記保持部材(310,320)の少なくとも一つとに前記突出部(17)が挟まれた状態がコルゲートチューブの回転位置によらず維持される、
保持具付きコルゲートチューブ。
(6)(主に図15〜19を参照。)
上記(4)又は(5)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記保持片(430)が、
前記コルゲートチューブ(10)の前記突出部(17)の内周面の凹部(14)に対応する形状を有する、
保持具付きコルゲートチューブ。
(7)(主に図20〜23を参照。)
上記(1)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記保持具(501)が、
複数の前記保持片(530)を有し、
前記空間(S)の内部において、前記コルゲートチューブ(10)が周方向に回転しても前記複数の前記保持片(530)の少なくとも一つと前記保持部材(510,520)の少なくとも一つとに前記突出部(17)が挟まれた状態が前記コルゲートチューブの回転位置によらず維持されるように、前記複数の前記保持片(530)が配置される、
保持具付きコルゲートチューブ。
(8)(主に図24〜26を参照。)
上記(1)に記載の保持具付きコルゲートチューブにおいて、
前記コルゲートチューブ(10)が、
複数の前記突出部(17)を有し、
前記保持具(601)が、
前記保持片(630)として、前記保持部材(610,620)の少なくとも一つの内周面から前記空間(S)に向けて突出した複数の柱状部(634)を有し、
前記空間(S)の内部において、前記柱状部(634)の各々と前記保持部材(610,620)の内周面との間に前記突出部(17)の各々が挟まれることにより、前記コルゲートチューブ(10)が周方向に回転不能であるように、前記保持具(601)に保持される、
保持具付きコルゲートチューブ。