JP2017096219A - 弁座リング - Google Patents
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Abstract
【課題】交換に起因するシール不良が発生しにくい冷却型の弁座リングを提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る弁座リングは、シリンダヘッドに取り付けられる冷却型の弁座リングであって、シリンダヘッドの冷却水流路に接続する冷却リング部と、弁傘が接するシート面を有するシートリング部と、を備え、シートリング部が、冷却リング部とは別の部材であって、冷却リング部に対して分離可能に形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、弁座リングに関する。
弁座リングは、内燃機関のシリンダヘッドに形成されたポートに設けられ、ポートを開閉するバルブの弁傘と接触する部材である。弁傘と接触する弁座リングのシート面は、温度が高いと摩耗が進行しやすくなることから、弁座リングが高温になる場合には、シリンダヘッド内に冷却水流路を形成し、この冷却水流路を通じて供給された冷却水によって温度を一定以下に保つ冷却型の弁座リングが採用される(特許文献1参照)。冷却型の弁座リングを採用する場合、弁座リングとシリンダヘッドの間から冷却水が漏れないように、両部材の間をシールする必要がある。
ところで、冷却型の弁座リングを用いたとしてもシート面の摩耗は進行することから、弁座リングは定期的に交換する必要がある。ただし、冷却型の弁座リングを用いる場合には、取り付け及び取り外しする際にシール面が傷つき、交換後にシール不良が発生するという特有の問題が発生するリスクがある。
このような事情に鑑み、本発明は、交換に起因するシール不良が発生しにくい冷却型の弁座リングを提供することを目的としている。
本発明の一態様に係る弁座リングは、シリンダヘッドに取り付けられる冷却型の弁座リングであって、前記シリンダヘッドに形成された冷却水流路に接続する冷却リング部と、弁傘が接するシート面を有するシートリング部と、を備え、前記シートリング部が、前記冷却リング部とは別の部材であって、前記冷却リング部に対して分離可能に形成されている。
この構成によれば、シート面が摩耗した際には、シートリング部を交換すれば足り、冷却リング部を交換する必要がない。よって、シートリング部の交換によってシール面が傷つくことはないため、交換に起因するシール不良は発生しない。
また、上記の弁座リングにおいて、前記冷却リング部の前記シリンダヘッドに接する第1接触外周面の外径が一定であり、前記シートリング部の前記シリンダヘッドに接する第2接触外周面の外径が一定であって、かつ、前記第1接触外周面の外径よりも大きく構成してもよい。
ここで、シリンダヘッドに形成されたポートの断面積(流路面積)を大きくすれば内燃機関の性能を向上させることができる。ところが、シート面を有する弁座リングは、シート面が形成できるように径方向の幅(厚み)をある程度大きくする必要があるため、シリンダヘッド内の他の部分と干渉しやすく、大きな流路面積を確保することができない場合がある。このような場合には、弁座リングのうちシート面が形成される部分の厚みを大きくし、それ以外の部分は厚みを小さくすれば(つまり弁座リングのうちシート面が形成される部分以外の部分の外径を小さくすれば)、弁座リングがシリンダヘッド内の他の部分と干渉するのを回避しつつ、大きな流路面積を確保することができる。
ただし、外径が一定でない弁座リングはシリンダヘッドの取付孔へ圧入することはできない。なぜなら、外径が一定でない弁座リングを圧入するのであれば、異なる外径を有する部分の軸心を互いに高い精度で一致させる必要があるところ、そのような加工は困難だからである。そのため、外径が一定ではない弁座リングは、圧入によって弁座リングとシリンダヘッドの間をシールすることはできず、弁座リングとシリンダヘッドとの間にはOリングを設ける必要がある(特許文献1の図2参照)。しかしながら、Oリングは熱の影響を受けやすいという問題がある。
これに対し、上記の構成によれば、大きな流路面積を確保できるようにシートリング部と冷却リング部は外径が異なるように形成されているが、シートリング部は冷却リング部とは別の部材であるため、冷却リング部とシートリング部の軸心を互いに一致させる加工は不要である。つまり、冷却リング部及びシートリング部はシリンダヘッドの取付孔に圧入できるような加工が可能であり、圧入による弁座リングとシリンダヘッドの間のシールが可能である。そのため、弁座リングとシリンダヘッドの間にOリングを設ける必要がない。よって、上記の弁座リングによれば、大きな流路面積を確保しつつ、シリンダヘッドとの間にシール用のOリングを省略することができる。
また、上記の弁座リングにおいて、前記冷却リング部には、環状の内部流路と、前記冷却水路と前記内部流路をつなぐ連通孔と、が形成されていてもよい。
この構成によれば、キャビテーション損傷が発生しにくい。また、仮に、内部流路内にキャビテーションが発生したとしても、弁座リングは比較的硬い材料で形成されているため損傷しにくい。
また、上記の弁座リングにおいて、前記冷却リング部は、前記第1接触外周面を有する外枠部材と、前記外枠部材の径方向内側に位置する内枠部材と、を有し、前記外枠部材と前記内枠部材の間には前記内部流路が形成されており、前記外枠部材には前記連通孔が形成されていてもよい。
この構成によれば、冷却リング部に上述した内部流路及び連通孔を容易に形成することができる。
また、上記の弁座リングにおいて、前記シートリング部は、前記冷却リング部に対して離間していてもよい。
この構成によれば、冷却リング部とシリンダヘッドの間から冷却水が漏れたとしても、その冷却水はシートリング部と冷却リング部の間を通って空気流路側に排出される。そのため、シートリング部とシリンダヘッドの間に形成された隙間に冷却水が侵入するのを防ぐことができる結果、当該隙間においてキャビテーション損傷が発生するのを防ぐことができる。なお、シートリング部が冷却リング部に対して離間していたとしても、シートリング部の周辺に冷却水が流れていれば、シートリング部周辺の部材温度が低下し、シートリング部の温度も低下する。
以上のとおり、上記の弁座リングによれば、交換に起因するシール不良を防ぐことができる。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る弁座リング100の断面図である。本実施形態に係る弁座リング100は、いわゆる冷却型の弁座リングであって、往復動内燃機関のシリンダヘッド101に形成されたポートに取り付けられる。具体的には、弁座リング100は、4ストロークエンジンの排気ポート、4ストロークエンジンの吸気ポート、2ストロークエンジンの排気ポート等に取り付けることができる。
まず、第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る弁座リング100の断面図である。本実施形態に係る弁座リング100は、いわゆる冷却型の弁座リングであって、往復動内燃機関のシリンダヘッド101に形成されたポートに取り付けられる。具体的には、弁座リング100は、4ストロークエンジンの排気ポート、4ストロークエンジンの吸気ポート、2ストロークエンジンの排気ポート等に取り付けることができる。
なお、以下では、弁座リング100の軸心を単に「軸心」と称し、この軸心が延在する方向(図1及び図2における紙面上下方向)を「軸心方向」と称して説明する。また、図1及び図2において、弁座リングの紙面下方に燃焼室102が形成されており、弁座リング100からみて燃焼室102の方向(図1及び図2の紙面下方)を「軸心方向内方」と称し、この軸心方向内方と逆の方向を「軸心方向外方」と称して説明する。
<シリンダヘッド>
弁座リング100の構成を説明する前に、弁座リング100が取り付けられるシリンダヘッド101について説明する。シリンダヘッド101には、弁座リング100を取り付けるための取付孔103が形成されている。シリンダヘッド101は、第1端面104、第1内周面105、第2端面106、第2内周面107を有しており、これら面によって取付孔103が画されている。以下、取付孔103を画する各面104〜107について順に説明する。
弁座リング100の構成を説明する前に、弁座リング100が取り付けられるシリンダヘッド101について説明する。シリンダヘッド101には、弁座リング100を取り付けるための取付孔103が形成されている。シリンダヘッド101は、第1端面104、第1内周面105、第2端面106、第2内周面107を有しており、これら面によって取付孔103が画されている。以下、取付孔103を画する各面104〜107について順に説明する。
第1端面104は、取付孔103を画する面のうち燃焼室102から最も遠くに位置している。第1端面104は、軸心方向に対して垂直な環状の面であって、燃焼室102に面している。第1内周面105は、第1端面104の燃焼室102側に隣接する面であって、軸心を囲むようにして軸心方向に延びている。第1内周面105の内径は、軸心方向にかかわらず一定である。また、第1内周面105と第1端面104の境界部分(角部)には、加工上の理由から環状の逃げ溝108が形成されている。
ここで、シリンダヘッド101には、弁座リング100を冷却するための冷却水が流れる冷却水流路110が形成されている。冷却水流路110は、弁座リング100に向かう方向に冷却水が流れる供給冷却水流路111と、弁座リング100から離れる方向に冷却水が流れる排出冷却水流路112を有している(図中の矢印参照)。供給冷却水流路111及び排出冷却水流路112は、いずれも第1内周面105を介して取付孔103に連通している。
第2端面106は、第1内周面105の燃焼室102側に隣接し、軸心方向に対して垂直な環状の面であって、燃焼室102に面している。第2内周面107は、第2端面106の燃焼室102側に隣接する面であって、軸心を囲むようにして軸心方向に延びている。第2内周面107の内径は、軸心方向にかかわらず一定であるとともに、第1内周面105の内径よりも大きい。また、第2内周面107と第2端面106の境界部分(角部)には、加工上の理由から環状の逃げ溝109が形成されている。
<弁座リングの冷却リング部>
続いて、本実施形態に係る弁座リング100について説明する。弁座リング100は、冷却水によって直接冷却される冷却リング部10と、冷却リング部10とは別の部材であってバルブ120に接するシートリング部20とを備えている。以下、冷却リング部10及びシートリング部20について順に説明する。
続いて、本実施形態に係る弁座リング100について説明する。弁座リング100は、冷却水によって直接冷却される冷却リング部10と、冷却リング部10とは別の部材であってバルブ120に接するシートリング部20とを備えている。以下、冷却リング部10及びシートリング部20について順に説明する。
冷却リング部10は、環状(筒状)に形成されており、外周部11の軸心方向中央部分には環状の流路溝12が形成されている。流路溝12は、供給冷却水流路111及び排出冷却水流路112と連通(接続)している。そのため、冷却水は、供給冷却水流路111を通って流路溝12に供給され、冷却リング部10及びその周辺を冷却しながら流路溝12に沿って流れ、排出冷却水流路112から排出される。
また、冷却リング部10の外周部11は、シリンダヘッド101の第1内周面105に接する第1接触外周面13を有している。第1接触外周面13は、流路溝12よりも軸心方向外方と軸心方向内方に位置しており環状に形成されている。つまり、流路溝12は、軸心方向の両側に分かれて位置する第1接触外周面13に挟まれている。そして、第1接触外周面13は、軸心方向位置にかかわらず外径が一定である。つまり、第1接触外周面13は、軸心に対して平行に延びている。
また、冷却リング部10は、シリンダヘッド101に形成された取付孔103の第1内周面105に対応する部分に圧入されている。冷却リング部10は、シートリング部20とは別の部材であるため、シートリング部20と軸心を一致させるような難しい加工は不要であり、圧入を行える程度に冷却リング部10を加工すればよい。このような加工は可能である。よって、第1接触外周面13と第1内周面105との間を圧入によってシールされることで、流路溝12の軸心方向両側がシールされ、流路溝12を流れる冷却水が外部に漏れることはない。このように、本実施形態によれば、熱の影響を受けやすいOリングを用いずに、冷却リング部10とシリンダヘッド101の間をシールすることができる。
また、冷却リング部10は、軸心方向外方部分に位置する第1外端面14と、軸心方向内方部分に位置する第1内端面15とを有している。第1外端面14から第1内端面15までの軸心方向寸法は、シリンダヘッド101の第1端面104から第2端面106までの軸心方向寸法よりもわずかに小さい。そして、冷却リング部10は、第1外端面14が第1端面104に接するまで、シリンダヘッド101の取付孔103に圧入されている。そのため、本実施形態の第1内端面15は、第2端面106よりもわずかに軸心方向外方に位置している。
<弁座リングのシートリング部>
シートリング部20は、環状(筒状)に形成されており、冷却リング部10よりも軸心方向内方に位置している。なお、シートリング部20は、冷却リング部10に結合されていない。シートリング部20は、軸心方向内方部分にシート部材21を有している。さらに、シート部材21は、バルブ120の弁傘121と密着する環状のシート面22を有している。シート面22は、軸心方向内方に向かうにしたがって内径が大きくなるように傾斜している。
シートリング部20は、環状(筒状)に形成されており、冷却リング部10よりも軸心方向内方に位置している。なお、シートリング部20は、冷却リング部10に結合されていない。シートリング部20は、軸心方向内方部分にシート部材21を有している。さらに、シート部材21は、バルブ120の弁傘121と密着する環状のシート面22を有している。シート面22は、軸心方向内方に向かうにしたがって内径が大きくなるように傾斜している。
上記のシート面22は弁傘121との接触によって摩耗する。ここで、上記のとおり、シートリング部20は冷却リング部10とは別の部材である。つまり、本実施形態のシートリング部20は、冷却リング部10に対して分離可能に形成されている。そのため、シート面22が摩耗した際には、シートリング部20のみを交換すればよい。このようにシートリング部20のみを交換すれば経済的であるとともに、交換を行っても冷却リング部10とシリンダヘッド101のシール状態が維持されるため、冷却リング部10とシリンダヘッド101との間から冷却水が漏れるリスクを低減することができる。
また、シートリング部20の外周部23は、シリンダヘッド101の第2内周面107に接する第2接触外周面24を有している。第2接触外周面24は、軸心方向位置にかかわらず外径が一定である。ここで、シートリング部20はシート面22を形成しなければならないため、径方向の寸法(厚み)を一定以上確保する必要がある。ただし、冷却リング部10の厚みをシートリング部20の厚みと同じにすると、シリンダヘッド101内の他の部分と干渉するおそれがある。そこで、本実施形態の冷却リング部10は、シートリング部20よりも外径が小さく形成されている。すなわち、本実施形態のシートリング部20は、第2接触外周面24の外径が第1接触外周面13の外径よりも大きくなるように形成されている。
また、シートリング部20は、シリンダヘッド101に形成された取付孔103の第2内周面107に対応する部分に圧入されている。シートリング部20は、冷却リング部10とは別の部材であるため、冷却リング部10と軸心を一致させるような難しい加工は不要であり、圧入を行える程度にシートリング部20を加工すればよい。このような加工は可能である。このように、本実施形態の弁座リング100は、冷却リング部10とシートリング部20の外径が異なるが、冷却リング部10とシートリング部20が別の部材であるため、それぞれを別々に加工できる結果、弁座リング100全体をシリンダヘッド101の取付孔103に圧入することができる。
また、シートリング部20は、軸心方向外方部分に位置する第2外端面25を有している。シートリング部20は、第2外端面25が第2端面106に接するまで、シリンダヘッド101の取付孔103に圧入されている。そうすると、前述したとおり、冷却リング部10の第1内端面15は、第2端面106よりも軸心方向外方に位置していることから、シートリング部20の第2外端面25と冷却リング部10の第1内端面15との間にはわずかな隙間が形成されており、シートリング部20は冷却リング部10に対して離間している。
ここで、冷却型の弁座リングにおいて問題となるキャビテーション損傷について説明する。前述のとおり、弁座リング100は冷却水によって冷却されるが、冷却水が狭い隙間に入り込むと、エンジンの振動等によって冷却水の内部に気泡が発生したり消滅したりする。この現象をキャビテーションと呼んでいる。このキャビテーションによって発生した気泡が分裂する際に発生する圧力波によってシリンダヘッド101及びその周辺の金属部材が損傷する場合がある。これがキャビテーション損傷である。
ここで、仮に冷却水が第1接触外周部13と第1内周面105の間を通ってシートリング部20側に漏れた場合には、逃げ溝109の部分においてキャビテーション損傷が発生するおそれがある。しかしながら、本実施形態では、シートリング部20の第2外端面25と冷却リング部10の第1内端面15との間に隙間が形成されているため、漏れた冷却水が逃げ溝109に侵入することはなく、キャビテーション損傷が発生するのを防ぐことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図2は、第2実施形態に係る弁座リング200の断面図である。以下では、図2で示す要素のうち、図1で示す要素と同一又は相当するものについては同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略する。なお、本実施形態に係る弁座リング200は、冷却リング部10が2つの部材によって形成されている点で第1実施形態に係る弁座リング100と異なるが、それ以外は基本的に第1実施形態に係る弁座リング100と同じ構成を備えている。以下では本実施形態の冷却リング部10の構成を中心に説明する。
次に、第2実施形態について説明する。図2は、第2実施形態に係る弁座リング200の断面図である。以下では、図2で示す要素のうち、図1で示す要素と同一又は相当するものについては同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略する。なお、本実施形態に係る弁座リング200は、冷却リング部10が2つの部材によって形成されている点で第1実施形態に係る弁座リング100と異なるが、それ以外は基本的に第1実施形態に係る弁座リング100と同じ構成を備えている。以下では本実施形態の冷却リング部10の構成を中心に説明する。
図2に示すように、本実施形態の冷却リング部10は、環状の外枠部材31と、外枠部材31の径方向内側に位置する環状の内枠部材32と、を有している。なお、本実施形態のシリンダヘッド101には、第1実施形態で説明したシリンダヘッド101と同じ取付孔103が形成されている。
外枠部材31は、断面L字状に形成されており、断面視において径方向に延びる外端部33と、断面視において軸心方向に延びる外周部34とを有している。また、外周部34はシリンダヘッド101の第1内周面105に接する第1接触外周面13を有している。第1接触外周面13は、軸心方向位置にかかわらず外径が一定である。さらに、外周部34のうち、シリンダヘッド101の供給冷却水流路111及び排出冷却水流路112に対応する部分には、それぞれ外周部34を径方向に貫通する連通孔35が形成されている。なお、本実施形態では外周部34には、冷却水が通る流路溝12(図1参照)は形成されていない。
内枠部材32は、断面L字状に形成されており、断面視において径方向に延びる内端部36と、断面視において軸心方向に延びる内周部37とを有している。外枠部材31の外端部33と内枠部材32の内周部37が溶接によって接続されており、外枠部材31の外周部34と内枠部材32の内端部36が溶接によって接続されている。そして、外枠部材31の外端部33、外枠部材31の外周部34、内枠部材32の内端部36、及び内枠部材32の内周部37によって環状の内部流路38が画されている。つまり、外枠部材31の外端部33、外枠部材31の外周部34、内枠部材32の内端部36、及び内枠部材32の内周部37によって囲まれた部分に内部流路38が形成されている。
この内部流路38は、外枠部材31に形成された連通孔35を介して供給冷却水流路111及び排出冷却水流路112と連通している。つまり、連通孔35は、冷却水流路110と内部流路38をつないでいる。そのため、冷却水は、供給冷却水流路111を通って内部流路38に供給され、冷却リング部10及びその周辺を冷却しながら内部流路38に沿って流れ、排出冷却水流路112から排出される。
なお、本実施形態の冷却リング部10では、断面L字状の外枠部材31と断面L字状の内枠部材32を溶接によって接続することにより内部流路38を形成しているが、冷却リング部10はこの構成に限られない。例えば、径方向内側方向、径方向外側方向、軸心方向外方、又は軸心方向内方に開口する開口部を有する断面U字状の環状の部材と、この開口部をふさぐ環状の部材とを溶接によって接続することにより、内部流路38を有する冷却リング部10を形成してもよい。さらに、冷却リング部10は、2つ又は2つ以上の部材を溶接によって接続するのではなく、例えば精密鋳造等で一体に形成してもよい。
本実施形態の冷却リング部10も、第1実施形態の冷却リング部10と同様にシリンダヘッド101に形成された取付孔103の第1内周面105に対応する部分に圧入されている。本実施形態の場合も第1接触外周面13は軸心方向位置にかかわらず外径が一定であることから、圧入を行える程度の精度で加工を行うことができる。これにより、第1接触外周面13と第1内周面105との間が圧入によってシールされる。なお、冷却リング部10は、外枠部材31と内枠部材32を溶接する際の熱によって変形するため、第1接触外周面13の加工は、溶接作業後に行うのが望ましい。
ここで、図1に示すように、第1実施形態の冷却リング部10は、流路溝12の軸心方向内方端部における第1接触外周面13との境界部分は曲面状に形成されている。そうすると、当該境界部分と第1内周面105の間に形成された隙間に冷却水が侵入すると、その冷却水によってシリンダヘッド101にキャビテーション損傷が発生するおそれがある。なお、弁座リング100(冷却リング部10)は、シリンダヘッド101よりも硬い材料で製造されるため、キャビテーション損傷はシリンダヘッド101にのみ発生する。
これに対し、図2に示すように、本実施形態の冷却リング部10は、外周部11に流路溝12が形成されていないため、冷却リング部10とシリンダヘッド101の間に冷却水が入り込むような隙間が形成されず、キャビテーション損傷は発生しない。また、仮に内部流路38内に冷却水が入り込むような隙間が形成されたとしても、冷却リング部10はシリンダヘッド101等に比べて硬い材料で製造されるため、キャビテーション損傷が発生しにくい。
10 冷却リング部
11 外周部
13 第1接触外周面
20 シートリング部
22 シート面
24 第2接触外周面
31 外枠部材
32 内枠部材
35 連通孔
38 内部流路
100、200 弁座リング
101 シリンダヘッド
103 取付孔
110 冷却水流路
111 供給冷却水流路
112 排出冷却水流路
121 弁傘
11 外周部
13 第1接触外周面
20 シートリング部
22 シート面
24 第2接触外周面
31 外枠部材
32 内枠部材
35 連通孔
38 内部流路
100、200 弁座リング
101 シリンダヘッド
103 取付孔
110 冷却水流路
111 供給冷却水流路
112 排出冷却水流路
121 弁傘
Claims (5)
- シリンダヘッドに取り付けられる冷却型の弁座リングであって、
前記シリンダヘッドの冷却水流路に接続する冷却リング部と、
弁傘が接するシート面を有するシートリング部と、を備え、
前記シートリング部が、前記冷却リング部とは別の部材であって、前記冷却リング部に対して分離可能に形成されている、弁座リング。 - 前記冷却リング部の前記シリンダヘッドに接する第1接触外周面の外径が一定であり、
前記シートリング部の前記シリンダヘッドに接する第2接触外周面の外径が一定であって、かつ、前記第1接触外周面の外径よりも大きい、請求項1に記載の弁座リング。 - 前記冷却リング部には、環状の内部流路と、前記冷却水路と前記内部流路をつなぐ連通孔と、が形成されている、請求項2に記載の弁座リング。
- 前記冷却リング部は、
前記第1接触外周面を有する外枠部材と、
前記外枠部材の径方向内側に位置する内枠部材と、を有し、
前記外枠部材と前記内枠部材の間には前記内部流路が形成されており、
前記外枠部材には前記連通孔が形成されている、請求項3に記載の弁座リング。 - 前記シートリング部が、前記冷却リング部に対して離間している、請求項1乃至4のうちいずれか一の項に記載の弁座リング。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015231399A JP2017096219A (ja) | 2015-11-27 | 2015-11-27 | 弁座リング |
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