JP2017097137A - 反射防止膜およびそれを有する光学素子、光学系、光学機器 - Google Patents

反射防止膜およびそれを有する光学素子、光学系、光学機器 Download PDF

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丈晴 奥野
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Abstract

【課題】波長帯域特性と入射角度特性に優れた反射防止膜およびそれを有する光学素子、光学系、光学機器を提供すること。
【解決手段】屈折率がNsubの光学基板上に、基板側から順に屈折率がN1、膜厚がD1の第1層、屈折率がN2、膜厚がD2の第2層、屈折率がN3、膜厚がD3の第3層、屈折率がN4、膜厚がD4の第4層、屈折率がN5、膜厚がD5の第5層、微細な凹凸形状を有する構造体からなり、屈折率がN6から1.0(空気)に向かって連続的に変化し、膜厚がD6の第6層を形成する際に、屈折率、膜厚を適切に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばレンズ等の光学基板に形成される反射防止膜、およびそれを有する光学素子、光学系、光学機器に関する。
従来から光学素子の表面には、入射光の光量損失を低減させるために、反射防止対策が施されている。例えば、カメラ用レンズに対する反射防止対策としては、マルチコーチと呼ばれる誘電体多層膜が広く用いられている。これは屈折率の異なる薄膜をそれぞれ適切な膜厚で積層することで、各膜の表面・界面で発生する反射波の振幅と位相を調整し、それらを干渉させることで反射光を低減させる、というのがその仕組みである。したがって、特定の波長および入射角の光線に対しては優れた反射防止性能を発揮することが可能である。
しかし、波長および入射角の異なる光線では干渉条件が崩れるため、可視域全域のような広い波長帯域や0〜60°のような大きな入射角度範囲にわたって高い反射防止性能を実現するのは困難であった。
一方、近年広く普及しているデジタルカメラでは、従来の写真フィルムに比べて表面反射率が高いCCDやCMOSなどのイメージセンサーを使用している。そのため、センサー面で反射した光が再びレンズ面に到達・反射し、再度センサー面に到達することで「デジタルゴースト」と呼ばれる特定の不要光が発生しやすい。
さらに近年のデジタルカメラ用レンズは、高画質だけでなく、高いスペックや携帯性も同時に求められるため、異常分散ガラスや非球面レンズ、曲率の大きなレンズ等を多用する傾向が強まってきている。これらの中でも曲率の大きなレンズは、その周辺部で光線が大きな角度で入射するため、従来のマルチコートでは反射を十分に低減することができず、フレアやゴースト等の撮影画像の品質を低下させる不要光が発生する場合があった。
こうした状況を背景として、マルチコートよりも波長帯域特性・入射角度特性に優れた、高性能な反射防止膜の開発が求められていた。
こうした中、特許文献1は、真空蒸着法を用いて形成した3層の誘電体薄膜の上に、ゾル−ゲル法でフッ化マグネシウム層を形成した反射防止膜を開示しており、各層の屈折率と膜厚を適切に設定することで優れた反射防止特性が得られるとしている。また、特許文献2は、微細凹凸構造体の外側に透明性材料からなる被覆層を備えたことで、反射防止性能を維持した上で、耐高温・高湿環境性および耐擦傷性に優れた反射防止膜を開示している。
特許第4433390号公報 特開2012−189846号公報
しかしながら、特許文献1に開示された反射防止膜は、入射角0°の光線において、波長500〜600nmの範囲で、反射率が0.3〜0.4%程度の値となっており、我々が求める十分な反射防止性能を発揮していない。さらに入射角60°の光線においては、波長400〜620nmの範囲では2%程度、波長650〜700nmの範囲では2.5%を超える反射率となっており、優れた入射角度特性を実現しているとは言えない。
特許文献2は、その実施例4において、入射角0°の光線において、波長400〜700nmの範囲で、反射率が0.2%程度以下の特性を開示している。
しかし、特許文献2は入射角0°以外の反射率特性を開示しておらず、入射角度特性が不明である(本出願人は特許文献2の実施例4について数値検証を行ったが、入射角45° の反射率特性は大きく低下していた。また、本出願人らは種々検討の結果、屈折率勾配を有する層の膜厚が150nm以下では、我々が求める優れた入射角度特性は実現できないことを知見している。)。
そこで、本発明の目的は、以下に示す≪反射率規格1≫を満たすような、優れた波長帯域特性と入射角度特性を両立した反射防止膜およびそれを有する光学素子、光学系、光学機器を提供することにある。
≪反射率規格1≫
入射角度0〜45°の範囲において、
(1) 波長400nm : 0.40%
(2) 波長430nm : 0.25%
(3) 波長670nm : 0.25%
(4) 波長700nm : 0.40%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
また、入射角度60°においては、
(5) 波長400nm : 3.0%
(6) 波長430nm : 2.5%
(7) 波長670nm : 2.5%
(8) 波長700nm : 3.0%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
上記の目的を達成するために、本発明に係る反射防止膜は、
光学基板上に形成される反射防止膜であって、
前記光学基板の屈折率がNsubであり、前記光学基板から順に
屈折率がN1、膜厚がD1の値を有する第1層、
屈折率がN2、膜厚がD2の値を有する第2層、
屈折率がN3、膜厚がD3の値を有する第3層、
屈折率がN4、膜厚がD4の値を有する第4層、
屈折率がN5、膜厚がD5の値を有する第5層、
平均ピッチが400nm以下の微細な凹凸形状を有する構造体からなり、屈折率がN6から1.0(空気)に向かって連続的に変化し、膜厚がD6の第6層が形成されており、
各層の屈折率および膜厚が以下の条件を満たすことを特徴とする。
1.65 ≦ Nsub ≦ 2.10
1.90 ≦ N1 ≦ 2.35 、 6nm ≦ D1 ≦ 45nm
1.60 ≦ N2 ≦ 1.70 、 20nm ≦ D2 ≦ 60nm
1.90 ≦ N3 ≦ 2.35 、 10nm ≦ D3 ≦ 35nm
1.40 ≦ N4 ≦ 1.50 、 14nm ≦ D4 ≦ 50nm
1.40 ≦ N5 ≦ 1.60 、 20nm ≦ D5 ≦ 60nm
1.40 ≦ N6 ≦ 1.60 、 200nm ≦ D6 ≦ 350nm
ただし、各屈折率は波長550nmでの値とする。
本発明によれば、屈折率が1.65〜2.10の光学基板(レンズ)に対し、優れた波長帯域特性と入射角度特性を両立した反射防止膜、およびそれを有する光学系、光学機器を提供することができる。
本発明の反射防止膜の屈折率構造の概略図 本発明の反射防止膜の模式断面図 実施例1の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例2の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例3の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例4の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例5の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例6の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例7の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例8の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例9の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例10の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例11の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例12の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例13の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例14の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例15の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例16の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例17の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例18の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例19の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例20の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例21の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例22の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 比較例1の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 比較例2の反射防止膜の屈折率構造および反射率特性 実施例23の光学系の光学断面図 実施例24の光学機器の模式図
本発明の実施の形態を添付の図面にもとづいて説明する。説明中の屈折率の値は、すべて波長550nmでの値とする。ただし、実施例23の光学設計値のみd線(波長587.56nm)での値である。
図1は本発明の反射防止膜の屈折率構造を概略的・模式的に示したものである。図2は本発明の反射防止膜の断面を模式的に示したものである。図2はレンズ等の光学基板上に本発明の反射防止膜を適用した光学素子の表面部分を拡大して示したものである。
光学基板101は、屈折率Nsubが1.65〜2.10の値を有する。反射防止膜102は光学基板側から順に、第1層103、第2層104、第3層105、第4層106、第5層107、第6層108から構成されている。
第1層103は、屈折率N1が1.90〜2.35の値を有し、膜厚D1が6〜45nmの値を有する薄膜層である。第2層104は、屈折率N2が1.60〜1.70の値を有し、膜厚D2が20〜60nmの値を有する薄膜層である。第3層105は、屈折率N3が1.90〜2.35の値を有し、膜厚D3が10〜35nmの値を有する薄膜層である。第4層106は、屈折率N4が1.40〜1.50の値を有し、膜厚D2が14〜50nmの値を有する薄膜層である。第5層107は、屈折率N5が1.40〜1.60の値を有し、膜厚D5が20〜60nmの値を有する薄膜層である。そして、第6層108は、膜厚D6が200〜350nmの値を有し、屈折率が1.40〜1.60の範囲の値N6から、1.0(空気)に向かって実質的に連続に変化する領域を有している。ここで、「実質的に連続に変化する」と表現したのは、屈折率そのものが連続的に変化するのではなく、微細凹凸構造体の空間占有率が、厚さ方向に連続的に変化することで、「有効屈折率」が連続に変化していることを意味している。これは、光が自らの波長よりも小さな微細凹凸構造体を、その空間占有率に応じた「有効屈折率」を有する媒質として認識する性質によるものである。
図2では、微細凹凸構造体が十分な規則配列構造ではなく、ランダム性を持った構造としている。このような場合でも、一つひとつのピッチが使用する波長よりも小さければ、回折や散乱などの不要光・有害光はほとんど発生しない。しかし、まったく発生しないわけではなく、ランダム性に応じて微小の散乱光は発生してしまう。この散乱光の量は、同じランダム性の場合、凹凸の高さに比例して多くなる。従って、使用する光学系の用途に応じて、高さの抑制が必要な場合がある。
以上微細凹凸構造体がランダム性を持っている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、十分な周期構造であっても構わない。また、有効屈折率Neffは、波長よりも微細な凹凸構造を形成している材質の屈折率をNmとし、その材質の空間占有率をffとしたとき、Lorentz−Lorenzの式
(Neff 2−1) / (Neff 2 + 2) = ff (Nm 2−1) / (Nm 2 + 2)
を用いて求めることができる。すなわち、波長以下のピッチで空間占有率が連続的に変化するような構造体を形成すれば、実質的な屈折率(有効屈折率)が連続的に変化する膜を形成することが可能となる。
また、図1では、第6層108は第5層107との界面部分での屈折率N6から1.0(空気)に向かって直線的に変化している場合を実線で示した。しかし、変化の仕方はこれに限定されず、連続的に変化していればどのような仕方でも良い。例えば、図1中に2本の破線で示したように、変化率の異なる複数の領域を持つような変化の仕方や曲線的に変化しても良い。
このような屈折率構造とすることで、本発明の反射防止膜は、下記に示したような≪反射率規格1≫を満たすような波長帯域特性と入射角度特性を両立した高い性能を実現することができる。
≪反射率規格1≫
入射角度0〜45°の範囲において、
(1) 波長400nm : 0.40%
(2) 波長430nm : 0.25%
(3) 波長670nm : 0.25%
(4) 波長700nm : 0.40%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
また、入射角度60°においては、
(5) 波長400nm : 3.0%
(6) 波長430nm : 2.5%
(7) 波長670nm : 2.5%
(8) 波長700nm : 3.0%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
ここで、本発明が目標とした反射率規格について説明する。
本発明の反射率規格は、波長430〜670nmでの反射率特性を重視しており、波長400〜430nmおよび波長670〜700nmでの特性は若干規格を緩和したものとしている。これは、デジタルカメラ等で使用されるCCDやCMOSなどのイメージセンサーの分光感度特性を考慮したものである。すなわちカメラ用のイメージセンサーは、人間が見た映像を忠実に再現するため、波長430〜670nmの範囲では高い感度が設定されているが、波長400〜430nmおよび波長670〜700nmでの感度は低くなっている。そのため、波長400〜430nmおよび波長670〜700nmでの反射率特性が多少高くても、フレアやゴーストなどの不要光が撮影画像に影響を与えることがほとんどない。
また、本発明の反射防止膜は、種々のパラメータを適正化することで、以下に示すような、≪反射率規格1≫よりもさらに優れた≪反射率規格2≫、≪反射防止規格3≫を達成することが可能である。
≪反射率規格2≫
入射角度0〜45°の範囲において、
(1) 波長400nm : 0.35%
(2) 波長430nm : 0.20%
(3) 波長670nm : 0.20%
(4) 波長700nm : 0.35%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
また、入射角度60°においては、
(5) 波長400nm : 2.5%
(6) 波長430nm : 2.0%
(7) 波長670nm : 2.0%
(8) 波長700nm : 2.5%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
≪反射率規格3≫
入射角度0〜45°の範囲において、
(1) 波長400nm : 0.30%
(2) 波長430nm : 0.15%
(3) 波長670nm : 0.15%
(4) 波長700nm : 0.30%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
また、入射角度60°においては、
(5) 波長400nm : 2.0%
(6) 波長430nm : 1.5%
(7) 波長670nm : 1.5%
(8) 波長700nm : 2.0%
の4点を結んでできる特性よりも低い反射率であること。
そして、本発明の反射防止膜を形成した光学素子をカメラ用レンズなどの光学系に使用することで、フレアやゴーストなどの不要光・有害光の発生を抑制した高品位な光学系、光学装置が実現できる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明していくが、各実施例の屈折率・膜厚は、表1にまとめて示してある。
[実施例1]
図3(a)は本発明実施例1の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は株式会社オハラ製S−LAH79であり、屈折率Nsubは2.011である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は8.2nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は28.9nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は20.4nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は35.4nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は34.0nmである。第6層108の膜厚D6は、237.0nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図3(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ39.4nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ48.5nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ149.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図3(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図3(c)は図3(b)の縦軸(反射率)のフルスケールを3.0%から0.5%に拡大した図である。これらの図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、先に示した≪反射率規格3≫を満たしており、極めて優れた波長帯域特性と入射角度特性を両立している。とくに入射角0〜30° の光線では、波長430〜670nmの帯域で0.03%以下という極めて低い反射率を達成している。
本実施例では、第1層103および第3層105には5酸化タンタル(Ta2O5)、第2層104としてはアルミナ(Al2O3)、第4層106としてはシリカ(SiO2)を用いた。いずれも真空蒸着法による膜である。
しかし本発明では、上述のような屈折率・膜厚が実現できれば膜の材質、製法は限定しない。
また、真空蒸着法においては、成膜条件(基板温度や到達真空度など)に応じて屈折率および屈折率分散が若干変動するが、その場合は上記の膜の光学膜厚((屈折率×物理膜厚)が一致するように膜厚を修正すれば、ほぼ同様の高い性能が得られる。
真空蒸着法以外の方法として、スパッタリング法やプラズマCVD法を用いても良い。
第5層107および第6層108の製法としては、例えばアルミナ(Al2O3)を含有する溶液を第4層上に塗布し、乾燥して形成された膜を温水中に浸漬し、表面に板状結晶を析出させる方法を用いれば、2層を同時かつ簡便に形成することができる。この場合、アルミナを含有する層から析出した板状結晶部分が第6層108であり、析出せずにベース部分に残った多孔質層が第5層107となる。
第5層107および第6層108は、溶液のアルミナ成分の濃度や安定化剤、触媒などの種類や塗布条件を適切に設定すれば制御可能である。また、塗布後の乾燥温度や浸漬する温水の温度・時間などでも屈折率・膜厚を制御することができる。この膜の塗布方法については、ディップコート法やスピンコート法、スプレーコート法など任意の湿式塗工法を用いることができる。しかし、曲率の大きなレンズ面などに塗布する場合、面内の膜厚を均一にする観点からスピンコート法がもっとも好適である。この場合、塗工時のスピン回転速度や回転時間を調整することで膜厚調整が可能である。
[実施例2]
図4(a)は本発明実施例2の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1と同じ株式会社オハラ製S−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は34.0nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は25.0nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は26.4nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は36.7nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は31.2nmである。第6層108の膜厚D6は、218.0nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図4(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ36.2nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ44.6nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ137.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図4(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしており、優れた波長帯域特性と入射角度特性を実現している。
本実施例も上述のような屈折率構造が実現できれば製法は限定しない。例えば、実施例1に記載した製法を用いて各パラメータを調整することで実現できる。このことは、これ以後の実施例についても同様である。
[実施例3]
図5(a)は本発明実施例3の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1、2と同じ株式会社オハラ製S−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は13.5nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は28.1nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は20.9nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は25.0nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は40.8nmである。第6層108の膜厚D6は、284.4nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図5(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ47.2nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ58.2nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ179.0nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図5(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしており、優れた波長帯域特性と入射角度特性を実現している。本実施例では、第6層の膜厚を284.4nmと厚くしたことで、とくに入射角60° の光線で、波長400〜700nmの帯域で0.85%以下、波長430〜670nmの帯域では0.7%以下の極めて低い反射率を達成している。本実施例から、微細凹凸構造層の膜厚を厚くすると、大きな入射角での反射率特性が向上することが分かる。
[実施例4]
図6(a)は本発明実施例4の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1〜3と同じ株式会社オハラ製S−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は40.7nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は22.6nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は28.0nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は38.4nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は29.5nmである。第6層108の膜厚D6は、206.2nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図6(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ34.2nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ42.2nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ129.8nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図6(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格1≫を満たしている。本実施例の反射防止性能は、十分高い性能を有しているが、微細凹凸構造層の膜厚を薄くすると、大きな入射角での反射率特性が低下する傾向を持つことが分かる。
[実施例5]
図7(a)は本発明実施例5の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1〜4と同じ株式会社オハラ製S−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は10.2nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は27.9nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は19.7nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は17.2nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は47.6nmである。第6層108の膜厚D6は、331.8nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図7(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ55.1nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ67.9nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ208.8nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図7(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。本実施例では、第6層の膜厚を331.8nmと厚くしたことで、とくに入射角60° の光線で、波長400〜700nmの帯域で0.5%以下、波長430〜670nmの帯域では0.35%以下の極めて低い反射率を達成している。本実施例は、実施例3よりもさらに微細凹凸構造層の膜厚を厚くしたことで、大きな入射角での反射率特性が向上している。
[実施例6]
図8(a)は本発明実施例6の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は株式会社オハラ製S−LAH58であり、屈折率Nsubは1.888である。第1層103の屈折率N1は2.201であり、膜厚D1は12.3nmである。第2層104の屈折率N2は1.679であり、膜厚D2は44.3nmである。第3層105の屈折率N3は2.201であり、膜厚D3は15.5nmである。第4層106の屈折率N4は1.485であり、膜厚D4は42.1nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は34.0nmである。第6層108の膜厚D6は、237.0nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図8(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ39.4nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ48.5nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ149.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図8(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
本実施例では、第1〜4層の形成にスパッタリング法を用いた。第1層103および第3層105にはチタニア(TiO2)と5酸化タンタル(Ta2O5)の混合材料からなる膜を用い、第2層104としては酸窒化珪素(SiOxNy)、第4層106としてはシリカ(SiO2)を用いた。酸窒化珪素(SiOxNy)は、酸素と窒素の比率を調整することで、1.4〜2.0の範囲で屈折率を調整することができる。本発明においては、x、yは0以上3以下の数である。
[実施例7]
図9(a)は本発明実施例7の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例6と同じ株式会社オハラ製S−LAH58である。第1層103の屈折率N1は2.201であり、膜厚D1は18.0nmである。第2層104の屈折率N2は1.679であり、膜厚D2は40.5nmである。第3層105の屈折率N3は2.201であり、膜厚D3は19.1nmである。第4層106の屈折率N4は1.485であり、膜厚D4は42.2nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は31.8nmである。第6層108の膜厚D6は、221.6nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図9(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ36.8nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ45.3nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ139.5nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図9(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
[実施例8]
図10(a)は本発明実施例8の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例6、7と同じ株式会社オハラ製S−LAH58である。第1層103の屈折率N1は2.201であり、膜厚D1は9.8nmである。第2層104の屈折率N2は1.679であり、膜厚D2は43.7nmである。第3層105の屈折率N3は2.201であり、膜厚D3は14.0nmである。第4層106の屈折率N4は1.485であり、膜厚D4は28.3nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は41.8nmである。第6層108の膜厚D6は、291.5nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図10(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ48.4nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ59.6nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ183.5nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図10(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。本実施例では、第6層の膜厚を291.5nmと厚くしたことで、とくに入射角60° の光線で、波長400〜700nmの帯域で0.9%以下、波長430〜670nmの帯域では0.7%以下の極めて低い反射率を達成している。
[実施例9]
図11(a)は本発明実施例9の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例6〜8と同じ株式会社オハラ製S−LAH58である。第1層103の屈折率N1は2.201であり、膜厚D1は19.3nmである。第2層104の屈折率N2は1.679であり、膜厚D2は39.2nmである。第3層105の屈折率N3は2.201であり、膜厚D3は20.1nmである。第4層106の屈折率N4は1.485であり、膜厚D4は43.5nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は30.6nmである。第6層108の膜厚D6は、213.3nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図11(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ35.4nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ43.6nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ134.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図11(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は≪反射率規格1≫を満たしている。
[実施例10]
図12(a)は本発明実施例10の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例6〜9と同じ株式会社オハラ製S−LAH58である。第1層103の屈折率N1は2.201であり、膜厚D1は8.3nmである。第2層104の屈折率N2は1.679であり、膜厚D2は44.5nmである。第3層105の屈折率N3は2.201であり、膜厚D3は12.6nmである。第4層106の屈折率N4は1.485であり、膜厚D4は19.3nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は49.6nmである。第6層108の膜厚D6は、346.0nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図12(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ57.5nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ70.8nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ217.8nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図12(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。
[実施例11]
図13(a)は本発明実施例11の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は株式会社オハラ製S−LAH65Vであり、屈折率Nsubは1.808である。第1層103の屈折率N1は1.999であり、膜厚D1は23.5nmである。第2層104の屈折率N2は1.628であり、膜厚D2は40.2nmである。第3層105の屈折率N3は1.999であり、膜厚D3は25.7nmである。第4層106の屈折率N4は1.429であり、膜厚D4は36.9nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は34.0nmである。第6層108の膜厚D6は、237.0nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図13(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ39.4nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ48.5nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ149.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図13(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
本実施例では、第1〜4層は真空蒸着法で形成した。第1層103および第3層105にはジルコニア(ZrO2)、第2層104としてはアルミナ(Al2O3)、第4層106としてはシリカ(SiO2)を用いた。
[実施例12]
図14(a)は本発明実施例12の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例11と同じ株式会社オハラ製S−LAH65Vである。第1層103の屈折率N1は1.999であり、膜厚D1は32.5nmである。第2層104の屈折率N2は1.628であり、膜厚D2は33.1nmである。第3層105の屈折率N3は1.999であり、膜厚D3は30.8nmである。第4層106の屈折率N4は1.429であり、膜厚D4は36.5nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は31.9nmである。第6層108の膜厚D6は、222.8nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図14(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ37.0nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ45.6nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ140.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図14(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
[実施例13]
図15(a)は本発明実施例13の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例11、12と同じ株式会社オハラ製S−LAH65Vである。第1層103の屈折率N1は1.999であり、膜厚D1は17.8nmである。第2層104の屈折率N2は1.628であり、膜厚D2は40.3nmである。第3層105の屈折率N3は1.999であり、膜厚D3は23.4nmである。第4層106の屈折率N4は1.429であり、膜厚D4は26.6nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は41.4nmである。第6層108の膜厚D6は、289.1nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図15(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ48.0nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ59.2nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ182.0nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図15(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
[実施例14]
図16(a)は本発明実施例14の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例11〜13と同じ株式会社オハラ製S−LAH65Vである。第1層103の屈折率N1は1.999であり、膜厚D1は35.4nmである。第2層104の屈折率N2は1.628であり、膜厚D2は30.7nmである。第3層105の屈折率N3は1.999であり、膜厚D3は32.5nmである。第4層106の屈折率N4は1.429であり、膜厚D4は37.1nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は30.9nmである。第6層108の膜厚D6は、215.7nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図16(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ35.8nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ44.1nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ135.7nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図16(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格1≫を満たしている。
[実施例15]
図17(a)は本発明実施例15の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例11〜14と同じ株式会社オハラ製S−LAH65Vである。第1層103の屈折率N1は1.999であり、膜厚D1は17.3nmである。第2層104の屈折率N2は1.628であり、膜厚D2は40.8nmである。第3層105の屈折率N3は1.999であり、膜厚D3は22.4nmである。第4層106の屈折率N4は1.429であり、膜厚D4は18.8nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は49.9nmである。第6層108の膜厚D6は、348.4nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図17(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ57.9nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ71.3nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ219.3nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図17(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。
[実施例16]
図18(a)は本発明実施例16の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は株式会社オハラ製S−LAL14であり、Nsubは1.699である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は13.5nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は54.7nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は17.3nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は43.8nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は34.0nmである。第6層108の膜厚D6は、237.0nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図18(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ39.4nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ48.5nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ149.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図18(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。
[実施例17]
図19(a)は本発明実施例17の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例16と同じ株式会社オハラ製S−LAL14である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は15.0nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は52.5nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は18.6nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は44.0nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は33.0nmである。第6層108の膜厚D6は、230.6nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図19(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ38.3nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ47.2nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ145.1nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図19(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
[実施例18]
図20(a)は本発明実施例18の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例16、17と同じ株式会社オハラ製S−LAL14である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は9.5nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は56.7nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は14.6nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は33.6nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は41.1nmである。第6層108の膜厚D6は、286.8nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図20(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ47.6nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ58.7nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ180.5nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図20(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。
[実施例19]
図21(a)は本発明実施例19の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例16〜18と同じ株式会社オハラ製S−LAL14である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は15.1nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は51.4nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は19.4nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は44.4nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は32.4nmである。第6層108の膜厚D6は、225.9nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図21(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ37.5nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ46.2nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ142.1nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図21(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格1≫を満たしている。
[実施例20]
図22(a)は本発明実施例20の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例16〜19と同じ株式会社オハラ製S−LAL14である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は9.2nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は57.1nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は14.0nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は26.5nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は48.4nmである。第6層108の膜厚D6は、337.5nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図22(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ56.1nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ69.0nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ212.4nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図22(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。
[実施例21]
図23(a)は本発明実施例21の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1〜5と同じ株式会社オハラ製S−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は36.6nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は21.7nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は30.3nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は28.1nmである。第5層107の屈折率N5は1.575であり、膜厚D5は34.0nmである。第6層108の膜厚D6は、237.0nmであり、屈折率N6が1.575から1.0に向かって、図23(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ39.4nmにわたって、屈折率が1.575から1.258に変化する領域と、厚さ48.5nmにわたって、屈折率が1.258から1.164に変化する領域と、厚さ149.2nmにわたって、屈折率が1.164から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図23(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格2≫を満たしている。
[実施例22]
図24(a)は本発明実施例22の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1〜5、実施例21と同じ株式会社オハラ製S
−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は8.4nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は32.5nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は17.0nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は42.4nmである。第5層107の屈折率N5は1.430であり、膜厚D5は34.0nmである。第6層108の膜厚D6は、237.0nmであり、屈折率N6が1.430から1.0に向かって、図24(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ39.4nmにわたって、屈折率が1.430から1.204に変化する領域と、厚さ48.5nmにわたって、屈折率が1.204から1.132に変化する領域と、厚さ149.2nmにわたって、屈折率が1.132から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図24(b)、(c)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、可視波長帯域全域(波長400〜700nm)にわたって、高い反射防止性能を発揮していることが分かる。本実施例の反射防止膜は、≪反射率規格3≫を満たしている。
[比較例1]
図25(a)は本発明比較例1の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例1〜5、実施例21、22と同じ株式会社オハラ製S−LAH79である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は45.7nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は20.9nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は28.7nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は39.3nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は28.5nmである。第6層108の膜厚D6は、199.1nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図25(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ33.1nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ40.7nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ125.3nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図25(b)、(c)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、本比較例の反射防止膜は、≪反射率規格1≫〜≪反射率規格3≫のいずれも満たすことができていない。すなわち、第6層の膜厚D6が200nm以下になると優れた波長帯域特性と入射角度特性を実現することができない。したがって、第6層の膜厚D6は200nm以上であることが望ましい。
[比較例2]
図26(a)は本発明比較例2の反射防止膜の屈折率構造を示したものである。
本実施例における光学基板101は実施例16〜20と同じ株式会社オハラ製S−LAL14である。第1層103の屈折率N1は2.127であり、膜厚D1は9.3nmである。第2層104の屈折率N2は1.621であり、膜厚D2は57.4nmである。第3層105の屈折率N3は2.127であり、膜厚D3は13.8nmである。第4層106の屈折率N4は1.459であり、膜厚D4は23.0nmである。第5層107の屈折率N5は1.505であり、膜厚D5は52.0nmである。第6層108の膜厚D6は、362.6nmであり、屈折率N6が1.505から1.0に向かって、図26(a)に示したようなプロファイルで変化している。より詳細には、第6層108は、第5層107との界面から厚さ60.2nmにわたって、屈折率が1.505から1.229に変化する領域と、厚さ74.2nmにわたって、屈折率が1.229から1.147に変化する領域と、厚さ228.2nmにわたって、屈折率が1.147から1.0に変化する領域とによって構成されている。
図26(b)、(c)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。この図を見て分かるように、本比較例の反射防止膜は、先に示した≪反射率規格2≫の規格を満たしている。しかしながら、第6層の膜厚D6を350nm以上としてことで、構造のランダム性に起因する散乱光の強度が大きくなり、カメラ用レンズに使用した際にフレアの発生が懸念される。したがって、第6層の膜厚D6は350nm以下であることが望ましい。
[実施例23]
図27は本発明の反射防止膜を有する光学素子(レンズ)を光学系に適用した場合の光学断面図である。
本光学系のレンズ設計値を[数値実施例1]に示す。第9面は非球面であり、光軸方向をZ軸、光軸直交方向をY軸としたとき、以下の式で表記される面である。
図27において、1001は光学系であり、焦点距離8〜15mmのカメラ用魚眼ズームレンズである。また、1002は撮像素子またはフィルム、1003は絞り、1004は副絞りである。この光学系において、光学素子(レンズ)101の像側面に本発明の実施例11に記載の反射防止膜102を設けている。
本発明の光学素子101の像側面は、外周部分での半開角が80°を超える大きな角度を有しており、そのため周辺部では大きな角度で光線が入射・射出する。しかし実施例6に記載の反射防止膜を設けたことで、波長430〜670nmの広い波長帯域で、入射角0〜60°の大きな入射角度範囲で良好な反射防止性能を実現しているあため、フレアやゴーストなどの有害光の発生を低減した高品位な光学系を実現することができる。また本実施例では、光学系の一例としてカメラ用魚眼ズームレンズの場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、焦点距離の長い標準レンズや望遠レンズでも良く、さらには双眼鏡などの観察光学系に用いても良い。
[実施例24]
図28は本発明の光学系を光学装置(カメラ)に適用した場合の概略図である。
図28において、デジタルカメラ2001は、本発明の反射防止膜を用いた光学系1001を用いたことで、フレアやゴースト等の有害光の発生を低減しているため、高品位な画像を得ることができる。
[数値実施例1]
101 光学基板(レンズ)、102 反射防止膜、103 第1層、104 第2層、105 第3層、
106 第4層、107 第5層、108 第6層(微細凹凸構造層)、1001 光学系、
1002 像面(撮像素子またはフィルム)、1003 絞り、1004 副絞り、2001 光学装置

Claims (9)

  1. 光学基板上に形成される反射防止膜であって、
    前記光学基板の屈折率がNsubであり、前記光学基板から順に
    屈折率がN1、膜厚がD1の値を有する第1層、
    屈折率がN2、膜厚がD2の値を有する第2層、
    屈折率がN3、膜厚がD3の値を有する第3層、
    屈折率がN4、膜厚がD4の値を有する第4層、
    屈折率がN5、膜厚がD5の値を有する第5層、
    平均ピッチが400nm以下の微細な凹凸形状を有する構造体からなり、屈折率がN6から1.0(空気)に向かって連続的に変化し、膜厚がD6の第6層が形成されており、
    各層の屈折率および膜厚が以下の条件を満たすことを特徴とする反射防止膜。
    1.65 ≦ Nsub ≦ 2.10
    1.90 ≦ N1 ≦ 2.35、 6nm ≦ D1 ≦ 45nm
    1.60 ≦ N2 ≦ 1.70、 20nm ≦ D2 ≦ 60nm
    1.90 ≦ N3 ≦ 2.35、 10nm ≦ D3 ≦ 35nm
    1.40 ≦ N4 ≦ 1.50、 14nm ≦ D4 ≦ 50nm
    1.40 ≦ N5 ≦ 1.60、 20nm ≦ D5 ≦ 60nm
    1.40 ≦ N6 ≦ 1.60、 200nm ≦ D6 ≦ 350nm
    ただし、各屈折率は波長550nmでの値とする。
  2. 前記第1層および第3層は、5酸化タンタル(Ta2O5)、ジルコニア(ZrO2)、チタニア(TiO2)、酸窒化珪素(SiOxNy)のいずれか一つ乃至は複数の混合膜からなることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
    ここで、x、yは0以上3以下の数である。
  3. 前記第2層はアルミナ(Al2O3)乃至は酸窒化珪素(SiOxNy)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
    ここで、x、yは0以上3以下の数である。
  4. 前記第4層はシリカ(SiO2)乃至は酸窒化珪素(SiOxNy)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
    ここで、x、yは0以上3以下の数である。
  5. 前記第5層はアルミナ(Al2O3)を含有する多孔質層であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
  6. 前記第6層はアルミナ(Al2O3)を含有して構成された微細凹凸構造体であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の反射防止膜が形成されていることを特徴とする光学素子。
  8. 請求項7に記載の光学素子を有することを特徴とする光学系。
  9. 請求項8に記載の光学系を有することを特徴とする光学機器。
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