以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態によるタッチ位置検出機能付き表示装置を示す展開図である。
図1に示すように、本実施の形態によるタッチ位置検出機能付き表示装置10は、タッチパネルセンサ30と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置15とを組み合わせることによって構成されている。
図示された例では、表示装置15は、フラットパネルディスプレイとして構成されている。表示装置15は、表示面16aを有する表示パネル16と、表示パネル16に接続された不図示の表示制御部と、を有している。図1に示すように、表示パネル16は、映像を表示することができるアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。アクティブアリアA1には、多数の画素が所定のパターン(例えば、正方格子状パターン)で周期的に配列されている。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動するようになっている。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、各画素の発光を制御することにより、所定の映像を表示面16aに表示するようになっている。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
なお、本実施の形態のタッチパネルセンサ30は、表示パネル16の表示面16a上に、例えば接着層(不図示)を介して接着されている。
図2は、観察者側から見た場合のタッチパネルセンサ30を示す平面図である。
本実施の形態のタッチパネルセンサ30は、投影型の静電容量結合方式のタッチパネルセンサとして構成されている。なお、「静電容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。
図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、基材32と、基材32上に設けられ、第1方向D1に延びる複数の第1電極46と、基材32上に設けられ、第1方向D1と交差する、例えば第1方向D1と直交する第2方向D2に延びる複数の第2電極41と、を備えている。本実施の形態では、基材32は、第1面32a及び第1面32aに対向する第2面32bを有しており、第1電極46は、基材32の第1面32a上に第1方向D1に延びて設けられ、第2電極41は、基材32の第2面32b上に第2方向D2に延びて設けられている。なお、図2においては、基材32の第2面32b側に設けられている構成要素が実線で表され、基材32の第1面32a側に設けられている構成要素が破線で表されている。
本実施の形態では、基材32は、第1電極46及び第2電極41の各々を支持するような剛性を有すると共に、タッチパネルセンサ30において誘電体として機能するような誘電率を有している。基材32を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)やガラス等の十分な透光性を有する材料が用いられる。
本実施の形態では、図1に示すように、第1面32aが、表示パネル16側を向く面となっており、第2面32bが、観察者側を向く面となっている。
また、図1に示すように、基材32は、タッチ位置(外部導体が接近している位置)を検出され得る領域に対応する矩形状のアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1を取り囲むようにしてアクティブエリアAa1の外側に配置された矩形枠状の非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。アクティブエリアAa1及び非アクティブエリアAa2は、それぞれ、表示パネル16のアクティブエリアA1及び非アクティブエリアA2に対応して区画されている。
図2に示すように、第1電極46及び第2電極41は、アクティブエリアAa1内に配置されている。より詳細には、アクティブエリアAa1内において、複数の第1電極46は、第2方向D2に沿って所定の間隔を空けて並べて配置されており、複数の第2電極41は、第1方向D1に沿って所定の間隔を空けて並べて配置されている。通常は、第2方向D2における第1電極46の配列ピッチと、第1方向D1における第2電極41の配列ピッチとは同一になっている。第1電極46及び第2電極41の配列ピッチは、タッチ位置の検出に関して求められる分解能に応じて定められており、例えば4mm以上5mm以下となっている。
図2に示された例では、非アクティブエリアAa2のうち基材32の第1面32a上には、各第1電極46に電気的に接続された複数の第1額縁配線48と、基材32の外縁近傍に配置され、各第1額縁配線48に電気的に接続された複数の第1端子部49と、が設けられている。また、非アクティブエリアAa2のうち基材32の第2面32b上には、各第2電極41に電気的に接続された複数の第2額縁配線43と、基材32の外縁近傍に配置され、各第2額縁配線43に電気的に接続された複数の第2端子部44と、が設けられている。
図示された例では、第1電極46には、第1端子部49と第1額縁配線48とを順に介して、タッチ位置を検出するための所定の駆動信号、例えばパルス信号が伝達されるようになっている。この駆動信号は、第1電極46と第2電極41との間の容量結合を介して第2電極41に伝達され、第2額縁配線43と第2端子部44とを順に介して外部に取り出されるようになっている。すなわち、図示されたタッチパネルセンサ30では、第1電極46及び第2電極41は、いわゆる相互容量方式のタッチパネルセンサにおける駆動電極及び検出電極としてそれぞれ機能するようになっている。
図2に示されているように、第1電極46は、アクティブエリアAa1内に配置された複数の第1検出部46aと、隣り合う第1検出部46a間を接続する第1接続部46bとを含んでいる。とりわけ図示された例では、第1電極46は、基材32の第1面32a上に第1方向D1に沿って配列された複数の第1検出部46aと、基材32の第1面32a上に第1方向D1に沿って配列され、第1方向D1に隣り合う第1検出部46a間を接続する第1接続部46bとを含んでいる。また、第2電極41は、アクティブエリアAa1内に配置された複数の第2検出部41aと、隣り合う第2検出部41a間を接続する第2接続部41bとを含んでいる。とりわけ図示された例では、第2電極41は、基材32の第2面32b上に第2方向D2に沿って配列された複数の第2検出部41aと、基材32の第2面32b上に第2方向D2に沿って配列され、第2方向D2に隣り合う第2検出部41a間を接続する第2接続部41bとを含んでいる。各検出部46a,41a及び各接続部46b,41bは、一例として、以下に説明するように網目状に配置された複数の導線56,51によって形成されるが、図2では、図示の簡略化のために、各検出部46a,41a及び各接続部46b,41bが配置される領域をその外形で示している。
図2に示された例では、第1電極46の第1検出部46aの第2方向D2に沿った幅は、第1接続部46bの第2方向D2に沿った幅よりも大きくなっている。言い換えると、第1電極46の第1接続部46bの第2方向D2に沿った幅は、第1検出部46aの第2方向D2に沿った幅よりも小さくなっている。また、第2電極41の第2検出部41aの第1方向D1に沿った幅は、第2接続部41bの第1方向D1に沿った幅よりも大きくなっている。言い換えると、第2電極41の第2接続部41bの第1方向D1に沿った幅は、第2検出部41aの第1方向D1に沿った幅よりも小さくなっている。また、図示された例では、タッチパネルセンサ30の板面への法線方向(図2では紙面と垂直な方向)から見たときに、第1電極46の第1接続部46bと第2電極41の第2接続部41bとが互いに交差するように構成されている。すなわち、第1電極46と第2電極41とは、タッチパネルセンサ30の板面への法線方向から見たときに、検出部46a,41aよりも幅の小さい接続部46b,41bの箇所で互いに交差するように構成されている。
次に、図3を参照して、第1検出部46a及び第2検出部41aの詳細な構造について説明する。図3は、図2において符号IIIが付された一点鎖線で囲まれた部分における第1検出部46a及び第2検出部41aを拡大して示す平面図である。なお、図3、図10及び図11では、第1接続部46b及び第2接続部41bの図示を省略している。また、図3、図10及び図11では、第1検出部46aをなす導線56を破線で示し、第2検出部41aをなす導線51を実線で示している。
図3に示された例では、第1検出部46aは、遮光性及び導電性を有する導線56であって、各導線56の間に開口部56aが形成されるように網目状に配置された導線56から構成されている。また、第2検出部41aも、遮光性及び導電性を有する導線51であって、各導線51の間に開口部51aが形成されるように網目状に配置された導線51から構成されている。さらに、本実施の形態においては、第1接続部46b及び第2接続部41bも、同様に、遮光性及び導電性を有する導線であって、各導線の間に開口部が形成されるように網目状に配置された導線から構成されている。すなわち、本実施の形態においては、第1電極46及び第2電極41は、それぞれその全体が、遮光性及び導電性を有する導線であって、各導線の間に開口部が形成されるように網目状に配置された導線から構成されている。導線56、51を構成する材料としては、銀、銅、クロム、又は、これらの合金等を用いることができる。このように、高い導電性を有する金属材料を用いて第1電極46及び第2電極41を構成することにより、第1電極46及び第2電極41の電気抵抗値を十分に低くすることができる。
導線56、51の線幅は、求められる開口率(電極46、41全体の面積のうち開口部56a、51aによって占められる面積の比率)等に応じて設定されるが、例えば、導線56、51の線幅は、1μm以上10μm以下の範囲内、より好ましくは、1μm以上5μm以下の範囲内に設定されている。これにより、観察者が視認する表示装置15からの映像に対して導線56、51が及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。導線56、51の厚みは、電極46、41に対して求められる電気抵抗値等に応じて適宜設定されるが、例えば、0.1μm以上2μm以下の範囲内となっている。
網目状に配置された導線56、51は、例えば、基材32上に銅、アルミニウム等の導電性金属層を積層し、この金属層を所望のパターンでエッチングする方法、あるいは、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等のバインダ樹脂中に銀、銅、ニッケル等の導電性金属粒子が分散された導電性インキを基材32上に所望のパターンで印刷する方法等によって、基材32上に形成することができる。
本実施の形態では、図3に示すように、1つの第1検出部46a内における開口部56aの形状は一様でなく、1つの第2検出部41a内における開口部51aの形状も一様でない。図示された例では、電極46,41の導線56,51は、複数の分岐点56b,51bを含んでおり、両端において分岐点56b,51bを形成する複数の境界線分56c,51cから構成されている。すなわち、1つの検出部46a,41a内における導線56,51は、2つの分岐点56b,51bの間を延びる複数の境界線分56c,51cから構成されている。そして、分岐点56b,51bにおいて、境界線分56c,51cが接続されていくことにより、開口部56a,51aが画成されている。言い換えると、境界線分56c,51cで囲繞され、区画されて1つの閉領域として開口部56a,51aが画成されている。なお、図3に示された例では、導線56,51は境界線分56c,51cのみから構成されており、開口部56a,51aの内部に延び入って行き止まりとなる導線56,51は存在しない。これにより、電極46,41に十分な低抵抗と高い透明性とを同時に付与することが可能となる。
また、本実施の形態の電極46,41では、1つの検出部46a,41a内において、開口部56a,51aが一定のピッチで並べられた直線方向が存在しないようになっている。
ここで、図4は、一例として第1電極46の第1検出部46aについて、開口部56aの形状が一様でない状態、言い換えると、開口部56aが一定のピッチで並べられた方向が存在しない状態、更に言い換えると、開口部56aが規則的に配列された方向が存在しない状態、更に言い換えると、開口部56aが規則性を持って並べられた方向が存在しない状態の例を説明するための平面図である。
図4においては、1つの第1検出部46a内における第1電極46のシート面上において、任意の位置で任意の方向を向く一本の仮想的な直線diが選ばれている。この一本の直線diは、導線56の境界線分56cと交差し交差点を形成している。この交差点を、図面では図面左下の側から順に、交差点C1,C2,C3,・・・・・,C9として図示してある。
なお、「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
隣接する交差点、例えば、交差点C1と交差点C2との距離が、ある一つの開口部56aの直線di上での寸法T1である。次に、寸法T1を持つ開口部56aに対して直線diに沿って隣接する別の開口部56aについても、同様に、直線di上での寸法T2が定まる。そして、任意位置で任意方向の直線diについて、直線diと交差する境界線分56cとから、任意位置で任意方向の直線diと遭遇する複数の開口部56aについて、当該直線di上における寸法として、T1,T2,T3,・・・・・・,T8が定まる。そして、T1,T2,T3,・・・・・・,T8の数値の並びには、周期性(規則性)が存在しない。例えば、開口部42aは、直線方向diに沿って規則性を持たないように並べられ、
Tk≠Tk+l(k:任意の自然数、l:任意の自然数)・・・条件式(x)
を満たすようになっていてもよい。なお、図4では、このT1,T2,T3,・・・・・・,T8は、判り易い様に図面下方に、直線diと共に第1電極46とは分離して描いてある。
また、この直線diを図4で図示のものから任意の角度だけ回転させた別の直線di+1について各開口部56aの寸法T1,T2,・・を求めると、やはり図4で図示された場合と同様に、当該別の直線di+1方向に対しても、開口部56aの寸法T1,T2,・・に繰返し周期性(規則性)は見られない。このように、いずれの方向においても開口部56aの寸法に繰返し周期性(規則性)が見られない場合、開口部56aの形状が一様でない、あるいは、開口部56aが一定のピッチで並べられた方向が存在しない、あるいは、開口部56aが規則的に配列された方向が存在しない、あるいは、開口部56aが繰返周期を持つ方向が存在しない、あるいは、開口部56aの配列が規則性を持たない、と表現する。
本実施の形態では、1つの第1検出部46a内において、1つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の平均が、3.0以上4.0未満となっており、1つの第1検出部46a内において、1つの分岐点51bから延び出す境界線分51cの数の平均が、3.0以上4.0未満となっている。
1つの第1検出部46a内の第1電極46を代表として説明すると、このように一つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の平均が3.0以上4.0未満となっている場合、導線56の配置パターンを、正方格子配列から大きく異なるパターンとすることができる。また、一つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の平均が3.0より大きく4.0未満となっている場合には、ハニカム配列からも大きく異なるパターンとすることができる。
なお、一つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の平均は、厳密には、1つの第1検出部46a内における第1電極46に含まれる全ての分岐点56bについて、延び出す境界線分56cの数を調べてその平均値を算出することになる、ただし、実際的には、導線56によって画成された一つあたりの開口部56aの大きさ等を考慮した上で、一つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の全体的な傾向を反映し得ると期待される面積を持つ一区画に含まれる分岐点56bについて延び出す境界線分56cの数を調べてその平均値を算出し、算出された値を当該電極についての一つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の平均値として取り扱うようにしてもよい。
また、開口部56aが一定のピッチで並べられている方向が存在するか否かについても、厳密には、対象となる1つの第1検出部46a内において任意の方向における開口部56aの配列を調査することなる。ただし、実際的には、開口部56aの配列の全体的な傾向を反映し得ると期待される面積を持つ一区画においてその中心の1点を通過すると共に全方向についての周期性の傾向を反映すると期待され得る程度の角度にて等分した各方向(例えば、15°おきの方向)について、開口部56aの配列を調査して、開口領域が規則的に配列された方向か存在するか否かを判断すればよい。
ここで、一つの分岐点56bから延び出す境界線分56cの数の平均が3.0より大きく4.0未満であり且つ開口部56aが一定のピッチで並べられた直線方向が存在しない導線56のパターンを作製する方法の一例を以下に説明する。
以下に説明する方法は、母点を決定する工程と、決定された母点からボロノイ図を作成する工程と、ボロノイ図における一つのボロノイ境界によって結ばれる二つのボロノイ点の間を延びる境界線分の経路を決定する工程と、決定された経路の太さを決定して各境界線分を画定して1つの第1検出部46a内における導線56のパターンを決定する工程と、を有している。以下、各工程について順に説明していく。なお、上述した図3に示されたパターンは、実際に以下に説明する方法で決定されたパターンである。
まず、母点を決定する工程について説明する。最初に、図5に示すように、絶対座標系XYの任意の位置に一つめの母点(以下、「第1の母点」と呼ぶ)BP1を配置する。次に、図6に示すように、第1の母点BP1から距離rだけ離れた任意の位置に第2の母点BP2を配置する。言い換えると、第1の母点BP1を中心として絶対座標系XY上に位置する半径rの円周(以下、「第1の円周」と呼ぶ)上の任意の位置に、第2の母点BP2を配置する。次に、図7に示すように、第1の母点BP1から距離rだけ離れ且つ第2の母点BP2から距離r以上離れた任意の位置に、第3の母点BP3を配置する。その後、第1の母点BP1から距離rだけ離れ且つその他の母点BP2,BP3から距離r以上離れた任意の位置に、第4の母点を配置する。
このようにして、次の母点を配置することができなくなるまで、第1の母点BP1から距離rだけ離れ且つその他の母点から距離r以上離れた任意の位置に母点を配置していく。その後、第2の母点BP2を基準にしてこの作業を続けていく。すなわち、第2の母点BP2から距離rだけ離れ且つその他の母点から距離r以上離れた任意の位置に、次の母点を配置する。第2の母点BP2を基準にして、次の母点を配置することができなくなるまで、第2の母点BP2から距離rだけ離れ且つその他の母点から距離r以上離れた任意の位置に母点を配置していく。その後、基準となる母点を順に変更して、同様の手順で母点を形成していく。
以上の手順で、1つの第1検出部46a内において第1電極46が形成されるべき範囲内に母点を配置することができなくなるまで、母点を配置していく。1つの第1検出部46a内において第1電極46が形成されるべき範囲内に母点を配置することができなくなった際に、母点を作製する工程が終了する。ここまでの処理により、2次元平面(XY平面)において不規則的に配置された母点群が、1つの第1検出部46a内において第1電極46が形成されるべき範囲内に一様に分散した状態となる。
このような工程で2次元平面(XY平面)内に分布された母点群BP1、BP2、・・、BP6(図8(A)参照)について、個々の母点間の距離は一定では無く分布を有する。ただし、任意の隣接する2母点間の距離の分布は完全なランダム分布(一様分布)でも無く、平均値RAVGを挟んで上限値RMAXと下限値RMINとの間の範囲ΔR=RMAX−RMINの中で分布している。なお、ここで、隣接する2母点であるが、母点群BP1、BP2、・・からボロノイ図を作成した後、2つのボロノイ領域XAが隣接していた場合に、その2つのボロノイ領域XAの母点同士が隣接していると定義する。
すなわち、ここで説明した母点群について、各母点を原点とする座標系(相対座標系o−x−yと呼称し、一方、現実の2次元平面を規定する座標系を絶対座標系O−X−Yと呼称する)上に、原点に置いた母点と隣接する全母点をプロットした図8(B)、図8(C)、・・等のグラフを全母点について求める。そして、これら全部の相対座標系上の隣接母点群のグラフを、各相対座標系の原点oを重ね合わせて表示すると、図8(D)の如きグラフが得られる。かかる相対座標系上での隣接母点群の分布パターンは、母点群を構成する任意の隣接する2母点間の距離が0から無限大迄の一様分布では無く、RAVG―ΔRからRAVG+ΔRまでの有限の範囲(半径RMINからRMAXまでのドーナツ形領域)内に分布していることを意味する。なお図8(A)において、これら母点群から得られるボロノイ境界(図9参照)を参考までに破線で図示してある。
このように各母点間の距離を設定することによって、当該母点群から以下に説明する方法で得られるボロノイ領域XA、更には、これから得られる開口部56aの面積の分布についても、一様分布(完全ランダム)では無く、有限の範囲内に分布したものとなる。
なお、以上の母点を決定する工程において、距離rの大きさを変化させることにより、一つあたりの開口部56aの大きさを調節することができる。具体的には、距離rの大きさを小さくすることにより、一つあたりの開口部56aの大きさを小さくすることができ、逆に距離rの大きさを大きくすることにより、一つあたりの開口部56aの大きさを大きくすることができる。
次に、図9に示すように、配置された母点を基準にして、ボロノイ図を作成する。図9に示すように、ボロノイ図とは、隣接する2つの母点間に垂直二等分線を引き、その各二等分線同士の交点で結ばれた線分で構成される図である。ここで、垂直二等分線の線分をボロノイ境界XBと呼び、ボロノイ境界XBの端部をなすボロノイ境界XB同士の交点をボロノイ点XPと呼び、ボロノイ境界XBに囲まれた領域をボロノイ領域XAと呼ぶ。
図9のように作成されたボロノイ図において、各ボロノイ点XPが、導線56の分岐点56bをなすようにする。そして、一つのボロノイ境界XBの端部をなす二つのボロノイ点XPの間に、一つの境界線分56cを設ける。この際、境界線分56cは、図3に示された例のように二つのボロノイ点XPの間を直線状に延びるように決定してもよいし、あるいは、他の境界線分56cと接触しない範囲で二つのボロノイ点XPの間を種々の経路(例えば、円(弧)、楕円(弧)、放物線、双曲線、正弦曲線、双曲線正弦曲線、楕円函数曲線、ベッセル関数曲線等の曲線状、折れ線状等の経路)で延びるようにしてもよい。なお、境界線分56cは、図3に示された例のように二つのボロノイ点XPの間を直線状に延びるように決定した場合、各ボロノイ境界XBが、境界線分56cを画成するようになる。
各境界線分56cの経路を決定した後、各境界線分56cの線幅(太さ)を決定する。境界線分56cの線幅は、例えば、開口率が所望の範囲となるように、すなわち、第1電極46が所望の電気伝導度及び可視光透過率を発現するように、具体例としては前述のような範囲の線幅に決定される。以上のようにして、1つの第1検出部46a内における導線56の配置パターンを決定することができる。また、同様にして、1つの第2検出部41a内における導線51の配置パターンを決定することもできる。
図3を参照して、本実施の形態の第1検出部46a内の導線56及び第2検出部41a内の導線51の配置パターンについて説明する。図示された例では、複数の第1電極46は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに対称をなすパターンで配置されている。また、複数の第2電極41は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに対称をなすパターンで配置されている。とりわけ図示された例では、複数の第1電極46は、第1方向D1に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに並進対称をなすパターンで配置されている。また、複数の第2電極41は、第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに並進対称をなすパターンで配置されている。言い換えると、1つの第1検出部46a内の導線56を、第1方向D1に隣り合う2つの第1検出部46aの中心間の距離だけ第1方向D1に平行移動させると、第1方向D1に隣り合う別の第1検出部46a内の導線56の配置パターンと少なくとも部分的に一致するようになっている。また、1つの第2検出部41a内の導線51を、第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41aの中心間の距離だけ第2方向D2に平行移動させると、第2方向D2に隣り合う別の第2検出部41a内の導線51の配置パターンと少なくとも部分的に一致するようになっている。
以上のような本実施の形態によれば、各第1検出部46a内における開口部56aの形状は一様でなく、各第2検出部41a内における開口部51aの形状も一様でないため、各検出部46a,41a内における開口部56a,51aの配置が表示装置15の表示パネル16の画素配列の周期性と干渉することがなく、縞状の模様、すなわちモアレの発生が効果的に抑制され得る。
また、本実施の形態によれば、複数の第1電極46は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに対称をなすパターンで配置されており、複数の第2電極41は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに対称をなすパターンで配置されているため、タッチパネルセンサ30の電極46,41を形成する導線56,51の配置パターンに不規則性を残しつつ適度な規則性を付与することができる。とりわけ隣接する第1電極46の導線56の配置パターンと第2電極41の導線51の配置パターンとの相対的な位置関係に、適度な規則性を付与することができる。したがって、タッチ位置検出感度の面内均一性(一様性)を効果的に向上させることができる。
なお、上述した第1の実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図10は、上述の第1の実施の形態の第1電極46の導線56及び第2電極41の導線51のパターンの一変形例を示す平面図である。図示された例では、複数の第1電極46は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに鏡像対称をなすパターンで配置されている。また、複数の第2電極41は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに鏡像対称をなすパターンで配置されている。とりわけ図示された例では、複数の第1電極46は、第1方向D1に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに第1方向D1に鏡像対称をなすパターンで配置されている。また、複数の第2電極41は、第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに第1方向D1に鏡像対称をなすパターンで配置されている。言い換えると、1つの第1検出部46a内の導線56を、当該第1検出部46aの中心を通り第2方向D2に延びる軸を対称の軸として反転し、すなわち当該第1検出部46a内の導線56と第1方向D1に鏡像対称をなすパターンを有するようにし、第1方向D1に隣り合う2つの第1検出部46aの中心間の距離だけ第1方向D1に平行移動させると、第1方向D1に隣り合う別の第1検出部46a内の導線56の配置パターンと少なくとも部分的に一致するようになっている。また、1つの第2検出部41a内の導線51を、当該第2検出部41aの中心を通り第2方向D2に延びる軸を対称の軸として反転し、すなわち当該第2検出部41a内の導線51と第1方向D1に鏡像対称をなすパターンを有するようにし、第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41aの中心間の距離だけ第2方向D2に平行移動させると、第2方向D2に隣り合う別の第2検出部41a内の導線51の配置パターンと少なくとも部分的に一致するようになっている。
図11は、上述の第1の実施の形態の第1電極46の導線56及び第2電極41の導線51のパターンの他の変形例を示す平面図である。図示された例では、複数の第1電極46は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに回転対称をなすパターンで配置されている。また、複数の第2電極41は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに回転対称をなすパターンで配置されている。言い換えると、1つの第1検出部46a内の導線56を、当該第1検出部46aの中心を対称の中心としてタッチパネルセンサ30の板面内で任意の角度(図11に示した例では180°)回転し、第1方向D1に隣り合う2つの第1検出部46aの中心間の距離だけ第1方向D1に平行移動させると、第1方向D1に隣り合う別の第1検出部46a内の導線56の配置パターンと少なくとも部分的に一致するようになっている。また、1つの第2検出部41a内の導線51を、当該第2検出部41aの中心を対称の中心としてタッチパネルセンサ30の板面内で任意の角度(図11に示した例では180°)回転し、第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41aの中心間の距離だけ第2方向D2に平行移動させると、第2方向D2に隣り合う別の第2検出部41a内の導線51の配置パターンと少なくとも部分的に一致するようになっている。
図10及び図11に示した上述の第1の実施の形態の変形例によっても、各第1検出部46a内における開口部56aの形状は一様でなく、各第2検出部41a内における開口部51aの形状も一様でないため、各検出部46a,41a内における開口部56a,51aの配置が表示装置15の表示パネル16の画素配列の周期性と干渉することがなく、縞状の模様、すなわちモアレの発生が効果的に抑制され得る。また、複数の第1電極46は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第1検出部46a内の導線56が互いに鏡像対称又は回転対称をなすパターンで配置されており、複数の第2電極41は、第1方向D1又は第2方向D2に隣り合う2つの第2検出部41a内の導線51が互いに鏡像対称又は回転対称をなすパターンで配置されているため、タッチパネルセンサ30の電極46,41を形成する導線56,51の配置パターンに不規則性を残しつつ適度な規則性を付与することができる。とりわけ隣接する第1電極46の導線56の配置パターンと第2電極41の導線51の配置パターンとの相対的な位置関係に、適度な規則性を付与することができる。したがって、タッチ位置検出感度の面内均一性(一様性)を効果的に向上させることができる。
〔第2の実施の形態〕
図12及び図13は、第2の実施の形態による電極46,41の検出部46a,41aの導線56,51のパターンを示す平面図である。本実施の形態におけるタッチ位置検出機能付き表示装置10及びタッチパネルセンサ30の全体構成、とりわけ図1及び図2を参照して説明したタッチ位置検出機能付き表示装置10及びタッチパネルセンサ30の全体構成、については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図12に示す例では、検出部46a,41aは、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心を通る第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称をなすパターンで配置されている。また、図13に示す例では、検出部46a,41aは、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心を通る第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに回転対称をなすパターンで配置されている。とりわけ図12及び図13に示す例では、第1直線L1は、第1方向D1と平行をなしている。
図14及び図15は、第2の実施の形態による電極46,41の検出部46a,41aの導線56,51のパターンの一変形例を示す平面図である。
図14に示す例では、検出部46a,41aは、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心を通る第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称をなすパターンで配置されている。また、図15に示す例では、検出部46a,41aは、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心を通る第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに回転対称をなすパターンで配置されている。とりわけ図14及び図15に示す例では、第1直線L1は、第2方向D2と平行をなしている。
本実施の形態では、1つの検出部46a,41a内において導線56,51の相対的な位置関係が第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域に関して対称となるため、1つの検出部46a,41a内におけるタッチ位置の検出感度も第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域に関して対称となる。これにより、第1直線L1においてタッチ位置検出感度の均一性(一様性)がより向上され得る。また、本実施の形態では、1つの検出部46a,41aにおいて、2つの半領域内の導線56,51が互いに対称をなすパターンで配置されているので、当該2つの半領域の互いに対向する側の各側縁間における、検出部46a,41aの導線56,51の配置パターンに起因する信号レベルの差(段差)を減少させることができ、これにより、外部からのノイズによって生じ得るタッチパネルセンサ30の誤動作を効果的に減少させることができる。
なお、図12〜図15では、第1直線L1が、第1方向D1又は第2方向D2と平行をなしているものを示したが、これに限られない。すなわち、第1直線L1が、基材32の板面に平行な面内において第1方向D1又は第2方向D2に対して任意の角度で傾斜するようにしてもよい。例えば、第1直線L1が、基材32の板面に平行な面内において第1方向D1又は第2方向D2に対して45°傾斜するようにしてもよい。
また、図12〜図15では、第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称又は回転対称をなすパターンで配置されたものを示したが、これに限られない。例えば、第1直線L1によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに並進対称をなすパターンで配置されてもよい。
〔第3の実施の形態〕
図16及び図17は、第3の実施の形態による電極46,41の検出部46a,41aの導線56,51のパターンを示す平面図である。本実施の形態におけるタッチ位置検出機能付き表示装置10及びタッチパネルセンサ30の全体構成、とりわけ図1及び図2を参照して説明したタッチ位置検出機能付き表示装置10及びタッチパネルセンサ30の全体構成、については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図16に示す例では、検出部46a,41aは、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心を通る第2直線L2によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称をなすパターンで配置されていると共に、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心で第2直線L2に対して直交する第3直線L3によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称をなすパターンで配置されている。また、図17に示す例では、基材32の板面に平行な面内において検出部46a,41aは、当該検出部46a,41aの中心を通る第2直線L2によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに回転対称をなすパターンで配置されていると共に、基材32の板面に平行な面内において当該検出部46a,41aの中心で第2直線L2に対して直交する第3直線L3によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに回転対称をなすパターンで配置されている。とりわけ図16及び図17に示す例では、第2直線L2は、基材32の板面に平行な面内で第1方向D1に対して45°傾斜している。なお、これに限られず、第2直線L2は、基材32の板面に平行な面内で第1方向D1に対して任意の角度で傾斜してよい。また、第2直線L2が第1方向D1と平行をなしてもよい。
本実施の形態では、1つの検出部46a,41a内において導線56,51の相対的な位置関係が第2直線L2によって2分されてなる2つの半領域及び第3直線L3によって2分されてなる2つの半領域の各々に関して対称となるため、1つの検出部46a,41a内における検出感度も第2直線L2によって2分されてなる2つの半領域及び第3直線L3によって2分されてなる2つの半領域の各々に関して対称となる。これにより、タッチ位置検出感度の面内均一性(一様性)がより向上され得る。また、本実施の形態では、1つの検出部46a,41aにおいて、2つの半領域内の導線56,51が互いに対称をなすパターンで配置されているので、当該2つの半領域の互いに対向する側の各側縁間における、電極46,41の導線56,51の配置パターンに起因する信号レベルの差(段差)を減少させることができ、これにより、外部からのノイズによって生じ得るタッチパネルセンサ30の誤動作を効果的に減少させることができる。
また、図16及び図17では、第2直線L2によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称又は回転対称をなすパターンで配置され、第3直線L3によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称又は回転対称をなすパターンで配置されたものを示したが、これに限られない。例えば、第2直線L2によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに並進対称をなし、第3直線L3によって2分されてなる2つの半領域内の導線56,51が互いに並進対称をなすパターンで配置されてもよい。
なお、1つの半領域内における第1検出部46aまたは第2検出部41aの導線56,51が密度分布を有する場合、2つの半領域内の導線56,51が互いに並進対称をなすパターンで配置されていると、当該2つの半領域の互いに対向する側の各境界側縁部に、当該2つの半領域間で急激に導線密度が変化する部分が生じ、これが光の透過率や反射率の急激な変化となって当該2つの半領域間の境界部が視認されやすくなることがある。これに対して、上述の第2の実施の形態及び第3の実施の形態において、2つの半領域内の導線56,51が互いに鏡像対称または回転対称をなすパターンで配置されている場合、当該2つの半領域間での導線密度の変化を抑制することができ、これにより当該2つの半領域間の境界部が視認されることを効果的に防止することができる。
なお、上述の各実施の形態では、第1電極46が駆動電極として機能すると共に、第2電極41が検出電極として機能するようになっていたが、これに限定されず、第2電極41が駆動電極として機能すると共に、第1電極46が検出電極として機能するようになっていてもよい。すなわち、駆動信号が第2電極41に印加され、この駆動信号が、第2電極41と第1電極46との間の容量結合を介して第1電極46に伝達されてもよい。
また、上述の各実施の形態では、第1電極46及び第2電極41の外形が、略矩形状(ひし形状)であるものを示したが、これに限られず、第1電極46及び第2電極41の外形が、例えば特開2012−53812号公報に開示されているような、凹凸状の輪郭を有するものであってもよい。
なお、以上において、複数の実施の形態及び複数の変形例を説明してきたが、当然に、各実施の形態及び変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。