JP2017093135A - 自動車 - Google Patents

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浩幸 塚嶋
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Abstract

【課題】走行用モータに作用する電圧が、モータの耐圧を超えることを抑制する自動車を提供する。【解決手段】気圧Poutが所定気圧Pout1未満のときに気圧Poutが所定気圧Pout1以上のときに比して低くなるように高電圧系電力ラインの許容上限電圧VHmaxを設定し、高電圧系電力ラインの電圧が許容上限電圧VHmax以下の範囲内で調節されるように昇圧コンバータを制御する。気圧Poutが所定気圧Pout1未満の領域において、モータの目標駆動点(トルク指令および回転数)が、トルク指令が所定トルク以下で且つPWM制御モードと矩形波制御モードとの切替ライン付近の所定領域内のとき(フラグF=1のとき)には、モータの目標駆動点が所定領域外のとき(フラグF=0のとき)に比して低くなるように許容上限電圧VHmaxを設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、自動車に関し、詳しくは、モータとインバータとバッテリと昇圧コンバータとを備える自動車に関する。
従来、この種の自動車としては、走行用のモータと、モータを駆動するインバータと、電池と、電池とインバータとに接続されると共に昇圧電圧(インバータの入力電圧)を調節するDC/DCコンバータと、を備える構成において、気圧が低いときに気圧が高いときに比して低くなるように昇圧電圧の最大値を設定し、昇圧電圧が最大値を超えないようにDC/DCコンバータを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、こうした制御により、気圧の変化に応じて絶縁性能を確保することができる。
特開2006−288170号公報
発明者は、実験・解析によって、モータの駆動点が所定領域内のときに、サージ電圧が大きくなりやすいことを発見した。ここで、所定領域は、モータのトルクが所定トルク以下で、且つ、インバータの制御モードのパルス幅変調制御モードと矩形波制御モードとの切替ライン付近の領域である。そして、発明者は、気圧が比較的低い(標高が比較的高い)ときには、モータの耐圧(各相の導線間での絶縁を確保可能な上限電圧)が低くなるなどの理由によって、モータの駆動点が所定領域内のときに、サージ電圧によってモータに作用する電圧がモータの耐圧を超えやすくなることを発見した。
本発明の自動車は、モータに作用する電圧がモータの耐圧を超えるのを抑制することを主目的とする。
本発明の自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の自動車は、
走行用のモータと、
前記モータを駆動するインバータと、
バッテリと、
前記バッテリが接続された第1電力ラインと前記インバータが接続された第2電力ラインとに接続され、前記第2電力ラインの電圧の調節を行なう昇圧コンバータと、
前記モータの目標駆動点と前記第2電力ラインの電圧とに応じてパルス幅変調制御モードまたは矩形波制御モードで前記インバータを制御する第1制御手段と、
気圧が所定気圧未満のときにおいて、気圧が低いときには気圧が高いときに比して低くなるように前記第2電力ラインの許容上限電圧を設定し、前記第2電力ラインの電圧が前記許容上限電圧以下の範囲内で調節されるように前記昇圧コンバータを制御する第2制御手段と、
を備える自動車であって、
前記第2制御手段は、気圧が前記所定気圧未満のときにおいて、前記モータの駆動点が、前記モータのトルクが所定トルク以下の低トルク領域のうち前記パルス幅変調制御モードと前記矩形波制御モードとの切替ラインを含む所定領域内のときには、前記モータの駆動点が前記所定領域外のときに比して低くなるように前記許容上限電圧を設定する、
ことを特徴とする。
この本発明の自動車では、モータの目標駆動点と第2電力ラインの電圧とに応じてパルス幅変調制御モードまたは矩形波制御モードでインバータを制御する。また、気圧が所定気圧未満のときにおいて、気圧が低いときには気圧が高いときに比して低くなるように第2電力ラインの許容上限電圧を設定し、第2電力ラインの電圧が許容上限電圧以下の範囲内で調節されるように昇圧コンバータを制御する。そして、気圧が所定気圧未満のときにおいて、モータの駆動点が、モータのトルクが所定トルク以下の低トルク領域のうちパルス幅変調制御モードと矩形波制御モードとの切替ラインを含む所定領域内のときには、モータの駆動点が所定領域外のときに比して低くなるように許容上限電圧を設定する。ここで、「モータのトルク」は、指令値を用いるものとしてもよいし、出力値(推定値)を用いるものとしてもよい。「モータの駆動点」は、トルクと回転数とによって定まる。「所定領域」は、上述したように、サージ電圧が大きくなりやすい領域である。本発明の自動車では、気圧が所定気圧未満のときにおいて、モータの駆動点が所定領域内のときには、モータの駆動点が所定領域外のときに比して許容上限電圧を低くするから、所定領域内でモータを駆動するときでも、サージ電圧によってモータに作用する電圧がモータの耐圧を超えるのを抑制することができる。また、気圧が所定気圧未満のときにおいて、モータの駆動点が所定領域外のときには、モータの駆動点が所定領域内のときほど許容上限電圧を低くしないから、モータの出力の低下ひいては走行性能の低下を抑制することができる。
本発明の一実施例としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のECU50によって実行される許容上限電圧設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 所定領域の一例を示す説明図である。 許容上限電圧設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、モータ32と、インバータ34と、バッテリ36と、昇圧コンバータ40と、電子制御ユニット(以下、ECUという)50と、を備える。
モータ32は、同期発電電動機として構成されており、永久磁石が埋め込まれた回転子と、三相コイルが巻回された固定子と、を備える。このモータ32の回転軸は、駆動輪22a,22bにドライブシャフト(車軸)23およびデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸26に接続されている。
インバータ34は、高電圧系電力ライン42を介して昇圧コンバータ40と接続されている。このインバータ34は、6つのトランジスタT11〜T16と、6つのダイオードD11〜D16と、を有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、高電圧系電力ライン42の正極母線と負極母線とに対して、ソース側とシンク側になるように、2個ずつペアで配置されている。6つのダイオードD11〜D16は、それぞれ、トランジスタT11〜T16に逆方向に並列接続されている。トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータ32の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ34に電圧が作用しているときに、ECU50によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータ32が回転駆動される。高電圧系電力ライン42の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ46が取り付けられている。
バッテリ36は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、低電圧系電力ライン44を介して昇圧コンバータ40と接続されている。低電圧系電力ライン44の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ48が取り付けられている。
昇圧コンバータ40は、高電圧系電力ライン42とバッテリ36とに接続されている。この昇圧コンバータ40は、2つのトランジスタT31,T32と、2つのダイオードD31,D32と、リアクトルLと、を有する。トランジスタT31は、高電圧系電力ライン42の正極母線に接続されている。トランジスタT32は、トランジスタT31と、高電圧系電力ライン42および低電圧系電力ライン44の負極母線と、に接続されている。2つのダイオードD31,D32は、それぞれ、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続されている。リアクトルLは、トランジスタT31,T32同士の接続点と、低電圧系電力ライン44の正極母線と、に接続されている。昇圧コンバータ40は、ECU50によって、トランジスタT31,T32のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧系電力ライン44の電力を電圧の昇圧を伴って高電圧系電力ライン42に供給したり、高電圧系電力ライン42の電力を電圧の降圧を伴って低電圧系電力ライン44に供給したりする。
ECU50は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。
ECU50には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ECU50に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・モータ32の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ32aからの回転位置θm
・モータ32とインバータ34とを接続する電力ラインに取り付けられた電流センサ32u,32vからのモータ32のU相,V相の相電流Iu,Iv
・バッテリ36の端子間に取り付けられた電圧センサからの電池電圧Vb
・バッテリ36の出力端子に取り付けられた電流センサからの電池電流Ib
・バッテリ36に取り付けられた温度センサからの電池温度Tb
・コンデンサ46の端子間に取り付けられた電圧センサ46aからのコンデンサ46(高電圧系電力ライン42)の電圧VH
・コンデンサ48の端子間に取り付けられた電圧センサ48aからのコンデンサ48(低電圧系電力ライン44)の電圧VL
・イグニッションスイッチ60からのイグニッション信号
・シフトレバー61の操作位置を検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSP
・アクセルペダル63の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc
・ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBP
・車速センサ68からの車速V
・気圧センサ69からの気圧Pout
ECU50からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。ECU50から出力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・インバータ34のトランジスタT11〜T16へのスイッチング制御信号
・昇圧コンバータ40のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号
ECU50は、回転位置検出センサ32aにより検出されたモータ32の回転子の回転位置θmに基づいて、モータ32の電気角θe,回転数Nmを演算している。また、ECU50は、電流センサにより検出された電池電流Ibの積算値に基づいて、バッテリ36の蓄電割合SOCを演算している。ここで、蓄電割合SOCは、バッテリ36の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
こうして構成された実施例の電気自動車20では、ECU50は、アクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Accと車速センサ68からの車速Vとに基づいて、走行に要求される要求トルクTd*を設定する。続いて、要求トルクTd*をモータ32のトルク制限Tmaxで制限(上限ガード)してモータ32のトルク指令Tm*を設定する。ここで、モータ32のトルク制限Tmaxは、高電圧系電力ライン42の電圧VHおよびモータ32の回転数Nmにおいて、モータ32から出力してもよいトルクの上限である。このモータ32のトルク制限Tmaxは、実施例では、高電圧系電力ライン42の電圧VHおよびモータ32の回転数Nmとモータ32のトルク制限Tmaxとの関係を予め定めてマップとして記憶しておき、高電圧系電力ライン42の電圧VHおよびモータ32の回転数Nmが与えられると、このマップから対応するモータ32のトルク制限Tmaxを導出して設定するものとした。そして、モータ32がトルク指令Tm*で駆動されるように、インバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング制御を行なう。
ここで、インバータ34の制御について説明する。実施例では、インバータ34は、ECU50により、パルス幅変調制御(PWM制御)モードまたは矩形波制御モードで行なうものとした。PWM制御モードは、モータ32の電圧指令と搬送波(三角波)電圧との比較によってトランジスタT11〜T16のオン時間の割合を調節する制御モードである。矩形波制御モードは、矩形波電圧をモータ32に供給する制御モードである。なお、PWM制御モードでは、変調率が値0〜所定値R1(約0.78)の範囲となる。矩形波制御モードでは、変調率が値R1(約0.78)で一定となる。変調率は、インバータ34の入力電圧に対する出力電圧(モータ32に作用する電圧)の実効値の割合である。
インバータ34の制御モードは、実施例では、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nmと高電圧系電力ライン42の目標電圧VH*とインバータ34の制御モードとの関係を予め定めて制御モード設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nmと高電圧系電力ライン42の電圧VHとが与えられると、このマップから対応するインバータ34の制御モードを導出して設定するものとした。インバータ34の制御モードは、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nmが絶対値の小さい側から大きい側に向けてPWM制御モード,矩形波制御モードの順になるように定められる。また、インバータ34の制御モードは、高電圧系電力ライン42の目標電圧VH*が高いほどPWM制御モードと矩形波制御モードとの切替ラインがモータ32の回転数Nmおよびトルク指令Tm*の絶対値の大きい側に移動するように定められる。
また、ECU50は、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nmに基づいて高電圧系電力ライン42の目標電圧VH*の仮の値としての仮電圧VHtmpを設定する。高電圧系電力ライン42の仮電圧VHtmpは、実施例では、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nmと高電圧系電力ライン42の仮電圧VHtmpとの関係を予め定めてマップとして図示しないROMに記憶しておき、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nmが与えられると、このマップから対応する高電圧系電力ライン42の仮電圧VHtmpを導出して設定するものとした。実施例では、車両全体の効率などを考慮して、高電圧系電力ライン42の仮電圧VHtmpを設定するものとした。こうして高電圧系電力ライン42の仮電圧VHtmpを設定すると、設定した高電圧系電力ライン42の仮電圧VHtmpを許容上限電圧VHmaxで制限(上限ガード)して高電圧系電力ライン42の目標電圧VH*を設定する。そして、高電圧系電力ライン42の電圧VHが目標電圧VH*となるように、昇圧コンバータ40のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。
次に、こうして構成された実施例の電気自動車20の動作、特に、高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxの設定処理について説明する。図2は、実施例のECU50によって実行される許容上限電圧設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、繰り返し実行される。
許容上限電圧設定ルーチンが実行されると、ECU50は、まず、モータ32のトルク指令Tm*および回転数Nm,気圧Poutなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、モータ32のトルク指令Tm*は、上述の制御によって設定された値を入力するものとした。モータ32の回転数Nmは、回転位置検出センサ32aにより検出されたモータ32の回転子の回転位置θmに基づいて演算された値を入力するものとした。気圧Poutは、気圧センサ69によって検出された値を入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、モータ32の目標駆動点(トルク指令Tm*,回転数Nm)が所定領域内であるか否かを判定し(ステップS110,S120)、モータ32の目標駆動点が所定領域外のときには、フラグFに値0を設定し(ステップS130)、モータ32の目標駆動点が所定領域内のときには、フラグFに値1を設定する(ステップS140)。ここで、所定領域は、サージ電圧が大きくなりやすい領域、即ち、気圧Poutが比較的低いとき(標高が比較的高いとき)にモータ32の絶縁性の確保が厳しくなる領域である。図3は、所定領域の一例を示す説明図である。図3に示すように、所定領域は、モータ32のトルク指令Tm*が所定トルクTm1以下の低トルク領域のうちPWM制御モードと矩形波制御モードとの切替ライン付近の領域とした。
発明者は、モータ32の駆動点がPWM制御モードと矩形波制御モードとの切替ライン付近(特に、PWM制御モード側の切替ライン付近)で、且つ、モータ32のトルク(モータ32に流れる電流)が小さいときに、サージ電圧が大きくなりやすいことを発見した。インバータ34をPWM制御モードで制御するときにおいて、変調率が高いほど(例えば、0.76〜0.78程度のときには)、モータ32の電気角θeの1周期おける特定の位相範囲で、インバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング間隔が短くなりやすい。また、モータ32のトルク(モータ32に流れる電流)が小さいときには、モータ32に流れる電流の向きが反転しやすい。これらの理由によって、所定領域では、サージ電圧が大きくなりやすいと考えられる。そして、発明者は、気圧Poutが比較的低いときには、モータ32の耐圧が低くなるなどの理由によって、所定領域でモータ32を駆動すると、サージ電圧によってモータ32に作用する電圧がモータ32の耐圧(各相の導線間での絶縁を確保可能な上限電圧)を超えやすくなる(モータ32の絶縁性の確保が厳しくなる)ことを発見した。
こうしてフラグFを設定すると、気圧PoutとフラグFとに基づいて、高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxを設定する(ステップS150)。ここで、高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxは、モータ32の耐圧に対してマイナス側のマージンを考慮して定められる。この高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxは、実施例では、気圧PoutおよびフラグFと高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxとの関係を予め定めて許容上限電圧設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、気圧PoutおよびフラグFが与えられると、このマップから対応する高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxを導出して設定するものとした。許容上限電圧設定用マップの一例を図4に示す。
図4中、所定気圧Pout1は、例えば、89kPa,90kPa,91kPaなど(標高が1000m程度のときの気圧など)とすることができる。所定電圧VHmax1は、例えば、640V,650V,660Vなどとすることができる。
図4に示すように、フラグFが値0のとき(モータ32の目標駆動点が所定領域外のとき)において、気圧Poutが所定気圧Pout1以上の領域では、許容上限電圧VHmaxに所定電圧VHmax1を設定するものとした。また、フラグFが値0のときにおいて、気圧Poutが所定気圧Pout1未満の領域では、気圧Poutが低いときに高いときよりも低くなるように、具体的には、気圧Poutが低いほど所定電圧VHmax1から直線的に低くなるように、許容上限電圧VHmaxを設定するものとした。なお、この場合の高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxは、モータ32の耐圧を考慮しつつ、更に、気圧Poutの低下によるモータ32の出力の低下の程度が、エンジンからの動力だけを用いて走行する自動車における気圧Poutの低下によるエンジンの出力低下と同程度となるように定めるものとした。
フラグFが値1のとき(モータ32の目標駆動点が所定領域内のとき)において、気圧Poutが所定気圧Pout1以上の領域では、フラグFが値0のときと同様に、許容上限電圧VHmaxに所定電圧VHmax1を設定するものとした。また、フラグFが値1のときにおいて、気圧Poutが所定気圧Pout1未満の領域では、気圧Poutが低いときに高いときよりも低くなり且つフラグFが値0のときよりも低くなるように、具体的には、気圧Poutが低いほど所定電圧VHmax1からフラグFが値0のときよりも低い側で直線的に低くなるように、許容上限電圧VHmaxを設定するものとした。
上述したように、発明者は、所定領域内でモータ32を駆動するときに所定領域外でモータ32を駆動するときに比してサージ電圧が大きくなりやすいこと、および、気圧Poutが比較的低いときに所定領域内でモータ32を駆動するとサージ電圧によってモータ32に作用する電圧がモータ32の耐圧を超えやすくなること、を発見した。これを踏まえて、実施例では、気圧Poutが所定気圧Pout1未満のときには、フラグFが値1のとき(モータ32の目標駆動点が所定領域内のとき)に、フラグFが値0のとき(モータ32の目標駆動点が所定領域外のとき)に比して高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxをより低くするものとした。これにより、気圧Poutが比較的低く且つ所定領域内でモータ32を駆動するときでも、サージ電圧によってモータ32に作用する電圧がモータ32の耐圧を超えるのを抑制することができる。この結果、インバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング間隔がより短くなるのを許容することができるから、スイッチング速度をより上昇させることが可能となり、エネルギ効率の更なる向上を図ることができる。また、気圧Poutが所定気圧Pout1未満のときにおいて、モータ32の目標駆動点が所定領域外のときには、モータ32の目標駆動点が所定領域内のときほど許容上限電圧VHmaxを低くしないから、モータ32の出力の低下ひいては走行性能の低下を抑制することができる。
また、以下のことも言える。フラグFが値0か値1かに拘わらずに一律の許容上限電圧VHmaxを設定する比較例では、気圧Poutが所定気圧Pout1未満で且つ所定領域内でモータ32を駆動するときでもモータ32の各相の導線間での絶縁を確保可能とするためには、このときのサージ電圧を考慮して、モータ32の各相の導線の被膜の厚みなどを設計する必要がある。このため、気圧Poutが所定気圧Pout1以上のときや所定領域外でモータ32を駆動するときについて考えると、各相の導線の被膜の厚みを過剰な値に設計することになる。実施例では、気圧Poutが所定気圧Pout1未満の領域において、フラグFが値1のときに、フラグFが値0のときに比して高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxを低くすることにより、気圧Poutが所定気圧Pout1以上のときや所定領域外でモータ32を駆動するときについて考えたときに各相の導線の被膜の厚みを過剰な値に設計しなくてもよくなるから、各相の導線の被膜の厚みを比較例に比して薄くして、コスト削減を図ることができる。
以上説明した実施例の電気自動車20では、気圧Poutが所定気圧Pout1未満のときに気圧Poutが所定気圧Pout1以上のときに比して低くなるように高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxを設定し、高電圧系電力ライン42の電圧VHが許容上限電圧VHmax以下の範囲内で調節されるように昇圧コンバータ40を制御する。そして、気圧Poutが所定気圧Pout1未満の領域において、モータ32の目標駆動点(トルク指令Tm*および回転数Nm)が、トルク指令Tm*が所定トルクTm1以下で且つPWM制御モードと矩形波制御モードとの切替ライン付近の所定領域内のときには、モータ32の目標駆動点が所定領域外のときに比して低くなるように許容上限電圧VHmaxを設定する。これにより、気圧Poutが所定気圧Pout1未満で且つ大サージ領域内でモータ32を駆動するときでも、サージ電圧によってモータ32に作用する電圧がモータ32の耐圧を超えるのを抑制することができる。また、気圧Poutが所定気圧Pout1未満のときにおいて、モータ32の目標駆動点が所定領域外のときには、モータ32の目標駆動点が所定領域内のときほど許容上限電圧VHmaxを低くしないから、モータ32の出力の低下ひいては走行性能の低下を抑制することができる。
実施例の電気自動車20では、モータ32の目標駆動点が所定領域内であるか否かに応じて高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxを設定するものとした。しかし、モータ32の目標駆動点に代えて、モータ32の駆動点(トルクTmおよび回転数Nm)が所定領域内であるか否かに応じて高電圧系電力ライン42の許容上限電圧VHmaxを設定するものとしてもよい。ここで、モータ32のトルクTmは、電流センサ32u,32vからのモータ30のU相,V相の相電流Iu,Ivに基づくd軸,q軸の電流Id,Iqに基づいて推定するものとしてもよい。
実施例では、モータ32とインバータ34とバッテリ36と昇圧コンバータ40とを備える電気自動車20の構成とした。しかし、モータ32とインバータ34とバッテリ36と昇圧コンバータ40とに加えて、走行用のエンジンを備えるハイブリッド自動車の構成としてもよい。また、モータ32とインバータ34とバッテリ36と昇圧コンバータ40とに加えて、第2昇圧コンバータを介して接続された燃料電池を備える燃料電池自動車の構成としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータ32が「モータ」に相当し、インバータ34が「インバータ」に相当し、バッテリ36が「バッテリ」に相当し、昇圧コンバータ40が「昇圧コンバータ」が相当し、ECU50が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車の製造産業などに利用可能である。
20 電気自動車、22a,22b 駆動輪、23 ドライブシャフト、24 デファレンシャルギヤ、26 駆動軸、32 モータ、32a 回転位置検出センサ、32u,32v 電流センサ、34 インバータ、36 バッテリ、40 昇圧コンバータ、42 高電圧系電力ライン、44 低電圧系電力ライン、46,48 コンデンサ、46a,48a 電圧センサ、50 電子制御ユニット(ECU)、60 イグニッションスイッチ、61 シフトレバー、62 シフトポジションセンサ、63 アクセルペダル、64 アクセルペダルポジションセンサ、65 ブレーキペダル、66 ブレーキペダルポジションセンサ、68 車速センサ、69 気圧センサ、D11〜D16,D31,D32 ダイオード、T11〜T16,T31,T32 トランジスタ、L リアクトル。

Claims (1)

  1. 走行用のモータと、
    前記モータを駆動するインバータと、
    バッテリと、
    前記バッテリが接続された第1電力ラインと前記インバータが接続された第2電力ラインとに接続され、前記第2電力ラインの電圧の調節を行なう昇圧コンバータと、
    前記モータの目標駆動点と前記第2電力ラインの電圧とに応じてパルス幅変調制御モードまたは矩形波制御モードで前記インバータを制御する第1制御手段と、
    気圧が所定気圧未満のときにおいて、気圧が低いときには気圧が高いときに比して低くなるように前記第2電力ラインの許容上限電圧を設定し、前記第2電力ラインの電圧が前記許容上限電圧以下の範囲内で調節されるように前記昇圧コンバータを制御する第2制御手段と、
    を備える自動車であって、
    前記第2制御手段は、気圧が前記所定気圧未満のときにおいて、前記モータの駆動点が、前記モータのトルクが所定トルク以下の低トルク領域のうち前記パルス幅変調制御モードと前記矩形波制御モードとの切替ラインを含む所定領域内のときには、前記モータの駆動点が前記所定領域外のときに比して低くなるように前記許容上限電圧を設定する、
    ことを特徴とする自動車。
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