JP2017090483A - 液晶装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐光性を有する液晶装置、該液晶装置を備えた電子機器を提供すること。【解決手段】液晶装置1003は、第1液晶パネル110を含むライトバルブ1006と、第2液晶パネル120を含むライトバルブ1005と、第3液晶パネル130を含むライトバルブ1004とを有し、青色光(B)が入射する第1液晶パネル110における配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力は、他の液晶パネル120,130における配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力よりも大きいことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、液晶装置、及び該液晶装置を備えた電子機器に関する。
液晶装置は、一対の基板の間に挟まれた液晶層に電界を与え、液晶層における、正または負の誘電異方性を有する液晶分子を初期の配向状態から、電界方向に変位させることによって、液晶層に入射する光を変調して表示が行われる仕組みになっている。
例えば、特許文献1には、ベタ状電極からなる下層電極と櫛歯状電極からなる上層電極とが絶縁膜を介して重畳配置された第1の基板と、第2の基板との間に挟持された液晶層と、第1及び第2の基板の液晶層との界面に設けられ、電界無印加時に液晶分子を垂直に配向させる第1及び第2の垂直配向膜と、を備え、下層電極と上層電極との間に発生する横電界で駆動させる垂直配向型の液晶パネルが開示されている。特許文献1の液晶パネルでは、第1及び第2の垂直配向膜の極角アンカリングエネルギーを、5×10-6J/m2を超えて1×10-4J/m2以下とすることで、低電圧駆動と、高透過率とを実現できるとしている。
上記特許文献1には、一般的なポリイミド系の有機配向膜の極角アンカリングエネルギーが、5×10-4J/m2であることが記載されており、それと比較すると、上記特許文献1の液晶パネルにおける第1及び第2の垂直配向膜の極角アンカリングエネルギーは、小さくなっている。しかしながら、受光型の表示素子である液晶装置において、液晶層に光を照射して耐光性を評価すると、極角アンカリングエネルギーが低下する傾向にあることが分かった。すなわち、上記特許文献1の液晶パネルのように垂直配向膜の極角アンカリングエネルギーを制御すると、液晶層における耐光性劣化を容易に招くおそれがあるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例に係る液晶装置は、第1波長域の光を画像情報に基づいて変調する第1液晶パネルと、前記第1波長域よりも長波長の第2波長域の光を前記画像情報に基づいて変調する第2液晶パネルと、を備え、前記第1液晶パネルにおける配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力は、前記第2液晶パネルにおける配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力よりも大きいことを特徴とする。
配向膜によって挟まれた液晶層に入射する光の波長が短いほど、液晶層を構成する液晶分子が入射した光によって劣化して極角アンカリング力が低下するおそれがある。
本適用例によれば、第2液晶パネルに比べて、入射する光の波長が短い第1液晶パネルの方が配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力が大きいので、耐光性を向上させた液晶装置を提供することができる。
本適用例によれば、第2液晶パネルに比べて、入射する光の波長が短い第1液晶パネルの方が配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力が大きいので、耐光性を向上させた液晶装置を提供することができる。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第1液晶パネルにおける配向膜の下地層の表面の粗さは、前記第2液晶パネルにおける配向膜の下地層の表面の粗さよりも密であることが好ましい。
この構成によれば、配向膜の下地層の表面の粗さを調整することで、第1液晶パネルにおける極角アンカリング力を相対的に大きくすることができる。言い換えれば、第1液晶パネルの耐光性を確保する一方で、第2液晶パネルの極角アンカリング力を小さくして低電圧駆動を実現することができる。
この構成によれば、配向膜の下地層の表面の粗さを調整することで、第1液晶パネルにおける極角アンカリング力を相対的に大きくすることができる。言い換えれば、第1液晶パネルの耐光性を確保する一方で、第2液晶パネルの極角アンカリング力を小さくして低電圧駆動を実現することができる。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第1液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記配向膜の極角アンカリング力を増大させる機能膜が設けられ、前記第2液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記機能膜が設けられていないとしてもよい。
この構成によれば、配向膜によって極角アンカリング力を調整する場合に比べて、機能膜を用いることによって容易に第1液晶パネルにおける極角アンカリング力を向上させることができる。
この構成によれば、配向膜によって極角アンカリング力を調整する場合に比べて、機能膜を用いることによって容易に第1液晶パネルにおける極角アンカリング力を向上させることができる。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第1液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記配向膜の極角アンカリング力を増大させる第1機能膜が設けられ、前記第2液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記配向膜の極角アンカリング力を増大させる第2機能膜が設けられ、前記第2機能膜の液晶分子に対する極角アンカリング力は、前記第1機能膜の液晶分子に対する極角アンカリング力よりも小さいとしてもよい。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第1液晶パネルの液晶層に含まれる極性成分の割合は、前記第2液晶パネルの液晶層に含まれる極性成分の割合よりも大きいことが好ましい。
この構成によれば、極性成分は、液晶層と配向膜との界面に集まり易いため、第1液晶パネルの液晶層に含まれる極性成分の割合を第2液晶パネルに比べて大きくすることで、第1液晶パネルにおける極角アンカリング力を第2液晶パネルよりも大きくすることができる。
この構成によれば、極性成分は、液晶層と配向膜との界面に集まり易いため、第1液晶パネルの液晶層に含まれる極性成分の割合を第2液晶パネルに比べて大きくすることで、第1液晶パネルにおける極角アンカリング力を第2液晶パネルよりも大きくすることができる。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第1波長域の光が、青色光であることを特徴とする。
この構成によれば、青色光に対する耐光性を向上させた液晶装置を提供することができる。
この構成によれば、青色光に対する耐光性を向上させた液晶装置を提供することができる。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第2波長域の光が、緑色光であるとしてもよい。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第2波長域の光が、赤色光であるとしてもよい。
上記適用例に記載の液晶装置において、前記第2波長域よりも長波長の第3波長域の光を前記画像情報に基づいて変調する第3液晶パネルを含み、前記第1波長域の光が、青色光であり、前記第2波長域の光が、緑色光であり、前記第3波長域の光が、赤色光であることを特徴とする。
この構成によれば、第1〜第3液晶パネルを用いてフルカラー表示を可能とすると共に、耐光性を向上させた液晶装置を提供することができる。
この構成によれば、第1〜第3液晶パネルを用いてフルカラー表示を可能とすると共に、耐光性を向上させた液晶装置を提供することができる。
[適用例]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の液晶装置と、前記第1液晶パネル及び前記第2液晶パネルのそれぞれに向けて対応する波長域の光を照射可能な光源と、前記第1液晶パネル及び前記第2液晶パネルのそれぞれにより変調された光を合成する光合成素子と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、耐光性が向上した液晶装置を備えているので、安定した表示品質を長期にわたって実現可能な電子機器を提供することができる。
本適用例によれば、耐光性が向上した液晶装置を備えているので、安定した表示品質を長期にわたって実現可能な電子機器を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
本実施形態では、画素ごとにスイッチング素子としての薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を有するアクティブマトリックス型の液晶パネルを備えた液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、電子機器としての投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調手段(ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
(第1実施形態)
<電子機器>
まず、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置について、図1を参照して説明する。図1は電子機器としての投射型表示装置の構成を示すブロック図である。
<電子機器>
まず、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置について、図1を参照して説明する。図1は電子機器としての投射型表示装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、偏光照明装置1001と、色光分離光学系1002と、液晶装置1003と、光合成素子としての表示光合成光学系1008と、投射光学系1009と、操作パネル1010と、制御部1011と、映像信号処理部1012とを少なくとも備えて構成されている。液晶装置1003は、赤(R)、緑(G)、青(B)の色光に対応して設けられた3つのライトバルブ1004,1005,1006と、ライトバルブ駆動部1007とを備えている。なお、3つのライトバルブ1004,1005,1006のそれぞれを、色光に対応させてライトバルブ(R)1004、ライトバルブ(G)1005、ライトバルブ(B)1006と表すこともある。
偏光照明装置1001は、例えば超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源と、白色光源から発する白色光を偏光光束に変換する偏光変換素子とを含むものである。すなわち、偏光照明装置1001は偏光光束を射出するものである。
偏光照明装置1001から射出された偏光光束は、色光分離光学系1002に入射する。色光分離光学系1002は、入射した偏光光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の色光に分離して、色光に対応するライトバルブ1004,1005,1006に入射させるものである。色光分離光学系1002としては、特定の波長範囲の光を透過し、特定の波長範囲以外の波長範囲の光を反射する、例えばダイクロイックミラーなどを用いることができる。
映像信号処理部1012は、入力された映像信号(画像情報)を赤(R)、緑(G)、青(B)の色光に対応した表示用制御信号に変換してライトバルブ駆動部1007に出力する。ライトバルブ駆動部1007は、映像信号処理部1012からの表示用制御信号に基づいて各ライトバルブ1004,1005,1006を駆動して、ライトバルブ1004,1005,1006のそれぞれに入射した色光を表示光に変換する。
ライトバルブ1004,1005,1006のそれぞれから射出された表示光は、表示光合成光学系1008によって合成される。表示光合成光学系1008は、例えば4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたクロスダイクロイックプリズムなどを用いることができる。表示光合成光学系1008によって合成されたカラー映像は、投射光学系1009によって、例えばスクリーン1300に拡大して投射される。
制御部1011は、操作パネル1010からの操作信号を受けて、偏光照明装置1001の点灯や消灯、照度の調整を行うことができる構成となっている。また、同じく操作パネル1010からの操作信号を受けて、映像信号処理部1012を制御可能となっており、例えば投射される映像の色相やコントラストなどの調整を行うことができる構成となっている。
液晶装置1003において、青(B)の色光(以降、青色光と呼ぶ)が入射するライトバルブ(B)1006は、第1液晶パネル110を含んで構成されている。緑(G)の色光(以降、緑色光と呼ぶ)が入射するライトバルブ(G)1005は、第2液晶パネル120を含んで構成されている。赤(R)の色光(以降、赤色光と呼ぶ)が入射するライトバルブ(R)1004は、第3液晶パネル130を含んで構成されている。
各液晶パネル110,120,130は、それぞれ一対の基板間に挟持された液晶層を有している。入射した光と液晶層とが光反応を起こして液晶分子の配向状態が変化することにより液晶層が光劣化することが知られている。特に、他の色光に比べて波長が短い青色光は、液晶層との光反応を起こし易い。詳しくは後述するが、本実施形態では、青色光が入射する第1液晶パネル110は、他の第2液晶パネル120や第3液晶パネル130に対して、液晶層を構成する液晶分子の配向膜における極角アンカリング力が大きくなるように構成されている。第1液晶パネル110の配向膜における液晶分子の極角アンカリング力を大きくすることで耐光性の向上が図られている。なお、本実施形態では、青色光(450nm〜495nm)が本発明の第1波長域の光に相当し、緑色光(495nm〜570nm)が第2波長域の光に相当し、赤色光(620nm〜750nm)が第3波長域の光に相当するものである。
<液晶パネル>
次に、液晶装置1003における液晶パネルについて、図2〜図5を参照して説明する。図2は第1実施形態の液晶装置における第1液晶パネルの構成を示す概略平面図、図3は図2のH−H’線で切った第1液晶パネルの構造を示す概略断面図である。図4は第1液晶パネルの電気的な構成を示す等価回路図、図5は第1液晶パネルの画素の構造を示す概略断面図である。
次に、液晶装置1003における液晶パネルについて、図2〜図5を参照して説明する。図2は第1実施形態の液晶装置における第1液晶パネルの構成を示す概略平面図、図3は図2のH−H’線で切った第1液晶パネルの構造を示す概略断面図である。図4は第1液晶パネルの電気的な構成を示す等価回路図、図5は第1液晶パネルの画素の構造を示す概略断面図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態における第1液晶パネル110は、対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10の基材10s及び対向基板20の基材20sは、それぞれ透明な例えば石英基板やガラス基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外縁に沿って配置されたシール材40を介して間隔を置いて貼り合わされている。シール材40において途切れた部分が注入口41となっており、真空注入法により注入口41から上記間隔に正又は負の誘電異方性を有する液晶が注入され、封止材42を用いて注入口41が封入されている。なお、上記間隔に液晶を封入する方法は、真空注入法に限定されるものではなく、例えば、額縁状に配置されたシール材40の内側に液晶を滴下して、減圧下で素子基板10と対向基板20とを貼り合わせるODF(One Drop Fill)法を採用してもよい。
シール材40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の上記間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の上記間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材40の内側には、マトリックス状に配列した複数の画素Pを含む表示領域Eが設けられている。また、シール材40と表示領域Eとの間に表示領域Eを取り囲んで遮光層としての見切り部21が設けられている。見切り部21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなる。
素子基板10には、複数の外部接続用端子104が配列した端子部が設けられている。該端子部に沿った第1の辺部とシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、第1の辺部に対向する第2の辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に検査回路103が設けられている。さらに、第1の辺部と直交し互いに対向する第3及び第4の辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に走査線駆動回路102が設けられている。第2の辺部のシール材40と検査回路103との間に、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、第1の辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子104に接続されている。なお、検査回路103の配置はこれに限定されず、データ線駆動回路101と表示領域Eとの間のシール材40の内側に沿った位置に設けてもよい。
以降、第1の辺部に沿った方向をX方向とし、第3の辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、対向基板20側から素子基板10側に向かう方向に沿って見ることを「平面視」または「平面的に」と言う。
以降、第1の辺部に沿った方向をX方向とし、第3の辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、対向基板20側から素子基板10側に向かう方向に沿って見ることを「平面視」または「平面的に」と言う。
図3に示すように、素子基板10の液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極15及びスイッチング素子である薄膜トランジスター(以降、TFTと呼称する)30と、信号配線と、これらを覆う配向膜18とが形成されている。また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。素子基板10は、基材10sと、基材10s上に形成された画素電極15、TFT30、信号配線、配向膜18を含むものである。
素子基板10に対向配置される対向基板20は、基材20sと、基材20s上に形成された見切り部21と、これを覆うように成膜された平坦化層22と、平坦化層22を覆い、少なくとも表示領域Eに亘って設けられた共通電極23と、共通電極23を覆う配向膜24とを含むものである。
見切り部21は、図2に示すように表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの回路に入射する光を遮蔽して、これらの回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮蔽して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層22は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して見切り部21を覆うように設けられている。このような平坦化層22の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
共通電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層22を覆うと共に、図2に示すように対向基板20の下方側の隅に設けられた上下導通部106に電気的に接続されている。上下導通部106は、素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極15を覆う配向膜18及び共通電極23を覆う配向膜24は、第1液晶パネル110の光学設計に基づいて選定される。配向膜18,24は、例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施された有機配向膜や、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。
このような第1液晶パネル110は透過型であって、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最大となるノーマリーホワイトモードや、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最小となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。第1液晶パネル110の光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。以降、配向膜18,24として前述した無機配向膜と、負の誘電異方性を有する液晶とを用い、ノーマリーブラックモードの光学設計が適用された例について説明する。
なお、本実施形態では、色光分離光学系1002から射出された色光は、対向基板20側から入射するように第1液晶パネル110が配置されるが、これに限定されず、素子基板10側から色光が入射するように配置してもよい。
なお、本実施形態では、色光分離光学系1002から射出された色光は、対向基板20側から入射するように第1液晶パネル110が配置されるが、これに限定されず、素子基板10側から色光が入射するように配置してもよい。
次に図4を参照して、第1液晶パネル110の電気的な構成について説明する。第1液晶パネル110は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号配線としての複数の走査線3a及び複数のデータ線6aと、データ線6aに沿って平行に配置された容量線3bとを有する。走査線3aが延在する方向がX方向であり、データ線6aが延在する方向がY方向である。
走査線3a、データ線6a及び容量線3bと、これらの信号線類により区分された領域に、画素電極15と、TFT30と、蓄積容量16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のソースに電気的に接続されている。画素電極15はTFT30のドレインに電気的に接続されている。
データ線6aはデータ線駆動回路101(図2参照)に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは走査線駆動回路102(図2参照)に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを画素Pに供給する。
データ線駆動回路101からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
第1液晶パネル110は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と液晶層50を介して対向配置された共通電極23との間で一定期間保持される。画像信号D1〜Dnの周波数は例えば60Hzである。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と共通電極23との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量16が接続されている。蓄積容量16は、TFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
なお、図2に示した検査回路103には、データ線6aが接続されており、第1液晶パネル110の製造過程において、上記画像信号を検出することで第1液晶パネル110の動作欠陥などを確認できる構成となっているが、図4の等価回路では図示を省略している。
本実施形態における画素回路を駆動制御する周辺回路は、データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、検査回路103を含んでいる。また、周辺回路は、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を上記画像信号に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしてもよい。
次に、本実施形態の第1液晶パネル110における画素Pの構造について図5を参照して説明する。
図5に示すように、素子基板10の基材10s上には、まず走査線3aが形成される。走査線3aは、例えばAl(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)などの金属のうちの少なくとも1つを含む金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、ナイトライド、あるいはこれらが積層されたものを用いることができ、遮光性を有している。
走査線3aを覆うように例えば酸化シリコンなどからなる第1絶縁膜(下地絶縁膜)11aが形成され、第1絶縁膜11a上に島状に半導体層30aが形成される。半導体層30aは例えば多結晶シリコン膜からなり、不純物イオンが注入されて、第1ソース・ドレイン領域、接合領域、チャネル領域、接合領域、第2ソース・ドレイン領域を有するLDD(Lightly Doped Drain)構造が形成されている。
半導体層30aを覆うように第2絶縁膜(ゲート絶縁膜)11bが形成される。さらに第2絶縁膜11bを挟んでチャネル領域に対向する位置にゲート電極30gが形成される。
ゲート電極30gと第2絶縁膜11bとを覆うようにして第3絶縁膜11cが形成され、半導体層30aのそれぞれの端部と重なる位置に第2絶縁膜11b、第3絶縁膜11cを貫通する2つのコンタクトホールCNT1,CNT2が形成される。
そして、2つのコンタクトホールCNT1,CNT2を埋めると共に第3絶縁膜11cを覆うようにAl(アルミニウム)やその合金などの遮光性の導電材料を用いて導電膜を成膜し、これをパターニングすることにより、コンタクトホールCNT1を介して第1ソース・ドレイン領域に繋がるソース電極31及びデータ線6aが形成される。同時にコンタクトホールCNT2を介して第2ソース・ドレイン領域に繋がるドレイン電極32(第1中継電極6b)が形成される。
次に、データ線6a及び第1中継電極6bと第3絶縁膜11cを覆って第1層間絶縁膜12が形成される。第1層間絶縁膜12は、例えばシリコンの酸化物や窒化物からなる。そして、TFT30が設けられた領域を覆うことによって生ずる表面の凹凸を平坦化する平坦化処理が施される。平坦化処理の方法としては、例えば化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP処理)やスピンコート処理などが挙げられる。
第1中継電極6bと重なる位置に第1層間絶縁膜12を貫通するコンタクトホールCNT3が形成される。このコンタクトホールCNT3を被覆すると共に第1層間絶縁膜12を覆うように例えばAl(アルミニウム)やその合金などの遮光性の金属からなる導電膜が成膜され、これをパターニングすることにより、配線7aと、コンタクトホールCNT3を介して第1中継電極6bに電気的に接続される第2中継電極7bとが形成される。配線7aは、平面的にTFT30の半導体層30aやデータ線6aと重なるように形成され、固定電位が与えられてシールド層として機能するものである。なお、シールド層は必須な構成ではない。
配線7aと第2中継電極7bとを覆うように第2層間絶縁膜13aが形成される。第2層間絶縁膜13aも、例えばシリコンの酸化物や窒化物あるいは酸窒化物を用いて形成することができる。
第2層間絶縁膜13aの第2中継電極7bと重なる位置にコンタクトホールCNT4が形成される。このコンタクトホールCNT4を被覆すると共に第2層間絶縁膜13aを覆うように例えばAl(アルミニウム)やその合金などの遮光性の金属からなる導電膜が形成され、これをパターニングすることにより、第1容量電極16aと第3中継電極16dとが形成される。
第1容量電極16aのうち、後に形成される誘電体層16bを介して第2容量電極16cと対向する部分の外縁を覆うように絶縁膜13bがパターニング形成される。また、第3中継電極16dのうちコンタクトホールCNT5と重なる部分を除いた外縁を覆うように絶縁膜13bがパターニング形成される。
絶縁膜13bと第1容量電極16aを覆って誘電体層16bが成膜される。誘電体層16bとしては、シリコン窒化膜や、酸化ハウニュウム(HfO2)、アルミナ(Al2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)などの単層膜、又はこれらの単層膜のうち少なくとも2種の単層膜を積層した多層膜を用いてもよい。平面的に第3中継電極16dと重なる部分の誘電体層16bはエッチング等により除かれる。誘電体層16bを覆うように例えばTiN(窒化チタン)などの導電膜が形成され、これをパターニングすることにより、第1容量電極16aに対向配置され、第3中継電極16dに繋がる第2容量電極16cが形成される。誘電体層16bと、誘電体層16bを挟んで対向配置された第1容量電極16aと第2容量電極16cとにより蓄積容量16が構成される。
次に、第2容量電極16cと誘電体層16bとを覆う第3層間絶縁膜14が形成される。第3層間絶縁膜14も例えばシリコンの酸化物や窒化物からなり、CMP処理などの平坦化処理が施される。第2容量電極16cのうち第3中継電極16dと接する部分に至るように第3層間絶縁膜14を貫通するコンタクトホールCNT5が形成される。
このコンタクトホールCNT5を被覆し、第3層間絶縁膜14を覆うようにITOなどの透明導電膜(電極膜)が成膜される。この透明導電膜(電極膜)をパターニングしてコンタクトホールCNT5を介して第2容量電極16c及び第3中継電極16dと電気的に繋がる画素電極15が形成される。
第2容量電極16cは第3中継電極16d、コンタクトホールCNT4、第2中継電極7b、コンタクトホールCNT3、第1中継電極6bを介してTFT30のドレイン電極32と電気的に接続すると共に、コンタクトホールCNT5を介して画素電極15と電気的に接続している。
第1容量電極16aは複数の画素Pに跨るように形成され、等価回路(図3参照)における容量線3bとして機能している。第1容量電極16aには固定電位が与えられる。これにより、TFT30のドレイン電極32を介して画素電極15に与えられた電位を第1容量電極16aと第2容量電極16cとの間において保持することができる。
画素電極15を覆うように配向膜18が形成され、液晶層50を介して素子基板10に対向配置される対向基板20の共通電極23を覆うように配向膜24が形成される。前述したように、配向膜18,24は無機配向膜であって、酸化シリコンなどの無機材料を所定の方向から例えば斜め蒸着して柱状に成長させたカラム18a,24aの集合体からなる。このような配向膜18,24に対して負の誘電異方性を有する液晶分子LCは、配向膜面の法線方向に対してカラム18a,24aの傾斜方向に3度〜5度のプレチルト角度θpを有して略垂直配向(VA;Vertical Alignment)する。画素電極15と共通電極23との間に交流電圧(駆動信号)を印加して液晶層50を駆動することによって液晶分子LCは画素電極15と共通電極23との間に生ずる電界方向に傾くように挙動する。
なお、配向膜面に対する液晶分子LCのプレチルト角度θpは、基板面に対する斜め蒸着の角度にもよって変動する。本実施形態では、斜め蒸着の角度をおよそ45度としている。このときのプレチルト角度θpは上述したようにおよそ3度〜5度となる。斜め蒸着の角度を45度よりも大きくすれば、プレチルト角度θpがさらに大きくなるが、カラム18a,24aの成長速度、つまり配向膜18,24の成膜速度が低下する。
液晶装置1003における、ライトバルブ(G)1005に用いられる第2液晶パネル120及びライトバルブ(R)1004に用いられる第3液晶パネル130の構成は、上述した第1液晶パネル110の構成と基本的に同じである。したがって、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
図1に示したように、第1液晶パネル110、第2液晶パネル120、第3液晶パネル130のそれぞれに対応する色光が入射する。これらの液晶パネル110,120,130は光変調素子として機能することから、明るい投射映像を実現するために直視型の液晶パネルに比べて光強度が大きい色光が入射する。したがって、液晶パネル110,120,130のそれぞれにおいて耐光性を有していることが求められる。
前述したように液晶層50の光劣化は、入射する光の波長が短いほど起こり易い。発明者らはこのような液晶層50の光劣化を改善すべく配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力に着目して液晶パネル110,120,130を開発した。以降、液晶パネル110,120,130の配向膜18,24に係る構成について説明する。素子基板10側の配向膜18と、対向基板20側の配向膜24とは基本的に同じ構成が採用されることから、素子基板10側の配向膜18を例に挙げて説明する。
なお、配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力は、例えば、特開2009−139456公報に示されているように、液晶(液晶分子)の配向分布にねじれがない液晶セルの電圧印加時の光学特性を、一つの波長で入射角を変えて測定し、この測定値と、シミュレーション計算値とのフィッティングから求めることができる。
<配向膜に係る構成>
図6は第1実施形態の液晶装置における液晶パネルの配向膜に係る構成を示す概略断面図である。詳しくは、素子基板10側の配向膜18に係る構成を示す概略断面図である。
図6に示すように、液晶パネル110,120,130のそれぞれの素子基板10において、基材10s上には、画素電極15と、絶縁膜17と、配向膜18とが設けられている。配向膜18は前述したように、酸化シリコンなどを斜め蒸着して得られるカラム18aの集合体からなる。
図6は第1実施形態の液晶装置における液晶パネルの配向膜に係る構成を示す概略断面図である。詳しくは、素子基板10側の配向膜18に係る構成を示す概略断面図である。
図6に示すように、液晶パネル110,120,130のそれぞれの素子基板10において、基材10s上には、画素電極15と、絶縁膜17と、配向膜18とが設けられている。配向膜18は前述したように、酸化シリコンなどを斜め蒸着して得られるカラム18aの集合体からなる。
配向膜18の下地層である絶縁膜17は、例えば酸化シリコンなどを蒸着して得られるものであって、緻密に成膜されている。第1液晶パネル110では、緻密に成膜された絶縁膜17上に斜め蒸着により配向膜18を形成している。これに対して、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130では、緻密に成膜された絶縁膜17の表面を荒らしてから斜め蒸着により配向膜18を形成している。絶縁膜17の表面を荒らす方法としては、薬品を用いた化学的なエッチングや、研磨やブラストなど物理的な方法が挙げられる。
これにより、第1液晶パネル110の配向膜18の下層の絶縁膜17の表面17aの粗さは密な状態となっている。一方で、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18の下層の絶縁膜17の表面17bには凹凸が生じており、表面17bの粗さは疎な状態となっている。なお、図6では表面17bにおける凹凸を規則的に図示しているが、凹凸は規則的であることに限定されない。
斜め蒸着によって配向膜18を形成すると、カラム18aは下層の絶縁膜17の表面状態を反映して成長する。したがって、第1液晶パネル110における配向膜18の表面は密な状態となり、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18の表面は疎な状態となる。つまり、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とでは、配向膜18の表面の粗さが異なっている。
なお、対向基板20の配向膜24においても同様に、配向膜24の下層の表面状態を、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とで異ならせる。また、対向基板20の場合、配向膜24によって覆われる共通電極23の下層に平坦化層22が存在している。したがって、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とにおいて、平坦化層22の表面状態を異ならせることによって、配向膜24の下地層である共通電極23の表面の粗さを異ならせてもよい。
図7は第1液晶パネルの液晶層における液晶分子の配向角度分布を示すグラフ、図8は第2液晶パネルの液晶層における液晶分子の配向角度分布を示すグラフである。詳しくは、図7及び図8における横軸は、液晶層50の厚みを「1.0」として数値化したものであり、横軸の「0.0」、「1.0」は液晶層50が接する配向膜面を指し、「0.0」と「1.0」との間は、液晶層50における厚み方向の位置を示すものである。縦軸は、液晶層50に電界を与えて駆動したときの配向膜面に対する液晶分子の配向角度(θ)を示すものである。
図7に示すように、配向膜面に近い部分における液晶分子の配向角度(θ)は、90度から略垂直配向における液晶分子のプレチルト角度θpを引いた値に近づくことになる。本実施形態では、配向膜面に近い部分における液晶分子の配向角度(θ)は、およそ87度となっている。第1液晶パネル110において共通電極23の電位に対して画素電極15の電位を徐々に上昇させて液晶層50に電界を与えてゆくと、液晶層50において負の誘電異方性を有する液晶分子は電界方向に直交した方向に配向することから、液晶層50の厚み方向における中間的な位置の液晶分子の配向角度は0度に近づいてゆく。配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力が大きいほど、液晶分子に対する配向規制力が強まるため、第1液晶パネル110では、液晶層50に電界が与えられた状態であっても、配向膜面に近づくほど液晶分子の配向角度は87度に近くなる。
このような第1液晶パネル110の液晶分子の配向角度分布に対して、図8に示すように、第2液晶パネル120では、共通電極23の電位に対して画素電極15の電位を徐々に上昇させて液晶層50に電界を与えてゆくと、液晶層50の厚み方向における中間的な位置の液晶分子の配向角度は0度に近づいてゆくものの、配向膜面に近い部分の液晶分子の配向角度が第1液晶パネル110に比べて小さくなっている。つまり、第1液晶パネル110に比べて絶縁膜17の表面状態が疎となっている第2液晶パネル120の配向膜18,24における液晶分子の配向規制力、すなわち極角アンカリング力が第1液晶パネル110に比べて小さくなっていることが分かる。なお、図示はしないが、第3液晶パネル130の液晶層50における液晶分子の配向角度分布も第2液晶パネル120と同様である。
図9は第1実施形態における第1液晶パネルのVT曲線を示す図である。上記のような処理を施すことで、第1液晶パネル110の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力が大きくなり、図9に示すように第1液晶パネル110のVT曲線は、処理を施していない場合に比べて、高電圧側にシフトした。一方で、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力は、処理を施していない場合に比べて小さくなり、その結果、駆動電圧は低電圧化した。
耐光試験によって液晶層50の光劣化が進むと、VT曲線が低電圧側にシフトすることが知られていることから、配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を大きくすることで、耐光性を改善できると考えられる。
上記第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液晶装置1003において、青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力は、緑色光が入射する第2液晶パネル120や赤色光が入射する第3液晶パネル130に比べて大きい。したがって、第1液晶パネル110の耐光試験におけるVT曲線の低電圧側へのシフトが抑えられることから、液晶装置1003の耐光性を向上させることができる。つまり、フルカラー表示が可能であると共に、耐光性が向上した投射型表示装置1000を提供することができる。また、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を小さくすることで、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の低電圧駆動を実現できる。
(1)液晶装置1003において、青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力は、緑色光が入射する第2液晶パネル120や赤色光が入射する第3液晶パネル130に比べて大きい。したがって、第1液晶パネル110の耐光試験におけるVT曲線の低電圧側へのシフトが抑えられることから、液晶装置1003の耐光性を向上させることができる。つまり、フルカラー表示が可能であると共に、耐光性が向上した投射型表示装置1000を提供することができる。また、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を小さくすることで、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の低電圧駆動を実現できる。
(2)配向膜18,24の下層の表面状態を異ならせることで、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とで配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を異ならせている。したがって、液晶分子の極角アンカリング力を異ならせるために配向膜18,24の斜め蒸着における成膜条件を変える必要がないので、比較的に簡素な方法で極角アンカリング力を異ならせることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶装置について、図10を参照して説明する。図10は第2実施形態の液晶装置における液晶パネルの配向膜に係る表面処理の状態を示す概略断面図である。詳しくは、図10は素子基板10側における配向膜18の表面処理の状態を示す概略断面図である。第2実施形態の液晶装置は、第1液晶パネル110の配向膜18,24に表面処理を施すことで、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とにおいて、配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を異ならせている。したがって、上記第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、素子基板10側を例に挙げて説明する。
次に、第2実施形態の液晶装置について、図10を参照して説明する。図10は第2実施形態の液晶装置における液晶パネルの配向膜に係る表面処理の状態を示す概略断面図である。詳しくは、図10は素子基板10側における配向膜18の表面処理の状態を示す概略断面図である。第2実施形態の液晶装置は、第1液晶パネル110の配向膜18,24に表面処理を施すことで、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とにおいて、配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を異ならせている。したがって、上記第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、素子基板10側を例に挙げて説明する。
図10に示すように、本実施形態の液晶装置1003における液晶パネル110,120,130のそれぞれの素子基板10において、基材10s上には、画素電極15と、配向膜18とが設けられている。配向膜18は前述したように、酸化シリコンなどを斜め蒸着して得られるカラム18aの集合体からなる。
第1液晶パネル110の配向膜18には機能膜19が形成されている。第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18には機能膜19は形成されていない。機能膜19は、配向膜18における液晶分子の極角アンカリング力を大きくする機能を有るものであって、例えば以下の式により表されるシランカップリング剤(シラン系有機化合物)を用いて形成される。
CnH2n+1−Si−Y … (1)
式(1)において、Yはアルコキシ基(−OR)、ハロゲン(−Cl)などである。炭素数nは、6以上18以下の整数である。
式(1)において、Yはアルコキシ基(−OR)、ハロゲン(−Cl)などである。炭素数nは、6以上18以下の整数である。
機能膜19の形成方法としては、気相法や液相法などが考えられる。気相法は、例えば、シランカップリング剤と溶媒とを含む溶液を蒸気化して充満させたチャンバー内に配向膜18が形成された基材10sを放置して、配向膜18にシランカップリング剤を結合させる方法である。液相法は、例えば、シランカップリング剤と溶媒とを含む溶液を、スプレーコート法やスピンコート法などで、配向膜18が形成された基材10sに塗布する方法である。機能膜19はカラム18aを被覆した単分子層であることが好ましく、液相法では、上記溶液を塗布した後に、例えば超音波処理や減圧処理を施すと共に、余分な上記溶液は除去することが好ましい。
シランカップリング剤は水に対して高活性であることから、上記溶液に用いられる溶媒は、非水系溶媒であることが好ましい。
このように、第1液晶パネル110の配向膜18に機能膜19を形成する表面処理を行うことにより、シランカップリング剤のアルコキシ基と液晶分子との間の相互作用により、液晶分子の配向規制力つまり極角アンカリング力が大きくなる。なお、第1液晶パネル110の対向基板20側の配向膜24についても素子基板10側の配向膜18と同様に、機能膜19を形成する表面処理が行われる。
上記第2実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24に対して極角アンカリング力を増大させる機能膜19が形成される表面処理が施される。したがって、青色光に対する耐光性が向上した液晶装置1003、すなわち投射型表示装置1000を提供することができる。
(1)青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24に対して極角アンカリング力を増大させる機能膜19が形成される表面処理が施される。したがって、青色光に対する耐光性が向上した液晶装置1003、すなわち投射型表示装置1000を提供することができる。
(2)上記第1実施形態のように配向膜18,24の下層に絶縁膜17を設けたり、絶縁膜17の表面の粗さを異ならせたりする必要がないので、製造工程を簡略化できる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の液晶装置について、図11を参照して説明する。図11は第3実施形態の液晶装置における液晶パネルの配向膜に係る表面処理の状態を示す概略断面図である。詳しくは、図11は素子基板10側における配向膜18の表面処理の状態を示す概略断面図である。第3実施形態の液晶装置は、配向膜18,24の表面処理を、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とで異ならせることで、双方の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を異ならせている。したがって、上記第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、素子基板10側を例に挙げて説明する。
次に、第3実施形態の液晶装置について、図11を参照して説明する。図11は第3実施形態の液晶装置における液晶パネルの配向膜に係る表面処理の状態を示す概略断面図である。詳しくは、図11は素子基板10側における配向膜18の表面処理の状態を示す概略断面図である。第3実施形態の液晶装置は、配向膜18,24の表面処理を、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とで異ならせることで、双方の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力を異ならせている。したがって、上記第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。なお、素子基板10側を例に挙げて説明する。
図11に示すように、本実施形態の液晶装置1003における液晶パネル110,120,130のそれぞれの素子基板10において、基材10s上には、画素電極15と、配向膜18とが設けられている。配向膜18は前述したように、酸化シリコンなどを斜め蒸着して得られるカラム18aの集合体からなる。
第1液晶パネル110の配向膜18には第1機能膜19aが形成されている。第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18には第2機能膜19bが形成されている。第1機能膜19a及び第2機能膜19bは、配向膜18における液晶分子の極角アンカリング力を大きくする機能を有するものであって、上記第2実施形態と同様に、上記式(1)により表されるシランカップリング剤(シラン系有機化合物)を用いて形成される。
具体的には、第1液晶パネル110の配向膜18に形成された第1機能膜19aは、炭素数nが10以上18以下のシランカップリング剤を用いて、上述した気相法や液相法を用いて形成される。第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18に形成された第2機能膜19bは、炭素数nが6以上9以下のシランカップリング剤を用いて、上述した気相法や液相法を用いて形成される。
シランカップリング剤における炭素数nが大きい方が、アルコキシ基と液晶分子との相互作用が大きくなるため、第1液晶パネル110の配向膜18に第1機能膜19aを形成する表面処理を行うことにより、第1液晶パネル110の第1機能膜19aにおける液晶分子の極角アンカリング力は、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の第2機能膜19bにおける液晶分子の極角アンカリング力よりも大きくなる。言い換えれば、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の第2機能膜19bにおける液晶分子の極角アンカリング力は、第1液晶パネル110の第1機能膜19aにおける液晶分子の極角アンカリング力よりも小さくなる。なお、第1液晶パネル110の対向基板20側の配向膜24にも第1機能膜19aを形成する表面処理を行い、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の対向基板20側の配向膜24に第2機能膜19bを形成する表面処理を行う。
第1機能膜19a及び第2機能膜19bを形成する方法は、炭素数nが異なるシランカップリング剤を用いることに限定されず、第1機能膜19aと第2機能膜19bとを異なる材料で形成することで、極角アンカリング力を異ならせてもよい。
上記第3実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)第1液晶パネル110の配向膜18,24に第1機能膜19aを形成する表面処理を行い、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18,24に第2機能膜19bを形成する表面処理を行う。これにより、第1液晶パネル110の液晶分子の極角アンカリング力は、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶分子の極角アンカリング力に比べて大きくなる。また、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶分子の極角アンカリング力もまた、表面処理を行わない場合に比べて大きくなることから、液晶パネル110,120,130の耐光性がいずれも向上する。すなわち、上記第2実施形態に比べてより耐光性が向上した液晶装置1003、すなわち投射型表示装置1000を提供することができる。
(1)第1液晶パネル110の配向膜18,24に第1機能膜19aを形成する表面処理を行い、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の配向膜18,24に第2機能膜19bを形成する表面処理を行う。これにより、第1液晶パネル110の液晶分子の極角アンカリング力は、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶分子の極角アンカリング力に比べて大きくなる。また、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶分子の極角アンカリング力もまた、表面処理を行わない場合に比べて大きくなることから、液晶パネル110,120,130の耐光性がいずれも向上する。すなわち、上記第2実施形態に比べてより耐光性が向上した液晶装置1003、すなわち投射型表示装置1000を提供することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の液晶装置1003について説明する。第4実施形態の液晶装置1003は、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とにおける液晶層50に含まれる極性成分の割合を異ならせたものである。具体的には、第1液晶パネル110の液晶層50に含まれる極性成分の割合を、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶層50に含まれる極性成分の割合よりも増やした。
次に、第4実施形態の液晶装置1003について説明する。第4実施形態の液晶装置1003は、第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とにおける液晶層50に含まれる極性成分の割合を異ならせたものである。具体的には、第1液晶パネル110の液晶層50に含まれる極性成分の割合を、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶層50に含まれる極性成分の割合よりも増やした。
液晶層50に含まれる極性成分は、液晶分子に双極子モーメントを示す極性基を有するものであって、極性基としては、例えば、エーテル結合(R−O−R’)またはエステル結合(R−COO−R’)を含むアルキル基やアリール基、フッ素置換されたフェニル基、シアノ基などを指す。
極性成分は配向膜18,24との界面に集まり易いため、液晶層50における極性成分の割合が大きいほど、配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力が大きくなる。
上記第4実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)第1液晶パネル110の液晶層50に含まれる極性成分の割合を、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶層50に含まれる極性成分の割合よりも増やすことによって、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130よりも、第1液晶パネル110の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力が大きくなる。したがって、青色光が入射する第1液晶パネル110の耐光性が向上する。ゆえに、耐光性が向上した液晶装置1003、すなわち投射型表示装置1000を提供することができる。
(1)第1液晶パネル110の液晶層50に含まれる極性成分の割合を、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130の液晶層50に含まれる極性成分の割合よりも増やすことによって、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130よりも、第1液晶パネル110の配向膜18,24における液晶分子の極角アンカリング力が大きくなる。したがって、青色光が入射する第1液晶パネル110の耐光性が向上する。ゆえに、耐光性が向上した液晶装置1003、すなわち投射型表示装置1000を提供することができる。
<極角アンカリング力>
上記各実施形態において、第2液晶パネル120や第3液晶パネル130に比べて波長が短い青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24における極角アンカリング力を大きくすることで耐光性が向上することを示した。また、極角アンカリング力を大きくするとVT曲線が高電圧側にシフトすることを示した。そこで、極角アンカリング力の好ましい大きさについて検討したところ、光学的なシミュレーションによれば、青色光が入射する第1液晶パネル110では、極角アンカリング力を大きくしてゆくと、極角アンカリング力の大きさが、1.0×10-3J/m2以上になったところで、VT曲線が高電圧側にシフトしなくなることが分かった。また、その時の輝度がピークとなる駆動電圧値が5V以内であることが分かった。言い換えれば、駆動電圧値が5V以内で極角アンカリング力を大きくすることができる。すなわち、青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24における極角アンカリング力の大きさを1.0×10-3J/m2以上とすることが好ましい。
上記各実施形態において、第2液晶パネル120や第3液晶パネル130に比べて波長が短い青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24における極角アンカリング力を大きくすることで耐光性が向上することを示した。また、極角アンカリング力を大きくするとVT曲線が高電圧側にシフトすることを示した。そこで、極角アンカリング力の好ましい大きさについて検討したところ、光学的なシミュレーションによれば、青色光が入射する第1液晶パネル110では、極角アンカリング力を大きくしてゆくと、極角アンカリング力の大きさが、1.0×10-3J/m2以上になったところで、VT曲線が高電圧側にシフトしなくなることが分かった。また、その時の輝度がピークとなる駆動電圧値が5V以内であることが分かった。言い換えれば、駆動電圧値が5V以内で極角アンカリング力を大きくすることができる。すなわち、青色光が入射する第1液晶パネル110の配向膜18,24における極角アンカリング力の大きさを1.0×10-3J/m2以上とすることが好ましい。
一方で、青色光よりも長波長の赤色光が入射する第3液晶パネル130では、極角アンカリング力を大きくしてゆくと、やはりVT曲線が高電圧側にシフトしてゆくものの、駆動電圧値が5V以内で輝度のピークが飽和しなかった。駆動電圧値が5V以内で輝度のピークを得るためには、極角アンカリング力を1.0×10-5J/m2以下とする必要があった。言い換えれば、赤色光が入射する第3液晶パネル130の極角アンカリング力に対して、青色光が入射する第1液晶パネル110の極角アンカリング力を100倍以上とすることが好ましい。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う液晶装置及び該液晶装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)第1液晶パネル110と、第2液晶パネル120及び第3液晶パネル130とにおける液晶分子の極角アンカリング力を異ならせる方法は、配向膜18,24の下地層の表面状態における粗さを異ならせることに限定されない。例えば、配向膜18,24の斜め蒸着における成膜条件(例えば成膜角度や成膜速度など)を異ならせることによって、配向膜18,24の表面状態における粗さを異ならせてもよい。
(変形例2)緑色光が入射する第2液晶パネル120の極角アンカリング力を、赤色光が入射する第3液晶パネル130の極角アンカリング力に比べて大きくしてもよい。
(変形例3)第1液晶パネル110の極角アンカリング力を大きくして耐光性を向上させる上記第1〜第4実施形態は、それぞれ単独で実施されるだけでなく、相互に組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態と、第2〜第4実施形態のうちの1つとを組み合わせてもよい。
(変形例4)本発明を適用可能な液晶パネル110,120,130は、VA方式に限定されず、IPS(In Plane Switching)方式やFFS(Fringe Field Switching)方式、OCB(Optically Compensated Birefringence)方式などにも適用することができる。また、透過型に限定されず、光反射性の材料を用いて画素電極15が形成された反射型の液晶パネルにも適用することができる。つまり、反射型の投射型表示装置1000にも適用できる。
(変形例5)上記第1実施形態の投射型表示装置1000の液晶装置1003において、例えば、3つのライトバルブ1004,1005,1006のうち青のライトバルブ(B)1006に第1液晶パネル110を用い、緑のライトバルブ(G)1005に第2液晶パネル120を用い、赤のライトバルブ(R)1004において、第3液晶パネル130の代わりにDMD(デジタルミラーデバイス)を用いてもよい。
また、3つのライトバルブ1004,1005,1006のうち青のライトバルブ(B)1006に第1液晶パネル110を用い、赤のライトバルブ(R)1005に第2液晶パネル120を用い、緑のライトバルブ(R)1004において、DMD(デジタルミラーデバイス)を用いてもよい。つまり、第2液晶パネル120を適用可能なライトバルブは緑に限定されない。
さらに、投射型表示装置1000における光源は、白色光源であることに限定されず、ライトバルブ1004,1005,1006ごとに対応する色光を発する光源を有する構成としてもよい。
また、3つのライトバルブ1004,1005,1006のうち青のライトバルブ(B)1006に第1液晶パネル110を用い、赤のライトバルブ(R)1005に第2液晶パネル120を用い、緑のライトバルブ(R)1004において、DMD(デジタルミラーデバイス)を用いてもよい。つまり、第2液晶パネル120を適用可能なライトバルブは緑に限定されない。
さらに、投射型表示装置1000における光源は、白色光源であることに限定されず、ライトバルブ1004,1005,1006ごとに対応する色光を発する光源を有する構成としてもよい。
18,24…配向膜、17…下地層としての絶縁膜、17a,17b…絶縁膜の表面、19…機能膜、19a…第1機能膜、19b…第2機能膜、50…液晶層、110…第1液晶パネル、120…第2液晶パネル、130…第3液晶パネル、1003…液晶装置、1000…電子機器としての投射型表示装置、LC…液晶分子。
Claims (10)
- 第1波長域の光を画像情報に基づいて変調する第1液晶パネルと、
前記第1波長域よりも長波長の第2波長域の光を前記画像情報に基づいて変調する第2液晶パネルと、を備え、
前記第1液晶パネルにおける配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力は、前記第2液晶パネルにおける配向膜の液晶分子に対する極角アンカリング力よりも大きいことを特徴とする液晶装置。 - 前記第1液晶パネルにおける配向膜の下地層の表面の粗さは、前記第2液晶パネルにおける配向膜の下地層の表面の粗さよりも密であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記第1液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記配向膜の極角アンカリング力を増大させる機能膜が設けられ、
前記第2液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記機能膜が設けられていないことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。 - 前記第1液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記配向膜の極角アンカリング力を増大させる第1機能膜が設けられ、
前記第2液晶パネルにおける配向膜の表面には、前記配向膜の極角アンカリング力を増大させる第2機能膜が設けられ、
前記第2機能膜の液晶分子に対する極角アンカリング力は、前記第1機能膜の液晶分子に対する極角アンカリング力よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。 - 前記第1液晶パネルの液晶層に含まれる極性成分の割合は、前記第2液晶パネルの液晶層に含まれる極性成分の割合よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
- 前記第1波長域の光が、青色光であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記第2波長域の光が、緑色光であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記第2波長域の光が、赤色光であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記第2波長域よりも長波長の第3波長域の光を前記画像情報に基づいて変調する第3液晶パネルをさらに含み、
前記第1波長域の光が、青色光であり、
前記第2波長域の光が、緑色光であり、
前記第3波長域の光が、赤色光であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液晶装置と、
前記第1液晶パネル及び前記第2液晶パネルのそれぞれに向けて対応する波長域の光を照射可能な光源と、
前記第1液晶パネル及び前記第2液晶パネルのそれぞれにより変調された光を合成する光合成素子と、を備えたことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015215498A JP2017090483A (ja) | 2015-11-02 | 2015-11-02 | 液晶装置、電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015215498A JP2017090483A (ja) | 2015-11-02 | 2015-11-02 | 液晶装置、電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017090483A true JP2017090483A (ja) | 2017-05-25 |
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ID=58771545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015215498A Pending JP2017090483A (ja) | 2015-11-02 | 2015-11-02 | 液晶装置、電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017090483A (ja) |
-
2015
- 2015-11-02 JP JP2015215498A patent/JP2017090483A/ja active Pending
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