JP2017092370A - エピタキシャルウェーハの製造方法および製造装置 - Google Patents

エピタキシャルウェーハの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】チャンバを分解及び組み立てした後に、均一な厚さ分布を有するエピタキシャル膜を形成できる、エピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。【解決手段】チャンバ2内で、ウェーハW上にエピタキシャル膜を形成する第1エピタキシャルウェーハ製造工程と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜の非対称度を測定する非対称度測定工程と、過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択する条件選択工程と、条件選択工程で選択された成膜条件に基づきチャンバ2内で、ウェーハW上にエピタキシャル膜を形成する第2エピタキシャルウェーハ製造工程を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法および製造装置に関し、特に、過去の製造実績に関する複数組の調整データを含むデータベースを利用する製造方法および製造装置に関する。
エピタキシャルウェーハから製造される半導体集積回路の品質のばらつきを抑制するためには、エピタキシャル膜の厚さを均一にする必要がある。
エピタキシャルウェーハは、チャンバ内にウェーハを収容し、このチャンバ内にエピタキシャル膜の原料となるガス(原料ガス)を流すことによって、ウェーハの表面にエピタキシャル膜を形成して得られる。
特許文献1には、エピタキシャルウェーハのエピタキシャル膜の厚さ分布を均一にすることを目的とした製造方法が開示されている。この方法では、膜厚分布が不均一なエピタキシャル膜が得られた場合、エピタキシャル膜の成長中に原料ガスの進路が変更される。これにより、基板の主表面上においてエピタキシャル膜の成長速度が大きい部分の位置を変更でき、その結果、エピタキシャル膜の厚さ分布を均一にできるとされる。
特開2003−257869号公報
特許文献1の製造方法では、原料ガスの進路は、たとえば、シリコンウェーハの回転数を変更することによって変更される。この場合、シリコンウェーハの回転数を最適化することにより、エピタキシャル膜の厚さを均一にすることができる可能性がある。しかし、エピタキシャル膜の形成に用いるチャンバは、定期的に分解して内部を清掃する必要があり、チャンバの組み立て後は、組み立てばらつきにより、分解前と完全に同じ状態にならない場合がある。これに起因して、組み立て後は、分解前に最適化された条件によっては、均一な厚さを有するエピタキシャル膜が得られないことがある。同様に、同じチャンバを用いて品種(規格)が異なるエピタキシャルウェーハを製造する場合に、品種の切り替えを行った後も、切り替え前に最適化された条件によっては、均一な厚さを有するエピタキシャル膜が得られないことがある。
特に、チャンバを分解および組み立てした後、または品種の切り替えを行った後に、エピタキシャル膜の厚さ分布が、ウェーハの周方向に均一にならないことがある。この場合は、特許文献1の方法に基づいて条件を調整しても、均一な膜厚分布を得ることができない。このような状態になったとき、チャンバを再度分解して、チャンバ内の部材(たとえば、処理対象のウェーハを支持するサセプタ)の配置、姿勢等を調整することにより、均一な膜厚分布が得られるようになることがある。しかし、この作業は、長時間を要するものであり、生産性が低下する原因となる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、チャンバを分解および組み立てした後、または品種の切り替えを行った後に、生産性を低下させずに、エピタキシャル膜の厚さ分布を、ウェーハの周方向に均一にできる、エピタキシャルウェーハの製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記(1)の製造方法、および下記(2)の製造装置を要旨とする。
(1)ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成してエピタキシャルウェーハを製造する方法であって、
チャンバ内で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する第1エピタキシャルウェーハ製造工程と、
前記第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜の非対称度を測定する非対称度測定工程と、
過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択する条件選択工程と、
前記条件選択工程で選択された成膜条件に基づき、前記チャンバ内で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する第2エピタキシャルウェーハ製造工程と、を含み、
前記条件選択工程が、非対称度を低減する環境の近さ、および調整による非対称度の低減幅の少なくとも一方に基づいて、前記複数組の調整データから1組の調整データを選択し、当該調整データに含まれる調整のための成膜条件を、前記第2エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件として採用することを含む、エピタキシャルウェーハの製造方法。
(2)ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成してエピタキシャルウェーハを製造するための装置であって、
内部で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成するチャンバと、
過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データが格納された記憶装置を有する制御部と、
エピタキシャル膜の非対称度に影響を及ぼす制御因子を変更可能で、前記制御部により制御される調整機構と
を備え、
前記制御部が、
前記複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択し、
前記選択された成膜条件が得られるように、前記調整機構を制御し、
前記選択が、非対称度を低減する環境の近さ、および調整による非対称度の低減幅の少なくとも一方に基づいて、前記複数組の調整データから1組の調整データを選択し、当該調整データに含まれる調整のための成膜条件を、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件として採用する、製造装置。
チャンバを分解および組み立てした後、または品種の切り替えを行った後に形成したエピタキシャル膜の厚さ分布が、ウェーハの周方向に不均一であった場合、本発明の製造方法により、チャンバを分解せずに、周方向に均一な厚さ分布が得られるようにすることができる。本発明の製造方法により、周方向に均一な厚さ分布を有するエピタキシャル膜を製造できなかった場合は、チャンバを分解してその内部の部材の調整を行わせざるを得ない。しかし、この場合は、チャンバを分解せずに行う膜厚分布調整の限界を知ることができる。これにより、調整に無駄な時間を費やすことを回避できる。
本発明の製造装置を用いて、上記本発明の製造方法を実施することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るエピタキシャルウェーハの製造装置の縦断面図である。 図2は、図1に示す製造装置の平面図である。
本発明において、「非対称度」とは、下記(A)式により求められる値をいう。
[非対称度]=([最外周部の最大膜厚]−[最外周部の最小膜厚])/([最外周部の最大膜厚]+[最外周部の最小膜厚])×100 ・・・(A)
エピタキシャル膜は、ウェーハをその中心の周りに回転させながら成長させるため、エピタキシャル膜の厚さは、原理的には、ウェーハの中心に対して対称、すなわち、ウェーハの中心から等しい距離にある部分では同じになる。しかし、実際に得られたエピタキシャル膜の厚さ分布を測定すると、エピタキシャル膜の厚さは、ウェーハの中心に対して、対称とはならないことがある。
エピタキシャル膜の厚さ分布がウェーハの中心に対して対称ではないことを、以下、ウェーハの膜厚について「非対称」であるといい、非対称の程度を、上記(A)式で定義する「非対称度」で表す。エピタキシャル膜の厚さは、通常、ウェーハの最外周部で最も不均一になる。このため、非対称の程度が最も顕著に現れるように、上記(A)式で示す通り、非対称度は、ウェーハの最外周部の膜厚を用いて定義している。
エピタキシャル膜の厚さが非対称になるのは、ウェーハを支持するサセプタの支持面が水平面に対して傾いていること、サセプタ上のウェーハの設置位置が適切でないことなどが原因と考えられる。このため、装置を調整して、これらの原因を排除することができれば、膜厚を対称にすることができる。
しかし、このような調整を行うには、チャンバを分解して開放する必要があり、多くの工数がかかるため、エピタキシャルウェーハの生産性を低下させてしまう。このため、可能であれば、チャンバを開放することなく、成膜条件、すなわち、エピタキシャル膜の成長に影響を与える制御因子の条件を調整することで、エピタキシャル膜の厚さの非対称度を低減することが好ましい。
エピタキシャル膜の厚さが、ウェーハの中心に対して対称であり、ウェーハの径方向に変化する場合は、各制御因子の影響係数に基づいて、膜厚を均一になるように調整することができる。影響係数とは、成膜条件のうちエピタキシャル膜の厚さ分布に影響を与える制御因子を正方向に単位量操作(変更)したときの対象とするウェーハの部位毎の膜厚変化量である。
しかし、非対称度は、1つまたは2つ以上の決まった制御因子に基づく予め決められた方法によっては、低減することはできない。これは、非対度が複合的な要因に影響されて高くなるためである。ここで、要因には、未知の要因が含まれる。本発明は、影響係数に基づいては調整できない非対称度を、過去に非対称度を調整した実績としてデータベースに蓄積されている調整データから適切なものを抽出し、その調整データにおける調整後の成膜条件を採用することで、非対称度を低減しようとするものである。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、上述のように、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成してエピタキシャルウェーハを製造する方法であって、第1エピタキシャルウェーハ製造工程と、非対称度測定工程と、条件選択工程と、第2エピタキシャルウェーハ製造工程と、を含む。第1エピタキシャルウェーハ製造工程では、チャンバ内で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する。非対称度測定工程では、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜の非対称度を測定する。条件選択工程では、過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択する。第2エピタキシャルウェーハ製造工程では、条件選択工程で選択された成膜条件に基づき、チャンバ内で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する。条件選択工程は、非対称度を低減する環境の近さ、および調整による非対称度の低減幅の少なくとも一方に基づいて、複数組の調整データから1組の調整データを選択し、当該調整データに含まれる調整のための成膜条件を、第2エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件として採用することを含む。
複数組の調整データの各々は、調整に使用したチャンバ、調整前の成膜条件、調整前の成膜条件により形成されたエピタキシャル膜の非対称度、調整した時期、調整のための成膜条件、および調整のための成膜条件により形成したエピタキシャル膜の非対称度のデータを含んでもよく、この場合、非対称度を低減する環境の近さは、下記(a)〜(d)の少なくとも1つを含んでもよい。
(a) エピタキシャル膜の形成に用いたチャンバが、第1エピタキシャルウェーハ製造工程の実施に用いたチャンバと同じであるか否か
(b) エピタキシャル膜の非対称度を調整した時期と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程でエピタキシャル膜を形成した時期との近さ
(c) 非対称度を調整する前の成膜条件と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件との近さ
(d) 非対称度を調整する前のエピタキシャル膜の非対称度と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度との近さ
また、本発明のエピタキシャルウェーハの製造装置は、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成してエピタキシャルウェーハを製造するための装置であって、チャンバと、制御部と、調整機構とを備えている。チャンバの内部では、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する。制御部は、過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データが格納された記憶装置を有する。調整機構は、エピタキシャル膜の非対称度に影響を及ぼす制御因子を変更可能で、制御部により制御される。制御部は、複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択し、選択された成膜条件が得られるように、調整機構を制御し、この選択が、非対称度を低減する環境の近さ、および調整による非対称度の低減幅の少なくとも一方に基づいて、複数組の調整データから1組の調整データを選択し、当該調整データに含まれる調整のための成膜条件を、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件として採用する。
記憶装置には、チャンバ内でエピタキシャル膜を形成した際の成膜データである基準成膜データが、さらに格納されていてもよい。この場合、基準成膜データは、成膜を行った時期、成膜条件、および成膜により形成されたエピタキシャル膜の非対称度のデータを含んでもよい。この場合、記憶装置に格納された複数組の調整データの各々が、調整に使用したチャンバ、調整前の成膜条件、調整前の成膜条件により形成されたエピタキシャル膜の非対称度、調整した時期、調整のための成膜条件、および調整のための成膜条件により形成したエピタキシャル膜の非対称度のデータを含むものとすることができる。この場合、非対称度を低減する環境の近さは、下記(a)〜(d)の少なくとも1つを含んでもよい。
(a) エピタキシャル膜の形成に用いたチャンバが、当該製造装置のチャンバと同じであるか否か
(b) エピタキシャル膜の非対称度を調整した時期と、基準成膜データにおける成膜を行った時期との近さ
(c) 非対称度を調整する前の成膜条件と、基準成膜データにおける成膜条件との近さ
(d) 非対称度を調整する前のエピタキシャル膜の非対称度と、基準成膜データにおけるエピタキシャル膜の非対称度との近さ
図1は、本発明の一実施形態に係るエピタキシャルウェーハの製造装置の平面図である。図2は、この製造装置の縦断面図である。
この製造装置10は、平面視において円形の天板3および下ドーム4を備えている。天板3および下ドーム4は、石英などの透明な材料で形成されている。天板3の周縁部と下ドーム4の周縁部とは、それぞれ、リング状のドーム取付体6の上下面に固定されている。これにより、平面視でほぼ円形のチャンバ2が形成されている。チャンバ2の上方および下方には、チャンバ2内を加熱する複数のハロゲンランプ9が、天板3および下ドーム4の周方向に沿って、互いに離間してほぼ等間隔に配置されている。
チャンバ2内には、円板状のサセプタ20が、ほぼ水平に配設されている。サセプタ20の上には、シリコンウェーハ(以下、単に、「ウェーハ」という。)Wが載置される。サセプタ20の半径は、載置されるウェーハWの半径より大きい。
サセプタ20の裏面側(下方)には、サセプタ20を支持するサセプタ支持部材8が設けられている。サセプタ支持部材8の下部は、軸部7に固定されている。軸部7は、サセプタ20と同軸に配置されており、モータを備えた駆動機構30により、軸部7の中心軸の周りに回転されるように構成されている。その結果、サセプタ支持部材8およびサセプタ20も、水平面内で回転される。
チャンバ2のドーム取付体6の所定位置には、チャンバ2内にガスを導入するガス供給口31が形成されている。また、ドーム取付体6において、ドーム取付体6の中心軸に対してガス供給口31と反対側には、チャンバ2内のガスを外部へ排出するガス排出口32が形成されている。エピタキシャル膜の原料となる原料ガスは、以下に説明するガス供給部からガス供給口31を介してチャンバ2内に導入される。
ガス供給部には、原料ガスが収容されたガス供給源14と、ガス供給源14に連通されたガス管15aとが備えられている。ガス供給源14には、原料ガスとして、たとえば、トリクロロシラン(SiHCl3)ガスおよびフォスフィン(PH3)ガスを、水素ガスで希釈した混合ガス(以下、「原料混合ガス」という。)が収容されている。原料ガスは、この原料混合ガスとして、チャンバ2内に導入される。
原料混合ガスの流れの下流側で、ガス管15aは、ウェーハWの幅方向周縁部に原料混合ガスを供給するためのガス管15bと、ウェーハWの幅方向中央部に原料混合ガスを供給するためのガス管15cとに分岐している。ガス管15b、15cには、それぞれ、ガス管15b、15c内に流れるガスの流量を調節するガス弁16a、16bが介装されている。ガス管15bは、さらに2つのガス管15b1、15b2に分岐している。
ガス管15b1の端部17a、ガス管15cの端部17b、およびガス管15b2の端部17cは、ほぼ水平に配列されており、ほぼ水平に配置されたインジェクトキャップ33に接続されている。インジェクトキャップ33は、上板、下板、および一対の側板により形成された角筒形状を有している。インジェクトキャップ33の内部は、仕切板34a、34bにより、3つのガス流路に分割されている。ガス管15b1、15c、15b2の端部17a〜17cは、それぞれ、この3つのガス流路に接続されている。ガス管15b1、15c、15b2の端部17a〜17cから、各ガス流路に導入されたガスは、ガス管15b1、15c、15b2内に比して、水平方向に広がって流れる。
さらに、インジェクトキャップ33に対してガス管15b1、15c、15b2の端部17a〜17cの反対側には、バッフル(整流板)13が、インジェクトキャップ33に対向配置されている。バッフル13は、幅方向が鉛直方向に向けられ、長手方向が水平方向に向けられている。バッフル13には、端部17a〜17cとの対向部に、図示しない複数のガス導入孔が略水平方向に配列するように形成されている。原料混合ガスは、バッフル13のガス導入孔を通過することにより、鉛直面内の速度分布が均一にされる。バッフル13として、複数種類のもの(たとえば、ガス導入孔の形状および大きさが互いに異なるもの)が用意されており、たとえば、製品の品種により、異なるバッフルが用いられる。
バッフル13に対して、インジェクトキャップ33と反対側には、バッフル13に隣接して、ガス整流部材11が設けられている。ガス整流部材11は、水平に配置された上板と、上板の下方に離間して、上板とほぼ平行に配置された下板と、これらの上板と下板との幅方向の両端同士を連結する一対の側板とを備えている。上板と下板との間において、インジェクトキャップ33の仕切板34a、34bに対応する位置には、上板と下板とを連結する仕切板が設けられており、さらに、上板の幅方向の中間位置には、上板と下板とを連結する仕切板12が設けられている。上板、下板、仕切板、および一対の側板により、ガス流通路18が形成されている。
ガス整流部材11のガス流通路18は、段差部を経てチャンバ2のガス供給口31と連通している。ガス管15b1、15b2から、バッフル13、およびガス整流部材11を介して、それぞれチャンバ2内に導入されるガスG1、G3は、サセプタ20上に載置されたウェーハWの幅方向一方端部および他方端部に供給される。ガス管15cから、バッフル13を介してガス整流部材11内に導入されるガスは、ガス整流部材11内で仕切板12により分割されてガスG2a、G2bとして、チャンバ2内に導入され、サセプタ20上に載置されたウェーハWの幅方向中間部に供給される。
チャンバ2の側部で、チャンバ2の中心軸に対して、ガス供給口31とガス排出口32との対向方向に直交する方向には、ウェーハWをチャンバ2に対して搬入および搬出するための開口を形成可能なスリットバルブ26が設けられている。
また、ガス供給源25から送出された水素(H2)ガスを、スリットバルブ26を介して、チャンバ2内に導入することができる。この水素ガスは、チャンバ2内で、主として、サセプタ20の下方に供給される。ガス供給源25とスリットバルブ26とは、ガス管27により連通されている。ガス管27には、ガス管27内に流れる水素ガスの流量を調節するガス弁28が介装されている。以下、スリットバルブ26を介してチャンバ2内に導入される水素ガスを、「スリット水素」という。
ガス弁16a、16b、28の開度は、制御部50により制御される。
原料混合ガスにおけるトリクロロシランの混合割合、およびガス弁16a、16bの開度により、ガス供給源14からチャンバ2内に導入されるトリクロロシランガスの総流量(以下、「TCSガス流量」という。)が制御される。原料混合ガスにおける水素ガスの混合割合、およびガス弁16a、16bの開度により、ガス供給源14からチャンバ2内に導入される水素ガスの総流量(以下、「メイン水素流量」という。)が制御される。
ガス弁16aの開度により、ガス管15bを流れる原料混合ガスの流量、すなわち、ガス管15b1、15b2を介してチャンバ2内に導入される原料混合ガスG1、G3の流量(以下、「混合ガス外側流量」という。)が調整される。ガス弁16bの開度により、ガス管15cを流れてチャンバ2内に導入される原料混合ガスG2a、G2bの流量(以下、「混合ガス内側流量」という。)が調整される。ガス弁28の開度により、スリット水素の流量が調整される。
駆動機構30は、制御部50により制御され、これにより、サセプタ20の上に載置されたウェーハWの回転数が制御される。
ガス弁16a、16b、28、および駆動機構30は、エピタキシャル膜の膜厚面内分布に影響を及ぼす制御因子を変更可能な調整機構である。
制御部50は、記憶装置50aを備えている。記憶装置50aには、過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データ(データベース)が格納されている。記憶装置50aには、製造装置10に備えられたチャンバ2を用いた調整実績に関する調整データのみならず、他のチャンバを用いた調整実績に関する調整データも格納されている。各組の調整データは、少なくとも、
(i) 調整に使用したチャンバ、
(ii) 調整前の成膜条件、
(iii) 調整前の成膜条件により形成されたエピタキシャル膜の非対称度、
(iv) 調整した時期、
(v) 調整のための成膜条件、および
(vi) 調整のための成膜条件により形成したエピタキシャル膜の非対称度
のデータを含む。調整した時期のデータは、たとえば、年月日であってもよく、年月日に時刻を加えたものであってもよい。
次に、本発明の一実施形態に係るエピタキシャルウェーハの製造方法について説明する。この製造方法は、図1および図2に示す製造装置10を用いて実施される。以下の製造方法におけるエピタキシャルウェーハの製造は、チャンバ2を分解および組み立てした後、または品種の切り替えを行った後に、行うものとする。以下、チャンバ2を分解および組み立て、または品種の切り替えを行うことを、「段取り替え」という。
[第1エピタキシャルウェーハ製造工程]
この工程では、段取り替えの前に採用していた成膜条件を採用して、ウェーハW上にエピタキシャル膜を形成する。まず、図示しない移載機構により、ウェーハWを、スリットバルブ26を介して、チャンバ2内に搬入し、サセプタ20上に載置する。次に、ガス供給源14からガス管15aへと、原料混合ガスを送出し、チャンバ2内の雰囲気をこの原料混合ガスに置換する。また、制御部50により、駆動機構30を制御して、所望の回転速度でのウェーハWの回転を開始する。
続いて、制御部50の制御により、ガス弁16a、16bの開度を調整して、TCSガス流量、メイン水素流量、混合ガス外側流量、および混合ガス内側流量を、それぞれ所望の流量に調整する。
さらに、制御部50の制御により、ガス弁28の開度を調整して、スリット水素を、所望の流量でチャンバ2内に導入する。チャンバ2内に導入された原料混合ガスおよび水素ガスは、ガス排出口32から排出される。
次に、チャンバ2の上方および下方に設けられたハロゲンランプ9により、ウェーハWおよびサセプタ20に輻射熱を与え、ウェーハWの温度を、たとえば、1100℃に保持する。これにより、原料混合ガスからSiがウェーハW上に供給されて、エピタキシャル膜が成長する。
所定時間、エピタキシャル膜の成長を継続した後、ハロゲンランプ9をオフにし、ウェーハ(エピタキシャルシリコンウェーハ)Wの温度が所定の温度以下になった後、制御部50の制御により、ガス弁16a、16b、28を閉じる。これにより、原料供給源14からの原料混合ガス、およびガス供給源25からの水素ガスの、チャンバ2内への導入が停止される。そして、制御部50により、駆動機構30を制御して、ウェーハWの回転を停止する。その後、図示しない移載機構により、ウェーハWを、スリットバルブ26を介して、チャンバ2外に搬出する。
[非対称度測定工程]
第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜について、膜厚測定を行う。膜厚の測定は、たとえば、赤外分光光度計(FT−IR)を用いる公知の方法により行うことができる。ウェーハWの外周部(ウェーハの外周から中心に向かって1〜10mmの領域内)については、ウェーハWの中心の周りに、たとえば、ほぼ等角度間隔をおいた4点以上で膜厚を測定する。併せて、ウェーハWの径方向に関する膜厚分布を測定してもよい。そして、ウェーハWの外周部について得られた膜厚のデータを用い、上記(A)式に従って、エピタキシャル膜の非対称度を求める。
第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜の非対称度が、許容レベル以下であった場合は、第1エピタキシャルウェーハ製造工程の成膜条件により、エピタキシャルシリコンウェーハの製造を続ける。一方、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜の非対称度が、許容レベル以下ではなかった場合は、段取り替えの前に採用していた成膜条件では、エピタキシャル膜の非対称度を低減できないと判断することができる。この場合は、下記条件選択工程以降の工程を実施する。
第1エピタキシャルウェーハ製造工程で、エピタキシャル膜を形成した際の成膜条件、および形成したエピタキシャル膜の非対称度は、基準成膜データとして、制御部50に備えられた記憶装置50aに格納される。基準成膜データは、成膜条件として、少なくとも、成膜を行った時期、成膜条件、および成膜により形成されたエピタキシャル膜の非対称度のデータを含む。
[条件選択工程]
この工程では、制御部50に備えられた記憶装置50aに格納された複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択する。この成膜条件は、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜に比して非対称度が低減されたエピタキシャル膜を形成できることが期待されるものである。
より詳細には、この工程では、複数組の調整データから、優先順位をつけた下記(a)〜(e)の判定事項に基づいて、1組の調整データを選択する。この選択は、制御部50により行われる。下記(a)〜(d)の判定事項は、非対称度を低減する環境の近さということができる。
(a) エピタキシャル膜の形成に用いたチャンバが、第1エピタキシャルウェーハ製造工程の実施に用いたチャンバと同じであるか否か
(b) エピタキシャル膜の非対称度を調整した時期と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程でエピタキシャル膜を形成した時期との近さ
(c) 非対称度を調整する前の成膜条件と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件との近さ
(d) 非対称度を調整する前のエピタキシャル膜の非対称度と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度との近さ
(e) 調整による非対称度の低減幅
優先順位は、たとえば、上記(a)〜(e)の順、すなわち、上記(a)の判定事項の優先順位が最も高く、上記(e)の判定事項の優先順位が最も低いとすることができる。以下の説明は、一例として、このような優先順位を採用することを前提としているが、これ以外の優先順位を採用してもよい。また、必ずしも、(a)〜(e)の判定事項のすべてを用いる必要はなく、(a)〜(e)の判定事項の少なくとも1つを用いればよい。
まず、記憶装置50aに格納された複数組の調整データから、判定事項(a)の要件を満たす調整データ、すなわち、エピタキシャル膜の形成に用いたチャンバが、第1エピタキシャルウェーハ製造工程の実施に用いたチャンバと同じである調整データを抽出する。判定事項(a)の要件を満たす調整データが存在しない場合は、調整データの選択を行うことなく、すべての組の調整データから、判定事項(b)による調整データの抽出を行う。判定事項(a)の要件を満たす調整データが存在すれば、抽出された調整データから、判定事項(b)による調整データの抽出を行う。
判定事項(b)については、適当な閾値として、たとえば3ヶ月を設定する。この場合、調整データにおけるエピタキシャル膜の非対称度を調整した時期と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程でエピタキシャル膜を形成した時期との差が、3ヶ月以内の調整データを抽出する。この要件を満たす調整データが存在しない場合は、閾値を大きく、たとえば、6ヶ月に変更する等、条件を緩和して、調整データが抽出されるようにする。抽出された調整データが1組である場合は、その調整データに含まれる調整後の成膜条件を選択する。
抽出された調整データが複数組存在する場合は、その調整データから、判定事項(c)により、調整データを抽出する。成膜条件の近さは、たとえば、すべての制御因子に対して、[標準化操作量]=([操作量]−[操作量平均値])/[操作量標準偏差]で標準化して他の制御因子の操作量と比較できるようにしたうえで、全操作量に関して、Σ([第1エピタキシャルウェーハ製造工程での標準化操作量]−[調整データの標準化操作量])2で数値化したものとすることができる。
制御因子は、たとえば、メイン水素流量、外側水素流量比、スリット水素流量、およびウェーハの回転数の4つとする。このように数値化された成膜条件の近さについて、閾値を設定して、すでに抽出された調整データから、成膜条件が近い調整データを抽出する。この要件を満たす調整データが存在しない場合は、閾値を大きく(条件を緩和)して、調整データが抽出されるようにする。抽出された調整データが1組である場合は、その調整データに含まれる調整後の成膜条件を選択する。
抽出された調整データが複数組存在する場合は、これらの複数組の調整データから、判定事項(d)により、調整データを抽出する。具体的には、まず、非対称度を調整する前のエピタキシャル膜の非対称度と、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度との差を求める。そして、この非対称度の差に閾値を設定して、複数組の調整データから、非対称度の差が小さい調整データを抽出する。この要件を満たす調整データが存在しない場合は、閾値を大きく(条件を緩和)して、調整データが抽出されるようにする。抽出された調整データが1組である場合は、その調整データに含まれる調整後の成膜条件を選択する。
抽出された調整データが複数組存在する場合は、これらの複数組の調整データから、判定事項(e)により、調整データを抽出する。具体的には、調整による非対称度の低減幅(調整前の非対称度から調整後の非対称度を減じたもの)に、閾値を設定して、複数組の調整データから、当該低減幅が大きい調整データを抽出する。この要件を満たす調整データが存在しない場合は、閾値を小さく(条件を緩和)して、1組の調整データが抽出されるようにする。そして、この調整データに含まれる調整後の成膜条件を選択する。この調整データに含まれる非対称度の低減幅を、第1エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度から減じたものが、調整後の(下記第2エピタキシャルウェーハ製造工程で得られる)エピタキシャル膜の非対称度の予測値となる。
以下、上記(a)〜(e)の判定事項に基づいて、1組の調整データを選択する具体例について説明する。表1に、制御部50の記憶装置50aに格納された複数組の調整データについて、上記(a)〜(e)の判定事項により、異同または値を求めた結果を示す。
Figure 2017092370
これらの調整データについて、判定事項の優先順位を(a)、(c)、(b)、(e)、(d)の順として、各判定事項の要件の充足の程度に基づいて、並べ替えを行った。表2に、調整データを並べ替えた結果を示す。表2で、上の調整データほど、優先順位が高い判定事項の要件を充足する。すなわち、調整データEが、最もよく判定事項の要件を充足する。
Figure 2017092370
これは、優先順位を判定事項(a)、(c)、(b)、(e)、(d)の順として、各判定事項により、段階的に調整データを抽出し、最終的に、調整データEを選択したことに対応する。したがって、この場合、調整データEに含まれる調整後の成膜条件を選択する。
[第2エピタキシャルウェーハ製造工程]
この工程では、条件選択工程で選択された成膜条件を採用して、第1エピタキシャルウェーハ製造工程と同様にして、ウェーハW上にエピタキシャル膜を形成する。制御部50は、この成膜条件が得られるように、ガス弁16a、16b、28、および駆動機構30を制御する。
第2エピタキシャルウェーハ製造工程でエピタキシャル膜が形成されたウェーハが得られると、このエピタキシャル膜の非対称度を測定する。非対称度が許容レベル以下であった場合は、以後、第2エピタキシャルウェーハ製造工程で採用した成膜条件により、エピタキシャルシリコンウェーハの製造を続けることとする。この場合、成膜条件を1回変更しただけで、均一な厚さ分布を有するエピタキシャル膜を形成できる条件を見出せたことになる。
一方、非対称度が許容レベル以下ではなかった場合は、成膜条件の変更によっては、非対称度を低減できない蓋然性が高い。この場合、チャンバを再度分解および組み立てすることにより、製造装置10の調整、たとえば、サセプタの支持面がより水平に近くなるように調整する。このような調整の後にエピタキシャル膜を形成すると、そのエピタキシャル膜の非対称度が許容レベル以下である可能性が高い。すなわち、第2エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度が許容レベル以下ではなかった場合は、「チャンバを分解してチャンバおよびその内部の部材を調整することなく、非対称度を低減することは不可能である」との判断を迅速に下すことができる。
調整に使用したチャンバ、第1エピタキシャルウェーハ製造工程を実施した時期、第1および第2エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件、ならびに第1および第2エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度等のデータは、制御部50の記憶装置50aに格納された調整データ(データベース)に追加することとしてもよい。
以上の製造方法および製造装置において、複数組の調整データからの1組の調整データの選択は、(a)〜(e)の判定事項を同時に考慮して、環境の近さを定量化し、その値に基づいて行ってもよい。この場合、(a)〜(e)の判定事項の各々に重みを付けることとしてもよく、重みは0であり得るものとすることができる。ある判定事項について、重みを0とすることは、その判定事項を考慮しないことを意味する。
2:チャンバ、 10:製造装置、 16a、16b、28:ガス弁、
30:駆動機構、 50:制御部、 50a:記憶装置、 W:ウェーハ

Claims (5)

  1. ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成してエピタキシャルウェーハを製造する方法であって、
    チャンバ内で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する第1エピタキシャルウェーハ製造工程と、
    前記第1エピタキシャルウェーハ製造工程で形成されたエピタキシャル膜の非対称度を測定する非対称度測定工程と、
    過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択する条件選択工程と、
    前記条件選択工程で選択された成膜条件に基づき、前記チャンバ内で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する第2エピタキシャルウェーハ製造工程と、を含み、
    前記条件選択工程が、非対称度を低減する環境の近さ、および調整による非対称度の低減幅の少なくとも一方に基づいて、前記複数組の調整データから1組の調整データを選択し、当該調整データに含まれる調整のための成膜条件を、前記第2エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件として採用することを含む、エピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 請求項1に記載の、エピタキシャルウェーハの製造方法であって、
    前記複数組の調整データの各々が、調整に使用したチャンバ、調整前の成膜条件、前記調整前の成膜条件により形成されたエピタキシャル膜の非対称度、調整した時期、調整のための成膜条件、および前記調整のための成膜条件により形成したエピタキシャル膜の非対称度のデータを含み、
    前記非対称度を低減する環境の近さが、下記(a)〜(d)の少なくとも1つを含む、エピタキシャルウェーハの製造方法。
    (a) エピタキシャル膜の形成に用いたチャンバが、前記第1エピタキシャルウェーハ製造工程の実施に用いたチャンバと同じであるか否か
    (b) エピタキシャル膜の非対称度を調整した時期と、前記第1エピタキシャルウェーハ製造工程でエピタキシャル膜を形成した時期との近さ
    (c) 非対称度を調整する前の成膜条件と、前記第1エピタキシャルウェーハ製造工程での成膜条件との近さ
    (d) 非対称度を調整する前のエピタキシャル膜の非対称度と、前記第1エピタキシャルウェーハ製造工程で得られたエピタキシャル膜の非対称度との近さ
  3. ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成してエピタキシャルウェーハを製造するための装置であって、
    内部で、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成するチャンバと、
    過去に成膜条件を変更してエピタキシャル膜の非対称度を調整した際の調整実績に関する複数組の調整データが格納された記憶装置を有する制御部と、
    エピタキシャル膜の非対称度に影響を及ぼす制御因子を変更可能で、前記制御部により制御される調整機構と
    を備え、
    前記制御部が、
    前記複数組の調整データから、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件を選択し、
    前記選択された成膜条件が得られるように、前記調整機構を制御し、
    前記選択が、非対称度を低減する環境の近さ、および調整による非対称度の低減幅の少なくとも一方に基づいて、前記複数組の調整データから1組の調整データを選択し、当該調整データに含まれる調整のための成膜条件を、次に形成するべきエピタキシャル膜の成膜条件として採用する、製造装置。
  4. 請求項3に記載の製造装置であって、
    前記記憶装置に、前記チャンバ内でエピタキシャル膜を形成した際の成膜データである基準成膜データが、さらに格納されており、
    前記基準成膜データが、成膜を行った時期、成膜条件、および成膜により形成されたエピタキシャル膜の非対称度のデータを含み、
    前記記憶装置に格納された前記複数組の調整データの各々が、調整に使用したチャンバ、調整前の成膜条件、前記調整前の成膜条件により形成されたエピタキシャル膜の非対称度、調整した時期、調整のための成膜条件、および前記調整のための成膜条件により形成したエピタキシャル膜の非対称度のデータを含み、
    前記非対称度を低減する環境の近さが、下記(a)〜(d)の少なくとも1つを含む、製造装置。
    (a) エピタキシャル膜の形成に用いたチャンバが、当該製造装置の前記チャンバと同じであるか否か
    (b) エピタキシャル膜の非対称度を調整した時期と、前記基準成膜データにおける成膜を行った時期との近さ
    (c) 非対称度を調整する前の成膜条件と、前記基準成膜データにおける成膜条件との近さ
    (d) 非対称度を調整する前のエピタキシャル膜の非対称度と、前記基準成膜データにおけるエピタキシャル膜の非対称度との近さ
  5. 請求項3または4に記載の製造装置であって、
    前記調整機構が、
    前記チャンバ内でウェーハを支持するサセプタの回転数を制御する駆動機構と、
    前記チャンバ内にガスを供給するガス管に介装され、前記ガス管内を流れるガスの流量を制御するガス弁と
    を含む、製造装置。
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