JP2017090406A - トロリ線の摩耗分析装置、摩耗分析方法、およびプログラム - Google Patents

トロリ線の摩耗分析装置、摩耗分析方法、およびプログラム Download PDF

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【課題】現在と過去のトロリ線の摩耗値の測定位置のずれを補正すること。【解決手段】トロリ線の各種測定値と、トロリ線の各種測定値のうち、トロリ線の動的偏位から算出されるトロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後、動的偏位の差分値に対してDTWを適用したパラメータを出力する動的偏位分析部と、動的偏位の差分値に対してDTWが適用されたパラメータを受け、パラメータのうち、トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する摩耗値分析部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、トロリ線の摩耗分析装置、摩耗分析方法、およびプログラムに関する。
鉄道車両に電力を供給するトロリ線は、重要な設備であるため、鉄道車両の消耗状況などの測定を行う特別な車両(以下、検測車)によって残存直径値(以下、摩耗値とも呼ぶ)等を定期的に測定することで適切に管理されている。この管理には、例えば、横軸を距離とし、縦軸を摩耗測定値(あるいはトロリ線の偏位計測値)とする折れ線グラフデータが用いられる。
しかしながら、トロリ線の摩耗値の測定には、検測車の車輪の空転や、外気温の変化によるトロリ線の膨張・伸縮等の影響のため、定期的に測定する度に現在のトロリ線データと過去のトロリ線データとの測定位置にずれが生じてしまう問題があることが知られている。そのため、トロリ線を適切に管理するためには、測定位置のずれを補正する必要がある。
特許文献1は、過去のトロリ線データと現在のトロリ線データとを、トロリ線偏位画像に基づいて走行位置を正確に一致させることを可能としたトロリ線データ比較装置を開示している。
特開2013−44694号公報
特許文献1が開示するトロリ線データ比較装置は、現在、および過去のトロリ線偏位画像に基づいて、測定位置のずれを補正している。しかしながら、トロリ線の偏位量を用いて位置を補正した場合、目的とする摩耗値の値が十分な精度で補正されるとは限らない。そのため、特許文献1が開示するトロリ線データ比較装置は、偏位そのものの測定位置を補正することには適しているが、摩耗値の位置補正に十分な精度を有しているとは限らない可能性がある。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、現在と過去のトロリ線の摩耗値の測定結果に生じる測定位置のずれを補正する、トロリ線の摩耗分析装置、摩耗分析方法、およびプログラムを提供することにある。
本発明の態様によるトロリ線の摩耗分析装置は、トロリ線の各種測定値と、該トロリ線の各種測定値のうち、前記トロリ線の動的偏位から算出される前記トロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、前記動的偏位の差分値に対して動的時間伸縮法:Dynamic Time Warping(以下、DTW)を適用した後、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した前記パラメータを出力する動的偏位分析部と、前記動的偏位の差分値に対してDTWが適用された前記パラメータを受け、前記パラメータのうち、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する摩耗値分析部と、を備える。
本発明の別の態様によるトロリ線の摩耗分析方法は、トロリ線の各種測定値と、該トロリ線の各種測定値のうち、前記トロリ線の動的偏位から算出される前記トロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した前記パラメータを出力し、前記動的偏位の差分値に対してDTWが適用された前記パラメータを受け、前記パラメータのうち、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する。
本発明のさらに別の態様によるトロリ線の摩耗分析プログラムは、トロリ線の各種測定値と、該トロリ線の各種測定値のうち、前記トロリ線の動的偏位から算出される前記トロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した前記パラメータを出力する処理と、前記動的偏位の差分値に対してDTWが適用された前記パラメータを受け、前記パラメータのうち、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する処理とを、コンピュータに実行させる。
本発明によれば、現在と過去のトロリ線の摩耗値の測定結果に生じる測定位置のずれを補正することができる。
DTWを説明するための概念図である。 トロリ線の動的偏位を説明するための模式図である。 トロリ線の動的偏位を説明するためのグラフである。 トロリ線の動的偏位の差分値(傾き)を説明するためのグラフである。 4つの異なる時期に測定したトロリ線の摩耗値を示すグラフである。 本発明の実施形態に係るトロリ線の摩耗分析装置の構成を示すブロック図である。 図5に示したトロリ線に対応するトロリ線の動的偏位を示すグラフである。 図7に示した動的偏位の差分値に対してDTWを適用した、トロリ線の動的偏位を示すグラフである。 トロリ線の動的偏位の差分値(傾き)に対してDTWを適用したトロリ線の摩耗値を示すグラフである。 トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後に、トロリ線の摩耗値に対してDTWを適用したトロリ線の摩耗値を示すグラフである。 本発明の実施形態に係るトロリ線の摩耗分析装置の動作を示すフローチャートである。
[DTW(Dynamic Time Warping:動的時間伸縮法)の概念]
まず、図1を参照して、本発明において、現在と過去の測定結果(計測波形)に生じた測定位置のずれを補正するために用いるDTWの概念について説明する。図1は、DTWの概念を示す概念図である。図1において、横軸は位置を示し、縦軸は計測値を示している。
DTWとは、2つの波形の特徴のある部分を、それぞれの波形を伸長させることで2つの波形を一致させる手法である。特徴のある部分とは、概念としては波形の凹凸等すなわち、波形の変化を捉えやすい部分のことである。また、DTWは、波形の特徴のある部分に注目して波形を伸長させる手法であるため、変化の小さい波形に適用するよりも、変化の大きい波形に適用したほうが効果の大きい手法でもある。
図1の上図は、第1波形31と、第2波形32とを示している。
第1波形31において、点A、および点Cは最大値であり、点Bは最小値である。第2波形32において、点A’、および点C’は最大値であり、点B’は最小値である。
第1波形31、および第2波形32に対してDTWを適用すると、DTWは、点Aと点A’、点Bと点B’、および点Cと点C’とを一致させるように、それぞれの波形を伸長させる。
図1の下図は、第1波形31、および第2波形32に対してDTWを適用した、第1波形31’と、第2波形32’とを示している。
第1波形31’と、第2波形32’において、点Aと点A’、点Bと点B’、および点Cと点C’は、ほぼ同じ位置を示している。つまり、DTWは、位置の異なる2つの波形である第1波形31と、第2波形32との位置を一致させることができる。
このようなDTWを適用することにより、現在と過去のトロリ線の摩耗値の測定結果に生じた測定位置のずれを補正することができる。
具体的には、後述するように、本発明は、検測によって得られたトロリ線の動的偏位から算出することのできる動的偏位の差分値に対してDTWを適用することで比較的大きな測定位置のずれを補正することができる。そして、本発明は、比較的大きな測定位置のずれを補正した後に、トロリ線の摩耗値に対してさらにDTWを適用することで比較的小さな測定位置のずれを補正することができる。
したがって、以下では、本発明の実施形態を説明する前に、本発明において、DTWを適用する対象であるトロリ線の動的偏位の差分値、およびトロリ線の摩耗値について説明する。
[トロリ線の動的偏位の差分値]
図2を参照して、検測によって得られたトロリ線の動的偏位、およびトロリ線の動的偏位の差分値について説明する。図2は、鉄道車両が通過する空間の上部にトロリ線を張った様子を上部から見た模式図である。
図2は、第1トロリ線21a、第2トロリ線21b、第3トロリ線21c、および第1保持部22a、第2保持部22b、第3保持部22c、第4保持部22d、第5保持部22e、第6保持部22f、第7保持部22g、および第8保持部22hを示している。図2において、原点Oは鉄道車両が備えているパンタグラフの中心であり、横方向(図の左右方向)は鉄道車両の進行方向、および縦方向(図の上下方向)は鉄道車両の幅方向である。
第1保持部22a〜第8保持部22hはそれぞれ、鉄道車両が通過する空間の上部にパンタグラフと接触するように、第1トロリ線21a〜第3トロリ線21cを保持(吊架)している。
具体的には、第1保持部22aと、第6保持部22fとは、第1区間11において、鉄道車両の進行方向に対して傾きが負となるように第1トロリ線21aを保持している。
第3保持部22cと、第6保持部22fとは、第2区間12において、鉄道車両の進行方向に対して傾きが正となるように第2トロリ線21bを保持している。
第3保持部22cと、第8保持部22hとは、第3区間13において、鉄道車両の進行方向に対して傾きが負なるように第3トロリ線21cを保持している。つまり、それぞれの区間の境目は、トロリ線の傾きの正負が反転する変曲点となっている。
ここで、動的偏位とは、パンタグラフの中心から縦方向へのトロリ線の偏位のことをいう。図2においては、第1トロリ線21a〜第3トロリ線21cの動的偏位を動的偏位23として示している。このようなトロリ線の動的偏位は、トロリ線の摩耗値と同様、検測によって得ることができる。
次に、図3を参照して、動的偏位23について説明する。
図3は、第1トロリ線21a〜第3トロリ線21cの動的偏位23の測定値をグラフ化した動的偏位グラフ30を示している。図3において、横軸はトロリ線の動的偏位の測定位置であり、縦軸はトロリ線の動的偏位の大きさである。
動的偏位グラフ30は、第1区間11において、負の傾きを有する一次関数のように変化している。また、動的偏位グラフ30は、第2区間12において、正の傾きを有する一次関数のように変化している。さらに、動的偏位グラフ30は、第3区間13において、負の傾きを有する一次関数のように変化している。つまり、動的偏位グラフ30は、それぞれの区間の境目においてグラフの傾きの正負が反転している。また、動的偏位グラフ30は、ノイズが小さく、かつ変化が小さいグラフである。
したがって、変化の大きいグラフを得るために、動的偏位グラフ30に基づいてトロリ線の動的偏位の差分値(傾き)を算出する。動的偏位の差分値とは、ある測定位置の動的偏位と、それに隣接する測定位置の動的偏位の差分である。トロリ線の動的偏位の差分値は、検測されたトロリ線の動的偏位に基づいて、コンピュータ等で算出することができる。
次に、図4を参照して、動的偏位の差分値について説明する。
図4は、図3に示した動的偏位グラフ30の差分値をグラフ化した動的偏位差分値グラフ40を示している。動的偏位差分値グラフ40は、例えば、動的偏位グラフ30に基づいて、コンピュータ等で生成することができる。図4において、横軸は測定位置であり、縦軸は動的偏位の差分値の大きさである。
動的偏位差分値グラフ40は、動的偏位グラフ30が同一の区間では傾きが一定であるため、通常、同一の区間では連続した正、または負の一定値を示す。しかしながら、動的偏位差分値グラフ40は、動的偏位グラフ30が各区間の境目においてグラフの傾きが反転するため、正負の値が反転する。
すなわち、動的偏位差分値グラフ40は、各区間の境目において正負が反転していることから変化が大きいため、DTWを適用することによって、測定位置のずれを補正する大きな効果があることを期待できる。
[トロリ線の摩耗値]
次に、現在と過去のトロリ線の摩耗値の測定位置のずれについて具体的に説明する。
図5は、同一の区間のトロリ線を4つの異なる時期に測定した摩耗値を示している。図5において、横軸は測定位置(距離)であり、縦軸は摩耗値を示している。
第1摩耗値波形51と、第2摩耗値波形52と、第3摩耗値波形53と、および第4摩耗値波形54とは、それぞれ異なる時期に測定した同一の区間のトロリ線の摩耗値を示すグラフである。
図5を参照すると、第2摩耗値波形52上の点Pと、第4摩耗値波形54上の点P’とは、下方に大きく突出しているため、同じ測定位置の測定値であると考えられる。
しかしながら、第1摩耗値波形51〜第4摩耗値波形54は、変化が大きく複数の凹凸を有した波形であり、かつ点Pと点P’との間の距離が大きいため、測定位置のずれを補正するためにDTWを適用すると、異なる測定位置の凹凸を一致させてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、まず、トロリ線の動的偏位の差分値(傾き)に対してDTWを適用することで、比較的大きなトロリ線の摩耗値の測定位置のずれを補正する。そして、本発明は、トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後に、トロリ線の摩耗値に対してDTWを適用することでトロリ線の摩耗値の比較的小さな測定位置のずれを補正する。
すなわち、本発明は、2段階に分けてDTWを適用することによって、トロリ線の摩耗値の測定位置のずれを補正する。
以下、本発明の実施形態に係るトロリ線の摩耗分析装置について説明する。
[トロリ線の摩耗分析装置]
次に、図6を参照して、本発明の実施形態に係るトロリ線の摩耗分析装置について説明する。図6は、摩耗分析装置1の構成を示すブロック図である。
摩耗分析装置1は、動的偏位分析部2と、摩耗値分析部3とを備えている。また、摩耗分析装置1は、測定位置のずれの補正結果を表示するための表示部(図示しない)を備えていてもよい。さらに、摩耗分析装置1は、外部からトロリ線の各種の測定値を得るために、データ読取り部(図示しない)を備えていてもよい。この場合、データ読取り部は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、およびMO(Magneto-Optical)ディスク等の記憶媒体が保持するデータを読み取ることができる。なお、トロリ線の摩耗分析装置1は、インターネット等のネットワークと接続可能な通信部を備え、通信部を介してトロリ線の各種測定値を取得してもよい。
動的偏位分析部2は、トロリ線の各種測定値と、トロリ線の各種測定値のうちトロリ線の動的偏位から算出されるトロリ線の動的偏位の差分値とを含むトロリ線に関するパラメータを受けるとともに、トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用する。また、動的偏位分析部2は、トロリ線の動的偏位を受け、トロリ線の動的偏位の差分値を算出し、DTWを適用してもよい。
以下、図7を参照して、トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用することによる効果を具体的に説明する。
図7は、図5に示した第1摩耗値波形51〜第4摩耗値波形54に対応する第1動的偏位71、第2動的偏位波形72、第3動的偏位波形73、および第4動的偏位74を示している。図7を参照すると、第1動的偏位71〜第3動的偏位73の測定位置は比較的一致しているが、第4動的偏位74の測定位置が大きくずれている。
動的偏位分析部2は、図7に示したような第1動的偏位71〜第4動的偏位74に基づいて算出することのできる第1動的偏位71〜第4動的偏位74の差分値に対してDTWを適用する。
図8は、動的偏位分析部2が、第1動的偏位71〜第4動的偏位74の差分値に対してDTWを適用した、第1動的偏位波形71’、第2動的偏位波形72’、第3動的偏位波形73’、および第4動的偏位波形74’を示している。
第1動的偏位71’〜第4動的偏位74’は、第1動的偏位71〜第4動的偏位74に比べて、それぞれの測定位置がより近づいている。
すなわち、動的偏位分析部2は、第1動的偏位71〜第4動的偏位74の差分値に対してDTWを適用することで、第1動的偏位71〜第4動的偏位74の測定位置のずれを補正することができる。
ここで、図9を参照して、動的偏位分析部2が動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後の、トロリ線の摩耗値の測定位置について説明する。
図9は、動的偏位分析部2が第1動的偏位波形71〜第4動的偏位波形74の差分値に対してDTWを適用した後のトロリ線の摩耗値である第1摩耗値波形51’、第2摩耗値波形52’、第3摩耗値波形53’、および第4摩耗値波形54’を示している。
第1摩耗値波形51’〜第4摩耗値波形54’は、図5に示した第1摩耗値51〜第4摩耗値54と比較すると、点Pと点P’との間の距離がより近づいている。
すなわち、動的偏位分析部2は、第1動的偏位波形71〜第4動的偏位波形74の差分値にDTWを適用することにより、比較的大きなトロリ線の摩耗値の測定位置のずれを補正することができる。
摩耗値分析部3は、動的偏位分析部2によってDTWが適用されたパラメータに対して、トロリ線の各種測定値のうち、トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する。
以下、図10を参照して、トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後に、トロリ線の摩耗値に対してDTWを適用することによる効果を具体的に説明する。
図10は、摩耗値分析部3が図9に示した第1摩耗値波形51’〜第4摩耗値波形54’に対してDTWを適用したトロリ線の摩耗値である第1摩耗値波形51’’、第2摩耗値波形52’’、第3摩耗値波形53’’、および第4摩耗値波形54’’を示している。
図10を参照すると、第1摩耗値波形51’’〜第4摩耗値波形54’’において、点Pと点P’の測定位置はほぼ一致しており、かつ波形の凹凸もほぼ一致している。
すなわち、摩耗値分析部3は、第1摩耗値波形51’〜第4摩耗値波形54’に対してDTWを適用することにより、トロリ線の摩耗値の測定位置のずれをさらに補正することができる。
上述の通り、トロリ線の摩耗分析装置1は、最初にトロリ線の動的偏位の差分値へDTWを適用し、続いてトロリ線の摩耗値に対してDTWを適用することによって、トロリ線の摩耗値の測定位置のずれを補正することができる。すなわち、摩耗分析装置1は、2段階に分けてDTWを適用することで、現在と過去のトロリ線の摩耗値の測定結果に生じる測定位置のずれを適切に補正することができる。
[摩耗分析装置の動作]
次に、図11を参照して、摩耗分析装置1の動作について説明する。図11は、摩耗分析装置1の動作を示すフローチャートである。
最初に、動的偏位分析部2は、外部からトロリ線に関するパラメータを受ける(ステップS101)。
次に、動的偏位分析部2は、外部から受けたトロリ線に関するパラメータのうち、トロリ線の動的偏位の差分値(傾き)に対して、DTWを適用する(ステップS102)。
続いて、摩耗値分析部3は、トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後のパラメータにうち、トロリ線の摩耗値に対して、DTWをさらに適用する(ステップS103)。
また、動的偏位分析部2と、摩耗値分析部3とは、それぞれDTWを適用した後に、その結果を外部の表示部へ出力してもよい。この場合、摩耗分析装置1の操作者等は、表示部を確認することで視覚的にトロリ線の摩耗値の測定位置の補正の様子を確認することができる。
なお、上述した摩耗分析装置1を構成する各部は、ハードウエアによって実現してもよいし、ソフトウエアによって実現してもよい。また、各部は、ハードウエアとソフトウエアの組み合わせによって実現してもよい。
例えば、CPU(Central Processing Unit)が、読み取り可能な記憶媒体が保持するプログラムを読み出すことによって、コンピュータをトロリ線の摩耗分析装置として動作させてもよい。記憶媒体を例示すると、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、および半導体メモリ等である。また、プログラムは、CPUが読み取り可能な記憶媒体が保持しているだけでなく、ネットワークに接続された記憶装置が保持していてもよい。
1・・・摩耗分析装置
2・・・動的偏位分析部
3・・・摩耗値分析部
11・・・第1区間
12・・・第2区間
13・・・第3区間
21a〜21c・・・第1トロリ線〜第3トロリ線
22a〜22h・・・第1保持部〜第8保持部
30・・・動的偏位グラフ
31・・・第1波形
32・・・第2波形
40・・・動的偏位差分値グラフ
51・・・第1摩耗値波形
52・・・第2摩耗値波形
53・・・第3摩耗値波形
54・・・第4摩耗値波形
71・・・第1動的偏位波形
72・・・第2動的偏位波形
73・・・第3動的偏位波形
74・・・第4動的偏位波形

Claims (6)

  1. トロリ線の各種測定値と、該トロリ線の各種測定値のうち、前記トロリ線の動的偏位から算出される前記トロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した前記パラメータを出力する動的偏位分析部と、
    前記動的偏位の差分値に対してDTWが適用された前記パラメータを受け、前記パラメータのうち、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する摩耗値分析部と、を備える、トロリ線の摩耗分析装置。
  2. 前記動的偏位分析部、および前記摩耗値分析部が適用したDTWの結果を表示する
    表示部を備える、請求項1に記載のトロリ線の摩耗分析装置。
  3. トロリ線の各種測定値と、該トロリ線の各種測定値のうち、前記トロリ線の動的偏位から算出される前記トロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した前記パラメータを出力し、
    前記動的偏位の差分値に対してDTWが適用された前記パラメータを受け、前記パラメータのうち、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する、トロリ線の摩耗分析方法。
  4. 前記トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した結果と、前記トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後に、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWを適用した結果を表示する、請求項3に記載のトロリ線の摩耗分析方法。
  5. トロリ線の各種測定値と、該トロリ線の各種測定値のうち、前記トロリ線の動的偏位から算出される前記トロリ線の動的偏位の差分値とを含む前記トロリ線に関するパラメータを受け、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後、前記動的偏位の差分値に対してDTWを適用した前記パラメータを出力する処理と、
    前記動的偏位の差分値に対してDTWが適用された前記パラメータを受け、前記パラメータのうち、前記トロリ線の摩耗値に対してDTWをさらに適用する処理とを、コンピュータに実行させる、トロリ線の摩耗分析プログラム。
  6. 前記トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した結果と、前記トロリ線の動的偏位の差分値に対してDTWを適用した後に、前記トロリ線の摩耗値にDTWを適用した結果を表示する処理を、前記コンピュータに実行させる、請求項5に記載のトロリ線の摩耗分析プログラム。
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