JP2017095863A - レーザ溶接用鉄筋及びレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材並びにレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材の接続構造 - Google Patents

レーザ溶接用鉄筋及びレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材並びにレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材の接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】プレキャストコンクリートの構造部材同士を、双方の鉄筋を現場で溶接して接合する際の、プレキャスト化できない区間を短縮させる。
【解決手段】互いに溶接されるべき、鉄筋本体21の軸方向の端部に、その端部以外の鉄筋本体21の径より小さい厚さの平坦部22を形成して、または平坦部22を鉄筋本体21の軸方向の端部に溶接してレーザ溶接用鉄筋2を形成する。このレーザ溶接用鉄筋2をコンクリート部材1内に埋設し、このコンクリート部材1の端面からレーザ溶接用鉄筋2の平坦部22を突出させる。
【選択図】図1

Description

本発明はプレキャストコンクリート部材同士を互いに接合する際に、各部材内に主筋として埋設されており、レーザ溶接により互いに連結されて一本化されるレーザ溶接用鉄筋、及びそれを内蔵したコンクリート部材並びにレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材の接続構造に関するものである。
例えばプレキャストコンクリート製の梁部材同士を現場で接合する場合、対向する梁部材の端面から突出した、同一軸線上の鉄筋(主筋)はスプライススリーブ(継手部材)内に挿通させられることにより(特許文献1参照)、または互いに溶接されることにより(特許文献2〜4参照)連結される。
スプライススリーブを用いる方法では、同一軸線上の一対の鉄筋は両鉄筋と同一軸線上に配置されるスプライススリーブに軸方向両端側から差し込まれ、スプライススリーブ内にモルタル等の充填材が充填されることにより互いに連結される。スプライススリーブは連結されるべき一対の鉄筋の内、一方の鉄筋に仮接続された状態で他方の鉄筋と軸方向に対向させられ後、他方の鉄筋側へ移動させられるため(特許文献1)、鉄筋を含む梁部材等の構造部材を予めプレキャスト化しておく場合には、スプライススリーブの全長とその移動距離分の長さの区間をプレキャスト化しておくことはできない(特許文献5〜8参照)。
特開平5−5327号公報(段落0019〜0028、図1、図2) 特開平6−285694号公報(段落0013〜0024、図1〜図6) 特開平8−4209号公報(段落0005〜0006、図1〜図5) 特開2002−45967号公報(段落0013〜0022、図1〜図4) 特開平1−210536号公報(第1図) 特開平4−350239号公報(図8) 特開平5−179696号公報(図4) 特開2009−185447号公報(図2)
スプライススリーブを使用する方法ではその全長を含む区間をプレキャスト化することができないことから、プレキャスト化できない区間においては鉄筋の連結後、せん断補強筋の配筋、せき板の組み立て、コンクリートの打設、脱型の作業が不可欠になる。このスプライススリーブの全長を含む区間が現場での作業により完成する区間になるため、梁部材等の構造部材の一部をプレキャスト化しながらも、構造部材の全長の内、現場作業に依存する区間の比率が高くなり、現場での作業効率向上の妨げとなっている。
溶接による場合にも、鉄筋の溶接に使用されるアーク溶接では溶接機械を主筋の近傍にまで接近させた上で、溶接作業をすることと、主筋の溶接時に各主筋のずれを防止するための特殊な保持具を必要とする関係で(特許文献2〜4)、鉄筋の周囲にスプライススリーブ接合する場合と変わらない空間を確保する必要がある。スプライススリーブを使用する方法と溶接による方法のいずれも、梁の全長の内、梁部材同士の接合のための空間を梁部材間に確保する必要があるため、現場で施工する区間の短縮化には限界がある。
本発明は上記背景より、プレキャストコンクリートの構造部材同士を、双方の鉄筋を現場で溶接して接合する際の、プレキャスト化できない区間を短縮させることを可能にするレーザ溶接用鉄筋、及びそれを内蔵したコンクリート部材並びにレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材の接続構造を提案するものである。
請求項1に記載の発明のレーザ溶接用鉄筋は、空隙を置いて同一軸線上に配置された一対の鉄筋をレーザ溶接して接続し、一本化させる方法に使用される鉄筋であり、互いに溶接されるべき、鉄筋本体の軸方向の端部に、その端部以外の前記鉄筋本体の径より小さい厚さの平坦部が形成されていることを構成要件とする。
レーザ溶接は前記した鉄筋の連結に使用されるアーク溶接との対比では、母材同士を直接、溶融させて溶接するために溶接棒を必ずしも必要としない他、溶接熱による歪み等の影響が母材に生じにくい等の利点を有する。一方、溶接可能な母材の板厚と溶接機の必要電力には相関性があり、板厚が大きい程、出力の大きい電源を必要とする上、板厚が増す程、溶接金属中に気孔が生じ易くなる等の関係で、主に20mm程度以下の薄板が適用対象になっている。鉄筋(主筋)の径は25〜41mmであることから、そのままの形状では大出力の電源を必要とするため、施工現場での使用には適さない。
そこで、図1−(a)、(b)に示すように互いに溶接されるべき、鉄筋本体21の軸方向の端部に、その端部以外の鉄筋本体21の径より小さい厚さの平坦部22を形成し(請求項1)、レーザ溶接される部分である平坦部22の深さ(厚さ)を鉄筋本体21の径より小さくすることで、溶接機の電源の出力を抑え、電源装置を伴う溶接機の施工現場への搬入を可能にし、現場での鉄筋2、2同士のレーザ溶接を可能にする。「鉄筋本体21」はレーザ溶接される軸方向の端部である平坦部22を除いた部分(区間)を指す。
平坦部22の厚さは鉄筋本体21の径より小さければ、円形断面の鉄筋2を直接、レーザ溶接する場合より溶接に必要な電源の出力より小さくすることができるため、特に厚さ寸法は問われないが、上記したレーザ溶接の実態から目安として20mm程度以下であることが適切であると言える。レーザ光は平坦部22の厚さ方向に照射されるため、電源の出力の抑制上、平坦部22の厚さが例えば20mm程度以下であれば、レーザ溶接が通常、使用される板厚以下であるため、大出力の電源を必要とせずに済み、現場への搬入が可能になる。
鉄筋2端部の平坦部22の厚さは鉄筋本体21の径より小さければよいが、厚さは鉄筋本体21の径より極端に小さくならない範囲で自由に設定(調整)可能であるため、溶接機の電源の出力を抑制しながらも、調整することが可能である。「鉄筋本体21の径より極端に小さくならない範囲」とは、平坦部22の厚さと鉄筋本体21の径との差が大きければ、鉄筋本体21と平坦部22の境界に断面の急変による応力集中の可能性が生じるため、その可能性が回避されるよう、断面の急変箇所にならない程度に、平坦部22の厚さが鉄筋本体21の径より小さく設定される趣旨である。
鉄筋2の端部に平坦部22が形成され、互いに溶接される、軸方向に対向する鉄筋2、2が平坦部22の厚さ方向に溶接されることで、レーザ溶接の方向(レーザ光の照射方向)が鉄筋2の軸方向に直交する方向になり、レーザ溶接の深さが鉄筋2の径より小さくなるため、溶接機の電源の出力が抑えられる。
また溶接の進行方向も鉄筋2の軸方向に直交する方向になるため、溶接の進行方向が鉄筋2の軸方向である場合より溶接作業のための必要な領域が鉄筋2の軸方向に拡散せずに済み、軸方向の限られた幅内に留められる。レーザ溶接用鉄筋2は、平坦部22がコンクリート部材1の端面から突出した状態でコンクリート部材1中に埋設されるが(請求項4)、平坦部22の内、端部寄りの鉄筋2の軸方向の限られた幅内で溶接が可能になることで、平坦部22のコンクリート部材1からの突出長さを抑えることができる。この結果、互いに溶接される鉄筋2、2を埋設したコンクリート部材1、1の端面間距離を縮小させ、プレキャスト化できない区間の短縮化を図ることが可能になる。
平坦部22の厚さが鉄筋本体21の径より小さくても、対向する鉄筋2、2の平坦部22、22同士がレーザ溶接されたときに、溶接部が円形断面の鉄筋2、2同士が溶接されたときと同等程度以上の引張力の伝達能力を持たなければ、連結された状態の鉄筋2、2の機能は十分に発揮され難い。この点から、レーザ溶接により連結された平坦部22、22に十分な引張力の伝達機能を持たせるために、平坦部22の材軸に直交する方向の断面積は鉄筋本体21の材軸に直交する方向の断面積以上の大きさであることが望ましい(請求項3)。
互いに接合されるべきコンクリート部材1、1は軸方向に対向し、それぞれに埋設された鉄筋(主筋)2、2同士がレーザ溶接され、両コンクリート部材1、1の端面間の空隙に例えばコンクリートやモルタル等の充填材が充填されることにより接合されるが、レーザ溶接は鉄筋2、2以外に、図2−(b)に示すようにせん断力伝達用の継手プレート5、5同士に対してもされることがある。この場合にも、レーザ溶接の方向が継手プレート5の厚さ方向になるように継手プレート5の厚さ方向を鉄筋2の平坦部22の厚さ方向に揃えておけば、平坦部22の溶接に要する出力の範囲で継手プレート5、5同士も溶接することができる。
平坦部22は鉄筋本体21の軸方向の端部に形成される場合(請求項1)の他、別体で形成(製作)され、鉄筋本体21の軸方向の端面に軸方向に溶接されることもある(請求項2)。平坦部22が鉄筋本体21の軸方向の端部に形成される場合、平坦部22は鍛造、プレス加工等により形成され、溶接される場合は鍛造等により形成された後に鉄筋本体21の端面に溶接される。
軸方向に対向するコンクリート部材1、1の各鉄筋2が溶接されたときには、両コンクリート部材1、1間では各コンクリート部材1の鉄筋2、2間で軸方向引張力が伝達されるため、両コンクリート部材1、1はコンクリート部材1、1の端面間で軸方向圧縮力が伝達される状態に接続されればよい。
ここで、前記のように各鉄筋2のコンクリート部材1の端面からの突出長さは極力、抑えられることから、両コンクリート部材1、1の端面間距離は微小で済ませることができるため、コンクリート部材1、1間に軸方向圧縮力が作用したときに、両コンクリート部材1、1の端面間の空隙が閉じ、端面間で軸方向圧縮力を伝達させることも不可能ではない。このことから、平常時の両コンクリート部材1、1の端面間の空隙を埋めるための上記コンクリート等の充填材を必要とせずに済むこともある。但し、その場合、鉄筋2の平坦部22がコンクリート部材1の端面から露出するため、図6に示すように少なくとも平坦部22の周囲に、平坦部22を火災から保護するための耐火性を有する、耐火被覆材等の充填材6が充填されることが適切である(請求項5)。
鉄筋2、2同士の溶接により軸方向に接合されたコンクリート部材1、1間に軸方向圧縮力が作用したときに、両コンクリート部材1、1の端面間の空隙が閉じず、端面間での圧縮力の伝達が期待されないような場合、端面間の空隙にこの空隙を埋める耐火被覆材としてのモルタルやコンクリート等の充填材6が充填されることで(請求項5)、充填材6は平坦部22の耐火被覆材を兼ねながら、コンクリート部材1、1間の軸方向圧縮力を伝達する役目も担う。
互いに溶接されるべき、鉄筋本体の軸方向の端部に、鉄筋本体の径より小さい厚さの平坦部を形成し、軸方向に対向する鉄筋を平坦部の厚さ方向に溶接することを可能にすることで、レーザ溶接の方向(レーザ光の照射方向)が鉄筋の軸方向に直交する方向になり、レーザ溶接の深さを鉄筋の径より小さくすることができるため、溶接機の電源の出力を抑えることができる。
また溶接の進行方向も鉄筋の軸方向に直交する方向になるため、溶接の進行方向が鉄筋の軸方向である場合より溶接のための必要な領域が鉄筋の軸方向に拡散せずに済み、軸方向の限られた幅内に留めることができる。この結果、平坦部のコンクリート部材からの突出長さを抑えることができるため、互いに溶接される鉄筋を埋設したコンクリート部材の端面間距離を縮小させ、プレキャスト化できない区間の短縮化を図ることができる。
(a)はコンクリート部材の端面から突出した鉄筋の平坦部同士を互いに同一軸線上で突き合わせた様子を示した立面図、(b)は(a)のx−x線の矢視図である。 (a)は柱間に架設される梁の内、柱に先行して接合されるブラケットと、ブラケット間に架設される梁部材の接合部分を示した立面図、(b)は(a)の破線円部分の拡大図である。 (a)は梁部材の軸方向の端部が柱に直接、接合される場合の梁部材と柱との接合部分を示した立面図、(b)は(a)の破線円部分の拡大図である。 (a)〜(c)は互いにレーザ溶接される鉄筋の平坦部における端面の形成例を示した立面図である。 (a)はねじ鉄筋の端面に平坦部を溶接により一体化させた例を示した立面図、(b)は(a)のy−y線断面図である。 コンクリート部材の端面から突出した鉄筋の平坦部の周囲に耐火性を有する充填材を充填した様子を示した立面図である。
図1−(a)は鉄筋本体21の軸方向の端部に、その端部以外の鉄筋本体21の径より小さい厚さの平坦部22が形成されたレーザ溶接用鉄筋(以下、鉄筋)2が埋設され、平坦部22が端面から突出して製作されたコンクリート部材1に埋設された両鉄筋2、2の端面を互いに突き合わせ、レーザ溶接するときの状況を示す。鉄筋2の端面は平坦部22の端面を指す。図1−(b)は(a)の鉄筋2を端面側から見たときの様子を示す。図面ではコンクリート部材1が梁部材である場合の例を示しているが、コンクリート部材1は柱部材の場合もある。その場合も軸方向に対向する(隣接する)コンクリート部材1、1同士の接合方法は梁部材の場合と同様である。
平坦部22は鉄筋2の端部を鍛造することにより、またはプレス加工すること等により鉄筋2の端部に形成され、その場合、平坦部22以外の部分(区間)が鉄筋本体21になる。平坦部22は鉄筋2とは別体で鍛造等により形成されることもあり、その場合、平坦部22は鉄筋本体21の軸方向の端面に溶接されることによって鉄筋2の一部になる。
平坦部22は鉄筋本体21の径より小さい厚さの部分を持てばよく、図1−(a)に示すレーザ光の照射方向から見たときの立面形状と、端面を図1−(a)のx−x線方向に見たときの形状は任意である。図1では平坦部22の立面形状と端面の形状が方形状であるが、いずれも方形状である必要はなく、立面で見たときの端面の縁は直線である必要もない。図1−(a)では鉄筋本体21から平坦部22へ移行する部分における軸方向に直交する断面積が急変するように示されているが、平坦部22を鉄筋2の端部に形成する場合には、基本的には断面の急変箇所が形成されないよう、鉄筋本体21から平坦部22へ移行する部分は立面形状、あるいは軸方向に直交する断面積が連続的に変化するように形成されることが望ましい。平坦部22を溶接によって鉄筋2の一部にする場合も同様である。
またレーザ溶接により連結された平坦部22、22間の引張力伝達能力が、円形断面の鉄筋同士が溶接されたときと同等程度以上になるようにする上では、平坦部22の材軸に直交する方向の断面積が鉄筋本体21の材軸に直交する方向の断面積以上の大きさを持つことが望ましい。但し、平坦部22の材軸に直交する方向の断面積は設計上、必要とされる引張力を伝達する能力を持てばよいため、必ずしも鉄筋本体21の材軸に直交する方向の断面積以上の大きさを持つ必要はない。図1の例では鉄筋本体21の材軸に直交する方向の断面積が約1340mm、平坦部22の断面積は1120mmになっている。
図2−(a)は柱3、3間に架設される梁4の全長の内、各柱3に先行して接合されるコンクリート部材1であるブラケット41、41間に、同じくコンクリート部材1である梁部材42が架設される場合に、ブラケット41と梁部材42のそれぞれに埋設され、端部の平坦部22、22がコンクリート部材1、1の端面から突出した鉄筋2、2を互いにレーザ溶接する場合のブラケット41と梁部材42の接合部分を示す。(b)は(a)の詳細例を示すが、ここではブラケット41と梁部材42の双方に鉄筋2と共に、ブラケット41と梁部材42を互いに接合し、両者間で鉄筋2と共に軸方向引張力、または鉛直方向のせん断力を伝達する継手プレート5を埋設し、鉄筋2、2と共に継手プレート5、5をレーザ溶接した場合の例も示している。
図3−(a)は図2におけるブラケット41がなく、梁部材42を直接、コンクリート部材1である柱(柱部材)3、3間に架設し、柱3と梁部材42にそれぞれ埋設され、端部の平坦部22が梁部材42の端面と柱3の側面から突出した鉄筋2、2を互いにレーザ溶接する場合の柱3と梁部材42の接合部分を示す。(b)は(a)の詳細例を示すが、ここでも柱3と梁部材42の双方に鉄筋2、2と共に、柱3と梁部材42を互いに接合し、両者間で鉄筋2と共に軸方向引張力、または鉛直方向のせん断力を伝達する継手プレート5、5を埋設し、鉄筋2、2と共に継手プレート5、5をレーザ溶接した場合の例も示している。
図4−(a)〜(c)は互いにレーザ溶接される鉄筋2、2の平坦部22における溶接側の端面の形成例を示す。(a)は平坦部22の端面を鉄筋2の軸に直交する平面状に形成した場合、(b)は平坦部22の端面を鉄筋2の軸に垂直でない方向を向く平面状に形成した場合、(c)は平坦部22の端面を鉄筋2の軸に垂直でない2方向を向く平面から構成した場合である。いずれの形状例も溶接される平坦部22、22の端面は基本的に互いに平行に形成される。図4は平坦部22をレーザ光の照射方向に見た様子を示している。溶接の進行方向はレーザ光の照射方向に直交する方向であるから、溶接は図4に示す平坦部33の端面の縁に沿って進行するため、(a)、(b)の場合は一度の作業で両平坦部22、22を溶接することができるが、(c)の場合は2度の作業が必要になる。いずれの例においても、両鉄筋2、2の平坦部22、22の端面間の距離(隙間)が大きい場合には、端面間に溶接棒等の金属を挿入することもある。
図5−(a)は鉄筋本体21がねじ鉄筋である場合に、鉄筋本体21の端面に平坦部22を溶接により一体化させて鉄筋2を形成した場合の鉄筋2の製作例を示す。平坦部22の厚さは鉄筋本体21の径より小さいことから、平坦部22を直接、鉄筋本体21の端面に溶接しようとすれば、平坦部22の鉄筋本体21側の端面の全面が鉄筋本体21の端面の全面に接触せず、平坦部22が負担する軸方向引張力が鉄筋本体21に完全に伝達されない可能性があるため、平坦部22の鉄筋本体21側には(b)に示すように鉄筋本体21の端面の全面に接触する断面形状と断面積を持つ接合部23が一体化させられる。
図6は図2に示す鉄筋2と継手プレート5が埋設されたコンクリート部材1、1の双方の鉄筋2、2と継手プレート5、5をレーザ溶接した後に溶接部の回りに耐火被覆材やモルタル等の耐火性を有する充填材6を充填した場合の様子を示す。対向するコンクリート部材1、1の端面から突出している鉄筋2、2同士と継手プレート5、5同士をレーザ溶接する上では、平坦部22の突き合わせ面を挟んで鉄筋2の軸方向には数mm程度の幅(溶接幅)があれば足りるため、対向するコンクリート部材1、1の端面間にも数mm程度の距離が確保されていればよい。
このことから、コンクリート部材1に軸方向圧縮力が作用したときには、対向するコンクリート部材1、1の端面間の空隙が閉じることが想定されるため、空隙には必ずしも圧縮力を伝達し得るモルタル、コンクリート等の硬化性の充填材が充填される必要はない。しかしながら、コンクリート部材1に圧縮力が作用しているとき以外のときには、平坦部22がコンクリート部材1の端面から露出した状態になるため、図6は露出しているときの平坦部22を火災から保護するために、平坦部22の周囲に耐火性を有する充填材6を充填した様子を示している。
コンクリート部材1に軸方向圧縮力が作用したときには、端面間の空隙は閉じ得るため、この場合の充填材6は圧縮力を受けて鉄筋2の軸方向に収縮可能な、または圧縮力を負担可能な材料で形成される。圧縮力を受けて収縮可能な、または圧縮力を負担可能な材料の充填材6はコンクリート部材1、1の端面間の空隙の全体に充填されることもある。
1……コンクリート部材、
2……レーザ溶接用鉄筋、21……鉄筋本体、22……平坦部、23……接合部、
3……柱、
4……梁、41……ブラケット、42……梁部材、
5……継手プレート、
6……充填材。

Claims (5)

  1. 空隙を置いて同一軸線上に配置された一対の鉄筋をレーザ溶接して接続し、一本化させる方法に使用される鉄筋であり、互いに溶接されるべき、鉄筋本体の軸方向の端部に、その端部以外の前記鉄筋本体の径より小さい厚さの平坦部が形成されていることを特徴とするレーザ溶接用鉄筋。
  2. 空隙を置いて同一軸線上に配置された一対の鉄筋をレーザ溶接して接続し、一本化させる方法に使用される鉄筋であり、互いに溶接されるべき、鉄筋本体の軸方向の端面に、その端部以外の前記鉄筋本体の径より小さい厚さの平坦部が軸方向に溶接されていることを特徴とするレーザ溶接用鉄筋。
  3. 前記平坦部の材軸に直交する方向の断面積は前記鉄筋本体の材軸に直交する方向の断面積以上であることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載のレーザ溶接用鉄筋。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のレーザ溶接用鉄筋が埋設され、前記鉄筋の平坦部が前記コンクリート部材の端面から突出していることを特徴とするレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材。
  5. 請求項4に記載の一対のレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材が、前記鉄筋の平坦部が突出した端面が互いに対向した状態で配置され、前記コンクリート部材の端面から突出した前記鉄筋の平坦部の周囲に耐火性を有する充填材が充填されていることを特徴とするレーザ溶接用鉄筋内蔵コンクリート部材の接続構造。
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