JP2017090219A - 物体検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体ごとの単体包絡線が得られなくても、物体までの距離を適正に検出することが可能となる。【解決手段】物体検出部20は、所定周波数で送信された探査波の物体による反射波を受信する場合にその反射波に基づく物体の位置情報により当該物体を検知し、反射波の包絡線を取得するセンサ駆動部21と、センサ駆動部21により取得した包絡線が、複数の物体からの反射波が重なり合う重畳波によるものか否かを判定し、その包絡線が重畳波によるものであると判定された場合に、複数の物体からの反射波の重畳により包絡線が急変する変曲点Vの波高値を算出し、その波高値を所定値n(n>0)で除算して得られる特定点E1と、変曲点Vの後側に存在する包絡線上の極大点P2とを通る一次直線が反射波のゼロクロス線Lzに交わるゼロクロス点T2を算出し、ゼロクロス点T2に基づいて検知対象とする物体までの距離を検出する距離検出部22と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、周囲の物体を検知する物体検知装置に関するものである。
従来、超音波センサ等の測距センサを車両に搭載し、車両周辺に存在する先行車両や歩行者、障害物等の物体を検知するとともに、その物体の検知結果に基づいて車両の走行安全性を向上させるための各種制御、例えば、制動装置の作動や、運転者への報知等を行うことが提案されている。
例えば、特許文献1に記載のものでは、反射波から得られる包絡線の波高値の時間変化量の最大値を傾きとして一次直線を取得し、その一次直線の電圧値が所定の基準電圧となる時刻を反射波の受信時刻として取得し、その受信時刻に基づいて物体の位置を検出するようにしている。
特許第5483044号公報
ところで、超音波が複数の物体から反射されると、複数の物体からの反射波が互いに重なり合い、包絡線の立ち上がり部分が変化する。この場合、近似直線が正確に求められず、物体の位置の検出精度が低下することが懸念される。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、物体ごとの単体包絡線が得られなくても、物体までの距離を適正に検出することが可能となる物体検知装置を提供することにある。
本発明における物体検知装置は、所定周波数で送信された探査波の物体による反射波を受信する場合にその反射波に基づく物体の位置情報により当該物体を検知する物体検知装置(20)であって、反射波の包絡線を取得する取得部(21)と、取得部により取得した包絡線が、複数の物体からの反射波が重なり合う重畳波によるものか否かを判定する判定部(22)と、包絡線が重畳波によるものであると判定された場合に、複数の物体からの反射波の重畳により包絡線が急変する変曲点の波高値を算出する波高値算出部(22)と、波高値を所定値n(n>0)で除算して得られる特定点と、変曲点の後側に存在する包絡線上の極大点とを通る一次直線が反射波の振幅中心線に交わるゼロクロス点を算出し、そのゼロクロス点に基づいて、検知対象とする物体までの距離を検出する距離検出部(22)と、を備える。
探査波が複数の物体で反射されると、各物体により反射された反射波が互いに重なり合って形成される重畳波が受信されることがある。この重畳波によって包絡線が形成されるため、物体ごとの反射波による単体包絡線を得ることができず、物体までの距離を検出することが困難となる。ここで、複数の物体からの反射波を受信することで重畳包絡線が形成される場合には、その重畳包絡線上において複数の反射波の重畳により形成される変曲点が存在し、仮に物体ごとの反射波による単体包絡線を想定すると、重畳包絡線上の変曲点に対して波高値の異なる側に、各物体の単体包絡線が存在することになる。
かかる場合において、変曲点の波高値を所定値n(n>0)で除算して特定点を求め、その特定点と、変曲点の後側に存在する包絡線上の極大点とを通る一次直線のゼロクロス点に基づいて物体の距離を検出することで、上記のとおり物体ごとの単体包絡線が得られなくても、物体までの距離を適正に検出することが可能となる。
車両制御システムの概略構成図。 重畳包絡線とゼロクロス点を示す図。 物体の距離検出の処理手順を示すフローチャート。 二つの反射波が所定の位相差で互いに重畳している状況と、それらの反射波が重畳して形成される重畳包絡線を示す図。 物体の距離検出の処理手順を示すフローチャート。 重畳包絡線の変曲点の波高値と所定値nとの関係を示す図。 重畳包絡線の変曲点と極大点との間の時間差及び極大点の波高値と所定値nとの関係を示す図。 探査波の送信期間及び波高値と所定値nとの関係を示す図。
(第1実施形態)
本実施形態に係る物体検知装置は、移動体としての車両に搭載された車載装置であり、測距センサから物体の検知情報を受信することにより、車両の周囲に存在する物体(例えば他の車両や道路構造物等)を検知する。まず、本実施形態に係る車両の物体検知システムの概略構成について図1を用いて説明する。
測距センサ10は、例えば超音波センサであり、20〜100kHzの超音波を探査波として送信する機能と、物体から反射した探査波を反射波として受信する機能とを有している。本実施形態では、車両50の前部(例えば前方バンパ)及び後部(例えば後方バンパ)に測距センサ10が取り付けられている。
車両50が前側に進む場合には、車両前部の測距センサ10を用いて車両50の進行方向前方に存在する物体が検知される。また、車両50が後側に進む場合には、車両後部の測距センサ10を用いて車両50の進行方向前方に存在する物体が検知される。
物体検出部20は、CPU、メモリ等からなるマイクロコンピュータや、信号処理回路により構成され、測距センサ10から受信した物体の検知情報に基づいて、車両50の進行方向前方の物体の有無を検知する。具体的には、物体検出部20は、センサ駆動部21と距離算出部22との各機能を実現する。
センサ駆動部21は、測距センサ10への制御信号の送信、及び、測距センサ10が受信した反射波の受信信号の取得を行う。このとき、センサ駆動部21は、所定時間間隔(例えば、100〜数100ミリ秒間隔)の送信機会ごとに探査波を送信するように指令する。
また、センサ駆動部21は、整流回路と包絡線形成回路とを備えており、反射波の受信信号を取得すると受信信号を半波整流するとともに、整流して得られた整流波を積分して包絡線を形成する。この処理後の信号は、距離算出部22に出力される。
距離算出部22は、センサ駆動部21から出力された包絡線を入力する入力部としてAD変換部を備えており、このAD変換部では包絡線が所定のサンプリング周期(本実施形態では、2msec周期)でAD変換される。なお、測距センサ10からの出力をAD変換し、デジタル信号処理によって包絡線を形成するようにしてもよい。
また、距離算出部22は、演算部を備えており、包絡線の波高値の時間変化量が極大点に向けて増加する立ち上り部を直線近似する。そして、その直線が反射波の振幅中心線、すなわち、包絡線のゼロレベル線と交わるゼロクロス点を算出し、そのゼロクロス点に基づいて検知対象の物体までの距離を検出する。なお、物体までの距離dは式、d=T×C/2+α、により計算される。ここで、Tはゼロクロス点、Cは音速(約340m/s)であり、αは距離算出部22の応答遅延等による実測値とのずれを補正する所定のずれ補正値である。
車両制御ECU30は、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えたコンピュータである。この車両制御ECU30は、CPUが、ROMにインストールされているプログラムを実行することにより、車両50の運転支援に関する各種制御を実施する。この場合、物体に対する車両50の衝突回避を行うべく、エンジン41やブレーキ装置42を制御対象とする制御信号を適宜出力する。
ところで、探査波が複数の物体から反射されると、各物体により反射された反射波が互いに重なり合って形成される重畳波が受信されることがある。このとき、その重畳波によって重畳包絡線が形成されるため、物体ごとの反射波による単体包絡線を得ることができなくなる。この場合、重畳包絡線では、2番目以降の反射波の単体包絡線の立ち上がり部分が隠れて検知されなくなるため、近似直線を正確に求めることができなくなり、物体までの位置検出が困難となる。
特に、各々の反射波が強め合い、重畳包絡線が形成される場合には、その重畳包絡線上において複数の反射波の重畳により盛り上がりが生じ、これにより重畳包絡線上に変曲点が形成される。仮に物体ごとの反射波による単体包絡線を想定すると、重畳包絡線上の変曲点よりも低波高値側に、各物体の単体包絡線が存在することになる。
かかる場合において、本実施形態では、重畳包絡線において反射波の重畳により形成される変曲点の波高値を所定値n(n>1)で除算して特定点を求め、その特定点と、反射波の重畳による変曲点の後側に存在する包絡線上の極大点とを通る一次直線のゼロクロス点に基づいて物体までの距離を検出する。これにより、上記のとおり物体ごとの単体包絡線が得られなくても、物体までの距離を適正に検出することが可能となる。
図2を用いて、反射波の重畳による変曲点を用いた物体の距離検出の概要について説明する。図2において、実線は、車両50に対して異なる離間距離に二つの物体が存在している場合に、その二つの物体から反射された反射波が互いに強め合うことで形成される重畳包絡線を示している。また、破線は、物体ごとの反射波をそれぞれ個別に受信した場合に想定される単体包絡線を示している。P1は、2物体からの反射波のうち先に受信された反射波、すなわち、車両50に対する離間距離が小さい側の物体からの反射波の最大波高点に対応する重畳包絡線上の極大点である。P2は、2物体からの反射波のうち後に受信された反射波、すなわち、車両50に対する離間距離が大きい側の物体からの反射波の最大波高点に対応する重畳包絡線上の極大点である。
重畳包絡線において、極大点P1と極大点P2との間に存在する変曲点Vは反射波の重畳により形成される変曲点Vであり、変曲点Vは時間軸において各単体包絡線の交差点と同じ位置に存在している。また、変曲点Vの波高値はその交差点の波高値の約2倍の位置に存在している。したがって、所定値nを「2」として、変曲点Vの波高値を「2」で除算して特定点E1を算出し、その特定点E1により交差点を近似する。また、図2において一点破線で示される、特定点E1と極大点P2とを通る一次直線L2により極大点P2に対応する単体包絡線の立ち上がり部を直線近似する。そして、一次直線L2が重畳包絡線のゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点T2を算出し、そのゼロクロス点T2に基づいて極大点P2に対応する物体までの距離を検出する。
また、極大点P1に対応する物体までの距離を検出するときは、極大点P1に向けて増加する立ち上がり部の波高値が閾値Th1に達した点と極大点P1とを通る一次直線L1により、極大点P1よりも前側の重畳包絡線の立ち上がり部を直線近似し、一次直線L1がゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点T1に基づいて極大点P1に対応する物体までの距離を検出する。なお、包絡線が重畳包絡線でなく単体包絡線である場合にも、単体包絡線の極大点とその極大点に向けて増加する立ち上がり部の波高値が閾値Th1に達した点とを通る一次直線のゼロクロス点T1を算出し、ゼロクロス点T1に基づいて物体までの距離を検出する。
次に、物体検出部20により実施される物体の距離検出の処理手順について、図3のフローチャートを用いて説明する。本処理は、物体検出部20により所定周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS11では、測距センサ10からの受信信号により形成された包絡線を取得する。続くステップS12では、今回取得された包絡線が重畳包絡線であるか否かを判定する。このとき、反射波の重畳による変曲点Vが検出されたか否かに基づいて包絡線が重畳包絡線であるか否かを判定する。ここで、反射波の重畳により包絡線に変曲点Vが存在する場合、その変曲点Vにおいて、包絡線の波高値の単位時間当たりの変化量が所定値以上増加する。したがって、包絡線の波高値の単位時間当たりの変化量が所定値以上増加した場合に、包絡線が重畳包絡線であることを判定する。
ステップS12でYESである場合は、ステップS13,S14に進み、変曲点Vにおける波高値を取得し、その波高値を「2」で除算することで特定点E1の波高値を算出する。一方、ステップS12でNOである場合は、ステップS15に進み、極大点が検出されたか否かを判定する。ステップS15でYESである場合は、ステップS16に進み、変曲点Vの波高値を取得済みであるか否かを判定する。
ステップS16でYESである場合は、ステップS17に進み、特定点E1とその後側の極大点P2とを通る一次直線L2のゼロクロス点T2に基づいて物体までの距離を検出し、本処理を終了する。一方、ステップS16でNOである場合は、ステップS18に進む。ここで、包絡線を取得している期間において変曲点Vが検出される前に極大点が検出された場合は、単体包絡線の極大点が検出されたか、重畳包絡線において変曲点Vよりも前側の極大点P1が検出されたことが考えられる。この場合いずれにおいても、ゼロクロス点T1に基づいて物体までの距離を検出する。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
上記構成によれば、重畳包絡線において反射波の重畳による変曲点Vの波高値を所定値n(n>1)で除算して特定点E1を求め、特定点E1と、変曲点Vの後側に存在する包絡線上の極大点P2とを通る一次直線L2のゼロクロス点T2に基づいて物体の距離を検出する。このため、物体ごとの単体包絡線が得られなくても、物体までの距離を適正に検出することが可能となる。
2物体からの反射波が前後して受信され、それらの反射波の重畳により重畳包絡線が形成されている場合、仮に物体ごとの反射波による単体包絡線を想定すると、重畳包絡線上の変曲点Vが、時間軸において各単体包絡線の交差点と同じ位置に存在することが考えられる。この場合、変曲点Vの波高値は、各単体包絡線の交差点の波高値の約2倍になることがあると考えられる。ゆえに、変曲点Vの波高値を2で除算して特定点E1を算出することで、その特定点E1を単体包絡線の交差点に近似する。さらに、その特定点E1と極大点P2とを通る一次直線L2で、後側の単体包絡線の立上がり部を近似する。このため、物体ごとの単体包絡線が得られなくても、ゼロクロス点T2の算出を簡易に実現できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお以下の説明では、上述の実施形態と同様の構成については同じ符号を付すとともに、重複の説明を適宜省略することとしている。
複数の物体からの反射波は、互いの位相差により各々の反射波を強め合う状態と弱め合う状態とのいずれにもなり得る。この場合、各々の反射波を弱め合う状態では、重畳包絡線の変曲点Vが存在していても、その変曲点Vの波高値が小さくなり、各単体包絡線の交差点の波高値を把握しにくい状況になる。これを、図4を用いて説明する。図4において、(a)及び(b)のそれぞれにおいて、上段側には異なる二つの反射波が所定の位相差で互いに重畳している状況を示し、下段側には、それらの反射波が重畳して形成される重畳包絡線を示している。図4の(a)には重畳する二つの反射波の位相が一致している場合を示し、(b)には重畳する二つの反射波の位相が180°異なる場合を示している。
図4の(a)では、重畳する二つの反射波の位相差が一致していることで、各々の反射波が強め合う状態となる。この場合、反射波が重畳する部分では重畳包絡線の波高値が大きくなり、反射波の重畳による変曲点Vの波高値も大きくなる。この場合、各単体包絡線の交差点の波高値を把握しやすい状況になり、その交差点を特定点E1で近似できる。このため、その特定点E1と後側の極大点P2とを通る一次直線L2がゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点T2に基づいて物体までの距離が検出される。
一方、図4の(b)では、重畳する二つの反射波の位相差が180°異なることで、各々の反射波が弱め合う状態となる。この場合、反射波が重畳する部分では重畳包絡線の波高値が小さくなり、変曲点Vの波高値も小さくなる。この点を考慮して、変曲点Vの波高値に対して閾値Th2(図中の時間軸に平行な直線)を定め、その変曲点Vの波高値が閾値Th2よりも小さい場合は、その変曲点Vから極大点P2に向けて増加する包絡線の波高値が閾値Th3に達した点を特定点E1の代わりの代用点E2として算出する。そして、その代用点E2とその後側の極大点P2とを通る一次直線L3がゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点T3に基づいて物体までの距離を検出する。
次に、物体検出部20により実施される物体の距離検出の処理手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。本処理は、図3の処理の代わりに実施される。図5では、図3の処理と同じ処理については同じステップ番号を付しており、ステップS31〜S33を付加した点が相違している。
ステップS11〜S15で、包絡線の極大点が検出されたことが判定され、ステップS16で、変曲点Vの波高値が取得済みであるか否かを判定する。ステップS16でYESである場合は、ステップS31に進み、変曲点Vの波高値が閾値Th2以上であるか否かを判定する。
ステップS31でYESであれば、ステップS32に進み、特定点E1とその後側の極大点P2とを通る一次直線L2のゼロクロス点T2に基づいて物体までの距離を検出する。一方、ステップS31でNOであれば、ステップS33に進み、代用点E2を算出し、代用点E2とその後側の極大点P2とを通る一次直線L3がゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点T3に基づいて物体までの距離を検出する。なお、ゼロクロス点T1を算出するのに用いる閾値Th1と閾値Th3とが同じ値であってもよい。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
変曲点Vの波高値が閾値Th2より小さいと判定された場合に、変曲点Vを用いた距離検出を実施しない構成とした。このため、2物体からの反射波が互いに弱め合う場合には重畳包絡線において波高値の低下が生じることを考慮することで、物体までの距離の検出精度の低下を抑制できる。
反射波の重畳による変曲点Vの波高値が閾値Th2より小さい場合に、変曲点Vとその後側に存在する極大点P2との間の立ち上がり部の波高値が閾値Th3に達した点を特定点E1の代わりの代用点E2として求めるようにした。そして、代用点E2と極大点P2とを通る一次直線L3が反射波のゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点T3に基づいて検知対象とする物体までの距離を検出する構成とした。この場合、変曲点Vの波高値が小さい場合には代用点E2を用いて物体までの距離を検出することができる。
(他実施形態)
上記の実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・立ち上がり部の波高値が閾値に達した点とその後側の極大点とを通る一次直線を用いて物体までの距離を検出する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、立ち上がり部の波高値の単位時間当たりの変化量が最も大きくなる点で包絡線の接線を算出し、その接線が反射波のゼロレベル線Lzに交わるゼロクロス点に基づいて物体までの距離を検出するようにしてもよい。
・所定値nは「2」以外でもよく「1」より大きい整数又は小数であってもよい。例えば、所定値nは1<n≦2の範囲や、1<n≦2.5の範囲、1<n≦3の範囲で定められているとよい。要するに、二つの反射波が強め合うことを想定する場合に、n>1で所定値nを設定するとよい。
・例えば、変曲点Vの波高値が大きいほど、その波高値を所定値nで除算した値も大きくなる。また、包絡線は曲線波形(非線形波形)となっており、変曲点Vの波高値が大きいほど特定点E1と極大点P2とを通る一次直線L2の傾きが小さくなる。これにより、仮に物体ごとの単体包絡線を想定すると、極大点P2に対応する物体の単体包絡線において、立ち上がり部の波高値が増加し始める時点よりも早い側にゼロクロス点T2が移動する。このため、物体までの検出距離が実際の距離よりも小さくなることが考えられる。
この点、変曲点Vの波高値に基づいて所定値nを設定する。この場合、図6に示すように、変曲点Vの波高値が大きいほど所定値nを大きくするとよい。これにより、変曲点Vの波高値により物体までの検出距離が変化することを抑制できる。
・重畳包絡線が生成される場合において、2物体に対する離間距離は任意であり、また各物体からの反射波の大きさも任意であるため、これらの要因により変曲点Vの波高値が高低異なるものとなる。かかる場合、例えば、変曲点Vと極大点P1,P2との間の時間差が小さくなると、変曲点Vが極大点P1,P2に近づくことに変曲点Vの波高値より引き上げられると考えられる。また、反射波の波高値が大きいことにより極大点P1,P2の波高値が大きくなると、変曲点Vの波高値が引き上げられると考えられる。こうして変曲点Vの波高値が大きくなると、特定点E1と極大点P2とを通る一次直線L2の傾きが小さくなり、物体までの検出距離が実際の距離よりも小さくなることが考えられる。
この点、変曲点Vと極大点P1,P2との時間差、又は極大点P1,P2の波高値に基づいて所定値nを設定する。この場合、変曲点Vに対して前側の極大点P1及び後側の極大点P2のうち、変曲点Vに対して近い側の極大点との時間差、又は変曲点Vに対して近い側の極大点の波高値に基づいて所定値nを設定する。また、図7に示すように、変曲点Vと変曲点Vに近い側の極大点との時間差が小さいほど、また変曲点Vに近い側の極大点の波高値が大きいほど、所定値nを大きくするとよい。これにより、2物体に対する離間距離や各物体からの反射波の大きさにより変曲点Vの波高値が高低異なる場合であっても、物体までの検出距離が変化することを抑制できる。
・探査波の送信期間が長いほど、反射波の受信期間が長くなり、探査波の波高値が大きいほど、反射波の波高値が大きくなると考えられる。また、反射波の受信期間が長く、反射波の波高値が小さいほど、変曲点Vの波高値と極大点P1,P2の波高値との差が小さくなると考えられる。こうして、変曲点Vの波高値と極大点P1,P2の波高値との差が小さくなると、特定点E1と極大点P2とを通る一次直線L2の傾きが小さくなり、物体までの検出距離が実際の距離よりも小さくなることが考えられる。
この点、探査波の送信期間、又は探査波の波高値に基づいて所定値nを設定する。この場合、図8に示すように、探査波の送信期間が長いほど、また探査波の波高値が小さいほど、所定値nを大きくするとよい。これにより、探査波の送信態様が異なる場合であっても、物体までの検出距離が変化することを抑制できる。
・二つの反射波が重畳する場合、二つの反射波が強め合う状態以外になることがある。例えば、二つの反射波が弱め合う状態になることもある。この場合、仮に物体ごとの反射波による単体包絡線を想定すると、重畳包絡線上の変曲点よりも高波高値側に、各物体の単体包絡線が存在することがあると考えられる。この点、二つの反射波が弱め合うことを想定すると、所定値nは0<n<1の範囲で定められているとよい。また、二つの反射波が強め合う場合と弱め合う場合との両方を想定すると、n>0であるとよく、例えば、所定値nは0<n≦2の範囲や、0<n≦2.5の範囲、0<n≦3の範囲で定められているとよい。
20…物体検出部(物体検知装置)、21…センサ駆動部(取得部)、22…距離算出部(波高値算出部、距離検出部)。

Claims (7)

  1. 所定周波数で送信された探査波の物体による反射波を受信する場合にその反射波に基づく前記物体の位置情報により当該物体を検知する物体検知装置(20)であって、
    前記反射波の包絡線を取得する取得部(21)と、
    前記取得部により取得した前記包絡線が、複数の物体からの反射波が重なり合う重畳波によるものか否かを判定する判定部(22)と、
    前記包絡線が前記重畳波によるものであると判定された場合に、前記複数の物体からの反射波の重畳により前記包絡線が急変する変曲点の波高値を算出する波高値算出部(22)と、
    前記波高値を所定値n(n>0)で除算して得られる特定点と、前記変曲点の後側に存在する前記包絡線上の極大点とを通る一次直線が前記反射波の振幅中心線に交わるゼロクロス点を算出し、そのゼロクロス点に基づいて、検知対象とする物体までの距離を検出する距離検出部(22)と、
    を備える物体検知装置。
  2. 前記距離検出部は、前記所定値nを2として前記波高値を除算して前記特定点を求め、その特定点と前記極大点とを通る一次直線に基づいて、検知対象とする物体までの距離を検出する請求項1に記載の物体検知装置。
  3. 前記波高値が所定の閾値より小さいか否かを判定する判定部(22)を備え、
    前記包絡線が前記重畳波によるものであり、かつ前記波高値が前記閾値より小さいと判定された場合に、前記一次直線を用いた物体の距離の検出を実施しない請求項1又は2に記載の物体検知装置。
  4. 前記距離検出部は、前記包絡線が前記重畳波によるものであり、かつ前記波高値が前記閾値より小さいと判定された場合に、前記変曲点と前記極大点との間の前記包絡線上の代用点を通る一次直線が前記反射波の振幅中心線に交わるゼロクロス点を算出し、そのゼロクロス点に基づいて、検知対象とする物体までの距離を検出する請求項3に記載の物体検知装置。
  5. 前記波高値に基づいて前記所定値nを設定する第1設定部を備える請求項1乃至4のいずれか1項に記載の物体検知装置。
  6. 前記変曲点とその前後のいずれかの極大点との間の時間差又はその極大点の波高値に基づいて前記所定値nを設定する第2設定部を備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載の物体検知装置。
  7. 前記探査波の送信態様に基づいて前記所定値nを設定する第3設定部を備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載の物体検知装置。
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