JP2017092318A - パターン形成方法、インプリントシステムおよび物品製造方法 - Google Patents

パターン形成方法、インプリントシステムおよび物品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の上に形成するインプリント材の複数の液滴の配置をパージガスの影響を考慮して調整するパターン形成方法を提供する。【解決手段】パターン形成方法は、インプリント材供給部によってテスト領域の上に複数のテスト液滴を配置し、複数のテスト液滴にパージガスを供給し、テスト液滴を硬化させることによって液滴硬化物のサンプルを作成する工程と、サンプルの液滴硬化物を評価する工程と、基板に形成すべきパターンの設計情報と評価工程で得られた結果とに基づいて配置レシピを生成する工程と、配置レシピに従って供給部によって基板の上にインプリント材の複数の液滴を配置し、複数の液滴に前記パージガスを供給し、設計情報に基づいて形成されたパターンを有する型を複数の液滴に接触させることにより複数の液滴を構成するインプリント材を成形し、該成形されたインプリント材を硬化させることによってパターンを形成する工程と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、パターン形成方法、インプリントシステムおよび物品製造方法に関する。
露光装置に代わるリソグラフィ装置としてインプリント装置が注目されている。インプリント装置では、基板の上にインプリント材を塗布し、該インプリント材に原版としての型を接触させ、この状態で該インプリント材を硬化させることによって基板の上にパターンを形成する装置である。インプリント材としては、例えば、光の照射によって硬化する光硬化樹脂材料や、熱によって硬化する熱硬化樹脂材料がある。
基板に対するインプリント材の供給は、ディスペンサーによって基板の上にインプリント材を複数の液滴の形態で配置することによって行われうる。基板の上に配置されたインプリント材の複数の液滴に対して型を接触させることによって複数の液滴が広がる。これにより、型に形成されているパターンにならってインプリント材が成形される。この段階では、インプリント材は、未硬化状態、即ち液体状態であるので、形状は固定されていない。型によって成形されたインプリント材は、光または熱などの硬化エネルギーが与えられることによって硬化され、形状が固定される。その後、硬化したインプリント材から型が引き離される。
ディスペンサーによって基板の上に配置されたインプリント材の複数の液滴の大きさ(体積)は、ディスペンサーに設けられた複数の吐出口間のばらつきの影響を受けうる。また、基板の上に配置されたインプリント材の複数の液滴は、インプリント材が揮発することによって小さくなりうる。揮発の程度は、複数の液滴が配置された領域の周辺部と中央部とでは異なりうる。
特許文献1には、揮発量を考慮して基板上にインプリント材を塗布することが記載されている。特許文献2には、インプリントによって形成された膜の厚さを計測し、計測の結果に基づいてノズルからの機能性インクの吐出量を補正することが記載されている。
特開2009−88376号公報 特開2013−65624号公報
インプリント材の硬化は、型に形成されたパターンの凹部にインプリント材が十分に充填された後になされる。この充填を促進するために、基板と型との間の空間に、空気を置換するためのパージガスが供給されうる。また、酸素硬化阻害性を有するインプリント材(酸素によって硬化が阻害されるインプリント材)が使用される場合、酸素が多いとインプリント材を硬化しにくくなる。そこで、基板と型との間の空間に、空気を置換するためのパージガスが供給される。パージガスは、例えば、ヘリウムガスまたはヘリウムガスでありうる。
本発明者は、基板の上に配置されたインプリント材の液滴の揮発量がパージガスに大きく依存することを突き止めた。パージガスは、通常、基板と型との間の空間、より具体的には、型の下の空間に局所的に供給される。また、インプリントは、基板の上のインプリント対象の領域にディスペンサーによってインプリント材の複数の液滴を配置した後に、該領域を型の下に移動させ、複数の液滴に型を接触させ硬化させることによってなされうる。よって、基板の上に配置されたインプリント材の複数の液滴は、それらの位置によって異なる雰囲気に曝されることになるので、それらの位置によって揮発量が異なりうる。この点を考慮しなければ、基板の上に形成されるパターンの品質を向上させることは困難である。
本発明は、本発明者による上記の知見を基礎としてなされたものであり、基板の上に形成するインプリント材の複数の液滴の配置をパージガスの影響を考慮して調整することにより、形成されるパターンの品質を向上させることを目的とする。
本発明の1つの側面は、パターン形成方法に係り、該パターン形成方法は、インプリント材を供給する供給部によってテスト領域の上にインプリント材の複数のテスト液滴を配置し、前記複数のテスト液滴にパージガスが供給された状態で前記複数のテスト液滴を硬化させることによって複数の液滴硬化物を有するサンプルを作成するサンプル作成工程と、前記サンプルにおける前記複数の液滴硬化物を評価する評価工程と、基板に形成すべきパターンの設計情報と前記評価工程で得られた結果とに基づいて配置レシピを生成する生成工程と、前記配置レシピに従って前記供給部によって基板の上にインプリント材の複数の液滴を配置し、前記複数の液滴に前記パージガスが供給された状態で、前記設計情報に基づいて形成されたパターンを有する型を前記複数の液滴に接触させることにより前記複数の液滴を構成していたインプリント材を成形し、該成形されたインプリント材を硬化させることによってパターンを形成するインプリント工程と、を含む。
本発明によれば、基板の上に形成するインプリント材の複数の液滴の配置をパージガスの影響を考慮して調整することにより、形成されるパターンの品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態のインプリント装置の構成を模式的に示す図。 本発明の一実施形態のパターン形成方法を示す図。 サンプル作成工程の具体例を示す図。 サンプル作成用の配置レシピを例示する図。 物品を製造する際のショットレイアウトを例示する図。 配置レシピに従って基板の上にインプリント材の複数の液滴の配置する様子を例示する図。 インプリント材の複数のテスト液滴が配置された領域の移動および該複数のテスト液滴の硬化を模式的に示す図。 インプリント材としての紫外線硬化樹脂の流動性の変化(硬化)を例示する図。 インプリント材の複数の液滴間における、塗布時刻からの経過時間による揮発量の差を例示する図。 インプリント材の複数の液滴間における、配置位置による揮発量の差および濡れ広がりの差を模式的に例示する図。 インプリント材の複数の液滴間における、パージガスの流量による揮発量の差を例示する図。 テスト基板に形成された複数の液滴硬化物のノズル間の差を例示する図。 ショット領域に対するインプリント材の塗布量分布を例示する図。 参考例の配置レシピを例示する図。 配置レシピ生成工程の具体例を示す図。 補正用中間データおよび補正量分布を例示する図。 補正塗布量分布を例示する図。 本発明の実施形態によって生成された配置レシピを例示する図。 本発明の一実施形態のインプリントシステムの構成を示す図。
以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
本発明のインプリントシステムは、基板の上に供給されたインプリント材を型によって成形し、該成形されたインプリント材を硬化させることによってパターンを形成する。インプリント材は、それを硬化させるエネルギーが与えられることによって硬化する硬化性組成物である。インプリント材は、硬化した状態を意味する場合もあるし、未硬化の状態を意味する場合もある。硬化用のエネルギーとしては、例えば、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光(例えば、赤外線、可視光線、紫外線)でありうる。
硬化性組成物は、典型的には、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。これらのうち光により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物および光重合開始剤を含有しうる。また、光硬化性組成物は、付加的に非重合性化合物または溶剤を含有しうる。非重合性化合物は、例えば、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種でありうる。
図1には、本発明の一実施形態のインプリント装置100の構成が模式的に示されている。インプリント装置100は、半導体デバイスなどの物品を製造するプロセスで使用されるリソグラフィ装置であって、基板104の上にインプリント材120を供給し、インプリント材120に型(モールド)101のパターンを転写する。本明細書および添付図面では、基板104の表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系において方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ平行な方向をX方向、Y方向、Z方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転、Z軸周りの回転をそれぞれθX、θY、θZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御または駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な軸の周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御または駆動を意味する。
本実施形態では、インプリント材120を硬化させる方法として、紫外線等の光をインプリント材120に照射するによってインプリント材120を硬化させる光硬化法が採用されている。ただし、インプリント材120を硬化させる方法は、これに限定されるものではなく、例えば、熱をインプリント材120に与えることによってインプリント材120を硬化させてもよい。
インプリント装置100は、型101を駆動する型駆動機構102と、硬化部(光照射部)103と、パージ部106とを備えている。また、インプリント装置100は、基板104を保持するステージ105と、ステージ105を駆動することによって基板104を駆動する基板駆動機構112とを備えている。また、インプリント装置100は、基板104の上にインプリント材120の複数の液滴を配置するディスペンサー110と、ディスペンサー110にインプリント材120を供給する供給源111と、制御部130と、データ格納部131とを備えている。ディスペンサー110は、インプリント材を基板104の上に供給する供給部の一つの形態である。
型101は、基板104に供給されたインプリント材120に転写すべきパターンが形成されたパターン部101aを有する。型101は、パターン部101aが基板104に対向するように配置される。型101は、例えば、矩形形状の外形を有し、光(紫外線)を透過する材料(石英など)で構成されうる。型駆動機構102は、型101を保持する型チャックを有し、型チャックによって保持された型101を複数の軸(例えば、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸。)について駆動する。型駆動機構102は、基板104の上に配置されたインプリント材120の複数の液滴に型101を接触させるように型101を駆動する。これにより、該複数の液滴が広がり、該複数の液滴を構成していたインプリント材120は、パターン部101aのパターンにならって成形される。この段階では、インプリント材120は、未硬化状態、即ち液体状態であるので、形状は固定されていない。型によって成形されたインプリント材は、光が照射されることによって硬化され、形状が固定される。その後、型駆動機構102は、硬化したインプリント材120から型101を引き離すように型101を駆動する。
ステージ105は、基板104を保持する基板チャックを有する。ステージ105は、基板駆動機構112によって駆動される。基板駆動機構112は、例えば、粗動駆動系と微動駆動系とで構成されうる。基板駆動機構112は、基板104を複数の軸(例えば、X軸、Y軸、θZ軸の3軸。)について駆動するようにステージ105を駆動する。
供給源111は、未硬化、即ち液体状態のインプリント材120を収容するタンクであり、ディスペンサー110に対してインプリント材120を供給する。ディスペンサー110は、複数のノズル(吐出口)を有し、該複数のノズルを通してインプリント材120を液滴状態で吐出する。典型的には、基板駆動機構112による基板104の駆動(走査)と同期してディスペンサー110の複数のノズルからインプリント材120が吐出され、これにより、インプリント材120の複数の液滴が基板104の上に配置(塗布)される。一例において、1つの液滴は、数ピコリットルであり、液滴の配置間隔は、数μmでありうる。
インプリント材120は、本実施形態では、酸素硬化阻害性(酸素によって硬化が阻害される性質)を有する紫外線硬化樹脂である。パージ部106は、インプリント材120の硬化を可能にするためのパージガスを基板104と型101との間の空間、より具体的には、型101の直下の空間に1または複数の吹出部107を介して供給する。一例において、複数の吹出部107が型101を取り囲むように配置されうる。パージガスとしては、パターン部101aの凹部に対するインプリント材120の充填を促進する作用も有するガスが使用されうる。パージガスとしては、インプリント材120の硬化を阻害しないガス、例えば、ヘリウムガス、窒素ガスおよび凝縮性ガス(例えば、ペンタフルオロプロパン(PFP))の少なくとも1つを含むガスが使用されうる。吹出部107は、ディスペンサー110によって基板104の上に形成されるインプリント材120の複数の液滴の配列の全域にパージガスを供給するように、例えば、複数のノズルを有しうる。
制御部130は、CPUおよびメモリなどを含み、インプリント装置100を構成する複数の要素、即ち型駆動機構102、硬化部103、パージ部106、基板駆動機構112などを制御する。データ格納部131には、ディスペンサー110による基板104の上へのインプリント材120の複数の液滴の配置を制御するための配置レシピ(ドロップレシピ)が格納されている。配置レシピは、インプリント材120の液滴の配置を示す情報を含む。
図2を参照しながらインプリント装置100によって実施されるパターン形成方法を説明する。以下のステップS101(サンプル作成工程)の動作は、インプリント装置100の第1モードの動作であり、ステップS105〜S108の動作はインプリント装置100の第2モードの動作である。
ステップS101(サンプル作成工程)では、インプリント装置100におけるインプリント材120の液滴特性を計測するためのサンプルが作成される。サンプルは、複数の液滴硬化物を有する。複数の液体硬化物は、テスト領域を有するテスト基板をステージ105上にロードし、該テスト領域にディスペンサー110によってインプリント材120の複数のテスト液滴を配置し、該複数のテスト液滴を硬化部103によって硬化させることによって形成される。複数のテスト液滴の硬化は、テスト基板の上にディスペンサー110によって配置された複数の液滴にパージ部106によってパージガスが供給された状態でなされる。ここで、パージガスが供給された状態は、例えば、パージガスが所定時間以上にわたって供給された状態、あるいは、複数の液滴を取り巻く空間における酸素の濃度が所定濃度以下に低下するまでパージガスが供給された状態である。ステップS101(サンプル作成工程)の詳細については後述する。硬化部103による複数のテスト液滴の硬化は、ステップS105〜S108における物品の製造のためのインプリント工程においてインプリント材の複数の液滴を硬化させる位置と同じ位置において行われうる。
ステップS102(評価工程)では、ステップS101(サンプル作成工程)で作成されたサンプルにおける複数の液滴硬化物が評価される。この評価は、ステップS101(サンプル作成工程)で作成されたサンプルにおける複数の液硬化物のそれぞれの体積の計量を含みうる。ここで、n(2以上の自然数)個の液滴が結合した状態で1つの硬化物(以下、結合硬化物)が形成されている場合には、結合硬化物の体積をnで除することによって、結合前の個々の液滴の体積を評価することができる。あるいは、n(2以上の自然数)個の液滴が結合した状態で1つの結合硬化物が形成される条件において、n個の液滴からなるグループを単位として評価する場合には、個々の結合硬化物の体積によって各グループを評価することもできる。
ステップS103では、制御部130は、半導体デバイスなどの物品を製造するために基板に形成すべきパターンの設計情報(例えば、回路パターンの設計情報)を取得する。該物品を製造するために使われる型101のパターン部101aに形成されたパターンは、該設計情報に基づいて形成されたものである。該設計情報は、データ格納部131に格納される。ステップS104(配置レシピ生成工程)では、制御部130は、ステップS103で取得した設計情報とステップS102(評価工程)で得られた評価結果とに基づいて配置レシピを生成する。
ステップS105〜S109(インプリント工程)では、ステップS104で生成された配置レシピに従ってインプリントが行われる。具体的には、ステップS105では、ディスペンサー110は、ステップS104で生成された配置レシピに従って所定のタイミングで基板104のショット領域の上にインプリント材を供給する。この供給は、基板104のショット領域の上にインプリント材120の複数の液滴が配置されるようになされる。ステップS106では、パージ部106は、基板104のショット領域上に配置された複数の液滴を取り巻く空間に対するパージガスの供給を開始する。ステップS107では、基板104のショット領域上に配置された複数の液滴にパージ部106によってパージガスが供給された状態で、該複数の液滴に型101のパターン部101aが接触するように型駆動機構102によって型101が駆動される。
ステップS106では、基板104のショット領域上のインプリント材120の複数の液滴に対して型101のパターン部101aが接触するように型駆動機構102によって型101が駆動される。これにより、基板104のショット領域上で複数の液滴を構成していたインプリント材120は、パターン部101aのパターンにならって成形される。ここで使用される型101は、ステップS103で取得した設計情報に従ってパターン部101aにパターンが形成された型である。ステップS107では、成形されたインプリント材120に対して硬化部103によって光を照射される。これによってインプリント材120が硬化され、形状が固定される。ステップS108では、硬化したインプリント材120から型101が引き離されるように型駆動機構102によって型101が駆動される。なお、本実施形態では、ステップS106およびS108において、型駆動機構102によって型101を駆動することによってインプリント材120に対する型の接触、および、硬化したインプリント材120からの型101の引き離しがなされる。しかし、このような制御に代えて、基板駆動機構112による基板104の駆動によって、インプリント材120に対する型の接触、および、硬化したインプリント材120からの型101の引き離しがなされてもよい。
ステップS109およびステップS110は、任意的に実施される工程である。ステップS109では、ステップS105〜S108(インプリント工程)によって形成されたパターン(つまり、インプリント材120を成形し硬化させたパターン)の膜厚分布が計測される。ステップS110では、ステップS109における膜厚分布の計測結果に基づいて、必要に応じて、補正制御情報が変更されうる。この変更は、例えば、計測によって得られた膜厚が目標膜厚より薄い部分に配置するべき液滴の体積を大きくし、計測によって得られた膜厚が目標膜厚より厚い部分に配置するべき液滴の体積を小さくする処理を含みうる。液滴の体積は、薄い部分に配置する液滴の個数を増減や、1滴あたりの吐出量の増減によって調整する。
上記の例では、物品を製造するための基板108とテスト基板とが別個の基板であるが、物品を製造するための基板108の一部の領域がテスト領域として使用され、基板108の他の領域が物品を製造するための領域として使用されてもよい。
また、上記の説明におけるパージ部106によるパージガスの供給のタイミングは一例である。パージ部106は、遅くとも、型101の下にインプリント対象のショット領域が送り込まれて該ショット領域の上の複数の液滴に対して型101が接触するまでには、型101の下の空間に対するパージガスの供給が開始されるように制御されうる。例えば、パージ部106は、基板104がステージ105にロードされてからステージ105からアンロードされるまでの期間において、型101の下の空間にパージガスを供給するように制御されうる。あるいは、パージ部106は、ロットの先頭の基板104がステージ105にロードされてからロットの最後の基板104がステージ105からアンロードされるまでの期間において、型101の下の空間にパージガスを供給するように制御されうる。
図3を参照しながら図2のステップS101(サンプル作成工程)の具体例を説明する。ステップS201では、型101が型駆動機構102の型チャックによって保持される。この型101は、半導体デバイス等の物品を形成するためのパターンを有してもよいし、有しなくてもよい。なぜなら、サンプル作成工程では、型101をインプリント材120に接触させることなくインプリント材120を硬化させてもよいからである。
ステップS202では、ディスペンサー110がインプリント装置100に搭載されていない場合に実行されるステップである。ディスペンサー110がインプリント装置100に搭載されていない場合は、ステップS202において、ディスペンサー110がインプリント装置100に搭載される。ステップS203では、制御部130により、インプリント装置100に搭載されているディスペンサー110がIDによって識別される。これにより、インプリント装置100に搭載されているディスペンサー110の種類、ノズル数(吐出口数)、吐出性能である平均吐出量、ノズル別の吐出量ばらつき、吐出位置ばらつき等の性能情報を取得することができる。
ステップS204では、基板104としてテスト基板がステージ105上にロードされる。ステップS205では、制御部130は、サンプル作成用の配置レシピを生成または取得する。一例において、サンプル作成用の配置レシピは、ディスペンサー110の種類またはノズル数に対応付けて、予めデータ格納部131に準備されうる。この場合は、制御部130は、ディスペンサー110の種類またはノズル数に基づいて、予め準備された配置レシピを取得することができる。他の例において、制御部130は、予め定められた位置にインプリント材120の液滴が配置されるように、インプリント材を吐出させるノズルおよび吐出のタイミングを決定し、この決定に基づいて配置レシピを生成しうる。
図4には、サンプル作成用の配置レシピが視覚化して示されている。サンプルは、テスト基板の複数の領域Rのそれぞれに作成されうる。個々の領域Rは、1回の硬化工程でインプリント材120の複数の液滴からなる配列が硬化される領域である。個々の領域Rは、半導体デバイス等の物品を製造する際のショット領域と同様の領域とすることができる。ディスペンサー110は、複数のノズルとして、ノズル1、2、3・・・を有する。領域Rにおける黒い四角は、インプリント材120のテスト液滴が配置される位置を示し、白い四角は、インプリント材120のテスト液滴が配置されない位置を示す。この例では、テスト液滴同士が接触しないように、テスト液滴同士に相応の間隔が設けられている。テスト基板は、基板駆動機構112によって図4において横方向に走査される。まず、ノズル1、4、7・・・からインプリント材120が吐出され、対応する位置にテスト液滴が配置される。次いで、3ドット分の間隔が設けられた後にノズル2、5、8・・・からからインプリント材120が吐出され、対応する位置に液滴が配置される。
ステップS206では、制御部130は、テスト基板の複数の領域Rのうち未だサンプル(複数の液滴硬化物からなる配列)が作成されていない領域が選択される。図5には、半導体デバイス等の物品を製造する際のショットレイアウト(複数のショット領域の配列)が例示されている。ショット領域は、一度のインプリントにおいて型101のパターンが転写される領域である。サンプルが作成される個々の領域Rは、半導体デバイス等の物品を製造する際のショット領域と同様の領域とすることができる。図5において、1、2、3、4、E1、E2、E3、E4等が付された領域は、ショット領域である。領域Rは、最も単純な例では、ショット領域1、2、3、4、E1、E2、E3、E4と同様に定義されうるので、以下では、領域Rがショット領域であるものとして説明する。
ステップS207では、ステップS206で選択された領域R(ショット領域)に対して、サンプル作成用の配置レシピに従って、図6に模式的に示されているように、ディスペンサー110によってインプリント材120の複数のテスト液滴が配置される。ステップS208では、パージ部106によって、複数のテスト液滴を取り巻く空間に対するパージガスの供給が開始される。ステップS209では、図7(a)に模式的に示されるように、基板104としてのテスト基板は、インプリント材120の複数のテスト液滴が配置された領域R(ショット領域)が型101の下に送り込まれるように基板駆動機構112によって駆動される。型101の下の空間(あるいは、型101が配置される位置の下の空間))には、パージ部106によってパージガスが供給されている。パージガスの供給の制御は、半導体デバイス等の物品を製造する際のパージガスの供給と同様とされる。これにより、サンプルの作成時と物品の製造時とにおいて、インプリント材120が受ける影響を近づけることができる。ステップS209では、更に、図7(b)に模式的に示されているように、硬化部103によって型101を通してインプリント材120の複数のテスト液滴に対して光が照射され、これにより複数の液滴が硬化し、サンプルとしての複数の液滴硬化物となる。これにより、1つの領域R(ショット領域)にサンプルが形成される。本発明は、インプリント材120の複数のテスト液滴を硬化させる際に該複数のテスト液滴に型101を接触させることを除外するものではない。しかしながら、複数のテスト液滴を硬化させる際に該複数のテスト液滴に型101を接触させないことが好ましい。これは、サンプルの形成後に個々の液滴硬化物を個別に評価するために、テスト液滴同士が接触しないことが望まれるからである。個々の液滴硬化物は、ディスペンサー110のノズル(吐出口)間の吐出量のばらつきや、液滴間でのパージガスの供給の違いによる揮発量のばらつきなどによる影響を受けた体積を有しうる。
インプリント材120として用いられうる紫外線硬化樹脂は、一般的に紫外線照射に応じて流動性が徐々に低下し、最終的に固化する。図8には、4種類の紫外線硬化樹脂A、B、C、Dについて、紫外線の照射による流動性の変化が示されている。横軸は、紫外線の照射時間であって、これは紫外線の照射量に比例する。紫外線硬化樹脂Aでは、紫外線の照射時間がTaに達したときに、十分な程度まで硬化する。
物品の製造時においては、インプリント材120の複数の液滴に対して型101が接触することによって該複数の液滴に対するパージガス等のガスの接触が減少する。また、インプリント材120の複数の液滴に対して型101が接触することによって、該複数の液滴が相互に結合し連続した液膜が形成される。これを考慮すると、サンプルの作成時と物品の製造時とでは、インプリント材120を硬化させるタイミング(基板の上にインプリント材の複数の液滴を配置するタイミングを基準とするタイミング)を同じにすることは好ましくない。
そこで、サンプルの作成時および物品の製造時におけるインプリント材120の硬化のタイミングは、式(1)の関係を満たすように決定されることが好ましい。
T1<T2 ・・・(1)
T1は、サンプル作成工程におけるディスペンサー110による複数の領域Rのうちの1つの領域Rに対する複数のテスト液滴の配置から該複数のテスト液滴の硬化の開始までの時間(第1時間)である。また、T2は、物品の製造のためのインプリント工程における複数のショット領域のうち前記1つの領域Rに対応するショット領域に対するディスペンサー110による複数の液滴の配置から該複数の液滴の硬化の開始までの時間(第2時間)である。つまり、第1時間T1が第2時間T2より短いことが好ましい。
更には、前記タイミングは、式(2)の関係を満たすことが好ましい。
T1<T3 ・・・(2)
T3は、物品の製造のためのインプリント工程における複数のショット領域のうち前記1つの領域Rに対応するショット領域に対するディスペンサー110による複数の液滴の配置から該複数の液滴に対する型101の接触までの時間(第3時間T3)である。つまり、第1時間T1が第3時間T3より短いことが好ましい。
あるいは、前記タイミングは、式(3)の関係を満たすことが好ましい。即ち、第1時間T1が第3時間T3の0.8倍以上かつ1倍未満の範囲内であることが好ましい。
0.8×T3≦T1<T3
更には、インプリント材120としての紫外線硬化樹脂の硬化時間(図8に示された紫外線硬化樹脂Aの場合は、便宜的に硬化時間Taとすることができる)をTcとした場合、前記タイミングは、式(4)の関係を満たすことが好ましい。
T1<(T3−Tc) ・・・(4)
式(4)は、サンプルの作成時におけるインプリント材の硬化のタイミングを物品の製造時におけるインプリント材の液滴に対する型101の接触のタイミングより早くすることを意味する。
以上の議論において、サンプルの作成時における基板上の領域Rと、物品の製造時における基板上のショット領域と、が対応付けられている。これは、基板上における位置に応じて、ディスペンサー110の下から型101の下へ移動するために要する時間が異なるからである。つまり、第1時間T1と第2時間T2、第3時間T3との比較は、テスト基板上の領域Rと物品の製造のための基板上のショット領域が同じ位置または近接した位置になければ意義を失うからである。
ステップS209におけるテスト液滴の硬化の後、ステップS210では、制御部130は、複数の領域Rのうちサンプルを未作成の領域Rが残っているかどうかを判断する。そして、制御部130は、サンプルを未作成の領域Rがある場合には、当該領域RについてステップS206〜S209を実行する。一方、サンプルを作成すべき全ての領域Rに対するサンプルの作成が終了した場合は、ステップS211において、テスト基板がステージ105からアンロードされる。
次に、ディスペンサー110によって領域Rあるいはショット領域に配置されるインプリント材120の複数の液滴間の硬化直前におけるばらつきについて説明する。ステージ105を走査しながら領域Rあるいはショット領域に液滴を配置(塗布)する方式では、液滴が配置(塗布)される時刻は、領域Rあるいはショット領域内における走査方向の位置に応じて異なる。したがって、液滴が塗布された時刻からの経過時間が長いほど液滴からの揮発量が多いので、図9に模式的に示されるように、液滴が塗布された時刻からの経過時間が長いほど液滴が揮発によって小さくなる。
また、複数の液滴間の硬化直前におけるばらつきは、揮発したインプリント材の蒸気圧の分布によって生じうる。液滴からの揮発するインプリント材の蒸気圧は、複数の液滴からなる配列における中央部が該配列の周辺部よりも高い。したがって、該周辺部おける揮発量は、該中央部における揮発量より多い。また、図10(a)、(b)に模式的に示されるように、該周辺部における液滴の濡れ広がりは、該中央部における液滴の濡れ広がりよりも早い傾向にある。なお、図10(b)は、図10(a)のA−A線における断面図である。
また、複数の液滴間の硬化直前におけるばらつきは、パージガスの流量分布によっても生じうる。図11には、パージガスの吹出部107が2つのノズル107a、107bを有する場合における硬化直前における複数の液滴が模式的に示されている。パージガスの流量は、領域Rあるいはショット領域内の位置によって異なる。パージガスの流量が大きい位置では、液滴から揮発したインプリント材の蒸気圧が低下するので、揮発量が多くなる。
また、複数の液滴間の硬化直前におけるばらつきは、基板内における領域Rあるいはショット領域の位置によっても生じうる。これは、基板内における領域Rあるいはショット領域の位置に応じてパージガスの吹出部107と基板およびステージ105との相対位置が異なり、そのために基板内における領域Rあるいはショット領域の位置に応じてパージガスの流量分布が異なるからである。特に、基板の周辺部の領域Rあるいはショット領域(例えば、図5におけるショット領域E1、E2、E3、E4等)と基板の中央部の領域Rあるいはショット領域とでは、パージガスの流量分布が顕著に異なりうる。
また、複数の液滴間の硬化直前におけるばらつきは、ディスペンサー110の複数のノズル間における吐出量のばらつきよっても生じうる。ただし、複数のノズル間における吐出量のばらつきは、キャリブレーションによって許容範囲に抑えることができる。
次に、ステップS102(評価工程)における液滴硬化物の評価について例示的に説明する。ステップS101(サンプル作成工程)で作成されたサンプルの複数の液滴硬化物は、例えば、光干渉方式の測定装置を用いて計量され評価されうる。計量は、例えば、個々の液滴硬化物の体積、形状、配置位置に関してなされうる。光干渉方式の測定装置としては、例えば、「Vert Scan R5000モデル」を挙げることができる。評価結果は、ディスペンサー110のIDに対応付けて管理されうる。光干渉方式の測定装置は、例えば、白色干渉によって得られる干渉縞を解析することによって検体の形状情報を得ることができる。評価工程では、例えば、デジタルホログラフィック顕微鏡等のような他の測定装置が使用されてもよい。液滴硬化物の体積および配置位置の評価結果は、塗布量分布の決定のために用いられうる。液滴硬化物の形状の評価結果は、液滴が正常に配置されているかどうかに関する判断に用いられうる。
図12(a)には、テスト基板の領域Rに配置された複数の液滴硬化物が模式的に示されている。図12(b)には、図12(a)に示された複数の液滴硬化物の体積を計量し評価した結果が示されている。図12(b)に示された例では、液滴硬化物の体積をそれを吐出したノズル毎に平均した値が示されている。図12(b)において、体積は、基準値に対するずれとして示されている。ここで、基準値は、例えば、計量した全ての液滴硬化物の体積を平均した値とすることができる。図12(b)から、ディスペンサー110のノズル間における液滴硬化物の体積のばらつきが分かる。201aは、液滴硬化物の体積が大きい部分、201bは、液滴硬化物の体積が小さい部分を示している。
次に参考例として、物品を製造するための配置レシピを、液滴硬化物の評価結果を考慮することなく生成する処理について説明する。まず、基板に形成すべきパターンの設計情報(例えば、回路パターンの設計情報)に基づいて、ショット領域に対するインプリント材の塗布量分布を決定する。塗布量分布は、例えば、ショット領域を複数の部分領域に分割し、各部分領域に対する塗布量を決定することによってなされうる。塗布量は、パターンの高さの他、部分領域内のパターン密度(基板に形成される凸パターンの密度)に基づいて決定されうる。図13には、ショット領域に対するインプリント材の塗布量分布が例示されている。図13に示された例では、ショット領域を4つの部分領域に分割し、各部分領域に対する塗布量を決定した例が示されている。塗布量は、以降の処理の便宜のために濃度(多値データ)として表現され、ショット領域は、塗布量に対応する濃度を有する画像で表現される。図13に示された例では、部分領域301aは、パターン密度が高い領域、部分領域301bは、パターン密度が中程度の領域、部分領域301cは、パターン密度が低い領域である。
ショット領域に対するインプリント材の塗布量分布を示す画像は、ハーフトーン処理により配置レシピ(液滴の配置を示すデータ)を示す2値画像に変換される。配置レシピにおける”1”の画素は、液滴を配置(塗布)すること、”0”の画素は液滴を配置(塗布)しないことを示す。ハーフトーン処理としては、例えば誤差拡散法を採用することができる。図14は、ハーフトーン処理によって生成された配置レシピ(2値画像)を模式的に示したものである。黒い四角(画素)は、”1”に対応し、液滴を配置(塗布)することを示し、白い四角(画素)は、”0”に対応し、液滴を配置(塗布)しないことを示す。一例において、配置レシピは、上記のような2値画像の形式で生成されうるが、各画素が吐出量の補正情報(例えば、ノズル間の吐出ばらつきを補正する情報)を有するような多値画像の形式で生成されてもよい。あるいは、配置レシピは、ショット領域内における液滴の配置(塗布)位置を示す座標データの集合であってもよいし、他の形式であってもよい。
次に、図2のステップS103(配置レシピ生成工程)における処理、即ち、ステップS103で取得した設計情報とステップS102(評価工程)で得られた評価結果とに基づいて配置レシピを生成する処理について具体例を通して説明する。ステップS102で得られた評価結果には、パージガスによる影響が含まれているので、該評価結果に基づいて配置レシピを生成することにより、パージガスによる影響を低減し、基板の上に形成されるパターンの品質を向上させることができる。
図15には、図2のステップS103(配置レシピ生成工程)の具体例が示されている。まず、ステップS401では、制御部130は、基板に形成すべきパターンの設計情報(例えば、回路パターンの設計情報)に基づいて、ショット領域に対するインプリント材の塗布量分布を決定する。ステップS402では、制御部130は、補正制御情報の生成対象のショット領域を選択する。ステップS403では、制御部130は、ステップS402で選択されたショット領域に対応する領域R(この領域Rは、該ショット領域と同じ位置または近い位置に存在する領域Rである。)について、ステップS102(評価工程)における評価結果を取得する。この評価結果は、例えば、ディスペンサー110のノズルに依存する液滴硬化物の体積のばらつき(図12(b)である。
ステップS404では、制御部130は、ステップS103で取得した設計情報とステップS102(評価工程)で得られた評価結果とに基づいて配置レシピを生成する。まず、制御部130は、ステップS402で取得した評価結果(例えば、ノズルに依存する液滴硬化物の体積のばらつき)に基づいて、補正用分布を生成するための中間データを生成する。図16(a)には、補正量分布を生成するための中間データが例示されている。制御部130は、例えば、図12(b)に例示された評価結果において移動平均(例えば、8ノズル分の平均)を算出することによって、図16(a)に例示されるような中間データを生成しうる。図16(a)に例示された中間データは、図12(b)に例示された評価結果を平滑化したデータとして理解することもできる。402aは、液滴硬化物の体積が大きい部分、402bは、液滴硬化物の体積が小さい部分を示している。
次に、制御部130は、中間データに基づいて、図16(b)に例示される補正量分布を生成する。補正量分布は、例えば、中間データを−1倍した数値を濃度で表現した多値画像の形式で生成されうる。図16(b)において、403aは、吐出するインプリント材の体積(液滴体積)を5%減らすべきことを示している部分であり、403bは、吐出するインプリント材の体積(液滴体積)を10%増やすべきことを示している部分である。
次に、制御部130は、ステップS401で生成した塗布量分布と補正量分布とを合成することにより補正塗布量分布が生成される。補正塗布量分布は、塗布量に対応する濃度を有する画像で表現されうる。塗布量分布と補正量分布との合成は、例えば、塗布量分布と補正量分布とを加算することによって行われうる。図17には、補正塗布量分布が例示されている。404a〜404dは、設計情報に基づいて生成された塗布量分布に対する塗布量を増減させる部分を示している。設計情報に基づいて生成された塗布量分布に対する塗布量の増減は、404a、404bで−5%、404c、404dで+10%である。
次に、制御部130は、補正塗布量分布を示す画像にハーフトーン処理を施すことによって配置レシピ(液滴の配置を示すデータ)としての2値画像を生成する。配置レシピにおける”1”の画素は、液滴を配置(塗布)すること、”0”の画素は液滴を配置(塗布)しないことを示す。ハーフトーン処理としては、例えば誤差拡散法を採用することができる。図18は、ハーフトーン処理によって生成された配置レシピ(2値画像)を模式的に示したものである。黒い四角(画素)は、”1”に対応し、液滴を配置(塗布)することを示し、白い四角(画素)は、”0”に対応し、液滴を配置(塗布)しないことを示す。参考例として図14に例示された配置レシピと本実施形態に従って生成された図18に例示された配置レシピとでは、液滴の位置や個数が異なることが分かる。
ステップS405では、制御部130は、未処理のショット領域が残っているかどうかを判断し、未処理のショット領域がある場合には、当該ショット領域についてステップS402〜S404を実行する。一方、全てのショット領について配置レシピの生成が終了した場合は、ステップS406において、制御部130は、ショット領域ごとの配置レシピをデータ格納部131に格納する。
以上のように、基板の上に形成するインプリント材の複数の液滴の配置をパージガスの影響を考慮して調整することにより、形成されるパターンの品質を向上させることができる。
以上の実施形態では、設計情報とサンプルの評価結果とに基づいて物品の製造のために基板の上に形成すべき複数の液滴の配置を示す配置レシピを生成し、これに基づいてディスペンサー110が制御される。このような方法に代えて、設計情報に基づいて生成された配置レシピをサンプルの評価結果に基づいて補正することによって、評価結果に応じた補正配置レシピを生成し、これに基づいてディスペンサー110を制御してもよい。
図19には、本発明の一実施形態のインプリントシステムの構成が示されている。インプリントシステムは、前述のインプリント装置100と、ステップS102の評価を実施する評価装置500と、搬送装置510とを備えている。搬送装置510は、インプリント装置100によってサンプル(複数の液滴硬化物の配列)が形成されたテスト基板を評価装置500に搬送する。評価装置500は、サンプルを評価し、評価結果をインプリント装置100に提供する。インプリント装置100は、その評価結果に基づいて配置レシピを生成し、該配置レシピに基づいて物品の製造のための基板にインプリントを行う。
以下、本発明の物品製造方法について例示的に説明する。物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンが形成された基板を処理(例えば、エッチング)する工程を含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりに、パターンを形成された基板を加工する他の処理を含みうる。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも一つにおいて有利である。
100:インプリント装置、101:型、101a:パターン部、102:型駆動機構、103:硬化部、104:基板、105:ステージ、106:パージ部、107、吹出部、110:ディスペンサー(供給部)、111:供給源、112:基板駆動機構、130:制御部、131:データ格納部

Claims (14)

  1. インプリント材を供給する供給部によってテスト領域の上にインプリント材の複数のテスト液滴を配置し、前記複数のテスト液滴にパージガスが供給された状態で前記複数のテスト液滴を硬化させることによって複数の液滴硬化物を有するサンプルを作成するサンプル作成工程と、
    前記サンプルにおける前記複数の液滴硬化物を評価する評価工程と、
    基板に形成すべきパターンの設計情報と前記評価工程で得られた結果とに基づいて配置レシピを生成する生成工程と、
    前記配置レシピに従って前記供給部によって基板の上にインプリント材の複数の液滴を配置し、前記複数の液滴に前記パージガスが供給された状態で、前記設計情報に基づいて形成されたパターンを有する型を前記複数の液滴に接触させることにより前記複数の液滴を構成していたインプリント材を成形し、該成形されたインプリント材を硬化させることによってパターンを形成するインプリント工程と、
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記サンプル作成工程における前記複数のテスト液滴の硬化は、前記基板の上の前記複数の液滴に前記型を接触させ硬化させる処理が行われる位置において行われる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記サンプル作成工程および前記評価工程は、前記テスト領域の中の複数の領域のそれぞれについて実施され、
    前記生成工程では、前記テスト領域の中の前記複数の領域のそれぞれについて前記評価工程で得られた結果に基づいて、前記基板の複数のショット領域に対するインプリントのために複数の配置レシピを生成する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
  4. 前記サンプル作成工程における前記供給部による前記複数の領域のうちの1つの領域に対する前記複数のテスト液滴の配置から前記複数のテスト液滴の硬化の開始までの時間を第1時間とし、
    前記インプリント工程における前記複数のショット領域のうち前記1つの領域に対応するショット領域に対する前記供給部による前記複数の液滴の配置から前記複数の液滴の硬化の開始までの時間を第2時間としたときに、
    前記第1時間が前記第2時間より短い、
    ことを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記インプリント工程における前記複数のショット領域のうち前記1つの領域に対応するショット領域に対する前記供給部による前記複数の液滴の配置から前記複数の液滴に対する前記型の接触までの時間を第3時間としたときに、
    前記第1時間が前記第3時間より短い、
    ことを特徴とする請求項4に記載のパターン形成方法。
  6. 前記インプリント工程における前記複数のショット領域のうち前記1つの領域に対応するショット領域に対する前記供給部による前記複数の液滴の配置から前記複数の液滴に対する前記型の接触までの時間を第3時間としたときに、
    前記第1時間が前記第3時間の0.8倍以上かつ1倍未満の範囲内である、
    ことを特徴とする請求項4に記載のパターン形成方法。
  7. 前記評価工程では、前記複数のテスト液滴の体積を計量し評価することを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  8. 前記パージガスは、前記型が配置される位置の下の空間に供給される、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  9. 前記インプリント材は、酸素によって硬化が阻害される材料であり、
    前記パージガスは、前記インプリント材の硬化を阻害しないガスである、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  10. 前記サンプル作成工程では、前記複数の液滴に前記型を接触させることなく前記複数の液滴を硬化させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  11. 基板の上にインプリント材の複数の液滴を配置する供給部と、
    前記基板の上の前記複数の液滴にパージガスを供給するパージ部と、
    前記基板の上の前記複数の液滴に型を接触させることによって前記複数の液滴を構成していたインプリント材が成形された状態で、該成形されたインプリント材を硬化させる硬化部と、を備え、
    第1モードでは、前記供給部によってテスト領域の上にインプリント材の複数のテスト液滴を配置し、前記複数のテスト液滴に前記パージ部によって前記パージガスが供給された状態で前記複数のテスト液滴を前記硬化部によって硬化させ、これにより複数の液滴硬化物を有するサンプルを作成し、
    第2モードでは、前記基板に形成すべきパターンの設計情報と前記第1モードで作成された前記サンプルの評価結果とに基づいて生成された配置レシピに従って前記供給部によって基板の上にインプリント材の複数の液滴を配置し、前記複数の液滴に前記パージ部によって前記パージガスが供給された状態で、前記設計情報に基づいて形成されたパターンを有する型を前記複数の液滴に接触させることにより、前記複数の液滴を構成していたインプリント材を成形し、該成形されたインプリント材を前記硬化部によって硬化させる、
    ことを特徴とするインプリントシステム。
  12. 前記サンプルを評価する評価装置と、
    前記サンプルを前記評価装置に搬送する搬送装置と、
    を更に備えることを特徴とする請求項11に記載のインプリントシステム。
  13. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のパターン形成方法に従って基板にパターンを形成する工程と、
    前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
    を含むことを特徴とする物品製造方法。
  14. 請求項11又は12に記載のインプリントシステムを用いて基板にパターンを形成する工程と、
    前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
    を含むことを特徴とする物品製造方法。
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