JP2017090860A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】映像源を車両のウィンドウに近い位置に配置した場合でも、良好な視認性を得ることができる表示装置を提供する。【解決手段】表示装置10は、P波の映像光を投射する映像源11と、車両のウィンドウW2に設けられ、映像源11から投射された映像光の一部を観察者側に反射させる光学シート20とを備え、映像源11は、光学シート20へ投射される映像光の入射角θaが光学シート20へ投射された映像光の反射率がゼロとなる入射角θbに対して(θb−10)〜85°の範囲となるように設定され、光学シート20は、第1傾斜面221a及び第2傾斜面221bを有する単位光学形状部が複数配列された第1光学形状層と、前記第1光学形状層の前記単位光学形状部が設けられた側の面に積層された第2光学形状層と、第1傾斜面221a上の少なくとも一部に形成され、入射した光の一部を反射し、その他を透過させる反射層25とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、映像源から投射された映像光を表示する表示装置に関する。
ヘッドアップディスプレイ(以下、「HUD」ともいう)は、映像源からフロントウィンドウに映像光を投射し、運転者に対して各種の映像を表示する車両(例えば、自動車、航空機、船舶、鉄道用車両、産業用車両)用の表示装置である。
従来、自動車のフロントウィンドウには、一対のガラス板の間に飛散防止用の中間層を挟み込んだ合わせガラスが使用されている。この合わせガラスにHUDの映像光を投射すると、光の屈折により映像光が二重に見えることがある。そこで、光の屈折を制御するために、中間層の断面を楔形状とした合わせガラスが提案されている(特許文献1参照)。
特許第2815693号公報
フロントウィンドウに映像光を投射する映像源は、インストルメントパネルの運転席側に配置されることが多い。しかし、インストルメントパネルの運転席側の領域には、ハンドル、計器類等が多数配置されるため、映像源を配置する場所を確保することが難しい場合がある。映像源を配置する場所を確保するために、映像源をフロントウィンドウに近い位置に配置すると、フロントウィンドウに対する映像光の入射角が大きくなり、鏡面反射が起こりやすくなる。フロントウィンドウに鏡面反射が起こると、観察者には映像光と鏡面反射による光とが重なって見えてしまうため、視認性が低下する。このような視認性の低下は、フロントウィンドウに限らず、例えば、サイドウィンドウに映像光を投射するために、映像源をサイドウィンドウに近い位置に配置した場合にも起こり得る。
本発明の課題は、映像源を車両のウィンドウに近い位置に配置した場合でも、良好な視認性を得ることができる表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されない。
・第1の発明は、車両内の観察者に対して情報を表示する表示装置(10)であって、P波の映像光を投射する映像源(11)と、前記車両のウィンドウに設けられ、前記映像源から投射された映像光の一部を観察者側に反射させる光学シート(20)とを備え、前記映像源は、前記光学シートへ投射される映像光の入射角θaが、前記光学シートへ投射された映像光の反射率がゼロとなる入射角θbに対して、(θb−10)〜85°の範囲となるように設定され、前記光学シートは、第1傾斜面(221a)及び第2傾斜面(221b)を有する単位光学形状部(221)が複数配列された第1光学形状層(22)と、前記第1光学形状層の前記単位光学形状部が設けられた側の面に積層された第2光学形状層(23)と、前記第1傾斜面上の少なくとも一部に形成され、入射した光の一部を反射し、その他を透過させる反射層(25)と、を備える表示装置である。
・第2の発明は、第1の発明の表示装置(10)であって、前記第1傾斜面(221a)において、前記反射層(25)及び前記反射層が形成されていない部分は、前記光学シート(20)の厚み方向に垂直且つ前記単位光学形状部(221)の配列方向に垂直な方向に延在すると共に、前記単位光学形状部の配列方向に並んで設けられていることを特徴とする表示装置である。
・第3の発明は、第1又は第2の発明の表示装置(10)であって、前記光学シート(20)は、前記ウィンドウの観察者側に貼り付けられていることを特徴とする表示装置である。
・第4の発明は、第1又は第2の発明の表示装置(10)であって、前記光学シート(20)は、前記ウィンドウにおいて、観察者側に配置される第1透明基板(31)と、前記第1透明基板の観察者と反対側に配置される第2透明基板(34)との間に配置されていることを特徴とする表示装置である。
本発明によれば、映像源を車両のウィンドウに近い位置に配置した場合でも、良好な視認性を得ることができる。
第1実施形態の表示装置10を配置した自動車1の運転席周辺を示す図である。 第1実施形態の表示装置10を説明する図である。 第1実施形態の光学シート20を説明する図である。 第1実施形態の光学シート20の製造方法を説明する図である。 警告表示システム100の構成を示すブロック図である。 第2実施形態の表示装置10Aを説明する図である。 第3実施形態の表示装置10Bを説明する図である。 映像源11を右サイドウィンドウW2の窓枠7に配置した例を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。また、本実施形態の各図においては、部材の断面を示すハッチングを適宜に省略する。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての例示であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の表示装置10を配置した自動車1の運転席周辺を示す図である。図1(a)は、自動車1の運転席からフロントウィンドウW1側(自動車1の進行方向)を見た状態を示す図である。図1(b)は、運転席から見たときの右サイドウィンドウW2を説明する図である。図2は、第1実施形態の表示装置10を説明する図である。
なお、以下に示す各図及び説明においては、理解を容易にするために、右サイドウィンドウW2の上下方向をZ方向、厚み方向をY方向、左右方向をX方向とする。ここで、上下方向(Z方向)のうち−Z側を下側とし、+Z側を上側とする。また、厚み方向(Y方向)のうち+Y側を背面側とし、−Y側を運転席側とする。また、左右方向(X方向)のうち−X側を左側とし、+X側を右側とする。
本実施形態の自動車(車両)1は、図1に示すように、車内側から見て、フロントウィンドウW1の右側に運転席が設けられ、フロントウィンドウW1の下方側に内装パネル2が配置されている。内装パネル2は、フロントウィンドウW1の下方側に配置された化粧パネル(ダッシュボード)であり、右側に操縦桿となるハンドル3、速度計等の計器類4が配置されている。
フロントウィンドウW1の右側には、右サイドウィンドウW2及び右サイドミラーM1が配置されている。右サイドウィンドウW2は、自動車1の右側に設けられたドアD1の内部に昇降可能に支持されている。右サイドミラーM1は、ドアD1の外側であって、運転者に視認可能な位置に配置されている。また、フロントウィンドウW1の左側(助手席側)には、左サイドウィンドウW3及び左サイドミラーM2が配置されている。左サイドウィンドウW3は、自動車1の左側に設けられたドアD2の内部に昇降可能に支持されている。左サイドミラーM2は、ドアD2の外側であって、運転者に視認可能な位置に配置されている。
フロントウィンドウW1の上方側には、天井部5が設けられている。天井部5は、自動車1に設けられた前後の座席(不図示)の上方を覆う部材である。天井部5において、フロントウィンドウW1側の中央部には、バックミラー6が配置されている。また、天井部5において、右サイドウィンドウW2に近い位置には、映像源11(後述)が配置されている。
表示装置10は、走行している自動車1の右側前方又は右側後方に存在する歩行者、障害物、他の自動車等(以下、「対象物」ともいう)の接近を知らせる警告用のメッセージを、右サイドウィンドウW2に表示する装置、いわゆるHUDである。なお、本実施形態では、表示装置10を、自動車1の運転席に搭載されるHUDとして説明するが、これに限らず、鉄道車両、船舶、航空機等に搭載されるHUDであってもよい。
表示装置10は、映像源11と、光学シート20とを備えている。表示装置10は、映像源11から出射した映像光を、右サイドウィンドウW2を介して運転席側に投影する。具体的には、表示装置10は、映像源11から出射された映像光を右サイドウィンドウW2へ入射させ、光学シート20において、運転者の眼Eに向けて映像を反射させる。運転者は、右サイドウィンドウW2に表示されるメッセージ(映像)を見ることにより、進行方向から視線を大きく反らすことなしに、進行方向の右側前方又は右側後方に存在する対象物の有無を把握することができる。なお、右サイドウィンドウW2に表示される映像は、メッセージに限らず、他の映像(例えば、歩行者等の対象物を表すシンボルマーク等)であってもよいし、これらの映像とメッセージとの組み合わせであってもよい。
映像源11は、映像光を投射するプロジェクタであり、LED、LD等の光源と、液晶、有機EL、CRT等の表示デバイス(いずれも不図示)とを備えている。また、映像源11は、後述する透過型スクリーン、投射光学系及び偏光フィルタ(いずれも不図示)を備えている。
透過型スクリーンは、液晶表示デバイスで形成された映像光(映像情報)が実像として投影される光学部材である。透過型スクリーンに投影された映像光は、拡散しながら投射光学系へ出射する。
投射光学系は、透過型スクリーンから出射された映像光の向きを制御して、ほぼ平行な光として出射するレンズ群である。
偏光フィルタは、投影光学系から出射された映像光からS波(横波)の偏光成分をカットし、P波(縦波)の偏光成分を有する映像光を出力する光学素子である。なお、偏光フィルタの代わりに、光源側において、ビームスプリッタにより映像光からP波のみを分離してもよい。その場合に、ビームスプリッタの出射側に更に偏光フィルタを配置し、ビームスプリッタから出射した映像光に含まれる余分なS波をカットするように構成してもよい。
映像源11は、図1(a)に示すように、天井部5の右サイドウィンドウW2に近い位置に配置されている。映像源11からは、右サイドウィンドウW2の光学シート20に対して、下向きに映像光が投射される。映像源11は、図2に示すように、映像光が入射角θaで光学シート20へ投射されるように位置及び角度が設定されている。ここで、映像光の入射角θaは、光学シート20のシート面と直交する垂線Pに対する角度である。
入射角θaは、光学シート20へ投射された映像光(P波)の反射率がゼロとなる入射角(ブリュースター角)をθbとした場合、(θb−10)〜85°の範囲に設定される。例えば、光学シート20(第2基材部24)へ投射された映像光の反射率がゼロとなる入射角θbが60°である場合、映像光の入射角θaは、50〜85°の範囲に設定される。このように、映像源11は、P波の偏光成分を有する映像光を投射するため、光学シート20への入射角θaをより大きくすることができる。言い換えると、映像源11を天井部5の右サイドウィンドウW2に近い位置に配置した場合でも、光学シート20の表面における鏡面反射を抑制することができる。なお、入射角θbは、映像光が投射される表面(本例では第2基材部24)の材質により異なる。
光学シート20は、光透過性を有するシート状の積層材であり、図1(b)に示すように、右サイドウィンドウW2の室内側の全面に貼り付けられている(斜線部)。
光学シート20は、運転者の視界を妨げない観点から、右サイドウィンドウW2を通して運転席から見える進行方向右側の光(外界の光)の一部を、右サイドウィンドウW2の背面側から運転席側へ透過させて、その光と映像光(虚像)とを重ねて見せる、いわゆるシースルー機能を備えている。本実施形態において、光学シート20の反射層25(後述)は、反射率10%、透過率80%のハーフミラー状に形成されている。そのため、運転者は、進行方向右側の視界を妨げられることなしに、外界の光の一部と映像光とを重ね合わせて見ることができる。
次に、光学シート20の構成について説明する。
図3は、第1実施形態の光学シート20を説明する図であり、図2に示す光学シート20の部分断面を示している。
図3に示すように、光学シート20は、背面側(+Y側)から順に、第1基材部21、第1光学形状層22、第2光学形状層23、第2基材部24が積層されている。
第1基材部21は、光学シート20の最も背面側(+Y側)に設けられたシート状の部材である。第1基材部21は、例えば、光透過性の高いPET等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂等により形成される。
第1基材部21の背面側(+Y側)の面は、図2に示すように、右サイドウィンドウW2に接合層(不図示)を介して接合されている。接合層は、第1基材部21と右サイドウィンドウW2とを接合する粘着剤層である。接合層は、第1基材部21と右サイドウィンドウW2との間を透過する映像光が屈折しないよう、これらの層と同等の屈折率を有する材料、例えば、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等により形成される。
第1光学形状層22は、第1基材部21の運転席側(−Y側)に設けられた層である。第1光学形状層22は、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等から形成されており、その屈折率は、上述の第1基材部21と同等の屈折率である。第1光学形状層22は、運転席側(−Y側)の面に、単位光学形状部221が複数設けられている。
この単位光学形状部221は、左右方向(X方向)に延在し、上下方向(Z方向)に沿って複数配列されている。また、単位光学形状部221は、運転席側(−Y側)に凸となるように、ZY平面と平行な断面における断面形状が略三角形状に形成されている。単位光学形状部221は、第1傾斜面221aと、この第1傾斜面221aと対向する第2傾斜面221bとを備えている。
第1傾斜面221aは、映像源11(図1参照)から投射された映像光が直接に入射する面である。第1実施形態の光学シート20において、第1傾斜面221aは、映像源11から下向きに投射された映像光と対向するように、斜め上方向(+Z方向)に向くように形成されている。また、第1傾斜面221aの運転席側(−Y側)の面には、反射層25(後述)が部分的に形成されている。
第2傾斜面221bは、映像源11から投射された映像光が直接入射しない面である。
第2光学形状層23は、単位光学形状部221を覆うように、第1光学形状層22の運転席側(−Y側)に面に設けられた層である。第2光学形状層23は、第1光学形状層22の運転席側の面を平坦にするために設けられている。第2光学形状層23は、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等から形成されており、その屈折率は、上述の第1基材部21や第1光学形状層22と同等の屈折率である。
ここで、単位光学形状部221の第1傾斜面221aが、第1基材部21に平行な面(XY平面)となす角度は、αである。また、第2傾斜面221bが第1基材部21に平行な面となす角度は、β(β>α)である。更に、単位光学形状部221の配列ピッチは、Pであり、単位光学形状部221の高さは、hである。高さhは、光学シート20の厚み方向(Y方向)における単位光学形状部221の頂部tから単位光学形状部221間の谷底となる部位vまでの寸法に相当する。なお、配列ピッチPは、単位光学形状部221の配列方向(Z方向)における幅寸法と同等である。
第2基材部24は、光学シート20の最も運転席側(−Y側)に設けられたシート状の部材である。第2基材部24は、第1基材部21と同じく、光透過性の高いPET等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂等により形成される。
以上の構成とすることによって、光学シート20の各層は、光の屈折率が同等となる。ここで、屈折率が同等とは、各層の屈折率が完全に一致する場合だけでなく、各層間において屈折が生じない程度に屈折率が近似している場合も含む。これにより、本実施形態の光学シート20は、この光学シート20内において、映像光、外界の光が屈折するのを抑制することができる。
反射層25は、単位光学形状部221の第1傾斜面221aの面上において、光反射性の高い金属、例えば、アルミニウム、銀、ニッケル等により形成される金属層である。本実施形態において、反射層25は、アルミニウムを蒸着することにより形成されている。なお、これに限らず、反射層25は、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したり、金属薄膜を含有した塗料を塗布したりする等により形成されてもよい。
反射層25は、光を反射するために十分な厚さであれば、その材料等に応じて厚さを自由に設定することができる。また、反射層25は、映像光の一部を反射すると共に、光学シート20の背面側(+Y側)から入射する外界の光を透過するようなハーフミラー状にしてもよく、その反射率と透過率の割合は適宜に設定することができる。本実施形態の反射層25は、反射率10%、透過率80%のハーフミラー状に形成されている。
反射層25は、図3に示すように、第1傾斜面221a上において、映像源11から投射された映像光が進行する側(−Z側)の位置に設けられている。具体的には、反射層25は、第1傾斜面221aの頂部tから底部v側に向かって所定の幅で形成されており、第1傾斜面221aの底部v近傍には形成されていない。すなわち、反射層25は、第1傾斜面221aにおいて、映像源11から投射された映像光の反射に寄与する部分(第1傾斜面221a上の一部)にのみ形成されており、隣接する単位光学形状部221の影となり映像光の反射に寄与しない部分には形成されていない。
このような構成とすることによって、光学シート20は、映像光を第1傾斜面221aの反射層25により反射させて光学シート20から運転席側(−Y側)へ出光させるだけでなく、光学シート20の背面側(+Y側)から入射する外界の光を、第1傾斜面221aにおいて反射層25が形成されていない部分から運転席側へ透過させることができる。なお、光学シート20に入射する映像光L及び外界の光Gの動作については後に詳述する。
また、本実施形態の反射層25は、第1傾斜面221aの映像光の反射に寄与しない部分に設けられていないので、第1傾斜面221aの全面に反射層を形成した場合と比較しても、反射層25で反射する光量が低減することはない。
ここで、効率よく映像光を反射して光学シート20から出光させる観点から、第1傾斜面221aの角度αは、25°≦α≦40°の範囲内に、第2傾斜面221bの角度βは、80°≦β≦90°の範囲内に、単位光学形状部221の高さhは、50μm≦h≦500μmの範囲内に形成することが望ましい。また、第1傾斜面221aに平行な面に対する反射層25の長さをw1としたときに、反射層25は、w1=P×sin(90°―2×α)/sin(90°+α)を満たすようにして形成されるのが望ましい。
次に、本実施形態の光学シート20に入射する映像光L及び外界の光Gの動作について説明する。
映像源11(図1参照)から単位光学形状部221に入射した映像光のうち、一部の映像光L1は、図3に示すように、第1傾斜面221aの反射層25において−Y側に反射して、運転者の眼Eに向けて出光する。上述したように、映像源11の位置及び角度は、映像源11から投射される映像光の入射角θa(図2参照)が、(θb−10)〜85°の範囲となるように設定されている。そのため、映像光L1は、光学シート20(第2基材部24)の表面で鏡面反射することなく、そのほとんどが第1傾斜面221aの反射層25において−Y側に反射して、運転者の眼Eに向けて出光する。
また、単位光学形状部221に入射した他の映像光L2は、ハーフミラー状に形成された反射層25を透過した後、単位光学形状部221、第1基材部21を透過して、右サイドウィンドウW2(図2参照)の背面側(+Y側)から外部に出光する。
一方、外界の光Gは、図3に示すように、右サイドウィンドウW2を透過した後、光学シート20の背面側(+Y側)から光学シート20内に入光する。光学シート20内に入光した外界の光Gのうち、一部の光G1は、第1傾斜面221aにおいて反射層25が形成されていない部分を透過して、運転者の眼Eに向けて出光する。
また、第1傾斜面221aの反射層25に入射した他の外界の光G2は、その一部が反射層25によって光学シート20の背面側へ反射する(不図示)。しかし、その他の外界の光G2は、ハーフミラー状に形成された反射層25を透過して、運転者の眼Eに向けて出光する。
次に、本実施形態の光学シート20の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態の光学シート20の製造方法を説明する図である。図4の各分図は、光学シート20の製造過程を示す図である。
まず、図4(a)に示すように、単位光学形状部221に対応する凹凸形状が設けられた金型(不図示)を使用して、光学シート20を構成する第1光学形状層22を押出成形法、射出成形法等により形成する。第1基材部21は、形成された第1光学形状層22の背面側に貼り付けられる。
次に、図4(b)に示すように、単位光学形状部221の第1傾斜面221a上に、真空蒸着法によりアルミニウムを蒸着して反射層25を形成する。なお、反射層25は、光反射材料が含有された塗料を塗布することによって形成してもよい。
次に、図4(c)に示すように、第1光学形状層22の単位光学形状部221が形成された側の面に、第2光学形状層23を構成する樹脂を充填し、平坦面が形成された金型(不図示)によって押圧する。硬化後、金型から離型する等により、第2光学形状層23が形成される。
次に、図4(d)に示すように、この単位光学形状部221上に形成された第2光学形状層23の背面側に第2基材部24を貼り付ける。これにより、第1基材部21、第1光学形状層22、第2光学形状層23、第2基材部24が順に積層された積層体が完成する。最後に、この積層体を、右サイドウィンドウW2の形状に合わせて裁断することにより、光学シート20が完成する。
次に、上述の表示装置10を備えた警告表示システム100について説明する。
図5は、表示装置10を備えた警告表示システム100の構成を示すブロック図である。この警告表示システム100は、走行している自動車1の右側前方又は右側後方に存在する対象物の接近を知らせる警告用のメッセージを、右サイドウィンドウW2に表示するシステムである。
図5に示すように、警告表示システム100は、表示装置10、画像生成部101、フロントセンサ102、リアセンサ103、記憶部104及び制御部105を備えている。
画像生成部101は、光学シート20に表示させる映像(警告用のメッセージ)を生成する回路である。画像生成部101で生成された映像は、映像源11に送信される。
フロントセンサ102は、自動車1の主に前方の状況を検出するレーダー装置である。フロントセンサ102は、例えば、自動車1のフロントバンパー(不図示)に取付けられる。フロントセンサ102は、自動車1の前方に向けて送信アンテナ(不図示)から検知用の電波を送信し、その反射波を受信アンテナ(不図示)で受信することにより対象物を検知する。フロントセンサ102は、検知した対象物までの距離、方位、相対速度等のデータを検知データとして制御部15へ送信する。
リアセンサ103は、自動車1の主に後方の状況を検出するレーダー装置である。リアセンサ103は、例えば、自動車1のリアバンパー(不図示)に取付けられている。リアセンサ103は、自動車1の後方に向けて送信アンテナ(不図示)から検知用の電波を送信し、その反射波を受信アンテナ(不図示)で受信することにより対象物を検知する。リアセンサ103は、検知した対象物までの距離、方位、相対速度等のデータを検知データとして制御部15へ送信する。
記憶部104は、制御部105で実行されるプログラム、データ等が記憶される記憶装置である。記憶部104は、例えば、半導体メモリにより構成される。本実施形態において、記憶部104には、警告表示プログラムが記憶されている。
警告表示プログラムは、コンピュータとしての制御部105を、フロントセンサ102及びリアセンサ103から送信された検知データを解析して、その対象物の種類と状況に適した警告用のメッセージを生成する制御手段として機能させるためのプログラムである。
制御部105は、警告表示システム100の動作を統括的に制御する回路であり、CPU、メモリ等を含むマイクロプロセッサにより構成される。制御部105は、記憶部104からオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム(警告表示プログラム)を読み出して実行することにより、各ハードウェアと協働して、表示装置10(光学シート20)に警告用のメッセージを表示させる。
なお、警告表示システム100を構成する上記各部には、電源部(不図示)から必要な電力が供給されている。
上述の警告表示システム100において、走行中の自動車1のフロントセンサ102及びリアセンサ103の送信アンテナから、それぞれの方向に向けて検知用の電波が送信される。この電波の送信された方向に対象物が存在していると、反射波がフロントセンサ102及びリアセンサ103の受信アンテナで受信される。反射波を受信したフロントセンサ102及びリアセンサ103は、検知した対象物までの距離、方位、相対速度等のデータを検知データとして制御部105へ送信する。
制御部105は、記憶部104から読み出した警告表示プログラムに基づいて、検知データを解析し、対象物の種類と状況に適した警告用のメッセージを生成する。画像生成部101は、制御部105で生成された警告用のメッセージに基づいて、光学シート20に表示させる映像を生成する。この映像は、映像源11から光学シート20に投射される。例えば、自動車1の右側前方に歩行者がいる場合、光学シート20には、「右側前方 歩行者注意」のメッセージが映像として表示される。運転者は、右サイドウィンドウW2に表示された「右側前方 歩行者注意」のメッセージを見ることにより、進行方向から視線を大きく反らすことなしに、進行方向の右側前方に歩行者が存在することを把握することができる。
以上説明したように、第1実施形態の表示装置10によれば、映像源11から投射された映像光は、光学シート20(第2基材部24)の表面でほとんど鏡面反射しないため、運転者には映像光と鏡面反射による光とが重なって見えることがない。また、映像源11から投射された映像光のほとんどが第1傾斜面221aの反射層25において−Y側に反射して、運転者に向けて出光する。そのため、表示装置10は、右サイドウィンドウW2により鮮明な映像を表示することができる。したがって、本実施形態の表示装置10によれば、映像源11を天井部5の右サイドウィンドウW2に近い位置に配置した場合でも、良好な視認性を得ることができる。
第1実施形態の表示装置10は、映像源11を、天井部5の右サイドウィンドウW2に近い位置に配置した場合でも、光学シート20の表面で鏡面反射の影響を受けにくい。そのため、本実施形態の表示装置10は、内装パネル2及び天井部5(図1参照)のスペースを有効に利用することができる。
第1実施形態の光学シート20において、反射層25は、第1傾斜面221aにおいて、映像源11から投射された映像光の反射に寄与する部分にのみ形成され、隣接する単位光学形状部221の影となり映像光の反射に寄与しない部分には形成されていない。そのため、光学シート20は、映像光を第1傾斜面221aの反射層25により反射させて光学シート20から運転席側(−Y側)へ出光させるだけでなく、光学シート20の背面側(+Y側)から入射する外界の光を、第1傾斜面221aにおいて反射層25が形成されていない部分から運転席側へ透過させることができる。
第1実施形態の光学シート20において、反射層25は、反射率10%、透過率80%のハーフミラー状に形成されている。そのため、運転者は、右サイドウィンドウW2を閉めた状態においても、視界を妨げられることなしに、光学シート20越しに右サイドミラーM1を見ることができる。
第1実施形態の光学シート20は、右サイドウィンドウW2の内側の全面に貼り付けられている。そのため、右サイドウィンドウW2の昇降を繰り返した場合でも、光学シート20の端部が剥がれる等の不具合を生じにくい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の表示装置10Aについて説明する。
第2実施形態の説明及び参照する図面において、第1実施形態と同等の機能を果たす部材、装置等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図6は、第2実施形態の表示装置10Aを説明する図である。
第2実施形態の表示装置10Aは、図6に示すように、映像源11の位置及び光学シート20Aの内部構成が第1実施形態と相違する。
第2実施形態の映像源11は、内装パネル2上の右サイドウィンドウW2に近い位置に配置されている。映像源11からは、光学シート20Aに対して、上向きに映像光が投射される。そして、映像源11は、図6に示すように、映像光が入射角θaで光学シート20Aへ投射されるように位置及び角度が設定されている。映像光の入射角θaは、第1実施形態と同じであり、光学シート20Aのシート面と直交する垂線Pに対する角度である。そして、第1実施形態と同様に、入射角θaは、光学シート20Aへ投射された映像光(P波)の反射率がゼロとなる入射角(偏光角)をθbとした場合、(θb−10)〜85°の範囲に設定される。
また、第2実施形態の光学シート20Aは、単位光学形状部221(第1光学形状層22)の配列方向(Z方向)における第1傾斜面221a及び第2傾斜面221bの向きが第1実施形態の光学シート20と相違する。すなわち、第2実施形態の光学シート20Aにおいて、第1傾斜面221aは、映像源11から上向きに投射された映像光と対向するように、斜め下方向(−Z方向)に向くように形成されている。
第2実施形態の表示装置10Aにおいても、映像源11から投射された映像光は、光学シート20Aの表面でほとんど鏡面反射しないため、運転者には映像光と鏡面反射による光が重なって見えることがない。また、映像源11から投射された映像光のほとんどが第1傾斜面221aの反射層25において−Y側に反射して、運転者に向けて出光する。そのため、表示装置10Aは、右サイドウィンドウW2により鮮明な映像を表示することができる。したがって、第2実施形態の表示装置10Aによれば、映像源11を内装パネル2の右サイドウィンドウW2に近い位置に配置した場合でも、良好な視認性を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の表示装置10Bについて説明する。
第3実施形態の説明及び参照する図面において、第1実施形態と同等の機能を果たす部材、装置等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図7は、第3実施形態の表示装置10Bを説明する図である。
第3実施形態の表示装置10Bは、映像源11と、光学シート20を含むフロントウィンドウW1Bとを備えている。このうち、映像源11の構成及び配置は、第1実施形態と同じであるため、ここでは相違点のみを説明する。
第3実施形態の表示装置10Bにおいて、光学シート20は、フロントウィンドウW1Bの内部に配置されている。すなわち、本実施形態の光学シート20は、後述する2枚のガラス(31、34)の間に挟まれてフロントウィンドウW1Bと一体に成形された、いわゆる合わせガラスの形態で使用される。光学シート20は、フロントウィンドウW1Bの全面に配置されている。
なお、図7では、第1実施形態との対比を容易にするため、フロントウィンドウW1BがZ方向に平行に配置された状態を示しているが、フロントウィンドウW1Bは、実際には自動車1の進行方向に対して傾斜して配置されている。また、図7では、フロントウィンドウW1Bの厚み方向(Y方向)のうち、+Y側を背面側とし、−Y側を運転席側とする。
図7に示すように、本実施形態のフロントウィンドウW1Bは、第1ガラス31、第1中間層32、光学シート20、第2中間層33及び第2ガラス34を備えている。
第1ガラス31は、フロントウィンドウW1Bの最も室内側に配置された透明な部材である。第1ガラス31としては、例えば、ソーダライムガラス(青板ガラス)、硼珪酸ガラス(白板ガラス)、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス等の材料を用いることができる。また、第1ガラス31の厚みは、2〜3mmの範囲とすることが好ましい。
第1中間層32は、第1ガラス31と光学シート20との間に配置された層である。第1ガラス31及び光学シート20は、第1中間層32により接合されている。第1中間層32は、フロントウィンドウW1Bの破損時に、第1ガラス31の破片が飛散するのを防止するために配置されている。第1中間層32としては、例えば、PVB(ポリビニルブリラール)を用いることができる。第1中間層32の厚みは、例えば、0.3〜0.8mmの範囲とすることが好ましい。また、第1中間層32の屈折率は、第1ガラス31、第2光学形状層23(光学シート20)と同等であることが望ましい。
光学シート20は、第1実施形態の光学シート20と同じく、入射した光の一部を運転席側に反射し、その他の光を透過させるシートである。光学シート20の基本的な構成は、第1実施形態と同じである。なお、第3実施形態の光学シート20において、第2基材部24(図3参照)を省略した構成としてもよい。
第2中間層33は、第2ガラス34と光学シート20との間に配置された層である。第2ガラス34及び光学シート20は、第2中間層33により接合されている。第2中間層33は、フロントウィンドウW1Bの破損時に、第2ガラス34の破片が飛散するのを防止するために配置されている。第2中間層33としては、第1中間層32と同じく、PVBを用いることができる。第2中間層33の厚みは、例えば、0.3〜0.8mmの範囲とすることが好ましい。また、第2中間層33の屈折率は、第1ガラス31、第2光学形状層23と同等であることが望ましい。
第2ガラス34は、光学シート20の最も背面側(+Y側)に配置された透明な部材である。第2ガラス34としては、第1ガラス31と同じ材料を用いることができる。また、第2ガラス34の厚みは、2〜3mmの範囲とすることが好ましい。
本実施形態のフロントウィンドウW1Bにおいて、第1中間層32及び第2中間層33は、フロントウィンドウW1Bの上端部(+Z方向の最上端部)から下端部(−Z方向の最下端部)までの範囲において、それぞれ層厚が均等となるように形成されている。すなわち、フロントウィンドウW1Bにおいて、第1中間層32及び第2中間層33の断面は、楔形状ではなく、上端部から下端部までの範囲において層厚が均等な矩形状となる。
先に説明したように、従来の合わせガラスでは、HUDの映像光を投射した場合に、光の屈折により映像光が二重に見えることを防止するため、中間層の断面を楔形状としている。一般に、自動車のフロントウィンドウは、車種毎に取り付け角度が異なるため、中間層の断面を楔形状とした場合、その厚み、楔角等は、自動車への取り付け角度に応じて設計される。しかし、現状では、中間層の楔形状を自動車の取り付け角度に応じて設計することは難しく、また、中間層の断面を設計通りの楔形状となるように製造することも難しい。
これに対して、本実施形態のフロントウィンドウW1Bにおいて、第1中間層32及び第2中間層33の断面は、上端部から下端部までの範囲において層厚が均等な矩形状となる。そのため、中間層の断面を楔形状とした従来の合わせガラスに比べて、光学シート20を含むフロントウィンドウW1Bの設計及び製造が容易となる。
また、本実施形態の表示装置10Bにおいて、映像源11は、天井部5のフロントウィンドウW1に近い位置に配置されている。映像源11からは、第1実施形態と同様に、光学シート20に対して、下向きに映像光が投射される。そして、映像源11は、図7に示すように、映像光が入射角θaでフロントウィンドウW1Bへ投射されるように位置及び角度が設定されている。映像光の入射角θaは、フロントウィンドウW1Bのウィンドウ面と直交する垂線Pに対する角度である。そして、第1実施形態と同様に、入射角θaは、フロントウィンドウW1Bへ投射された映像光(P波)の反射率がゼロとなる入射角(偏光角)をθbとした場合、(θb−10)〜85°の範囲に設定される。
第3実施形態の表示装置10Bにおいても、映像源11から投射された映像光は、フロントウィンドウW1Bの表面でほとんど鏡面反射しないため、運転者には映像光と鏡面反射による光が重なって見えることがない。また、映像源11から投射された映像光のほとんどが第1傾斜面221aの反射層25において−Y側に反射して、運転者に向けて出光する。そのため、表示装置10Bは、フロントウィンドウW1Bにより鮮明な映像を表示することができる。したがって、第3実施形態の表示装置10Bによれば、映像源11を天井部5のフロントウィンドウW1Bに近い位置に配置した場合でも、良好な視認性を得ることができる。
また、本実施形態の光学シート20は、フロントウィンドウW1Bと一体に成形されているため、光学シート20をフロントウィンドウW1の運転席側の表面に貼り付けた場合に比べて、光学シート20を目立たなくすることができる。したがって、本実施形態のフロントウィンドウW1Bを実装した自動車1の外観をより向上させることができる。
なお、図示していないが、第3実施形態の表示装置10Bにおいて、映像源11を、内装パネル2上のフロントウィンドウW1Bに近い位置に配置した構成としてもよい。その場合、映像源11から光学シート20に対して、上向きに映像光が投射される。そのため、第1傾斜面221aは、第2実施形態の光学シート20A(図6参照)と同様に、映像源11から上向きに投射された映像光と対向するように、斜め下方向(−Z方向)に向くように形成される。上記のような構成とした場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載した効果に限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態の構成は、適宜に組み合わせることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本変形形態の説明において、「光学シート20」は、適宜に「光学シート20A」であってもよい。
(変形形態)
(1)上述した第1実施形態において、光学シート20を、助手席側の左サイドウィンドウW3に設けてもよいし、運転席側の右サイドウィンドウW2及び助手席側の左サイドウィンドウW3の両方に設けてもよい。また、光学シート20は、自動車1のウィンドウであれば、どのウィンドウに設けてもよい。例えば、光学シート20を、リアのサイドウィンドウ、リアウィンドウ等に設けてもよい。このように、光学シート20に表示された映像を見るのは、運転者に限らず、助手席又は後部座席に座っている同乗者であってもよい。すなわち、本発明に係る表示装置の「観察者」には、自動車1の運転者だけでなく、同乗者も含まれる。
(2)上述した第1実施形態の光学シート20において、第1傾斜面221aに形成される反射層25は、完全反射(反射率100%)のミラー状に形成されていてもよい。その場合、第1傾斜面221aにおいて、反射層25の形成されない領域の幅を適宜に調整することにより、映像光を良好に反射させると共に、外光の光を良好に透過させることができる。また、第1実施形態のように、反射率10%、透過率80%のハーフミラー状に形成された反射層25の場合、反射層25を第1傾斜面221aの全面に形成してもよい。
(3)上述した第1実施形態の光学シート20において、第1基材部21及び第2基材部24(図3参照)を省略した構成としてもよい。その場合、第1光学形状層22の背面側(+Y側)の面に接合層(不図示)が形成される。また、第2光学形状層23の運転席側(−Y側)の面には、ハードコート層を形成することが望ましい。ハードコート層は、光学シート20の運転席側の表面における傷つき防止を目的とした層である。ハードコート層は、例えば、第2光学形状層23の運転席側の面に、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート等)を塗布することにより形成することができる。このように、光学シート20の第1基材部21及び第2基材部24を省略した構成とすることにより、光学シート20をより薄く且つ軽くすることができる。
(4)上述した第1実施形態の光学シート20において、第2傾斜面221bに微細な凹凸形状を形成してもよい。第1光学形状層22及び第2光学形状層23が同一の屈折率を有する材料により形成されていても、両者に微小な屈折率差が生じる場合がある。その場合、第2傾斜面221bを透過する光の一部が、その第2傾斜面221bで反射して、二重像(ゴースト)として運転者に視認されることがある。しかし、第2傾斜面221bに微細な凹凸形状を形成した場合、第2傾斜面221bに入射した光が拡散するため、二重像の発生を抑制することができる。
(5)上述した第3実施形態において、光学シート20をフロントウィンドウW1Bの内部に配置しない構成としてもよい。例えば、光学シート20を、フロントウィンドウW1の室内側(運転席前)に貼り付けてもよい。また、光学シート20を、天井部5のフロントウィンドウW1に近い位置に保持させてもよい。例えば、光学シート20を保持する構造として、サンバイザーのように上下方向に回動自在に保持する構造を適用することができる。その場合、光学シート20が運転者の視界に入るように、光学シート20をフロントウィンドウW1の手前側に配置させることもできるし、光学シート20を運転者の視界に入らない位置に退避させることもできる。
(6)上述した各実施形態において、第1傾斜面221a(単位光学形状部221)に形成される反射層25は、拡散反射層であってもよい。拡散反射層は、表面に微細な凹凸を有する層である。第1傾斜面221aに拡散反射層を形成した場合、映像源11は、液晶表示デバイス等で形成された映像光をそのまま光学シート20へ投射する。これにより、映像光は、光学シート20において実像として投影される。
(7)上述した各実施形態において、映像源11を、光学シート20を貼り付ける側のサイドウィンドウの窓枠に配置してもよい。例えば、図8は、第1実施形態の表示装置10において、映像源11を、右サイドウィンドウW2の窓枠7に配置した例を示している。また、映像源11を、サイドウィンドウに隣接するピラー(不図示)に配置してもよい。更に、映像源11を窓枠、ピラー等に配置する構成において、映像源11を、光学シート20に対して上向きに映像光を投射する位置に配置してもよい。
10(10A、10B) 表示装置
11 映像源
20(20A) 光学シート
22 第1光学形状層
23 第2光学形状層
25 反射層
221 単位光学形状部
221a 第1傾斜面
221b 第2傾斜面

Claims (4)

  1. 車両内の観察者に対して情報を表示する表示装置であって、
    P波の映像光を投射する映像源と、
    前記車両のウィンドウに設けられ、前記映像源から投射された映像光の一部を観察者側に反射させる光学シートと、
    を備え、
    前記映像源は、
    前記光学シートへ投射される映像光の入射角θaが、前記光学シートへ投射された映像光の反射率がゼロとなる入射角θbに対して、(θb−10)〜85°の範囲となるように設定され、
    前記光学シートは、
    第1傾斜面及び第2傾斜面を有する単位光学形状部が複数配列された第1光学形状層と、
    前記第1光学形状層の前記単位光学形状部が設けられた側の面に積層された第2光学形状層と、
    前記第1傾斜面上の少なくとも一部に形成され、入射した光の一部を反射し、その他を透過させる反射層と、
    を備える表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置であって、
    前記第1傾斜面において、前記反射層及び前記反射層が形成されていない部分は、前記光学シートの厚み方向に垂直且つ前記単位光学形状部の配列方向に垂直な方向に延在すると共に、前記単位光学形状部の配列方向に並んで設けられていること、
    を特徴とする表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の表示装置であって、
    前記光学シートは、前記ウィンドウの観察者側に貼り付けられていること、
    を特徴とする表示装置。
  4. 請求項1又は2に記載の表示装置であって、
    前記光学シートは、前記ウィンドウにおいて、観察者側に配置される第1透明基板と、前記第1透明基板の観察者と反対側に配置される第2透明基板との間に配置されていること、
    を特徴とする表示装置。
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