JP2017094520A - インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電素子が十分に保護され、さらには、記録画像にスジが発生するのを抑制することができるインクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェットヘッド31は、有機絶縁材料により形成され、複数の圧電素子70および電極板80を被覆し、少なくとも圧電素子と接する第一保護層101と、第一保護層に用いられる有機絶縁材料とは異なる組成の有機絶縁材料により形成され、第一保護層に積層される第二保護層102と、を少なくとも有し、第一保護層を形成する有機絶縁材料および第二保護層を形成する有機絶縁材料が、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が200g/m・24h以下であり、さらにその少なくとも一方が、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が150g/m・24h以下であり、第一保護層に比べ、第二保護層のヤング率が大きいものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録媒体にインクを吐出して画像形成をおこなうインクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置に関する。
従来、記録媒体への画像形成方法として、インクジェットヘッドからインクを記録媒体へ吐出して、所望の画像を形成する方法が知られている。
インクジェットヘッドは、例えば特許文献1に記載されるように、インクを吐出するノズルと、該ノズルにインクを供給するための圧力室を有し、該圧力室を構成する隔壁の一部に圧電素子が配設された構造となっており、圧電素子にパルス電圧が加わることにより、圧力室に充填されているインクがノズルを介して前方に吐出される仕組みとなっている。
ここで、圧電素子は湿気等の外部環境に起因して破壊されやすいという問題がある。そのため、特にインクとして水系インクを使用する場合、インクジェットヘッドからインクを吐出する際に発生する飛散ミストや、湿度等の外部環境から、圧電素子を保護する必要がある。
圧電素子を保護する方法としては、絶縁材料を用いて被覆する方法が提案されている。
例えば特許文献2には、圧電素子が、無機材料からなり前記圧電素子側に形成される第1層と、該第1層とは異なる材料からなり当該第1層上に形成される第2層とを少なくとも有する絶縁膜によって覆われていることを特徴とする液体噴射ヘッドが開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示されるような、無機材料からなる絶縁膜を形成する場合には、絶縁膜形成に大掛かりな設備と多くの作業工程が必要となり、プロセスコストが大きくなるという問題があった。
また、無機材料からなる絶縁膜を形成する場合、絶縁膜形成のために100℃近い温度によって加熱する工程が必要となるため、インクジェットヘッドの製造に用いられる接着剤や部材の耐熱性についても考慮する必要があった。
一方、有機材料からなる絶縁膜を用いる場合は、上述したような問題は解消されるものの、無機材料からなる絶縁膜と比較すると湿度や水分の透過防止性に劣るため、圧電素子を十分に保護することができず圧電素子が破壊される可能性が高いものであった。
また、他の課題として、従来のインクジェットヘッドを用いて記録をおこなった場合、記録画像にスジが発生するという問題があった。スジの発生は画像品位に関わるものであり、改善が求められている。
特開2001−018390号公報 特開2005−144804号公報
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであって、圧電素子が十分に保護され、さらには、記録画像にスジが発生するのを抑制することができるインクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明にかかるインクジェットヘッドは、下記特徴を有するものである。
(1)導電材料により形成され、インクを吐出する複数のノズルと、インクタンクから供給された前記インクが流れる本流部と前記本流部から分岐し前記複数のノズルのそれぞれにつながり前記本流部から流入した前記インクが流れる複数の支流部とを含む内部流路と、を含む流路部と、
前記複数の支流部のそれぞれに電気的に接続される複数の圧電素子と、
前記流路部の側となる第一平面とは反対側の第二平面に前記複数の圧電素子が電気的に接続された状態で設けられ、ヘッド駆動部から出力される駆動電圧が所定の周期で印加され、前記スイッチが閉結されたタイミングで印加された前記駆動電圧に応じた前記圧電素子の変形に伴い、変形する前記圧電素子に接する部分が変形するシート状の電極板と、
有機絶縁材料により形成され、前記複数の圧電素子および前記電極板を被覆し、少なくとも前記圧電素子と接する第一保護層と、
前記第一保護層に用いられる有機絶縁材料とは異なる組成の有機絶縁材料により形成され、前記第一保護層に積層される第二保護層と、を少なくとも有し、
前記第一保護層を形成する有機絶縁材料および前記第二保護層を形成する有機絶縁材料が、JIS Z 0208に準じ測定した、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が200g/m・24h以下であり、さらにその少なくとも一方が、JIS Z 0208に準じ測定した、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が150g/m・24h以下であり、
前記第一保護層に比べ、前記第二保護層のヤング率が大きいことを特徴とする。
(2)前記第一保護層の厚みが、3μm〜20μmであることが好ましい。
(3)前記第二保護層の厚みが、10μm以上であることが好ましい。
また、本発明にかかるインクジェット記録装置は、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のインクジェットヘッドが搭載されていることを特徴とする。
本発明によれば、圧電素子が十分に保護され、かつ記録画像にスジが発生するのを抑制することのできるインクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置を提供することができる。
インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 インクジェットヘッドの概略構成を示す斜視図である。 図2に示すD−E−F−G線断面図である。 インクジェットヘッドの吐出面を示す図3のZ矢視図である。
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略しまたは他の構成等に置換してもよく、他の構成を含むようにしてもよい。
<インクジェット記録装置>
インクジェット記録装置10について、図1を参照して説明する。インクジェット記録装置10では、記録媒体14が搬送され、記録媒体14の記録面15に画像が記録される。インクジェット記録装置10では、各種の記録媒体14を対象として画像が記録される。記録媒体14としては、例えば、布帛又は建築用資材が挙げられる。本実施形態では、記録媒体14が長尺状の布帛である場合を例に説明する。画像の記録に用いられるインク色は、ブラック、マゼンタ、イエロー及びシアンの4色とする。インク色は、これら以外の色であってもよい。インク色数は、3色以下又は5色以上としてもよい。図1で搬送方向の下流側に図示された記録媒体14の部分に付した網点模様は、記録媒体14に記録された画像に対応する。
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、搬送部20と、記録部30と、移動部40と、メインタンク50K,50M,50Y,50Cと、供給流路51K,51M,51Y,51Cと、制御装置120を備える。
搬送部20は、記録媒体14を、記録媒体14の長手方向に沿って搬送する。搬送部20によって搬送される記録媒体14は、記録部30を通過する。本実施形態では、搬送部20によって記録媒体14が搬送される方向を「搬送方向」という。搬送方向は、記録媒体14の短手方向に直交する。記録媒体14の短手方向は、記録媒体14の幅方向である。記録媒体14の短手方向は、主走査方向に一致する。主走査方向は、後述するように記録部30が移動部40によって往復移動される方向である。搬送方向及びこれと反対方向は、前述した主走査方向に対して「副走査方向」と称されることもある。本実施形態では、搬送方向及びこれと反対方向のそれぞれに直交する方向を「主走査方向」という。搬送方向及びこれと反対方向を「副走査方向」という。
記録部30は、インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cと、キャリッジ34を備える。インクジェットヘッド31Kは、ブラックインクを吐出し、ブラックインクにより画像を記録するインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド31Kには、ブラックインクを吐出するノズル32が複数形成される。インクジェットヘッド31Mは、マゼンタインクを吐出し、マゼンタインクにより画像を記録するインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド31Mには、マゼンタインクを吐出するノズル32が複数形成される。インクジェットヘッド31Yは、イエローインクを吐出し、イエローインクにより画像を記録するインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド31Yには、イエローインクを吐出するノズル32が複数形成される。インクジェットヘッド31Cは、シアンインクを吐出し、シアンインクにより画像を記録するインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド31Cには、シアンインクを吐出するノズル32が複数形成される。
インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cは、同様の構成を有する。本実施形態では、インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cを区別せず、又は、これらを総称する場合、「インクジェットヘッド31」という。各色用のインクジェットヘッド31は、副走査方向、又は、副走査方向及び主走査方向に配列された一群のヘッドユニットにより形成するようにしてもよい。例えば、インクジェットヘッド31は、副走査方向に複数個のヘッドユニットを配列して1列のユニット列とし、このユニット列を主走査方向に2列設けた構成としてもよい。この場合、第一ユニット列と第二ユニット列は、副走査方向に所定量だけずれた状態で主走査方向に隣り合って設けられる。
キャリッジ34には、インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cが所定の位置に位置決めされた状態でそれぞれ搭載される。インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cは、図1に示すように、主走査方向に隣り合った状態でキャリッジ34に搭載される。各色用のインクジェットヘッド31の配列順序は、図1とは異なる順序としてもよい。これらの配列順序は、諸条件を考慮して適宜決定される。
移動部40は、記録部30を主走査方向に往復移動させる。移動部40は、図1に示すように、2個のプーリ41,42と、タイミングベルト43と、モータ44を含む。2個のプーリ41,42は、搬送部20を基準として、主走査方向の両側にそれぞれ設けられる。プーリ41には、モータ44が連結される。プーリ42は、回転自在に支持される。プーリ41は、モータ44の回転に伴い回転する。タイミングベルト43は、張力が作用した状態でプーリ41,42に架け渡される。タイミングベルト43には、キャリッジ34に固定された支持部46を介して記録部30が取り付けられる。
メインタンク50Kは、ブラックインクを貯留する。供給流路51Kは、メインタンク50Kとインクジェットヘッド31Kを繋ぐ。ブラックインクは、メインタンク50Kから流出し、供給流路51Kを流れて、インクジェットヘッド31Kに供給される。メインタンク50Mは、マゼンタインクを貯留する。供給流路51Mは、メインタンク50Mとインクジェットヘッド31Mを繋ぐ。マゼンタインクは、メインタンク50Mから流出し、供給流路51Mを流れて、インクジェットヘッド31Mに供給される。
メインタンク50Yは、イエローインクを貯留する。供給流路51Yは、メインタンク50Yとインクジェットヘッド31Yを繋ぐ。イエローインクは、メインタンク50Yから流出し、供給流路51Yを流れて、インクジェットヘッド31Yに供給される。メインタンク50Cは、シアンインクを貯留する。供給流路51Cは、メインタンク50Cとインクジェットヘッド31Cを繋ぐ。シアンインクは、メインタンク50Cから流出し、供給流路51Cを流れて、インクジェットヘッド31Cに供給される。
図1では、供給流路51K,51M,51Y,51Cは、簡略化された状態で図示されている。供給流路51K,51M,51Y,51Cは、記録部30の主走査方向への往復移動に対応可能な状態で設けられる。本実施形態では、メインタンク50K,50M,50Y,50Cを区別せず、又は、これらを総称する場合、「メインタンク50」という。供給流路51K,51M,51Y,51Cを区別せず、又は、これらを総称する場合、「供給流路51」という。
インクジェット記録装置10は、上述した各部の他、不図示のポンプを備える。ポンプは、インク色数に対応して4台設けられる。4台のポンプは、供給流路51K,51M,51Y,51Cにそれぞれ設けられる。メインタンク50K,50M,50Y,50Cに貯留された各色のインクは、各色用のポンプによってインクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cに供給される。
制御装置120は、制御部122と、ヘッド駆動部124と、スイッチ部126を備える。図1では、制御部122とヘッド駆動部124とスイッチ部126は、制御装置120としてまとまった状態で図示されている。但し、制御装置120に含まれるこれら各部は、例えば、制御ボックスのような単一の筐体内に設けられなくてもよい。例えば、スイッチ部126は、インクジェットヘッド31に近い位置に設けられるようにしてもよい。
制御部122は、例えば、CPUと、記憶部と、RAMを含む。CPUは、演算処理を実行し、インクジェット記録装置10で実行される各種の処理を制御する。記憶部は、例えば、不揮発性のメモリ及び/又はハードディスクによって構成される。記憶部には、インクジェット記録装置10で実行される各種の処理のプログラムが記憶される。例えば、画像の記録に関するプログラムが記憶される。RAMは、CPUが記憶部に記憶されたプログラムを実行する際の作業領域となる。RAMには、処理の実行途中に所定のデータが記憶される。
ヘッド駆動部124は、後述するインクジェットヘッド31が備える電極板80に電気的に接続されたヘッド駆動回路である。図1では、ヘッド駆動部124と電極板80を接続する配線の図示は、省略されている。ヘッド駆動部124は、所定の電圧値の駆動電圧(駆動信号)を所定の周期で出力する。ヘッド駆動部124から出力された駆動電圧は、電極板80に印加される。なお、駆動電圧(駆動信号)は、所定の電圧値の電気パルス信号である。
スイッチ部126は、後述するインクジェットヘッド31が備える複数の圧電素子70のそれぞれに電気的に接続されたスイッチ回路である。図1では、スイッチ部126と複数の圧電素子70をそれぞれ接続する配線の図示は、省略されている。スイッチ部126は、複数の圧電素子70の全部又は一部に対応したスイッチを含む。例えば、1個のインクジェットヘッド31に50個の圧電素子70が設けられていたとする。1個のスイッチ部126に25個のスイッチが含まれていたとする。この場合、スイッチ部126は、1個のインクジェットヘッド31に対して合計2個設けられる。
インクジェット記録装置10での画像の記録は、次のようにして開始される。即ち、画像の記録は、画像の記録の開始指令が制御装置120に入力され、制御部122がこれを取得したタイミングで開始される。画像の記録を開始させた制御部122は、移動部40と搬送部20を制御する。これに伴い、移動部40と搬送部20は、次のように動作する。即ち、移動部40において、プーリ41に連結されたモータ44が時計回りと反時計回りに往復して回転する。モータ44の回転に伴い、プーリ41が左右両側に往復して回転する。図1でプーリ41の内側に示す「弧状の矢印」は、プーリ41の回転方向を示す。モータ44が所定の方向に回転することでプーリ41が左回転すると、タイミングベルト43も左回転する。プーリ42は、左回転するタイミングベルト43に従動して回転する。これに伴い、記録部30は、主走査方向の第二側から第一側に移動する。記録部30が主走査方向の第一側の移動端に到達すると、モータ44の回転方向は反転し、プーリ41は、右回転する。プーリ41が右回転すると、タイミングベルト43も右回転する。プーリ42は、右回転するタイミングベルト43に従動して回転する。これに伴い、記録部30は、主走査方向の第一側から第二側に移動する。記録部30が主走査方向の第二側の移動端に到達すると、モータ44の回転方向は再度反転し、プーリ41は、再度左回転する。
搬送部20は、上述した記録部30の主走査方向への往復移動に対応して、記録媒体14を搬送方向に搬送する。即ち、搬送部20による記録媒体14の搬送は、記録部30の主走査方向への往復移動に応じて間欠的におこなわれる。各色のインクは、記録部30が主走査方向に移動している所定のタイミングで、インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cにそれぞれ形成されたノズル32から、記録媒体14に向けて吐出される。インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cの各ノズル32から吐出された各色のインクは、記録媒体14の記録面15に着弾する。着弾した各色のインクにより記録媒体14の記録面15に画像が記録される。記録媒体14の記録面15は、記録媒体14が記録部30を通過する際、各色用のインクジェットヘッド31の吐出面35と対向する面である。吐出面35は、後述する図4に示すように、各色用のインクジェットヘッド31でノズル32が形成された面である。ノズル32からのインクの吐出に関する説明は後述する。
移動部40は、画像の記録が終了するまで動作する。従って、記録部30の主走査方向への往復移動は、画像の記録が終了するまで繰り返される。搬送部20は、例えば、画像の記録が終了した後、所定のタイミングで停止する。搬送部20の停止に伴い、搬送方向への記録媒体14の搬送も終了する。
<インクジェットヘッド>
インクジェットヘッド31について、図2〜図4を参照して説明する。インクジェットヘッド31K,31M,31Y,31Cは、上述した通り、同様の構成を有する。従って、以下では、インク色を区別することなく説明する。図3において、ハッチングは、断面された部分を示す。図4において、破線は、図2に示す状態のインクジェットヘッド31で鉛直方向の上側に設けられる各部のかくれた形状を示すかくれ線である。
インクジェットヘッド31は、図2及び図3に示すように、流路部60と、複数の圧電素子70と、電極板80と、を備える。複数の圧電素子70は、電極板80の第二平面82の側で、電極板80と電気的に接続された状態で設けられる。電極板80の第二平面82は、電極板80の第一平面81とは反対側となる電極板80の面である。電極板80の第一平面81は、流路部60の側となる電極板80の面である。本実施形態では、電極板80の第一平面81は、図2及び図3に示す完成状態のインクジェットヘッド31において、鉛直方向の下側となる。電極板80の第二平面82は、図2及び図3に示す完成状態のインクジェットヘッド31において、鉛直方向の上側となる。
インクジェットヘッド31は、複数の圧電素子70に接し複数の圧電素子70および電極板80を被覆する第一保護層101と、第一保護層101に積層される第二保護層102を有する。
第一保護層101および第二保護層102は、いずれも有機絶縁材料により形成されている。ただし、第一保護層101に用いられる有機絶縁材料と、第二保護層102に用いられる有機絶縁材料は、組成の異なるものを用いる必要がある。
前記第一保護層を形成する有機絶縁材料および前記第二保護層を形成する有機絶縁材料は、JIS Z 0208に準じ測定した、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が200g/m・24h以下であり、さらにその少なくとも一方が、JIS Z 0208に準じ測定した、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が150g/m・24h以下である必要がある。
これにより、インクジェットヘッドからインクを吐出する際に発生する飛散ミストや、ノズル付近のインクが乾燥するのを防止するためにヘッド周囲を高湿度環境にする等の外部環境によって、圧電素子が破壊されるのを、長期にわたって防止もしくは抑制することが可能となる。なお、上述した効果は、水系インクを使用する場合において特に有用である。
第二保護層102は、第一保護層101に比べヤング率が大きい必要がある。第二保護層102のヤング率が第一保護層101に比べて大きく設定されることにより、第二保護層が耐摩耗性を有し、長期にわたり保護層としての機能を発揮することが可能となる。一方、第一保護層101は第二保護層102に比べヤング率が小さく柔らかいため、圧電素子70を駆動した際の残留振動を緩和することが可能となり、記録画像に発生するスジを抑制する効果を発揮する。
第一保護層101は、3μm〜20μmの厚みを有することが好ましく、5μm〜15μmであることがさらに好ましい。3μm以上とすることにより、圧電素子70を駆動した際の残留振動を緩和することができる。また、20μm以下とすることにより、圧電素子70の変位量低下を抑制することができる。
第二保護層102は、10μm以上の厚みを有することが好ましく、15μm以上であることがさらに好ましい。第二保護層102の厚みを10μm以上とすることにより耐摩耗性をさらに向上させることができ、長期にわたり保護層としての機能を発揮することが可能となる。上限としては特に限定するものではないが、圧電素子70の変位量への影響を考慮し、100μm以下であることが好ましい。
第一保護層、第二保護層にそれぞれに用いられる有機絶縁材料は、いずれも耐溶剤性を有するものであることが好ましい。これにより、溶剤成分を含んだ浮遊ミストや水分等が付着した場合であっても、圧電素子を保護することができ、圧電素子の破壊を防止することができる。
また、前記有機絶縁材料は、インクジェットヘッドに使用される部材や接着剤への影響を考慮し、低温硬化可能な樹脂を選定することが好ましい。
前記有機絶縁材料としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、オレフィン系樹脂などがあげられるが、条件を満たすものであればこれ以外でもよい。
第一保護層101および第二保護層102の形成方法としては、特に限定するものではなく、公知の方法から適宜選定することができる。形成方法の具体例としては、ハケ塗り、ディップコート、スプレー、転写などがあげられる。なかでも、複雑かつ入り組んだ構造体に対しても層形成が可能であり、均一な厚みの層を形成できるという点で、ディップコートが好ましい。
本発明にかかるインクジェットヘッドは、図3に図示した第一保護層101および第二保護層102以外にも、同様の保護層を有していてもよい。その場合は、第一保護層101と第二保護層102との間、もしくは第二保護層上に形成されていることが好ましい。
第一保護層101および第二保護層102を含む保護層の合計厚みは、13μm〜120μmであることが好ましく、20μm〜80μmであることがさらに好ましい。上記範囲とすることにより、圧電素子70の破損を防止または抑制することができるとともに、圧電素子70の変位量低下を抑制することができる。
流路部60は、図2〜図4に示すように、供給口61と、複数のノズル32と、内部流路63を含む。流路部60は、導電材料により形成される。供給口61は、供給流路51と接続される。供給流路51を流れたインクは、供給口61を通過してインクジェットヘッド31に供給される。
複数のノズル32は、例えば、図4に示すような状態で吐出面35に形成される。即ち、図4に示す例では、複数のノズル32は、その半数を副走査方向に配列して1列のノズル列とし、このノズル列を主走査方向に2列設けた状態で配置される。この場合、第一ノズル列LAと第二ノズル列LBは、副走査方向に所定量だけずれた状態で主走査方向に隣り合って設けられる。第一ノズル列LAは、主走査方向の第一側に配列された第一ノズル32Aによるノズル列である。第二ノズル列LBは、主走査方向の第二側に配列された第二ノズル32Bによるノズル列である。換言すれば、複数のノズル32は、千鳥状に配置される。図4で符号「LA」が付された一点鎖線は、第一ノズル列LAに対応する直線である。図4で符号「LB」が付された一点鎖線は、第二ノズル列LBに対応する直線である。本実施形態は、図4に示す複数のノズル32の配置に基づき説明する。但し、図4に示す複数のノズル32の配置は例示である。従って、複数のノズル32の配置は、図4とは異なる配置であってもよい。本実施形態において、ノズル32は、第一ノズル32A及び第二ノズル32Bを区別せず、これらを総称するものである。
内部流路63は、供給口61から流入したインクを複数のノズル32のそれぞれに流す流路である。従って、内部流路63は、供給口61と複数のノズル32のそれぞれを繋ぐ。内部流路63は、図3に示すように、本流部65と、複数の支流部67を含む。本流部65は、供給口61から連続した流路である。本流部65は、副走査方向に延在する第一ノズル列LAと第二ノズル列LBに対応した状態で形成される。即ち、本流部65は、第一ノズル列LA及び第二ノズル列LBと同じく副走査方向に延在した状態で形成される。供給口61から流入したインクは、本流部65を副走査方向に流れる。複数の支流部67は、本流部65から分岐した流路である。複数の支流部67は、複数のノズル32にそれぞれ繋がる。本流部65から流入したインクは、各支流部67を流れて各ノズル32に到達する。ノズル32の流路面積は、支流部67の流路面積より小さくされる。ノズル32の流路面積は、鉛直方向に垂直な平面で切断したノズル32の面積である。本実施形態において、ノズル32の流路面積との比較対象となる支流部67の流路面積は、ノズル32へと繋がる鉛直方向に延在した支流部67の部分を、鉛直方向に垂直な平面で切断した支流部67の面積である。
流路部60において、内部流路63の一部は、その内壁がなく開口した状態となる。開口状態となる内部流路63の部分は、図3に示す範囲H及び範囲Jの各部分である。本実施形態では、開口状態となる内部流路63の部分は、鉛直方向の上側となる流路部60の面に設けられる。内部流路63の範囲Hの部分は、主走査方向の中心部分に設けられる本流部65から、主走査方向の第一側に延在する支流部67の部分である。内部流路63の範囲Jの部分は、主走査方向の中心部分に設けられる本流部65から、主走査方向の第二側に延在する支流部67の部分である。内部流路63の範囲Hの部分の一部と内部流路63の範囲Jの部分の一部は、図2及び図3に示す完成状態のインクジェットヘッド31において、複数の圧電素子70のそれぞれと向かい合う。
流路部60は、例えば、本体部と、ノズルプレートを突き合わせて形成するようにしてもよい。本体部には、供給口61と内部流路63が形成される。本体部の全部又は一部は、例えば、内部流路63となる貫通穴が形成された薄平板を積層して形成するようにしてもよい。例えば、支流部67の一部が形成される本体部の一部を、支流部67となる貫通穴が形成された薄平板を積層して形成するようにしてもよい。この場合、支流部67の一部は、各薄平板に形成された貫通穴により形成される。ノズルプレートには、複数のノズル32が形成される。ノズルプレートは、20μm〜1mm程度の板厚の薄平板により形成される。
複数の圧電素子70は、複数の支流部67のそれぞれに対応して設けられる。本実施形態では、第一ノズル列LAと第二ノズル列LBは、副走査方向にずれた状態で主走査方向に並べて配置される。従って、複数の圧電素子70は、鉛直方向の上側となる流路部60の面の上方で、第一ノズル列LAと第二ノズル列LBに対応させて主走査方向の両側に設けられる。主走査方向の第一側に設けられる圧電素子70を「第一圧電素子70A」という。主走査方向の第二側に設けられる圧電素子70を「第二圧電素子70B」という。本実施形態において、圧電素子70は、第一圧電素子70A及び第二圧電素子70Bを区別せず、これらを総称するものである。第一圧電素子70A及び第二圧電素子70Bの各個数は、圧電素子70全体の半数ずつである。
複数の第一圧電素子70Aは、第一ノズル列LAを形成する複数の第一ノズル32Aにそれぞれ繋がる各支流部67に対応して主走査方向の第一側で副走査方向に並んだ状態で設けられる。複数の第二圧電素子70Bは、第二ノズル列LBを形成する複数の第二ノズル32Bにそれぞれ繋がる各支流部67に対応して設けられる。複数の圧電素子70は、スイッチ部126に電気的に接続される。詳細には、複数の圧電素子70は、スイッチ部126に含まれる複数のスイッチにそれぞれ電気的に接続される。圧電素子70は、対応する支流部67が繋がるノズル32からインクを吐出させる駆動素子である。圧電素子70は、ピエゾ素子と称されることもある。圧電素子70を介したインクの吐出については後述する。
電極板80は、導電材料により形成された所定の厚みの薄平板である。例えば、電極板80は、金属材料により形成された薄平板である。電極板80の板厚は、数十μm〜数百μm程度である。例えば、電極板80の板厚は、50μm〜200μm程度である。電極板80は、第一平面81及び第二平面82を貫通する穴又は溝等を有さない長方形状の薄平板である。電極板80は、圧電素子70の変形に伴い、変形する圧電素子70に接する部分が変形する。この変形は、弾性変形である。従って、圧電素子70が元の状態に戻ると、変形した電極板80の部分も元に戻る。本実施形態では、第一ノズル列LAと第二ノズル列LBは、副走査方向にずれた状態で主走査方向に並べて配置される。従って、電極板80は、主走査方向の両側に1枚ずつ設けられる。主走査方向の第一側に設けられる電極板80を「第一電極板80A」という。主走査方向の第二側に設けられる電極板80を「第二電極板80B」という。本実施形態において、電極板80は、第一電極板80A及び第二電極板80Bを区別せず、これらを総称するものである。
第一電極板80Aの第二平面82には、複数の第一圧電素子70Aが副走査方向に並んだ状態で電気的に接続されて設けられる。第一電極板80Aの第二平面82における複数の第一圧電素子70Aの副走査方向の間隔は、第一ノズル列LAを形成する第一ノズル32Aの副走査方向の間隔に一致する。第一圧電素子70Aは、図3に示すように、第一電極板80Aを挟んで、第一ノズル32Aに繋がる支流部67と主走査方向に向かい合った状態となる。第一電極板80Aは、上述した通り、ヘッド駆動部124と電気的に接続される。第一電極板80Aには、ヘッド駆動部124から出力された駆動電圧が所定の周期で印加される。
第二電極板80Bの第二平面82には、複数の第二圧電素子70Bが副走査方向に並んだ状態で電気的に接続されて設けられる。第二電極板80Bの第二平面82における複数の第二圧電素子70Bの副走査方向の間隔は、第二ノズル列LBを形成する第二ノズル32Bの副走査方向の間隔に一致する。第二圧電素子70Bは、図3に示すように、第二電極板80Bを挟んで、第二ノズル32Bに繋がる支流部67と主走査方向に向かい合った状態となる。第二電極板80Bは、上述した通り、ヘッド駆動部124と電気的に接続される。第二電極板80Bには、ヘッド駆動部124から出力された駆動電圧が所定の周期で印加される。
<インクの吐出>
ノズル32からのインクの吐出について、説明する。上述したように、画像の記録を開始させた制御部122は、ヘッド駆動部124からの駆動電圧の出力を制御する。この制御に応じて、ヘッド駆動部124では、駆動電圧の出力が開始される。出力された駆動電圧は、上述した通り、電極板80に所定の周期で印加される。また、画像の記録を開始させた制御部122は、制御部122に含まれる記憶部に記憶された画像データに従い吐出信号を生成する。画像データは、記録媒体14に記録される画像に対応したデータである。画像データは、所定のアプリケーションプログラムを用いて生成される。画像データは、制御装置120に接続された外部装置から入力されるようにしてもよい。生成された吐出信号は、スイッチ部126に入力される。吐出信号は、所定の電圧値の電気パルス信号である。スイッチ部126では、入力された吐出信号に応じて、内蔵されたスイッチのうち、所定のスイッチが閉結される。
スイッチ部126に内蔵された所定のスイッチが閉結されたタイミングで電極板80に駆動電圧が印加されると、電極板80上の複数の圧電素子70のうち、閉結されたスイッチに接続された圧電素子70に駆動電圧が印加される。駆動電圧が印加された圧電素子70の変形に伴い、この変形する圧電素子70に接する電極板80の部分が変形する。この電極板80の部分の変形に伴い、この電極板80の部分が内壁の一部を形成する支流部67の容積が縮小する。支流部67の容積の縮小に伴う圧力が、縮小した支流部67内のインクに作用する。これに伴い、この支流部67に繋がるノズル32からインクが吐出される。
圧電素子70は、この圧電素子70が接続されたスイッチ部126に内蔵されたスイッチの閉結と、所定の周期の駆動電圧の印加が一致する度に、繰り返して変形する。スイッチの閉結は、電気パルス信号である吐出信号の入力に伴いおこなわれる。圧電素子70の変形が繰り返されると、この繰り返し変形する圧電素子70に対応した電極板80の部分も繰り返して変形する。これに伴い、所定の圧電素子70に対応した支流部67に繋がるノズル32からインクが繰り返して吐出される。スイッチ部126を介して圧電素子70に駆動電圧を印加させる構成は、制御構成をシンプルにすることができる。その結果、インクジェット記録装置10のコストダウンを図ることができる。
本発明にかかるインクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置について、実施例をあげてさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例に用いた有機絶縁材料の構成を表1に示す。
[実施例1]
表2に記載の有機絶縁材料を、第一保護層を形成する有機絶縁材料、第二保護層を形成する有機絶縁材料の順で、ディップコートを用いて、表2に記載の厚みとなるようインクジェットヘッドの圧電素子上に塗布し、実施例1のインクジェットヘッドを得た。
[実施例2〜6、比較例1〜3]
実施例2〜6、および比較例1〜3についても、実施例1と同様にして、表2に記載の有機絶縁材料の組み合わせおよび厚みに基づくインクジェットヘッドを得た。
得られた各インクジェットヘッドを使用し、下記評価を実施した。その結果を表2に示す。
[評価1:記録画像におけるスジの抑制]
ブランクとして、保護層を形成していないインクジェットヘッドを用いて無地柄の印刷をおこなった。
次いで、得られたインクジェットヘッドを用いて、ブランクと同様に無地柄の印刷をおこなった。
印刷結果をブランクと比較し、スジの改善がみられたか否かを、下記評価基準に基づき評価した。なお、△以上を合格とした。

◎:ブランクで確認されたスジが、目視で確認されない
○:ブランクで確認されたスジが、目視でほとんど確認されない
△:スジがわずかに確認されるが、品位として許容できる範囲である
×:品位として許容できないスジが発生している/ブランクと変わらない品位である
[評価2:保護性]
得られたインクジェットヘッドを純水に720時間浸漬させた後、高湿環境下(30℃、90%RH)にて圧電素子への通電をおこなった。
また、得られたインクジェットヘッドを強アルカリ水溶液(水酸化ナトリウム、濃度2%)に720時間浸漬させた後、高湿環境下(30℃、90%RH)にて圧電素子への通電をおこなった。
ついで、各通電試験結果を、下記評価基準に基づき評価した。結果を表2に示す。

○:圧電素子が破壊されていない
×:圧電素子が破壊されている
[評価3:保護性(耐摩耗試験後)]
得られたインクジェットヘッドの保護層部分をワイピングクロス(コットン織布)で1000回ワイピングした。
ワイピング後のインクジェットヘッドに対し、評価2と同様の試験および評価をおこなった。結果を表2に示す。
実施例1〜6のインクジェットヘッドは、保護性に優れるとともに、スジ抑制効果も奏するものであった。
一方、比較例1のインクジェットヘッドは、保護性には優れるものの、スジ抑制効果が十分に得られないものであった。また、比較例2および3のインクジェットヘッドは、スジ抑制効果を奏するものの、保護性については不十分なものであった。
10 インクジェット記録装置、 14 記録媒体、 15 記録面、 20 搬送部 30 記録部、 31,31K,31M,31Y,31C インクジェットヘッド
32 ノズル、 第一ノズル32A、 第二ノズル32B、 34 キャリッジ
35 吐出面、 40 移動部、 41,42 プーリ、 43 タイミングベルト
44 モータ、 46 支持部
50,50K,50M,50Y,50C メインタンク
51,51K,51M,51Y,51C 供給流路
60 流路部、 61 供給口、 63 内部流路、 65 本流部、 67 支流部
70 圧電素子、70A 第一圧電素子、 70B 第二圧電素子、 80 電極板
80A 第一電極板、 80B 第二電極板、 81 第一平面、 82 第二平面
101 第一保護層、102 第二保護層
120 制御装置、122 制御部、 124 ヘッド駆動部、126 スイッチ部
H,J 範囲、 LA 第一ノズル列、 LB 第二ノズル列、 W 幅
X8,X9,Y8,Y9 寸法

Claims (4)

  1. 導電材料により形成され、インクを吐出する複数のノズルと、インクタンクから供給された前記インクが流れる本流部と前記本流部から分岐し前記複数のノズルのそれぞれにつながり前記本流部から流入した前記インクが流れる複数の支流部とを含む内部流路と、を含む流路部と、
    前記複数の支流部のそれぞれに電気的に接続される複数の圧電素子と、
    前記流路部の側となる第一平面とは反対側の第二平面に前記複数の圧電素子が電気的に接続された状態で設けられ、ヘッド駆動部から出力される駆動電圧が所定の周期で印加され、前記スイッチが閉結されたタイミングで印加された前記駆動電圧に応じた前記圧電素子の変形に伴い、変形する前記圧電素子に接する部分が変形するシート状の電極板と、
    有機絶縁材料により形成され、前記複数の圧電素子および前記電極板を被覆し、少なくとも前記圧電素子と接する第一保護層と、
    前記第一保護層に用いられる有機絶縁材料とは異なる組成の有機絶縁材料により形成され、前記第一保護層に積層される第二保護層と、を少なくとも有し、
    前記第一保護層を形成する有機絶縁材料および前記第二保護層を形成する有機絶縁材料が、JIS Z 0208に準じ測定した、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が200g/m・24h以下であり、さらにその少なくとも一方が、JIS Z 0208に準じ測定した、有機絶縁材料を厚さ100μmのフィルムとした場合の透湿度が150g/m・24h以下であり、
    前記第一保護層に比べ、前記第二保護層のヤング率が大きいことを特徴とする、インクジェットヘッド。
  2. 前記第一保護層の厚みが、3μm〜20μmであることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記第二保護層の厚みが、10μm以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットヘッドが搭載されていることを特徴とする、インクジェット記録装置。
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