JP2014126390A - Pc桁の動的たわみの非接触測定方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 PC桁の動的たわみの非接触測定方法であって、水平変位のあるPC桁の鉛直方向のたわみの誤差を補正するに際して、前記PC桁21の水平変位の計測を可動支承部43で行い、前記PC桁21のたわみを非接触センサ31,32を用いて行い、その計測結果と誤差を修正するための誤差表を用いて前記たわみを修正する。
【選択図】 図6
Description
このような状況の中で、最近ではレーザードップラー速度計 (LDV) などを用いた非接触の計測手法が使われるようになってきている。
また、携帯に適したマーキングボール発射装置が提案されている下記特許文献3参照)。
かかるLDVなど非接触センサを用いた計測手法は、従来手法より効率よく安全に計測ができるというメリットがある。
本発明は、かかる状況に鑑みて、容易で正確な計測ができる1台もしくは複数台のセンサを用いたPC桁の動的たわみの計測ができる、PC桁の動的たわみの非接触測定方法及びその装置を提供することを目的とする。
〔1〕PC桁の動的たわみの非接触測定方法において、水平変位のあるPC桁の鉛直方向のたわみの誤差を補正するに際して、前記PC桁の水平変位の計測を可動支承部で行い、前記PC桁のたわみを非接触センサを用いて行い、その計測結果と誤差を修正するための誤差表を用いて前記たわみを修正することを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕記載のPC桁の動的たわみの非接触測定方法において、前記誤差表がノモグラムであり、測定角度と水平変位による誤差の関係をまとめたグラフであることを特徴とする。
〔5〕PC桁の動的たわみの非接触測定装置において、2個の非接触センサと、この2個の非接触センサに接続されるデータ集録装置と、このデータ集録装置に接続されるデータ記録・解析装置を備え、水平変位のあるPC桁の鉛直方向のたわみの誤差を補正するに際して、前記PC桁の水平変位の計測を可動支承部で行い、前記PC桁のたわみを計測し、その計測結果と誤差を修正するに用いる誤差表を具備することを特徴とする。
〔7〕上記〔5〕又は〔6〕記載のPC桁の動的たわみの非接触測定装置において、前記誤差表がノモグラムであり、測定角度と水平変位による誤差の関係をまとめたグラフであることを特徴とする。
本発明は、LDVなどの非接触センサを用いた計測において、水平変位のあるPC桁の鉛直方向のたわみの誤差を補正する方法を提案することで、桁の正確なたわみを算出する。
図1は本発明にかかるPC桁の水平変位の説明図である。
図1に示すように、PC桁1の水平変位は、PC桁1に上向きのそり(キャンバー)があることにより発生し、列車荷重4がかかることで変形し、鉛直方向のたわみと同時に可動支承部3で水平変位を生じる。そのため鉛直方向と水平変位の動揺は同位相となり、またPC桁1の中央部の水平変位は可動支承部3での水平変位の半分(1/2)dxとなる。
u=dycosθ+dxsinθ
dycosθ=dy´cosθ−dxsinθ
dy/dy´=1−(dx/dy´)tanθ
ここで、dx:実際の水平変位、dy:実際の鉛直たわみ、u:非接触センサで測定される変位、dy’:水平変位がない場合の測定角度補正後の鉛直たわみ、θ:測定角度である(図2参照)。
図4は本発明に係るノモグラフを示す図であり、横軸に測定角度θ(°)、縦軸に正規化たわみ、%は(水平変位/垂直たわみ)×100%、A矢印は固定支持側から測定、B矢印は可動支持側から測定した場合を示している。
ここでは、PC桁が計測対象となり水平方向に変位がある。
(1)PC桁の水平振動の計測方法を選択する(ステップS1)。
(2)第1にダイヤルゲージなどによるPC桁の支承部などの水平振動の計測する(ステップS2)。
(3)PC桁のたわみの計測を行う(ステップS3)。
(5)PC桁のたわみの計測を行う(ステップS5)。
(6)補正装置の有無をチェックする(ステップS6)。
(7)補正装置がない場合には、ノモグラムによる補正のみを行う(ステップS7)。
(9)次に、PC桁のたわみ制限値に照合して評価する(ステップS9)。
〔B〕次に、センサ2台を使用する場合は、
(1)固定支承部側と可動支承部側の両方からの測定が可能か否かをチェックする(ステップS11)。
(3)次に、補正装置の有無についてチェックする(ステップS13)。
(4)ステップS13において、補正装置がない場合には、ノモグラムによる補正のみを行う(ステップS7)。
(6)次に、補正装置の有無についてチェックする(ステップS15)。
(7)ステップS15においてYESの場合には、補正装置による補正を行う(ステップ8)。
(9)ステップS15において、補正装置がない場合には、平均を求めて補正する(ステップS16)。
(10)次に、たわみ制限値に照合して評価する(ステップS9)。
このように、計測は図3に示すフローチャートに従って行われる。センサが1台の場合(ステップS1〜ステップS9)は、たわみ計測と同時にダイヤルゲージなどによって水平振動も計測する。その後、計測した水平振動がセンサで計測した鉛直たわみの何%になるかを求め、図4のノモグラムから正規化たわみを求め、その値をセンサで計測したたわみに掛けることで実際のたわみを求める。ダイヤルゲージなどによる水平振動の計測が困難で、かつ通過する列車の荷重や速度がほぼ一定の場合は、水平振動の計測も同じセンサで違う列車を対象に行い補正する。この場合の補正もノモグラムまたは図5に示すような装置を用いて行う。
図5において、11は第1のセンサ、12は第2のセンサ、13はデータ集録装置、14はデータ記録・解析装置である。
図6において、31,51は第1のセンサ、32,52は第2のセンサ、21,41はPC桁(橋梁)、22,42はPC桁の固定支承部、23,43はPC桁の可動支承部である。
センサが2台使用可能な場合には、図6 (a) のように固定支承部22側と可動支承部23側の測定角度が同じとなるように計測する。2台のセンサ31,32を装置に接続し、計測した値を装置で平均することで水平成分を取り除く。センサ31,32が橋軸方向に合わせて設置できない場合には図6 (b) のように設置することで橋軸直角方向の変位を取り除く。センサが2台使用できるが測定角度をそろえて設置することが困難である場合、図6 (c) のように1台のセンサ51でたわみ、もう1台のセンサ52で水平振動を測る。センサ2台51,52を装置に接続して測定を行い、たわみの補正を行う。たわみ補正用の装置がない場合には、2台のセンサ51,52をそれぞれの結果からノモグラムを用いて補正する。
2,22,42 PC桁の固定支承部
3,23,43 PC桁の可動支承部
4 列車荷重
11,31,51 第1のセンサ
12,32,52 第2のセンサ
13 データ集録装置
14 データ記録・解析装置
Claims (8)
- 水平変位のあるPC桁の鉛直方向のたわみの誤差を補正するに際して、前記PC桁の水平変位の計測を可動支承部で行い、前記PC桁のたわみを非接触センサを用いて行い、その計測結果と誤差を修正するための誤差表を用いて前記たわみを修正することを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定方法。
- 請求項1記載のPC桁の動的たわみの非接触測定方法において、前記非接触センサがLDVであることを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定方法。
- 請求項1又は2記載のPC桁の動的たわみの非接触測定方法において、前記誤差表がノモグラムであり、測定角度と水平変位による誤差の関係をまとめたグラフであることを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定方法。
- 請求項3記載のPC桁の動的たわみの非接触測定方法において、前記非接触センサを2台用いて計測する場合、前記ノモグラムは中央を基準として、固定支持部側からの測定、可動支持部側から測定した場合を示したものであることを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定方法。
- 2個の非接触センサと、該2個の非接触センサに接続されるデータ集録装置と、該データ集録装置に接続されるデータ記録・解析装置を備え、水平変位のあるPC桁の鉛直方向のたわみの誤差を補正するに際して、前記PC桁の水平変位の計測を可動支承部で行い、前記PC桁のたわみを計測し、その計測結果と誤差を修正するに用いる誤差表を具備することを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定装置。
- 請求項5記載のPC桁の動的たわみの非接触測定装置において、前記非接触センサがLDVであることを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定装置。
- 請求項5又は6記載のPC桁の動的たわみの非接触測定装置において、前記誤差表がノモグラムであり、測定角度と水平変位による誤差の関係をまとめたグラフであることを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定装置。
- 請求項7記載のPC桁の動的たわみの非接触測定装置において、前記非接触センサを2台用いて計測する場合、前記ノモグラムは中央を基準として、固定支持部側からの測定、可動支持部側から測定した場合を示したものであることを特徴とするPC桁の動的たわみの非接触測定装置。
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