JP2017095665A - 冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物 - Google Patents

冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】冷媒共存下の厳しい潤滑条件においても、耐摩耗性及び摩擦特性に優れる冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物を提供すること。
【解決手段】潤滑油基油と、冷凍機油全量基準で0.01〜5.0質量%の、炭素数8〜12のアルキル基を1つ有するモノ(アルキル)ジフェニルフォスフェート及び炭素数8〜12のアルキル基を2つ有するジ(アルキル)フェニルフォスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1種と、を含有する冷凍機油。
【選択図】なし

Description

本発明は、冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物に関する。
冷蔵庫、カーエアコン、ルームエアコン、自動販売機などの冷凍機は、冷媒を冷凍サイクル内に循環させるためのコンプレッサを備える。そして、コンプレッサには、摺動部材を潤滑するための冷凍機油が充填される。一般的に、冷凍機油は、所望の特性に応じて配合される基油及び添加剤を含有する。添加剤としては、例えば冷凍機油の耐摩耗性を向上させるために添加される耐摩耗添加剤が知られている(例えば特許文献1)。
耐摩耗添加剤としては、一般的には、アルコール、エステル、長鎖脂肪酸などの油性剤、リン酸エステル、金属ジチオホスフェートなどの摩耗防止剤、有機硫黄化合物、有機ハロゲン化合物などの極圧剤が知られているが、冷凍機油に用いられる耐摩耗添加剤は、冷媒と共存しても析出せず、かつ冷凍機油の安定性に悪影響を及ぼさない添加剤である必要がある。このような耐摩耗添加剤として、アルコール、エステルなどの油性剤、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェートなどのリン酸エステルがしばしば使用されている。
例えば、特許文献1には、潤滑油基油にリン系添加剤及びエポキシ化合物を添加した冷凍機用潤滑油組成物が開示されている。特許文献2には、トリ(アルキルフェニル)フォスフェートとトリフェニルフォスフェートとを含有するHFCフロン圧縮機用潤滑油組成物が開示されている。特許文献3には、トリクレジルフォスフェートと、グリシジルエーテルからなるエポキシあるいはカルボジイミドを含有する冷凍機油が開示されている。
特開平5−171174号公報 特開平8−157847号公報 特開平9−189453号公報
しかし、油性剤は、摺動部において吸着により潤滑被膜を形成して耐摩耗性を発揮するため、例えば冷媒共存下での厳しい潤滑条件においては耐摩耗の効果が失われる場合がある。一方、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェートは、摺動部表面に硬い被膜を形成することから、摩擦係数が高くなる場合がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、冷媒共存下の厳しい潤滑条件においても、耐摩耗性及び摩擦特性に優れる冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定のリン酸エステルを用いることにより、冷媒共存下でも冷凍機油の耐摩耗性を向上させることができ、かつ摩擦係数を低くすることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[6]を提供する。
[1] 潤滑油基油と、冷凍機油全量基準で0.01〜5.0質量%の、炭素数8〜12のアルキル基を1つ有するモノ(アルキル)ジフェニルフォスフェート及び炭素数8〜12のアルキル基を2つ有するジ(アルキル)フェニルフォスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1種と、を含有する冷凍機油。
[2] 潤滑油基油が、鉱油、アルキルベンゼン、ポリ−α−オレフィン、エステル及びエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有し、40℃における動粘度が3〜500mm/sである、[1]に記載の冷凍機油。
[3] 地球温暖化係数が1000以下である冷媒と共に用いられる、[1]又は[2]に記載の冷凍機油。
[4] 冷媒が、炭素数2〜4の炭化水素、フルオロプロペン及びジフルオロメタンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、[3]に記載の冷凍機油。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の冷凍機油と、地球温暖化係数が1000以下である冷媒と、を含有する冷凍機用作動流体組成物。
[6] 冷媒が、炭素数2〜4の炭化水素、フルオロプロペン及びジフルオロメタンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、[5]に記載の冷凍機用作動流体組成物。
本発明によれば、冷媒共存下の厳しい潤滑条件においても、耐摩耗性及び摩擦特性に優れる冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物を提供することができる。
本実施形態に係る冷凍機油は、潤滑油基油と、冷凍機油全量基準で0.01〜5.0質量%の、炭素数8〜12のアルキル基を1つ有するモノ(アルキル)ジフェニルフォスフェート及び炭素数8〜12のアルキル基を2つ有するジ(アルキル)フェニルフォスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1種(以下「所定のリン酸エステル」ともいう)と、を含有する。
潤滑油基油は、鉱油及び合成油のいずれであってもよく、これらの基油を2種以上混合した混合油であってもよい。
鉱油としては、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油等が挙げられる。これらの鉱油は、原油を常圧蒸留し、さらには減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化精製、水素化分解、溶剤脱蝋、水素化脱蝋、白土処理等の精製手段を適宜組み合わせて処理して得られた精製潤滑油留分であってよい。鉱油として、各種の原料と各種の精製手段との組み合わせから得られた性状の異なる精製潤滑油留分を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
合成油としては、エステル、エーテルのような含酸素油、ポリ−α−オレフィン(PAO)、エチレン−α−オレフィンオリゴマー、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンのような炭化水素油が挙げられる。
含酸素油のうち、エステルは、同一粘度である炭化水素油と比べると引火点が高い特徴を有する。エステルは、例えばアルコールとカルボン酸とのエステルであってよい。エステルは、化学的安定性に優れる観点から、好ましくは、二塩基酸と1価アルコールとのジエステル、ポリオール(特にネオペンチルポリオール)と脂肪酸(モノカルボン酸)とのポリオールエステル、ポリオールと多価塩基酸と1価アルコール(又は脂肪酸(モノカルボン酸))とのコンプレックスエステルであり、より好ましくはポリオールエステルである。
ポリオールエステルを構成する脂肪酸としては、飽和脂肪酸が好ましく用いられる。脂肪酸の炭素数は、4〜20であることが好ましく、4〜18であることがより好ましく、4〜9であることが更に好ましく、5〜9であることが特に好ましい。ポリオールエステルは、多価アルコールの水酸基の一部がエステル化されずに水酸基のまま残っている部分エステルであってもよく、全ての水酸基がエステル化された完全エステルであってもよく、また部分エステルと完全エステルとの混合物であってもよい。ポリオールエステルの水酸基価は、好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以下、更に好ましくは3mgKOH/g以下である。
ポリオールエステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数4〜20の脂肪酸の割合が20〜100モル%であることが好ましく、50〜100モル%であることがより好ましく、70〜100モル%であることが更に好ましく、90〜100モル%であることが特に好ましい。
炭素数4〜20の脂肪酸としては、具体的には、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸が挙げられる。これらの脂肪酸は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。さらに具体的には、α位及び/又はβ位に分岐を有する脂肪酸が好ましく、2−メチルプロパン酸、2−メチルブタン酸、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、2−メチルヘプタン酸、2−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサデカン酸などがより好ましく、中でも2−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸が更に好ましい。
脂肪酸は、炭素数4〜20の脂肪酸以外の脂肪酸を含んでいてもよい。炭素数4〜20の脂肪酸以外の脂肪酸としては、例えば炭素数21〜24の脂肪酸であってよい。具体的には、ヘンイコ酸、ドコサン酸、トリコサン酸、テトラコサン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
ポリオールエステルを構成する多価アルコールとしては、2〜6個の水酸基を有する多価アルコールが好ましく用いられる。多価アルコールの炭素数としては、4〜12が好ましく、5〜10がより好ましい。具体的には、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ−(トリメチロールプロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのヒンダードアルコールが好ましい。冷媒との相溶性及び加水分解安定性に特に優れることから、ペンタエリスリトール、又はペンタエリスリトールとジペンタエリスリトール)との混合エステルがより好ましい。
エーテルとしては、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテルなどが挙げられる。ポリアルキレングリコールは、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体などであってよい。例えば、これらのポリアルキレングリコールの末端の水酸基の一方又は両方をエーテル化し化合物が用いられるが、低吸湿性の観点から、ポリアルキレングリコールの末端の水酸基の両方をエーテル化した化合物が好ましく用いられる。ポリアルキレングリコールとしては、低吸湿性の観点から、オキシエチレンタイプよりもオキシプロピレンタイプが好ましい。
ポリビニルエーテルは、例えば下記式(1)で表される構造単位を有する。ポリビニルエーテルは、1種の構造単位で構成される単独重合体であっても、2種以上の構造単位で構成される共重合体であってもよく、特性をバランスよく調整できる観点から、好ましくは共重合体である。
Figure 2017095665

[式(1)中、R,R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を示し、mはポリビニルエーテルを構成する全構造単位のmの平均値が0〜10となるような数を示し、R〜Rは構造単位ごとに同一であっても異なっていてもよく、一の構造単位においてmが2以上である場合には、複数のROは同一でも異なっていてもよい。]
炭化水素油のうち、ポリ−α−オレフィンは、α−オレフィンの重合体であり、その重合度を調整することにより、所望の特性を得ることができる。アルキルベンゼンは、直鎖アルキル基を有する直鎖型アルキルベンゼンであってもよく、分岐アルキル基を有する分岐型アルキルベンゼンであってもよい。所望の特性に応じて、直鎖型アルキルベンゼンと分岐型アルキルベンゼンとを使い分けることができる。
潤滑油基油の40℃における動粘度は、好ましくは3〜500mm/s、より好ましくは3〜300mm/s、更に好ましくは5〜150mm/sである。潤滑油基油の粘度指数は、好ましくは10以上である。本発明における動粘度及び粘度指数は、それぞれJIS K2283:2000に準拠して測定された動粘度及び粘度指数を意味する。
潤滑油基油の流動点は、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−20℃以下である。本発明における流動点は、JIS K2269−1987に準拠して測定された流動点を意味する。潤滑油基油の引火点は、好ましくは120℃以上、より好ましくは200℃以上である。本発明における引火点は、JIS K2265−4:2007に準拠して測定された引火点を意味する。
潤滑油基油の含有量は、冷凍機油全量基準で、70質量%以上、80質量%以上、又は90質量%以上であってよい。
所定のリン酸エステルは、下記式(2)で表される、モノ(アルキル)ジフェニルフォスフェート及びジ(アルキル)フェニルフォスフェートから選ばれる少なくとも1種である。
O=P(OR)(OPh) (2)
式(2)中、Rは炭素数8〜12のアルキル基を表し、Phはフェニル基を表し、p,qはそれぞれ1又は2を表す(ただしp+q=3である)。
Rで表される炭素数8〜12のアルキル基としては、ノルマルオクチル基、ノルマルノニル基、ノルマルデシル基、ノルマルドデシル基などの直鎖アルキル基、2−エチルヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基などの分岐アルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数が7以下であると、摺動部に形成されるリン化合物の被膜が硬くなるため、摩擦係数が高くなるおそれがある。アルキル基の炭素数が13以上であると、リン化合物の基油に対する親和力が大きくなり、摺動部でのリン化合物の濃度が低下する結果、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。アルキル基の炭素数は、耐摩耗性に特に優れる観点から、好ましくは8〜10、より好ましくは8である。
冷凍機油は、安定性に優れる観点から、好ましくは炭素数8〜12のアルキル基を1つ有するモノ(アルキル)ジフェニルフォスフェートを含有し、加水分解安定性に優れる観点から、より好ましくはモノ(2−エチルヘキシル)ジフェニルフォスフェートを含有する。
所定のリン酸エステルの含有量は、潤滑性に更に優れる観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上、特に好ましくは0.1質量%以上である。所定のリン酸エステルの含有量は、安定性に更に優れる観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは4.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下、特に好ましくは2.0質量%以下である。所定のリン酸エステルの含有量は、潤滑性と安定性との両立の観点から、好ましくは、冷凍機油全量基準で、0.01〜5.0質量%、0.01〜4.0質量%、0.01〜3.0質量%、0.01〜2.0質量%、0.03〜5.0質量%、0.03〜4.0質量%、0.03〜3.0質量%、0.03〜2.0質量%、0.05〜5.0質量%、0.05〜4.0質量%、0.05〜3.0質量%、0.05〜2.0質量%、0.1〜5.0質量%、0.1〜4.0質量%、0.1〜3.0質量%、又は0.1〜2.0質量%である。
冷凍機油は、所定のリン酸エステル以外のリン酸エステル(正リン酸エステル)を更に含有していてもよいが、冷凍機油に含有されるすべてのリン酸エステルに占める所定のリン酸エステルの割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
冷凍機油は、本発明の目的が損なわれない範囲で、その他の添加剤を更に含有していてもよい。その他の添加剤としては、酸化防止剤、摩擦調整剤、防錆剤、金属不活性化剤、消泡剤などが挙げられる。その他の添加剤の含有量は、冷凍機油全量基準で、例えば10質量%以下、又は5質量%以下であってよい。
酸化防止剤としては、ジ−tert.ブチル−p−クレゾ−ル等のフェノール系化合物、アルキルジフェニルアミン等のアミン系化合物などが挙げられる。摩擦調整剤としては、脂肪族アミン、脂肪族アミド、脂肪族イミド、アルコール、エステル、リン酸エステルアミン塩、亜リン酸エステルアミン塩などが挙げられる。防錆剤としては、アルケニルコハク酸エステル(完全エステル又は部分エステル)などが挙げられる。金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、エステル系消泡剤などが挙げられる。
冷凍機油の40℃における動粘度は、好ましくは3mm/s以上、より好ましくは4mm/s以上、更に好ましくは5mm/s以上であってよい。冷凍機油の40℃における動粘度は、好ましくは500mm/s以下、より好ましくは400mm/s以下、更に好ましくは300mm/s以下であってよい。冷凍機油の40℃における動粘度は、好ましくは、3〜500mm/s、3〜400mm/s、3〜300mm/s、4〜500mm/s、4〜400mm/s、4〜300mm/s、5〜500mm/s、5〜400mm/s、又は5〜300mm/sであってよい。
冷凍機油の100℃における動粘度は、好ましくは1mm/s以上、より好ましくは2mm/s以上であってよい。冷凍機油の100℃における動粘度は、好ましくは100mm/s以下、より好ましくは50mm/s以下であってよい。
冷凍機油の流動点は、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−20℃以下であってよい。
冷凍機油の体積抵抗率は、好ましくは1.0×10Ω・m以上、より好ましくは1.0×1010Ω・m以上、更に好ましくは1.0×1011Ω・m以上であってよい。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、電気絶縁性は高いことが好ましい。本発明における体積抵抗率は、JIS C2101:1999「電気絶縁油試験方法」に準拠して測定した25℃での体積抵抗率を意味する。
冷凍機油の水分含有量は、冷凍機油全量基準で、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50ppm以下であってよい。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、冷凍機油の熱・化学的安定性や電気絶縁性への影響の観点から、水分含有量は少ないことが好ましい。
冷凍機油の酸価は、冷凍機又は配管に用いられている金属への腐食を防止する観点から、好ましくは1.0mgKOH/g以下、より好ましくは0.1mgKOH/g以下であってよい。本発明における酸価は、JIS K2501:2003「石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」に準拠して測定された酸価を意味する。
冷凍機油の灰分は、冷凍機油の熱・化学的安定性を高めスラッジ等の発生を抑制する観点から、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下であってよい。本発明における灰分は、JIS K2272:1998「原油及び石油製品−灰分及び硫酸灰分試験方法」に準拠して測定された灰分を意味する。
本実施形態に係る冷凍機油は、冷媒と共に用いられる。本実施形態に係る冷凍機用作動流体組成物は、本実施形態に係る冷凍機油と、冷媒とを含有する。かかる冷媒としては、飽和フッ化炭化水素冷媒、不飽和フッ化炭化水素冷媒、炭化水素冷媒、パーフルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷媒、ビス(トリフルオロメチル)サルファイド冷媒、3フッ化ヨウ化メタン冷媒、及び、アンモニア、二酸化炭素等の自然系冷媒が例示される。
飽和フッ化炭化水素冷媒としては、好ましくは炭素数1〜3、より好ましくは1〜2の飽和フッ化炭化水素が挙げられる。具体的には、ジフルオロメタン(R32)、トリフルオロメタン(R23)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R134a)、1,1,1−トリフルオロエタン(R143a)、1,1−ジフルオロエタン(R152a)、フルオロエタン(R161)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(R227ea)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(R236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(R236fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(R245fa)、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(R365mfc)、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
飽和フッ化炭化水素冷媒としては、上記の中から用途や要求性能に応じて適宜選択されるが、例えばR32単独;R23単独;R134a単独;R125単独;R134a/R32=60〜80質量%/40〜20質量%の混合物;R32/R125=40〜70質量%/60〜30質量%の混合物;R125/R143a=40〜60質量%/60〜40質量%の混合物;R134a/R32/R125=60質量%/30質量%/10質量%の混合物;R134a/R32/R125=40〜70質量%/15〜35質量%/5〜40質量%の混合物;R125/R134a/R143a=35〜55質量%/1〜15質量%/40〜60質量%の混合物などが好ましい例として挙げられる。さらに具体的には、R134a/R32=70/30質量%の混合物;R32/R125=60/40質量%の混合物;R32/R125=50/50質量%の混合物(R410A);R32/R125=45/55質量%の混合物(R410B);R125/R143a=50/50質量%の混合物(R507C);R32/R125/R134a=30/10/60質量%の混合物;R32/R125/R134a=23/25/52質量%の混合物(R407C);R32/R125/R134a=25/15/60質量%の混合物(R407E);R125/R134a/R143a=44/4/52質量%の混合物(R404A)などを用いることができる。
不飽和フッ化炭化水素(HFO)冷媒は、好ましくはフルオロプロペン、より好ましくはフッ素数が3〜5のフルオロプロペンである。不飽和フッ化炭化水素冷媒としては、具体的には、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、1,2,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ye)、及び3,3,3−トリフルオロプロペン(HFO−1243zf)のいずれか1種又は2種以上の混合物であることが好ましい。冷媒物性の観点からは、HFO−1225ye、HFO−1234ze及びHFO−1234yfから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
炭化水素冷媒は、好ましくは炭素数1〜5の炭化水素、より好ましくは炭素数2〜4の炭化水素である。炭化水素としては、具体的には例えば、メタン、エチレン、エタン、プロピレン、プロパン(R290)、シクロプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、2−メチルブタン、ノルマルペンタン又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、25℃、1気圧で気体のものが好ましく用いられ、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2−メチルブタン又はこれらの混合物が好ましい。
冷媒の地球温暖化係数(GWP)は、好ましくは1000以下、より好ましくは700以下であってよい。
本実施形態に係る冷凍機油は、通常、冷凍機において、冷媒と混合された冷凍機用作動流体組成物の形で存在している。本実施形態に係る冷凍機用作動流体組成物における冷凍機油の含有量は、特に制限されないが、冷媒100質量部に対して、好ましくは1〜500質量部、より好ましくは2〜400質量部である。
本実施形態に係る冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物は、往復動式や回転式の密閉型圧縮機を有するエアコン、冷蔵庫、開放型又は密閉型のカーエアコン、除湿機、給湯器、冷凍庫、冷凍冷蔵倉庫、自動販売機、ショーケース、化学プラント等の冷却装置、遠心式の圧縮機を有するもの等に好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下に示す基油及び添加剤を用いて、表1〜4に示す組成の冷凍機油を調製した。
[基油]
(A1)ペンタエリスリトールと2−エチルヘキサン酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸の混合酸(質量比:1/1)とのエステル(40℃動粘度:68.0mm/s、粘度指数:90、流動点:−40℃、引火点:260℃)
(A2)ジオクチルセバケート(40℃動粘度:11.6mm/s、粘度指数:150、流動点:−50℃、引火点:220℃)
(A3)ポリアルキレングリコールの両末端がメチル基でエーテル封鎖されたポリアルキレングリコールジメチルエーテル(数平均分子量:1000、40℃動粘度:46.0mm/s、粘度指数:190、流動点:−45℃、引火点:218℃)
(A4)パラフィン系精製鉱油(40℃動粘度:22.0mm/s、粘度指数:95、流動点:−15℃、引火点:210℃)
(A5)直鎖型アルキルベンゼン(40℃動粘度4.3mm/s、流動点:−50℃、引火点:158℃)
[添加剤]
(B1)モノ(2−エチルヘキシル)ジフェニルフォスフェート
(B2)ジ(2−エチルヘキシル)フェニルフォスフェート
(B3)モノ(ノルマルデシル)ジフェニルフォスフェート
(C1)グリセロールモノオレエート
(C2)トリフェニルフォスフェート
(C3)トリクレジルフォスフェート
(C4)トリ(ノルマルデシル)フォスフェート
各冷凍機油について、以下に示す摩擦摩耗試験を実施した。結果を表1〜4に示す。
(摩擦摩耗試験)
冷媒雰囲気で試験ができる、密閉可能なASTM D−2714−88のファレックスブロック・オン・リング摩擦摩耗試験機を用い、ブロック:合金工具鋼SKS3(JIS G4404)、リング:ニッケルクロムモリブデン鋼SNCM220(JIS G4103)をテストピースとして用い、荷重:1000N、周速:0.1m/s、温度:50℃、試験時間:30分間の試験条件で試験を実施した。油量を125mL、冷媒量を0.5MPaGとし、冷媒としてはR32(GWP:675)、R290(プロパン、GWP:3)、又はHFO−1234yf(GWP:4)を用いた。摺動部について、真空ポンプで脱気した後、各冷媒で置換し、摩擦摩耗試験を実施した。摩擦特性については、試験開始から約25分後に安定したときの摩擦係数を測定し、耐摩耗性については、試験終了後のブロック上の摩耗痕径(mm)を目盛り付き顕微鏡で測定することにより評価した。なお、実施例の冷凍機油については、摩耗深さ(μm)も併せて測定した。
Figure 2017095665
Figure 2017095665
Figure 2017095665
Figure 2017095665

Claims (6)

  1. 潤滑油基油と、
    冷凍機油全量基準で0.01〜5.0質量%の、炭素数8〜12のアルキル基を1つ有するモノ(アルキル)ジフェニルフォスフェート及び炭素数8〜12のアルキル基を2つ有するジ(アルキル)フェニルフォスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
    を含有する冷凍機油。
  2. 前記潤滑油基油が、鉱油、アルキルベンゼン、ポリ−α−オレフィン、エステル及びエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有し、
    40℃における動粘度が3〜500mm/sである、請求項1に記載の冷凍機油。
  3. 地球温暖化係数が1000以下である冷媒と共に用いられる、請求項1又は2に記載の冷凍機油。
  4. 前記冷媒が、炭素数2〜4の炭化水素、フルオロプロペン及びジフルオロメタンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項3に記載の冷凍機油。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷凍機油と、
    地球温暖化係数が1000以下である冷媒と、
    を含有する冷凍機用作動流体組成物。
  6. 前記冷媒が、炭素数2〜4の炭化水素、フルオロプロペン及びジフルオロメタンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項5に記載の冷凍機用作動流体組成物。
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