JP2017098088A - コネクタバー、コネクタ保持治具及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

コネクタバー、コネクタ保持治具及びワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

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    • H01R43/20Apparatus or processes specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining, or repairing of line connectors or current collectors or for joining electric conductors for assembling or disassembling contact members with insulating base, case or sleeve

Abstract

【課題】1つのコネクタ保持治具で複数個のコネクタを保持しつつ、図板に載せずにコネクタに電線を挿入した部分完成品に分岐形成を施すことを容易にすることができる技術を提供する。【解決手段】コネクタバー30は、棒状に形成されたバー本体部と、コネクタ保持治具とを備える。コネクタ保持治具は、ホルダ支持部41と複数のコネクタホルダ50とを含む。ホルダ支持部41は、バー本体部にバー本体部の延在方向に沿った第1の方向に移動可能に支持されている。コネクタホルダ50は、コネクタ14を着脱可能に支持する。複数のコネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して第2の方向に別々に移動可能に支持されている。【選択図】図5

Description

この発明は、コネクタを保持する技術に関する。
特許文献1は、複数の縦レールに沿って複数本の電線を配索するハーネス整形装置を用いることで、図板に載せずにワイヤーハーネスの整形を行う方法を開示している。
特開2006−351212号公報
しかしながら、特許文献1に記載のハーネス整形装置においては、1つのハーネス受け治具が1つのコネクタを支持する構成を採用している。このため、コネクタの数だけハーネス受け治具が必要になり、ハーネス受け治具の数が多くなる恐れがあった。また、分岐形成時にコネクタが邪魔な場合にハーネス受け治具を別々に移動させる必要が有り、手間がかかる恐れがある。また、単にハーネス受け治具を1つにまとめるだけだと、分岐形成作業が困難である恐れがある。
そこで、本発明は、1つのコネクタ保持治具で複数個のコネクタを保持しつつ、図板に載せずにコネクタに電線を挿入した部分完成品に分岐形成を施すことを容易にすることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るコネクタバーは、棒状に形成されたバー本体部と、前記バー本体部に前記バー本体部の延在方向に沿った第1の方向に移動可能に支持されたホルダ支持部と、コネクタを着脱可能に支持し、前記ホルダ支持部に対して第2の方向に別々に移動可能に支持された複数のコネクタホルダと、を含むコネクタ保持治具と、を備える。
第2の態様に係るコネクタバーは、第1の態様に係るコネクタバーであって、前記コネクタホルダは、前記ホルダ支持部に対して並列方向に沿って並列状に支持され、前記並列方向と前記第2の方向とのうち少なくとも一方は、前記第1の方向と交差する方向である。
第3の態様に係るコネクタバーは、第1又は第2の態様に係るコネクタバーであって、前記コネクタホルダは、前記ホルダ支持部に対して着脱可能に取付けられる取付部を含む。
第4の態様に係るコネクタバーは、第1から第3のいずれか1つの態様に係るコネクタバーであって、前記ホルダ支持部は、前記コネクタホルダを移動可能に収容するケース本体部を含み、前記コネクタホルダは、前記コネクタを着脱可能に収容するホルダ本体部を含み、前記ケース本体部の内面側にガイド部が形成されると共に、前記ホルダ本体部の外面側に被ガイド部が形成され、前記被ガイド部が前記ガイド部にガイドされることによって、前記ホルダ支持部に対する前記コネクタホルダの移動がガイドされる。
第5の態様に係るコネクタバーは、第4の態様に係るコネクタバーであって、前記ケース本体部は、ホルダ収容部を含む直方体箱状に形成され、前記ホルダ本体部は、コネクタ収容部を含む直方体箱状に形成され、前記ガイド部は、前記ケース本体部の側壁の内面に形成され、前記被ガイド部は、前記ホルダ本体部の側壁の外面に形成されている。
第6の態様に係るコネクタバーは、第5の態様に係るコネクタバーであって、前記被ガイド部は、互いにガイド可能に設けられた第1被ガイド部と第2被ガイド部とを含み、1つの前記コネクタホルダは、他の前記コネクタホルダの外周周りにガイドされつつ移動可能に設けられている。
第7の態様に係るコネクタバーは、第6の態様に係るコネクタバーであって、前記ガイド部として、前記ケース本体部の内周面のうち隣り合う2面に内周側突条部が前記内周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に内周側溝が前記内周面の周方向に沿って形成され、前記被ガイド部として、前記ホルダ本体部の外周面のうち隣り合う2面に前記内周側溝に嵌まってガイドされる外周側突条部が前記外周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に前記内周側突条部が嵌まってガイドされる外周側溝が前記外周面の周方向に沿って形成され、前記外周側突条部及び前記外周側溝は、前記第1被ガイド部及び前記被ガイド部として互いにガイドされるように形成されている。
第8の態様に係るコネクタ保持治具は、コネクタを保持可能な複数のコネクタホルダと、複数の前記コネクタホルダを少なくとも1つの並列方向に沿って並列状に支持すると共に、前記コネクタホルダを前記並列方向の1つと交差する方向にスライド移動可能に支持するホルダ支持部と、を備える。
第9の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法は、ワイヤーハーネスを構成する複数のコネクタのうち1次分岐位置よりも端末部側に位置する一部のコネクタを1つのコネクタ保持治具に保持させる工程と、前記コネクタ保持治具に保持されている複数の前記コネクタを散開させた状態で前記コネクタから延在する電線に対して分岐形成を行う工程と、を備える。
第1から第7の態様によると、棒状に形成されたバー本体部と、バー本体部にバー本体部の延在方向に沿った第1の方向に移動可能に支持されたホルダ支持部と、コネクタを着脱可能に支持し、ホルダ支持部に対して第2の方向に別々に移動可能に支持された複数のコネクタホルダと、を備える。このため、複数のコネクタホルダがホルダ支持部に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態に応じた態様で分布することができる。また、分岐形成時にコネクタが邪魔な場合は、コネクタ保持治具ごと一括して移動させることができる。これらにより、1つのコネクタ保持治具で複数個のコネクタを保持しつつ、図板に載せずにコネクタに電線を挿入した部分完成品に分岐形成を施すことを容易にすることができる。
特に、第2の態様によると、コネクタホルダは、ホルダ支持部に対して並列方向に沿って並列状に支持され、並列方向と第2の方向とのうち少なくとも一方は、第1の方向と交差する方向である。このため、ホルダ支持部内においてコネクタホルダが選択可能な位置の自由度を高めることができる。これにより、複数のコネクタがコネクタ保持治具に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態により近い態様で分布することができる。
特に、第3の態様によると、コネクタホルダは、前記ホルダ支持部に対して着脱可能に取付けられる取付部を含む。このため、コネクタの種類に応じてコネクタホルダを交換することができる。これにより、ホルダ支持部を共用化することができる。
特に、第4の態様によると、ホルダ支持部は、コネクタホルダを移動可能に収容するケース本体部を含み、コネクタホルダは、コネクタを着脱可能に収容するホルダ本体部を含み、ケース本体部の内面側にガイド部が形成されると共に、ホルダ本体部の外面側に被ガイド部が形成され、被ガイド部がガイド部にガイドされることによって、ホルダ支持部に対するコネクタホルダの移動がガイドされる。このため、ホルダ支持部内においてコネクタホルダが選択可能な位置の自由度を高めることができる。これにより、複数のコネクタがコネクタ保持治具に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態により近い態様で分布することができる。
特に、第5の態様によると、ケース本体部は、ホルダ収容部を含む直方体箱状に形成され、ホルダ本体部は、コネクタ収容部を含む直方体箱状に形成され、ガイド部は、ケース本体部の側壁の内面に形成され、被ガイド部は、ホルダ本体部の側壁の外面に形成されている。このため、コネクタホルダがホルダ支持部の内面に沿って移動可能となる。
特に、第6の態様によると、被ガイド部は、互いにガイド可能に設けられた第1被ガイド部と第2被ガイド部とを含み、1つのコネクタホルダは、他のコネクタホルダの外周周りにガイドされつつ移動可能に設けられている。このため、ホルダ支持部の内部におけるコネクタホルダの位置の自由度を高めることができる。
特に、第7の態様によると、ホルダ支持部の内周面のうち隣り合う2面に内周側突条部が内周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に内周側溝が内周面の周方向に沿って形成され、コネクタホルダの外周面のうち隣り合う2面に内周側溝に嵌まってガイドされる外周側突条部が外周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に内周側突条部が嵌まってガイドされる外周側溝が外周面の周方向に沿って形成され、外周側突条部及び外周側溝は、第1被ガイド部及び被ガイド部として互いにガイドされるように形成されている。このため、簡易な構成でホルダ支持部に対するコネクタホルダの位置の自由度を高めることができる。
第8の態様によると、複数のコネクタホルダと、複数のコネクタホルダを少なくとも1つの並列方向に沿って並列状に支持すると共に、コネクタホルダを並列方向の1つと交差する方向にスライド移動可能に支持するホルダ支持部と、を備える。このため、複数のコネクタがコネクタ保持治具に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態に応じた態様で分布することができる。これにより、1つのコネクタ保持治具で複数個のコネクタを保持しつつ、図板に載せずにコネクタに電線を挿入した部分完成品に分岐形成を施すことを容易にすることができる。
第9の態様によると、ワイヤーハーネスを構成する複数のコネクタのうち1次分岐位置よりも端末部側に位置する一部のコネクタを1つのコネクタ保持治具に保持させる工程と、コネクタ保持治具に保持されている複数のコネクタを散開させた状態でコネクタから延在する電線に対して分岐形成を行う工程と、を備える。このため、複数のコネクタがコネクタ保持治具に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態に応じた態様で分布することができる。また、分岐形成時にコネクタが邪魔な場合は、コネクタ保持治具ごと一括して移動させることができる。これらにより、1つのコネクタ保持治具で複数個のコネクタを保持しつつ、図板に載せずにコネクタに電線を挿入した部分完成品に分岐形成を施すことを容易にすることができる。
実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法の流れ作業図である。 実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法によって製造されるワイヤーハーネスの一例を平面に展開した図である。 実施形態に係るコネクタバー及びこれを備えるワイヤーハーネス組立装置を示す斜視図である。 実施形態に係るコネクタバーの部分拡大斜視図である。 実施形態に係るコネクタバーの部分拡大正面図である。 実施形態に係るホルダ支持部を示す斜視図である。 実施形態に係るホルダ支持部を示す正面図である。 図7のVIII−VIII線に沿って切断された断面図である。 図7のIX−IX線に沿って切断された断面図である。 実施形態に係るコネクタホルダを示す斜視図である。 実施形態に係るコネクタホルダを示す正面図である。 実施形態に係るコネクタホルダを示す側面図である。 実施形態に係るコネクタホルダを示す平面図である。 コネクタバーにセットされたコネクタに端子付電線が挿入された様子を示す説明図である。 コネクタバーを回動させる様子を示す説明図である。 実施形態に係る電線群加工装置を示す説明図である。 コネクタ保持治具にセットされたコネクタから延在する電線に一次分岐が形成された様子を示す説明図である。 コネクタ保持治具を移動させて、次の分岐を形成する様子を示す説明図である。 電線に二次分岐が形成された様子を示す説明図である。 変形例に係るコネクタ保持治具を示す正面図である。 変形例に係るコネクタ保持治具にセットされたコネクタから延在する電線に一次分岐が形成された様子を示す説明図である。
{実施形態}
以下、実施形態に係るコネクタ保持治具及びこれを備えるコネクタバーについて説明する。ここでは、コネクタバーを用いたワイヤーハーネスの製造方法と交えて説明する。ここでは、まず、図1を用いて、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法の全体の流れについて説明した後、各作業について詳述する。図1は、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法の流れ作業図である。
実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法において、まずは、複数のコネクタ14と、複数のコネクタホルダ50(60)と、コネクタバー30とを準備する。コネクタホルダ50(60)は、コネクタ14を保持可能に形成されている。コネクタバー30は、コネクタホルダ50(60)を複数支持可能に形成されている。そして、コネクタバー30にコネクタホルダ50(60)をセットすると共に、コネクタホルダ50(60)にコネクタ14をセットする。詳しくは後述するが、ここでは、コネクタホルダ50(60)の一部は、1つのコネクタ保持治具40を介してコネクタバー30に支持される。
次に、電線挿入工程に移る。電線挿入工程では、コネクタバー30にセットされたコネクタ14に端子付電線12を挿入する。電線挿入工程では、端子自動挿入機又は作業者の手によってコネクタ14に端子付電線が挿入される。ここでは、コネクタ14がセットされたコネクタバー30は、ワイヤーハーネス組立装置20に取り付けられている(図3参照)。
次に、電線群加工工程に移る。電線群加工工程では、コネクタバー30にコネクタ14がセットされた状態のまま、コネクタ14から延出する端子付電線12に分岐を形成し、ワイヤーハーネス10をなす。具体的には、コネクタ14に端子付電線12を挿入した時点では、各端子付電線12はバラバラに延在している。このバラバラに延在する複数の端子付電線12を、車両での敷設経路に沿った形態で分岐させた状態に維持する作業を行う。なお、図1において、同じ経路を通る端子付電線12は、1本の線で描かれている。このため、図1において、1本の線で描かれた端子付電線12は、実際には、複数の端子付電線12の束であることがあり得る。図2及び図14〜図19の各図でも同様である。
ここで、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法によって製造されるワイヤーハーネス10について、図2を交えて説明する。図2は、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法によって製造されるワイヤーハーネス10の一例を平面に展開した図である。
加工対象となるワイヤーハーネス10は、複数の端子付電線12が分岐しつつ結束された構成とされている。ワイヤーハーネス10の各分岐先では、端子付電線12がコネクタ14に挿入接続されている。本ワイヤーハーネス10が車両に組込まれた状態で、各コネクタ14が車両に搭載された各種電気部品に接続される。これにより、ワイヤーハーネス10は、車両に搭載された各種電気部品を電気的に接続する役割を果す。ワイヤーハーネス10に含まれる端子付電線12は、車両における敷設経路に応じた形態で分岐されつつ結束される。
電線121は、銅又はアルミニウムなどの金属を主成分とする線材である芯線と、芯線の周囲を覆う絶縁被覆とを備える。絶縁被覆は、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材である。
上述したように、電線121の端部には、コネクタ14が接続される。電線121は、例えば、その端部に圧着又は溶接などによって接続された端子122を介してコネクタ14に接続される。なお、端子122は、例えば、銅又はスズなどの金属を主成分とする金属の部材である。
コネクタ14のハウジング141は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はABS樹脂などの絶縁性の樹脂材料で一体成型されている。コネクタ14のハウジング141には、電線121が接続される主面において複数のキャビティ142が形成される(図5参照)。
キャビティ142は、電線121の端部(例えば端子122)を収容する開口構造である。キャビティ142は、コネクタ14の本体部の主面に対し例えば略垂直な方向に一定の深さを有しており、キャビティ142内に収容された電線121は、キャビティ142内の所定の深さ位置に位置決めされた状態で保持される。キャビティ142の数は、電線121の本数に対応して設けられていることが望ましいが、特にそのような数に限定されるものではない。本実施形態においては、縦横合わせて14つのキャビティ142が設けられているが、複数のキャビティ142が設けられていればよい。また、各キャビティ142の深さ及び幅は同一である必要はなく、異なる深さ及び幅を有するキャビティ142が含まれていてもよい。
キャビティ142内に電線121が保持された状態のコネクタ14は、例えば、主面とは反対側の面から相手側コネクタ14と接続される。
ここでは、例として図2に示されるように分岐するワイヤーハーネス10を製造するものとして説明する。もちろん、これ以外の分岐形態を有するワイヤーハーネスを製造するものであってもよい。ワイヤーハーネス10は、幹線部131の一方側端部から2つの枝線部132が延びると共に幹線部131の他方側端部から4つの枝線部132が延び、幹線部131の中間部分から1本の枝線部132が延びている。この際、各枝線部132の端部にはコネクタ14が接続されている。以降、各コネクタ14について、特に区別が必要な場合は、コネクタ14a〜14gと称する。
ここで、分岐部分は、コネクタ14に近い側から順に一次分岐、二次分岐と呼ばれることがある。つまり、一次分岐とは、コネクタ14から延出する電線121のうちそれよりコネクタ14側に分岐が形成されない部分同士を集合させて形成される分岐である。また、二次分岐とは、一次分岐が形成された部分間で、それより一次分岐側に分岐が形成されない部分に形成される分岐である。
具体的には、図2に示されるワイヤーハーネス10において、幹線部131からコネクタ14d、14e、14f、14gに連なる枝線部132が分岐する部分(分岐位置P1)及び幹線部131からコネクタ14a、14bに連なる枝線部132が分岐する部分(分岐位置P2)が一次分岐の部分である。また、図2に示されるワイヤーハーネス10において、幹線部131からコネクタ14cに連なる枝線部132が分岐する部分(分岐位置P3)が二次分岐の部分である。
なお、ワイヤーハーネスによっては、一次分岐のみが設けられる場合もあり得る。また、三次以降の分岐が設けられる場合もあり得る。
<ワイヤーハーネス組立装置>
次に、コネクタ保持治具40、コネクタ保持治具40を保持するコネクタバー30及びコネクタバー30が取り付けられたワイヤーハーネス組立装置20について、図3〜図5を交えて説明する。図3は、実施形態に係るコネクタバー30及びこれを備えるワイヤーハーネス組立装置20を示す概略斜視図である。図4は、実施形態に係るコネクタバー30の部分拡大斜視図である。図5は、実施形態に係るコネクタバー30の部分拡大正面図である。なお、図3では、コネクタ保持治具40は簡略化されて描かれている。また、図5では、コネクタ保持治具40にコネクタ14がセットされた図が描かれている。
ここでは、ワイヤーハーネス組立装置20は、フレーム21と、コネクタバー30と、を備える。
フレーム21は、フレーム本体部22と、バー取付部23とを備える。フレーム21は、コネクタバー30を支持可能に設けられている。
フレーム本体部22は、バー取付部23を支持可能に形成されている。より詳細には、フレーム本体部22は、一対の第1棒状部221と、一対の第1棒状部221を連結する第2棒状部222と、一対の第1棒状部221の長手方向一方端部にそれぞれ設けられた第3棒状部223とを含む。第1棒状部221は、鉛直方向に沿って延びるように設けられている。第2棒状部222は、一対の第1棒状部221の長手方向中間部分のうち一方端部側寄りの部分を連結している。また、第2棒状部222は、第1棒状部221の長手方向に直交する方向に延在している。第3棒状部223は、第1棒状部221の長手方向一方端部の先端から両側方であって、第1棒状部221の長手方向及び第2棒状部222の長手方向に直交する方向に延びるように設けられている。第3棒状部223の下面には、一対のキャスタ224が設けられている。これにより、ワイヤーハーネス組立装置20は移動自在とされている。
なお、以降では便宜上、図3における第2棒状部222が延びる方向をx軸方向、第3棒状部223が延びる方向をy軸方向、第1棒状部221が延びる方向をz軸方向と呼ぶ場合がある。この際、ここでは、z軸方向が鉛直方向に沿った方向であり、x軸方向及びy軸方向が水平方向に沿った方向であるものとして説明する。
バー取付部23は、フレーム本体部22に取り付けられ、コネクタバー30を支持可能に形成されている。より詳細には、バー取付部23は、連結部231と第1レール部232とを含む。
連結部231は、短尺の棒状に形成され、一対の第1棒状部221の長手方向他方端部側にそれぞれ連なっている。この際、連結部231は、第1棒状部221から第1棒状部221の長手方向に交差する方向(ここでは、y軸方向)に突出するように連結されている。
第1レール部232は、一対の連結部231の先端側にそれぞれ連なっている。ここでは、第1レールの中間部分が連結部231に取り付けられている。
また、ここでは、バー取付部23は、フレーム本体部22に対して回動可能とされている。より詳細には、ここでは、図15に示すように、連結部231と第1レール部232とが回動可能に連結されている。フレーム本体部22に対するバー取付部23の回動範囲は、適宜定められていればよい。好ましくは、第1レール部232が、第1レール部232の長手方向が鉛直方向に沿った状態から水平方向に沿った状態までの範囲内で姿勢変形可能であるとよい。
<コネクタバー>
コネクタバー30は、バー取付部23に取り付けられている。ここでは、コネクタバー30は、バー本体部と、コネクタ保持治具40とを備える。また、ここでは、コネクタバー30は、コネクタ保持治具40とは別にバー本体部に直接取付けられるコネクタホルダ60を備える。コネクタホルダ60は、バー本体部の延在方向に沿って複数並ぶように取付けられている。より詳細には、コネクタバー30は、第2レール部32と第3レール部34とを備える。ここでは、第3レール部34が、バー本体部の一例であるものとして説明する。
第2レール部32は、棒状に形成され、一対の第1レール部232にそれぞれ取り付けられている。ここでは、第2レール部32は、第1レール部232の長手方向及び一対の第1レール部232を結ぶ方向に直交する方向(図3では、y軸方向)に延びるように、第2レール部32の長手方向一方端部側の側面が第1レール部232に取付けられている。また、第2レール部32は、第1レール部232に対して、第1レール部232の長手方向に沿って位置を変更可能に設けられている。ここでは、第2レール部32は、第1レール部232に対して、第1レール部232の長手方向に沿って摺動可能に設けられている。なお、第2レール部32が第1レール部232に対して摺動可能となる構成について、他の摺動する各部材が摺動可能となる構成と合わせて、詳しくは後述する。
第3レール部34は、棒状に形成され、一対の第2レール部32の間に介在するように、その両端部側が一対の第2レール部32にそれぞれ取り付けられている。第3レール部34は、x軸方向に沿って延在している。第3レール部34は、第2レール部32に対して、第2レール部32の長手方向に沿って位置を変更可能に設けられている。ここでは、第3レール部34は、第2レール部32に対して、第2レール部32の長手方向に沿って摺動可能に設けられている。
第3レール部34は、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60を支持可能に設けられている。ここでは、第3レール部34は、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60に保持されたコネクタ14から延出する電線121が垂れ下がる態様でコネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60を直接的に支持可能に設けられている。第3レール部34は、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60を鉛直方向に直交する第1方向(ここでは、x軸方向)に複数支持可能である。また、複数の第3レール部34が第1方向に直交する第2方向に沿って並ぶように設けられている。図3に示す例では、2つの第3レール部34が、z軸方向に沿って並ぶように設けられている。また、図3に示す例では、一方の第3レール部34に対して1つのコネクタ保持治具40が設けられている。また、他方の第3レール部34に対して3つのコネクタホルダ60が設けられている。また、第3レール部34は、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60を第3レール部34の延在方向に沿って摺動可能に支持する。
ここで、各部材間で摺動可能となるための構成について説明する。各部材間で摺動可能となるための構成としては、例えば、相対的に摺動する一対の部材のうちの一方の部材に溝が形成され、他方の部材が当該溝に嵌まると共に当該溝に沿って摺動することが考えられる。この際、他方の部材は、一方の部材に対して直接取り付けられ、摺動してもよいし、別部材を介して取り付けられ、摺動してもよい。別部材としては、他方の部材に取り付け可能であって、溝に嵌まって溝に沿って摺動可能なスライダ部材等が考えられる。ここでは、溝が形成されることで、各部材が摺動可能であるものとして説明する。
即ち、第1レール部232に対して第2レール部32が摺動可能となるための構成として、第1レール部232は、断面長方形状の棒状に形成されると共に1つの側面に長手方向(図3に示す例では、z軸方向)に沿って溝232aが形成されている。ここでは、第1レール部232の側面のうち一対の第1レール部232が互いに対向する側面(x軸方向を向く側面)に溝232aが形成されている。そして、第2レール部32の一部が当該溝232aに嵌まって当該溝232aに沿って摺動する。
同様に、第2レール部32に対して第3レール部34が摺動可能となるための構成として、第2レール部32は、断面長方形状の棒状に形成されると共に1つの側面に長手方向(図3に示す例ではy軸方向)に沿って溝32aが形成されている。ここでは、第2レール部32の側面のうち一対の第2レール部32が互いに対向する側面(x軸方向を向く側面)に溝32aが形成されている。そして、第3レール部34の一部が当該溝32aに嵌まって当該溝32aに沿って摺動する。
また、第3レール部34に対してコネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60が摺動可能であるための構成として、第3レール部34は、断面長方形状の棒状に形成されると共に1つの側面に長手方向(図3に示す例ではx軸方向)に沿って溝34aが形成されている。ここでは、第3レール部34の側面のうち、第1レール部232が鉛直方向に沿った姿勢を取った際に、鉛直方向上向きの側面に溝34aが形成されている。そして、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60の一部が当該溝34aに嵌まって当該溝34aに沿って摺動する。
互いに摺動する各部材は、摺動する軌道に沿った任意の位置又は所定の位置で固定可能であることが好ましい。互いに摺動する各部材が、摺動する軌道に沿った任意の位置又は所定の位置で固定可能であるための構成としては、例えば、ボルトとナットとを採用することができる。つまり、相対的に摺動する一対の部材が固定したい位置に到達したら、ボルトとナットとを締めて固定する。また、一対の部材を相対的に摺動させたい場合は、ボルトとナットとを緩めることで摺動可能となる。この際、例えば、ボルト穴の幅が溝に沿って溝と同様に長尺状に設けられていれば、互いに摺動する各部材を任意の位置で固定可能となる。また、例えば、ボルト穴が溝に沿って点在するように設けられていれば、互いに摺動する各部材を所定の位置で固定可能となる。
もっとも、互いに摺動する各部材が、摺動する軌道に沿った任意の位置又は所定の位置で固定可能であるための構成としては、ボルトとナットとに限られるものではない。例えば、相対的に摺動する一対の部材の一方に操作部と操作部に連動して引っ込む突起とが設けられる構成が考えられる。つまり、一対の部材を相対的に摺動させたい場合は、操作部を操作して突起を引っ込めることで摺動可能となる。そして、相対的に摺動する一対の部材が固定したい位置に到達したら、操作部を離して、突起を突出させることで固定可能となる。
コネクタバー30は、その長手方向に直交する方向(図3に示す例では、z軸方向)に沿って複数設けられている。ここでは、2つのコネクタバー30がバー取付部23に取り付けられている。ここでは、2つのコネクタバー30は、バー取付部23に対して同じ側に出っ張るように、つまり、第1レール部232に対して第2レール部32が同じ側(図3に示す例では、y軸方向負の側)に突出するように取り付けられているが、このことは必須ではない。2つのコネクタバー30がバー取付部23に対して互いに反対側(図3において、y軸方向正の側及び負の側)に出っ張るように取り付けられていてもよい。
なお、コネクタバー30の数は変更可能であることが好ましい。ここでは、コネクタバー30は、バー取付部23に着脱可能に取り付けられている。より詳細には、第2レール部32が第1レール部232に対して着脱可能に設けられている。これにより、コネクタバー30の数は、製造するワイヤーハーネス10の形状等に応じて適宜設定可能となる。
第3レール部34には、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60が取付けられている。ここでは、コネクタ保持治具40は、直接第3レール部34に取り付けられているものとして説明する。もっともコネクタ保持治具40は、別部材を介して、間接的に第3レール部34に取り付けられていてもよい。
<コネクタ保持治具>
ここで、コネクタ14を保持するコネクタ保持治具40について説明する。コネクタ保持治具40は、コネクタ14を保持可能に形成されている。より具体的には、コネクタ保持治具40は、ホルダ支持部41とコネクタホルダ50とを備える。
以下、ホルダ支持部41及びコネクタホルダ50について、図3乃至図5に加えて、図6乃至図13を参照しつつ、詳述する。図6は、実施形態に係るホルダ支持部41を示す斜視図である。図7は、実施形態に係るホルダ支持部41を示す正面図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿って切断された断面図である。図9は、図7のIX−IX線に沿って切断された断面図である。図10は、実施形態に係るコネクタホルダ50を示す斜視図である。図11は、実施形態に係るコネクタホルダ50を示す正面図である。図12は、実施形態に係るコネクタホルダ50を示す側面図である。図13は、実施形態に係るコネクタホルダ50を示す平面図である。
ホルダ支持部41は、第3レール部34に第3レール部34の延在方向に沿った第1の方向(図3に示す例ではx軸方向)に移動可能に支持されている。ホルダ支持部41は、複数のコネクタホルダ50を支持している。
ここで、ホルダ支持部41は、複数のコネクタホルダ50を並列方向に沿って並列状に支持している。また、ホルダ支持部41は、複数のコネクタホルダ50を第2の方向に別々に移動可能に支持している。並列方向と第2の方向とのうち少なくとも一方は、第1の方向と交差する方向に設定されている。この際、並列方向は1つとは限らない。同様に、第2の方向は1つとは限らない。図3に示す例では、並列方向及び第2の方向は、x軸方向及びz軸方向の2方向に設定されている。
より具体的には、ホルダ支持部41は、ケース本体部42と、ガイド部46とを含む。ガイド部46については、コネクタホルダ50に形成される被ガイド部56と併せて後述する。
ケース本体部42は、コネクタホルダ50を移動可能に収容する。ここでは、ケース本体部42は、ホルダ収容部43を含む直方体箱状に形成されている。より詳細には、ここでは、ケース本体部42は、長方形板状に形成された底部44の四方の縁部に長方形板状に形成された側壁部45がそれぞれ立設された形状に形成されている。従って、ここでは、底部44と4つの側壁部45とで囲まれた部分がホルダ収容部43とされる。以下では、4つの側壁部45について区別が必要な場合、それぞれ、側壁部45a〜45dと称することがある。
ここでは、ケース本体部42は、3つ以上のコネクタホルダ50を、コネクタホルダ50同士が互いに交差する2つの並列方向に沿って並列する態様で支持可能に形成されている。そして、ケース本体部42に収容されているコネクタホルダ50の数が、ケース本体部42が収容可能なコネクタホルダ50の上限よりも少ない場合に、コネクタホルダ50がケース本体部42内で2つの並列方向に沿ってスライド移動可能に設けられている。
より具体的には、ここでは、ケース本体部42は、縦方向(図3に示す例でz軸方向)に沿って3つのコネクタホルダ50を並列状に収容可能である。また、ケース本体部42は、横方向(図3に示す例でx軸方向)に沿って4つのコネクタホルダ50を並列状に収容可能である。従って、ここではケース本体部42は、12個のコネクタホルダ50を収容可能に設けられている。そして、ここでは、コネクタホルダ50の数が12個よりも少ない場合にコネクタホルダ50がケース本体部42内を移動可能とされている。以下では、ケース本体部42に4つのコネクタホルダ50が支持されている例で説明する。なお、ケース本体部42内におけるコネクタホルダ50の移動に関しては、後述するガイド部46及び被ガイド部56の説明と併せて詳述する。
コネクタホルダ50は、コネクタ14を着脱可能に支持する。コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して並列方向に沿って並列状に支持されている。コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して第2の方向に別々に移動可能に支持されている。上述したように並列方向及び第2の方向は、図3に示す例では、x軸方向及びz軸方向の2方向に設定されている。
具体的には、コネクタホルダ50は、ホルダ本体部52と、被ガイド部56とを含む。
ホルダ本体部52は、コネクタ収容部53を含む直方体箱状に形成されている。より詳細には、ここでは、ホルダ本体部52は、長方形板状に形成された底部54の四方の縁部に長方形板状に形成された側壁部55が立設された形状に形成されている。従って、ここでは、底部54と4つの側壁部55とで囲まれた部分がコネクタ収容部53とされている。コネクタ収容部53の内面は、コネクタ14の外形に応じて形成される。以下では、4つの側壁部55について区別が必要な場合、それぞれ、側壁部55a〜55dと称することがある。
ここで、ガイド部46と被ガイド部56とについて詳述する。
ガイド部46は、ケース本体部42内におけるコネクタホルダ50の移動をガイドする部分である。ガイド部46は、ケース本体部42の内面側に形成される。ここでは、ガイド部46は、側壁部45の内面側に形成されている。ここでは、ガイド部46として、内周側突条部47と内周側溝48とが形成されている。
内周側突条部47は、ケース本体部42の内周面のうち隣り合う2面に形成されている。内周側突条部47は、内周面の周方向に沿って形成される。より詳細には、図8及び図9に示す例で内周側突条部47は側壁部45のうち幅方向(y軸方向)中央から外方に向けて突出するように形成されている。この際、内周側突条部47は、側壁部45aにおいてはz軸方向に、側壁部45bにおいてはx軸方向に沿って連続する態様で形成されている。従って内周側突条部47は、周方向に沿って、即ち、側壁部45aにおいてはx軸方向に、側壁部45bにおいてはz軸方向に沿って延在するように形成されている。これにより、内周側突条部47は、正面視略L字状に形成されている。
なお、側壁部45のうち1つの外面が第3レール部34に接する態様でホルダ支持部41が第3レール部34に取付けられる。ここでは、側壁部45aの外面が第3レール部34に接する態様でホルダ支持部41が第3レール部34に取付けられる。このように、内周側突条部47が設けられている側壁部45が第3レール部34に取付けられるとよい。これは、内周側突条部47が側壁部45の剛性を高めるリブの役割を果たすためである。
内周側溝48は、ケース本体部42の内周面のうち内周側突条部47が形成されていない他の2面に形成されている。内周側溝48は、内周面の周方向に沿って形成されている。より詳細には、図8及び図9に示す例で内周側溝48は側壁部45のうち幅方向(y軸方向)中央の部分が凹むように形成されている。この際、内周側溝48は、側壁部45cにおいてはz軸方向に、側壁部45dにおいてはx軸方向に沿って連続する態様で形成されている。従って、内周側溝48は、周方向に沿って、即ち、側壁部45cにおいてはx軸方向に、側壁部45dにおいてはz軸方向に沿って延在するように形成されている。これにより、内周側溝48は、略L字状に延在する。
被ガイド部56は、ガイド部46にガイドされる部分である。被ガイド部56がガイド部46にガイドされることによって、ホルダ支持部41に対するコネクタホルダ50の移動がガイドされる。被ガイド部56は、コネクタホルダ50の外面側に形成されている。ここでは、被ガイド部56は、側壁部55の外面に形成されている。ここでは、被ガイド部56として外周側突条部57と外周側溝58とが形成されている。
外周側突条部57は、ホルダ本体部52の外周面のうち隣り合う2面に形成されている。外周側突条部57は、外周面の周方向に沿って形成されている。外周側突条部57は、内周側溝48に嵌まってガイドされる。より詳細には、図12及び図13に示す例では、外周側突条部57は側壁部55のうち幅方向(y軸方向)中央から外方に向けて突出するように形成されている。外周側突条部57は、側壁部55cにおいてはz軸方向に、側壁部55dにおいてはx軸方向に沿って連続する態様で形成されている。従って、外周側突条部57は、周方向に沿って、即ち、側壁部55cにおいてはx軸方向に、側壁部55dにおいてはz軸方向に沿って延在するように形成されている。これにより、外周側突条部57は、正面視略L字状に形成されている。
外周側溝58は、ホルダ本体部52の外周面のうち外周側突条部57が形成されていない他の2面に形成されている。外周側溝58は、外周面の周方向に沿って形成されている。外周側溝58に内周側突条部47が嵌まることによってコネクタホルダ50がホルダ支持部41にガイドされる。より詳細には、図12及び図13に示す例では、外周側溝58は側壁部55のうち幅方向(y軸方向)中央部分が凹むように形成されている。外周側溝58は、側壁部55aにおいてはz軸方向に、側壁部55bにおいてはx軸方向に沿って連続する態様で形成されている。外周側溝58は、周方向に沿って、即ち、側壁部55aにおいてはx軸方向に、側壁部55bにおいてはz軸方向に沿って延在するように形成されている。これにより、外周側溝58は、略L字状に延在する。
この際、ここでは、被ガイド部56は、互いにガイドしあう第1被ガイド部と第2被ガイド部とを含む。つまり、1つのコネクタホルダ50に形成された第1被ガイド部は、他のコネクタホルダ50に形成された第2被ガイド部をガイド可能に設けられている。これにより、1つのコネクタホルダ50は、他のコネクタホルダ50の外周周りにガイドされつつ移動可能とされている。ここでは、外周側突条部57及び外周側溝58が、第1被ガイド部及び第2被ガイド部としてガイドし合うように形成されている。
具体的には、外周側突条部57の横断面形状は内周側突条部47の横断面形状と同じ形状に形成されている。また、外周側溝58の横断面形状は内周側溝48の横断面形状と同じ形状に形成されている。また、外周側突条部57と外周側溝58とが側壁部55のy軸方向に沿った同じ位置に形成されている。また、内周側突条部47と内周側溝48とが側壁部45のy軸方向に沿った同じ位置に形成されている。これらより、1つのコネクタホルダ50に設けられた外周側突条部57がホルダ支持部41に設けられた内周側溝48に嵌まることを可能にしつつ、他のコネクタホルダ50に設けられた外周側溝58に嵌まることも可能にしている。同様に、1つのコネクタホルダ50に設けられた外周側溝58にホルダ支持部41に設けられた内周側突条部47が嵌まることを可能にしつつ、他のコネクタホルダ50に設けられた外周側突条部57が嵌まることも可能にしている。この結果、1つのコネクタホルダ50に設けられた外周側突条部57は、他のコネクタホルダ50に設けられた外周側溝58に嵌まることによって1つのコネクタホルダ50が他のコネクタホルダ50にガイドされる。
もっとも、コネクタホルダ50に、2つのコネクタホルダ50が相互にガイドされるガイド部が被ガイド部56とは別に設けられていてもよい。これによっても、コネクタホルダ50は、他のコネクタホルダ50の外周周りにガイドされつつ移動可能となる。
なお、ここでは、外周側突条部57の一方の端縁部は、側壁部55cのうち側壁部55b側の端縁部に達していない。同様に、外周側突条部57の他方の端縁部は、側壁部55dのうち側壁部55a側の端縁部に達していない。この部分には、内周側突条部47又は他のコネクタホルダ50の外周側突条部57が位置するためである。
ホルダ支持部41及びコネクタホルダ50に上記突条部47、57及び上記溝48、58が形成されることで、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41内における位置の自由度が高まる。より詳細には、ホルダ支持部41に最初に取付けられるコネクタホルダ50は、当該コネクタホルダ50の外周面がホルダ支持部41の内周面と接する位置であれば、コネクタホルダ50内の所望の位置に位置することができる。そして、2つ目以降のコネクタホルダ50は、ホルダ支持部41内の空いている箇所において当該コネクタホルダ50の外周面がホルダ支持部41の内周面又は先に取付けられたコネクタホルダ50の外周面に接する位置であれば、コネクタホルダ50内の所望の位置に位置することができる。
このことは、コネクタホルダ50がホルダ支持部41内を移動するときにも適用される。より詳細には、コネクタホルダ50は、以下に示す条件をクリアしていれば、ホルダ支持部41内の空いている箇所においてホルダ支持部41内の所望の位置に移動することができる。即ち、その条件とは、当該コネクタホルダ50の外周面がホルダ支持部41の内周面に接すること、又はホルダ支持部41に接するコネクタホルダ50或いはそれに連なるコネクタホルダ50の外周面に接することである。
ここで、ホルダ支持部41内におけるコネクタホルダ50の移動について説明する。
コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して対応する突条部47、57及び溝48、58との嵌り合いによってガイドされつつ移動する。より具体的には、ホルダ支持部41の側壁部45a(45b)に形成された内周側突条部47がコネクタホルダ50の側壁部55a(55b)に形成された外周側溝58に嵌まることによって、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41の側壁部45a(45b)に沿ってホルダ支持部41内を移動する。同様に、ホルダ支持部41の側壁部45c(45d)に形成された内周側溝48にコネクタホルダ50の側壁部55c(55d)に形成された外周側突条部57が嵌まることによって、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41の側壁部45c(45d)に沿ってホルダ支持部41内を移動する。このときコネクタホルダ50がホルダ支持部41の内面の角部に位置していると、隣り合う2つの面に形成された突条部47、57及び溝48、58が嵌り合っている状態となる。
また、コネクタホルダ50は、他のコネクタホルダ50に対して対応する外周側突条部57及び外周側溝58との嵌り合いによってガイドされつつ移動する。より具体的には、一方のコネクタホルダ50の側壁部55a(55b)に形成された外周側溝58に他方のコネクタホルダ50の側壁部55c(55d)に形成された外周側突条部57が嵌まることによって、一方のコネクタホルダ50は、他方のコネクタホルダ50の側壁部55c(55d)に沿ってホルダ支持部41内を移動する。同様に、一方のコネクタホルダ50の側壁部55c(55d)に形成された外周側突条部57が他方のコネクタホルダ50の側壁部55a(55b)に形成された外周側溝58に嵌まることによって、一方のコネクタホルダ50は、他方のコネクタホルダ50の側壁部55a(55b)に沿ってホルダ支持部41内を移動する。
なお、本実施形態に示す例のように外周側突条部57及び外周側溝58が1組のみ形成されている場合には、1つのコネクタホルダ50は他のコネクタホルダ50に対してその外周周りで一時的にガイドされない部分が存在する。より具体的には、1つのコネクタホルダ50の側壁部55aと側壁部55dとが連結される角部55fが他のコネクタホルダ50の側壁部55bと側壁部55cとが連結される角部55g周辺に位置した場合に、外周側突条部57と外周側溝58との嵌り合いが解除される。これを回避するためには、角部55f周辺及び角部55g周辺の一方に突条部が別途形成され、他方に当該突条部が嵌る溝が別途形成されることが考えられる。
また、ここでは、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41又は他のコネクタホルダ50に対して上記突条部47、57が上記溝48、58に嵌まる構造によって取付けられている。この際、突条部47、57の寸法が溝48、58の寸法よりも大きく形成されることで突条部47、57が溝48、58に圧入されることが考えられる。この圧入により生じる摩擦力等の力は、重力等又は後の端子挿入作業中又は分岐形成作業中にコネクタホルダ50に係る力等によってホルダ支持部41に対してコネクタホルダ50が移動しないような力の範囲内であって、作業者の力によりホルダ支持部41に対してコネクタホルダ50を移動可能な力の範囲内であることが考えられる。これにより、後の端子挿入作業中又は分岐形成作業中にホルダ支持部41に対してコネクタホルダ50を一定位置に位置させておくことができる。
また、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して着脱可能に取付けられる取付部を含む。ここでは、上記外周側突条部57及び上記外周側溝58が当該取付部を兼ねている。通常、コネクタ収容部53は、コネクタ14ごとに専用設計される。この際、コネクタホルダ50がホルダ支持部41に着脱可能に設けられていると、ホルダ支持部41に取付けられるコネクタホルダ50を製造したいワイヤーハーネスに含まれるコネクタ14の種類に応じて交換することができる。これにより、ホルダ支持部41を共用化することができ、部品種類数の削減を図ることができる。
コネクタホルダ60は、第3レール部34に直接取付けられる。この場合、コネクタホルダ60は、コネクタ14を収容して保持するコネクタ収容部63と、第3レール部に取付けるための取付部とを含むことが考えられる。コネクタ収容部63は、コネクタ14に応じた形状に形成される。
コネクタ14は、コネクタバー30に対してコネクタバー30の延在方向に沿ってスライド移動(摺動)可能に、且つ、スライド移動可能な状態とスライド移動不可な状態との間で状態変更可能に設けられている。ここでは、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60が、コネクタバー30に対してコネクタバー30の延在方向に沿ってスライド移動可能に、且つ、スライド移動可能な状態とスライド移動不可な状態との間で状態変更可能に設けられている。このような構成としては、例えば、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60はボルトによって第3レール部34に取付けられていることが考えられる。この場合、ボルトを緩めた状態でコネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60が第3レール部34に第3レール部34の延在方向に沿ってスライド移動可能な状態となり、ボルトを締めることでスライド移動不可の状態となる。
コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60が、第3レール部34の延在方向(図3に示す例ではx軸方向)に沿ってスライド移動可能であることによって、コネクタ14同士の相対的な位置関係を調整しやすくなる。また、コネクタバー30が複数ある場合に、1つのコネクタバー30に対して端子挿入又は分岐形成等の作業を行っている最中に、他のコネクタバー30のコネクタ14を当該作業に邪魔にならない位置に退避させておくことができる。
また、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60は、例えば、上述のボルトによる取付方法等によって第3レール部34に着脱可能に取付けられている。これにより、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60の数を、製造するワイヤーハーネス10に応じて適宜設定可能となる。また、製造するワイヤーハーネス10に応じてコネクタ14の形状に適したコネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60を取付けることが可能となる。
<製造方法>
次に、上記ワイヤーハーネス組立装置20を用いてワイヤーハーネス10を製造する方法について説明する。
<取付動作>
まずは、コネクタバー30が取り付けられたフレーム21を準備する。また、製造したいワイヤーハーネス10の形状に応じて複数のコネクタ14をコネクタバー30にセットする。
フレーム21にコネクタバー30を取付けると共にコネクタバー30にコネクタ14を保持させるに当たり、予めコネクタ14がセットされたコネクタバー30をフレーム21にセットしてもよいし、フレーム21にセットされたコネクタバー30にコネクタ14をセットしてもよい。
コネクタバー30にコネクタ14をセットするには、以下のようにする。即ち、第3レール部34にコネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60をセットすると共にコネクタホルダ50、60にコネクタ14をセットする。この際、第3レール部34にコネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60をセットする作業とコネクタホルダ50、60にコネクタ14を保持させる作業とは、どちらか一方が先に行われてもよいし、同時に行われてもよい。
ここではコネクタ14の配列は、例えば、以下のように設定されている。即ち、図2に示されるように、コネクタ14d、14e、14f、14gが1つの一次分岐に連なっている。この4つのコネクタ14d、14e、14f、14gが1つのコネクタ保持治具40に支持されている。そして、ワイヤーハーネス組立装置20において、コネクタ14d、14e、14f、14gを保持する1つのコネクタ保持治具40が一方のコネクタバー30に支持されている。また、コネクタ14a、14b、14cをそれぞれ保持するコネクタホルダ60が他方のコネクタバー30に支持されている。
もっとも、コネクタ14の配列は上記したものに限られない。ワイヤーハーネス組立装置20におけるコネクタ14の配列は適宜設定されていればよく、例えば、1つの一次分岐に連なる4つのコネクタ14が異なるコネクタバー30に分散されて配列されていてもよい。また、端子挿入時と分岐形成時とで、異なる配列で合っても構わない。
しかしながら、分岐形成時には、1つの一次分岐に連なる複数のコネクタ14が車両搭載時の相対的な位置関係に近い配列に設定されているとよい。これにより、分岐形成後に、当該1つの一次分岐に連なる複数のコネクタ14の相対的な位置関係を直す必要がなくなる。この結果、製造されたワイヤーハーネスを車両に組み付けるときに、1つの一次分岐に連なる複数のコネクタ14の相対的な位置関係を直す際に生じる電線121のねじれ等の発生を抑制することができる。この場合、端子付電線12を挿入する際には、例えば、コネクタ14の配列が電線121の絡みにくい配列に設定され、端子付電線12を挿入した後にコネクタ14の配列が上記配列に直されてもよい。
<電線挿入動作>
次に、本実施形態に関する電線挿入動作について説明する。
具体的には、ワイヤーハーネス組立装置20にコネクタ14がセットされたコネクタバー30がセットされた状態で、端子付電線12を順次コネクタバー30にセットされたコネクタ14に挿入していく。
コネクタ14への端子付電線12の挿入は、例えば、電線挿入装置によって以下のように行われることが考えられる。即ち、端子付電線を保持する電線保持バーがコネクタバー30に対してコネクタバー30にセットされるコネクタ14のキャビティ142の開口が向く側(図3に示す例では、コネクタバー30に対してy軸方向負の側)にセットされる。ここで、電線保持バーは、複数の端子付電線の端部を一列に保持可能な部材である。そして、電線挿入装置によって電線保持バーに保持された端子付電線の端部をコネクタバー30に保持されたコネクタ14に順次挿入していく。電線挿入装置としては、電線端部を挟持及び挟持解除可能な電線端部保持部と、電線端部保持部を移動させる移動機構と、電線端部保持部の挟持及び移動機構の移動を制御する制御ユニットとを備えることが考えられる。
この際、各コネクタバー30において当該コネクタバー30にセットされた複数のコネクタ14を集合させておくとよい。これにより、電線挿入の際に電線の移動距離が短くなり、電線挿入に係る作業時間の短縮を図ることができる。また、電線挿入作業中は、コネクタ14をコネクタバー30に対してスライド移動可能な状態からスライド移動不可な状態に状態変更させておくとよい。これにより、電線挿入作業中にコネクタ14が動かなくなり、挿入ミス等を抑制することができる。
もっとも、電線挿入装置によって端子付電線12をコネクタ14に挿入することは必須ではない。作業者の手作業によってワイヤーハーネス組立装置20に取付けられたコネクタ14に端子付電線12が挿入されてもよい。
ワイヤーハーネス組立装置20に取付けられたコネクタ14に所定の端子付電線12が挿入されたら、電線群加工工程に移る。
<電線群加工工程>
以下では、電線群加工工程の例として、電線群加工装置80による電線群の分岐形成動作について説明する。ここでは、端子挿入が終わったワイヤーハーネス組立装置20は、電線群加工装置80に送られる。そして、電線群加工装置80によって、コネクタ14から垂れ下がる電線121に分岐が形成される。
ここで、電線群加工装置80について、図16を参照しつつ説明する。図16は、実施形態に係る電線群加工装置80を示す説明図である。なお、図16及び図19では、ワイヤーハーネス組立装置20において、フレーム21及びコネクタ保持治具40等が省略されている。
電線群加工装置80は、加工ロボット84と、加工制御部82と、画像取得システム90とを備える。
加工ロボット84は、一般的な産業用ロボットであり、図16では、一般的な垂直多関節ロボットが図示されている。加工ロボット84は、ロボットアーム86と、ロボットアーム86の先端部に設けられた加工作業部88とを備える。ロボットアーム86は、複数のアーム部が関節機構を介して軸周りに回転可能に連結された構成とされており、その先端部に加工作業部88が設けられている。この加工ロボット84は、ロボットアーム86を動作させることによって、加工作業部88を、電線群加工装置80に対して設置されたワイヤーハーネス組立装置20の任意の位置に任意の姿勢で移動させることができる。
加工作業部88は、電線121に対する分岐形成を含む加工を行う部分である。ここでは、分岐形成として、電線121の延在方向の所定位置を一定位置に集約させる(複数の電線121の延在方向中間位置を束ねる)加工、及び、電線121を集約させた状態を維持する加工が行われる。ここでは、電線121を集約させた状態を維持する加工として、複数の電線121を結束する(例えば、粘着テープを巻付ける)加工が行われるものとして説明する。
前者の加工を行うためには、加工作業部88として、電線121を掴んで一定位置に移動させたり、複数の電線121を寄せ集めるように掴んだりすることが可能な周知のロボットハンドを用いることができる。後者の加工を行うためには、加工作業部88として、周知のテープ自動巻機を用いることができる。
複数種の加工作業を行うため、加工ロボット84が複数備えられてもよいし、或は、ロボットアーム86の先端部に複数の加工作業部88が相対移動可能な状態で取付けられていてもよい。
なお、加工ロボット84は、垂直多関節ロボットの他、直角座標型ロボット等であってもよい。また、加工作業部は、電線群に対して行われる作業に応じて、適宜変更される。
加工制御部82は、CPUと、RAMと、ROMと、入力回路部等を備える一般的なコンピューターによって構成されている。ROMは、フラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されており、画像取得システム90により取得された画像データに基づいて加工対象領域、加工対象(電線群)の位置及び姿勢等を決定するための手順、電線群に対する加工手順及び加工内容を記述したプログラム等を格納している。そして、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより、画像取得システム90により取得された画像データに基づいて電線群に対する諸加工を行うべく、加工ロボット84に対して諸指示を与える処理を実行する。
画像取得システム90は、上記ワイヤーハーネス10を構成する電線群を認識するための画像データを取得するためのシステムであり、例えば、第1ビジョンシステムとしての2次元ビジョンシステム92と、第2ビジョンシステムとしての3次元ビジョンシステム96とを備える。
2次元ビジョンシステム92は、ワイヤーハーネス10を構成する電線群を第1撮像範囲で認識するための第1画像データを取得可能に構成されている。
すなわち、2次元ビジョンシステム92は、2次元カメラ94を備える。2次元カメラ94は、カメラ支持部材等によって、例えば、ワイヤーハーネス組立装置20のフレーム21等、コネクタ保持治具40から離れた位置に支持されており、ワイヤーハーネス組立装置20において電線群が配設されることが予想される全ての領域を第1撮像範囲として撮像可能に配設されている。2次元ビジョンシステム92によって得られた第1画像データは、加工制御部82に与えられる。
3次元ビジョンシステム96は、ワイヤーハーネス10を構成する電線群を、第1撮像範囲と重なる領域であって第1撮像範囲よりも小さい第2撮像範囲で第2画像データを取得可能に構成されている。
ここでは、3次元ビジョンシステム96は、複数のカメラを含むステレオカメラ98と、3次元画像処理部99とを備えている。ステレオカメラ98による撮像範囲は、上記第1撮像範囲よりも小さい。また、ステレオカメラ98は、加工ロボット84のロボットアーム86の先端部であって加工作業部88と干渉しない位置に取りつけられている。このため、ステレオカメラ98は、第1撮像範囲と重なる領域であって第1撮像範囲よりも小さい第2撮像範囲で、電線群を撮像することができる。
ステレオカメラ98は、第2撮像範囲を異なる方向から撮像し、これにより得られた画像データを3次元画像処理部99に出力する。3次元画像処理部99は、CPUと、RAMと、ROMと、入力回路部等を備える一般的なコンピューターによって構成されている。ROMは、フラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されており、第2撮像範囲を異なる方向から撮像した複数の画像データに基づいて、加工対象である電線群の3次元データ(点群データ)を第2画像データとして生成する手順を記述したプログラム等を格納している。そして、この3次元画像処理部99により得られた第2画像データが加工制御部82に出力される。ステレオカメラ98の画像に基づいて3次元データを作成する処理としては、異なる位置からの複数の画像データに基づき、3角測量の原理によって3次元点群データを生成する周知の各種処理を採用することができる。
以下では、図16に加えて図17乃至図19を参照しつつ、電線群加工装置80による電線群の分岐形成例をより具体的に説明する。図17は、コネクタ保持治具40にセットされたコネクタ14から延在する電線に一次分岐が形成された様子を示す説明図である。図18は、コネクタ保持治具40を移動させて、次の分岐を形成する様子を示す説明図である。図19は、電線に二次分岐が形成された様子を示す説明図である。
まず、初期状態では、図16に示すように、電線群の端部に接続されたコネクタ14がワイヤーハーネス組立装置20に取り付けられたコネクタ保持治具40により支持されている。各コネクタ14間の電線121は、U字状に垂れ下がった状態となる。
この際、コネクタ14のキャビティ142の開口が鉛直方向下方を向くようにコネクタバー30の姿勢が設定される。また、電線挿入後、コネクタホルダ50をホルダ支持部41に対して移動させる。ここでは、コネクタ14e、14f、14gを第3レール部34から離れる方向(図17に示す例では、y軸方向付の側)に移動させる。また、コネクタ保持治具40及びコネクタホルダ60を第3レール部34の延在方向に沿ってスライド移動させる。これらによって、各コネクタ14が、製造したいワイヤーハーネス10の形状に応じた位置に位置した状態となる。これにより、端子付電線12が製造したいワイヤーハーネス10の形状に応じて布線された状態となる。
より詳細には、コネクタ14gを保持するコネクタホルダ50を、側壁部45bに沿って移動させる。また、コネクタ14eを保持するコネクタホルダ50を、コネクタ14dを保持するコネクタホルダ50の側壁部55b及びコネクタ14fを保持するコネクタホルダ50の側壁部55dに沿って移動させる。また、コネクタ14fを保持するコネクタホルダ50を、コネクタ14eを保持するコネクタホルダ50の側壁部55b及びコネクタ14gを保持するコネクタホルダ50の側壁部55dに沿って移動させる。これにより、ホルダ支持部41内において、各コネクタが図17に示すような位置関係で配置される。
この状態で、2次元ビジョンシステム92により、電線群を含む第1撮像範囲の第1画像データが得られる。ここでは、鉛直方向下方から第1画像データを撮像するものとして説明する。得られた第1画像データには、コネクタ14を出発位置として水平面に延出する電線群が含まれている。
ここで、電線群に対する1番目の加工処理として、コネクタ14d、14e、14f、14gから延出する電線に対して、当該コネクタ14d、14e、14f、14gから一定寸法離れた位置(分岐位置P1に対応する位置)で分岐を形成する作業が規定されているとする。この際、各コネクタ14コネクタ14d、14e、14f、14gは、ワイヤーハーネス組立装置20により支持されているため、既知の位置として取扱うことができる。
この場合、第1画像データにおいてエッジ抽出処理等の画像処理を行って電線121を認識し、各コネクタ14d、14e、14f、14gから延出する電線121のうち前記一定寸法内にある部分が含まれるように、第2撮像範囲を決定すればよい。これにより、第1撮像範囲内において、加工対象領域(第2撮像範囲)を決定することができる。
この後、加工ロボット84のロボットアーム86により、ステレオカメラ98を移動させて、当該ステレオカメラ98を、第2撮像範囲を撮像可能な位置に配設する。そして、ステレオカメラ98を含む3次元ビジョンシステム96により、第2撮像範囲の第2画像データを取得する。
そして、第2画像データに基づいて、既知の位置であるコネクタ14d(14e、14f、14g)の位置を基準として、各電線121の経路を追跡し、コネクタ14d(14e、14f、14g)から前記一定寸法離れた位置(図17において丸で囲んだ位置)を特定する。各位置は、分岐点として束ねられるべき場所である。なお、第2画像データは、3次元データであるため、y軸方向の電線121の位置をも含めて、電線121の位置を特定することができる。そして、加工ロボット84に対して、各電線121の前記各位置を1箇所に集合させるように指示を与える。この場合、別々のロボットハンドによって、各電線121の前記各位置を1箇所に集合させるようにしてもよい。或は、単一のロボットハンドによって複数の電線121を1箇所に寄せ集めるようにしてもよい。後者の場合でも、各電線121の前記各位置が1箇所に位置するように、コネクタ14d(14e、14f、14g)の支持位置を調整しておくと共に、各電線121をコネクタ14d(14e、14f、14g)から引っ張りつつ寄せ集めるようにすることで、各電線121の前記各位置を1箇所に集合させることができる。
この後、電線121を集合させた上記位置から延出する電線121の集合状態を維持する。ここでは、上述したように、集合状態を維持するため、電線121を結束する。すなわち、上記各電線121が1箇所に集合させられた位置は、ロボットハンドによって移動させられた既知の位置であるため、当該位置からコネクタ14d、14e、14f、14gに延出する部分及びその下方に延出する部分を結束する。結束作業は、上記したように、ロボットアーム86に取付けられたテープの自動巻機等によって行うことができる。
この結束作業を行う際には、電線121の位置等が全体撮像したときとは異なっているため、再度、3次元ビジョンシステム96を通じて第2画像データを取得し、当該第2画像データによって加工位置等を再度特定することが好ましい。
続いて、上記と同様にして、残りのコネクタ14から延出する複数の電線121に対しても分岐形成を行う。ここでは、コネクタ14a、14bから延出する複数の電線121に対して所定位置(分岐位置P2に対応する位置)での分岐形成を行う。この際、先に加工したコネクタ保持治具40が当該分岐形成作業の邪魔になる場合、図18に示すように、コネクタ保持治具40をコネクタバー30の延在方向に沿って移動させておくとよい。
コネクタ14a、14bから延出する複数の電線121に対して分岐形成を施した後の状態は、図18に示すようになる。図18では、分岐点が2点鎖線で描かれた四角によって示されており、結束部分が2点鎖線で描かれた丸によって示されている。図18に示すように、各コネクタ14、14d、14e、14f、14gから延出する複数の電線121は、各コネクタ14、14d、14e、14f、14gに近い分岐位置P1で分岐が形成された状態となる。同様に各コネクタ14a、14bから延出する複数の電線121は、各コネクタ14a、14bに近い分岐位置P2で分岐が形成された状態となる。
続いて、これまでの分岐位置P1、P2間において、複数の電線121に分岐を形成する。ここでは、複数の電線121が多数束ねられる幹線部131からコネクタ14cに接続される電線121が分岐するように、複数の電線121に分岐を形成する作業を行う。
この際にも、まず、2次元ビジョンシステム92を通じて第1画像データを取得し、この第1画像データにおいてエッジ抽出処理等の画像処理を行って電線121を認識し、次の加工内容(分岐位置P1、P2間の電線121のどの部分を結束するか等)に応じて、いずれかの分岐位置P1、P2から延出する電線121のうち一定寸法内にある部分及びコネクタ14cから延出する電線121のうち一定寸法内にある部分が含まれるように、第2撮像範囲を決定する。
この後、加工ロボット84のロボットアーム86により、ステレオカメラ98を移動させて、当該ステレオカメラ98を、第2撮像範囲を撮像可能な位置に配設する。そして、ステレオカメラ98を含む3次元ビジョンシステム96により、第2撮像範囲の第2画像データを取得する。
そして、第2画像データに基づいて、コネクタ14c及び既に形成された分岐位置P1、P2(分岐位置P1、P2自体は、既知の位置であるか、第2画像データにおいて複数方向から電線121が集合する位置として特定される)を基準として、各電線121の経路を追跡し、コネクタ14cから一定寸法離れた位置、及び、既に形成された分岐位置P1、P2からいずれかの方向に一定寸法離れた位置を特定する。各位置は、幹線部131において束ねられるべき場所である。そして、電線121の当該位置の部分を、加工ロボット84によって1箇所に集合させるように指示を与える。この後、電線121を束ねた上記位置の周辺部で電線121を結束する。
分岐位置P1、P2の間で、複数の電線121を束ねると、図19に示すように、複数の電線121が複数の分岐位置P1、P2、P3で分岐されつつ結束された状態となり、ワイヤーハーネス10を製造することができる。
なお、必要に応じて、ワイヤーハーネス10に対して、加工ロボット84又は手作業によって、ワイヤーハーネス10を車両に固定するためのクランプ部品、ワイヤーハーネス10を保護するためのプロテクタ、コルゲートチューブ等の外装部品が取付けられてもよい。
本実施形態に係るコネクタ保持治具40及びこれを備えるコネクタバー30によると、第3レール部34と、第3レール部34に第3レール部34の延在方向に沿った第1の方向に移動可能に支持されたホルダ支持部41と、コネクタ14を着脱可能に支持し、ホルダ支持部41に対して第2の方向に別々に移動可能に支持された複数のコネクタホルダ50と、を備える。このため、複数のコネクタホルダ50がホルダ支持部41に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態に応じた態様で分布することができる。また、分岐形成時にコネクタ14が邪魔な場合は、コネクタ保持治具40ごと一括して移動させることができる。これらにより、1つのコネクタ保持治具40で複数個のコネクタ14を保持しつつ、図板に載せずにコネクタ14に電線を挿入した部分完成品に分岐形成を施すことを容易にすることができる。
また、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して並列方向に沿って並列状に支持され、並列方向と第2の方向とのうち少なくとも一方は、第1の方向と交差する方向である。このため、ホルダ支持部41内においてコネクタホルダ50が選択可能な位置の自由度を高めることができる。これにより、複数のコネクタ14がコネクタ保持治具40に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態により近い態様で分布することができる。
また、コネクタホルダ50は、ホルダ支持部41に対して着脱可能に取付けられる取付部を含む。このため、コネクタ14の種類に応じてコネクタホルダ50を交換することができる。これにより、ホルダ支持部41を共用化することができる。
また、ホルダ支持部41は、コネクタホルダ50を移動可能に収容するケース本体部42を含み、コネクタホルダ50は、コネクタ14を着脱可能に収容するホルダ本体部52を含み、ケース本体部42の内面側にガイド部46が形成されると共に、ホルダ本体部52の外面側に被ガイド部56が形成され、被ガイド部56がガイド部46にガイドされることによって、ホルダ支持部41に対するコネクタホルダ50の移動がガイドされる。このため、ホルダ支持部41内においてコネクタホルダ50が選択可能な位置の自由度を高めることができる。これにより、複数のコネクタ14がコネクタ保持治具40に対して、車体におけるワイヤーハーネスの配設形態により近い態様で分布することができる。
また、ケース本体部42は、ホルダ収容部43を含む直方体箱状に形成され、ホルダ本体部52は、コネクタ収容部53を含む直方体箱状に形成され、ガイド部46は、ケース本体部42の側壁の内面に形成され、被ガイド部56は、ホルダ本体部52の側壁の外面に形成されている。このため、コネクタホルダ50がホルダ支持部41の内周面に沿って移動可能となる。
また、被ガイド部56は、被ガイド部は、互いにガイド可能に設けられた第1被ガイド部と第2被ガイド部とを含み、1つのコネクタホルダ50は、他のコネクタホルダ50の外周周りにガイドされつつ移動可能に設けられている。このため、ホルダ支持部41の内部におけるコネクタホルダ50の位置の自由度を高めることができる。
また、ケース本体部42の内周面のうち隣り合う2面に内周側突条部47が内周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に内周側溝48が内周面の周方向に沿って形成され、ホルダ本体部52の外周面のうち隣り合う2面に内周側溝48に嵌まってガイドされる外周側突条部57が外周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に内周側突条部47が嵌まってガイドされる外周側溝58が外周面の周方向に沿って形成され、コネクタホルダ50に形成された外周側突条部57は、他のコネクタホルダ50に形成された外周側溝58に嵌まってガイドされるように形成されている。このため、簡易な構成でホルダ支持部41に対するコネクタホルダ50の位置の自由度を高めることができる。
{コネクタ保持治具の変形例}
ここで、コネクタ保持治具40の変形例について図20及び図21を参照しつつ説明する。図20は、変形例に係るコネクタ保持治具40Aを示す正面図である。図21は、変形例に係るコネクタ保持治具40Aにセットされたコネクタ14から延在する電線に一次分岐が形成された様子を示す説明図である。
変形例に係るコネクタ保持治具40Aは、ホルダ支持部41Aがコネクタホルダ50Aを1方向にのみ移動可能に支持する点で実施形態に係るコネクタ保持治具40とは異なる。
具体的には、ここでは、ケース本体部42Aは、底部44、側壁部45に加えて仕切部42pを含む。仕切部42pは、側壁部45aと側壁部45cとを結ぶように設けられる。そして、コネクタホルダ50Aは、ケース本体部42Aのうち底部44、側壁部45及び仕切部42pで囲まれる部分に収容される。この際、側壁部45b、45cと仕切部42pとのうちとなり合う2つの部分は、コネクタホルダ50Aが1つ分離れた位置に設けられている。これらより、コネクタホルダ50Aは、仕切部42pの延在方向(図20に示す例ではz軸方向)に沿って移動する。
従って、ここでは、コネクタホルダ50Aの並列方向は第3レール部34の延在方向に沿った方向(図20に示す例ではx軸方向)である。また、ここでは、ホルダ支持部41Aに対してコネクタホルダ50Aが移動する第2方向は、第3レール部34の延在方向に直交する方向(図20に示す例ではz軸方向)である。
なお、コネクタ保持治具40Aと同様に一方向にのみガイドされる形状に形成されたコネクタ保持治具が側壁部45b(45d)側を第3レール部34側にした状態で第3レール部34に取付けられることも考えられる。この場合、コネクタホルダ50Aの並列方向は第3レール部34の延在方向に直交する方向となる。また、ホルダ支持部に対してコネクタホルダ50Aが移動する第2方向は、第3レール部34の延在方向に沿った方向となる。
コネクタホルダ50Aは、仕切部42pの延在方向に沿ってのみ移動するため、側壁部45a、45cにはガイド部46は設けられる必要がなくなる。同様に、コネクタホルダ50Aにおいて、側壁部55a、55cには、被ガイド部56が設けられる必要はなくなる。代わりに仕切部42pにガイド部が設けられる。例えば、ガイド部として側壁部45b、45dの内面及び仕切部42pの両面に内周側溝48が形成されると共に、被ガイド部として側壁部55b、55dに外周側突条部57が形成されることが考えられる。
図21に示すように、このようなコネクタ保持治具40Aを用いても、コネクタ保持治具40と同様に、コネクタ保持治具40Aに対してコネクタ14の位置を分散させることができる。そして、このようなコネクタ保持治具40Aは、一方向に容易にガイド可能である。このため、このようなコネクタ保持治具40Aは、分岐形成時に、コネクタホルダ50Aがホルダ支持部41Aに対して一方向にのみ移動する場合などに有効である。
{その他の変形例}
実施形態において、ガイド部46及び被ガイド部56として、ケース本体部42の内周面及びホルダ本体部52の外周面に突条部47、57及び溝48、58が形成されているものとして説明したが、このことは必須ではない。例えば、ガイド部としてケース本体部42の底部44の内面に格子状の溝が形成されると共に、被ガイド部としてホルダ本体部52の底部54の外面に上記溝に嵌まる突起が形成されていることも考えられる。
また、実施形態において、突条部47、57及び溝48、58の嵌り合いによってホルダ支持部41に対してコネクタホルダ50が取付けられるものとして説明したが、ホルダ支持部41に対するコネクタホルダ50の取付方法は上記したものに限られない。即ち、上記突条部47、57が上記溝48、58に嵌まる構造とは別に取付構造部が設けられていることも考えられる。取付構造部としては、例えば、磁石等を用いてもよい。より詳細には、ホルダ支持部及びコネクタホルダのうち突条部が設けられている面に一方の極を外方に向けた磁石が取付けられる。また、ホルダ支持部及びコネクタホルダのうち溝が設けられている面に他方の極を外方に向けた磁石が取付けられていることが考えられる。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
12 端子付電線
14 コネクタ
20 ワイヤーハーネス組立装置
21 フレーム
26 電線チェック部
30 コネクタバー
40 コネクタ保持治具
41 ホルダ支持部
42 ケース本体部
43 ホルダ収容部
44 底部
45 側壁部
46 ガイド部
47 内周側突条部
48 内周側溝
50 コネクタホルダ
52 ホルダ本体部
53 コネクタ収容部
54 底部
55 側壁部
56 被ガイド部
57 外周側突条部
58 外周側溝
60 コネクタホルダ
62 コネクタ収容部
70 電線挿入装置
80 電線群加工装置
84 加工ロボット
90 画像取得システム

Claims (9)

  1. 棒状に形成されたバー本体部と、
    前記バー本体部に前記バー本体部の延在方向に沿った第1の方向に移動可能に支持されたホルダ支持部と、コネクタを着脱可能に支持し、前記ホルダ支持部に対して第2の方向に別々に移動可能に支持された複数のコネクタホルダと、を含むコネクタ保持治具と、
    を備える、コネクタバー。
  2. 請求項1に記載のコネクタバーであって、
    前記コネクタホルダは、前記ホルダ支持部に対して並列方向に沿って並列状に支持され、
    前記並列方向と前記第2の方向とのうち少なくとも一方は、前記第1の方向と交差する方向である、コネクタバー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のコネクタバーであって、
    前記コネクタホルダは、前記ホルダ支持部に対して着脱可能に取付けられる取付部を含む、コネクタバー。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のコネクタバーであって、
    前記ホルダ支持部は、前記コネクタホルダを移動可能に収容するケース本体部を含み、
    前記コネクタホルダは、前記コネクタを着脱可能に収容するホルダ本体部を含み、
    前記ケース本体部の内面側にガイド部が形成されると共に、前記ホルダ本体部の外面側に被ガイド部が形成され、
    前記被ガイド部が前記ガイド部にガイドされることによって、前記ホルダ支持部に対する前記コネクタホルダの移動がガイドされる、コネクタバー。
  5. 請求項4に記載のコネクタバーであって、
    前記ケース本体部は、ホルダ収容部を含む直方体箱状に形成され、
    前記ホルダ本体部は、コネクタ収容部を含む直方体箱状に形成され、
    前記ガイド部は、前記ケース本体部の側壁の内面に形成され、
    前記被ガイド部は、前記ホルダ本体部の側壁の外面に形成されている、コネクタバー。
  6. 請求項5に記載のコネクタバーであって、
    前記被ガイド部は、互いにガイド可能に設けられた第1被ガイド部と第2被ガイド部とを含み、
    1つの前記コネクタホルダは、他の前記コネクタホルダの外周周りにガイドされつつ移動可能に設けられている、コネクタバー。
  7. 請求項6に記載のコネクタバーであって、
    前記ガイド部として、前記ケース本体部の内周面のうち隣り合う2面に内周側突条部が前記内周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に内周側溝が前記内周面の周方向に沿って形成され、
    前記被ガイド部として、前記ホルダ本体部の外周面のうち隣り合う2面に前記内周側溝に嵌まってガイドされる外周側突条部が前記外周面の周方向に沿って形成されると共に、他の2面に前記内周側突条部が嵌まってガイドされる外周側溝が前記外周面の周方向に沿って形成され、
    前記外周側突条部及び前記外周側溝は、前記第1被ガイド部及び前記被ガイド部として互いにガイドされるように形成されている、コネクタバー。
  8. コネクタを保持可能な複数のコネクタホルダと、
    複数の前記コネクタホルダを少なくとも1つの並列方向に沿って並列状に支持すると共に、前記コネクタホルダを前記並列方向の1つと交差する方向にスライド移動可能に支持するホルダ支持部と、
    を備える、コネクタ保持治具。
  9. ワイヤーハーネスを構成する複数のコネクタのうち1次分岐位置よりも端末部側に位置する一部のコネクタを1つのコネクタ保持治具に保持させる工程と、
    前記コネクタ保持治具に保持されている複数の前記コネクタを散開させた状態で前記コネクタから延在する電線に対して分岐形成を行う工程と、
    を備える、ワイヤーハーネスの製造方法。
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