JP2017090470A - 電子機器、日時設定方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
現在の日時を計数する計時手段と、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得手段と、
を備え、
前記判定手段は、
前記タイムゾーンの境界線が海岸線に沿っている場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する
ことを特徴とする電子機器である。
図1は、本発明の電子機器の実施形態である電子時計1の機能構成を示すブロック図である。
分周回路45は、発振回路44から出力された周波数信号をCPU41や計時回路46により利用される周波数の信号に分周して出力する。出力される周波数は、CPU41からの制御信号により変更可能に構成されていても良い。
図2は、タイムゾーンの設定に係る設定データについて説明する図である。
また、図3、図4は、各設定データの内容例を示す図表である。
1バイトで示される区域設定値は、この区域が含まれるタイムゾーン、夏時間実施ルール及びこの区域を受信エリアに含む標準電波の種別の組み合わせを示している。これらのタイムゾーン設定値、夏時間実施ルール設定値及び標準電波受信エリア設定値は、それぞれ1バイトの値(ここでは、16進表示)で示されており、このように1バイトの区域設定値が取得されることで、全体として3バイト分の情報が得られる。
シフト時間(ST)は、夏時間の実施期間中における標準時からのシフト量を示す。このシフト時間としては、夏時間が実施されない場合には「0」、実施される場合には、「0」以外の値がそれぞれ符号付きで記憶される。
図5は、区域Lの設定方法を説明するための図である。
これらのマップデータファイルは、それぞれサイズの圧縮がなされて、現在位置に対応するマップデータファイルのみがRAM43に展開されて読み出されることで記憶容量やメモリ容量の低減が図られている。ファイル内のデータ圧縮方法については、後述する。
本実施形態の電子時計1では、各メッシュMのデータは、ランレングス圧縮(連長圧縮)を用いて圧縮されている。ランレングス圧縮は、あるデータ値が連続している場合に、当該データ値と、その繰り返し数とを記述する符号化を行うことによる圧縮方法である。例えば、図6(a)に示すように、10×10の2次元マトリクス状に配置された区域設定値「1」〜「3」を左下の区域から九十九折で矢印の方向に左上の区域まで順番に配列すると、先ず、区域設定値「2」が49個連続し、次いで、区域設定値「3」が3個連続する。そして、最後に区域設定値「1」が20個連続して終了する。図6(b)に示すように、区域の配列順番を示すヘッダ(ここでは、フォーマット2を示す「F2」)に続いて、上述の符号化データを記述していくことで、符号化圧縮されたメッシュMのデータが生成される。そして、一のゾーンZに含まれる複数のメッシュMについて、この符号化圧縮されたデータを更に順番に配列していくことで、1つのマップデータファイルが生成される。
タイムゾーンは、多くの場合、陸地では、国や州といった所定の行政単位ごとに定められて、当該行政上の境界に沿って境界線が設けられている。一方、島などのない海上では、単純に経度線に沿ってタイムゾーンの境界線が設けられている。このような境界設定の結果、一の行政単位に係る陸地の一部が隣接するタイムゾーンに応じた経度にはみ出て存在するような場合などに、陸地に対して行政単位内で一体的にタイムゾーンが設けられることで、海岸線に沿ってタイムゾーンの境界線が生じる場合がある。この電子時計1では、このような場合に、海岸線に沿ったタイムゾーンの境界線の位置を、当該海岸線から海側に所定距離離れた位置に変更する。
ここでは、二次元マップ422aのうち、西経7.5度〜東経7.5度、北緯60度〜70度の範囲、即ち、ノルウェー南西部のベルゲンやソグネフィヨルドが含まれる海岸線SC1(南東部分の実線)付近からフェロー諸島SC3(西端)にかけてのゾーンを示している。行政単位としてのノルウェーは、「UTC+1」のタイムゾーンに属するものとして定めている。一方で、このノルウェーの海岸線が接する海洋は、「UTC(±0)」のタイムゾーンに属するものとして定められている。従って、この海岸線は、タイムゾーンの境界となっている。
また、スコットランド北部のシェトランド諸島SC2及びフェロー諸島SC3は、「UTC(±0)」のタイムゾーンであり、且つ、夏時間の実施により夏季には1時間時刻が進められる。
図9は、本実施形態の電子時計1で実行される地方時設定処理のCPU41による制御手順を示すフローチャートである。
この電子時計1では、標準電波又はGPS衛星からの受信電波を用いて日時情報が取得され、取得された日時情報に基づいて計時回路46の計数する日時の修正を行う日時修正処理が行われる。日時修正処理は、所定の頻度、例えば、一日に一回所定の時刻又は光量センサ58により計測された光量が一日で最初に所定の基準レベル以上となった際に起動される。所定の時刻としては、例えば、午前0時0分10秒がその日最初の日時修正処理実施時刻とされる。最初の日時修正処理実施時刻で日時情報の取得に失敗した場合には、その後1時間おきに、日時情報の取得に成功するまで最長午前5時0分10秒まで標準電波の受信を繰り返しても良い。また、検出光量に係る所定の基準レベルとしては、例えば、日中に屋外で太陽光に照射された場合に計測される光量が設定される。
次に、電子時計1における地方時設定処理の変形例について説明する。
上記実施形態では、タイムゾーンの境界が海岸線である場合に、当該海岸線から海側に12海里離れた位置に境界線を設定してタイムゾーンを判定したが、海岸線からの距離は、12海里に限られない。
そこで、本変形例では、単にEEZ内にいるかだけではなく、当該EEZへの侵入経路の履歴に基づいて、タイムゾーンの設定を変更する。
また、RAM43に記憶される測位結果及びタイムゾーン等の設定には、併せて取得された排他的経済水域フラグの値が含まれる。
その結果、海岸付近、特に、海側(近海)において、大多数の陸側のユーザにとって好適ではない海側のタイムゾーンでの地方時が算出、表示されてしまうケースを減らすことが出来る。従って、海岸付近で地方時を算出、表示する場合のユーザの利便性を向上させることが可能となる。
例えば、上記実施の形態では、GPS衛星からの電波受信と標準電波の受信とを併用して日時情報の修正を行うこととしたが、日時情報は、他の方法により取得されても良い。例えば、近接無線通信を用いて携帯電話やスマートフォンなどから日時情報が取得されても良い。また、この場合、標準電波の受信エリアに係る情報は必要がない。
その他、上記実施の形態の説明で示した具体的な構成、処理の内容や手順などの細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
現在の日時を計数する計時手段と、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得手段と、
を備え、
前記判定手段は、
前記タイムゾーンの境界線が海岸線に沿っている場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する
ことを特徴とする電子機器。
<請求項2>
前記所定の距離範囲は、世界各国の領海の範囲に応じて定められることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
<請求項3>
世界の各区域における地方時設定情報をそれぞれ記憶する記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記現在位置が含まれる区域の前記地方時設定情報を参照して当該現在位置におけるタイムゾーンを判定する ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。
<請求項4>
前記地方時設定情報には、当該区域の夏時間実施情報が含まれ、
前記地方時取得手段は、前記タイムゾーンの時差に夏時間の実施に係るずれを含んだ地方時を取得する
ことを特徴とする請求項3記載の電子機器。
<請求項5>
前記記憶手段は、前記地方時設定情報を複数の前記区域を含む所定の領域ごとに異なるデータファイルに格納して各々圧縮記憶しており、
前記判定手段は、前記現在位置を含む領域の前記データファイルを展開して前記地方時設定情報を取得する
ことを特徴とする請求項3又は4記載の電子機器。
<請求項6>
日時情報を含む長波長帯の電波を受信する電波受信手段と、
当該受信された電波から日時情報を取得する日時情報取得手段と、
当該取得された日時情報に基づいて前記計時手段の日時を修正する修正手段と、
を備え、
前記地方時設定情報には、当該区域が受信範囲に含まれる前記電波に係る標準電波情報が含まれ、
前記電波受信手段は、当該標準電波情報に応じた前記電波を受信する
ことを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の電子機器。
<請求項7>
現在の日時を計数する計時手段と、現在位置を取得する現在位置取得手段と、を備えた電子機器の日時設定方法であって、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定ステップ、
前記判定ステップで判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得ステップ、
を含み、
前記判定ステップは、
前記タイムゾーンの境界が海岸線である場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する
ことを特徴とする日時設定方法。
<請求項8>
現在の日時を計数する計時手段と、現在位置を取得する現在位置取得手段と、を備えたコンピュータを、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定手段、
前記判定手段により判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得手段、
として機能させ、
前記判定手段は、
前記タイムゾーンの境界が海岸線である場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する
ことを特徴とするプログラム。
41 CPU
42 ROM
421 プログラム
422 地方時設定データ
422a 二次元マップ
422b 区域設定値解読テーブル
422c タイムゾーン対照テーブル
422d 夏時間実施ルール対照テーブル
422e 標準電波受信エリア対照テーブル
43 RAM
44 発振回路
45 分周回路
46 計時回路
47 操作部
48 標準電波受信部
51 駆動回路
52 操作部
53 標準電波受信部
54 アンテナ
55 GPS受信処理部
551 履歴記憶部
56 アンテナ
57 電源部
58 光量センサ
61 秒針
62 分針
63 時針
64 日車
71 輪列機構
72 輪列機構
73 輪列機構
74 輪列機構
81 ステッピングモータ
83 ステッピングモータ
84 ステッピングモータ
C1 陸地
C2 陸地
L 区域
Lg1 経度線
Lg2 経度線
M メッシュ
S1 海洋
Tg 境界線
Z ゾーン
Claims (8)
- 現在の日時を計数する計時手段と、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得手段と、
を備え、
前記判定手段は、
前記タイムゾーンの境界線が海岸線に沿っている場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する
ことを特徴とする電子機器。 - 前記所定の距離範囲は、世界各国の領海の範囲に応じて定められることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 世界の各区域における地方時設定情報をそれぞれ記憶する記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記現在位置が含まれる区域の前記地方時設定情報を参照して当該現在位置におけるタイムゾーンを判定する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。 - 前記地方時設定情報には、当該区域の夏時間実施情報が含まれ、
前記地方時取得手段は、前記タイムゾーンの時差に夏時間の実施に係るずれを含んだ地方時を取得する
ことを特徴とする請求項3記載の電子機器。 - 前記記憶手段は、前記地方時設定情報を複数の前記区域を含む所定の領域ごとに異なるデータファイルに格納して各々圧縮記憶しており、
前記判定手段は、前記現在位置を含む領域の前記データファイルを展開して前記地方時設定情報を取得する
ことを特徴とする請求項3又は4記載の電子機器。 - 日時情報を含む長波長帯の電波を受信する電波受信手段と、
当該受信された電波から日時情報を取得する日時情報取得手段と、
当該取得された日時情報に基づいて前記計時手段の日時を修正する修正手段と、
を備え、
前記地方時設定情報には、当該区域が受信範囲に含まれる前記電波に係る標準電波情報が含まれ、
前記電波受信手段は、当該標準電波情報に応じた前記電波を受信する
ことを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の電子機器。 - 現在の日時を計数する計時手段と、現在位置を取得する現在位置取得手段と、を備えた電子機器の日時設定方法であって、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定ステップ、
前記判定ステップにより判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得ステップ、
を含み、
前記判定ステップは、
前記タイムゾーンの境界が海岸線である場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する ことを特徴とする日時設定方法。 - 現在の日時を計数する計時手段と、現在位置を取得する現在位置取得手段と、を備えたコンピュータを、
取得された前記現在位置が含まれるタイムゾーンを判定する判定手段、
前記判定手段により判定されたタイムゾーンの時差に応じた地方時を求める地方時取得手段、
として機能させ、
前記判定手段は、
前記タイムゾーンの境界が海岸線である場合に、当該海岸線から所定の距離範囲で海側に前記境界線を変更してタイムゾーンを判定する
ことを特徴とするプログラム。
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