JP2017091751A - 無電極放電ランプを有する集魚灯を用いた集魚技術、この集魚灯を用いた照明装置 - Google Patents

無電極放電ランプを有する集魚灯を用いた集魚技術、この集魚灯を用いた照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】魚灯の光源として、指向性のあるLEDではなく、無電極放電ランプを用い、集魚灯内に無電極放電ランプの発する直接光を反射する反射板を設けて、直接光と反射光を利用し、1つ(1列)の集魚灯で、漁船の左舷方向、右舷方向、及び、甲板方向への広範囲の照射をすることができる集魚灯を提供することを目的とする。【解決手段】光源と、該光源が内設された反射板本体と、該反射板本体が内設された灯具カバー本体とを備えた集魚灯であって、前記光源は、ループ形状の無電極放電ランプで構成され、前記反射板本体は、底部反射板と、一対の前後側面反射板と、頂部反射板とを備え、前記灯具カバーの左右側面には、一対の光透過窓部が形成され、前記光源から発光された直接光、及び、該直接光の一部が前記反射板本体で反射された反射光が、前記一対の光透過窓部を介して外部に照射可能に構成されていることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、無電極放電ランプを有する集魚灯を用いた集魚技術、この集魚灯を用いた照明技術に関し、特に、無電極放電ランプを有する集魚灯を用いて、走光性を有する頭足類または魚類等を多量に漁獲するための集魚技術、または、この集魚灯を用いた一般的な屋外の照明装置に関するものである。
従来、イカ、サンマ、アジ、サバ、イワシ等、一部の頭足類及び魚類は、光に集まる性質を有し、漁船上に備えられた集魚灯内の光源から海面へ向けて光を照射し、この海面に照射された光及び海中に透過された光に集まった上記の頭足類及び魚類を、多量に漁獲するという技術が知られている。上記の頭足類及び魚類は、海面及び海中に照射された光がより明るい方が、集魚効果が大きいとされてきた。このため、漁船に大量の光源を設けたり、低電力で高い光強度を有する光源の開発が行われてきた。集魚に用いられる照明装置を集魚灯(あるいは、集魚装置ともいう。)といい、光源としては、古来、松明が用いられ、時代の変遷とともに改良されて、石油灯、白熱灯、ハロゲンランプ灯等が用いられ、近年では、メタルハライドランプが主に用いられてきた。
しかしながら、メタルハライドランプは、例えば、下記特許文献1に「現在、イカ釣り漁業をする漁船の集魚灯を点灯する発電機にかかる費用は、操業にかかる全体費用の60%以上を占めており、集魚灯の交換経費などを含めば全体操業経費の40%以上を占めるほど、大きい負担になっている。また、近年、原油高により漁業経営に多大な支障をきたしている。イカの集魚灯としてはメタルハライドランプを大部分使っている。しかしながら、メタルハライドランプは、通常、消費電力がlKW〜3KW程度の非常に大きい電力が必要であるため電力消耗が高く、発光時のガラス表面の温度が非常に高くて火災または火傷などの虞があり、寿命が約3,000時間程度で短いという短所がある。また、メタルハライドランプは、約4〜5ヶ月使用すると、集魚性能が低減して交換しなければならず、重さが重くて体積が大きい安定器が必要であるため、照明に必要な付加設備が増加し、このような付加設備の空間占有により、魚を保存する魚倉の容積が減少するという問題点もある。さらに、メタルハライドランプの光はガラス球を通して全方向に放射されるため、集魚に必要な照射範囲以外にも空と甲板も照らし、全光量の60〜70%以上が無駄に消耗される。また、メタルハライドランプから出射される光は赤外線領域から一部の紫外線領域の光まで発生するため、集魚対象魚類、例えばイカの集魚に有効な波長帯域の光以外の光も出射することになり、全般的な集魚のための光の利用が非効率的であった」(段落「0003」〜「0005」参照。)と記載されているような問題があった。そして、このような問題を解決するために新たな光源が用いられるようになった。その新たな光源の代表的なものとして、発光ダイオード(以下、「LED」という。)と、無電極放電ランプ(あるいは、「電磁誘導ランプ」ともいう。)がある。
LEDを光源として用いた集魚灯に関しては、例えば、下記特許文献1〜3があり、無電極放電ランプを光源として用いた集魚灯に関しては、例えば、下記特許文献4がある。
LEDは、全方向に光を照射するメタルハライドランプと異なり指向性を有するので、光源からの照射光を束状に集中させることで、少ない電力で特定の領域に効果的に光を照射することができる。また、メタルハライドランプよりも海中への照射光の透過率が良い。LEDを光源に用いた集魚灯として、例えば、下記特許文献2には、「波長領域400nmから500nmの青色光を放つ青色系発光ダイオードを複数個、基板の上にマトリックス状に配置して、LED面状光源に構成し、該LED面状光源を用い、船の右側の海面を照射する右側面状光源および船の左側の海面を照射する左側面状光源を構成し、前記右側面状光源と前記左側面状光源の間に、甲板上を照らすための白色光を照射する発光ダイオードを基板上にマトリックス状に配置した作業用面状光源を構成し、ケース内に、前記右側面状光源と前記左側面状光源と前記作業用面状光源を設けて面状光源ユニットを構成し、該面状光源ユニットを、船の甲板の略中心線上の上方において、複数個並べて配置したことを特徴とする集魚灯」(「請求項1」参照。)と記載されている。
また、無電極放電ランプは、メタルハライドランプと同様に、全方向に光を照射するものであるが、メタルハライドランプと異なり発熱量が少ないので、反射板を設けた筐体に収納して、LEDと同様に特定の領域に効果的に光を照射することができる。例えば、下記の特許文献4には、「イカ釣り漁船に取り付けられた光源から光を照射する集魚灯装置であって、前記光源として、可視光線を構成する紫、青、緑、黄、橙、赤すべての波長を含み、なかでも紫、緑、橙の波長のエネルギ割合が高い光を照射する光源が用いられ、該光源を保持する保持体が、船舷に備えられたイカ釣り装置における、起立傾倒可能で傾倒時に海側へ突出する受け台の中央部に対して、前記受け台の起立傾倒方向に回転可能に設けられ、前記保持体の回転角度を調節する角度調節機構が備えられた集魚灯装置」(「請求項1」参照。)、「前記光源が無電極放電ランプで構成された」(「請求項2」参照。)、「図4は、上方に設けられる集魚灯装置14を示し、この集魚灯装置14は、前記光源41を前記安定器43から分離して、前記イカ釣り装置13より上方に配設する。光源41は、全方向に照射される光を一方向に照射するようにするため、保持体としての反射カバー部材44によって片面側が覆われている」(段落「0034」、図4参照。)、「光源41から照射される光のうち反射カバー部材44側のものは反射カバー部材44によって反射され、反射カバー部材44の姿勢に応じて前方に照射される。反射カバー部材44は前記のように斜め下に向いているので、光61は船舷の外側に照射され、海中に入射する」(段落「0054」、図10参照。)と記載されている。
また、特許文献4には、LEDを用いた特許文献2に記載の発明について「これらのような事情を背景に、消費電力が少なく安定器も不要で、照射する光に紫外線を含まない発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いた集魚灯装置が提案されている。発光ダイオードを用いた集魚灯装置では、光量が少なくて遠方まで光を届かせにくい欠点を補うため、発光ダイオードのなかでも青色の光を発する青色発光ダイオードが使用される。これは、波長が470nm程度の青い光がイカの視感度波長にあうから集魚効果があるだろうとの考えに基づく。しかしながら、青色発光ダイオードを用いたことによる釣果についての効果は未だ実証されるには到っていない。これは、水中光量が低いことも一因と考えられるが、そのほかに、演色性の悪さも原因にあるのではないかと思われる。つまり、光を照射するのが海の中であることに加え、青い光だけを照射しても却って色の見え方が不自然なのではないかと想像される」(段落「0008」、「0009」参照。)と記載されている。
特許第5510549号公報 特許第3597498号公報 登録実用新案第3096561号公報 特開2012−125202号公報
上記特許文献1、3に記載の発明では、複数のLEDを光源として1つの集魚灯を構成し、集魚効果を高めるために、漁船の左右舷側に、左右舷に沿って少なくとも2列の集魚灯列が配設されている(特許文献1の図6、特許文献3の図1参照。)。左舷側の集魚灯列は、左舷方向の海面及び海中に光を照射し、右舷側の集魚灯列は、右舷方向の海面及び海中に光を照射するように構成されている。また、特許文献4に記載の発明では、複数の無電極放電ランプを光源として1つの集魚灯を構成し、集魚効果を高めるために、漁船の左右舷側に、左右舷に沿って2列の集魚灯列が配設されている(特許文献4の図1参照。)。このように集魚灯列を漁船の左右舷側に少なくとも2列配設するような構成は、漁船の総重量が増加するので漁船の燃費が悪くなる。また、風や波の影響を受けやすく、漁船のバランスが不安定になる。これに対し、上記特許文献2には、「LED面状光源」を用い、「魚船Sの甲板dにおける略中心線の上方には前後に立設された支柱pによって支持棒bが水平に渡し掛けられている。図2に示すように、この支持棒bに前記フック36と固定ネジ37で面状光源ユニット1を取付けることができる」(段落「0014」、図2、図3参照。)と記載されており、集魚灯としての複数の「面状光源ユニット1」が、漁船の長手方向の中央線上に1列に配設された構成であるので、上記の重量増とバランス不安定の問題は改善されるかもしれないが、船の左右舷方向の海面及び海中に効率よく放射光を入射されるために、集魚用の光源としては、「船の左側の海面を照射する左側面状光源」と「船の右側の海面を照射する右側面状光源」と、2つの光源を必要とする。また、そもそもLEDは、グレアが多く漁船の甲板上で作業を行う作業者にとって、視認性や作業性に悪影響を与えるので、この対策のために、特許文献2に記載の発明では、集魚用の「右側面状光源および左側面状光源」とは別に、「甲板上を照らすための白色光を照射する発光ダイオードを基板上にマトリックス状に配置した作業用面状光源」が設けられているものと推量される。
なお、無電極放電ランプは、上述したLEDと異なり、無指向性(「全指向性」ともいう。)を有し、広角に光を照射することができ、全方向を明るく、しかも実測の照度よりも明るく照らすことができる。このため、光と光が重なる空間が大きく、荷物や設備の影ができにくいので、漁船の甲板上での作業がしやすくなる。また、グレアが少ないので、作業者の視認性・作業性に悪影響を与えることがない。
上記特許文献4に記載の発明は、無電極放電ランプを、イカ釣漁の集魚灯装置として用いたものであるが、「集魚灯装置14」の「光源41」として「無電極放電ランプ」を用いているものの、「光源41は、全方向に照射される光を一方向に照射するようにするため、保持体としての反射カバー部材44によって片面側が覆われている」構成となっており、このため、「集魚灯装置14」を漁船左右舷に沿って2列配設する必要がある(図1及び図2参照。)ので、上述したように、重量増による燃費の悪化、バランスの不安定等の問題があると推量される。そして、図2を見れば明らかなように、「集魚灯装置14」では、「イカ釣り漁船11」の甲板上を照らすことはできず、作業の安全性、効率性を考慮すれば、さらに、別の照明装置を設ける必要があり、上記の漁船の燃費やバランスの安定性等の問題が悪化する虞がある。
次に、イカに対する集魚灯の機序について言及する。段落「0002」で述べたように、従来、イカのような一部の頭足類は、光に集まる性質(正の走光性)を有するとされてきた。このため、光源がより明るい方が集魚効果が大きいとされ、漁船に大量の光源(集魚灯)を設けたり、低電力で高い光強度を有する光源の開発が行われてきた。
しかしながら、近年では、正の走光性を有するプランクトンや小魚が、海面及び海中に照射された光に誘引されて集まり、この集まったプランクトンや小魚を補食するためにイカが船底の影などの非照射領域の暗い部分に集まる、あるいは、イカが負の走光性(光から逃げる性質)を有しているので、鉛直移動で海面近傍に浮上してきたイカが、照射領域に集まっているプランクトンや小魚を補食するために船底の影などの非照射領域の暗い部分に集まると考えられている。
このように、イカは、光の照射領域(明るい領域)ではなく、船底の影部分のように光の非照射領域(暗い領域)に集まると考えられる。このことに関しては、特許文献1には、「イカはいずれの波長の光でも一応接近するが、強い刺激を受けると、逃避したり陰を探して動く」(段落「0069」参照。)と記載され、特許文献2には、「イカは通常は100m〜200mぐらいの海底にいるが集魚灯1の光に惹き寄せられて50m位まで浮上し、船体Sの下にできる光の影の部分に身を潜め、集魚灯Aの照射光下に群がっている魚等に敏捷に飛びつき足を絡めてこれを捕食しようとする」(段落「0020」参照。)と記載され、特許文献3には、「漁船1の近傍の海面WP及び海中WIが、青色、緑色又は透明色のLED光で照射されると、付近の魚類(例えば、いか)がその光に誘われて漁船1に近づき、影になった集魚領域BAに集まる。いか等は、光が強いと離れ、暗くすると寄ってくる習性があるので、影になった集魚領域BAに集まる」(段落「0042」参照。)と記載され、特許文献4には、「前記のように船体12の下方にできる船体12の影62は、明るい部分との境界が比較的明瞭である。このため、イカが集まる場所が定まりやすい。つまり、イカを集める範囲を限定できる」(段落「0060」参照。)と記載されている。
以上のことから、集魚灯を用いたイカ漁においては、プランクトンや小魚が集まる照射領域(明るい領域)と、集まったプランクトンや小魚を捕食するためにイカが集まる非照射領域(暗い領域)とを、集魚効果・漁獲効果が大幅に向上するように形成することが課題と考えられる。
そこで、本発明は、まず、集魚灯の光源として、指向性のあるLEDではなく、無電極放電ランプを用い、集魚灯内に無電極放電ランプの発する直接光を反射する反射板を設けて、直接光と反射光を利用し、1つ(1列)の集魚灯で、漁船の左舷方向、右舷方向、及び、甲板方向への広範囲の照射をすることができる集魚灯を提供することを目的とする。
また、本発明は、集魚効果・漁獲効果が大幅に向上するように照射領域(明るい部分)と非照射領域(暗い部分)とを形成するために、集魚灯から照射される直接光及び反射光が、広範囲に照射されると共に特定の方向に高い強度で照射されるように、前記反射板の反射角度が最適に設定された集魚灯を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の集魚灯を用いた集魚システム、この集魚システムを搭載した漁船、この集魚システムを搭載した漁船による集魚方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の集魚灯を用いて、駅構内、道路、公園、街路等に設置される一般的な照明装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明では、光源と、該光源が内設された反射板本体と、該反射板本体が内設された灯具カバー本体とを備えた集魚灯であって、前記光源は、ループ形状の無電極放電ランプで構成され、前記反射板本体は、底部反射板と、一対の前後側面反射板と、頂部反射板とを備え、前記灯具カバーの左右側面には、一対の光透過窓部が形成され、前記光源から発光された直接光、及び、該直接光の一部が前記反射板本体で反射された反射光が、前記一対の光透過窓部を介して外部に照射可能に構成されていることを特徴とする。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記底部反射板は、前記灯具カバー本体の内部方向に湾曲した形状に形成され、前記一対の前後側面反射板は、前記底部反射板の前端及び後端に立設状態に対向して取り付けられ、前記頂部反射板の両端部が、前記一対の前後側面反射板のそれぞれの上端部に取り付けられていることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、請求項2又は請求項3の発明において、前記頂部反射板は、4つの頂部反射片が連設されて構成され、正面視において、略M字状に形成されており、隣接した前記頂部反射片同士の形成する角度が、所定の角度範囲内に形成されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明では、請求項3に記載の発明において、正面視において、前記頂部反射板は前記底部反射板よりも拡幅に形成されていることを特徴とする。
また、請求項5の発明では、請求項3又は請求項4の発明において、前記4つの頂部反射片は、正面視左側から順に、第1の反射片と第2の反射片とが山状に連設されて第1の反射角度が形成されており、該第2の反射片と第3の反射片とが谷状に連設されて第2の反射角度が形成されており、該第3の反射片と第4の反射片とが山状に連設されて第3の反射角度が形成されており、前記第1の反射角度は140.5度〜150.5度の範囲内に形成され、前記第2の反射角度は158度〜168度の範囲内に形成され、前記第3の反射角度は140.5度〜150.5度の範囲内に形成されていることを特徴とする。
また、請求項6の発明では、集魚システムであって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記集魚灯を1列に複数個配設して構成されていることを特徴とする集魚システム。
また、請求項7の発明では、請求項6に記載の前記集魚システムを搭載した漁船であって、前記集魚灯が船体中心線に沿って1列に複数個配設されて構成されていることを特徴とする。
また、請求項8の発明では、請求項7に記載の発明において、前記集魚灯から発光された直接光、及び、該直接光が前記反射板本体で反射された反射光は、前記漁船の左舷方向及び右舷方向の海面、及び、前記漁船の甲板上に照射可能に構成されていることを特徴とする。
また、請求項9の発明では、請求項7に記載の集魚システムを搭載した漁船による集魚方法であって、前記集魚灯に備えられた前記光源から直接光を発光する段階と、該直接光の一部を前記反射板本体によって反射して反射光を発光する段階と、前記直接光及び前記反射光を、前記漁船の左舷方向の海面、前記漁船の左舷方向の海面、及び、前記漁船の甲板に向けて、同時に照射する段階とを備えたことを特徴とする。
ことを特徴とする。
また、請求項10の発明では、光源と、該光源が内設された反射板本体と、該反射板本体が内設された灯具カバー本体とを備えた照明装置であって、前記光源は、ループ形状の無電極放電ランプで構成され、前記反射板本体は、底部反射板と、一対の前後側面反射板と、頂部反射板とを備え、前記灯具カバーの左右側面には、一対の光透過窓部が形成され、前記光源から発光された直接光、及び、該直接光の一部が前記反射板本体で反射された反射光が、前記一対の光透過窓部を介して外部に照射可能に構成されていることを特徴とする。
また、請求項11の発明では、請求項10の発明において、前記底部反射板は、前記灯具カバー本体の内部方向に湾曲した形状に形成され、前記一対の前後側面反射板は、前記底部反射板の前端及び後端に立設状態に対向して取り付けられ、前記頂部反射板の両端部が、前記一対の前後側面反射板のそれぞれの上端部に取り付けられていることを特徴とする。
本発明の集魚灯によれば、この集魚灯を用いた集魚システムを漁船に搭載することで、漁船の総重量が軽減されて燃費が向上し、かつ、漁船のバランスも安定する。
本発明の集魚灯によれば、この集魚灯を用いた集魚システムを漁船に搭載することで、集魚効果及び漁獲効果を大幅に向上させることができるとともに、漁作業者の視認性・作業効率性を高めることができる。
本発明の実施形態における集魚灯を左前方から見た斜視図である。 本発明の実施形態における集魚灯を前側上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態における集魚灯の正面図である。 本発明の実施形態における集魚灯の左側面図である。 本発明の実施形態における集魚灯の平面図である。 本発明の実施形態における反射板本体を前側上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態における反射板本体の正面図である。 本発明の実施形態における反射板本体の左側面図である。 本発明の実施形態における反射板本体の平面図である。 発明の実施形態における集魚灯の分解斜視図である。 本発明の実施形態における集魚システムを搭載した漁船の正面図である。 本発明の実施形態における集魚システムを搭載した漁船の左側面図である。 本発明の実施形態における集魚システムを搭載した漁船の平面図である。 本発明の実施形態における集魚システムを搭載した漁船の変形例を示す左側面図である。 本発明の実施形態における集魚灯の配光曲線を示す図である。 参考例の集魚灯の配光曲線を示す図である。 本発明の実施形態における集魚システムを漁船に搭載したときの照度分布図である。 参考例の集魚システムを漁船に搭載したときの照度分布図である。
以下、好適な実施形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施形態)
本発明の実施形態における集魚灯について、図1〜図10を参照しながら説明する。なお、説明を分かりやすくするために、各図には、方向を示す矢印を記載付している。集魚灯1は、灯具カバー本体2と、灯具カバー本体2に内設された反射板本体3と、反射板本体3の内部に取り付けられた光源4を備えている。灯具カバー本体2は、電源ケーブル装着部(不図示)を除いて左右対称の一対のカバー2a,2aのそれぞれのカバー枠部2b,2bが着接された状態で、このカバー枠部2b,2bに上方から略コの字型のフレーム5が嵌装され、フレーム5の四隅部、及び、対応するカバー枠部2b,2bのそれぞれの四隅部に設けられた開孔部(5b,2h,5b,2h・・・)に、ボルト・ナット対等の螺着手段(5a,5a,・・・)を螺挿して、フレーム5とカバー枠部2b,2bが螺着され、防水状態に固定されている。
灯具カバー本体2には、図1に示すように、左右の側面に、光源4から発光された光を透過させるための一対の光透過窓部2c,2cが矩形状に開口され、光透過窓部2c,2cの周囲には、窓枠部2eが形成されている。この光透過窓部2c,2cを塞ぐために、例えば、アクリル板で形成された透明板2d,2dが、窓枠部2eの内壁に防水されて貼着されている。灯具カバー本体2は、軽量の金属製材料で形成されている。なお、図1において光透過窓部2cの全体が視認される側を左側、対向して配設されている光透過窓部2c側を右側とし、略コの字型のフレーム5の開口側を下側、開口側の反対側を上側とし、また、灯具カバー本体2の視認されている側面側を前側、対向する側面側を後側とする。
灯具カバー本体2には、反射板本体3が内設されている。この反射板本体3は、詳細は後述するが、灯具カバー本体2の内部方向に湾曲した状態に形成された底部反射板3aと、底部反射板3aの前端及び後端に立設状態に取り付けられた一対の前後側面反射板3b,3bと、前後側面反射板3b,3b上端部に両端部が取付けられた頂部反射板3cとを備えている。この反射板本体3の左右面側は、全て開口されている。反射板本体3は、少なくとも内側面全てが、鏡面で形成されている。
光源4は、閉ループで角型形状のガラス管4aの左右にフェライトコア4b,4bが設けられた無電極放電ランプであり、左右のフェライトコア4b,4bそれぞれに一体的に形成されたランプ固定具4c,4cを前後側面反射板3b,3bに螺着して固定されている。
ここで、無電極放電ランプは、電磁誘導の原理と放電による発光の原理に基づいた仕組みを利用しており、ガラス管4aに巻き付けたフェライトコア4b,4bに高周波電流を流すことにより、フェライトコア4b,4bに磁界を発生させ、ガラス管4a内に電界を発生させ、この電界によって放出された電子が粒子に衝突し紫外線を発生させ、この紫外線がガラス管4aの内壁に塗布された蛍光体に衝突して可視光線に変換されるものである。なお、本実施例のガラス管4aには、水銀蒸気を封入していない。
無電極放電ランプは、発光管(ガラス管)に電極がないので超長寿命である(例えば、本発明に用いる外部電磁誘導型は、10万時間の寿命である。)ことから、メンテナンスが困難な漁船に集魚灯として用いることは有用である。また、実測の照度よりも明るいことに加えて、点灯時のランプ温度が低いことから経済的な効果も大きい。その他、光のちらつきがない、瞬時点灯/瞬時再点灯が可能等の利点を備えている。
灯具カバー本体2は、正面視において、一対のカバー2a,2aそれぞれが、底辺部2g,2gと、略円弧形状の頂部2f、2f、と、窓枠部2e、2eとで構成された略扇形をなしている。なお、電源ケーブル装着部、電源ケーブル、安定器等は図示していない。灯具カバー本体2の頂部2f,2fは、略円弧形状をなし、上側に丸みを帯びた形状であり、底辺部2g,2gは、若干下側に丸みを帯びた形状である。頂部2f,2fの幅は、底辺部2g,2gの幅よりも拡幅に形成され、左側の窓枠部2eは、左側の底辺部2gから左側の頂部2fに向かって左方向に傾斜した形状をなしている。右側の窓枠部2eは、右側の底辺部2gから右側の頂部2fに向かって右方向に傾斜した形状をなしている。左側の窓枠部2eと左側の底辺部2gとのなす角度は、図4に示す実施例では約125度に設定されているが、この角度は必要に応じて適宜調整される。右側の窓枠部2eと右側の底辺部2gとのなす角度についても同様である。
次に、図6〜図9、図11、図15、図17を参照しながら、反射板本体3について説明する。反射板本体3は、上述したように、灯具カバー本体2に内設される。底部反射板3aは、灯具カバー本体3の内部方向つまり上側に湾曲して形成されており(例えば、図7では、正面視、円弧上に形成されている。)、集魚灯1の光源4(図1参照。)から発光された直接光の一部を、頂部反射板3c方向に反射する。一対の前後側面反射板3b,3bは、底部反射板3aの前端及び後端に立設状態に対向して取り付けられている。この状態において、前後側面反射板3b,3bの上端部に、頂部反射板3cの前後の両端部が取付けられている。頂部反射板3cは、頂部反射片3c1,3c2,3c3,3c4が正面視左側から順に連設された構成であり、正面視において略M字形状をなしている。
左側の窓枠部2eと左側の底辺部2gとのなす角度、右側の窓枠部2eと右側の底辺部2gとのなす角度、頂部反射板3cの連設した頂部反射片同士の角度(つまり、頂部反射片3c1と頂部反射片3c2とのなす角度、頂部反射片3c2と頂部反射片3c3とのなす角度、頂部反射片3c3と頂部反射片3c4とのなす角度。)、底部反射板3aの曲率(つまり、湾曲の曲がりの程度。)等は、光源4から発光された直接光(入射光)の反射角度を決めるものであり、集魚灯1及び集魚灯1を用いた集魚システムが搭載される漁船の構造、漁の際の海面状態に応じた漁船の揺れ具合、捕獲方法・手段等に応じて、最適な反射角度になるように調整される。
底部反射板3aは、光源4から入射された直接光が、無駄なく全て頂部反射板3cに向けて反射されるように、曲率(つまり、湾曲の曲がりの程度。)が調整されて、形成される。頂部反射板3cは、光源4から入射された直接光が、無駄なく全て外部に向けて反射されるように、反射角度が調整されて、形成される。当然に、直接光及び反射光が外部に向けて放射される角度及び光強度は、左右対称に設定される(図11、図15、図17参照。)。
本実施例では、図7に示すように、頂部反射板3cは、正面視で略M字形状を示すように、左側から順に、頂部反射片3c1と頂部反射片3c2とが山状に連設され、頂部反射片3c2と頂部反射片3c3とが谷状に連設され、頂部反射片3c3と頂部反射片3c4とが山状に連設されており、頂部反射片3c1と頂部反射片3c2とのなす角度(反射角θ1)、頂部反射片3c2と頂部反射片3c3とのなす角度(反射角θ2)、頂部反射片3c3と頂部反射片3c4とのなす角度(反射角θ3)は、漁船に搭載した集魚灯1を発光した際に、光源4と漁船の縁を結んだ直線方向の光強度が最大になるような角度に形成される。一実施例では、漁船の船幅が約5m、集魚灯の甲板面からの取り付け高さが約2.8mで、θ1=145.5度、θ2=163.0度、θ3=145.5度に形成されている。当然に、これらの反射角θ1,θ2,θ3は、漁船の船幅、集魚灯の取り付け高さに応じて適宜調整する必要があるが、本出願人が鋭意検討した結果、集魚効果を向上させるためには、140.5度≦θ1≦150.5度、158.0度=<θ2<=168.0度、140.5度=<θ3<=150.5度、の範囲に設定すればよいことを見いだした。
反射板本体3の左右面側には、光源4の発光する直接光及び各反射板3a,3b,3b,3cの反射光を、外部に向けて照射するために、全面が開口された反射板開口部3f,3fが形成されている。反射板開口部3f,3fは、底部反射板3aの端縁、前後側面反射板3b,3bの端縁、頂部反射板3cの端縁で囲まれて開口されている。底部反射板3a、前後側面反射板3b,3b、頂部反射板3cは、少なくとも内部面が鏡面で形成されている。本実施例では、底部反射板3a、前後側面反射板3b,3b、頂部反射板3cは、内部面が鏡面仕上げされたステンレス板で形成されているが、反射効率が所定の効果を得られる素材であれば、特にステンレス板には限定されず、他の素材でもよい。
前後側面反射板3b,3bの略中央部に設けられた小径の開孔部3d,3dは、反射板本体3の内部に光源4のランプ固定具4c,4cを螺着するための開孔部である。底部反射板3aの前側には、電源ケーブル(不図示)を挿通するためのケーブル挿通孔3eが開孔されている。
図10は、集魚灯1の分解斜視図である。集魚灯1を構成する個々の部材については上述したのでここでは説明を省略する。以下、集魚灯1の組み立て手順について説明する。まず、反射板本体3に光源4を取り付ける。このとき、ランプ固定具4c,4cを、別体のランプ固定具3g,3gと螺着手段(不図示。)を用いて前後側面反射板3bに螺着して固定する。
次に、予め透明板2d,2dが窓枠部2e,2eの内壁に防水加工して貼着された左右のカバー2a,2aが、光源4が取り付けられた反射板本体3に被装される。このとき、まず、左側のカバー2aのカバー枠部2bに取り付けられたランプ固定具2iに螺着手段3gを用いて螺着して固定する。左右のカバー2a,2aは、左右のカバー枠部2b,2bが着接された状態にされる。この状態で、上方から、フレーム5をカバー枠部2b,2bに装着し、フレーム5の四隅部の開孔部(5b,5b,・・・)及びカバー枠部2b,2bの四隅部の開孔部(2h,2h,・・・)を介して、ボルト・ナット対等の螺着手段(5a,5a,・・・)が螺着され、カバー枠部2b,2bが固定される。このようにして、集魚灯1は、容易に組み立てることができる。
図11〜図13は、上述した集魚灯1を用いて構成された集魚システムを搭載した漁船を示している。なお、図11〜図18において、図の左側は漁船の右舷側を示し、図の右側は漁船の左舷側を示す。
漁船の集魚システム10は、複数の集魚灯1を漁船100の船体中心線に沿って1列に配設して構成される。集魚灯1には、不図示の電源ケーブル、安定器等の集魚灯制御装置が設けられている。集魚灯システム10は、漁船100の船首中央部に設けられた支持台14と船体上部構造物12とを連結して張架された支持線15に、所定数の集魚灯1が取付けられ、また、船体上部構造物12と船尾中央部に設けられた支持台16とを連結して張架された支持線17に、所定数の集魚灯1が取り付けられて構成されている。支持台14,16の間隔、数は、必要に応じて適宜調整される。漁船100は、船体11、船体上部構造物12、推進・操舵部13を備え、本発明の集魚灯システム10を搭載している。
本実施例の集魚システム10における集魚灯1の光源4からの直接光及び反射板本体3からの反射光の照射範囲を、図11に模式的に示す。図示するように、左側の光透過窓部2cから照射される光の照射領域は、線r1と線r2で囲まれる左側照射領域a1であり、右側の透過窓部2cから照射される光の照射領域は、線r3と線r4とで囲まれる右側照射領域a2である。この左側照射領域a1と右側照射領域a2の重なり部分が、集魚灯1の照射領域となる。このため、1つ(1列)の集魚灯1で、同時に、漁船100の左舷方向及び右舷方向の海面sl、及び、漁船100の甲板上に、光の照射を行うことができる。図示するように、集魚灯1直下の黒塗り部b3は、左側照射領域a1と右側照射領域a2とのいずれも形成されず、非照射領域(暗い領域)となるが、甲板の上方であるので、甲板作業には全く影響がない。漁船100の左舷方向及び右舷方向の海面slに照射された直接光及び反射光は、海中の所定深度まで到達している。
漁船100の左右の黒塗り部は、漁船100の影になり、集魚灯1からの光が照射されない非照射領域b1及びb2である。ここで、前述したように、集魚灯1から照射される直接光及び反射光は、反射角θ1,θ2,θ3を所定の角度に形成することにより、光源4と漁船100の左右の縁とを結んだ線r5,r6方向の光強度が最大になるように最適設定されている。このように構成したことにより、イカの捕獲領域である非照射領域b1,b2と照射領域a1,a2との境界が明瞭になり、つまり、非照射領域b1,b2と照射領域a1,a2との明暗の差が大きくなり、集魚効果を大幅に向上させることができる。同時に、漁獲効果も大幅に向上させることができる。
なお、図11〜図13において、集魚灯1の支持台14、16への取り付け高さは、必要に応じて適宜調整される。例えば、図14の変形例に示すように、漁船101において、集魚灯1の取り付け高さを、支持台14、16、18の上部の、船体上部構造物12よりも高い位置に取り付けてもよい。
図15は、本発明の集魚灯1の配光曲線を示す。曲線A1は、管軸(ランプ軸)に垂直な鉛直内面の特性を示し、曲線A2は、管軸に平行な鉛直面内の特性を示す。なお、配光曲線は、照明装置からの光がどの方向へどれだけの光強度(cd;カンデラ)で出ているかを示すもので、照明装置の技術分野では周知である。上述したように、本発明の集魚灯1は、頂部反射片3c1と頂部反射片3c2とのなす角度(反射角θ1)、頂部反射片3c2と頂部反射片3c3とのなす角度(反射角θ2)、頂部反射片3c3と頂部反射片3c4とのなす角度(反射角θ3)が、漁船に集魚灯1を搭載して発光された際に光源4と漁船の縁を結んだ直線方向の光強度が最大になるような角度に形成されているので、配光曲線は、図15の曲線A1に示されるように、光源4の直下よりも左右の特定方向がより高い光強度の特性を示す。この特定方向が、光源と漁船の縁を結ぶ直線方向である。光強度は左右対称である。前述したように、照射領域は、光が照射される明るい領域であり、正の走光性を有するプランクトンや小魚が集まる領域である。非照射領域は光が照射されない暗い領域であり、照射領域に集まったプランクトンや小魚を補食するためにイカが集まる領域である。照射領域と非照射領域との境界が明瞭に形成される。つまり、照射領域と非照射領域との明暗の差が大きくなることで、イカの非照射領域での集魚効果が大幅に向上し、したがって、漁獲効果も大幅に向上する。なお、イカの捕獲可能な領域は、当然、この非照射領域内に設定される。
図16は、参考例として示す集魚灯の配光曲線である。この参考例の集魚灯は、例えば、特許文献1の図16に示すような、全方位に光照射を行う従来の水銀灯を用いて構成されている。曲線A3は、管軸に垂直な鉛直内面の特性を示し、曲線A4は、管軸に平行な鉛直面内の特性を示す。図示するように、全方位に光が照射されるため、海面以外へ照射される光の割合が多く、海面への照射効率が非常に低い。このため、従来、このような特性の集魚灯を漁船に搭載するときには、海面方向に所定の明るさを確保するために非常に消費電力の大きいものが利用されてきた。
図17は、本発明の集魚灯1を用いた集魚システム10を漁船100に搭載し、集魚灯1で海面を照らしたときの照度分布図であり、図に示した各曲線は、等照度曲線である。光源の無電極放電ランプの1個あたりの消費電力は200Wである。集魚システム10は、複数の集魚灯1を漁船100の船体中心線に沿って1列に配設して構成されている。照度の単位はLuxである。図17の中央部の等照度曲線は、漁船の甲板上の照度分布を示している。図17の左右の等照度曲線は、それぞれ、漁船100の右舷側の海面slの照度分布、漁船100の左舷側の海面slの照度分布を示している。図17の中央部の照度分布と左右弦側の照度分布との間隙は、非照射領域である。図18は、参考例の集魚灯を用いた集魚システムを漁船に搭載し、集魚灯で海面を照らしたときの照度分布図であり、図に示した各曲線は、等照度曲線である。本願発明と同様に、同数の集魚灯を漁船の船体中心線に沿って1列に配設している。光源は、図16で説明した従来の水銀灯を用い、この水銀灯の1個あたりの消費電力は1000Wである。照度の単位はLuxである。図18の中央部の等照度曲線は、漁船の甲板上の照度分布を示している。図18の左右の等照度曲線は、それぞれ、漁船の右舷側の海面の照度分布、漁船の左舷側の海面の照度分布を示している。図18の中央部の照度分布と左右弦側の照度分布との間隙は、非照射領域である。なお、等照度曲線、照度分布図は、照明装置の技術分野に属する当業者には周知技術である。

図17の漁船100の左右舷に沿った非照射領域と照射領域との境界部分の等照度曲線の間隔と、図18の漁船の左右舷に沿った非照射領域と照射領域との境界部分の等照度曲線の間隔とを比較すると、図17の方が、等照度曲線の間隔密である。これは、図17の方が、図18よりも、照射領域と非照射領域との境界が明瞭になっていることを示している。つまり、図18よりも図17の方が、照射領域と非照射領域との明暗の差が大きく形成されている。したがって、図17の照度分布を有する集魚灯1を用いた漁船100の集魚効果・漁獲効果は、図18の照度分布を有する集魚灯を用いた漁船より向上していることが理解できる。
さらに、図17と図18とを比較すれば分かるように、それぞれの甲板上の照度も、海面上の照度も、照度自体の値は両者ともにほぼ同じである。上述したように、図18の集魚灯に用いた水銀灯の消費電力は1個あたり1000Wで、図17の集魚灯1に用いた無電極放電ランプの消費電力は1個あたり200Wである。つまり、本発明の集魚灯1は、上記の段落「0035」〜「0048」の(実施形態)で説明した構成とすることにより左右舷の海面方向への照射効率を高めることで、従来の水銀灯を用いた集魚灯に比べて、5分の1という大幅な低消費電力化を実現することができる。
以上のように、本発明の集魚灯システム10を搭載した漁船100においては、集魚光の広範囲の照射を可能とし、集魚の効果を高めて所定の釣果(漁獲効果)を得ることができるとともに漁作業者の視認性・作業効率性を向上させることができる。なお、イカ漁を中心に説明したが、走行性を有する魚類の漁においても、頂部反射板の反射角や底部反射板の曲率等を適宜調整して、照射光の方向・光強度を最適な条件に設定することで、集魚効果・漁獲効果を大幅に向上させることができる。
本発明の集魚灯は、漁船用の集魚灯だけでなく、一般的な照明装置としても用いることができる。例えば、駅構内のプラットホームにおいては、ホーム端部を明るくした方が利用客にとっては安全であるが、ホーム端部には車両の安全上照明装置を設けることはできない。そこで、従来、ホーム内側に照明装置が設けられるが、従来の照明装置では、照明装置の真下の光強度が高く、照明装置から遠ざかるにつれて光強度が低くなる。つまり、ホームの内側が明るく、ホーム端部が暗くなる。しかし、本願発明の集魚灯は、頂部反射板を構成する反射片の反射角度を変えること等により、広範囲に光を照射できると共に特定の方向の光強度を高く設定することができるので、本願の集魚灯の技術を利用した照明装置をホーム内側に設置しても、設置場所から離間したホーム端部を、従来の照明装置よりも,低消費電力で明るく照らすことができる。このような照明装置(照明技術)は、他に、公園、道路、街路などに設置されている一般的な屋外の照明装置(照明技術)として用いることもできる。
1 集魚灯
2 灯具カバー本体
2a カバー
2b カバー枠部
2c 光透過窓部
2d 透明板
2e 窓枠部
2f 頂部
2g 底辺部
2h,3d,5b 開孔部
2i,3d,4c ランプ固定具
3 反射板本体
3a 底部反射板
3b 前後側面反射板
3c 頂部反射板
3c1,3c2,3c3,3c4 頂部反射片
3f 反射板開口部
3g,5a 螺着手段
4 光源
4a ガラス管
4b フェライトコア
5 フレーム
10 集魚システム
11 船体
12 船体上部構造物
13 推進・操舵部
14,16,18 支持台
15,17 支持線
100,101 漁船
a1,a2, 照射領域(明るい領域)
b1,b2,b3 非照射領域(暗い領域)
A1,A3 管軸に垂直な鉛直内面の配光曲線
A2,A4 管軸に平行な鉛直面内の配光曲線
sl 海面

Claims (11)

  1. 光源と、該光源が内設された反射板本体と、該反射板本体が内設された灯具カバー本体とを備えた集魚灯であって、
    前記光源は、ループ形状の無電極放電ランプで構成され、
    前記反射板本体は、底部反射板と、一対の前後側面反射板と、頂部反射板とを備え、
    前記灯具カバーの左右側面には、一対の光透過窓部が形成され、
    前記光源から発光された直接光、及び、該直接光の一部が前記反射板本体で反射された反射光が、前記一対の光透過窓部を介して外部に照射可能に構成されている
    ことを特徴とする集魚灯。
  2. 前記底部反射板は、前記灯具カバー本体の内部方向に湾曲した形状に形成され、
    前記一対の前後側面反射板は、前記底部反射板の前端及び後端に立設状態に対向して取り付けられ、
    前記頂部反射板の両端部が、前記一対の前後側面反射板のそれぞれの上端部に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の集魚灯。
  3. 前記頂部反射板は、4つの頂部反射片が連設されて構成され、正面視において、略M字状に形成されており、
    隣接した前記頂部反射片同士の形成する角度が、所定の角度範囲内に形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集魚灯。
  4. 正面視において、前記頂部反射板は前記底部反射板よりも拡幅に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の集魚灯。
  5. 前記4つの頂部反射片は、正面視左側から順に、第1の反射片と第2の反射片とが山状に連設されて第1の反射角度が形成されており、該第2の反射片と第3の反射片とが谷状に連設されて第2の反射角度が形成されており、該第3の反射片と第4の反射片とが山状に連設されて第3の反射角度が形成されており、
    前記第1の反射角度は140.5度〜150.5度の範囲内に形成され、
    前記第2の反射角度は158度〜168度の範囲内に形成され、
    前記第3の反射角度は140.5度〜150.5度の範囲内に形成されている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の集魚灯。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記集魚灯を1列に複数個配設して構成されていることを特徴とする集魚システム。
  7. 請求項6に記載の前記集魚システムを搭載した漁船であって、前記集魚灯が船体中心線に沿って1列に複数個配設されて構成されていることを特徴とする漁船。
  8. 請求項7に記載の漁船であって、
    前記集魚灯から発光された直接光、及び、該直接光が前記反射板本体で反射された反射光は、前記漁船の左舷方向及び右舷方向の海面、及び、前記漁船の甲板上に照射可能に構成されている
    ことを特徴とする漁船。
  9. 請求項7に記載の漁船による集魚方法であって、
    前記集魚灯に備えられた前記光源から直接光を発光する段階と、
    該直接光の一部を前記反射板本体によって反射して反射光を発光する段階と、
    前記直接光及び前記反射光を、前記漁船の左舷方向の海面、前記漁船の左舷方向の海面、及び、前記漁船の甲板に向けて、同時に照射する段階と
    を備えたことを特徴とする集魚方法。
  10. 光源と、該光源が内設された反射板本体と、該反射板本体が内設された灯具カバー本体とを備えた照明装置であって、
    前記光源は、ループ形状の無電極放電ランプで構成され、
    前記反射板本体は、底部反射板と、一対の前後側面反射板と、頂部反射板とを備え、
    前記灯具カバーの左右側面には、一対の光透過窓部が形成され、
    前記光源から発光された直接光、及び、該直接光の一部が前記反射板本体で反射された反射光が、前記一対の光透過窓部を介して外部に照射可能に構成されている
    ことを特徴とする照明装置。
  11. 前記底部反射板は、前記灯具カバー本体の内部方向に湾曲した形状に形成され、
    前記一対の前後側面反射板は、前記底部反射板の前端及び後端に立設状態に対向して取り付けられ、
    前記頂部反射板の両端部が、前記一対の前後側面反射板のそれぞれの上端部に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項10に記載の照明装置。
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