JP7176177B2 - 映像表示装置、車両 - Google Patents

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本発明は、像表示装置、車両関するものである。
従来、自動車や船舶等に配置されるHUD(ヘッドアップディスプレイ)は、映像を表示する反射表示板としてフロントウィンドウに用いられるウィンドウガラスを利用している。HUDに用いられるウィンドウガラスとしては、2枚のガラス間に、断面形状が楔形の中間膜を配置したもの、ハーフミラー状の面を有するプリズムシートを配置したもの、コレステリック液晶層を配置したもの等、様々な形式のものが知られている。
このうち、コレステリック液晶層を配置した形式の反射表示板(フロントウィンドウ)については、視野角特性の広さ等から近年注目されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2015/125908号
しかし、このような反射表示板において、コレステリック液晶層を透過した映像光の一部が背面側のガラス板で反射したり、映像光の一部が反射表示板(観察者側のガラス板)への入射時に反射したりする等して、2重像が生じる場合があり、2重像の低減が課題となっている。
特許文献1には、HUDに適用され、コレステリック液晶層を内部に有する投映像表示用部材を備える投映システムが記載されている。特許文献1の投映システム等では、明るい環境下においても良好な映像を表示するための対策はなされているが、このような2重像の改善等に対する対策についてなんら開示されていない。
本発明の課題は、2重像を低減した良好な映像を表示できる像表示装置、車両提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、透光性を有し、投射された映像光(L)の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射表示板であって、透光性を有し、該反射表示板の厚み方向において映像光の入射側に設けられ、映像光の入射面となる面(121a)を有する第1透明基板(121)と、透光性を有し、該反射表示板の厚み方向において前記第1透明基板よりも背面側に設けられる第2透明基板(126)と、前記第1透明基板及び前記第2透明基板の間に狭持され、入射した光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層(123)と、前記第1透明基板及び前記第2透明基板の間に狭持され、前記1/4波長位相差層の背面側に設けられ、所定の波長領域であって一方の回転方向の円偏光を反射するコレステリック液晶層(125)と、前記第2透明基板の背面側の面に積層された反射抑制層(127)と、を備える反射表示板(12)である。
第2の発明は、第1の発明の反射表示板(12)と、前記反射表示板に対して、直線偏光である映像光(L)を投射する映像源(11)と、を備える映像表示装置(10)である。
第3の発明は、第2の発明の映像表示装置において、前記第1透明基板(121)への映像光の入射角度をθ1とし、背面側から入射した光の反射抑制層及び第2透明基板における反射光の反射Y値が最小となる前記光の入射角度をγとするとき、θ1-30°≦γ≦θ1+30°を満たすこと、を特徴とする映像表示装置(10)である。
第4の発明は、第2の発明又は第3の発明の映像表示装置において、前記映像源(11)が投射する映像光(L)は、少なくともP偏光を含むこと、を特徴とする映像表示装置(10)である。
第5の発明は、第4の発明の映像表示装置において、前記第1透明基板(121)への映像光の入射角度をθ1とし、前記第1透明基板(121)と空気との界面において光が空気側から入射する際のブリュースター角をβとするとき、β-20°≦θ1≦β+20°を満たすこと、を特徴とする映像表示装置(10)である。
第6の発明は、第2の発明から第5の発明までのいずれかの映像表示装置(10)を備える車両であって、前記映像源(11)は、該車両の内部に配置され、前記反射表示板(12)は、該車両の透光部であること、を特徴とする車両(30)である。
本発明によれば、2重像を低減した良好な映像を表示できる像表示装置、車両提供することができる。
実施形態の映像表示装置10を説明する図である。 実施形態のウィンドウガラス12(反射表示板)の層構成等を説明する図である。 実施形態のウィンドウガラス12(反射表示板)の製造方法の一例を示す図である。 実施形態の映像表示装置10が配置される車両である自動車30を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、また、板等の言葉を使用しているが、一般的に、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されていることに鑑み、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。層や膜等の文言についても、同様であるとする。
(実施形態)
図1は、本実施形態の映像表示装置10を説明する図である。図1(a)は、本実施形態の映像表示装置10を説明する図であり、図1(b)は、フロントウィンドウに映像が表示される領域Aを説明する図である。図4は、本実施形態の映像表示装置10が配置される車両である自動車30を示す図である。
本実施形態の映像表示装置10は、自動車30の透光部(窓)となるフロントウィンドウ等に映像を投影するHUD(ヘッドアップディスプレイ)であり、映像光Lを投射する映像源11と、映像光Lが投射される反射表示板であるウィンドウガラス12とを備えている。本実施形態では、このウィンドウガラス12は、自動車30のフロントウィンドウとして使用されている例を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
映像源11は、運転席の前方のウィンドウガラス12(フロントウィンドウ)の所定の領域(例えば、図1(b)に示す領域A)に映像光Lを投射する。映像光Lの少なくとも一部は、ウィンドウガラス12内の後述するコレステリック液晶層124で反射し、観察者E側へ向かう。これにより、観察者Eは、ウィンドウガラス12の領域Aに投映された映像を視認することができる。
なお、表示される映像は、文字や図形等、適宜選択可能であり、例えば、自動車30の速度や、進行方向の表示、天候、歩行者や障害物、他の自動車等の対象物の接近等を知らせる警告表示等、その内容に関しても適宜選択してよい。
映像源11は、本実施形態では、一例として、自動車30の運転席側等の不図示のダッシュボード上又はダッシュボード内に配置され、鉛直方向においてはウィンドウガラス12の下方に位置し、ウィンドウガラス12へ向けて下方から上方へ斜めに映像光Lを投射する例を挙げて説明する。この映像源11は、映像光として直線偏光を投射する。
この直線偏光は、映像光のウィンドウガラス12へ入射する際の反射を低減する観点から、P偏光であることが好ましい。隣り合う異なる媒質の界面(境界面)に垂直であって入射光及び反射光を含む面を入射面と呼び、P偏光とは、この入射面内で電界が振動する偏光である。本実施形態において、境界面は、第1ガラス板121と空気との界面(第1ガラス板121の車内側の面121a)である。なお、映像光Lは、P偏光以外の偏光成分を含んでいてもよいが、その場合は、P偏光が占める割合が大きいことが好ましい。
本実施形態では、図1に示すように、映像源11は、自動車30の運転席前方のウィンドウガラス12の中心より下方側の領域Aに向けて、映像光Lを投射する。観察者Eである運転者は、ウィンドウガラス12を通して進行方向の車外の景色等を視認しながら、映像表示装置10の表示する映像も視認可能である。
本実施形態では、映像源11は、一例として、LCD方式等のプロジェクタを用いているが、これに限らず、例えば、レーザー光源等を用いてもよいし、スマートフォンやタブレット等の画面に映像を表示可能な携帯端末等を用いてもよい。なお、スマートフォン等の携帯端末からの出射光が円偏光である場合には、その表示面(映像光の出射面)に適宜偏光板を用いることが好ましい。
図2は、本実施形態のウィンドウガラス12(反射表示板)の層構成等を説明する図である。図2では、ウィンドウガラス12の厚み方向に平行な断面を模式的に示している。
ウィンドウガラス12は、自動車30の前方の透光部を覆うように配置される光透過性を有する部材であり、2枚のガラス板の間に中間層等を挟み込んだ合わせガラスとして構成されている。
このウィンドウガラス12は、投射された映像光Lの少なくとも一部を反射して映像を表示する反射表示板であり、車内側(観察者E側)から順に、第1ガラス板121、第1中間層122、1/4波長位相差層123、コレステリック液晶層124、第2中間層125、第2ガラス板126を備えている。
図2等において、ウィンドウガラス12の厚み方向に平行な方向をZ方向とし、車内側(観察者側、入射側)を+Z側、車外側(背面側)を-Z側とする。
第1ガラス板121は、ウィンドウガラス12の厚み方向において、車内側(入射側)に配置された透光性を有する第1透明基板であり、ガラス製の板状の部材である。この第1ガラス板121の車内側の面121aは、映像光Lが入射する入射面となる。
この第1ガラス板121と第2ガラス板126とで、第1中間層122、1/4波長位相差層123、コレステリック液晶層124、第2中間層125を狭持している。
第1ガラス板121は、ソーダライムガラス(青板ガラス)や、硼珪酸ガラス(白板ガラス)、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス等により形成されている。この第1ガラス板121は、その厚みが例えば2~3mm程度である。
第1中間層122は、第1ガラス板121の車外側(-Z側)に積層された層である。この第1中間層122は、第1ガラス板121と1/4波長位相差層123とを接合している。また、第1中間層122は、ウィンドウガラス12が破損した際に、第1ガラス板121の飛散を防止する機能を有している。
第1中間層122は、例えば、PVB(ポリビニルブリラール)によって形成され、その厚みは、0.3~0.8mm程度とすることが好ましい。なお、第1中間層122は、PVBに限らず、COP(シクロオレフィンポリマー)等の他の樹脂を用いてもよい。
1/4波長位相差層123は、第1中間層122とコレステリック液晶層124との間に配置された層であり、これを透過する光に対して、電界の振動方向(偏光面)に1/4波長分の位相差を生じさせる機能を有する層である。1/4波長位相差層123は、所謂、1/4波長板である。
映像源11から投射され、ウィンドウガラス12に入射した映像光Lは、直線偏光であるが、1/4波長位相差層123を透過することにより、円偏光となる。本実施形態では、この円偏光となった映像光Lの回転方向が、後述するコレステリック液晶層124の液晶の旋回方向と一致するように、その遅相軸の方向等が設定されている。また、1/4波長位相差層123の透過光における楕円率は、1に近いことが好ましく、1であることがより好ましい。
この1/4波長位相差層123は、例えば、不図示の光学異方性の小さなフィルム基材(TAC(トリアセチルセルロース)等)に不図示の配向膜を形成し、この配向膜上に液晶材料をコーティングする等により、透過光に1/4波長の位相差を付与する位相差層を形成した部材を用いてもよいし、所定の光学異方性を発揮するように延伸されたCOP等の延伸フィルム材を用いてもよい。さらに、これに限らず、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の光学異方性の大きなフィルム上に配向膜を形成し、さらにその上に液晶材料をコーティングして1/4波長位相差層を形成し、光学異方性の小さなフィルム基材等へ転写した後、光学異方性の大きなフィルムを除くことにより、1/4波長位相差層123を形成してもよい。また、上述のように、液晶材料をコーティングして1/4波長位相差層を形成した後、直接、第1中間層22を形成した第1ガラス板121へこれを接合し、光学異方性の大きなフィルムを除く等してもよい。
コレステリック液晶層124は、1/4波長位相差層123の車外側(-Z側)に積層された層であり、1/4波長位相差層123を透過して円偏光となって車内側から入射する映像光Lの少なくとも一部を反射する機能を有する。
コレステリック液晶層124は、コレステリック液晶相となる重合性液晶材料により形成された層であり、所定のらせんピッチとなるように重合性液晶材料に添加するカイラル剤の量等を調整し、紫外線照射や加熱等によって液晶層を硬化させ、かつ、液晶の旋回方向を固定化する等して設けられている。
このコレステリック液晶層124は、液晶のらせんピッチによって決定される所定の波長領域であって、かつ、液晶の旋回方向に一致する回転方向の円偏光成分を選択的に反射し、それ以外の波長領域の円偏光成分や液晶の旋回方向とは逆の回転方向の円偏光成分を透過させる機能を有している。本実施形態では、コレステリック液晶層124の液晶の旋回方向は、1/4波長位相差層123を透過して円偏光となった映像光Lの回転方向と一致している。
なお、コレステリック液晶層124の反射率は、100%ではないために、反射されるべき映像光L(液晶のらせんピッチによって決定される所定の波長領域であって、かつ、液晶の旋回方向に一致する回転方向の円偏光)の一部も、このコレステリック液晶層124を透過する。
このコレステリック液晶層124は、単層としてもよいし、複数の液晶層が積層された多層構造としてもよい。また、コレステリック液晶層124は、視認性の観点から、波長550nm又はその近傍の波長の光(緑色光)の反射特性が高いことが好ましく、可視光領域全域(約380~750nm)の光に対して反射特性を有することが好ましい。
したがって、コレステリック液晶層124は、単層である場合には、少なくとも波長550nm又はその近傍の波長の光を中心波長とする選択波長域を備えていることが好ましい。また、コレステリック液晶層124は、多層構造である場合には、各液晶層の選択波長域の中心波長が異なることが好ましい。
前述のように、コレステリック液晶層124が反射する光の波長域は、液晶のらせんピッチによって決定されるため、このような選択波長域の設定は、コレステリック液晶層124を形成する重合性液晶材料に添加するカイラル剤の量等を調整することによって適宜設定できる。コレステリック液晶層124が多層構造である場合には、各液晶層の重合性液晶材料に添加するカイラル剤の量等を調整することにより可能である。
本実施形態では、図2等に示すように、コレステリック液晶層124の表面の法線方向に対して斜め方向から映像光が入射し、斜め方向へ反射しているので、見かけ上の反射光の色は短波長側へ移動している。したがって、観察者Eの位置で視認される反射光のピーク輝度を有する波長(例えば、45°正反射においてピーク輝度を有する波長)を、ここでの選択波長域の中心波長とする。
第2中間層125は、コレステリック液晶層124の車外側(-Z側)に積層された層であり、コレステリック液晶層124と第2ガラス板126とを接合している。また、第2中間層125は、ウィンドウガラス12が破損した際に、第2ガラス板126が飛散することを防止する機能を有している。
第2中間層125は、前述の第1中間層122と同様の材料により形成され、厚みも同様である。
第2ガラス板126は、このウィンドウガラス12の厚み方向において、第1ガラス板121よりも車外側(背面側)に配置された第2透明基板であり、第2中間層125の車外側に積層されたガラス製の板状の部材である。この第2ガラス板126は、前述の第1ガラス板121と同様の材料によって形成される。また、第2ガラス板126の厚みも、前述の第1ガラス板121と同様である。
反射抑制層127は、第2ガラス板126の車外側(-Z側)に積層された層である。反射抑制層127は、このウィンドウガラス12へ車外側から光が入射又は車外側へ出射する際の反射を抑制する機能を有している。
この反射抑制層127を第2ガラス板126の車外側に積層することにより、コレステリック液晶層124を透過した映像光Lの一部がウィンドウガラス12の車外側の空気との界面で反射することに起因する2重像を低減することができる。また、太陽光等の外光が、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面で反射することを抑制し、外光の入射光量を増大させ、観察者Eである運転者が、ウィンドウガラス12を通して車外の景色を視認する際の視認性を向上できる。
反射抑制層127は、第2ガラス板126の車外側(-Z側)の面上に、屈折率の異なる2種類以上の層が蒸着やスパッタ等により積層されて形成された多層構造としてもよいし、第2ガラス板126の車外側の面上に、第2ガラス板126よりも低い屈折率を有する層をコーティング(塗布)して形成された単層構造又は多層構造としてもよい。
この反射抑制層127は、ウィンドウガラス12の車外側の面を形成しているので、耐候性や耐久性を有することが望ましい。
反射抑制層127の厚みは、上記の層構成と各層を成す材料の屈折率から光学的に決定されるものであるが、本実施形態では、その厚みが100~500nm程度であることが好ましい。
なお、反射抑制層127のさらに車外側(-Z側)に、埃や汚れ等の付着を低減する不図示の防汚層を形成してもよい。この防汚層は、厚さを1~10nm程度とすることが好ましい。
以下、図2を参照しながら、映像表示装置10における映像光や外光の進み方等について説明する。なお、図2では、ウィンドウガラス12内を進む映像光L(L1~L3)及び外光G(G1~G3)の様子について示しており、理解を容易にするために、ウィンドウガラス12内の各層間における光の屈折を省略して示しているが、実際には各層間において光は適宜屈折しているものとする。
前述のように、映像源11は、ウィンドウガラス12に対して映像光L1として直線偏光であるP偏光を投射する。また、ウィンドウガラス12の入射側の面(第1ガラス板121の車内側の面121a)への映像光L1の入射角度をθ1(°)とし、空気と第1ガラス板121との界面(面121a)において、空気側から光が入射する際のブリュースター角をβ(°)とするとき、入射角度θ1は、β±20°の範囲内であることが好ましい。すなわち、β-20°≦θ1≦β+20°を満たすことが好ましい。
映像表示装置10では、上記角度範囲を満たすように、映像源11からウィンドウガラス12への映像光L1の投射角度等を調整している。
これにより、映像光L1がウィンドウガラス12の入射面(第1ガラス板121の面121a)への入射する際の反射が効果的に低減されるので、ウィンドウガラス12への入射光量が増える。これにより、コレステリック液晶層124で反射される光量が増え、ウィンドウガラス12は、明るい映像を表示することができる。
また、これにより、ウィンドウガラス12への映像光L1の入射時に、空気と第1ガラス板121との界面(面121a)で映像光L1の一部が観察者E側へ反射して、2重像となることを効果的に抑制できる。
また、これにより、ウィンドウガラス12の車内側(+Z側)の表面に別途反射抑制層等を形成しなくともウィンドウガラス12へ入射時の映像光L1の一部が反射することを抑制できるので、ウィンドウガラス12の薄型化や生産コストの低減等を図ることができる。
次に、ウィンドウガラス12に入射して第1ガラス板121及び第1中間層122を透過した映像光L1は、1/4波長位相差層123に入射する。
直線偏光であった映像光L1は、1/4波長位相差層123を透過して円偏光になり、コレステリック液晶層124へ入射する。そして、前述のように映像光L1の多くは、コレステリック液晶層124により反射され、観察者E側へ向かって出射する。このコレステリック液晶層124で反射した映像光L2により、観察者Eは映像を視認する。
また、一部の映像光L3は、コレステリック液晶層124を透過して、さらに、第2中間層125、第2ガラス板126、反射抑制層127を透過し、車外側(-Z側)へ出射する。このとき、第2ガラス板126の車外側の面に反射抑制層127が積層されているので、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面で映像光L3の一部が反射して観察者E側へ向かい、2重像が生じることを抑制できる。
本実施形態のウィンドウガラス12では、上述のように、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面で映像光L3の一部が反射して観察者E側へ向かうことに起因する2重像を低減するために、第2ガラス板126の車外側に反射抑制層127を積層して設けている。
このような2重像を低減する効果をさらに高めるために、第2ガラス板126の車外側(-Z側)に反射抑制層127が積層された状態で、車外側からウィンドウガラス12へ入射した光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が最小となる入射角度をγ(°)とし、ウィンドウガラス12(第1ガラス板121)への映像光L1の入射角度をθ1とするとき、以下の関係を満たすことが好ましい。
θ1-30≦γ≦θ1+30°
この反射Y値は、CIE表色系の視認反射率(%)であり、日本分光株式会社製の紫外可視分光光度計V-7100及び絶対反射率測定ユニットVAR-7010を用いて測定した。絶対反射率測定においては、入射角が5°から70°までの正反射率を5°刻みで波長380nmから780nmまでの領域で測定した。反射Y値は、各角度での対象物の正反射率を、人間が目で感じる明度(視認反射率)へと換算することにより得られる。また、入射角度γは、この反射Y値が最小となる入射角度である。
これは、以下の理由によるものである。
ウィンドウガラス12は、同じ材料で形成された第1ガラス板121及び第2ガラス板126を備えているので、ウィンドウガラス12(第1ガラス板121)への映像光L1が入射角度θ1で入射するとき、第2ガラス板126からの映像光L3の出射角度θ2(°)は、入射角度θ1に等しく、この出射角度θ2は、ウィンドウガラス12からの出射角度に略等しい。
コレステリック液晶層124を透過した映像光L3が、ウィンドウガラス12の車外側(-Z側)の空気との界面で反射することに起因する2重像を低減するためには、ウィンドウガラス12と車外側の空気との界面での映像光L3の反射率が小さい(透過率が高い)ことが好ましい。これは、ウィンドウガラス12から車外側への映像光L3の出射角度をθ2とするとき、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面に空気側(車外側)から入射角度θ2で入射する光の反射率が低いことが好ましいことに等しい。
したがって、第2ガラス板126の車外側に反射抑制層127が積層された状態で、車外側(-Z側)からウィンドウガラス12へ入射した光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が最小となる入射角度γと、ウィンドウガラス12からの映像光L3の出射角度θ2(すなわち、映像光L1のウィンドウガラス12へ入射角度θ1)とが等しいとき、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面での映像光L3の反射が最も抑制される。また、本願発明者らは、角度γが、θ2±30°の範囲内、すなわちθ1±30°の範囲内であれば、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面での映像光L3の反射を十分に抑制する効果が得られることを発見した。
以上のことから、角度γと角度θ1とは、θ1-30≦γ≦θ1+30°を満たすことにより、ウィンドウガラス12における2重像低減効果をさらに高めることができる。
また、太陽光等の外光G1は、あらゆる方向に振動している光が混合している。そのため、ウィンドウガラス12に車外側(-Z側)から入射した外光G1は、一部の外光G2がコレステリック液晶層124によって反射されて車外へ向かい、一部の外光G3がコレステリック液晶層124を透過して車内の観察者Eに届く。すなわち、観察者Eに届く外光の量は、コレステリック液晶層124での反射等により、低下するため、観察者Eがウィンドウガラス12を通して車外を観察する際に、車外が暗く観察され、視認性が低下する場合がある。
しかし、本実施形態のウィンドウガラス12は、上述のように、第2ガラス板126の車外側に反射抑制層127を積層しているので、外光G1がウィンドウガラス12に入射する際の反射を抑制し、外光G1のウィンドウガラス12への入射光量を増大させることができ、観察者Eがウィンドウガラス12を通して車外の景色を視認する際の視認性も向上できる。また、ウィンドウガラス12は、第2ガラス板126の車外側(-Z側)に反射抑制層127を積層しているので、コレステリック液晶層124で反射した外光G2の一部が、第2ガラス板126と空気との界面で反射して観察者E側へ向かい、観察者の車外の視認の妨げとなることも抑制できる。
以上のことから、本実施形態によれば、ウィンドウガラス12と空気との車内側及び車外側の両界面での映像光の反射を抑制し、このような反射光に起因する2重像を効果的に低減でき、視認性の高い良好な映像を表示できる。
また、本実施形態によれば、ウィンドウガラス12への映像光の入射光量を増大させ、明るい映像を表示することができる。
また、本実施形態によれば、外光のウィンドウガラス12の透過率を維持でき、ウィンドウガラス12を通して観察者Eが車外を明るく観察することができ、車外の景色の視認性を向上できる。
次に、反射表示板であるウィンドウガラス12の製造方法の一例について説明する。
図3は、本実施形態のウィンドウガラス12(反射表示板)の製造方法の一例を示す図である。
まず、図3(a)に示すように、PET基材101上に不図示の配向膜(光配向膜)を形成し、その上に重合性液晶材料を用いて1/4波長位相差層123を形成した。
次に、図3(b)に示すように、1/4波長位相差層123上に、カイラル剤を含有する重合性液晶材料を塗工し、紫外線を照射して硬化させ、45°正反射で波長550nmに反射光のピーク輝度(中心波長)を有するコレステリック液晶層124を形成した。
なお、本実施形態では、コレステリック液晶層124は、45°正反射で波長550nmに反射光のピーク輝度(中心波長)を有するとしたが、これに限らず、ピーク輝度を有する正反射の角度等は、映像表示装置10の使用環境等に応じて適宜設定してよい。
次に、図3(c)に示すように、1/4波長位相差層123及びコレステリック液晶層124の積層体を、接着剤となる第2中間層125を介して第2ガラス板126に転写し、PET基材101を剥離する。
さらに、図3(d)に示すように、得られた積層体の1/4波長位相差層123側の表面に、接着剤となる第1中間層122を塗布して、この積層体と第1ガラス板121とを接着する。
次に、図3(e)に示すように、得られた積層体の第2ガラス板126側の表面に、反射抑制層127を形成することにより、反射表示板であるウィンドウガラス12が形成される。
以下、本実施形態のウィンドウガラス12(反射表示板)及び映像表示装置10の実施例等について説明する。以下に例示する実施例は、一例であり、これに限定されるものではない。また、以下の各実施例のウィンドウガラス12において、第1ガラス板121から第2ガラス板126までの各層は同様であり、反射抑制層127の形態のみがそれぞれ異なる。また、各実施例において、コレステリック液晶層124は、45°正反射で波長550nmに反射光のピーク輝度(中心波長)を有する。
<実施例1>
実施例1のウィンドウガラス12(反射表示板)は、第2ガラス板126の表面に下記の低屈折率層用組成物1を塗工して熱硬化させて低屈折率層を形成することにより、反射抑制層127が形成されている。実施例1の反射抑制層127(低屈折率層)は、屈折率が1.34、層厚が150nmである。
実施例1では、車外側から入射する光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が45°正反射で最小(すなわち、反射Y値が最小となる入射角度γ=45°)である。
(低屈折率層用組成物1)
中空シリカ(粒子径60nm) 1.2部
TEOS(テトラエトキシシラン)加水分解物 1部
IPA 97.8部
<実施例2>
実施例2のウィンドウガラス12は、第2ガラス板126の表面に下記の高屈折率層用組成物2を塗工して熱硬化させて高屈折率層を形成し、その上にさらに下記の低屈折率層用組成物3を塗工して熱硬化させて低屈折率層を形成することにより反射抑制層127が形成されている。実施例2において、高屈折率層は、屈折率が1.50、層厚が260nmであり、低屈折率層は、屈折率が1.32、層厚が150nmである。
実施例2では、車外側から入射する光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が45°正反射で最小(γ=45°)である。
(高屈折率層用組成物2)
酸化ジルコニウム粒子 0.2部
TEOS(テトラエトキシシラン)加水分解物 1部
IPA 98.8部
(低屈折率層用組成物3)
中空シリカ(粒子径60nm) 1.5部
TEOS(テトラエトキシシラン)加水分解物 1部
IPA 97.5部
<実施例3>
実施例3のウィンドウガラス12は、第2ガラス板126の表面にシリカによる低屈折率層と酸化ニオブによる高屈折率層とを交互に計5層形成することにより、反射抑制層127が形成されている。実施例3において、高屈折率層の屈折率は、2.3であり、低屈折率層の屈折率は、1.47である。また、各層の厚さは、第2ガラス板126側から順に、低屈折率層(シリカ)10nm、高屈折率層(酸化ニオブ)60nm、低屈折率層(シリカ)30nm、高屈折率層(酸化ニオブ)70nm、低屈折率層(シリカ)160nmであり、反射抑制層127全体の厚さは、330nmである。この低屈折率層及び高屈折率層は、スパッタリングにより形成されている。
実施例3では、車外側から入射する光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が45°正反射で最小(γ=45°)である。
<実施例4>
実施例4のウィンドウガラス12は、実施例3ウィンドウガラス12と同様の反射抑制層127を有し、この反射抑制層127の上に、さらに、オプツールDSX(ダイキン工業株式会社製)を塗工して、層厚5nmの防汚層を形成したものである。
次に、比較例1~4のウィンドウガラスについて説明する。
比較例1~3のウィンドウガラスは、第1ガラス板121から第2ガラス板126までの各層は上述の実施例のウィンドウガラス12と同様であるが、反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が5°正反射で最小値となる(γ=5°である)点が異なる。すなわち、比較例1~3のウィンドウガラス12は、θ1-30°≦γ≦θ1+30°を満たしていない。
また、比較例4のウィンドウガラスは、第1ガラス板121から第2ガラス板126までの各層は上述の実施例のウィンドウガラス12と同様であるが、反射抑制層127を備えていない。
<比較例1>
比較例1のウィンドウガラス12は、第2ガラス板126の表面に上述の低屈折率層用組成物1を塗工して熱硬化させて低屈折率層を形成することにより反射抑制層127が形成されている。比較例1の反射抑制層127(低屈折率層)は、屈折率が1.34であり、層厚が100nmである。
比較例1では、車外側から入射する光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が5°正反射で最小(γ=5°)である。
<比較例2>
比較例2のウィンドウガラス12は、第2ガラス板126の表面に上述の高屈折率層用組成物2を塗工して熱硬化させて高屈折率層を形成し、その上に上述の低屈折率層用組成物3を塗工して熱硬化させて低屈折率層を形成することにより反射抑制層127が形成されている。比較例2において、高屈折率層は、屈折率が1.57、層厚が160nmであり、低屈折率層は、屈折率が1.32、層厚が100nmである。
比較例2では、車外側から入射する光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が5°正反射で最小(γ=5°)である。
<比較例3>
比較例3のウィンドウガラス12は、第2ガラス板126の表面にシリカによる低屈折率層と酸化ニオブによる高屈折率層とを交互に計5層形成することにより反射抑制層127が形成されている。比較例3において、高屈折率層の屈折率は、2.3であり、低屈折率層の屈折率は、1.47である。
また、各層の厚さは、第2ガラス板126側から順に、低屈折率層(シリカ)5nm、高屈折率層(酸化ニオブ)40nm、低屈折率層(シリカ)20nm、高屈折率層(酸化ニオブ)50nm、低屈折率層(シリカ)110nmであり、反射抑制層127全体の厚さは、225nmである。この低屈折率層と高屈折率層とは、スパッタリングにより形成されている。
比較例3では、車外側からの入射光の反射抑制層127及び第2ガラス板126における反射光の反射Y値が5°正反射で最小(γ=5°)である。
<比較例4>
比較例4のウィンドウガラス12は、実施例1~3及び比較例1~3と同様の第1ガラス板121から第2ガラス板126までの各層を備えているが、第2ガラス板126の車外側には反射抑制層127が積層されていない。
これらの実施例1~4のウィンドウガラス12を備える実施例1~4の映像表示装置10及び比較例1~4のウィンドウガラスを備える比較例1~4の映像表示装置を、実際に自動車30に配置し、映像の見えや外光の反射等を視認して評価した。このとき、実施例1~4の映像表示装置10及び比較例1~4の映像表示装置は、太陽光等の外光がウィンドウガラス12に入射する明るい環境下に配置され、同一の映像を表示した。また、映像源11は、映像光Lがウィンドウガラス12の映像を表示したい領域Aの中央に対して、入射角度θ1=45°で入射するように配置した。このとき、ブリュースター角β=56°であり、各実施例及び比較例の映像表示装置において、ウィンドウガラス12への映像光Lの入射角度θ1は、β-20°≦θ1≦β+20°を満たしている。
また、上述のように、実施例1~4の映像表示装置10では、ウィンドウガラス12への映像光の入射角度θ1と、反射抑制層127の反射Y値が最小となる入射角度γとは、θ1-30°≦γ≦θ1+30°を満たしているが、比較例1~3の映像表示装置では、θ1-30°≦γ≦θ1+30°を満たしていない。
実施例1~4の映像表示装置10では、2重像が低減され、視認性の高い良好な映像が観察された。また、実施例1~4の映像表示装置10では、外光の反射も抑制され、ウィンドウガラス12を通して観察者Eが車外を観察した場合の車外の景色等への視認性も向上した。さらに、実施例4の映像表示装置では、防汚層により、ウィンドウガラス12への汚れが付着しにくく、これにより、さらに映像の視認性や車外の景色の視認性が向上した。
これに対して、比較例1~4のフロンウィンドウを備える映像表示装置では、2重像が生じて映像が視認し難く、また、外光の反射によって車内に入射する外光が減少し、車外が暗く観察され、車外の景色の視認性が低下していた。特に、比較例4では、ウィンドウガラス12の車外側の空気との界面での映像光の反射による2重像が他の比較例よりも著しく、映像の質が大きく低下していた。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態において、映像源11からウィンドウガラス12(反射表示板)に映像光Lを投射する際に、映像源11とウィンドウガラス12との位置関係等に応じて、映像源11から投射された映像光を反射鏡で反射し、ウィンドウガラス12へ投射する形態としてもよい。
(2)実施形態において、反射表示板は、自動車30のフロントウィンドウのウィンドウガラス12に適用される例を示したが、これに限らず、例えば、反射表示板は、自動車30のダッシュボード上等に配置されるウィンドウガラス12(フロントウィンドウ)とは別体のパネル状部材としてもよい。このようなパネル状部材を反射表示板として用いる場合には、第1透明基板及び第2透明基板として、ガラス板を用いてもよいし、アクリル樹脂等の透明性の高い樹脂製の板状の部材を用いてもよい。
また、実施形態において、反射表示板は、自動車30のサイドウィンドウやリアウィンドウ、サンルーフ等に適用してもよい。
(3)実施形態において、映像源11は、ダッシュボード内に配置され、ウィンドウガラス12(反射表示板)よりも鉛直方向において下方から映像光を投射する例を示したが、これに限らず、自動車30の車内の天井等に配置され、ウィンドウガラス12に対して鉛直方向において上方から映像光を投射する形態としてもよい。また、映像表示装置10は、ウィンドウガラス12の運転席の前方の領域に限らず、助手席の前方の領域等に映像を表示してもよい。
(4)実施形態において、映像表示装置10は、自動車30に配置され、反射表示板であるウィンドウガラス12がフロントウィンドウとして用いられる例を示したが、これに限らず、例えば、映像表示装置10は、船舶、鉄道車両、航空機に等に配置され、反射表示板は、そのウィンドウ(窓)に適用される形態としてもよい。
また、反射表示板は、例えば、店舗等の建築物の窓に適用してもよい。反射表示板を店舗のショーウィンドウに適用した場合には、客に店舗の外側からショーウィンドウに表示されている商品を見せるとともに、ショーウィンドウに商品情報等を表示すること等も可能である。
(5)実施形態において、コレステリック液晶層124や1/4波長位相差層123は、ウィンドウガラス12の全面に形成される例を示したが、これに限らず、例えば、運転席前方の一部領域のみに配置され、他の部分は、コレステリック液晶層124や1/4波長位相差層123の厚みに相当する分だけ第1中間層122や第2中間層125の厚みが増している形態としてもよい。
(6)実施形態において、コレステリック液晶層124は、配向膜を備えていない例を示したが、必要に応じて1/4波長位相差層123との間に配向膜を形成してもよい。
(7)実施形態において、映像源11は、表示する映像の大きさ、映像を表示する位置等に応じて、映像光の投射角度が自動的に調整されるように構成してもよい。また、映像源11は、自動車30の車内に複数配置する形態としてもよい。この場合、映像表示装置は主図示の制御部を備え、制御部の指示によって、表示する映像の大きさや位置に合わせて複数の映像源11を切り替え可能としてもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態等によって限定されることはない。
10 映像表示装置
11 映像源
12 ウィンドウガラス(反射表示板)
121 第1ガラス板
122 第1中間層
123 1/4波長位相差層
124 コレステリック液晶層
125 第2中間層
126 第2ガラス板
127 反射抑制層
30 自動車

Claims (5)

  1. 透光性を有し、投射された映像光の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射表示板と、
    前記反射表示板に対して、直線偏光である映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示装置であって、
    前記反射表示板は、
    透光性を有し、前記反射表示板の厚み方向において映像光の入射側に設けられ、映像光の入射面となる面を有する第1透明基板と、
    透光性を有し、前記第1透明基板と同じ材料で形成され、前記反射表示板の厚み方向において前記第1透明基板よりも背面側に設けられる第2透明基板と、
    前記第1透明基板及び前記第2透明基板の間に狭持され、入射した光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層と、
    前記第1透明基板及び前記第2透明基板の間に狭持され、前記1/4波長位相差層の背面側に設けられ、所定の波長領域であって一方の回転方向の円偏光を反射するコレステリック液晶層と、
    前記第2透明基板の背面側の面に積層された反射抑制層と、
    を備え、
    前記第1透明基板への映像光の入射角度をθ1とし、背面側から前記反射表示板へ入射した光の前記反射抑制層及び前記第2透明基板における反射光の反射Y値が最小となる前記光の入射角度をγとするとき、
    θ1-30°≦γ≦θ1+30°、かつ、
    0°≦γ<90°、0°≦θ1<90°
    を満たすこと、
    を特徴とする映像表示装置。
  2. 請求項1に記載の映像表示装置において、
    前記入射角度γは、45°であること、
    を特徴とする映像表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の映像表示装置において、
    前記映像源が投射する映像光は、少なくともP偏光を含むこと、
    を特徴とする映像表示装置。
  4. 請求項3に記載の映像表示装置において、
    前記第1透明基板への映像光の入射角度をθ1とし、前記第1透明基板と空気との界面において光が空気側から入射する際のブリュースター角をβとするとき、
    β-20°≦θ1≦β+20°
    を満たすこと、
    を特徴とする映像表示装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の映像表示装置を備える車両であって、
    前記映像源は、該車両の内部に配置され、
    前記反射表示板は、該車両の透光部であること、
    を特徴とする車両。
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