JP2017090985A - プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
電子教材には、情報の即時参照という特徴がある。
情報の即時参照機能とは、文字・画像データの表示やメディアデータの再生を手軽に実行できることである。
情報参照の連鎖機能とは、参照した情報内から別の情報を参照したあと、この参照した情報からさらに別の情報を参照できることである。
インタラクティブ機能とは、表示物に対するユーザ操作により電子教材の動的な反応を確認できることである。
動的な反応の例としては、表示物を移動させる、表示物を変形させる、表示物を非表示にする/表示する、といったものがある。
なお電子教材を作成可能なソフトウェアの一例としては、以下のようなものが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
上記のようなメリットを活かした電子教材としては、学習アプリや電子書籍、ウェブ上の学習サイトなどがあるが、学習アプリ・電子書籍の制作や学習サイトの構築は、教師にはハードルが高い。学習アプリ・電子書籍の制作・学習サイトの構築は、本格的なコーディング(プログラミング)作業を伴うからである。
しかしながらプレゼンソフトでは、以下に述べるように電子教材のいい点の多くが設定不可能であるか、ないしは失われてしまう。
ページの遷移が起こると、リンク先から元のページを参照するためには元のページに戻るという操作が必要になり、学習者の認知的な負担となる。
そこで上記の課題を解決するために、本願の第1発明に係るプログラムは、
画面上に任意の数の文字、画像、及び複数の文字・画像から成るグループオブジェクト等の表示オブジェクトを配置し、これら表示オブジェクトの配置・外観を自由に設定する手順をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記画面上に配置した表示オブジェクトの中から1つ以上の任意の表示オブジェクトをイベントトリガとして指定する手順と、
表示オブジェクトデータ、メディアデータ等をはじめとする1つ以上の任意のデータをイベントターゲットとして指定する手順と、を実行することで、
前記イベントトリガに対するイベント呼出操作を行った際に、前記イベントターゲットのデータ種別ごとに指定された形態で同イベントターゲットのデータが参照される構成とした。
(1)イベントターゲットが「メディアデータ」である場合には、画面上に動画や再生制御パネルがポップアップ表示され、動画や音声の再生が開始される。
なお、イベント呼出操作が行われたときに再生制御パネルをポップアップ表示させない設定も可能である。
(2)イベントターゲットが「表示オブジェクトデータ」である場合には、このデータから復元された表示オブジェクトが画面上にポップアップ表示される。ポップアップ表示された表示オブジェクトには、その周囲を取囲む吹出し枠や背景も表示できる。
「ポップアップ表示」とは、現在表示中の画面範囲の一部に覆い被さるように出現させる表示手法のことをいう。以下では、ポップアップ表示された表示オブジェクトのことを「ポップアップ表示オブジェクト」と称する。
ひとつのポップアップ内に複数のポップアップ表示オブジェクトが含まれる場合もある。
また第1発明のプログラムによれば、データ作成者(主に教材作成者など)側のメリットとして、複数のイベントに対する単一の設定規則を習得するだけでイベントの呼出を設定できる。
イベントトリガは表示オブジェクトのなかから選択指定される。
イベントターゲットとなるデータは、音声ファイル・動画ファイル・表示オブジェクトファイルでもよく、端末に装備されたマイクを利用した音声録音・端末に装備されたカメラを利用した動画撮影・表示オブジェクト編集によりイベントターゲットの指定時に即興で作成したデータでもよい。
また上記の課題を解決するために本願の第2発明に係るプログラムは、第1発明に係るプログラムにおいて、
ある特定のイベントのイベントターゲットが表示オブジェクトデータであり、同表示オブジェクトデータが別のイベントのイベントトリガにも設定されている場合、
前記表示オブジェクトデータは、前記特定のイベントの呼出によってデータ参照されている際に前記別のイベントのイベントトリガとして機能する構成とした。
この場合、イベントトリガとして設定されたポップアップ表示オブジェクトDOへのイベント呼出操作がされると、図16(c)のように「表示オブジェクトDO・再生制御パネルPL・動画等が、上記ポップアップ表示オブジェクトに重なってポップアップ表示される」という形のデータ参照(情報参照の連鎖)を実現できる。
本願の第3発明に係るプログラムは、第1または第2発明に係るプログラムであって、
イベントトリガ、およびイベントトリガとイベントターゲットのイベント呼出関係をファイルとして保存する際、
(1)埋込関係によるイベント呼出関係を指定すると、
前記イベントターゲットの表示オブジェクトデータないしはメディアデータを前記ファイル内部に保持する手順を実行し、
(2)リンク関係によるイベント呼出関係を指定すると、
前記ファイルの外部に保存されたイベントターゲットのデータにアクセスするための情報を、前記ファイル内に保持する手順を実行する構成とした。
埋込関係が設定されている場合、イベントターゲットのデータ(図7のDD−12)が記録ファイル(図7の122−1)内部に保持される。イベントトリガのデータを含む記録ファイルがある端末から別の端末に転送されると、記録ファイルに保持されているイベントターゲットのデータも付随して移動する。
このため移動元端末で設定されていた埋込関係が、移動先の端末でも自動的に維持される。
イベントトリガのデータを含む記録ファイルがある端末から別の端末に転送されるときに、イベントターゲットとして設定された外部ファイルを同記録ファイル中に含めることもできる。外部ファイルとして保存されたイベントターゲットデータを記録ファイル中に含めた場合、記録ファイルがある端末から別の端末に転送されたときでも、移動先端末は、同記録ファイルに記述された情報を参照することで、外部ファイルとして保存されたイベントターゲットのデータにアクセスすることができる。
このため移動元端末で設定されていたリンク関係が、移動先の端末でも自動的に維持される。
上述した「記録ファイルの外部に保存されたイベントターゲットのデータにアクセスするための情報」の具体例としては、イベントターゲットのデータ(図6のDD−12、OF−11等)のファイル名・アクセスパスなどが挙げられる。
これにより第3発明のプログラムは、多重のリンク関係(図7)の最初の起点となるイベントトリガから末端のイベントターゲットまでを階層的にたどることができる。
同移動先端末はインポート処理により、受信したデータ集合体を基に元の記録ファイル及び記録ファイル中に含められた外部ファイルを復元する。
これにより移動先端末でも移動元端末と同等に、最初の起点となったイベントトリガのオブジェクトから末端のイベントターゲットのデータまでのデータ参照関係(図8)を階層的にたどることができる。
複数のポップアップ表示オブジェクトが表示されている際には、最も後に表示されたポップアップ表示オブジェクトが画面から消される。
そのため画面中の消去ボタンをわざわざ見つける必要がなく、ポップアップ表示オブジェクトの消去操作が容易になる。
この際、イベントトリガとして指定した表示オブジェクト自体をイベントターゲットとして指定することで、イベントトリガをクリック・タップした際にイベントトリガ自体を非表示にしたり、再度表示させたりすることも可能である。
本願の第4発明は第1〜第3発明のいずれかに係るプログラムであって、前記イベントトリガに対するイベントターゲットとして、表示オブジェクトを指定する手順と、イベントの種類として、位置・外観情報を指定する手順と、を実行することで、前記イベントトリガに対するイベント呼び出し操作を行った際に、前記イベントターゲットとして指定された表示オブジェクトの位置・外観を前記指定した位置・外観情報に従って変更する構成とした。
なお第1発明同様に、イベントトリガとイベントターゲットの組み合わせは任意の数だけ設定できる。
これにより、ページ上に配置された一つ以上のトリガオブジェクトを選択指定することで、別の表示オブジェクト、またはトリガオブジェクト自身を強調表示したり、隠しておいた状態から表示させたりすることができる。
[実施形態]
本発明の実施形態は、教育を目的として本発明に係るプログラムを実装した端末1の構成例である。
これによりイベントトリガに対するイベント呼出操作を行った際に、イベントターゲットのデータ種別ごとに指定された形態で同イベントターゲットのデータが参照される。
以下、この内容について詳しく説明する。
同図1に示すように端末1は、液晶ディスプレイ(図示略)等の出力部14と、タッチパネル(図示略)ないしはマウス(図示略)等のポインティングデバイスを含む入力部13とを備えている。入力部13は、赤外線センサ等によるジェスチャー認識機能を備えたものでもよい。
また端末1は、任意の演算処理を実行するCPU(中央処理装置)を含む制御部11のほか、ハードディスクドライブ(HDD)・ROM・RAM等を含む記憶部12、および、各種信号あるいは情報の入出力経路をなす通信ポート(図示略)を含む通信部15を備えている。
本端末1を、USB(Universal Serial Bus)接続端子など所定のインターフェースまたは通信部15を介してプリンタ(図示略)に接続しておき、教育用アプリケーション121(本願発明に係るプログラム)によりユーザが自ら作成した記録ファイル122内のデータを紙媒体に印刷出力してもよい。
なおユーザは、本発明に係るプログラムを用いることで任意の内容の記録ファイル122を任意の数だけ作成できる。
本端末1では、使用環境管理手段111および表示オブジェクト管理手段112が実現される。
上記ファイル122は、(1)個々の表示オブジェクトDOのデータDDないしはメディアデータMDそのものと、(2)同データDDを管理するための位置・外観設定情報123(いわゆるプロパティ)と、(3)イベント設定情報124と、から構成される。
使用環境管理手段111は、ユーザの選択操作に応じて、記録ファイル122の使用環境を「作成用使用環境」もしくは「閲覧用使用環境」に設定する。なお本例では使用環境選択画面(図10参照)により、ユーザ所望の使用環境を選択可能である。
なお教材作成者の例としては、教育者・問題作成者などが挙げられる。
本発明に係るプログラムでは、教材作成者が、任意の端末にインストールされた本プログラム(教育用アプリケーション121)により作成した電子教材(記録ファイル122)を学習者に渡し、これを受取った学習者が、その教材を学習者の所有する端末にインストールされた本プログラム上で操作することも可能である。
しかし電子教材のデータ改変に対する制限がかかっていなければ、学習者が誤って電子教材内の表示オブジェクトデータDD・メディアデータMDを変更・削除してしまうことも起こり得る。特に電子教材のデータが唯一つしか存在しない場合には、元の状態へのデータ復旧ができない事態にもなりかねない。
一方で、学習者からの表示オブジェクトDOに対するアクセスを一切禁止してしまうと、表示オブジェクトDOを操作することによる電子教材の利点を活かしたインタラクティブな学習が不可能となってしまう。
このような課題を解消すべく本発明に係るプログラムでは「作成用使用環境」と「閲覧用使用環境」という制約条件が大きく異なる2つの環境を設けている。
図2に示すように表示オブジェクト管理手段112は、表示オブジェクト生成手段1121と、表示オブジェクト削除手段1122と、位置・外観設定手段1123と、イベント設定手段1124と、イベント呼出手段1125と、を有している。
ここでいう「入力」とは、表示オブジェクトDO生成にあたっての文字入力操作・描画操作・画像の挿入操作および、それらの配置を指す。
位置・外観設定手段1123は、表示オブジェクトDOに関する登録内容を位置・外観設定情報123(図5)に登録する。
なお表示オブジェクト削除手段1122が表示オブジェクトDOを削除した場合、位置・外観設定手段1123は、同オブジェクトDOに関する登録内容を位置・外観設定情報123(図5)から削除する。
なお本例においては表示オブジェクトDOの生成操作・削除操作は、使用環境が「作成用使用環境」である場合に限り可能である。
位置・外観設定情報123は、表示オブジェクトDOに割振られたIDと、個々の表示オブジェクトDOに関する属性・設定内容の対応関係を指定する情報である。
図5の例では位置・外観設定情報123において、表示オブジェクトDOを個々に識別するためのIDと、各オブジェクトDOの属性(サイズ・色・配置位置・角度など)とが対応付けされている。
図5の設定例では表示オブジェクトDO−11について、オブジェクト種別が「文字」、文字列が「名古屋」、色(文字色)が「黒」、サイズが「26ポイント」、字体が「ゴシック体」、配置位置(座標位置)が「縦120ピクセル、横240ピクセル」(画面領域は図16(a)のように縦1024ピクセル×横768ピクセル)となっている。
表示オブジェクトDOにまつわる位置・外観設定情報123を変更することにより、DO各々の色彩変更・サイズ変更・強調表示(背景色の変更や太字表示)などを自由に設定することができ、個々のユーザがそれぞれ自身にとって分かりやすいように電子教材をアレンジすることが可能になる。
表示オブジェクトDOが編集可能な状態となると図12のように、画面上に「外観・位置」の設定を開始するボタン(BT−3)や「イベント呼出関係」の設定を開始するボタン(BT−4)等を配置したパネル(同図12の編集パネル)が表示される。
図11において表示オブジェクトDO−11への上記所定操作を行うと、編集パネル(図12)が出力部14に表示される。ユーザは同編集パネル中から、ボタンBT−3もしくはボタンBT−4を択一的に選択(押下)することが可能となる。
同設定手段1124は、「作成用使用環境」のもと前記編集パネル(図12)内で「イベント呼出関係の設定(BT−4)」が選択された状態で、ユーザの入力に応じて前記表示オブジェクトDOをイベントトリガとしたイベントに関わる各種設定(イベントの登録・削除・再編集等)を行う(図14参照)。
例えば、図9(a)の記録ファイル122−1(トリガオブジェクトのデータDD−11を含むもの)に、イベントターゲットの表示オブジェクトデータDD(図9(b)のDD−12)を埋込む場合、埋込関係設定手段1142は、記録ファイル122−1に上記データDD−12を書込むことで保持する。
このようにして同手段1142は「埋込関係」を設定する。
このとき埋込関係設定手段1142は、イベント設定情報124においてイベントトリガフラグをオフからオンに書換えるとともにイベントターゲットに関する登録内容を記述(保持)する。
具体的には同手段1142は、トリガオブジェクトを含む記録ファイル122から、同イベントトリガと埋込関係にあるイベントターゲットのデータを削除する。
このとき埋込関係設定手段1142はイベント設定情報124において、イベントトリガフラグをオンからオフに書換えるとともにイベントターゲットに関する登録内容を削除(空欄に書換)する。
本例において同手段1143は、イベントトリガのIDとイベントターゲットのIDと動作内容とを対応付けてイベント設定情報124(図6)に記述することで、リンク関係を設定する。
トリガオブジェクトのデータDDを別のイベントのイベントターゲットとして設定することも可能である。このように多重のリンク関係を設定するときは、最初の起点となるイベントトリガから末端のイベントターゲットに至る間の1つ1つのリンク情報を記録ファイル122(同ファイル122に含まれるイベント設定情報124)に記述する。
具体的には同手段1143は、イベントトリガに設定されている表示オブジェクトデータDOのイベントトリガフラグをオンからオフに書換えるとともに、同トリガに対応付けされているイベントターゲットのID・動作内容の記述をイベント設定情報124から削除する。
なおポップアップ表示手段1152は、再生制御パネルPLや動画のポップアップ表示と同時に動画や音声の再生を開始する(同図16(c))。
なおポップアップ表示消去手段1153は、最も後に表示されたポップアップ表示オブジェクトDOの消去と同時に動画や音声の再生を終了する。
そのためイベント呼出操作により画面上に出現したポップアップ表示オブジェクトDOを順次消去するときの操作効率が向上し、ユーザ操作負担が大幅に軽減される。
イベントトリガに関連付けるイベントターゲットとして現在ページ上に配置済みの表示オブジェクトDOを選択すると、イベントトリガをタップ・クリックした際にイベントターゲットである表示オブジェクトDOの表示状態を切替えることができるように設定できる。
表示の切替の種類には、表示・非表示の変更、透明度の変更、色の変更、サイズの変更、位置の変更などがある。
例えば図17(a)の表示オブジェクトDO−13がタップ・クリックされた際に、表示オブジェクトDO−11が非表示になったり(図17(b))、再度表示されたりするように設定するには、表示オブジェクトDO−13をイベントトリガとして設定し、イベントターゲットとしてDO−11を設定する(図17(c)参照)。そして同図17(c)のように、イベント(動作内容)の種類として「表示・非表示の切替」を設定する。
例えばページ上に配置済みのイベントトリガDO−13(図18(a))をタップ・クリックすると、イベントターゲットであるDO−11の表示が切替えられる。ここではイベントの種類として「表示・非表示の切替」が設定されているため、ページ上に表示されたDO−13をタップ・クリックすることで図18(b)のごとくDO−11が非表示にされる(ページ上から見えなくなる)。
またオブジェクト表示切替イベント呼出手段1154により切替えられた表示状態は、イベントトリガをもう一度タップ・クリックすることで、切替前の状態に戻る。
例えば図18(a)のDO−13をタップ・クリックすることでDO−11を非表示にした後に、もう一度DO−13をタップ・クリックすると、DO−11は再度表示される。
例えば、図12のDO−11をイベントトリガとして設定し、このイベントトリガに対するイベントターゲットとしてDO−11自体を指定する。そして、イベントの種類として「色の変更」を選択し、色を「赤」に選択する。このように設定すると、DO−11をタップ・クリックすることで、DO−11の色が黒から赤に切替わる。そして再度DO−11をタップ・クリックすることで、DO−11の色が元の黒色に戻る。
例えば、表示オブジェクトDO−30をイベントトリガとし、イベントの種類として正解マークの表示を設定し、DO−30自体をイベントターゲットとして設定する。この場合、DO−30に対してタップ操作を行った際にDO−30の上に正解マークが表示されるようになるため、簡単に四択問題などを作成することが可能である。
ここではユーザ操作による作成用使用環境の選択後、表示オブジェクトDOが生成され、イベントトリガとして設定された表示オブジェクトDOに対してイベントターゲットとイベント呼出関係(埋込関係・リンク関係)が設定され、同トリガに対するイベント呼出操作により表示オブジェクトデータDDの表示と動画・音声の再生が順次行われる動作について説明する。
まず図15に示すようにユーザ操作により作成用使用環境が選択されると、使用環境管理手段111は記録ファイル122の使用環境を「作成用使用環境」に設定する。
本例では使用環境選択画面(図10)を介して、ユーザ所望の使用環境を指定する。
表示オブジェクト生成手段1121は、ユーザからの入力内容に応じて表示オブジェクトDOを生成する。
図11の例ではユーザの入力内容に応じて、表示オブジェクトDO−11が画面上に配置された状態を表している。
なお図2の位置・外観設定手段1123は、位置・外観設定情報123(図5)に対し、新たに生成された上記オブジェクトDOに関する登録内容を追加する。
表示オブジェクトが選択指定されて編集可能状態となり、編集パネルが表示された状態(図12)でユーザにより「位置・外観の設定」(図12のBT−3)が選択されると、選択指定された表示オブジェクトDOのデータDDに関する位置・外観設定情報123が表示され(図13)、選択指定されたDOの編集が可能となる。
なお位置・外観設定手段1123は、ユーザによる入力に応じ位置・外観設定情報123の登録内容(属性の設定値)を更新する。すると、画面表示されているオブジェクトの表示が切替わる。
上記編集パネルが表示された状態(図12)においてユーザにより「イベント呼出関係の設定」(図12のBT−4)が選択されると、イベントトリガとして選択された表示オブジェクトDOに対し、任意のデータDD・MDをイベントターゲットとしたイベント呼出関係の設定が可能となる。
なおイベントトリガを選択する場合、同トリガとする表示オブジェクトDOに対して所定の選択操作(画面タッチ・マウスクリック操作など)を行う。
上記のステップS11〜S14によりイベントトリガとイベントターゲットの間にイベント呼出関係(ポップアップイベント呼出関係ないしはオブジェクト表示切替イベント呼出関係)が設定されると、同トリガオブジェクトへのイベント呼出操作(画面タッチ・マウスクリックなど)を行うことで、このトリガオブジェクトとイベント呼出関係にあるイベントターゲットが画面上にポップアップ表示される。
この場合、表示オブジェクトデータDD−12から復元された表示オブジェクトであるDO−12は、イベントターゲットOF−12を呼出すためのイベントトリガとして機能する。
そのため図16(b)において上記トリガオブジェクトDO−12に対してイベント呼出操作をすることで、図16(c)のごとく同DO−12のイベントターゲットである外部ファイルOF−20から復元された表示オブジェクト(DO−20)がポップアップ表示される。
なおイベントターゲットがメディアデータMDの場合、イベントの呼出時に、イベントターゲット(動画や再生制御パネルPL)のポップアップ表示後に動画や音声の再生が開始される。
図16(c)の画面例では、ユーザがイベントトリガ(DO−12)に対してイベント呼出操作をすると、音声用の再生制御パネルPLがポップアップ表示され、音声の再生が開始される。なおイベント呼出操作が行われたときに、再生制御パネルPLをポップアップ表示させない設定も可能である。
さらにイベントターゲットとして呼出された表示オブジェクトDO・再生制御パネルPLが表示された状態で、これら以外の画面部分に対しタッチパネル操作ないしはマウスクリック操作がされると、ポップアップ表示消去手段1153は、最も後に表示されたポップアップ表示オブジェクトDOを画面から消去する。
例えば図16(b)の表示画面において、表示オブジェクトDO−12以外の画面部分がタッチないしはクリックされると、同画面において最も後に表示された表示オブジェクトDO−12が画面から消去され、図16(a)の状態へと画面が戻る。
また本発明によれば教材作成者側のメリットとして、複数のイベントに対する単一のイベント設定規則を習得するだけで複数の種類のイベントの呼出を設定できる。
また本実施形態によれば多機能電子装置に専用アプリケーションをインストールするだけで、安価に、また簡易かつ短時間で端末1を構成できる。
さらにこの携行性ゆえに、教育機関の教材作成者ならびに学生が上記端末1をそれぞれ持寄り、これらを相互に通信接続することで、本端末1を複数台具備して成る教育システム(図18参照)も容易に構成することができるという副次的なメリットも生じる。
これらの装置を利用すれば、表示画面を直接目視しながらジェスチャー入力により操作を行うことで、表示オブジェクトDOを記録ファイル122に追加配置したり、ドラッグ・アンド・ドロップにより既存のDOを再配置できる。
この入力機能により、絵・図表・文字の配置を利用者が直感的に変更することができ、eラーニングによる学習において目で見たままに感覚的に捉えやすいという大きな利点を生み出し得る。
さらに上述したプログラムを実装した端末を複数台用意し、各種学校などの教育機関において多人数で利用可能な教育システムを構成することも可能である。
図18に示すように本例の教育システム100は、複数台の端末1を、インターネットや移動体通信網等の公衆通信回線200を介して通信可能な状態で接続したシステムである。
なお、インターネット等の公衆通信回線200を採用する場合には、例えば、VPN(Virtual Private Network)技術等を利用すれば、セキュリティレベルを高く確保可能である。
また、教材作成者が作成した記録ファイル122を学習者に配布できる。
上記教育システム100によれば、教材作成者が予め作成・編集した記録ファイル122を学習者に画面提示しながら、同ファイル122中の表示オブジェクトデータDDを編集・再配置したり、イベントトリガに対するイベント呼出関係を設定することができる。
100 教育システム
200 公衆通信回線
300 外部モニタ
Claims (4)
- 画面上に任意の数の文字、画像、及び複数の文字・画像から成るグループオブジェクト等の表示オブジェクトを配置し、これら表示オブジェクトの配置・外観を自由に設定する手順をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記画面上に配置した表示オブジェクトの中から1つ以上の任意の表示オブジェクトをイベントトリガとして指定する手順と、
表示オブジェクトデータ、メディアデータ等をはじめとする1つ以上の任意のデータをイベントターゲットとして指定する手順と、を実行することで、
前記イベントトリガに対するイベント呼出操作を行った際に、前記イベントターゲットのデータ種別ごとに指定された形態で同イベントターゲットのデータが参照される
ように構成されたことを特徴とする、プログラム。
- 請求項1に記載のプログラムにおいて、
ある特定のイベントのイベントターゲットが表示オブジェクトデータであり、同表示オブジェクトデータが別のイベントのイベントトリガにも設定されている場合、
前記表示オブジェクトデータは、前記特定のイベントの呼出によってデータ参照されている際に前記別のイベントのイベントトリガとして機能する
ように構成されたことを特徴とする、プログラム。
- 請求項1または2に記載のプログラムであって、
イベントトリガ、およびイベントトリガとイベントターゲットのイベント呼出関係をファイルとして保存する際、
(1)埋込関係によるイベント呼出関係を指定すると、
前記イベントターゲットの表示オブジェクトデータないしはメディアデータを前記ファイル内部に保持する手順を実行し、
(2)リンク関係によるイベント呼出関係を指定すると、
前記ファイルの外部に保存されたイベントターゲットのデータにアクセスするための情報を、前記ファイル内に保持する手順を実行する
ように構成されたことを特徴とする、プログラム。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記イベントトリガに対するイベントターゲットとして、表示オブジェクトを指定する手順と、
イベントの種類として、位置・外観情報を指定する手順と、を実行することで、
前記イベントトリガに対するイベント呼出操作を行った際に、前記イベントターゲットとして指定された表示オブジェクトの位置・外観を前記指定した位置・外観情報に従って変更する
ように構成されたことを特徴とする、プログラム。
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